JPH0729104A - 磁気抵抗効果型ヘッド装置 - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッド装置

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JPH0729104A
JPH0729104A JP17401293A JP17401293A JPH0729104A JP H0729104 A JPH0729104 A JP H0729104A JP 17401293 A JP17401293 A JP 17401293A JP 17401293 A JP17401293 A JP 17401293A JP H0729104 A JPH0729104 A JP H0729104A
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JP
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current
degaussing
magnetoresistive
head
sense current
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Withdrawn
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JP17401293A
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English (en)
Inventor
Yasuo Sasaki
康夫 佐々木
Munekatsu Fukuyama
宗克 福山
Yutaka Hayata
裕 早田
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁気抵抗効果型ヘッドの磁気抵抗効果素子の
抵抗の変化を電圧として取り出すために磁気抵抗効果素
子に流すセンス電流の制御電圧を発生するセンス電流制
御電圧発生回路21からの出力信号と、漸次振幅が減少
する交流電流である消磁電流の制御電圧を発生する消磁
電流制御電圧発生回路22からの出力信号とを加算器2
3で加算し、電圧−電流変換手段であるgm アンプ24
に送って電流に変換し、磁気抵抗効果型ヘッドであるM
Rヘッド11に供給する。 【効果】 MRヘッドのシールドコアの磁気特性の安定
化(消磁)を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気抵抗効果素子を用
いる磁気抵抗効果型磁気ヘッド装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果型磁気ヘッド(以下MRヘ
ッドという)は、その感磁部が磁気抵抗効果を有する磁
性薄膜によって構成されており、この磁性薄膜の抵抗率
が磁気記録媒体上の磁気記録に基づく信号磁界によって
変化することから、上記磁性薄膜に電流(センス電流)
を流して上記抵抗変化を再生出力電圧として検出するも
のである。このMRヘッドは、高出力、低クロストーク
で、速度依存性がない等の特長を有するため、例えばハ
ードディスクドライブ(HDD)用の再生ヘッドとし
て、あるいはディジタルオーディオテープレコーダ等の
高密度記録再生用ヘッドとして用いられている。
【0003】このようなMRヘッドの一例として、図1
3に示すようなシールド型MRヘッドが知られている。
【0004】この図13において、シールド型MRヘッ
ド100は、上部(上層)シールドコア102と下部
(下層)シールドコア103とに挟まれた所定の再生ギ
ャップGR を形成する空間内に、磁気抵抗効果を有する
一層又は複数層の磁性薄膜より成る感磁部としてのMR
素子101が配設され、このMR素子101にはセンス
電流として直流電流を流すと共に抵抗変化を電圧変化と
して取り出すための一対の電極105a、105bが電
気的に接続されている。また、MR素子101と平行に
バイアス導体104が設けられている。このようなシー
ルド型MRヘッド100のシールドコア102、103
には、主として単一のバルク磁性体、単層のメッキ膜あ
るいはスパッタ膜等が使用されている。
【0005】また、図14は、MR再生ヘッドと通常の
インダクティブ磁気記録ヘッドとを結合したいわゆるM
Rインダクティブヘッドの例を示しており、MRヘッド
部は上記図13の例と同様に構成されているため、対応
する部分に同じ指示符号を付して説明を省略する。
【0006】この図14において、MRヘッド部の上記
上部(上層)シールドコア102上に、所定の記録ギャ
ップGW を介して磁気コア106が設けられ、この磁気
コア106のシールドコア102との接続部である磁気
的結合部を取り囲むようにスパイラル状のヘッド巻線1
07が設けられている。このようなMRインダクティブ
ヘッド構造体は、例えばAl2 3 −TiCより成る基
体あるいは基板108上に下部シールドコア103が設
けられると共に、磁気コア106上には保護膜層109
が積層されており、各ギャップ間には非磁性絶縁材料が
充填(あるいは積層形成)されている。このMRインダ
クティブヘッドの再生ギャップGR 、記録ギャップGW
が設けられた先端面が、磁気記録媒体(例えばハードデ
ィスク)との対向面となるいわゆるABS(エア・ベア
リング・サーフェス)となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のシー
ルド型MRヘッドでは、次のような問題点がある。すな
わち、巻線型記録ヘッドをMRヘッドの上に重ねて設け
ることにより2ギャップ型記録再生ヘッドとした場合、
あるいは巻線型記録ヘッドの磁気コアとMRヘッドのシ
ールドコアとを兼用して1ギャップ型記録再生ヘッドと
した場合に、記録時に記録ヘッド部から大きな記録磁界
がシールドコアに加わる。従って、記録から再生に切り
換えたときに、シールドコアの磁区構造が乱れた状態で
残る可能性がある。シールドコアは磁気媒体からの磁界
の磁路の一部になっているので、シールドコアの磁区構
造に乱れがあると、磁壁移動に伴うノイズ、いわゆるバ
ルクハウゼン・ノイズが発生する可能性が高くなる。ま
た、シールドコアは磁気バイアスの磁路の一部にもなっ
ているので、バイアス状態も不安定となり、再生信号波
形を不安定とすることになる。
【0008】ここで、例えば特開平5−62131号公
報には、薄膜磁気コアを非磁性層によって2分して、薄
膜磁気コアからのMR感磁部への漏洩磁界を低減し、再
生出力を一定なものにする技術が開示されている。ま
た、2層あるいはそれ以上の磁性膜を非磁性膜で分離し
積層したシールドコアを用いて、記録磁界による磁区変
化を抑える試みも行われているが、完全に磁区を安定に
することは困難であり、完全に単磁区化して再生信号を
安定にすることは困難である。
【0009】ところで、磁化容易軸方向に磁界を加えて
やることによって、バルクハウゼン・ノイズを低減でき
ることがわかっている。そこで、2層シールドコアに電
流を流して再生出力の安定化を図ることが考えられてい
るが、この方法でも、記録時に大きく乱れた磁区構造を
完全に整えることができない場合がある。
【0010】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たものであり、記録時に乱れたシールドコアの磁区構造
を安定化(消磁)でき、構成も比較的簡単で済むような
磁気抵抗効果型ヘッド装置を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気抵抗効
果型ヘッド装置は、磁気抵抗効果型の磁気ヘッドと、こ
の磁気ヘッドの磁気抵抗効果素子(MR素子)の抵抗の
変化を電圧として取り出すためのセンス電流に消磁用の
漸次振幅が低減する交流電流を重畳して上記磁気抵抗効
果型の磁気ヘッドに供給する回路部とを有して成ること
により、上述の課題を解決するものである。
【0012】ここで、上記磁気抵抗効果型の磁気ヘッド
は、磁気抵抗効果素子とこの磁気抵抗効果素子を覆うシ
ールドコアとを有し、これらの磁気抵抗効果素子とシー
ルドコアとが電気的に接続されて成るものを用いること
が好ましい。この場合、通常のインダクティブ(誘導
型)ヘッドを記録用に用いてMRヘッドと結合し、MR
ヘッドの記録用インダクティブヘッド側のシールドコア
に、2枚の磁性膜を非磁性膜で分離した構造の2層磁性
膜シールドコアを用いることが考えられる。
【0013】また、上記回路部の構成としては、上記磁
気抵抗効果素子に初段増幅器としてエミッタ接地トラン
ジスタを接続し、上記センス電流を発生するためのセン
ス電流制御電圧と上記消磁用交流電流を発生するための
消磁電流制御電圧とを加算し、電圧−電流変換手段を介
して上記磁気抵抗効果素子に供給する構成や、上記セン
ス電流はセンス電流発生手段から供給する構成が挙げら
れる。あるいは、上記磁気抵抗効果素子に初段増幅器と
してベース接地トランジスタを接続し、上記センス電流
を発生するセンス電流発生手段と上記消磁用交流電流を
発生する消磁電流発生手段とを設け、これらの各電流発
生手段からの電流を重畳して上記磁気抵抗効果素子に供
給する構成を用いるようにしてもよい。
【0014】さらに、上記センス電流制御電圧の発生と
上記消磁電流制御電圧の発生とを、同じタイミングで行
わせたり、あるいは、互いに異なるタイミングで行わせ
ることが考えられる。この異なるタイミングの例として
は、消磁電流を先に流して該消磁電流が0となった後に
センス電流を流すようにすればよい。
【0015】
【作用】シールドコアを磁気抵抗効果素子(MR素子)
と電気的に接続し、このMR素子に流すセンス電流に消
磁電流を重畳して上記シールドコアに流すことにより、
記録時に乱れたシールドコアの磁区構造を安定化するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る好ましい実施例について
図面を参照しながら説明する。図1は本発明に係る磁気
抵抗効果型(MR)ヘッド装置の一実施例の概略構成を
示すブロック回路図である。
【0017】この図1において、磁気抵抗効果型の磁気
ヘッドいわゆるMRヘッド11は、一端が接地され、他
端には後述するセンス電流となる直流電流が供給される
と共に、この他端からの出力が直流カット用コンデンサ
12を介して初段アンプとなるエミッタ接地トランジス
タ13のベースに供給されるようになっている。トラン
ジスタ13のベースとコンデンサ12との接続点には、
ベース電流供給用の電流源14が接続され、トランジス
タ13のコレクタには負荷抵抗15が接続されている。
ここで、センス電流の流れているMRヘッド11の抵抗
値が信号磁界によって変化すると、これが電圧の変化と
して取り出され、直流カット用コンデンサ12を介して
エミッタ接地トランジスタ13により増幅されて取り出
される。
【0018】MRヘッド11は、後述するように、磁気
抵抗効果素子(MR素子)とシールドコアとが電気的に
接続された構造を有するものであり、このMRヘッド1
1には、直流のセンス電流と漸次低減する交流電流の消
磁電流とが供給されるようになっている。すなわち、セ
ンス電流制御電圧発生回路21からの出力電圧と消磁電
流制御電圧発生回路22からの出力電圧とが、加算器2
3により加算されて電圧−電流変換手段の一種であるg
m アンプ24に送られ、電流に変換されてMRヘッド1
1に送られている。
【0019】この場合の上記センス電流及び消磁電流の
具体例を図2に示している。この図2において、再生/
記録(R/W)モードが図2のAのように変化すると
き、センス電流は図2のBのように再生(R)モード時
に直流電流(電流値Is )が与えられ、このセンス電流
に図2のCに示すような漸次低減する交流電流(初期電
流振幅値±Id )が重畳されることによって、図2のD
に示すような電流が得られる。この図2の例では、記録
(W)モードから再生(R)モードへの切換時刻t1
てセンス電流及び消磁電流を同時に流すようにしている
が、この他、図3に示すように、記録終了時(時刻
1 )に消磁電流のみを流し、この消磁電流を流し終わ
った時刻t3 からセンス電流を流すようにしてもよい。
【0020】このようなタイミング制御は、例えば図4
に示すような構成を用いて実現することができる。
【0021】この図4において、上記センス電流制御電
圧発生回路21及び消磁電流制御電圧発生回路22に
は、タイミングコントロール回路25からのオン/オフ
制御信号がそれぞれ制御されている。タイミングコント
ロール回路25には、再生/記録切換制御信号R/Wが
供給されており、この切換制御信号R/Wが記録(W)
から再生(R)に変化したタイミング(上記時刻t1
で上記消磁電流制御電圧発生回路22がオンされて漸減
する交流電圧が発生され、センス電流制御電圧発生回路
21は、この時刻t1 と同時に(上記図2の場合)、あ
るいは上記消磁電流の振幅が0となった後の時刻t3
ら(上記図3の場合)オンされて、直流の消磁電流制御
電圧が発生される。
【0022】消磁電流制御電圧発生回路22は、三角波
発生回路22aと、交流信号発生回路22bと、これら
の回路22a、22bからの出力信号を乗算する乗算器
22cとを有して成っている。三角波発生回路22aに
は、消磁電流の初期電流振幅値(上記±Id )を設定す
るための振幅データDA及び振幅の減衰時間を設定する
ための減衰時間データDTが供給され、交流信号発生回
路22bには、交流電流の周波数を設定するための周波
数データDFが供給されている。三角波発生回路22a
からは上記各データDA及びDTに基づいて設定された
振幅及び減衰時間の三角波電圧が出力され、交流信号発
生回路22bからは上記データDFに基づいて設定され
た周波数の交流電圧が出力される。これらの出力信号
は、乗算器22cで乗算され、上記図2のCに示すよう
な漸減する交流電圧信号として取り出される。
【0023】上記消磁電流の初期振幅値±Id は、後述
するMRヘッドのシールドコアが完全に単磁区構造を示
すのに充分な大きさに設定しており、この初期振幅値±
dから漸次低減する繰り返し波状に変化させることに
より、シールドコアの磁区を一定の安定した状態に収束
させている。ここで、図2の場合に、単純にセンス電流
と消磁電流とを足し合わせるとピーク値は上記Id を越
える(あるいは−Idを下回る)が、Id 以上の電流は
不必要であるので、図2のDに示すように電流をId
カット(制限)するようにすればよい。Id がセンス電
流Is に対してあまり大きくない値の場合、消磁電流の
正逆のバランスが崩れて消磁がうまくいかない場合があ
る。この場合には、図3に示すように、消磁電流を流し
ている間はセンス電流を流さないようにし、消磁電流が
0となってから本来のセンス電流を流すようにすればよ
い。
【0024】次に、本発明の実施例に用いられるMRヘ
ッドの具体的な構造のいくつかの例について、図面を参
照しながら説明する。
【0025】図5は、2層の磁性膜をシールドコアに用
いたシールド型の磁気抵抗効果型磁気ヘッド(MRヘッ
ド)の例を示している。この図5に示すMRヘッド10
において、磁気抵抗効果を有する一層あるいは複数層の
磁性薄膜より成る感磁部としてのMR素子1は、一対の
シールドコア、すなわち上部(上層)シールドコア2及
び下部(下層)シールドコア3に挟まれた所定のギャッ
プGR を形成する空間内に配置されている。このシール
ドコア2、3間の空間内には、MR素子1と平行にバイ
アス導体4が配置されている。
【0026】一方のシールドコア(例えば上部シールド
コア)2の再生ギャップGR 側の一端は、非磁性導体5
aを介してMR素子1に電気的に接続されている。MR
素子1の他端には電極5bが電気的に接続され、外部に
取り出されている。このMR素子1と電気的に接続され
たシールドコア2は、2層の磁性膜2a、2bを非磁性
膜2cで分離し積層した構造となっている。このシール
ドコア2の他端には電極5cが電気的に接続され、外部
に取り出されている。このようなシールドコア2の図中
の矢印J方向が透磁率μの高い磁化困難軸となってお
り、この方向に電流が流れることにより、2枚の磁性膜
2a、2bのそれぞれ一方に流れる電流による磁界が他
方の磁性膜2b、2aの磁化容易軸(矢印K方向)に印
加されるようになっている。上記図1中のMRヘッド1
1は、主としてMR素子1とシールドコア12とが電気
的に接続されたものに対応することになる。
【0027】このようなヘッド構造を、例えばハードデ
ィスクのような磁気ディスク装置のMRインダクティブ
ヘッドに適用した例を図6に示す。この図6において、
上記図5の2層シールドコア2上には所定の記録ギャッ
プGW を介して磁気コア6が配置され、この磁気コア6
のシールドコア2との接続部である磁気的結合部を取り
囲むようにスパイラル状のヘッド巻線7が設けられてい
る。このようなMRインダクティブヘッド構造体は、例
えばAl2 3 −TiCより成る基体あるいは基板8上
にシールドコア3が設けられると共に、磁気コア6上に
は保護膜層9が積層され、ギャップ間には非磁性絶縁材
料が充填(あるいは積層形成)されている。このMRイ
ンダクティブヘッドの再生ギャップGR 、記録ギャップ
W が設けられた先端面が、磁気記録媒体(例えばハー
ドディスク)との対向面となるいわゆるABS(エア・
ベアリング・サーフェス)となっている。
【0028】このような構成とし、再生開始時にシール
ドコア2が完全に単磁区構造を示すのに充分な大きさ
(上記Id )から漸次低減する繰り返し波状の消磁電流
を上記センス電流に重畳して流すことにより、記録時に
シールドコア2の磁区が乱れても、再生時には、シール
ドコア2の磁区が一定の安定した状態になるため、MR
素子1に加わるバイアス磁界が安定し、また、信号磁界
に対する磁路も安定するため、バルクハウゼン・ノイズ
もなく、再生信号を安定させることができる。よって、
従来は、再生信号の不安定さから制限されていた線記録
密度を上げることができる。また、従来は、磁区が不安
定になるので、ある程度までしか小さくできなかったシ
ールドコアの幅を小さくできるので、シールドコアを介
して拾う隣接トラックからのクロストークを減少させる
ことができ、トラック密度を向上させることができ、磁
気ディスク装置の記憶容量が増大できる。
【0029】なお、上記実施例に用いられるMRヘッド
10としては、上部シールドコア2に2枚の磁性膜2
a、2bを非磁性膜2cを介して積層した構造のものを
用いているが、図7や図8に示すように、単層構造の上
部シールドコア2’を用いるようにしてもよい。すなわ
ち、図7は上記図5のMRヘッド10に対応するMRヘ
ッド10’を示しており、図8は上記図6のMRインダ
クティブヘッドに対応するものを示している。これらの
図7や図8において、図5や図6の2層磁性膜のシール
ドコア2の代わりに単層のシールドコア2’を用いてい
る以外は同様の構成となっているため、対応する部分に
同じ指示符号を付して説明を省略する。
【0030】ここで、MRヘッドの初段アンプとしてエ
ミッタ接地トランジスタを用いる場合の従来の回路構成
例を図9に示す。この図9に示すように、MRヘッド1
1にセンス電流発生回路(電流源)16からのセンス電
流が供給され、このMRヘッド11の端子電圧がコンデ
ンサ12を介してエミッタ接地型トランジスタ13のベ
ースに送られている。トランジスタ13のベースとコン
デンサ12との接続点には、ベース電流供給用の電流源
14が接続され、トランジスタ13のコレクタには負荷
抵抗15が接続されている。
【0031】この図9に示すエミッタ接地アンプの構造
を用いて、図10に示すような本発明の他の実施例を構
成することができる。この図10の実施例においては、
上記図9のセンス電流発生回路16とMRヘッド11と
の接続点に、消磁電流制御電圧発生回路26からの出力
信号を、電圧−電流変換手段であるgm アンプ27を介
して供給している。この消磁電流制御電圧発生回路26
は、上記図1の消磁電流制御電圧発生回路22と同様
に、漸次低減する交流電圧を発生し、これがgmアンプ
27で電流に変換されることにより、再生開始時にシー
ルドコアが完全に単磁区構造を示すのに充分な大きさか
ら漸次低減する繰り返し波状の電流となってMRヘッド
11に供給される。
【0032】このように、センス電流については電流源
であるセンス電流発生回路16により供給し、消磁電流
については消磁電流制御電圧発生回路26からの電圧出
力信号をgm アンプ27で電流に変換して供給するよう
な、2つの電流源を用いる構成としている。この図10
に示す実施例の場合も、上記図2、図3と共に説明した
ような消磁電流とセンス電流とのタイミング設定を行う
ことができ、再生開始時に消磁電流とセンス電流とを同
時に流し始める方法(図2)と、消磁電流を流し終わっ
た後にセンス電流を流し始める方法(図3)とが挙げら
れる。
【0033】すなわち、図2のように、記録が終了した
直後(時刻t1 )に消磁電流とセンス電流とを同時に流
し始める場合には、再生モードの実際に再生可能な状態
への切換時間の短縮化の点で有利であるが、消磁効果の
点で消磁電流に要求される条件によっては、図3に示す
ように初期振幅値±Id の消磁電流を完全に流し終えて
からセンス電流を流すようにした方がよい場合がある。
【0034】次に、図11は、MRヘッド31からの信
号取り出し用の初段アンプとして、ベース接地トランジ
スタ32を用いる場合の従来例を示している。この図1
1において、トランジスタ32のエミッタは上述したよ
うなMRヘッド31を介して接地されている。また、ト
ランジスタ32のベースにはセンス電流制御電圧発生回
路33からのセンス電流制御電圧信号が供給され、トラ
ンジスタ32のコレクタには負荷抵抗34を介してVcc
電源に接続されている。
【0035】このようなベース接地アンプに本発明を適
用した一実施例の要部構成を図12に示す。この図12
において、MR素子31、ベース接地トランジスタ3
2、センス電流制御電圧発生回路33、及び負荷抵抗3
4は、上記図11と同様であるため、説明を省略する。
この図12に示す実施例においては、さらに、トランジ
スタ32とMRヘッド31との間に、消磁電流制御電圧
発生回路36からの漸次低減する交流電圧出力信号を電
流−電圧変換手段であるgm アンプ37で電流信号に変
換して供給している。センス電流制御電圧発生回路33
には、例えば電圧源を用いることができ、この電圧源の
電圧と、トランジスタ32によって決まるエミッタ電圧
と、MRヘッド31の抵抗値とによりセンス電流が決定
される。
【0036】この図12に示す実施例は、センス電流制
御電圧発生回路33からの出力電圧をトランジスタ32
のベースに直接加えることで得られる電流源と、gm
ンプ37により得られる電流源との2つの電流源を有す
る構成と見ることができる。この図12の実施例の場合
にも、上記図2、図3と共に説明したように、再生開始
時に消磁電流とセンス電流とを同時に流し始める方法
(図2)と、消磁電流を流し終わった後にセンス電流を
流し始める方法(図3)とを挙げることができることは
勿論である。この場合、上記消磁電流の初期電流振幅値
±Id は、後述するMRヘッドのシールドコアが完全に
単磁区構造を示すのに充分な大きさに設定されており、
この初期振幅値±Id から漸次低減する繰り返し波状の
消磁電流をシールドコアに流すことにより、記録時に大
きく乱れた磁区構造を完全に整えることができる。
【0037】なお、本発明は上記実施例のみに限定され
るものではなく、例えば、MR素子に加えるバイアスと
してはバイアス導体に流すバイアス電流によるバイアス
磁界を用いているが、着磁された硬磁性体薄膜をバイア
ス導体の代わりに配置してバイアス磁界を加えるように
してもよい。また、いわゆるシャントバイアス型等のバ
イアス導体を必要としないMRヘッドに本発明を適用す
ることも可能である。さらに、上記実施例ではシールド
型MRヘッドを例に説明したが、シールドコアをヨーク
コアと読み変えて、ヨーク型MRヘッドに本発明を適用
することもできる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、磁気抵抗効果型の磁気ヘッドの磁気抵抗効
果素子(MR素子)の抵抗の変化を電圧として取り出す
ためのセンス電流に消磁用の漸次振幅が低減する交流電
流を重畳して上記磁気抵抗効果型の磁気ヘッドに供給し
ているため、記録時に乱れたシールドコアの磁区構造を
安定化することができる。また、上記磁気抵抗効果型の
磁気ヘッドの磁気抵抗効果素子とシールドコアとを電気
的に接続することにより、センス電流と共に消磁電流を
流すことができ、簡単な回路構成や少ない端子数でシー
ルドコアの消磁が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気抵抗効果型ヘッド装置の一実
施例に用いられる回路構成を示すブロック回路図であ
る。
【図2】該一実施例の磁気抵抗効果型ヘッド装置のMR
ヘッドに供給する電流の一例を説明するための波形図で
ある。
【図3】該一実施例の磁気抵抗効果型ヘッド装置のMR
ヘッドに供給する電流の他の例を示す波形図である。
【図4】該一実施例の消磁電流制御電圧発生回路及びセ
ンス電流制御電圧発生回路の一具体例を示すブロック回
路図である。
【図5】該一実施例に用いられるシールド型MRヘッド
の一具体例の概略構成を示す斜視図である。
【図6】該一実施例に用いられるMRインダクティブヘ
ッドの一具体例の概略構成を示す断面図である。
【図7】該一実施例に用いられるシールド型MRヘッド
の他の具体例の概略構成を示す斜視図である。
【図8】該一実施例に用いられるMRインダクティブヘ
ッドの他の具体例の概略構成を示す断面図である。
【図9】従来の磁気抵抗効果型ヘッド装置に用いられる
エミッタ接地アンプ回路の一例を示すブロック回路図で
ある。
【図10】本発明に係る磁気抵抗効果型ヘッド装置の他
の実施例に用いられる回路構成を示すブロック回路図で
ある。
【図11】従来の磁気抵抗効果型ヘッド装置に用いられ
るベース接地アンプ回路の一例を示すブロック回路図で
ある。
【図12】本発明に係る磁気抵抗効果型ヘッド装置のさ
らに他の実施例に用いられる回路構成を示すブロック回
路図である。
【図13】従来の磁気抵抗効果型ヘッド装置に用いられ
るシールド型MRヘッドの一具体例の概略構成を示す斜
視図である。
【図14】従来の磁気抵抗効果型ヘッド装置に用いられ
るMRインダクティブヘッドの一具体例の概略構成を示
す断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・MR素子 2、3・・・・・シールドコア 2a、2b・・・・・磁性膜 2c・・・・・非磁性膜 4・・・・・・バイアス導体 5a・・・・・非磁性導体 5b、5c・・・・・電極 6・・・・・磁気コア 7・・・・・ヘッド巻線 10、10’、11・・・・・MRヘッド 12・・・・・直流カット用コンデンサ 13・・・・・(エミッタ接地)トランジスタ 15・・・・・負荷抵抗 16・・・・・センス電流発生回路 21、33・・・・・センス電流制御電圧発生回路 22、36・・・・・消磁電流制御電圧発生回路 23・・・・・加算器 24、27、37・・・・・gm アンプ(電圧−電流変
換手段)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気抵抗効果型の磁気ヘッドと、 この磁気ヘッドの磁気抵抗効果素子の抵抗の変化を電圧
    として取り出すためのセンス電流に消磁用の漸次振幅が
    低減する交流電流を重畳して上記磁気抵抗効果型の磁気
    ヘッドに供給する回路部とを有して成ることを特徴とす
    る磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  2. 【請求項2】 上記磁気抵抗効果型の磁気ヘッドは、磁
    気抵抗効果素子とこの磁気抵抗効果素子を覆うシールド
    コアとを有し、これらの磁気抵抗効果素子とシールドコ
    アとが電気的に接続されて成ることを特徴とする請求項
    1記載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  3. 【請求項3】 上記回路部は、上記磁気抵抗効果素子に
    初段増幅器としてエミッタ接地トランジスタを接続し、
    上記センス電流を発生するためのセンス電流制御電圧と
    上記消磁用交流電流を発生するための消磁電流制御電圧
    とを加算し、電圧−電流変換手段を介して上記磁気抵抗
    効果素子に供給することを特徴とする請求項1又は2記
    載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  4. 【請求項4】 上記センス電流制御電圧の発生と上記消
    磁電流制御電圧の発生とを同時に行わせることを特徴と
    する請求項3記載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  5. 【請求項5】 上記センス電流制御電圧の発生と上記消
    磁電流制御電圧の発生とを互いに異なるタイミングで行
    わせることを特徴とする請求項3記載の磁気抵抗効果型
    ヘッド装置。
  6. 【請求項6】 上記回路部は、上記磁気抵抗効果素子に
    初段増幅器としてエミッタ接地トランジスタを接続し、
    上記センス電流を発生するセンス電流発生手段と上記消
    磁用交流電流を発生する消磁電流発生手段とを設け、こ
    れらの各電流発生手段からの電流を重畳して上記磁気抵
    抗効果素子に供給することを特徴とする請求項1又は2
    記載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  7. 【請求項7】 上記センス電流の発生と上記消磁電流の
    発生とを同時に行わせることを特徴とする請求項6記載
    の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  8. 【請求項8】 上記センス電流の発生と上記消磁電流の
    発生とを互いに異なるタイミングで行わせることを特徴
    とする請求項6記載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  9. 【請求項9】 上記回路部は、上記磁気抵抗効果素子に
    初段増幅器としてベース接地トランジスタを接続し、上
    記センス電流を発生するセンス電流発生手段と上記消磁
    用交流電流を発生する消磁電流発生手段とを設け、これ
    らの各電流発生手段からの電流を重畳して上記磁気抵抗
    効果素子に供給することを特徴とする請求項1又は2記
    載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  10. 【請求項10】 上記センス電流の発生と上記消磁電流
    の発生とを同時に行わせることを特徴とする請求項9記
    載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
  11. 【請求項11】 上記センス電流の発生と上記消磁電流
    の発生とを互いに異なるタイミングで行わせることを特
    徴とする請求項9記載の磁気抵抗効果型ヘッド装置。
JP17401293A 1993-07-14 1993-07-14 磁気抵抗効果型ヘッド装置 Withdrawn JPH0729104A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015061091A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 セイコーエプソン株式会社 原子共鳴遷移装置、原子発振器、電子機器および移動体

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