JPH0729091B2 - 洗浄方法 - Google Patents

洗浄方法

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JPH0729091B2
JPH0729091B2 JP1006586A JP658689A JPH0729091B2 JP H0729091 B2 JPH0729091 B2 JP H0729091B2 JP 1006586 A JP1006586 A JP 1006586A JP 658689 A JP658689 A JP 658689A JP H0729091 B2 JPH0729091 B2 JP H0729091B2
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信幸 北嶋
忠秋 佐伯
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Tokuyama Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】
本発明は印刷インキ、ペンキ等の塗料、又は油脂等が付
着した物品を洗浄する方法に関するものである。
【従来の技術】
印刷インキ、ペンキ等の塗料、又は油脂等が付着した物
品の洗浄方法としては各種の装置、及び方法が提案され
ているが、洗浄液としては洗浄能率の面から揮発性有機
溶剤が使用されることが多い。周知のように揮発性有機
溶剤は呼吸器官、皮膚等を通って体内に入ると種々の弊
害が現れるので、密閉された装置内で洗浄されることが
好ましい。本出願人等もこれまでに幾つかの提案を行
い、洗浄作業の能率と安全面で貢献してきた。 例えば特願昭63−209370号において提案した洗浄装置と
方法によれば、前記印刷インキ、ペンキ等の塗料、又は
油脂等によって汚れた物品を効率良く密閉された洗浄装
置内で洗浄することが出来る。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特願昭63−209370号において提案し
た洗浄装置と方法ににおいては、洗浄を終わった被洗浄
体を洗浄装置から取り出す際に、被洗浄体が完全には乾
燥していないため洗浄装置周辺を揮発性洗浄液によって
汚染する懸念があった。 例えば、上記した洗浄装置においては気化した揮発性洗
浄液の蒸気を凝縮・液化させるために乾燥域が冷却され
て、該乾燥域の揮発性洗浄液の飽和蒸気量は少なくなっ
ているので、被洗浄体を乾燥域に長時間載置しても被洗
浄体から気化する揮発性洗浄液の量は少ない。このた
め、被洗浄体が液切れし難い複雑な形状で多量の揮発性
洗浄液が被洗浄体と共に乾燥域に送り込まれるときに
は、被洗浄体に付着した揮発性洗浄液の全てが気化する
ことはない。従って、被洗浄体を搬出するため洗浄装置
の上部を開放したとき、開放部から侵入した温かい空気
によって残余の揮発性洗浄液が気化して洗浄装置の外に
拡散したり、被洗浄体と共に残余の揮発性洗浄液が装置
外に搬出され、搬出部において気化して作業環境を汚染
すると云う問題点があった。 尚、上記した密閉式洗浄装置内で洗浄しても、少なから
ず揮発性洗浄液が装置外に拡散し、作業環境を汚染する
と云う問題点は、特願昭63−209370号に提案した洗浄装
置と方法に固有の問題点ではなく、現在使用されている
他の洗浄装置と方法にも共通する問題点である。
【課題を解決するための手段】
本発明は上記した従来技術の課題を解決するためになさ
れたもので、上部が開閉自在で昇降手段が内装され、洗
浄域の上方に冷却手段を有する液化域が設けられ、液化
域の上方に気化手段と冷却手段とを有する乾燥域が設け
られた密閉式洗浄装置を用いて行う洗浄方法であって、
密閉状態で液化域の冷却手段を稼働させながら被洗浄体
を揮発性洗浄液により洗浄し、昇降手段を用いて被洗浄
体を乾燥域に上昇載置し、被洗浄体に付着している揮発
性洗浄液を気化手段を用いて気化した後、乾燥域の冷却
手段を用いて気化した揮発性洗浄液を冷却・液化させて
乾燥域の蒸気密度を低下させる工程と、気化手段を用い
て被洗浄体に付着している残余の揮発性洗浄液を気化さ
せる工程とを、少なくとも交互に1回以上遂行する洗浄
方法である。
【実施例】
つぎに本発明を図示の実施例に基づいてさらに詳細に説
明する。 図中1は上部に開閉自在な片開きの蓋体2を有する密閉
式の洗浄装置であり、内部空間は底部側から洗浄域A、
リンス域B、液化域C及び乾燥域Dと区分けされてい
る。 洗浄液Aとリンス域Bは一対(この場合幅広壁面)の底
部側が両方から内側に膨出して形成されており、膨出し
た壁面の洗浄域A又はリンス域Bに対応する位置に揮発
性洗浄液3又は揮発性リンス液4がそれぞれ噴出するこ
との出来る噴出孔3aと4bがそれぞれ適宜の間隔をおいて
配設されている。噴出孔3aは洗浄域Aに注入されている
揮発性洗浄液3をポンプ3bによって循環して噴出させる
ものであり、噴出孔4bは前記膨出壁面部に形成されたリ
ンス液溜4aの揮発性リンス液4をポンプ4cによって循環
して噴出するものである。 リンス域Bの上に設けられた液化域Cの幅広壁面には冷
却手段5が付設されている。該冷却手段5は冷媒(例え
ば冷水)を通すことの可能な屈曲した1本の循環パイプ
からなり、冷却中には液化域Cの水平面中央部を気化し
て上昇しようとする揮発性洗浄液3及び揮発性リンス液
4の蒸気をも冷却して凝縮・液化し、これらの蒸気が直
上の乾燥域Dに上昇することを防止する。 乾燥域Dの幅広壁面に設けられた熱操作手段6も前記冷
却手段5と同様のパイプによって構成されており、熱媒
(例えば熱水等)を通すことにより乾燥域Dに載置され
た被洗浄体7を加熱し、該被洗浄体7に付着している揮
発性リンス液4の気化を図り、熱水に代えて冷水等の冷
媒を流すことにより、乾燥域Dに気化した前記揮発性リ
ンス液4の蒸気を凝縮・液化させるものである。 一方、幅の狭い一対の壁面部には前記蓋体2の開閉に拘
らず、被洗浄体7を載置して洗浄域A〜乾燥域Dの範囲
で昇降を自在とする昇降手段8が付設されている。符号
8aは載置する被洗浄体7に付着した揮発性洗浄液3又は
揮発性リンス液4を液切れし易くするために、メッシュ
状の板部材によって形成された昇降手段8のバケットで
あり、前記噴出孔3a又は4bより噴出される揮発性洗浄液
3又は揮発性リンス液4が勢い良く吹き付けられても、
被洗浄体7が倒れたりしないように固定する手段が設け
られていても良い。 上記構成の洗浄装置1を用いて被洗浄体(例えば印刷イ
ンキが付着したグラビア印刷機の付属部品であるインキ
皿、インキパイプ、及びアプリケータを含む複数個の部
品)7を洗浄する本発明の洗浄方法の一例を以下に説明
する。 洗浄装置1の蓋体2を開放し、昇降手段8のバッケット
8aに前記した被洗浄体7をそれぞれ離間して洗浄し易
く、且つ液切れし易いように載置し、洗浄域Aに降下さ
せて蓋体2を閉じる。 洗浄装置1を密閉状態に保ち、冷却手段5に冷媒として
10℃の冷水を流しながら、洗浄装置1の洗浄域Aに揮発
性洗浄液3として不燃性溶剤であるメタクレン(商品
名、徳山曹達(株))を底部に設けた注出入口(図示せ
ず)から所定量注入する。揮発性洗浄液3は洗浄効果を
高めるため、注入と同時にヒーター(図示せず)によっ
て加温される。加温された揮発性洗浄液3は盛んに気化
するが、液化域Cが前記冷却手段5によって揮発性洗浄
液3の凝縮・液化温度(メタクレンの場合は40℃)以下
に冷却されているので、該液化域Cまで上昇した揮発性
洗浄液3の蒸気は全てここで凝縮・液化され、乾燥域D
まで上昇することはない。特に、揮発性洗浄液3の蒸気
は冷却手段5に直接接触したとき効果的に冷却され、過
飽和の状態となって凝縮・液化するので、冷却手段5の
下に設けられた回収部9に多量の凝縮化液が滴下して回
収され、揮発性リンス液4として前記リンス液溜4aに集
められる。このようにして回収される揮発性リンス液4
は、揮発性洗浄液3の蒸留液であるので洗浄液Aの揮発
性洗浄液3が被洗浄体7の洗浄によっていくら汚れてい
ても、綺麗であるためリンス液として使用することが出
来る。 上記状態にセットされた洗浄装置1と被洗浄体7におい
て、洗浄域Aの揮発性洗浄液3に浸漬された被洗浄体7
に、壁面の両側に設けられた多数の噴出孔3aから加温さ
れた揮発性洗浄液3を被洗浄体7に向けて噴出し、これ
を洗浄する。噴出孔3aから噴出された揮発性洗浄液3は
被洗浄体7に衝突し、被洗浄体7に機械的洗浄作用を付
加するので洗浄能率が向上する。この洗浄工程において
気化した揮発性洗浄液3の蒸気は、前記したように液化
域Cにおいて凝縮・液化され、リンス液溜4aに回収され
るので乾燥域Dに進入することはない。 被洗浄体7に付着した印刷インキ等の汚れが完全に除去
されると、蓋体2を閉じたまま被洗浄体7を昇降手段8
によって揮発性洗浄液3の液面より少し上に設けられた
リンス域Bに上昇載置し、多数の噴出孔4bから綺麗な揮
発性リンス液4を吹きかけて被洗浄体7に付着していた
汚れ気味の揮発性洗浄液3を全て洗い流す。この揮発性
リンス液4を被洗浄体7に吹きかけるリンス工程におい
ても、揮発性リンス液4の蒸気は液化域Cにおいて冷却
され、前記リンス液溜4aに回収されるので乾燥域Dまで
上昇することはない。従って、勢い良く乾燥域D迄飛び
散る飛沫がないように緩やかに揮発性リンス液4をかけ
るか、適宜カバーを設けて飛沫が乾燥域D迄飛び散るこ
とがないようにする。 リンス工程が終了すると、蓋体2を閉じた状態で昇降手
段8を再び稼働させ、乾燥域Dの位置まで被洗浄体7を
上昇させる。被洗浄体7に付着した過剰な揮発性リンス
液4は該被洗浄体7が乾燥域Dに上昇される過程と、該
乾燥域Dに載置されている間に滴下して液切れするが、
表面は未だ濡れた状態であるので、熱操作手段6に例え
ば90℃の熱水を流して乾燥域Dの雰囲気温度を上昇さ
せ、該乾燥域Dの飽和蒸気量を増加させて、被洗浄体7
の表面を濡らしていた揮発性リンス液4の気化の促進を
図る。 次に、熱操作手段6への熱水の供給を一旦停止し、代わ
りに10℃の冷水を供給して乾燥域Dの雰囲気温度を40℃
以下に低下させ、過飽和になった揮発性リンス液4の蒸
気を凝縮・液化して該雰囲気の蒸気量を低下させる。そ
して、更に前記熱操作手段6に90℃の熱水を供給して乾
燥域Dの雰囲気温度を上昇させると、被洗浄体7に付着
していた残余の揮発性リンス液4が気化して被洗浄体7
が乾燥する。この冷却及び気化工程をそれぞれ1回ずつ
行うことにより、被洗浄体7に付着していた揮発性リン
ス液4が少量のときには被洗浄体7は完全に乾燥するの
で、蓋体2を上方に回動して被洗浄体7を取り出す。 乾燥域Dにおける前記冷却及び気化工程は、被洗浄体7
に付着した揮発性リンス液4の程度によって必要な回数
だけ繰り返される。そして、冷却工程と気化工程の繰り
返しは揮発性リンス液4の蒸気密度が所望値以下になっ
たときに終了すれば良いので、前記何れの工程が最終工
程となっても構わない。又、冷却工程と気化工程の繰り
返しは、乾燥域Dに揮発性リンス液4の気化した蒸気濃
度を検知することの出来るガスセンサーを設置し、該セ
ンサーによって一定の濃度以下になるまで自動運転する
ことも可能である。 乾燥が完了すると蓋体2を開けて被洗浄体7を取り出
し、所望ならば続いて他の被洗浄体7の洗浄を開始する
ことが出来る。この場合、液化域Cは冷却された状態で
あるので、揮発性洗浄液3又は揮発性リンス液4の蒸気
が洗浄装置1の外に拡散することはない。従って、揮発
性洗浄液3を洗浄装置1から抜き取ることが不要なこと
は勿論、加温し続けていても良い。 乾燥域Dにおいて被洗浄体7に付着した揮発性リンス液
4を気化させる手段としては、実施例に示したようにパ
イプ等に熱水を通す方法のほかにも、赤外線を被洗浄体
7に照射したり、温風を吹き付けたりする方法であって
もよい。 洗浄工程は被洗浄体7を単に揮発性洗浄液3に浸漬する
だけでも良いし、揮発性洗浄液3内で被洗浄体7を揺動
したり、超音波を付加したり、又は実施例に示したよう
に浸漬して噴流を吹き付けるものであっても良い。更に
揮発性洗浄液3の直上に被洗浄体7を載置し、気化した
揮発性洗浄液3の蒸気を該被洗浄体7に触れさせ、液化
した揮発性洗浄液3によって洗浄するものであっても良
い。このような洗浄方法は洗浄液に浸漬すると不都合が
生じ易い半導体関係の部材等に対して特に有効である。
この場合の洗浄液としては揮発性の高いフロン113等を
使用することが出来る。噴出孔3aから噴出させる揮発性
洗浄液3を液化するため、循環路内に濾過装置を組み込
み、洗浄によって溶解したインキ、ペンキ等の成分を除
去することも可能である。 揮発性洗浄液としては液化メチレン、フロン113等のほ
かにもメタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール類、パークロロエチレン、トリクロロ
エチレ、111−トリクロロエタン、エチレングリコール
等が使用し易いが、これらに限定されるものではない。
又、これら揮発性洗浄液は単独で使用するほか、沸点の
異なる2種類の揮発性洗浄液を混合して使用することも
可能である。 昇降装置8は実施例に示したように被洗浄体7の載置が
可能なメッシュ状の板材によって形成したバケット又は
基台等を昇降可能としたものでも良いし、被洗浄体7を
直接吊り下げ可能な構造としたものであっても良い。
又、被洗浄体7が細長い形状の場合には、両壁面に付設
する昇降部材に被洗浄体7を直接挟持可能とする部材を
付加したものであっても構わない。
【発明の効果】
以上説明したように本発明になる洗浄方法によれば、被
洗浄体の洗浄を完全に密閉した状態で行うことが出来、
しかも、被洗浄体を取り出すときには被洗浄体は完全に
乾燥しているので、従来の洗浄装置又は方法のように洗
浄装置の周囲を揮発性の洗浄液によって汚染する危険が
ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の洗浄装置例を示す説明図、第2図は一
実施例の断面説明図である。 1…洗浄装置、2…蓋体、3…揮発性洗浄液、3a…噴出
孔、4…揮発性リンス液、4b…噴出孔、5…冷却手段、
6…熱操作手段、7…被洗浄体、8…昇降手段、8a…バ
ッケト、9…回収部、A…洗浄域、B…リンス域、C…
液化域、D…乾燥域。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−236396(JP,A) 特開 昭61−291003(JP,A) 特開 昭63−175683(JP,A) 特開 平2−72625(JP,A) 特開 昭64−15192(JP,A) 特開 昭2−261583(JP,A) 特開 昭60−197201(JP,A) 特開 平2−303028(JP,A) 実開 昭61−125384(JP,U) 実開 昭56−151690(JP,U) 実開 昭64−23968(JP,U) 実開 昭63−144888(JP,U) 実開 昭2−28782(JP,U) 実開 昭55−159704(JP,U) 特公 昭37−18943(JP,B1) 特公 昭61−50668(JP,B2) 特公 昭62−9240(JP,B2) 特公 平3−5908(JP,B2) 特公 昭62−9240(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部が開閉自在で昇降手段が内装され、洗
    浄域の上方に冷却手段を有する液化域が設けられ、液化
    域の上方に気化手段と冷却手段とを有する乾燥域が設け
    られた密閉式洗浄装置を用いて行う洗浄方法であって、
    密閉状態で液化域の冷却手段を稼働させながら被洗浄体
    を揮発性洗浄液により洗浄し、昇降手段を用いて被洗浄
    体を乾燥域に上昇載置し、被洗浄体に付着している揮発
    性洗浄液を気化手段を用いて気化した後、乾燥域の冷却
    手段を用いて気化した揮発性洗浄液を冷却・液化させて
    乾燥域の蒸気密度を低下させる工程と、気化手段を用い
    て被洗浄体に付着している残余の揮発性洗浄液を気化さ
    せる工程とを、少なくとも交互に1回以上遂行すること
    を特徴とする洗浄方法。
JP1006586A 1989-01-13 1989-01-13 洗浄方法 Expired - Fee Related JPH0729091B2 (ja)

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JPS61125384U (ja) * 1985-01-22 1986-08-06
JPS63236396A (ja) * 1987-03-25 1988-10-03 トヨタ自動車株式会社 電子部品の洗浄方法

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