JPH07290647A - 基板に合成樹脂被覆板を貼合わせた積層板とその製造方法 - Google Patents

基板に合成樹脂被覆板を貼合わせた積層板とその製造方法

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JPH07290647A
JPH07290647A JP6107895A JP10789594A JPH07290647A JP H07290647 A JPH07290647 A JP H07290647A JP 6107895 A JP6107895 A JP 6107895A JP 10789594 A JP10789594 A JP 10789594A JP H07290647 A JPH07290647 A JP H07290647A
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    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両用フロントガラスなどのガラス基板にポ
リカーボネート等の合成樹脂被覆板を常温硬化性のゲル
状樹脂接着層を充填硬化させて積層板に貼合わせる方法
で、本発明は、基板と被覆板との間隙に注入したゲル状
樹脂接着液の静圧による被覆板の撓み膨出とこれに伴う
ゲル状樹脂接着層厚み不均一とを防止して、被覆板の表
面を平滑にした積層板の貼合わせ方法を得ることを目的
とする。 【構成】 基板と被覆板と周縁シール材を介して間隙を
設けて対面させて立設し、被覆板を収容する水浸カバー
を基板に被着し、当該間隙に接着液を注入しながら水浸
カバーの内側に給水し、該接着液の液面の高さに対する
水面の高さの比を接着液の比重に近似させるごとく液面
制御し、該接着液充填後そのまま水面を保持して、該接
着液をゲル化・硬化させてゲル状樹脂接着層を形成し
て、積層板となす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス若しくは合成樹
脂の基板と合成樹脂被覆板との間にゲル状樹脂接着層を
充填硬化させて成る積層板とその製造方法、より詳しく
は、ゲル状樹脂接着液の注入による貼合わせ方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス若しくは合成樹脂の基板と合成樹
脂被覆板とゲル状樹脂接着層とから成る積層板には、例
えば、ガラスの基板の一面に透明な樹脂被覆板を貼合わ
せた複層板がある。この種の複層板は、機械装置等の覗
き窓に用いられ、装置外より内部を監視するもので、外
部からの衝撃力でガラス自体を傷つけたり破損させたり
するのを防護するものであり、中間のゲル状樹脂接着層
は、1mm程度の層厚で接着と熱伸縮吸収を図っている。
【0003】このような積層板の製造においては、基板
と合成樹脂被覆板との間に、ゲル状樹脂接着液を注入充
填し常温硬化させ、或いは紫外線照射により硬化させ
て、この接着液をゲル化させる方法を採用していた。即
ち、基板の表面に合成樹脂被覆板を対面して固定し、被
覆板周縁のシール材をスペーサと兼ねて基板と被覆板と
の間に所定の一様幅の間隙を設け、図5(A)に示すよ
うに、全体を立てた又は傾斜した状態に保持しながら間
隙12にゲル状樹脂接着液3を上方より流し込んで充填
し硬化させるものであった。
【0004】この注入法は、基板の表面が広くて合成樹
脂被覆板が薄い積層板や、上記間隙が広くてゲル状樹脂
接着液の多いものでは、図5(B)に示すように、注入
されたゲル状樹脂接着液3が合成樹脂被覆板2の内面に
及ぼす静圧により、合成樹脂被覆板2の下部が撓んで外
側へ膨出し、この接着液硬化後には上下方向でゲル状樹
脂接着層の層厚に大きな違いが生じる。硬化後のゲル状
樹脂接着層の厚みが積層板上場所的に変わることは、上
記覗き窓などのような透視用積層板では、内部の装置が
歪んで見え、また熱伸縮吸収性にもばらつきを生じるの
で、ゲル状樹脂接着層厚みを均一化する必要がある。
【0005】そこで、注入中は全体を45度程度に傾斜
して接着液の液頭を下げて静圧を下げるとともに、図5
(C)に図示の如く、ゲル状樹脂接着液3の完全充填後
には全体を更に傾斜させ、ゲル化・硬化させる方法を採
っていた。この際、静圧を最小にするためには、全体を
ほぼ水平状態にするとよいのであるが、ゲル状樹脂接着
液の注入時に混入した気泡が該接着液から完全に除去で
きないので、ある程度の傾斜角度を必要としていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の注入方法で
は、基板と樹脂被覆板の全体をある程度傾斜させて保持
するので、合成樹脂被覆板が薄い場合にはその下部が膨
出してしまう問題があった。また、水平に保持し得たと
しても、充填したゲル状樹脂接着液の常温硬化の際の発
熱、硬化速度の温度依存性及び硬化時の体積収縮に起因
して、基板の中央部と周縁部とでは発熱の放冷速度の差
に伴う温度差が生じ、低温側の周縁部では硬化の遅れに
より中央部より硬化したゲル状樹脂接着層の厚みが小さ
くなるという問題があった。硬化の際にはゲル状樹脂接
着液の発熱が被覆板の面域内に均一でないので、合成樹
脂被覆板が部分的に高温になって軟化して、その剛性が
低下するために、ゲル状樹脂接着液の層厚に場所的な不
均一が生ずることもあった。
【0007】さらに、ゲル状樹脂接着層を厚くするため
に多量の接着液を間隙に注入すると、厚肉の合成樹脂被
覆板であってもその撓わみも大きくなり、また、硬化の
際の発熱量も大きくなるので、上記熱的変形が助長さ
れ、層厚の大きいゲル状樹脂接着層を均一に貼合わせた
積層板の成形は困難であった。
【0008】基板がガラスでなく合成樹脂であるような
積層板、例えば、厚肉の強度を有する樹脂基板により強
度を負担させ、薄い合成樹脂被覆板をゲル状樹脂接着層
で積層化して、表面を保護したような樹脂積層板も利用
されるが、この場合の製造方法にも同様の問題がある。
【0009】また、鉄道車両や自動車のフロントガラス
のように、図6(A)に示すようなガラスの基板1自体
が湾曲したものである場合は、充填後に傾斜させ、さら
に例え水平に保持したとしても、基板1の湾曲した両縁
と中央部とに必ず上下関係を生じ、そのいずれか下方部
位にゲル状樹脂接着液3が溜まって合成樹脂被覆板が撓
み、図6(B)に示すように、両縁と中央部とで硬化し
たゲル状樹脂接着層3の層厚に差が発生することは避け
られなかった。
【0010】このような問題を解決するために、ゲル状
樹脂接着液を少量づつ注入しては硬化させる作業を何度
も繰り返して、液頭を低くする方法も試みたが、合成樹
脂被覆板全体の撓み量は少なくなったものの、合成樹脂
被覆板の表面に、一回当たりの接着液注入高さに対応し
た周期的なうねり模様が生じて、透視用積層板、特にフ
ロントウインドーガラスとしては適当でなかった。
【0011】本発明は、以上の諸問題に鑑み、第1に、
基板と合成樹脂被覆板とを接着するゲル状樹脂接着層の
層厚を厚くした積層板を提供すること、第2に、基板の
材質や形状に係わりなく硬化後のゲル状樹脂接着層が均
一厚みに容易に調製できるような基板と合成樹脂被覆板
との積層板の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の積層板は、ガラ
ス若しくは合成樹脂の基板と合成樹脂被覆板とをゲル状
樹脂接着層で一体化して成る積層板であって、上記ゲル
状樹脂接着層が3〜10mmのほぼ均一な厚みを有する
ことを特徴とするものである。
【0013】また、本発明には、ガラスの基板と合成樹
脂被覆板とガラス表面板とがそれぞれ接着層で一体化し
て成る積層板において、ガラスの基板と合成樹脂被覆板
との接着層が、3〜10mmのほぼ均一な厚みを有する
ゲル状樹脂接着層であることを特徴とする積層板が含ま
れる。
【0014】本発明の積層板の製造方法は、ガラス若し
くは合成樹脂の基板と合成樹脂被覆板との間にゲル状樹
脂接着層を充填硬化させて成る積層板の製造方法であっ
て、概して言えば、垂直に若しくは傾斜して保持した上
記基板と上記被覆板とを間隙を設けて配置し、次いで、
ゲル状樹脂接着液の当該間隙への注入と、該被覆板の外
面への液体の浸漬と、を同時に若しくは別異に行い、該
接着液充填後には両液面を保持したまま該ゲル状樹脂接
着液を硬化・ゲル化させるものである。
【0015】より詳しくは、該被覆板の外面に液体を浸
漬する方法につき、第1の方法は、上記基板の表面に間
隙を設けて上記合成樹脂被覆板を周縁シール材を介して
配置し、液浸カバーの開口部を該基板の周縁に水密的に
接合して該液浸カバー内に当該合成樹脂被覆板を収容し
て行う方法で、ゲル状樹脂接着液の当該間隙への上方よ
りの注入と、液浸カバー内への液体の注入と、を同時に
又別異に行うものである。そして、カバー内の液面とゲ
ル状樹脂接着液の液面とを制御して、充填後はそのまま
両液面を保持して該接着液を硬化・ゲル化させるのであ
る。
【0016】特に、カバー内の液面とゲル状樹脂接着液
の液面との制御は、合成樹脂被覆板の下部位置における
両面の静圧をほぼ等圧にさせるように行うのがよく、好
ましくは、この液面制御をしながら、ゲル状樹脂接着液
の当該間隙への注入と液浸カバー内への液体注入とを同
時に行なうものが採用される。
【0017】この第1の方法は、移送可能な独立した基
板だけでなく、機械装置や鉄道車両等に既に装着固定さ
れた基板にも適用できる特徴がある。
【0018】該被覆板の外面に液面下に液体浸漬する第
2の方法は、基板を垂直に立てて又は傾斜して収容でき
る液槽を利用するもので、上記基板の表面に間隙を設け
て上記合成樹脂被覆板をシール材を介して配置し、次い
で、ゲル状樹脂接着液の当該間隙への注入と、液槽内で
の当該基板及び合成樹脂被覆板の外面への液体の浸漬
と、を同時に又は別異に行い、液体の液面とゲル状樹脂
接着液の液面とを制御して、ゲル状樹脂接着液の間隙内
充填後は両液面を保持したまま該接着液を硬化・ゲル化
させるものである。
【0019】第2の方法における液面の制御は、第1の
方法におけるのと同様に、該合成樹脂被覆板の下部位置
における両面の静圧をほぼ等圧にするように、該接着液
の当該間隙への注入と液槽内での液体浸漬とを同時に行
なうもの行うのがよい。
【0020】この第2の方法において、基板及び被覆板
ごと液槽内で液体を順次浸漬する態様には、液槽中に満
たした液体の中に吊下げた基板ごと液面下に順次装入す
る方法、空の液槽に基板ごと装入しておき槽内に順次液
体を注入して液面を上昇させる方法、さらに、昇降可能
な液槽の上方に基板ごと垂下固定しておき液体を貯溜し
た液槽自体を上昇させて液面を上昇させ、基板ごと液浸
させる方法、などが含まれる。いずれも、基板及び被覆
板に対する液面を相対的に上昇させる方法であれば、自
由に採択される。
【0021】この発明において、基板及び合成樹脂被覆
板は、積層板の用途により適宜選ばれるが、これらの部
材は、透明、不透明を問わず、その寸法形状も平板、湾
曲板を問わず適用される。基板の外形寸法は、第1の方
法の液浸カバーないし第2の方法の液槽に収容できる大
きさで定められる以外制限がない。
【0022】ゲル状樹脂接着液は、注入が容易で巻き込
まれた気泡の離脱が容易な程度に流動性が高い常温で硬
化する型の液状合成樹脂で、ゲル化後にはゲル状樹脂層
として粘弾性体ないしゴム状弾性体となり、同時に基板
と合成樹脂被覆板とを良好に接着するものである。この
ようなゲル状樹脂接着液には、広くは、ゴム接着剤その
他エラストマーを形成する接着剤や、ゲル状態で外力に
より僅かに弾性変形と粘性流動を起こすような有機系ゲ
ル剤を含む。ゲル剤の例として、硬化剤を含有した樹脂
のモノマーないしオリゴマーの液やポリマーを含むゾル
であって、常温域での硬化により比較的低分子量の粘弾
性を示すゲルとなるものが挙げられる。
【0023】合成樹脂被覆板の外面側に浸漬する液体
は、水(冷水、温水を含む)の他に、グリコール類、特
に、プロピレングリコール(密度約1.10〜1.15
g/cm3)、が利用できる。
【0024】このような積層板の用途には、車両や自動
車のフロントガラス、工作機械その他機械装置の監視用
覗き窓ガラス、その他、道路路肩に立設される防護板な
どがある。
【0025】
【作用】本発明の積層板において、合成樹脂被覆板は、
外部からの衝撃を直接受けて基板を保護するものであ
る。ゲル状樹脂接着層は、積層板の使用中に合成樹脂被
覆板が受ける衝撃を受容して緩和し、さらに、使用中の
温度変化による合成樹脂被覆板の基板に対する膨張収縮
により発生する応力を緩和して基板や被覆板の破損を防
止する。ゲル状樹脂接着層を3mm以上の厚みとするの
は、車両や自動車の窓ガラスや防護板に対して使用中に
飛散して来た小石や砂利等の大きな衝撃を吸収緩和して
保護するためである。当該接着層を3mm以上とする他
の理由は、製造工程において、ゲル状樹脂接着液の硬化
前後の合成樹脂被覆板の伸縮差を吸収して、合成樹脂被
覆板に大きな歪みを残さないためである。
【0026】合成樹脂被覆板にガラス表面板を貼合わせ
た積層板においては、ガラス表面板は、小石や砂利等の
衝突により、合成樹脂被覆板に表面疵がつくのを防止す
るものである。合成樹脂被覆板とガラス表面板との貼合
わせには、本発明の方法の他、単に接着剤を塗布して薄
い接着層を以て貼合わす方法も採用できる。
【0027】本発明の製造方法において、周縁シール材
は、基板の内面周縁とこれに対面する合成樹脂被覆板の
内面周縁との間に介在させ、間隙内に注入したゲル状樹
脂接着液の漏れを防止するものであると同時に、その間
隙を所定の間隔に保持するスペーサでもある。従って基
板と合成樹脂被覆板の間隙の間隔は、この周縁シール材
を介装することによって、上記のゲル状樹脂接着層を所
要の厚みに決められる。
【0028】本発明の製造方法で、間隙に注入されたゲ
ル状樹脂接着液(密度ρ (g/cm3))は、被覆板の内面の
位置からゲル状樹脂接着液液面までの高さHに対応して
被覆板の内面に静圧P=ρgHを作用する(gは重力の
加速度)。被覆板の外面に液体を浸漬したときその液体
は被覆板対応位置の外面に液面までの高さhに応じた静
圧p=ρ’gh(液体の密度ρ’(g/cm3) )が働くの
で、被覆板にはその差圧(P−p)だけが外力として働
く。従って、被覆板の外面に液体を浸漬すると、差圧
(P−p)を減じて、静圧による被覆板の撓み膨出を低
減することができ、ゲル状樹脂接着液の間隙の上下間で
の厚差を小さくできる。ここで、被覆板の内面側のゲル
状樹脂接着液液面と外面側の液体液面とは、いずれも大
気圧下にしておく。
【0029】特に、液面の制御により合成樹脂被覆板の
対応両面位置の静圧をほぼ等圧にすると、差圧は事実上
零になり、被覆板にはその外力が殆ど働かないので、被
覆板は例え垂直状態にあっても実質的に変形しない。そ
こで、基板及び被覆板の間に予め設定した間隙の間隔も
一定となり、ゲル状樹脂接着液の層厚みの位置的ばらつ
きも生じない。ここに、静圧をほぼ等圧にするとは、等
圧にする場合の他、被覆板の撓み変形が実用上無視でき
る程度の差圧が存在している場合も含むものとする。
【0030】液面制御は、被覆板の内面側下方の適当位
置を起点に内面側の接着液液面の高さHと外面側の液体
液面の高さhを採ると(図2及び図4参照)、h:H=
ρ:ρ’の関係をほぼ維持して、注入するゲル状樹脂接
着液の液面と浸漬する液体液面との高さ位置を調整す
る。この液面制御で、被覆板の対応両面位置の静圧は実
質的に等圧になる。
【0031】間隙にゲル状樹脂接着液を注入完了した充
填後、そのまま液体液面を保持するのは、被覆板の対応
両面位置の静圧をほぼ等圧に維持して、間隙の厚み上下
一様のままの状態でゲル状樹脂接着液を硬化させるため
で、硬化したゲル状樹脂接着液の層厚みは上下一様にな
る。
【0032】本発明のゲル状樹脂接着液を当該間隙に注
入する過程と合成樹脂被覆板の外面側を液面下液体中に
浸漬する過程とは基本的には先後を問わない。例えば、
間隙へのゲル状樹脂接着液の注入完了後に、合成樹脂被
覆板の外面側を液面下液体中に浸漬する過程を行っても
よく、また、その逆であってもよい。
【0033】然しながら、最も好ましいのは、第1方法
と第2方法で、上記両過程をほぼ同時に進行させて、液
面制御は、注入中のゲル状樹脂接着液の液面と浸漬中の
液体液面との高さ位置を時々刻々上記h:H=ρ:ρ’
の関係に近似させて行い、注入と浸漬をほぼ同時に完了
する方法であり、これによれば、ゲル状樹脂接着液の注
入過程とその後の硬化過程とを通じて、被覆板の対応両
面位置の静圧は実質的に等圧にできて接着層厚の均一化
に効果がある。特に、この方法は、被覆板が撓み易い軟
質若しくは薄物である場合に有効である。
【0034】次に、被覆板の外面に浸漬した液体は、内
面側のゲル状樹脂接着液とともに、被覆板に浮力を与え
るので、被覆板の重さが減じ、薄いシート状の被覆板で
あつても自重によるその変形を防止する。このことは、
従来法では、ゲル状樹脂接着液の静圧と被覆板の自重に
より撓みが発生して困難であった薄物の被覆板に対して
も本方法が利用できる。例えば、被覆板だけを水中に浸
漬した状態で自己の剛性だけで平面を保持できるような
薄いシート状ないしフィルム状のプラスティックは、本
発明の方法が好適に利用できる。
【0035】被覆板の外面に浸漬した液体、特に水は、
また、充填したゲル状樹脂接着液が硬化する過程でゲル
状樹脂接着液と被覆板を均一に冷却する。ゲル状樹脂接
着液は、硬化時発熱性で且つ、ゲル状樹脂接着液の温度
により硬化速度が異なるが、硬化過程も樹脂被覆板を通
じて浸漬されて液体冷却されて樹脂被覆板面域内で一定
温度に保持されているので、ゲル状樹脂接着液の硬化速
度も樹脂被覆板面域内で均一になり、硬化の部分的な遅
延に起因する肉厚のばらつきは効果的に防止できる。水
は好ましくは強制的に循環或いは流出されているのがゲ
ル状樹脂接着液の均一冷却のためによい。
【0036】
【実施例】本発明の積層板は、基本的には、図1(A)
に示す如く、基板1と合成樹脂被覆板2とが、ゲル状樹
脂接着層3を介装して一体に積層されている。基板1と
しては、例えば、強化ガラスや透明な合成樹脂が好まし
く使用でき、また合成樹脂被覆板2も透明で耐衝撃性を
有する樹脂板、例えば、ポリカーボネート板が使用でき
る。該合成樹脂被覆板2の表面は、表面硬化処理をし耐
摩耗性を向上させておく。ゲル状接着層3には、透明な
アクリル系接着剤が使用され、3〜10mm程度の均一厚
みを有している。このように形成した積層板は、透明性
を備えているので、覗き窓や車両のフロントウィンドー
ガラスとして有用である。図1(B)は、合成樹脂被覆
板2の表側にさらにガラス表面板8が貼合わせた積層板
である。このガラス表面板8は、例示すると、1〜3mm
程度の強化ガラスが使用され、透明接着剤81により又
はゲル状接着剤により、合成樹脂被覆板2と一体化され
ている。
【0037】本発明の製造方法の具体例を、図1(A)
に示す構造の積層板について、液体として水を使用し
て、液浸カバーを利用する第1の方法について説明す
る。
【0038】図2(A)において、平板の基板1をほぼ
垂直に立設し、平板の合成樹脂被覆板2をその内面の側
部と上下部の周縁に添着したゴム製の角状又は丸状の周
縁シール材6が基板1に添着するように対面させて、基
板1と被覆板2との間に、周縁シール材6の厚みで定ま
る間隔を備えた間隙21を形成する。周縁シール材6
に、芯材として紐を挿通したブチルゴムのチューブを用
いると、この紐の太さを変えることにより、間隙21の
間隔が決定される。本例では、上部の周縁シール材6
は、一部切開されて、ゲル状樹脂接着液を間隙21内に
流し込むための開口部となっており、この開口部を通じ
て、接着液の液面は大気圧となる。
【0039】次に、液浸カバー4、即ち本例では、水浸
カバー4を被覆板2を覆って基板1に装着するが、水浸
カバー4は、箱状をなしており、前面40と両側面4
5,45と底面43を備え、両側面45,45と底面4
3の縁端には防水用シール材44が添着してあって、防
水用シール材44を介して基板1に密着させる。この水
浸カバー4は、上方を開口して、水面を大気圧に保って
いる。水浸カバー4の前面40には、下部に給水管41
が、上部には溢流する排水管42がそれぞれ取着されて
いる。この水浸カバー4が、透明な、例えばアクリル系
の、樹脂板で形成してあると、後述の水面50の調整の
ための目視観察に便利である。
【0040】基板1に対する水浸カバー4の位置決め
は、図2(B)に示すように、排水管42の排水口42
0のレベルhが、被覆板2の上側の周縁シール材6の位
置Hに対して、上述のh: H=ρ:1の関係(水の密度
ρ’=1 g/cm3 としてある)に近似するように予め調
節しておく。
【0041】この状態で、図2(A)に示すように、給
水管41より給水して水浸カバー4の内側の水面50を
一定速度で徐々に上昇させるとともに、間隙21に上方
よりゲル状樹脂接着液3を注入する。この場合、被覆板
2の下方位置からのゲル状樹脂接着液3液面30の高さ
Hと水面50の高さhの比(h/H)を、上述の如く、
ゲル状樹脂接着液と水との密度比(=ρ/1)、即ちゲ
ル状樹脂接着液の比重に近似させるように注入速度を調
整してゲル状樹脂接着液3の液面30を制御する。
【0042】ゲル状樹脂接着液3が間隙21の上側の周
縁シール材6に接するまで充填すると、図2(B)に示
すように、水浸カバー4内側の水5は排水管42から溢
れ出るようになり、このときの水面50の高さhと液面
30の高さが上述の比重比の関係をほぼ維持しており、
この状態で給水を続けながらゲル状樹脂接着液3がゲル
化・硬化するまで保持して、間隙内のゲル状樹脂接着液
3及び合成樹脂被覆板2を一定の水温近くに冷却する。
ゲル状樹脂接着液3の硬化後、水浸カバー4を取り外せ
ば、積層板が得られる。
【0043】次に、機械装置等に固定されている基板1
に対して合成樹脂被覆板2を貼合わせる方法を示す。列
車に固定されたフロントウインドーガラスを例に採る
と、図3に示すように、ガラス基板1のフロントウイン
ドーガラスは上下方向と横方向に湾曲して全体として傾
斜して車両のサッシ枠9に嵌め込まれているが、ガラス
基板1の外面に同じく湾曲したポリカーボネート被覆板
2を周縁シール材6を介して間隙21の間隔が上下左右
のいずれも一様になるように固定し、次いで、水浸カバ
ー4で被覆板2を覆い、車両のサッシ枠9の外面90
に、水浸カバー4の両側面45,45と底面43との縁
端の防水用シール材44を密着させて水浸カバー4を取
りつける。サッシ枠9の外面90も湾曲しているので、
水浸カバー4は、両側面45,45と底面43との縁端
の形状も湾曲したサッシ枠9の外面90に密着適合する
ものを準備する。
【0044】この状態で、水浸カバー4の内側に、下側
の給水管41の給水口411から給水しながら、間隙2
1内に上方より上記の常温硬化型の接着剤等のゲル状樹
脂接着液3を注入し、この際、ゲル状樹脂接着液3の液
面30の高さHと水面50の高さhと(本例では、いず
れも、下側の周縁シール材6の位置から見た高さ)の比
h/Hを、上述のように、ゲル状樹脂接着液3の比重に
近似させるように液面の制御をし、間隙21にゲル状樹
脂接着液3を充填した後も、排水管42の排水口420
より水5を溢流させながら、水浸カバー4の内側の給水
を続けて、ゲル状樹脂接着液3を硬化させる。
【0045】鉄道車両等に現実に装着固定されたフロン
トガラスに透明樹脂被覆板を貼合わせる現場作業の場合
に、従来法で上述のゲル状樹脂接着液の傾斜注入後水平
に保持するような操作は不可能であり、フロントウイン
ドーガラスの下部の合成樹脂被覆板が膨出して上部より
も接着層が厚肉となるが、このような水浸カバー4を利
用する本発明の製造方法は、基板1が車両その他機械装
置に固定されている場合でも適用できて、肉厚の上下均
一なフロントガラス積層板に成形でき、しかも、基板1
が曲板であっても容易に適用できる特徴がある。
【0046】本発明の液槽を利用する第2の方法につい
て説明すると、図4には、基板1と合成樹脂被覆板2と
を、周縁シール材6を介して所望の間隙21を設けて対
面させ、適当なクランプ等により固定する。この状態
で、液槽7、即ち本例では、水槽7内に垂直に静置して
又は吊り下げておく。
【0047】水槽7は、側壁の下側に給水管41が、又
その上側には溢流用の排水管42が取着されており、基
板1と合成樹脂被覆板2は、上側の周縁シール材6の位
置から見て排水口420の溢流水面レベルの高さhが、
上側の周縁シール材6の位置の高さHに対して、上述の
h/Hをゲル状接着液の比重に近似せさて予め位置決め
調節しておく。
【0048】この状態で、給水管41より水槽7内に注
水して水面50を上昇させながら、間隙21内に上方よ
りゲル状樹脂接着液を注入し、そのゲル状樹脂接着液液
面30の下側の周縁シール材6より見た高さHと、水面
50の同様の高さhとの比h/Hをゲル状樹脂接着液の
比重に近似させながら、ゲル状樹脂接着液を上側の周縁
シール材6に達するまで注入する。その後、水5を溢流
状態に供給し続けながら間隙21内のゲル状樹脂接着液
3が硬化するまで保持する。硬化後は、基板1ごと引き
上げると積層板が得られる。
【0049】この水槽を利用する製造方法においても、
水槽7を、例えばアクリル系の、透明樹脂で形成して水
面50を透視できるようにするのが便利である。さら
に、水槽7内の水容量を充分大きくすると、ゲル状樹脂
接着液硬化時の発熱量を吸収するだけの熱容量は充分大
きくなるので、溢流冷却させることなく単に貯溜しても
よい。この場合は、水5を水槽7内で攪拌することが水
温の均一化と冷却の促進のために好ましい。
【0050】この第2の方法は、基板1が水槽7内に収
容できる大きさならば、平板でも湾曲板でも容易に貼合
わせることができる特徴がある。また、この方法は、基
板1が合成樹脂の基板で、貼合わせる際に変形し易いも
のである場合も有効に利用できる。この場合、水槽7内
の水面50下で合成樹脂の基板1の外面側も同様に水5
の静圧をうけて間隙21内のゲル状樹脂接着液3の静圧
とほぼ平衡し、水5によって接着液3の硬化時に同様に
冷却されので、合成樹脂の基板1の変形も防止できる。
特に、基板1が、合成樹脂被覆板2と同質同厚の合成樹
脂被覆板で、シート状ないしフィルム状の薄肉長尺広幅
のものであっても、両者の剛直性だけで間隙21の間隔
が一定に保持することができれば、均一厚みのゲル状樹
脂接着層3で均一厚みで平坦に貼合わせることが容易に
できる。
【0051】上記の例では水槽7内に基板1と被覆板2
とを一体に組んで予め静置しておき、水槽5内に給水し
て水面を上昇させる方法を示したが、これに代わる他の
方法には、図4に示す様な水槽7内を水5が溢流する状
態で予め満水しておき、基板1と被覆板2とを、一体に
昇降装置又は吊下装置に保持して、溢流状態の水面50
下の水中に一定速度で降下し浸漬させながら同時に基板
1と被覆板2との間の間隙21にゲル状樹脂接着液を順
次注入して、液面制御し、ゲル状樹脂接着液の充填後は
液面を保持して硬化完了するまで水槽内に定置する方法
も利用できる。この方法は、大きな水槽7に基板1と被
覆板2とを浸漬して順次硬化させると、定形の積層板を
多数製造するのに適し、量産性に優れている。
【0052】上述の水浸カバーを使用する第1の方法と
水槽を使用する第2の方法について、車両用のフロント
ウインドーガラスの貼合わせに適用する例を示すと、ガ
ラス基板1に、立置時の高さ1.0〜1.5m、幅1.
0〜2.0m、厚み10mmの強化ガラスを使用し、合
成樹脂被覆板2には、厚み5mmのポリカーボネート樹
脂板を使用して、両者の間隙21を3〜10mmの厚
み、好ましくは3〜6mmの厚みにしたゲル状樹脂接着
層3で貼合わせて積層板にする。このようなフロントウ
インドーガラスは、鉄道車両用があり、運転中に地面や
線路の路盤から巻き上げられた氷雪塊や小石・砂利が衝
突した場合にポリカーボネート板が衝撃を受け、その衝
撃エネルギーを上記厚みのゲル状樹脂接着層3で吸収緩
和してガラス基板の破損を防止するのに使用される。そ
のほか、投石などからの防御のために警備用車両等に利
用される。
【0053】この種の透光性ガラスへの用途に対して
は、ゲル状樹脂接着液3は、硬化前には、10〜50cp
s (20℃)と低粘度で注入容易で且つ気泡離脱容易な
液体であって、硬化後に衝撃吸収性及び接着性と共に特
に良好な透明性を要するので、ゲル化後低分子量でゴム
弾性を示す様なアクリル系接着剤が好適に使用される。
例示すると、アクリル系モノマーに硬化剤を配合した常
温硬化型のゲル状接着剤〔例;大日精化(株)「ダイメ
タロン」、液体の比重約0.93、ゲル化時の収縮率約
4%〕やアクリル系モノマーに紫外線照射硬化剤を配合
した紫外線硬化型ゲル状接着剤〔例;鈴市(株)「ファ
インレックス」、液体の比重0.97〕が使用でき、硬
化後はゴム弾性を示す。
【0054】ゲル状樹脂接着液3が上記「ダイメタロ
ン」の例では、ゲル状樹脂接着液注入中の及び注入後の
上記液面高さの比h/Hは、このゲル状樹脂接着液3の
比重約0.93に近似させるように液面を制御する。こ
の時、立設時の高さ約1m の厚み5mmのポリカーボネ
ート板を被覆板2に使用したフロントウインドーガラス
の例では、液面高さhとHとの差(水頭差)は、10cm
程度あっても、接着層厚みの変位に影響しないので許容
される。
【0055】この「ダイメタロン」等のアクリル系の接
着液の場合、水5は30〜50℃程度の定温に加温して
攪拌又は循環させ、ゲル状樹脂接着液の硬化速度を高め
るのが好ましい。他方、紫外線照射型接着剤の例では、
上述の手順によりゲル状樹脂接着液を充填した後に水面
を規定位置に保持しながら、透明なガラス基板1を通し
て紫外線を照射し、硬化させる。
【0056】上記実施例においては、ゲル状樹脂接着液
注入過程で同時に注水ないし水浸漬の過程を行う方法を
示したが、本発明は、接着液注入又は注水のいずれかを
先行させて後に他方の過程を行う方法も除外するもので
はない。この場合、先行の、例えば注水の、過程で、合
成樹脂被覆板は内面側に湾曲するが、後に他方の接着液
注入の過程を行って、被覆板の内外面の静圧がほぼ等し
くなるにつれて、合成樹脂被覆板の剛性の復元力により
接着層が上下均一厚みになり、この状態で接着液を硬化
させるのである。この方法は、合成樹脂被覆板が厚板で
あるか、硬直性を有するような場合に好適に利用でき
る。
【0057】さらに、上記実施例においては、基板1の
片面だけに合成樹脂被覆板2を積層したものを示した
が、上記製造方法は、基板1の両面に合成樹脂被覆板
2,2を間隙21,21を以て配置し、それぞれの間隙
21,21にゲル状樹脂接着液を上記方法で注入して硬
化・ゲル化させた積層板にも適用できる。この場合、第
1の方法では、基板1の両面にそれぞれ、液浸カバーを
装着して行う。
【0058】
【発明の効果】本発明の積層板は、層厚の大きいゲル状
樹脂接着層をもって貼合わせたから、衝撃吸収力の大き
い積層板として利用できる。また、この接着層が温度差
による基板と合成樹脂被覆板との伸縮差を吸収して残留
歪みの少ない積層板として利用できる。ガラス表面板を
具備した積層板は、表面が疵つき難いので、車両用のフ
ロントガラスに適し、ワイパーの摺動や空気中粉塵の衝
突によっても透光性が害されない利点がある。
【0059】本発明の積層板の製造方法は、ガラス又は
合成樹脂の基板と合成樹脂被覆板との一定の間隙に注入
中又はその充填後のゲル状樹脂接着液の静圧と樹脂被覆
板の外面に浸漬した静圧とをほぼ等圧に制御するように
したので、樹脂被覆板には撓み方向の外圧が殆ど作用せ
ず、また浸漬した液体、特に水がゲル状樹脂接着液及び
樹脂被覆板を一定温度に冷却するから、基板の材質や形
状に係わりなく広幅薄肉の樹脂被覆板であつても、硬化
後のゲル状樹脂接着層の厚みが均一で且つ被覆板表面が
平滑・平坦な積層板を成形することができる。
【0060】合成樹脂被覆板の外面に浸漬して静圧を付
与するのに液浸カバーを使用する方法によれば、既に車
両その他機械・装置に固定されたガラスなどの基板に樹
脂被覆板を貼合わせて、硬化後のゲル状樹脂接着層の厚
みが均一で表面の平滑性の良い積層板にすることができ
る。
【0061】同様に液槽を使用する方法は、基板ないし
積層板が湾曲しているものでも自由に貼合わせでき、さ
らに、基板の外面も液浸して静圧を付与できるので、基
板を合成樹脂板とした板厚み均一な合成樹脂積層板を容
易に形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層板の構造を示す断面図(A,
B)。
【図2】本発明の製造方法を実施するための平板状の基
板と樹脂被覆板とに取付けた水浸カバーの配置状態を示
す縦断面図(A,B)。
【図3】車両に固定されたの湾曲状のフロントガラスの
基板に透明な合成樹脂被覆板を貼合わせる方法を実施す
るための水浸カバーの配置を示す縦断面図。
【図4】本発明の製造方法を実施するための平板状の基
板と樹脂被覆板とを水槽に収容した状態を示す水槽の縦
断面図。
【図5】従来の張り合わせ方法を模式的に示す基板と樹
脂被覆板との縦断面図(A〜C)。
【図6】従来の樹脂被覆板を湾曲した基板に被覆してゲ
ル状樹脂接着液を注入する状態を示す斜視図(A)と、
貼合わせ後の積層板の断面図(B)。
【符号の説明】
1 基板 2 合成樹脂被覆板 3 ゲル状樹脂接着液 30 ゲル状樹脂接着液液面 4 水浸カバー 41 給水管 42 排水管 5 水 50 水面 6 周縁シール材 7 水槽 H ゲル状樹脂接着液液面の高さ h 水面の高さ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス若しくは合成樹脂の基板と合成樹
    脂被覆板とをゲル状樹脂接着層で一体化して成る積層板
    において、 上記ゲル状樹脂接着層が3〜10mmのほぼ均一な厚み
    を有することを特徴とする積層板。
  2. 【請求項2】 ガラスの基板と合成樹脂被覆板とガラス
    表面板とがそれぞれ接着層で一体化して成る積層板にお
    いて、 上記ガラスの基板と合成樹脂被覆板との接着層が、3〜
    10mmのほぼ均一な厚みを有するゲル状樹脂接着層で
    あることを特徴とする積層板。
  3. 【請求項3】 ガラス若しくは合成樹脂の基板と合成樹
    脂被覆板との間にゲル状樹脂接着層を充填硬化させて成
    る積層板の製造方法において、 上記基板と合成樹脂被覆板とを所定の間隙を設けて垂直
    に若しくは傾斜して配置し、次いで、ゲル状樹脂接着液
    の当該間隙への注入と合成樹脂被覆板の外面側への液体
    の浸漬とを同時に又は別異に行って、少なくとも該接着
    液充填後にはそのまま両液面を保持して該接着液を硬化
    させることを特徴とする積層板の製造方法。
  4. 【請求項4】 ガラス若しくは合成樹脂の基板と合成樹
    脂被覆板との間にゲル状樹脂接着層を充填硬化させて成
    る積層板の製造方法において、 上記基板と上記合成樹脂被覆板との間に周縁シール材を
    介して所定の間隙を設けて垂直に若しくは傾斜して配置
    し、液浸カバーの開口部を該基板の周縁に水密的に接合
    して該カバー内に当該合成樹脂被覆板を収容し、次い
    で、ゲル状樹脂接着液の当該間隙への注入と、液浸カバ
    ー内への液体注入と、を液面制御しながらほぼ同時に行
    ない、該接着液充填後そのまま両液面を保持して該接着
    液を硬化させることを特徴とする積層板の製造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス若しくは合成樹脂の基板と合成樹
    脂被覆板との間にゲル状樹脂接着層を充填硬化させて成
    る積層板の製造方法において、 上記基板の表面に間隙を設けて上記合成樹脂被覆板を周
    縁シール材を介して配置し、次いで、ゲル状樹脂接着液
    の当該間隙への注入と、液槽内での当該基板及び合成樹
    脂被覆板の外面への液体の浸漬と、を液面制御しながら
    ほぼ同時に行ない、該接着液充填後そのまま両液面を保
    持して該接着液を硬化させることを特徴とする積層板の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 上記基板がガラスであり、合成樹脂被覆
    板がガラス表面板を積層したポリカーボネート樹脂板で
    ある請求項3、4又は5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記基板が湾曲したガラス板であり、合
    成樹脂被覆板がポリカーボネート樹脂板である請求項
    3、4又は5記載の製造方法。
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