JPH07289569A - 歯科用アルジネート印象材練和装置 - Google Patents

歯科用アルジネート印象材練和装置

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JPH07289569A
JPH07289569A JP10429294A JP10429294A JPH07289569A JP H07289569 A JPH07289569 A JP H07289569A JP 10429294 A JP10429294 A JP 10429294A JP 10429294 A JP10429294 A JP 10429294A JP H07289569 A JPH07289569 A JP H07289569A
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愛一 小林
Akihiko Suai
昭彦 須合
Yoshinori Ebihara
善則 蛯原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯科用アルジネート印象材の練和を完全に自
動で行う機械式の歯科用アルジネート印象材練和装置を
提供する。 【構成】 計量した歯科用アルジネート印象材の粉末と
予め計量した水等の液体とを収容する練和カップ3を自
転させながら公転させるための機構を備え、それらの回
転力が駆動用モータ14により得られるようにされている
歯科用アルジネート印象材練和装置において、駆動用モ
ータ14は初期の低速回転域とその後の高速回転域との少
なくとも二段階の定速回転を行うように設定されてお
り、練和カップ3がその上方開口部を塞ぐための上蓋の
下面に練和カップ3の内部に突き出す練和補助部材2が
取り付けられている練和カップ用上蓋1を備えている
か、及び/又は練和カップ3を保持するための練和カッ
プ受け4に装着される練和カップ3を変形させてその内
面に凹凸を形成させる装着補助部材を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科診療において歯形
等の陰型を採得する際に使用される歯科用アルジネート
印象材の粉末材料と水等の液体との練和を完全に自動で
行う機械式の歯科用アルジネート印象材練和装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】歯科診療において歯形等の陰型を採得す
る際に使用される歯科用印象材と呼ばれる材料には、ア
ルジネート印象材,ゴム質印象材,寒天印象材等があ
る。これらの中で歯科用アルジネート印象材は、寸法精
度の点でゴム質印象材や寒天印象材には劣るが、安価で
あることや特別の収納容器を必要としないことや2成分
に分けて保存しなくても良いことなどの点で評価され、
現在に至るも多くの歯科診療の場において使用されてい
る。
【0003】この歯科用アルジネート印象材は、水溶性
のアルギン酸塩と石膏とを反応させると、不溶性のアル
ギン酸カルシウムが生成して硬化することを利用したも
のである。この歯科用アルジネート印象材は国内外の会
社から歯科診療の場に種々提供されており、その主な操
作方法はアルギン酸塩と石膏との混合物である粉体と水
等の液体とを各々所定量(各社で異なる)計量し、両者
をゴム製の練和カップに入れてスパチュラと呼ばれる特
製のへらを用いて練和して行う方法であるが、その練和
作業は硬化があまり進行しない限られた時間内にしかも
印象材内部に気泡が入らないようにして行わなければな
らないため比較的に熟練を要する作業となっていた。
【0004】このような点を鑑み、この練和に伴う作業
を軽減させるべく例えば特開昭63−310629号公
報や実公平5−32110号公報等において練和カップ
を自転及び公転させながら練和を行うようにした自動式
の練和装置が提案され、また実際の診療の場においても
これらを応用した装置が各社から製品として種々提供さ
れている。
【0005】このような現在市販されている装置におけ
る操作手順は、先ず予め計量した歯科用アルジネート印
象材の粉末を練和カップに入れ、その後これに予め計量
した水等の液体を入れ、しかる後に人手によって粉末と
水等の液体とが入った練和カップを粉末や水等の液体が
溢れ出ないようにして数回振り回すか、又はスパチュラ
を用いて軽く掻き混ぜてから、練和装置の所定位置に練
和カップをセットして装置の動作開始スイッチを入れる
手順に沿って行われている。この練和カップを粉末や水
等の液体が溢れ出ないようにして数回振り回すか又は軽
く掻き混ぜる行為は、粉末がその性質上、水等の液体と
なかなかの馴染まないので、粉末と水等の液体とを装置
が確実に練和してくれるように粉末と水等の液体とを馴
染ませるために前準備として目で確認しながら行わなけ
ればならない必要不可欠な作業であるため作業が煩雑で
ある欠点があった。
【0006】また、これら現在市販されている歯科用ア
ルジネート印象材を練和できる練和装置の練和原理は、
練和カップが自転及び公転することにより粉末と水等の
液体とが徐々に混じり合ってゾル状物質化し、そしてこ
のゾル状物質の粘性を利用し練和カップの内壁との摩擦
抵抗で練和を更に進めることにある。しかし、このよう
な従来の練和装置は気泡の除去という点については比較
的良好な性能を示しているが、歯科用アルジネート印象
材の粉末内に水等の液体の浸透が遅れてしまった部分に
「つぶ」状の未練和部分(ダマと称している)が残って
しまって表面張力の関係から内部へ水等の液体が浸透し
難く、物理的手段(スパチュラで押し潰す等)以外には
除去できないという欠点があった。これは、各社から提
供されている歯科用アルジネート印象材はそれぞれ特別
な配合により様々な性質を付与されていて水等の液体に
馴染み易いものから馴染み難いもの、または粉末が飛び
散り易いものから飛び散り難いものまで色々存在してい
ることにも起因している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来のアルジネート印象材を練和することができる装置の
欠点である、練和作業が全く人手を要しない完全自動化
には至っていないという欠点と、現在市販されている歯
科用アルジネート印象材の総てに対して適応していない
ため練和物にダマが生じてしまうという現象が発生する
欠点とを除去した歯科用アルジネート印象材練和装置を
提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前述した課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、計量した歯科用
アルジネート印象材の粉末と予め計量した水等の液体と
を入れた練和カップを練和初期においては比較的緩やか
に自転及び公転させて歯科用アルジネート印象材の粉末
と水等の液体とを馴染ませると共に、練和カップ内に突
き出すように設けた練和補助部材によるか又は練和カッ
プを変形させる装着補助部材の作用で練和カップ内面に
生じさせた凹凸により練和物中からダマを消滅させ、次
いで高速で自転及び公転させれば練和物の内部に混入し
た気泡も除去できることを究明し、本発明を完成したの
である。
【0009】即ち本発明は、計量した歯科用アルジネー
ト印象材の粉末と予め計量した水等の液体とを収容する
練和カップを自転させながら公転させるための機構を備
え、それらの回転力が駆動用モータにより得られるよう
にされている歯科用アルジネート印象材練和装置におい
て、該駆動用モータは初期の低速回転域とその後の高速
回転域との少なくとも二段階の定速回転を行うように設
定されており、前記練和カップがその上方開口部を塞ぐ
ための上蓋の下面に練和カップの内部に突き出す練和補
助部材が取り付けられている練和カップ用上蓋を備えて
いるか、及び/又は該練和カップを保持するための練和
カップ受けに装着される練和カップを変形させてその内
面に凹凸を形成させる装着補助部材を備えていることを
特徴とする歯科用アルジネート印象材練和装置に関する
ものである。
【0010】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明に係る歯科用ア
ルジネート印象材練和装置の実施例について詳細に説明
する。図1は本発明に係る歯科用アルジネート印象材練
和装置の断面説明図、図2は練和補助部材が取り付けら
れている上蓋の他の実施例を示す説明図、図3は練和補
助部材が取り付けられている上蓋の更に他の実施例を示
す説明図、図4は練和補助部材が取り付けられる構造の
上蓋の他の態様の縦断面、図5は図4の底面図、図6は
時間の経過に伴う回転数の変化を示した説明図、図7は
練和物中からダマを消滅させる状態を説明する練和カッ
プ内部の状態説明図、図8は練和物の内部に混入した気
泡を除去させる状態を説明する練和カップ内部の状態説
明図、図9は装着補助部材を備えた練和カップ受けと練
和カップとを示す斜視説明図、図10は図9に示した練
和カップ受けに練和カップを装着した状態を示す斜視説
明図である。
【0011】図面中、1は練和カップ3の上方開口部を
塞ぐための練和カップ用上蓋(以下、単に上蓋と言うこ
とがある)であり、その素材としてはゴム質製や軟性プ
ラスチック製や硬質プラスチック製や金属製など種々の
素材が使用可能である。また、練和カップ3は図示した
ような円筒形のものでも歯科医院において印象材等の練
和時に使用されるゴム製の所謂お碗形をしたラバーカッ
プも使用することができ、また上蓋1は図4及び図5に
示すように使用される種々の練和カップ3の開口径に対
応すべく下面に種々の直径の練和カップ係止用突起1bを
設けたものであっても良い。この上蓋1の大きさは、直
径が60乃至100mm程度であれば使用上充分な大きさであ
る。
【0012】2は上蓋1の下面に練和カップ3の内部に
突き出すようにして取り付けてある練和補助部材であ
り、図1に示す如く最初から上蓋1と一体成形しても良
いし、上蓋1とは別体で成形されたものを上蓋1の下面
に固定して一体となるようにしても良い。この練和補助
部材2の形状としては丸棒状,板状,蒲鉾状等種々の形
状を採用することができ、図2に示すように通し孔2cを
設けたり、図3に示すように割り溝2eを設けて撹拌効果
を更に高めるようにされていても良い。この練和補助部
材2の長さは、使用される練和カップ3の深さにもよる
が、練和カップ3の深さは最大で100mm程度で充分であ
るから40乃至80mm程度が好ましく、例えば練和カップ3
の深さが70mm程度の場合は50mmの長さがあればその機能
を充分に果たす。また、練和補助部材2の幅は、練和カ
ップ3の口径にもよるが、例えば口径が80mmであれば20
mmの幅があればその機能を果たすので、10乃至30mm程度
であることが好ましい。そして練和補助部材2の厚み
は、例えば材質がステンレス板のように硬質な素材であ
る場合には1乃至2mmであれば充分であるが、プラスチ
ック材で上蓋1と練和補助部材2とを一体にして成形す
る場合には、上部が5mmで下部が1乃至2mm程度になる
ように成形すれば良い。
【0013】4は練和カップ3を装着又は内部に収納す
る練和カップ受けであり、この練和カップ受け4に練和
カップ3を収納する場合にはその下部の外形寸法と練和
カップ受け4の内径寸法とを合わせて嵌合するようにさ
れていれば良い。また、練和カップ受け4の上部には動
作中に練和カップ3が飛び出したり上蓋1が外れたりし
ないようにするための押さえ具5が設けられている。こ
の押さえ具5は練和カップ3の下部が練和カップ受け4
に固定される構造であって上蓋1がゴム製等の弾性素材
で練和カップ3の開口部に嵌着できる場合には特に設け
なくても良い。
【0014】6は公転盤11に固定されている軸受け収納
箱7の中に収納されているベアリング7aで回転自在に支
持されておりその上端に練和カップ受け4が固定されて
いる回転軸である。このような構成とすることにより、
回転軸6は公転盤11に対して自転可能となる。
【0015】8は基台16に固定して立設されている公転
軸12の上部に固定されているプーリである。10はこのプ
ーリ8の外環溝と、前記公転盤11より立設されている支
持部9aに回転自在に装着されているプーリ状のベルトガ
イド9を屈曲点として折れ曲がり練和カップ受け4の下
部に設けられているベルト溝4aとに嵌まるように装着さ
れているベルトである。
【0016】13は前記公転軸12にベアリング13aを介し
て取り付けられているベルトプーリであり、その上面が
前記公転盤11の下面に固定されている。このベルトプー
リ13の外環溝と、前記基台16内に取り付けられている駆
動用モータ14の回転軸に固定されているモータプーリ14
aの外環溝とに嵌まるようにベルト15が装着されてい
る。このような構成とすることにより、駆動用モータ14
の回転力がベルト15を介してベルトプーリ13に伝達され
ると、公転盤11が公転軸12の周りを公転するのである。
【0017】次に、図9及び図10に示した練和カップ
受け4に装着補助部材20が設けられた実施例について説
明すると、練和カップ受け4にはその内部に装着補助部
材20が立設されていると共に練和カップ受け4の上端面
から所定の間隔だけ上方に位置するように支持部材19を
介して蓋18が設けられている。このような練和カップ受
け4の場合には、練和カップ3が弾性素材で形成されて
いて、練和カップ3を練和カップ受け4内に装着する
と、練和カップ3は図10に示すように装着補助部材20
の配備位置に応じて変形してその内部に特定の凹凸がで
きるのである。
【0018】
【作用】以下に、本発明に係る歯科用アルジネート印象
材練和装置の使用方法について説明する。図2に示す上
蓋1の場合には、練和補助部材2は上蓋1の下面に設け
られている回動軸支え2bにより保持されている回動軸2a
を軸として上蓋1の中心から放射方向に回動自在である
ので、停止時及び低速回転域においては重力によって重
力線の向きに垂れ下がるが、高速回転域においては遠心
力により練和カップ3の内壁側に振り寄せられるのであ
る。
【0019】図3に示す上蓋1の場合には、練和補助部
材2は上蓋1の中心から放射方向に上蓋1に設けられて
いる長穴状の摺動溝1aを貫通した上部を蝶ネジ2dにより
固定される構成になっていて、使用される練和カップ3
の口径や練和する歯科用アルジネート印象材の量に応じ
て適宜取付け位置を変えられるようになしたものであ
り、このように取付け位置を変えられる場合には歯科用
アルジネート印象材や水等の液体が溢れ出ないように摺
動溝1aに面する内側に封止板2fが設けられていることが
好ましい。そして、図4及び図5に示すように上蓋1の
内側に練和カップ係止用突起1bが設けられていると、更
に密閉性や位置保持性能が向上するので好ましい。
【0020】このような練和補助部材2が装着されてい
る上蓋1を使用して歯科用アルジネート印象材の練和を
行うには、先ず練和カップ3内に歯科用アルジネート印
象材の粉末と水等の液体とを各々所定量計量して投入
し、練和カップ3の上方開口部を上蓋1で塞いだ後、こ
の上蓋1付き練和カップ3を練和カップ受け4に装着又
は内部に収納し、この練和カップ受け4の上部に動作中
に練和カップ3が飛び出したり上蓋1が外れたりしない
ようにするための押さえ具5が設けられている場合に
は、この押さえ具5で上蓋1を押さえ付ける。
【0021】次いで、スイッチ(図示せず)を入れる
と、制御回路(図示せず)からの指令により基台16内に
取り付けられている駆動用モータ14が駆動されて、初期
においては図6に示すように低速回転域Aでは低速で、
次いで高速回転域Bでは高速での少なくとも二段階の定
速回転でその回転軸を回転させる。この低速回転域Aで
の回転数に対する高速回転域Bでの回転数の比は、3乃
至6倍程度が好ましい。その理由は3倍未満では練和物
中の気泡が完全に抜けきれていない場合があり、6倍を
超えるとアルジネート印象材の練和物の硬化が早くなり
過ぎて好ましくないからである。
【0022】かくして駆動用モータ14が駆動されると、
駆動用モータ14の回転軸に固定されているモータプーリ
14aの外環溝とに嵌まるように装着されているベルト15
を介して公転軸12にベアリング13aを介して取り付けら
れているベルトプーリ13が回転せしめられ、このベルト
プーリ13の上面が固定されている公転盤11が公転軸12の
周りを公転する。また、公転盤11が公転軸12の周りを公
転すると、この公転盤11に固定されている軸受け収納箱
7も公転軸12の周りを公転するため、軸受け収納箱7の
中に収納されているベアリング7aで回転自在に支持され
ている回転軸6の上端に固定されている練和カップ受け
4も公転軸12の周りを公転する。この公転する練和カッ
プ受け4の下部に設けられているベルト溝4aと基台16に
固定して立設されている公転軸12の上部に固定されてい
るプーリ8の外環溝とは、公転盤11より立設されている
支持部9aに回転自在に装着されているプーリ状のベルト
ガイド9を屈曲点として折れ曲がっているベルト10が嵌
まるように装着されているので、このベルト10により練
和カップ受け4は公転盤11の端部で自転する。
【0023】この自転と公転の回転数の比は各プーリ14
a,13,8の大きさを勘案することで調節が可能である
が、例えば低速回転域Aでは自転数が100〜150rpmで公
転数が400〜500rpmとなるように設定し、低速回転域A
での時間を3乃至6秒で高速回転域Bでの時間を12乃至
20秒になるように設定すると好ましい練和結果が得られ
る。
【0024】このように、練和カップ受け4が公転軸12
の周りを公転すると共に回転軸6の上部で自転すると、
練和カップ受け4に装着又は内部に収納された上蓋1付
き練和カップ3も練和カップ受け4と一緒に公転及び自
転し、練和カップ3内の歯科用アルジネート印象材の粉
末と水等の液体とは上蓋1の下面に練和カップ3の内部
に突き出すようにして取り付けてある練和補助部材2に
より周期的に接触するが、練和初期の低速回転域Aでは
歯科用アルジネート印象材の粉末と水等の液体とから成
る練和物17は図7に示すように遠心力に勝る重力により
下へ溜まった状態となるように移動しながら練和補助部
材2で撹拌されるので練和物17中のダマが消滅される。
【0025】次いで高速回転域Bでは練和物は図8に示
すように遠心力が重力に勝るので公転軸12の軸心からの
放射方向に練和カップ3の内で押し付けられるので、練
和物17中にある気泡が抜かれて練和が完了するのであ
る。
【0026】上記説明は、練和補助部材2が装着されて
いる上蓋1を使用して歯科用アルジネート印象材の練和
を行う場合についてのものであるが、図9及び図10に
示した実施例の如く練和カップ受け4の内部に装着補助
部材20が立設されている場合においては、弾性素材で形
成されている練和カップ3を練和カップ受け4内に装着
すると、練和カップ3は図10に示すように装着補助部
材20の配備位置に応じて変形してその内部に特定の凹凸
ができる。この状態で練和カップ3内に歯科用アルジネ
ート印象材の粉末と水等の液体とを各々所定量計量して
投入し、練和カップ受け4の上端面から所定の間隔だけ
上方に位置するように支持部材19を介して設けられてい
る蓋18で練和カップ3の上方開口部を塞いだ後、スイッ
チを入れると、制御回路からの指令により基台16内に取
り付けられている駆動用モータ14が駆動されて、初期に
おいては図6に示すように低速回転域Aでは低速で、次
いで高速回転域Bでは高速での少なくとも二段階の定速
回転でその回転軸を回転させるのである。
【0027】この態様においては、装着補助部材20の配
備位置に応じて練和カップ3が変形してその内部に生じ
た凹凸が、前述した実施例の練和補助部材2の役割を果
たすことになる。かくして練和終了後、練和カップ3を
取り出せば弾性素材で形成されてある練和カップ3自身
の復元力により元の形状に戻るので練和物17の取出しが
楽にできるのである。
【0028】なお、本発明においては特に図示しない
が、練和物17中のダマの消滅をより効果的に行うため
に、前述した練和補助部材2と装着補助部材20とを共に
備えた構造にするとより好ましい。
【0029】
【発明の効果】以上に詳述した本発明に係る歯科用アル
ジネート印象材練和装置は、歯科用アルジネート印象材
の粉末と水等の液体とから成る練和物を収容する練和カ
ップを自転させながら公転させるための機構を備えた装
置において、駆動用モータの定速回転域を少なくとも初
期において低速回転にして練和物が遠心力に勝る重力に
より下へ溜まった状態となるように移動しながら練和補
助部材及び/又は装着補助部材の配備位置に応じて変形
した練和カップの内部に生じた凹凸で撹拌して練和物中
のダマが消滅されるようにしたことにより、従来の練和
装置では練和物を収容した練和カップを装置に装着前に
人手による煩わしい前準備が必要であったものが不要と
成るのである。
【0030】そして、前記低速回転の後に高速回転して
練和物に付与する遠心力が重力に勝って練和物を公転軸
の軸心からの放射方向に練和カップ内に押し付けるよう
にしたので、練和物中にある気泡が抜かれることになる
のである。従って、各社の色々なアルジネート印象材を
使用しても完全にダマの発生と気泡の除去とを人手を要
すること無く練和することができるのであり、このよう
な効果を有する本発明に係る歯科用アルジネート印象材
練和装置の歯科医療分野に貢献するところは大きなもの
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る歯科用アルジネート印象材練和装
置の断面説明図である。
【図2】練和補助部材が取り付けられている上蓋の他の
実施例を示す説明図である。
【図3】練和補助部材が取り付けられている上蓋の更に
他の実施例を示す説明図である。
【図4】練和補助部材が取り付けられる構造の上蓋の他
の態様の縦断面図である。
【図5】図4の底面図である。
【図6】時間の経過に伴う回転数の変化を示した説明図
である。
【図7】練和物中からダマを消滅させる状態を説明する
練和カップ内部の状態説明図である。
【図8】練和物の内部に混入した気泡を除去させる状態
を説明する練和カップ内部の状態説明図である。
【図9】装着補助部材を備えた練和カップ受けと練和カ
ップとを示す斜視説明図である。
【図10】図9に示した練和カップ受けに練和カップを
装着した状態を示す斜視説明図である。
【符号の説明】
1 上蓋 1a 摺動溝 1b 練和カップ係止用突起 2 練和補助部材 2a 回動軸 2b 回動軸支え 2c 通し孔 2d 蝶ネジ 2e 割り溝 2f 封止板 3 練和カップ 4 練和カップ受け 4a ベルト溝 5 押さえ具 6 回転軸 7 軸受け収納箱 7a ベアリング 8 プーリ 9 ベルトガイド 9a 支持部 10 ベルト 11 公転盤 12 公転軸 13 ベルトプーリ 13a ベアリング 14 駆動用モータ 14a モータプーリ 15 ベルト 16 基台 17 練和物 18 蓋 19 支持部材 20 装着補助部材 A 低速回転域 B 高速回転域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量した歯科用アルジネート印象材の粉
    末と予め計量した水等の液体とを収容する練和カップ
    (3)を自転させながら公転させるための機構を備え、そ
    れらの回転力が駆動用モータ(14)により得られるように
    されている歯科用アルジネート印象材練和装置におい
    て、該駆動用モータ(14)は初期の低速回転域(A)とその
    後の高速回転域(B)との少なくとも二段階の定速回転を
    行うように設定されており、前記練和カップ(3)がその
    上方開口部を塞ぐための上蓋の下面に練和カップ(3)の
    内部に突き出す練和補助部材(2)が取り付けられている
    練和カップ用上蓋(1)を備えているか、及び/又は該練
    和カップ(3)を保持するための練和カップ受け(4)に装
    着される練和カップ(3)を変形させてその内面に凹凸を
    形成させる装着補助部材(20)を備えていることを特徴と
    する歯科用アルジネート印象材練和装置。
  2. 【請求項2】 練和補助部材(2)が、練和カップ用上蓋
    (1)と一体成形されている請求項1に記載の歯科用アル
    ジネート印象材練和装置。
  3. 【請求項3】 練和補助部材(2)が、練和カップ用上蓋
    (1)の下面に設けられている回動軸支え(2b)により保持
    されている回動軸(2a)を軸として該上蓋(1)の中心から
    放射方向に回動自在である請求項1に記載の歯科用アル
    ジネート印象材練和装置。
  4. 【請求項4】 練和補助部材(2)が、練和カップ用上蓋
    (1)の中心から放射方向に該上蓋(1)に設けられている
    長穴状の摺動溝(1a)に沿って摺動して固定される請求項
    1に記載の歯科用アルジネート印象材練和装置。
  5. 【請求項5】 摺動溝(1a)に面する内側に封止板(2f)が
    設けられている請求項4に記載の歯科用アルジネート印
    象材練和装置。
  6. 【請求項6】 練和補助部材(2)に、通し孔(2c)又は割
    り溝(2e)が設けられている請求項1から5までのいずれ
    か1項に記載の歯科用アルジネート印象材練和装置。
  7. 【請求項7】 駆動用モータ(14)の低速回転域(A)での
    回転数に対する高速回転域(B)での回転数の比が、3乃
    至6倍である請求項1から6までのいずれか1項に記載
    の歯科用アルジネート印象材練和装置。
  8. 【請求項8】 駆動用モータ(14)の低速回転域(A)では
    100〜150rpmの自転数及び400〜500rpmの公転数で3乃至
    6秒回転し、高速回転域(B)では12乃至20秒回転するよ
    うに設定されている請求項7に記載の歯科用アルジネー
    ト印象材練和装置。
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