JPH09285474A - 歯科用印象材の練和方法とその装置 - Google Patents

歯科用印象材の練和方法とその装置

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JPH09285474A
JPH09285474A JP8100087A JP10008796A JPH09285474A JP H09285474 A JPH09285474 A JP H09285474A JP 8100087 A JP8100087 A JP 8100087A JP 10008796 A JP10008796 A JP 10008796A JP H09285474 A JPH09285474 A JP H09285474A
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cup
revolution
kneading
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rotation
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Masaki Usui
正樹 臼井
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Denken KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印象材を収容したカップを垂直回転軸周りに
公転と自転とを行って印象材を練和するための自動練和
方法において、練和の場合の印象材粉末の一部が未練和
のまま粒状に形成される「ダマ」の発生を防止して均質
なペースト状の印象材を得るための方法と装置を提供す
る。 【解決手段】 計量した印象材粉末と水とをカップに収
容し、練和の初期にカップの公転の一時停止又は反転を
繰り返す過程を設けて完全に泥漿にした後、さらに該カ
ップを連続的に高速公転させて完全に脱泡する。これに
より、ダマと気泡とが実質的に内在しない均質な印象材
ペーストを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯科補綴及び矯正
の分野において、口腔内歯列の印象採得に使用される印
象材の練和方法とその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】印象材は、歯列弓の石膏歯顎模型を形成
するのに広く使用されており、適量の水などの液剤とよ
く練和して粘稠なペーストにしたものを、患者口腔内の
歯列弓に覆い被せてそのまま硬化させ、印象材に歯列弓
の形状を賦形するものである。そして、印象材ペースト
の硬化後には歯列弓から取り外した後、その賦形内面に
石膏泥漿を充填して硬化させて石膏模型を形成するので
ある。このような印象材としては、ゴム系のものとアル
ジネート系のものがあるが、後者がよく利用されてい
る。アルジネート系印象材は、印象材が粉末で、これを
水により練和して使用され、練和開始後2〜3min程
度で印象採得に適した粘稠度合いないし硬さとなるよう
に調製されている。このような印象材は、印象採得に先
立って、印象材粉末と水とを規定の割合で均質に練和す
る必要があり、しかも迅速に練和作業を行う必要がある
ので、自動練和装置が広く利用されている。
【0003】印象材練和装置には、計量した印象材粉末
と水とを専用の広口カップに入れて上蓋を被帽して密閉
し、このカップを、装置のカップ受け部材に固定した状
態で、モータで駆動された垂直回転軸周りに公転させる
と同時に該公転と連動して自転させる構造のものがあ
る。この型の装置では、カップの公転と自転とにより印
象材粉末と水とは混合されて泥漿となり、この印象材泥
漿は、遠心力によりカップの旋回半径方向の内壁側に常
に押し付けられ、この状態で、カップ内壁が自転により
回転移動するので印象材は粘性流動により練り込まれ
る。さらにカップの公転に伴う遠心力により泥漿ないし
ペースト中から気泡が除去されるので、気泡の少ない粘
稠なペーストとすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、この装置
においては、粉末の印象材を使用する場合の固有の問題
として、練和の初期に粉末と水との混練が不十分である
と、印象材粉末の未練和部分(通称、「ダマ」)が粒状
に残ることが多分にあった。印象材ペーストにダマが残
っていると、印象採得した印象材の歯列賦形面に不要の
凹凸を生じ、これが、石膏模型の表面に転写されて再現
性が低下することになる。このダマは、練和初期に泥漿
中に残ると、練和中に泥漿がペースト状に粘稠化してし
まうので、練和の後の過程で消失させることはもはや困
難であった。
【0005】このように、この自動練和装置によって
も、ダマが粒状に残り、完全均質なペーストとすること
は難しく、残留したダマに対しては、練和終了後に、へ
らなどを利用してダマを押しつぶしたり、あるいは、予
め練和前に手作業で印象材粉末と水とをカップに入れて
振り混ぜて粉末に水を馴染ませてからそのカップを上記
の自動練和装置に装着して自動練和を行っていた。
【0006】ダマを防止する方法・装置として、自動練
和装置に使用する上記カップの上蓋にカップ内に突出す
る攪拌用の突起片を設け、練和初期の公転を低速で行
い、練和初期にカップ内でその突起片が印象材粉末と水
とを掻き混ぜるようにして練和し、その後は通常のよう
に高速で公転させて練和脱泡する方法も提案されている
(特開平6−104292号公報明細書)。
【0007】この従来法においては、突起片は、練和初
期の低速公転のときには印象材粉末と十分に接触させて
攪拌させることが重要であり、他方、高速回転中もその
後の回転終了の際も気泡が入らないように練和したペー
ストには接触させない配置が必要であり、このため、突
起片のカップ内配置やその形状の設計が難しかった。ま
た、この方法は、練和後に、上蓋の突起片に付着したペ
ーストを除去して洗浄する必要があり、この自動練和装
置には、なお人手作業を要していた。
【0008】本発明は、自動練和装置による練和の際
に、印象材粉末の未練和部分の発生を防止して印象材を
均質なペースト状に調製するための練和方法とその装置
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、カップの公転
と自転とによりカップ内で印象材粉末と水を練和する印
象材練和方法について、練和初期にカップの公転の減速
と加速とをすることにより、カップ内で印象材粉末と水
とを急速に振り動かして攪乱させ、印象材粉末と水とを
早期に馴染ませて、ダマの生成を防止しながら泥漿にす
るのである。次いで、カップを連続して高速で公転させ
ると同時に該公転と連動して自転させて、印象材を遠心
力により脱泡しながら練和して粘稠化させ、均質なペー
スト状に形成する。
【0010】練和初期の公転の減速と加速とをするに
は、公転の急速な制動と加速とを行うことが好ましく、
さらに、公転を一時停止若しくは反転させることによっ
ても実現できる。ここに、公転の一時停止をすること
は、公転を急速に減速停止して後に急速に加速すること
である。一時停止の繰り返しは、公転の減速と加速との
繰り返しとなるので、カップ内の印象材粉末を水に馴染
ませて、両者の混合攪拌に効果がある。公転を一時停止
するものでは、一定方向に回転させながらその回転を減
速して停止したあと同一方向への回転を開始し加速させ
るのであり、公転を断続させるものも含まれる。反転の
繰り返しとは、公転の回転方向を交互に反転させるこ
と、即ち、正転と逆転とを交互に繰り返すことである。
そして、上記カップの公転の反転を数回繰り返すことが
印象材の均質練和に特に効果的である。
【0011】本発明は、練和初期の公転に一時停止若し
くは反転を利用するので、練和用カップやその上蓋には
なんら突起片その他の攪拌用部材を設けることなく、常
用の練和用カップを使用して、容易にダマの形成がない
印象材ペーストに調整できる利点がある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の自動練和装置は、モータ
によって駆動される垂直回転軸の周りに水平公転可能に
カップ受け部材が配置されており、自転手段を設けて該
カップ受け部材をその公転に連動して自転させるように
されている。このカップ受け部材には上方に開口した筒
部を有し、この筒部には、印象材粉末と水とを収容する
上蓋密閉可能なカップが交換自在に受止される。
【0013】この装置においては、垂直回転軸に旋回ア
ームまたは旋回板が固定され、旋回アームの端部または
旋回板の周縁に設けた軸受などによりカップ受け部材を
自転自在に固定するのが良い。この垂直回転軸は、モー
タの回転軸に直結されているか、または、モータの回転
軸とプーリまたは歯車を介して回転駆動されるように
し、モータの回転によりカップ受け部材が公転できる。
さらに、自転手段については、この垂直回転軸と同軸状
に固定軸が固定されており、カップ受け部材は、この固
定軸に対してプーリ又は歯車を介して結合されて、構成
されるもので、カップ受け部材の旋回即ち公転に伴い、
カップ受け部材自体も自転するようにされる。
【0014】本発明を実施するためには、上記練和装置
にモータないしは垂直回転軸の回転制動及び/又は回転
方向の切替えを制御する公転制御手段を設けて、この公
転制御手段により、カップ受け部材の公転を一時停止又
は反転させた後、引き続き所定時間に達するまで連続公
転させるようにする。
【0015】公転制御手段には該モータを電磁的に制動
するモータ駆動回路を具備し、上記公転制御手段が上記
モータの回転を間欠的に制動させるものが好ましく採用
される。モータの回転を急速に制動して一時停止させた
後再度回転させるのが、練和初期にカップ内での印象材
と水との混合攪拌するために優れている。そこで、公転
駆動に使用するモータには、公転の強制的な制動のため
に、モータの電磁制動(ダイナミックブレーキ)の機能
を備えたモータが広く利用され、、例えば、2相交流モ
ータが利用される。また、公転の反転を利用する練和装
置では、モータ供給電流の極性ないし位相の切替えによ
り正転と逆転とを繰り返しできるモータも採用される。
このようなモータには、3相交流モータ、2相交流モー
タ、直流モータ、ユニバーサルモータなどが利用可能で
ある。
【0016】さらに、公転制御手段には、予め制動時間
と回転時間(反転の場合の回転時間も含む)を設定し、
制動ないし反転の繰返し回数のデータを設定して記憶さ
せ、これを実行するためのマイクロコンピュータを備
え、マイクロコンピュータの信号によりモータの駆動電
流の極性ないし位相を切り換えるモータ駆動回路を設け
る。駆動回路は、マイクロコンピュータから出力される
制御信号により制御されて、モータの回転中に回転の制
動・停止と再回転または反転の加速を繰り返す。
【0017】公転制御手段への上記の時間設定について
は、アルジネート印象材の練和の場合は、練和初期の回
転1回当たりの回転時間は0.5〜2.0sとし(反転
する場合も反転時間は同じでよい)、制動時間は0.2
〜1.0s程度とする。回転時間が長いと、加速されて
回転数も高くなるので、制動の際の停止に至るまでの時
間も長くなり、制動時間も長く設定される。制動時間内
に減速し停止するように時間設定するのが好ましい。制
動の繰り返し回数は、1〜10回程度するのが適当であ
る。その後の連続公転の時間は10〜30s程度であ
る。これらの設定条件は、アルジネート系印象材の種類
(硬化速度の違い、メーカ製品の組成の違い)や気温な
いしは水温により調整する必要があり、従って、設定は
随時行なえるように、装置の操作パネル部からマイクロ
コンピュータに随時入力して、設定変更できるようにし
ておく。
【0018】モータ回転の制動・停止を断続的に行うに
は、上記のようにモータ自体の電磁制動を利用すること
の他に、モータの回転軸に装着される機械的ブレーキ、
例えば、ブロックブレーキ、デイスクブレーキや帯ブレ
ーキも採用でき、マイクロコンピュータからの制動信号
により機械的ブレーキを断続的に作動させることによっ
ても実現できる。また、制動のために上記のモータ駆動
回路による電磁制動とともに機械的ブレーキを併用して
もよい。この場合には、制動信号により急速停止の調整
が容易になる利点がある。
【0019】
【実施例】本発明の実施例を、図面に基づき説明する。
図1は、歯科用印象材の自動練和装置の一例であるが、
本例では、装置外箱(不図示)の内部で、基台(不図
示)にコイルスプリングを介してモータ1が軸垂直状態
で吊架されており、モータ1の垂直な回転軸12に縦断
面ほぼU字形の旋回アーム3が直接にアーム支持部材1
3を介して固定され、旋回アーム3の一方の端部32に
は、カップ受け部材4の軸体43を支承するたるめの軸
受ケース33が固定されている。
【0020】カップ受け部材4は、練和用カップ50を
受容するための上方開口の円筒部41を有し、この円筒
部41の底部から下方に向けたカップ受け軸体43が一
体に形成され、このカップ受け軸体43は、スラスト球
軸受35と針状ころアキシャル軸受34を介して、旋回
アーム3の上記の軸受ケース33内に回転自在に装着さ
れており、その軸体43の軸心40は傾斜してモータ1
の回転軸12の軸心20(即ち、公転軸心)に対して斜
交して配置されている。この構造により、モータ1の回
転により、旋回アーム3が回転しカップ受け部材4が回
転軸12の軸心20周りに旋回して公転するようにされ
ている。旋回アーム3の他方の端部31には、バランサ
ー6が取り付けられている。
【0021】カップ受け部材4を自転させるためのカッ
プ自転手段については、公転軸心20上に回動不能に固
定された小径歯車25とカップ受け部材4の筒部外周に
同軸的に固定された大径歯車45との噛合わせにより形
成されている。即ち、モータの回転軸12がその軸心2
0に同軸的な中空状とされ、その中空部を貫通して固定
軸2が設けられ、この固定軸2は、モータの回転軸12
が回転しても回転しないように、モータケースの下側端
面部材10に固定されている。この固定軸2上端に固定
された固定ベベルギア25が、U字形旋回アーム3の内
側に突設されている。
【0022】他方、カップ受け部材4の円筒部41の外
周面には、大径の自転用ベベルギア45が取着固定され
ており、この自転用ベベルギア45が上記の固定ベベル
ギア25に噛合して、カップ受け部材4が、カップ受け
部材4自体の公転に連動してカップ受け軸体43周りに
自転する。自転は、旋回アーム3に対する受け部材4の
回転数が、公転の回転数の1/3〜1/8程度となるよ
うに調整されている。
【0023】練和用カップ5は、カップ受け部材4の円
筒部41内面に収容できる外周面を備えて且つ上方に開
口された有底円筒容器で、この開口部は、上蓋52を被
せて密閉できるようになっている。
【0024】モータ1としては、本例では、コンデンサ
ー型交流モータ(2相誘導モータ)を使用し、公転の回
転数が定速時3200〜3400rpmであり、垂直な
公転軸心20に対して自転軸心40の傾斜角度を約40
°とし、定速回転時には、カップ受け部材4の円筒部4
1内側における遠心力と重力との合力が、自転軸心40
の方向よりもよりさらに回転外側に配向するように調整
されている。
【0025】練和用カップ5は、アルジネート系印象材
粉末と水とをそれぞれ予め計量して入れ、上蓋52で密
封されたまま、カップ受け部材4の円筒部41内面に収
容されるが、上記の定速回転条件のもとでは、印象材は
カップの公転による遠心力により遠心方向のカップ内壁
から内底にかけて常に押し付けられ、この状態でカップ
自体の自転によってカップ内壁が順次移動するので、内
壁の移動による粘性流動によりペースト状に練り上げら
れ、更に、遠心力によりペースト中の気泡がほぼ完全に
除去されるのである。
【0026】図2は、公転制御手段の内、モータ1を駆
動制御するための制御装置のブロックダイヤグラムを示
すが、制御装置は、制御部7と操作パネル部8とから成
り、制御部7は、本例では、マイクロコンピュータ(C
PU)71、メモリー(RAM)73及びモータ駆動回
路72から成っている。操作パネル部8は、装置外箱の
前面部の操作容易な位置に設けられ、マイクロコンピュ
ータ71に入力するための設定スイッチ82と公転スタ
ート用スイッチ82及び、表示器81が配置されてい
る。表示器81は設定時間の表示と練和開始からの経過
時間の表示のためもので、0.1秒単位で数字が示され
る。
【0027】マイクロコンピュータ71は、設定スイッ
チ82の操作により、正転、逆転、停止の時間と繰り返
し回数を予め入力されたデータをメモリー73に記憶さ
せて設定しておき、練和処理の場合には、その設定プロ
グラムに従って正転、停止、逆転の各制御信号を発し、
この制御信号によりモータ駆動回路72が、モータ1に
供給する電源電流の極性、位相、停止を調整して、モー
タ1を駆動制御するものである。
【0028】この実施例においては、図3のモータ駆動
回路72において、コンデンサー型交流モータの電機子
の2つの磁界コイルL1、L2の各一端は接続して交流
電源に接続し、該2つのコイルL1、L2の他端の間に
は移相用コンデンサーCを接続し、2つのコイルL1、
L2のそれぞれの当該他端は、それぞれトライアックT
R1、TR2を介して該交流電源に接続してあり、各ト
ライアックTR1、TR2のゲートには、それぞれのア
ノードとカソードとを接続した一対のフォトサイリスタ
ーS1a、S1b、及びS2a、S2bを介して、交流
電源に接続されている。各サイリスターを制御する各発
光ダイオードT1a、T1b、T2a、T2bは、マイ
クロコンピュータCPUからの正転、逆転、停止の各信
号A、B、Cに対応して発光するように接続されてい
る。
【0029】モータ1を正転させる場合には、同図に示
す如く、マイクロコンピュータ(CPU)71からの正
転信号Aにより、正転側の2つ発光ダイオードT1a、
T1bが点灯して対応サイリスターS1a、S1bを導
通させ、これにより正転側のトライアックTR1だけが
交流を導通させ且つ、逆転側のトライアックTR2が交
流を遮断して、二相誘導モータ1の回転子を正転方向に
回転させる。
【0030】逆転させる場合には、マイクロコンピュー
タ71からの逆転信号Cにより、逆転側の2つの発光ダ
イオードT2a、T2bが発光して、同様に、トライア
ックTR2だけが交流を導通させるので、正転の場合の
誘導磁界の位相反転により、このモータを逆転させる。
停止させる場合には、マイクロコンピュータ71から制
動信号Bにより、正転側の発光ダイオードT1aと逆転
側の発光ダイオードT2aとを点灯させ、フォトサイリ
スターS1a、S2aとを導通して、各トライアックT
R1、TR2は、電源交流を整流した直流を制動電流と
して磁界コイルL1、L2に供給して直流磁界によりモ
ータ1の回転子を急制動させる。
【0031】正転・逆転を交互に行う場合について、図
4にタイムチャートを例示するが、停止0.4sと反転
1.0sとを4回繰り返したあと、連続回転を20s行
うように設定された例である。正転信号Aにより最初の
回転1.0sの間に加速されて、回転数が上昇するが、
その後、制動信号Bによりモータに制動電流を0.4s
流して、この間に旋回公転が減速して急停止され、次い
で、逆転信号Cにより逆転のために逆回転方向の電流を
1.0sモータに流して、モータの回転を起動加速さ
せ、公転の回転数が上昇する。その回転の急停止とさら
に逆方向への回転が設定回数に至るまで繰り返される。
この正転・逆転の際のピーク時の公転回転数は、500
rpm程度、高くても1500rpm以下である。同時
に、公転と連動してカップ受け部材4の自転も正転と逆
転とを繰り返す。その後は、モータを、回転数約320
0rpm程度の高速の回転で20sの設定時間だけ連続
させ、最後に制動信号Bによりモータを停止させる。
【0032】本装置の使用に際しては、先ず所要量の印
象材粉末を計量し、この印象材粉末量に対して一定割合
の水を量り採り、両者を練和用カップ5に入れて上蓋5
2で密封する。このカップ5を装置のカップ受け部材4
の円筒部41に内装して、スタートスイッチ82を押す
と、カップ受け部材4の公転が、設定条件に従って、反
転を交互に繰り返し、カップ内の内容物である印象材粉
末と水とは激しく振り動かして、しかも練和初期は流動
性がよいので、よく掻き回され、両者が未練和部分ダマ
を残すことなくよく混合される。その後は、設定時間だ
け高速連続公転することによりペースト状に練和する。
練和終了後は、速やかにカップ内から印象材ペーストを
ヘラに掬い取り、専用のトレーに盛り付けて印象採得に
供される。
【0033】
【発明の効果】本発明の練和方法は、練和の初期にカッ
プの公転を減速・加速したり、一時停止若しくは反転さ
せて後に該カップを連続的に公転させるので、カップ内
の印象材粉末と水とはよく攪拌・混練され、ダマが発生
することなく均一に泥漿になり、その後の連続的な練和
により印象材ペーストか容易に得られる。印象材ペース
ト中のダマ取りの作業が不必要となり、また、自動練和
に先立って、あらかじめ手作業でカップを揺動するよう
な作業は全く不要となり、練和操作の単純化・効率化に
有効である。
【0034】このように、本発明の練和方法は、自動練
和の初期の過程で自動的にダマのない状態に泥漿化して
しまうので、従来技術のような攪拌用の突起片をカップ
や上蓋に設ける必要もなく、カップとその密閉用上蓋
は、従来同様の単純な形状のものが利用できる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る練和装置の一部縦断面図
である。
【図2】練和装置のモータを駆動制御するための制御装
置のブロックダイヤグラムを示す。
【図3】練和装置のモータを駆動制御するためのモータ
駆動回路の概略を示す。
【図4】本発明の練和装置による練和の過程でのモータ
駆動回路への信号変化とこれに対応する公転の回転数の
変化を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 モータ 12 モータ回転軸 2 固定軸 3 旋回アーム 4 カップ受け部材 41 円筒部 43 カップ受け軸部 5 練和用カップ 6 バランサー 7 制御部 71 マイクロコンピュータ 72 モータ駆動回路 8 操作パネル部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量した印象材粉末と水とを収容したカ
    ップを垂直回転軸周りに公転させると同時に該公転と連
    動して該カップを自転させることにより印象材を練和す
    る歯科用印象材練和方法において、 練和の初期にカップの公転の減速と加速とを行った後に
    該カップを連続的に高速で公転させることを特徴とする
    歯科用印象材練和方法。
  2. 【請求項2】 計量した印象材粉末と水とを収容したカ
    ップを垂直回転軸周りに公転させると同時に該公転と連
    動して自転させることにより印象材を練和する歯科用印
    象材練和方法において、 練和の初期にカップの公転を一時停止若しくは反転させ
    た後に該カップを連続的に高速で公転させることを特徴
    とする歯科用印象材練和方法。
  3. 【請求項3】 上記カップの公転の一時停止若しくは反
    転を二回以上繰り返すようにした請求項2記載の練和方
    法。
  4. 【請求項4】 上記カップの公転の反転を数回繰り返す
    ようにした請求項2記載の練和方法。
  5. 【請求項5】 モータに駆動される垂直回転軸の周りに
    水平公転可能に配置したカップ受け部材と、該カップ受
    け部材をその公転に連動して自転させるためのカップ自
    転手段と、該カップ受け部材の筒部内に受止されて印象
    材粉末と水とを収容する上蓋密閉可能なカップとを含む
    歯科用印象材練和装置において、 上記装置にモータの回転を制御する公転制御手段を設け
    て、公転制御手段により、練和の初期に該カップ受け部
    材の公転を一時停止若しくは反転させて後に所定時間連
    続的に公転させるようにした歯科用印象材練和装置。
  6. 【請求項6】 上記公転制御手段に該モータを電磁的に
    制動するモータ駆動回路を具備し、上記公転制御手段が
    上記モータの回転を間欠的に制動させるものである請求
    項5記載の練和装置。
  7. 【請求項7】 上記公転制御手段が、カップ受け部材の
    公転の一時停止若しくは反転の時間及び繰り返し回数の
    データを設定記録するメモリーと、該記録データを実行
    するための制御信号を出力するマイクロコンピュータ
    と、該制御信号により上記モータの供給電流を制御する
    モータ駆動回路と、から成る請求項5記載の練和装置。
  8. 【請求項8】 上記カップの公転の一時停止若しくは反
    転を二回以上繰り返すようにした請求項5記載の練和装
    置。
  9. 【請求項9】 上記カップの公転の反転を数回繰り返す
    ようにした請求項5記載の練和装置。
JP8100087A 1996-04-22 1996-04-22 歯科用印象材の練和方法とその装置 Pending JPH09285474A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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