JPH072883A - 亜燐酸アルキルの製造法 - Google Patents

亜燐酸アルキルの製造法

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JPH072883A
JPH072883A JP6065400A JP6540094A JPH072883A JP H072883 A JPH072883 A JP H072883A JP 6065400 A JP6065400 A JP 6065400A JP 6540094 A JP6540094 A JP 6540094A JP H072883 A JPH072883 A JP H072883A
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JP
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phosphorous acid
solvent
water
alcohol
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JP6065400A
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Abbas Kadkhodayan
アバス・カドクホダヤン
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Afton Chemical Corp
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    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/06Phosphorus compounds without P—C bonds
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    • C07F9/141Esters of phosphorous acids
    • C07F9/143Esters of phosphorous acids with unsaturated acyclic alcohols
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 亜燐酸のジエステルを製造する改良された方
法を提供する。 【構成】 本発明方法は(a)(a)10〜最高35重
量%の水を含む亜燐酸溶液および溶媒を反応容器に装入
し、(b)亜燐酸1モル当たり2.0〜4.0モルの1価
のアルコールを、亜燐酸および溶媒を含む反応容器に装
入し、この間反応混合物の温度を130〜138℃に保
持し、且つ水をそれが生成すると実質的に同時に反応混
合物から除去し、(c)次いで工程(b)で生じた亜燐
酸ジヒドロカルビルをアルコールおよび溶媒から分離す
る工程から成ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は亜燐酸のジカルビルエステルを製
造する価格的に有利な工業的に実現し得る方法に関す
る。
【0002】亜燐酸のジカルビルエステル、例えば亜燐
酸水素ジブチルは、そのままで歯車の潤滑剤として有用
であり、或いは元素状の硫黄と反応させて中間的な反応
性生成物をつくることができる。次にこの中間反応生成
物をアミン、オレフィンまたはアルキレンオキシドと反
応させ所望の潤滑油添加剤にすることができる。
【0003】亜燐酸ジカルビルエステルの製造法は公知
である。亜燐酸アルキルはアルコールおよびアルカリ金
属を三塩化燐および三酸化燐と反応させることにより製
造することができる。しかし3価の燐誘導体の反応は対
応する5価の燐誘導体の反応に比べて複雑であり、制御
が困難である。
【0004】ベイカー(Baker)等の米国特許第
2,670,368号およびドイツ特許第699,154
号には、亜燐酸を1価のアルコールで直接エステル化す
る方法が記載されている。ベイカー等によれば、亜燐酸
アルキル、主として亜燐酸ジアルキルは、存在する水お
よびエステル化反応中に生じる水を連続的に除去する条
件下において、アルコールを亜燐酸でエステル化するこ
とにより、過剰の量のエーテル、オレフィン、および他
の望ましくない生成物を生じることなく、良好な収率で
製造することができる。連続的に水を除去するには、水
およびアルコールと三元共沸混合物をつくる溶媒を使用
する。ベイカー等の方法に使用された亜燐酸は希薄な
酸、例えば市販の70%の酸を濃縮して得られる。この
際通常90%またはそれ以上のH3PO3を含む固体生成
物が生じる。
【0005】以前は、濃亜燐酸または固体の亜燐酸を使
用し、亜燐酸と1価のアルコールとの反応を開始させる
前に、酸から水を除去することが必要であると考えられ
ていた。本発明においては、10〜最高35重量%、好
ましくは20〜30重量%の水を含む亜燐酸溶液は最初
に90重量%以上に濃縮しないでも、1価のアルコール
と反応させることができることが見出だされた。この発
見により生成するジエステル製品の収率または純度に悪
影響を及ぼすことなく、反応時間を劇的に減らすことが
できるようになった。従って実験室的な規模では反応は
4〜10時間程度の短時間で完結させることができる。
固体の亜燐酸または反応の前に濃縮した亜燐酸を使用す
る以前の試みは、本発明で得られるような生成物の純度
および反応時間の短縮を達成する上においては成功して
いない。
【0006】本発明の一具体化例においては高収率、高
純度で亜燐酸と1価アルコールとのジエステルを製造す
る方法が提供される。この方法は(a)10〜最高35
重量%の水を含む亜燐酸溶液および溶媒を反応容器に装
入し、(b)亜燐酸1モル当たり2.0〜4.0モルの1
価のアルコールを、亜燐酸および溶媒を含む反応容器に
装入し、この間反応混合物の温度を130〜138℃に
保持し、且つ水をそれが生成すると実質的に同時に除去
し、(c)次いで工程(b)で生じた亜燐酸ジヒドロカ
ルビルをアルコールおよび溶媒から分離する工程から成
ることを特徴としている。
【0007】他の具体化例においては、本発明は亜燐酸
のジアルキルエステルを製造する改良法に関する。この
改良法では(a)亜燐酸の溶液および石油溜分を反応容
器に装入し、(b)溶媒中で亜燐酸を1価アルコールと
反応させ、この間反応混合物の温度を130〜138℃
に保ち、(c)反応中反応混合物を還流させ、この際亜
燐酸は10〜最高35重量%の水を含んでおり、使用す
るアルコール対亜燐酸のモル比は2.0:1〜4.0:
1になるようにし、工程(b)および(c)において生
成する水を生成するのと実質的に同時に除去する。
【0008】エステル化反応を開始させる前に、亜燐酸
および溶媒を反応容器に装入する。亜燐酸は市販品では
約65〜75重量%の水溶液として得られる。市販の亜
燐酸の中に存在する典型的な不純物には、水(25〜3
5重量%)、酢酸(<1重量%)、HCl(10〜20
00ppm)、鉄(および〜10ppm)、および1−
ヒドロキシエチリデンジフォスフォン酸(0〜5重量
%)が含まれる。別法として水を10〜最高35重量%
含む比較的純粋な亜燐酸を使用することができる。
【0009】本発明の鍵となる特徴は、最初に酸を90
重量%以上まで濃縮せずに、10〜最高35重量%、好
ましくは20〜30重量%の水を含む亜燐酸溶液を反応
させることである。反応開始時において水は亜燐酸の中
に存在するばかりでなく、1価のアルコールと亜燐酸が
反応してジエステル生成物を生じるために、反応中にお
いても水が生成する。水はまたジヒドロカルビルエーテ
ルおよびピロ燐酸の生成のような副反応、およびアルコ
ールの脱水の結果としても生じる。水の生成と実質的に
同時にこれを反応容器から除去することにより、反応を
完結させる。理論によって本発明を限定するつもりはな
いが、反応混合物中に水が多量に存在し過ぎると、亜燐
酸のジアルキルエステルに対し下記のような平衡によっ
て限定される全体的な反応のために、反応の完結が阻害
される。
【0010】H3PO3+2Cn2n+1OH <==> (Cn2n+1−O)2P(O)H+2H2O ここでnは1〜8の整数である。ジアルケニルエステル
に対しては H3PO3+2Cn2n-1OH <==> (Cn2n-1−O)2P(O)H+2H2O ここでnは2〜8である。
【0011】本発明においては極めて驚くべきことに
は、亜燐酸反応原料の中に最初存在した水は、得られる
生成物の純度および収率にの殆どまたは全く影響を与え
ないことが見出だされた。従ってエステル化反応を開始
させる前の亜燐酸に対する予備濃縮工程を省くことがで
きる。この予備濃縮工程を省略することにより反応サイ
クルをかなり短縮することができ、その結果亜燐酸ジア
ルキルの製造原価を低下させることができる。さらに本
発明によれば工場での製造能力を増加させ、或る与えら
れた大きさの設備では処理能力を増大させることができ
る。
【0012】本発明のジエステルを製造するのに用いら
れる1価のアルコールは炭素数1〜8の1価の脂肪族ア
ルコール、例えばプロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、2−メチル−1−プロピル、アミル、イソアミル、
n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチ
ルヘキシル、1,3−ジンメチルブチル、アリルアルコ
ール、3−ブテン−1−オル、クロチルアルコール、ま
たはこれらの混合物から選ぶことができる。好適な1価
の脂肪族アルコール反応原料は炭素数3〜8のアルキル
アルコール(アルカノール)、最も好ましくはn−ブタ
ノールおよび2−メチル−1−プロパノールである。n
−ブタノールおよび2−メチル−1−プロパノールのよ
うな1価のアルコールは比較的純粋な形、即ち純度99
重量%以上で市販されている。これよりも純度の低い1
価のアルコールを使用することもできる。しかし純度が
低いアルコールは生成物の収率および純度に影響を与え
る副成物を生じるために余り望ましくはない。
【0013】1価のアルコール対亜燐酸の割合は本発明
方法においては重要な因子である。亜燐酸のジエステル
を製造する場合、使用する亜燐酸の全モル数に関し化学
量論的に過剰な量の1価のアルコールを、即ち酸1モル
に対して2.0モル以上のアルコールを使用することが
好ましい。 さらに好ましくは1価のアルコール対酸のモ
ル比は亜燐酸1モルに対してアルコール2.2〜4.0モ
ルである。最も好ましくはアルコール対酸のモル比は
2.5:1〜3.0:1である。
【0014】本発明方法に用いられる溶媒は沸点範囲が
100〜160℃、さらに好ましくは110〜150
℃、最も好ましくは118〜150℃の溶媒または溶媒
混合物である。このような溶媒または溶媒混合物は沸点
範囲が所望の範囲にある石油溜分から得ることができ
る。有用な溶媒はn−オクタン;トルエン;o−、m−
またはp−キシレン;o−、m−またはp−ジメチルシ
クロヘキサン;ジブチルエーテル;ナフサ;ISOPA
(R)E[エクソン・ケミカル・コンパニー(Exxo
n Chemical Company)またはこれら
の2種以上の混合物から選ぶことができる。特に好適な
溶媒はパラフィン溶媒、例えばナフサおよびn−オクタ
ン、最も好ましくは沸点範囲が118〜150℃のVM
&P[ヴァーニッシ・メイカーズ・アンド・ペインター
ズ(Varnish Makers’and Pain
ters’)ナフサである。
【0015】使用する溶媒の量は本発明に対してはあま
り重要ではないが、反応容器に装入される亜燐酸の量
(100重量%の無水の酸に関する量)に依存してい
る。従って溶媒は100重量%の無水の酸に対し0.
5:1〜1.5:1の重量比で存在している。しかし収
率を増加させ反応効率を高めるためにこれよりも多量ま
たは少量の溶媒を使用することができるので、0.8:
1〜1.2:1の溶媒対酸の重量比を用いることが最も
望ましい。
【0016】1価のアルコールと亜燐酸との反応の際、
反応温度を130〜138℃、さらに好ましくは130
〜136℃、最も好ましくは131〜136℃に範囲内
に保つことが極めて望ましい。この所望の範囲に反応温
度を保つためには、1価のアルコールをいくつかの部分
に分けて反応容器に装入することが望ましい。例えばア
ルコールを2回に分けて反応容器に装入し、この際反応
容器に亜燐酸および溶媒を装入した後、1価のアルコー
ルの全使用量の約1/3〜約1/2を最初に反応容器に
供給することができる。反応中1価のアルコールの第2
の部分を温度が上記所望範囲内に保つたれるのに十分な
速度で反応容器に供給する。1価のアルコールの第2の
部分は1価のアルコールの使用量の残りの2/3〜1/
2であり、この第2の部分は一度に、或いは反応混合物
の温度を制御するために時間をかけて供給することがで
きる。このように1価のアルコールを何回かに分けて反
応容器に供給することは、所望の反応温度を保持する上
で有利ではあるが、本発明は反応温度の制御をこのよう
な方法だけに限定するものではない。従って実質的な全
反応期間中反応混合物の温度が適切にコントロールでき
れば、反応させるべきアルコールの全量を一度に反応容
器に供給することもできる。
【0017】反応原料の量および使用する反応の規模に
従って4時間またはそれ以上に亙り反応を所望の反応温
度が維持されるように保つ。典型的には実験室規模では
8〜10時間で反応が完結する。反応が完結に近付いた
兆候は反応混合物から除去される水の速度から得られ
る。反応が完結に近付くと、水の生成量が少なくなり、
従って反応混合物から除去される水の量は少なくなる。
従って反応混合物から水が除去される速度が、反応容器
に装入された亜燐酸1モルに関し毎時0.1モルよりも
少なくなった場合、高収率でジエステル生成物を回収す
ることができる。この時点を過ぎて反応を継続すると、
生成物の不純物となり得る望ましくないジヒドロカルビ
ルエーテルが生成する。
【0018】圧力は本発明に対してあまり重要ではな
い。従って大気圧より低い圧力から大気圧よりも高い圧
力に亙り反応を行うことができる、装置の設計および操
作が容易なために、エステル化反応全体に亙り大気圧を
用いることが望ましい。
【0019】反応が完結すると、水、溶媒および未反応
の1価アルコールを反応混合物から除去する通常の真空
蒸溜法を用いて亜燐酸のジエステルを回収することがで
きる。VM&Pナフサが溶媒である場合、ジエステル生
成物を回収する特に有用な方法は、溶媒および過剰の1
価アルコールの少なくとも一部を蒸発させるのに十分な
温度に反応器を加熱し、同時に得られた蒸気を還流器で
部分的に凝縮させて反応容器に戻す方法である。反応混
合物から1価のアルコールおよび溶媒を除去する間、部
分的な凝縮に用いられる冷却媒質を好ましくは温度約4
5℃に保つ。溶媒除去工程中の圧力は溶媒を除去する間
水銀柱で約29インチの真空に保つ。部分的な凝縮器を
使用することにより、純度99重量%以上の生成物を回
収することができる。本発明においては予想外にも、溶
媒除去工程中ジエステル生成物を含む反応混合物の蒸気
を還流させるために部分的凝縮器を用いることにより、
生成物を精製するために別の蒸溜塔を使用する必要が少
なくなることが見出だされた。
【0020】溶媒を除去した後、反応混合物は亜燐酸の
ジエステル、および不純物を含む残留液(heel)を
含んでいる。亜燐酸のジエステルは、反応混合物からジ
エステル生成物を除去するのに十分な温度に無溶媒の反
応混合物を加熱することにより回収することができる。
反応混合物から亜燐酸ジエステル生成物の全部を除去し
ないことが有利である。この点に関し、主として亜燐酸
水素モノアルキルまたはモノアルケニルを含み、且つ少
量の不純物、例えばピロ亜燐酸、亜燐酸、亜燐酸水素ジ
アルキルまたはジアルケニル、燐酸、1−ヒドロキシエ
チレンジフォスフォン酸およびポリフォスフェートを含
む残留液が残っている。ここで少量とは残留液の全量に
関し約25重量%以下であることを意味する。モノブチ
ル化された化合物および不純物を含む残留液は次の反応
に使用し、反応容器に装入された酸に関する収率を約1
00%にすることができる。本発明方法に使用する場
合、不純物を含む残留液はこれを除去することなく次の
反応に10回またはそれ以上使用することができる。以
後の反応中循環される材料中における不純物の蓄積量は
無視できることが判った。
【0021】下記実施例1〜3により本発明の特徴を例
示する。
【0022】
【実施例】
実施例 1 亜燐酸水素ジブチルの製造 これらの実施例に使用された反応容器は、撹拌機、温度
計、および2組の還流冷却器(冷却媒質を45℃に保っ
た部分的凝縮器、および溶媒を凝縮させるために−10
℃に保たれたエチレングリコール凝縮器)を備えた1リ
ットルのフラスコ、ディーン・シュタルク(Dean−
Stark)水分補集器、および反応フラスコへの戻り
ラインを含んでいる。この反応フラスコに163.3g
の75重量%亜燐酸(純粋な酸1.5モル)、92.4g
のブタノール(1.24モル)および123gのVM&
Pナフサを加える。フラスコの内容物を加熱して反応を
開始させ、水を亜燐酸反応原料から除去し、また反応混
合物から生成すると同時に除去する。反応フラスコの内
容物が136℃に達したら、滴下瀘斗を用いて第2の部
分のブタノール(184.8g)を15mlずつ加え、
反応混合物の温度を135℃に保つ。第2の部分のブタ
ノールを遅い速度で供給することにより反応混合物を1
34〜136℃に保つ。ブタノールの供給完了後、滴下
瀘斗の代わりに温度計を装着する。反応混合物を毎分6
00回転で撹拌し、9時間還流させ、この間水を実質的
に生成すると同時に除去する。8時間の反応に亙る水の
除去速度に関する全体の反応速度は装入した亜燐酸1モ
ル当たりの水が毎時0.206モル除去される速度であ
った。9時間後、反応混合物の加熱を中断し、減圧にす
る。圧力を水銀柱で27インチに保ち、反応混合物の温
度を約65〜75℃に保ち、大部分の溶媒および過剰の
ブタノールを除去する。次に反応フラスコに残った残渣
を90℃に加熱し、圧力を27.5〜29インチ水銀柱
に低下させる。この減圧においてナフサおよびブタノー
ルは−10℃に冷却されたグリコール凝縮器の中で凝縮
し始め、一方亜燐酸水素ジブチルは部分的凝縮器の中で
凝縮し、反応フラスコへと還流される。反応フラスコが
118℃に達したら、得られたフラスコの内容物の温度
が190℃になるまで亜燐酸水素ジブチルをディーン・
シュタルク補集器の中で補集する。次に窒素を用い反応
フラスコを大気圧まで加圧し、反応系の雰囲気を窒素で
置換し、生成する可能性のあるフォスフィン残渣を除去
する。反応が終了し反応生成物の回収が終わった後、ガ
スクロマトグラフの面積による純度99%の亜燐酸水素
ジブチル232gを得た。反応フラスコに装入した亜燐
酸水素ジブチルの量に関し亜燐酸水素ジブチルの実際の
収率は80%であった。反応および生成物回収工程完了
後において亜燐酸水素モノブチル、並びに亜燐酸水素ジ
ブチルの生成の際の副成物を含む残留液がフラスコの中
に残った。
【0023】実施例 2 亜燐酸水素ジブチルの製造 この実施例では、沸点125〜127℃のn−オクタン
を溶媒として用いた。実施例1の一般的方法を用いた
が、反応温度は131℃に保った。亜燐酸水素ジブチル
の収率はガスクロマトグラフの面積による純度が99%
のものについて84.6%であった。反応中の水の除去
速度は反応容器に装入した亜燐酸1モル当たり水が毎時
0.202モル除去される速度であった。
【0024】次の実施例では亜燐酸水素モノブチルおよ
び副成物を含む前の実験で得られた残留液を使用し、生
成物中の不純物を実質的に増加させることなく生成物の
高収率を得る例を示す。
【0025】実施例 3 残留液を除去することなく亜燐酸水素ジブチルを製造す
る方法 実施例1の一般的な方法を用いたが、実験1に対しては
新しい亜燐酸、n−ブタノールおよび溶媒をフラスコに
装入する前に、前の実験からの残留液(約30g)を反
応フラスコから除去しなかった。反応フラスコの中に残
っていた残留液は未反応の亜燐酸、亜燐酸水素モノブチ
ル、ピロ亜燐酸、1−ヒドロキシエチリデンジフォスフ
ォン酸および亜燐酸水素ジブチルを含んでいた。実験2
では実験1からの残留液を使用し、実験3では実験2か
らの残留液を使用した。これらの実験の結果を下記表1
に示す。
【0026】 表1 実験番号 溶媒 DBHP収率 DBHO純度 反応時間 (%) (GCによる面積%)(時間) 1 VM&Pナフサ 99.8 99.35 9.13 2 VM&Pナフサ 96.6 99.30 9.22 3 VM&Pナフサ 99.3 99.29 9.22 GC:ガスクロマトグラフ 下記の実施例は本発明の範囲外であるが、対照の目的で
記載する。
【0027】実施例 4 亜燐酸水素ジブチルの製造(対照例) これらの実験においては、実施例1の一般的方法を用い
たが、種々の溶媒および反応温度を用いた。実験番号7
では、反応中および溶媒除去工程中反応容器の中の反応
混合物を還流させるための部分凝縮器を用いないで反応
を行った。実験4〜7の結果を表2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】添付特許請求の範囲の精神およびその範囲
内において縮重合の変形を行うことができる。
【0030】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.(a)10〜最高35重量%の水を含む亜燐酸溶液
および溶媒を反応容器に装入し、(b)亜燐酸1モル当
たり2.0〜4.0モルの1価のアルコールを、亜燐酸お
よび溶媒を含む反応容器に装入し、この間反応混合物の
温度を130〜138℃に保持し、且つ水をそれが生成
すると実質的に同時に反応混合物から除去し、(c)次
いで工程(b)で生じた亜燐酸ジヒドロカルビルをアル
コールおよび溶媒から分離する工程から成る亜燐酸ジエ
ステルの製造法。
【0031】2.溶媒は沸点範囲が118〜150℃の
VM&P(ヴァーニッシ・メイカーズ・アンド・ペイン
ターズ)ナフサである上記第1項記載の方法。
【0032】3.溶媒は沸点範囲が125〜127℃の
n−オクタンである上記第1項記載の方法。
【0033】4.工程(b)中反応混合物を還流させる
工程をさらに含む上記第1項記載の方法。
【0034】5.反応容器に装入された溶媒対無水亜燐
酸の重量比が0.8:1〜1.2:1である上記第1〜
4項記載の方法。
【0035】6.1価アルコールはn−ブタノールであ
る上記第1〜5項記載の方法。
【0036】7.1価アルコールはイソブタノールであ
る上記第1〜5項記載の方法。
【0037】8.1価アルコール対亜燐酸のモル比は
2.5:1〜3.2:1である上記第1〜7項記載の方
法。
【0038】9.反応混合物の温度を131〜136℃
に保つように1価アルコールを何回かに分けて反応容器
に供給する上記第1項記載の方法。
【0039】10.亜燐酸および溶媒を装入する前に、
反応容器は前の反応からの残留液を含み、該残留液は亜
燐酸のジエステルと少量の不純物を含んでいる上記第1
〜9項記載の方法。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)10〜最高35重量%の水を含む
    亜燐酸溶液および溶媒を反応容器に装入し、 (b)亜燐酸1モル当たり2.0〜4.0モルの1価のア
    ルコールを、亜燐酸および溶媒を含む反応容器に装入
    し、この間反応混合物の温度を130〜138℃に保持
    し、且つ水をそれが生成すると実質的に同時に反応混合
    物から除去し、 (c)次いで工程(b)で生じた亜燐酸ジヒドロカルビ
    ルをアルコールおよび溶媒から分離する工程から成るこ
    とを特徴とする亜燐酸ジエステルの製造法。
JP6065400A 1993-03-16 1994-03-10 亜燐酸アルキルの製造法 Pending JPH072883A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US08/031,838 US5344951A (en) 1993-03-16 1993-03-16 Production of alkyl phosphites
US031838 1993-03-16

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH072883A true JPH072883A (ja) 1995-01-06

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ID=21861666

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6065400A Pending JPH072883A (ja) 1993-03-16 1994-03-10 亜燐酸アルキルの製造法

Country Status (5)

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