JPH0728753U - クランプ付リトラクター - Google Patents
クランプ付リトラクターInfo
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- JPH0728753U JPH0728753U JP063683U JP6368393U JPH0728753U JP H0728753 U JPH0728753 U JP H0728753U JP 063683 U JP063683 U JP 063683U JP 6368393 U JP6368393 U JP 6368393U JP H0728753 U JPH0728753 U JP H0728753U
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60R—VEHICLES, VEHICLE FITTINGS, OR VEHICLE PARTS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60R22/00—Safety belts or body harnesses in vehicles
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- B60R22/36—Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency
- B60R22/42—Belt retractors, e.g. reels self-locking in an emergency having means for acting directly upon the belt, e.g. by clamping or friction
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- Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高荷重作用時にもクランプ部材がウェビング
表面を均一に挟持することができ、常に安定した強いク
ランプ力が得られる信頼性の高いクランプ付リトラクタ
ーを提供する。 【構成】 クランプ30がウェビング挟持方向に向かっ
て付勢されてウェビングを挟持した後、更にウェビング
に強力な引張り力が加わることによって該クランプ30
がより強くロアプレート16に押し付けられ、ベース背
板1bの中央部が外側へ凸となるように湾曲させられた
際にも、クランプ30のウェビング幅方向両端部がベー
ス背板1b上のロアプレート16に対して突っ張らない
ように、前記クランプ30のウェビング対向面30cの
ウェビング幅方向の両端部30f,30gにはクランプ
歯30eを設けない。
表面を均一に挟持することができ、常に安定した強いク
ランプ力が得られる信頼性の高いクランプ付リトラクタ
ーを提供する。 【構成】 クランプ30がウェビング挟持方向に向かっ
て付勢されてウェビングを挟持した後、更にウェビング
に強力な引張り力が加わることによって該クランプ30
がより強くロアプレート16に押し付けられ、ベース背
板1bの中央部が外側へ凸となるように湾曲させられた
際にも、クランプ30のウェビング幅方向両端部がベー
ス背板1b上のロアプレート16に対して突っ張らない
ように、前記クランプ30のウェビング対向面30cの
ウェビング幅方向の両端部30f,30gにはクランプ
歯30eを設けない。
Description
【0001】
この考案は、シートベルト装置のウェビングを巻取るリトラクター(巻取り装 置)に関し、特に車両緊急時にウェビングを直接挟持してウェビングの伸び出し 量を最少限に抑えるクランプ機構を備えたクランプ付リトラクターの改良に関す る。
【0002】
従来、車両の乗員等を座席に拘束することにより衝突の衝撃から乗員を保護す る為にシートベルト装置が用いられているが、このシートベルト装置を構成する リトラクターの中には、衝突等の車両緊急時にウェビングが巻付けられている巻 取り軸のウェビング引き出し方向の回転をロックする緊急ロック機構のみならず 、ウェビングを直接挟み込んでシートベルトの伸び出しを止めるクランプ機構を 備え、衝突時の初期における乗員の拘束性能を向上させたクランプ付リトラクタ ーがある。
【0003】 例えば、図13に示した従来のクランプ機構は、鋼板を略コ字形状に折り曲げ て成形されたベース1の背板1bに固定されたロアプレート16との間でウェビ ング26を締め付け係合するための楔形状のクランプ6と、クランプ6のウェビ ング対向面6cと反対側の平面部6dと摺接して該クランプ6をウェビング締め 付け係合位置へ案内する摺接面20aを有するアッパープレート20とを備え、 車両緊急時に作動するクランプレバー7によりウェビング締め付け係合位置へ移 動させられたクランプ6が、アッパープレート20の摺接面20aとロアプレー ト16との間に食い込むようにしてウェビング26を挟持する構造となっている 。
【0004】 そして、前記クランプ6のウェビング対向面6cには、対向するウェビング表 面のほぼ全域にわたって複数の略円錐状のクランプ歯6eが立設されており、ク ランプ6がウェビング26を挟持する際には、該クランプ歯6eがウェビング2 6の表面に食い込んでウェビング26のリトラクターからの伸び出しを阻止する ようにされている。
【0005】
しかしながら、クランプ6とロアプレート16によりウェビング26が挟持さ れている際、更にリトラクターから引き出そうとする強力な引張り力がウェビン グ26に加わると、挟持部分に作用しているウェビング引出し方向と反対方向の 摩擦力と共にロアプレート16に作用する突っ張り力が増大し、クランプ6はよ り強くロアプレート16に押し付けられる。
【0006】 すると、図14の要部水平断面図に示すように、ロアプレート16が背板1b と共に中央部が外側へ凸となるように湾曲してしまう。これにより、クランプ6 のウェビング幅方向両端部に設けられたクランプ歯6eがロアプレート16に対 して突っ張ることとなり、クランプ6はアッパープレート20の摺接面20aと ロアプレート16との間に十分に食い込むことができず、ウェビング幅方向中央 部に設けられたクランプ歯6eがウェビング26に十分に食い込むことができな くなってしまう可能性がある。
【0007】 従って、クランプ6に設けられたクランプ歯6eがウェビング26に食い込む 力が全体的に低下し、ウェビング26を挟持するクランプ力を十分に高めること ができないという問題がある。 そこで、本考案の目的は上記課題を解消することに係り、高荷重作用時にもク ランプ部材がウェビング表面を均一に挟持することができ、常に安定した強いク ランプ力が得られる信頼性の高いクランプ付リトラクターを提供することである 。
【0008】
本考案の上記目的は、ウェビングの表面に食い込む複数のクランプ歯を有する クランプ部材がリトラクターの巻取り軸に巻装されたウェビングの引出し部を締 め付け係合することにより、車両緊急時におけるリトラクターからのウェビング の引き出しを阻止するクランプ機構を備えたクランプ付リトラクターにおいて、 クランプ部材のウェビング対向面に形成される前記クランプ歯が、対向するウ ェビング表面の中央部分よりも幅方向両端部分に対するウェビング押圧力が弱く なるように構成されていることを特徴とするクランプ付リトラクターにより達成 される。
【0009】 尚、対向するウェビング表面の幅方向両端部分に対するクランプ部材のウェビ ング押圧力を弱める手段としては、ウェビングの幅方向両端部分に対応する部分 のクランプ歯をクランプ部材に設けない、或いはクランプ部材のウェビング幅方 向両端部に設けるクランプ歯の歯数を減らしたり、機械的強度を弱めて変形し易 くする等の手段を用いることができる。
【0010】
本考案の上記構成によれば、クランプ部材に挟持されたウェビングに強力な引 張り力が加わり、リトラクターのベース背板の中央部が外側へ凸となるように湾 曲しても、クランプ部材のクランプ歯はウェビングの幅方向両端部に対するウェ ビング押圧力を弱められてウェビング幅方向両端部がベース背板に対して突っ張 らないように構成されているので、クランプ部材のウェビング幅方向中央部に設 けられたクランプ歯はウェビング表面に十分に食い込むことができる。そこで、 クランプ部材はウェビング表面を均一に挟持することができる。
【0011】
以下、添付図面に基づいて本考案の一実施例を詳細に説明する。 尚、図1は本考案の第1実施例に基づくクランプ部材の全体斜視図、図2は図 1に示したクランプ部材のクランプ歯の配置を示す正面図、図3はクランプ部材 がウェビングを挟持する際の圧力分布を説明する説明図、図11及び図12は本 考案の一実施例におけるクランプ付リトラクターの作動を説明する部分破断側面 図である。
【0012】 先ず、図11及び図12を用いて、本考案のクランプ付リトラクターのクラン プ機構について説明する。 本実施例におけるクランプ付リトラクターにおいて、ベース1は鋼板を略コ字 形状に折り曲げて成形したもので、互いに対向する一対の側板1aに対向して穿 設された貫通孔にはウェビング26が巻回されるボビンが固設された巻取り軸4 が回動自在に軸架されている。
【0013】 この巻取り軸4の一端には、図示されない公知のテンションレデューサー機構 が設けられ、巻取り軸4はウェビングを巻取る方向に常時付勢されているととも に、巻取り軸4の他端には緊急時にウェビングの引き出しを阻止するための緊急 ロック機構が配置されている。 この緊急ロック機構は、巻取り軸4の他端部に固定された爪車であるラッチプ レート4aを有し、その外方に突出された巻取り軸4の一部にはテンションプレ ート9と、内歯13aを有するラッチカップ13とが遊嵌されている。なお、該 ラッチカップ13は、一端がテンションプレート9のスプリングハンガに掛止さ れた図示しないリターンスプリングにより、矢印X2方向に回動する付勢力が作 用されている。そして、前記ラッチカップ13の外側に位置する巻取り軸4には 、図示しない公知のロック手段及び慣性部材が配置されており、衝突等の緊急時 にウェビングにテンションがかかり、巻取り軸4に所定以上の衝撃的なウェビン グ引き出し方向(矢印X1方向)の回動力が作用されると、前記ラッチカップ1 3をリターンスプリングの付勢力に抗して矢印X1 方向へ回動する。
【0014】 また、前記ラッチプレート4aに係合することによりラッチプレート4aのウ ェビング引き出し方向(矢印X1方向)の回転を抑止するポール11が、前記側 板1aに穿設された長穴21に沿って揺動可能とされたポールピン10により回 動自在に軸支され、その先端部分がラッチプレート4aに対して係脱自在とされ 、図示しないダストカバーにより覆われる前記ベース1の内側上方には、ウェビ ング26を直接挟持することによってウェビング26の伸び出しを阻止するクラ ンプ機構が設けられている。
【0015】 前記クランプ機構は、ベース1のベース背板1bに固着されたロアプレート1 6と、このロアプレート16とともにウェビング26を挟持する楔形状のクラン プ部材であるクランプ30と、このクランプ30のウェビング対向面30cとは 反対側の平面30dと摺接してクランプ30の作動を案内するアッパープレート 20と、このアッパープレート20を保持するアッパーステー19とを有してい る。
【0016】 図1及び図2に示すように、前記クランプ30のウェビング対向面30cには 、ウェビング26の表面に食い込み易いように先端がとがった円錐状に形成され た多数のクランプ歯30eが設けられている。 図2の正面図から明らかなように、本第1実施例のクランプ30においては、 ウェビング対向面30cのウェビング幅方向の両端部30f,30gにはクラン プ歯30eが設けられていない。
【0017】 即ち、このクランプ30がロアプレート16に向かって付勢されてウェビング 26を挟持した後、更にウェビング26に強力な引張り力が加わることによって 該クランプ30がより強くロアプレート16に押し付けられ、ベース背板1bの 中央部が外側へ凸となるように湾曲させられた際にも、クランプ30のウェビン グ幅方向両端部がベース背板1b上のロアプレート16に対して突っ張らないよ うに構成されている。そこで、クランプ30のウェビング幅方向の両端端部がロ アプレート16に対して突っ張ることにより、クランプ30のウェビング幅方向 中央部に位置するクランプ歯30eのウェビング26に対する食い込み力が低下 することが無い。
【0018】 前記アッパーステー19は、側板1aの突起1dに嵌合され、その取付け板1 9aにアッパープレート20をビス固定することにより、該アッパープレート2 0の長手方向の移動を規制している。 前記アッパープレート20は、略矩形断面を有する筒状とされ、その両端が側 板1aに形成された貫通口に嵌装された後、アッパーステー19の取付け板19 aに固定されることによって、前記クランプ30をウェビング締め付け係合位置 ヘ案内する摺接面20aが、ロアプレート16に対して、図示上方側で互いに近 接して所定の傾斜角度を持つように固設されている。
【0019】 これにより、アッパープレート20により案内されるクランプ30のウェビン グ対向面30cはウェビング26の表面に対して常に平行とされると共に、クラ ンプ30の後端側に突設された係合部30bとアッパープレート20の後端面2 0bとの間に介装されたリターンスプリング15により、該クランプ30はウェ ビング26から離れる方向に付勢されている。
【0020】 前記クランプ30の下方には、前記リターンスプリング15により付勢されて いるクランプ30の移動を規制するクランプレバー7が配設されており、該クラ ンプレバー7は側板1aの内側に配設されて前記テンションプレート9に係合す るアウタープレート8と共に、緊急ロック機構に連動して前記クランプ30をウ ェビング締め付け方向に移動させる連動手段であるレバー部材を構成している。
【0021】 前記クランプレバー7は、クランプ30の側壁に突設された枢軸30aに係合 する切り欠き部7fを形成された一対の板状部材7aと、これらに架け渡されて クランプ30の後端壁に当接する連結部とから成り、レバーピン17により回動 自在に軸支される。前記アウタープレート8は、前記レバーピン17の一端部に その孔8bが貫通され、側板1aに沿って回動自在に軸支されている。更に、該 アウタープレート8は、内方へ突出することにより側板1aの長穴22を挿通し て板状部材7aの係合穴に係合する内方側軸部8aと、前記テンションプレート 9の第2揺動端部に形成された係合部9dに係合する当接部8cとを有している 。
【0022】 そして、クランプレバー7は、長孔22に係止される内方側軸部8aによって 下方への回転を阻止されることにより、リターンスプリング15の付勢力に抗し てクランプ30の移動を規制している。即ち、クランプ30は枢軸30aが板状 部材7a,7bの揺動端側に形成された切り欠き部7fに支持され、その後端壁 が連結部に支持されることにより、そのウェビング対向面30cがウェビング2 6と非係合な位置に保持されている。従って、アウタープレート8が上方へ回転 すると、内方側軸部8aを介してクランプレバー7が上方へ回転させられる。上 方へ回転させられたクランプレバー7は、リターンスプリング15の付勢力に抗 してクランプ30の枢軸30aを押圧することによって、平面部30dをアッパ ープレート20の摺接面20aに沿って摺動させながら該クランプ30をウェビ ング26と係合する方向に移動させる。この時、前記長穴22が内方側軸部8a と干渉することはない。
【0023】 更に、前記テンションプレート9の図示しないスプリングハンガには、一端が 前記アウタープレート8のボス部8dに係止されたリターンスプリング(図示せ ず)の他端が係止されており、該テンションプレート9は矢印X2方向へ回転付 勢されている。そこで、前記ポールピン10は長穴21の背板側端面21a側で ウェビング巻取り方向に付勢されている。
【0024】 従って、クランプレバー7とアウタープレート8とからなる前記レバー部材と 、前記テンションプレート9とによって、前記クランプ30をウェビング挟持方 向に移動させてウェビング26の引き出しを阻止し得る第1の位置とウェビング 26の引き出しを可能とする第2の位置とにそれぞれ位置させる制御手段が構成 されている。
【0025】 次に、上記クランプ付リトラクターの作動について説明する。 先ず、通常使用時においては、図11に示す如く、クランプ30はリターンス プリング15の付勢力によってウェビング26と非係合な方向に付勢されている 。これにより、クランプレバー7と係合するアウタープレート8の内方側軸部8 aはリターンスプリング15の付勢力により前記長穴22内の下端に位置してい る。
【0026】 また、ラッチカップ13は矢印X2方向に付勢されており、ポールガイト孔1 3cにポールガイド突起11bが係合するポール11は、ラッチプレート4aと 非係合な方向に付勢されているので、ウェビング26の引き出しは自在である。 しかして、図12に示すように、衝突等の緊急時にウェビング26に引張り力 Fが作用し、巻取り軸4に所定以上の衝撃的なウェビング引き出し方向(矢印X 1方向)の回動力が作用すると、図示しないロック手段が作動し、ラッチカップ 13を矢印X1方向ヘ回動させる。そして、ポールガイド突起11bに係合する ポールガイド孔13cがこのポールガイド突起11bを介してポール11を矢印 Z方向へ回動してラッチプレート4aに係合部11aを係合させる。
【0027】 ポール11がラッチプレート4aに係合した状態で、巻取り軸4が更に矢印X 1方向ヘ回動すると、ポール11を軸支しているポールピン10が、長穴21の 正面側端面21b側に移動するので、テンションプレート9は矢印X1方向ヘ回 動させられる。すると、テンシショプレート9の揺動端部9dがアウタープレー ト8の当接部8cを介してこのアウタープレート8を矢印Y方向ヘ回動させるの で、内方側軸部8aを介してクランプレバー7も矢印Y方向ヘ回動させられる。
【0028】 そこで、クランプレバー7の先端部に係合したクランプ30はアッパープレー ト20の摺接面20aに沿って上方ヘ直ちに移動させられる。該摺接面20aは 、前記ロアプレート16に対して上方側が近接するように傾斜しているので、リ ターンスプリング15の付勢力に抗して上方ヘ摺動させられた楔形状のクランプ 30はウェビング挟持方向(矢印W方向)ヘ移動し、クランプ歯30eがウェビ ング26の表面に食い込みながらウェビング26を挟持するので、ウェビング2 6はクランプ30とロアプレート16に挟持されてその伸び出しが阻止される。
【0029】 そして、更にウェビング26に強力な引張り力が加わることによって該クラン プ30がより強くロアプレート16に押し付けられ、ベース背板1bの中央部が 外側へ凸となるように湾曲させられた際にも、クランプ30のウェビング幅方向 両端部にはクランプ歯30eが設けられていないので、該クランプ30のウェビ ング幅方向両端部がベース背板1b上のロアプレート16に対して突っ張ること がない。
【0030】 そこで、クランプ30のウェビング幅方向中央部に位置するクランプ歯30e のウェビング26に対する食い込み力が低下することは無く、高荷重作用時にも クランプ歯30eが確実にウェビング26に食い込むので、このクランプ30は ウェビング表面を均一に挟持することができ、確実にウェビング26の伸び出し を阻止することができる。
【0031】 そして、ウェビング26に作用されたテンションが解除された時には、クラン プ30を挟持方向に保持する力がなくなり、クランプ30は各リターンスプリン グの付勢力によってウェビング26と非係合な方向に付勢され、クランプ機構が 解除される。それと同時にテンションプレート9も解除方向(矢印X2方向)に 回転し、クランプ30とテンションプレート9は初期位置へ戻る。更にウェビン グ26を巻き込ませると、ポール11が矢印Z方向と反対方向に回動され、ラッ チプレート4aと係合部11aとのロックが解除される。更にウェビング26を 巻き込ませると、図示しないロック手段が解除され、ラッチカップ13は矢印X 2方向に回動されて初期位置に戻され、ウェビング26の引き出しが自在となる 。
【0032】 尚、本考案において対向するウェビング表面の幅方向両端部分に対するクラン プ部材のウェビング押圧力を弱める手段は、上記第1実施例におけるクランプ3 0のクランプ歯30eの配列に限定されるものではなく、種々の形態を採りうる 。 例えば、クランプ40のウェビング対向面とロアプレート16との間の挟持部 分における圧力分布は、図3に一点鎖線の斜線で示した範囲41で圧力が高くな るので、クランプ歯をこの圧力が高い範囲41に集中するように配列すれば、ク ランプ40のウェビング幅方向中央部に位置するクランプ歯のウェビングに対す る食い込みを良くできる。
【0033】 そこで、クランプ40のクランプ歯40eを、図4乃至図8に示した第2実施 例のように、そのクランプ歯40eが図3に示されるクランプ40のウェビング 対向面とロアプレート16との間の挟持する圧力が高い範囲41とほぼ同一とな るように適宜配設する。そうすれば、該クランプ歯40eが、クランプ40とロ アプレート16がウェビング26を挟持する圧力が高い部分においてウェビング 26に食い込むこととなるから、クランプ40とロアプレート16とがウェビン グ26を挟持する力をより高めることができる。
【0034】 次に、本考案の第3実施例に基づくクランプ50について説明する。 図9に示す、本第3実施例のクランプ50のクランプ歯の配置は、従来と同様 とされているが、各クランプ歯の形状が従来のクランプ歯と異なっている。 即ち、図10(c)の断面図に示すように、クランプ50のウェビング幅方向 の中央部に設けられているクランプ歯50eは、従来のクランプ歯の形状と同様 に、先端がウェビングのボビン巻取り側に向かってわずかに傾斜する円錐状とさ れ、伸び出ようとするウェビングの表面に食い込みやすいようにされているとと もに、その太さも従来のクランプ歯と同様とされている。
【0035】 これに対して、クランプ50のウェビング幅方向の端部側に設けられているク ランプ歯50gは、図10(a)に示すようにウェビング対向面からの突出量を 前記クランプ歯50eのそれと同一とされているが、その太さがクランプ歯50 eより細く成形され、その剛性が低められて変形し易くされている。そして、ク ランプ50の前記クランプ歯50eと前記クランプ歯50gとの間に設けられて いるクランプ歯50fは、図10(b)に示されるようにウェビング対向面から の突出量を前記クランプ歯50e,50gと同一とされ、その太さは両者の中間 とされている。
【0036】 そこで、本第3実施例のクランプ50においては、クランプ歯の太さ、すなわ ち機械的強度がクランプ50のウェビング幅方向中央部から端部側に向かうにつ れて徐々に低下するように構成されている。 これにより、本第3実施例のクランプ50がロアプレート16とともにウェビ ング26を挟持する際に、ロアプレート16及びベース背面1bが湾曲しても、 クランプ50のクランプ歯50e,50f,50gは、ウェビング幅方向の端部 側に向かうつれてその剛性が低められて容易に弾性変形するので、クランプ歯5 0gがロアプレート16に対して突っ張り、クランプ50のウェビング幅方向中 央部近傍に位置するクランプ歯50e,50fがウェビング26に食い込む力を 低下させることがない。
【0037】 従って、本第3実施例のクランプ50においては、ウェビング幅方向の端部側 に設けられたクランプ歯50gがロアプレート16に対して突っ張ることなく、 そのクランプ歯50e,50f,50gのすべてがウェビング26に対して食い 込むこととなるので、このクランプ50はウェビング表面を均一に挟持すること ができ、確実にウェビング26の伸び出しを阻止することができる。
【0038】 なお、本考案に係るクランプ部材のクランプ歯の配置間隔や形状は上記各実施 例のものに限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論である 。例えば、クランプ部材のウェビング幅方向両端部に設けるクランプ歯の歯数を 減らすことにより、対向するウェビング表面の幅方向両端部分に対するクランプ 部材のウェビング押圧力を弱めることもできる。
【0039】 更に、本考案におけるクランプ機構の構成及びクランプ部材の形状は、上記実 施例のものに限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは勿論であ り、例えば揺動自在に軸支されたクランプホルダーの揺動側端にクランプを保持 させたクランプ部材を用いるような種々のクランプ機構を備えたリトラクターに 応用することができる。
【0040】
上述の如き本考案のクランプ付リトラクターによれば、ウェビングに強力な引 張り力が加わることによってクランプ部材がより強くベース背板に押し付けられ 、ベース背板の中央部が外側へ凸となるように湾曲させられた際にも、クランプ 部材のクランプ歯はウェビングの幅方向両端部に対するウェビング押圧力を弱め られてウェビング幅方向両端部がベース背板に対して突っ張ることがない。
【0041】 そこで、クランプ部材のウェビング幅方向中央部に位置するクランプ歯のウェ ビングに対する食い込み力が低下することは無く、高荷重作用時にもクランプ歯 が確実にウェビングに食い込むので、クランプ部材はウェビング表面を均一に挟 持することができ、確実にウェビングの伸び出しを阻止することができる。 従って、高荷重作用時にもクランプ部材がウェビング表面を均一に挟持するこ とができ、常に安定した強いクランプ力が得られる信頼性の高いクランプ付リト ラクターを提供できる。
【図1】本考案の第1実施例に基づくクランプ部材の全
体斜視図である。
体斜視図である。
【図2】図1に示したクランプ部材のクランプ歯の配置
を示す正面図である。
を示す正面図である。
【図3】クランプ部材がウェビングを挟持する圧力分布
を説明する説明図
を説明する説明図
【図4】本考案の第2実施例に基づくクランプ部材のク
ランプ歯の配置を示す正面図である。
ランプ歯の配置を示す正面図である。
【図5】本考案の第2実施例に基づくクランプ部材のク
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
【図6】本考案の第2実施例に基づくクランプ部材のク
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
【図7】本考案の第2実施例に基づくクランプ部材のク
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
【図8】本考案の第2実施例に基づくクランプ部材のク
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
ランプ歯の他の配置例を示す正面図である。
【図9】本考案の第3実施例に基づくクランプ部材のク
ランプ歯の配置を示す正面図である。
ランプ歯の配置を示す正面図である。
【図10】図9に示したクランプ部材の各部分における
クランプ歯の縦断面である。
クランプ歯の縦断面である。
【図11】クランプ機構付リトラクターの作動を説明す
る部分破断側面図である。
る部分破断側面図である。
【図12】クランプ機構付リトラクターの作動を説明す
る部分破断側面図である。
る部分破断側面図である。
【図13】従来のクランプ機構の要部を拡大して示す側
面図である。
面図である。
【図14】従来のクランプ機構においてウェビングに高
荷重が作用した際の要部水平断面図である。
荷重が作用した際の要部水平断面図である。
1 ベ一ス 1a 側板 1b ベース背板 4 巻取り軸 4a ラッチプレート 7 クランプレバー 8 アウタープレート 9 テンションプレート 11 ポール 16 ロアプレート 19 アッパーステー 20 アッパープレート 26 ウェビング 30 クランプ 30c ウェビング対向面 30e クランプ歯
Claims (1)
- 【請求項1】 ウェビングの表面に食い込む複数のクラ
ンプ歯を有するクランプ部材がリトラクターの巻取り軸
に巻装されたウェビングの引出し部を締め付け係合する
ことにより、車両緊急時におけるリトラクターからのウ
ェビングの伸び出しを阻止するクランプ機構を備えたク
ランプ付リトラクターにおいて、 クランプ部材のウェビング対向面に形成される前記クラ
ンプ歯が、対向するウェビング表面の中央部分よりも幅
方向両端部分に対するウェビング押圧力が弱くなるよう
に構成されていることを特徴とするクランプ付リトラク
ター。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP063683U JPH0728753U (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | クランプ付リトラクター |
US08/334,368 US5566899A (en) | 1993-11-04 | 1994-11-03 | Retractor with a clamping mechanism for use in a seat belt device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP063683U JPH0728753U (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | クランプ付リトラクター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0728753U true JPH0728753U (ja) | 1995-05-30 |
Family
ID=13236423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP063683U Pending JPH0728753U (ja) | 1993-11-04 | 1993-11-04 | クランプ付リトラクター |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5566899A (ja) |
JP (1) | JPH0728753U (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB9509767D0 (en) * | 1995-05-15 | 1995-07-05 | Alliedsignal Ltd | Retractor |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0310144B1 (de) * | 1984-12-21 | 1992-09-30 | Autoliv-Kolb GmbH & Co. | Klemmvorrichtung für ein Sicherheitsgurtsystem |
GB8710465D0 (en) * | 1987-05-01 | 1987-06-03 | Ase Uk Ltd | Vehicle seat belt retractor |
DE3931973C2 (de) * | 1989-09-25 | 2002-04-11 | Trw Repa Gmbh | Gurtband-Klemmeinrichtung |
-
1993
- 1993-11-04 JP JP063683U patent/JPH0728753U/ja active Pending
-
1994
- 1994-11-03 US US08/334,368 patent/US5566899A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US5566899A (en) | 1996-10-22 |
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