JPH07286075A - プロピレン重合体組成物 - Google Patents

プロピレン重合体組成物

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JPH07286075A
JPH07286075A JP6081968A JP8196894A JPH07286075A JP H07286075 A JPH07286075 A JP H07286075A JP 6081968 A JP6081968 A JP 6081968A JP 8196894 A JP8196894 A JP 8196894A JP H07286075 A JPH07286075 A JP H07286075A
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口 昌 賢 山
Satoru Moriya
屋 悟 守
Tetsuhiro Matsumoto
本 哲 博 松
Mamoru Kioka
岡 護 木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、剛性に優れるとともに耐衝撃性に
も優れ、外観にブツを発生することなく成形物を形成す
ることができ、しかも経済性に優れたプロピレン重合体
組成物を提供する。 【構成】本発明に係るプロピレン重合体組成物は、
[A]23℃n-デカン可溶成分を15重量%未満の量で
含有するプロピレン重合体と、[B]極限粘度[η]が
5〜12dl/gであり、エチレンから誘導される構成単
位を30〜60モル%の量で含有する23℃n-デカン可
溶成分を15〜40重量%の量で含有するプロピレンブ
ロック共重合体とからなるか、または上記の[A]と
[B]と[C]軟質重合体とからなる。該組成物からT
ダイ成形されたフィルムに含有される直径0.2mm以上
のゴム塊数は通常10個/100cm2 以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、剛性に優れるとともに耐
衝撃性にも優れ、外観に優れた成形体を形成しうるプロ
ピレン重合体組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】結晶性ポリプロピレンは、剛性、
耐熱性、表面光沢性などに優れているが、耐衝撃性には
劣るという問題点があった。
【0003】このため従来、ポリプロピレンの耐衝撃性
を向上させる方法が種々提案されており、たとえば結晶
性ポリプロピレンに、エチレン系重合体、ゴム状物質な
どの改質剤をブレンドしてポリプロピレン組成物を形成
する方法が知られている。このゴム状物質としては、一
般的に非晶性あるいは低結晶性のエチレン・プロピレン
ランダム共重合体、ポリイソブチレン、ポリブタジエン
などが用いられている。
【0004】またこのようなポリプロピレン組成物が、
上記のようなゴム状物質特にエチレン・プロピレンラン
ダム共重合体(EPRゴム)成分とポリプロピレン成分
とからなるブロック共重合体であると、このポリプロピ
レン組成物は、耐衝撃性が、結晶性ポリプロピレンと非
晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体との単なる
ブレンド物に比べて著しく優れていることが知られてい
る。
【0005】そして上記のようなポリプロピレンと非晶
性エチレン・プロピレンランダム共重合体とからなる組
成物では、エチレン・プロピレンランダム共重合体の分
子量が高いと、得られるポリプロピレン組成物の耐衝撃
性に優れていることが知られている。
【0006】ところで上記のようなポリプロピレンとエ
チレン・プロピレンランダム共重合体とのブロック共重
合体は、通常、ポリプロピレンを製造するためのプロピ
レン重合槽、エチレン・プロピレンランダム共重合体を
製造するためのゴム重合槽からなる連続重合装置を用い
た連続重合法によって製造されている。
【0007】しかしながらポリプロピレンとエチレン・
プロピレンランダム共重合体とのブロック共重合体を連
続重合法により製造する際に、エチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体成分の分子量を高めようとすると、高分
子量ゴム成分は分散性に劣るため、ポリプロピレンとエ
チレン・プロピレンランダム共重合体とが均一に分散さ
れていないブロック共重合体が得られることがあり、こ
のようなブロック共重合体は、耐衝撃性に劣ったり、ま
たその成形品外観にはゴム塊に起因するブツが発生する
ことがあった。
【0008】このため、剛性に優れるとともに耐衝撃性
に優れ、外観にブツを発生することのない成形物を形成
することができるようなプロピレン重合体組成物の出現
が望まれていた。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に鑑み
てなされたものであって、剛性に優れるとともに耐衝撃
性にも優れ、外観にブツを発生することなく成形物を形
成することができるようなプロピレン重合体組成物を提
供することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】本発明に係るプロピレン重合体組成物
は、 [A](1) 23℃n-デカン不溶成分について測定される
ペンタッドアイソタクティシティI5 が0.97以上で
あり、(2) 23℃n-デカン可溶成分含有量が0〜15重
量%未満であり、かつこの23℃n-デカン可溶成分は、
エチレンから誘導される構成単位を30〜60モル%の
量で含有し、極限粘度[η]が3〜7.5dl/gである
プロピレン重合体:5〜95重量%と; [B](1) 23℃n-デカン不溶成分について測定される
ペンタッドアイソタクティシティI5 が0.97以上で
あり、(3) 23℃n-デカン可溶成分含有量が15〜40
重量%であり、かつこの23℃n-デカン可溶成分は、エ
チレンから誘導される構成単位を30〜60モル%の量
で含有し、極限粘度[η]が5〜12dl/gであるプロ
ピレンブロック共重合体:5〜95重量%とからなる
か、または上記のような[A]プロピレン重合体:10
〜90重量%と;[B]プロピレンブロック共重合体:
5〜50重量%と、[C]軟質重合体:5〜50重量%
とからなることを特徴としている。
【0011】本発明に係るプロピレン重合体組成物は、
該組成物をTダイ成形することにより得られるフィルム
中の、直径0.2mm以上のゴム塊数が10個/100cm
2 以下であるという優れた特性を有している。
【0012】上記のプロピレン重合体[A]は、ホモポ
リプロピレンであることが好ましい。また軟質重合体
[C]としては、スチレン・エチレン/ブチレン・スチ
レンブロック共重合体および/またはエチレン・α−オ
レフィンランダム共重合体などが用いられる。
【0013】
【発明の具体的説明】本発明に係るプロピレン重合体組
成物は、[A]プロピレン重合体と、[B]特定のプロ
ピレンブロック共重合体とからなるか、または[A]プ
ロピレン重合体と、[B]特定のプロピレンブロック共
重合体と、[C]軟質重合体とからなる。
【0014】以下に本発明に係るプロピレン重合体組成
物を形成する際に用いられる各成分について具体的に説
明する。[A]プロピレン重合体 本発明で用いられるプロピレン重合体は、下記のように
23℃n-デカンで溶媒分別することによって得られる
(1) 23℃n-デカン不溶成分と(2) 23℃n-デカン可溶
成分とからなるが、これら分別成分は下記のような条件
を満たしている。
【0015】重合体試料5gを、沸騰n-デカン200cc
中に5時間浸漬して溶解した後、室温(23℃)まで攪
拌しながら冷却して、析出した固相をG4ガラスフィル
ターで濾過する。この固相部を(1) 23℃n-デカン不溶
成分とした。一方(2) n-デカン可溶成分は、この濾液か
らn-デカンを蒸発させることにより得られる。
【0016】(1) 23℃n-デカン不溶成分 プロピレン重合体[A]の23℃n-デカン不溶成分は、
実質的にはプロピレン重合体中の結晶性ポリプロピレン
成分であり、したがってプロピレン重合体中の結晶性ポ
リプロピレン成分の結晶性の指標となる。このような2
3℃n-デカン不溶成分についてペンタッドアイソタクテ
ィシティI5 が測定され、結晶性ポリプロピレン成分の
立体規則性が決定される。
【0017】(1-i) プロピレン重合体[A]の23℃n-
デカン不溶成分は、ペンタッドアイソタクティシティI
5 が、0.97以上好ましくは0.975以上さらに好ま
しくは0.98以上である。
【0018】23℃n-デカン不溶成分のペンタッドアイ
ソタクティシティI5 が0.97以上であるプロピレン
重合体[A]からは、剛性に優れたプロピレン重合体組
成物が得られる。
【0019】なおこのペンタッドアイソタクティシティ
5 は、エイ・ザムベル(A. Zambelli)らにより、Ma
cromolecules 6、925(1973) に提案された方法すなわち
13C−NMR法(核磁気共鳴法)によって測定されるポ
リプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタク
ティック分率であり、プロピレン単位が5個連続してア
イソタクティック結合したプロピレンモノマー単位の分
率である。
【0020】上述のNMRの測定におけるピークの帰属
は、Macromolecules 8、687(1975)の記載に基づいて行
われる。また13C−NMRは、フーリエ変換NMR[5
00MHz(水素核測定時)]装置を用いて、周波数1
25MHzで、20000回の積算測定することによ
り、シグナル検出限界を0.001まで向上させて測定
することができる。
【0021】(1-ii)プロピレン重合体[A]の23℃n-
デカン不溶成分は、ASTM D1238に準拠して測
定されるメルトフローレート(MFR:230℃、2.
16kg荷重)が、0.1〜1000g/10分好ましくは
1〜500g/10分であることが望ましい。
【0022】(2) 23℃n-デカン可溶成分 (2-i) 本発明で用いられるプロピレン重合体[A]中の
23℃n-デカン可溶成分含有量は、0〜15重量%未満
である。
【0023】この23℃n-デカン可溶成分は、実質的に
プロピレン重合体[A]の非晶質部分であって、プロピ
レン重合体がEPRなどのゴム部分を含む場合には、主
としてプロピレンと他のオレフィンとの共重合体部分で
あり、プロピレンがホモポリプロピレンである場合に
は、このホモポリプロピレンの非晶質部分である。
【0024】(2-ii)プロピレン重合体[A]の23℃n-
デカン可溶成分は、135℃デカリン中で測定される極
限粘度[η]が3〜7.5dl/g好ましくは4〜6.5dl
/gである。
【0025】本発明に係るプロピレン重合体組成物が、
23℃n-デカン可溶成分の極限粘度[η]が上記のよう
な値であるプロピレン重合体[A]を含んでいると、ア
イゾット(IZ)衝撃強度に優れたプロピレン重合体組
成物が得られるとともに、その成形物にはブツを発生し
にくい。
【0026】(2-iii) この23℃n-デカン可溶成分は、
エチレンから誘導される構成単位を30〜60モル%好
ましくは35〜45モル%の量で含有している。エチレ
ンから誘導される構成単位の含有量は、n-デカン可溶成
分を、赤外線分光法、NMR法などの常法によってそれ
ぞれ測定することにより求められる。
【0027】本発明で用いられるプロピレン重合体
[A]は、23℃n-デカン分別成分が上記のような条件
を満たすとともに、そのMFRが0.1〜1000g/1
0分好ましくは1〜500g/10分であることが望まし
い。
【0028】このようなMFR値を有するプロピレン重
合体から形成されるプロピレン重合体組成物は、流動
性、成形性に優れており大型品に成形することもでき
る。なおプロピレン重合体のMFRが1000g/10分
を超えると、組成物はアイゾット衝撃強度(IZ)に劣
ることがある。
【0029】本発明で用いられるプロピレン重合体
[A]は、上記のような特性を有していればホモポリプ
ロピレン[A-1] であってもプロピレンブロック共重合体
[A-2] であってもよく、またホモポリプロピレン[A-1]
とプロピレンブロック共重合体[A-2] との混合物であっ
てもよい。
【0030】プロピレンブロック共重合体[A-2] として
は、たとえばホモポリプロピレン成分とエチレン・プロ
ピレンランダム共重合体成分とからなるブロック共重合
体が挙げられ、このエチレン・プロピレン共重合体成分
は、エチレンおよびプロピレン以外の重合性モノマーか
ら誘導される構成単位を含有していてもよい。
【0031】このような他の重合性モノマーとしては、
具体的にたとえば、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセ
ン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、
1-ヘキサドデセン、4-メチル-1- ペンテンなどのα-オ
レフィン、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサ
ン、ビニルノルボルナンなどのビニル化合物などが挙げ
られる。
【0032】このプロピレンブロック共重合体[A-2]
は、ゴム成分がエチレン・プロピレン二元共重合体であ
るプロピレンブロック共重合体と、ゴム成分がエチレン
・プロピレン・他の重合性モノマーの三元共重合体から
なるプロピレンブロック共重合体との混合物であっても
よい。
【0033】また本発明で用いられるプロピレン重合体
[A]は、3-メチル-1- ブテン、3,3-ジメチル-1-ブテ
ン、3-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ヘキセン、3,5,
5-トリメチル-1-ヘキセン、ビニルシクロペンテン、ビ
ニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンなどの単独重
合体または共重合体を、たとえば前重合により形成され
る予備重合体として含有していると、結晶化速度が大き
く、高剛性になる。
【0034】本発明で用いられるプロピレン重合体
[A]は、上記のような特性を有するように種々の方法
によって製造される。たとえば立体規則性触媒を用い
て、プロピレンを単独重合させることによりホモポリプ
ロピレン[A-1] が製造され、またプロピレンブロック共
重合体[A-2] は、プロピレンを重合させてホモポリプロ
ピレンを製造し、次いでプロピレンと他のオレフィンと
をランダム共重合させることにより製造される。
【0035】プロピレン重合体[A]を製造する際に用
いられる立体規則性触媒は、具体的には、固体状チタン
触媒成分と有機金属化合物触媒成分とさらに通常電子供
与体とから形成されている。
【0036】本発明では、固体状チタン触媒成分として
は、具体的に、三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物
が、比表面積が100m2/g以上である担体に担持され
た固体状チタン触媒成分、あるいはマグネシウム、ハロ
ゲン、電子供与体(好ましくは芳香族カルボン酸エステ
ルまたはアルキル基含有エーテル)およびチタンを必須
成分とし、これらの必須成分が比表面積100m2/g以
上である担体に担持された固体状チタン触媒成分が挙げ
られる。これらのうち、特に後者の固体状チタン触媒成
分が好ましい。
【0037】また有機金属化合物触媒成分としては、有
機アルミニウム化合物が好ましく、有機アルミニウム化
合物としては具体的に、トリアルキルアルミニウム、ジ
アルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウム
セスキハライド、アルキルアルミニウムジハライドなど
が挙げられる。なお有機アルミニウム化合物は、使用す
るチタン触媒成分の種類に合わせて適宜選択することが
できる。
【0038】電子供与体としては、窒素原子、リン原
子、硫黄原子、ケイ素原子あるいはホウ素原子などを有
する有機化合物を使用することができ、好ましくは上記
のような原子を有するエステル化合物およびエーテル化
合物などが挙げられる。
【0039】このような触媒は、さらに共粉砕等の手法
により活性化されてもよく、また上記のようなオレフィ
ンが前重合されていてもよい。本発明では、プロピレン
重合体[A]としては、ホモポリプロピレン[A-1] が好
ましく用いられる。
【0040】またプロピレン重合体[A]としてプロピ
レンブロック共重合体[A-2] が用いられる場合には、プ
ロピレンを単独重合させてホモポリプロピレンを製造
し、次いでプロピレンと他のオレフィンとをランダム共
重合させてゴム部を連続的に製造することによって得ら
れるプロピレンブロック共重合体が好ましく用いられ
る。
【0041】ここでプロピレンブロック共重合体の連続
製造方法とは、当業界において一般的に連続重合法とし
て広く知られている方法であり、たとえば重合器にオレ
フィンモノマ−および触媒あるいはポリマ−を含む触媒
を実質的に連続的に供給し、かつ重合器から実質的に連
続して排出しながら重合を行う方法である。ここでいう
「実質的に連続的」操作は、間欠的操作およびブロック
的操作を排除するものではない。
【0042】[B]プロピレンブロック共重合体 本発明で用いられる[B]プロピレンブロック共重合体
は、その(1) 23℃n-デカン不溶成分と(2) 23℃n-デ
カン可溶成分とが、下記のような条件を満たしている。
【0043】(1) 23℃n-デカン不溶成分 (1-i) 本発明で用いられるプロピレンブロック共重合体
[B]の23℃n-デカン不溶成分は、ペンタッドアイソ
タクティシティI5 が、0.97以上、好ましくは0.9
8以上である。
【0044】上記のようなプロピレンブロック共重合体
[B]中の23℃n-デカン不溶成分についての特性は、
前述したプロピレン重合体[A]中の23℃n-デカン不
溶成分と同様の意味をもつ。
【0045】(1-ii)プロピレンブロック共重合体[B]
の23℃n-デカン不溶成分は、メルトフローレート(M
FR)が0.1〜1000g/10分好ましくは1〜50
0g/10分であることが望ましい。
【0046】(2) 23℃n-デカン可溶成分 (2-i) 本発明で用いられるプロピレンブロック共重合体
[B]は、23℃n-デカン可溶成分を15〜40重量%
好ましくは20〜40重量%特に好ましくは25〜40
重量%の量で含有している。
【0047】この23℃n-デカン可溶成分は、プロピレ
ンブロック共重合体[B]中に含まれるゴム成分であ
る。成分[B]としてのプロピレンブロック共重合体
[B]が上記のような量でゴム成分を含有していると、
剛性に優れるとともに耐衝撃強度が向上されたプロピレ
ン重合体組成物が得られる。
【0048】(2-ii)この23℃n-デカン可溶成分は、1
35℃デカリン中で測定される極限粘度[η]が5〜1
2dl/g、好ましくは6〜11dl/gである。成分
[B]として極限粘度[η]が上記のような値である2
3℃n-デカン可溶成分を含むプロピレンブロック共重合
体が用いられると、アイゾット(IZ)衝撃強度に優れ
たプロピレン重合体組成物が得られる。なお成分[B]
として、23℃n-デカン可溶成分の極限粘度[η]が5
dl/g未満であるプロピレンブロック共重合体を用いて
形成される組成物はIZ衝撃強度の改良効果が小さく、
一方12dl/gを超えるプロピレンブロック共重合体を
用いて形成される組成物は流動性、成形性に劣り、大型
品に成形できないことがある。
【0049】(2-iii) またこの23℃n-デカン可溶成分
は、エチレンから誘導される構成単位を30〜60モル
%好ましくは35〜45モル%の量で含有している。2
3℃n-デカン可溶成分中に上記のような値でエチレンか
ら誘導される構成単位を含むプロピレンブロック共重合
体[B]から形成される組成物は、IZ衝撃強度に優れ
る。
【0050】本発明で用いられるプロピレン重合体
[B]は、23℃n-デカン分別成分が上記のような条件
を満たすとともに、そのMFRが0.1〜1000g/1
0分好ましくは1〜500g/10分であることが望まし
い。
【0051】上記のようなMFR値を有するプロピレン
ブロック共重合体[B]から形成されるプロピレン重合
体組成物は、流動性、成形性に優れており大型品に成形
することもできる。なおプロピレンブロック共重合体
[B]のMFRが1000g/10分を超えると、組成物
はアイゾット衝撃強度(IZ)に劣ることがある。
【0052】また上記のようなプロピレンブロック共重
合体[B]のうちでも、該共重合体[B]をTダイ成形
によりフィルムに成形したとき該フィルムに含有される
直径0.2mm以上のゴム塊数が通常10個/100cm2
以下であるものを用いることが望ましい。
【0053】上記のような本発明で用いられるプロピレ
ンブロック共重合体[B]は、具体的に、ポリプロピレ
ン成分とエチレン・プロピレン共重合成分とからなる。
このエチレン・プロピレン共重合成分は、本発明の目的
を損なわない範囲で、エチレンおよびプロピレン以外の
重合性モノマーから誘導される構成単位を含有していて
もよい。このような他の重合性モノマーとしては、具体
的には、プロピレン重合体[A]中のエチレン・プロピ
レン共重合成分で示したようなモノマーが挙げられる。
【0054】本発明で用いられるプロピレンブロック共
重合体[B]は、ゴム成分がエチレン・プロピレン二元
共重合体であるプロピレンブロック共重合体と、ゴム成
分がエチレン・プロピレン・他の重合性モノマーの三元
共重合体からなるプロピレンブロック共重合体との混合
物であってもよい。
【0055】また本発明で用いられるプロピレンブロッ
ク共重合体[B]は、3-メチル-1-ブテン、3,3-ジメチ
ル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ヘキ
セン、3,5,5-トリメチル-1-ヘキセン、ビニルシクロペ
ンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンな
どの単独重合体または共重合体を、たとえば前重合によ
り形成される予備重合体として含有していると、結晶化
速度が大きい。
【0056】上記のような本発明で用いられるプロピレ
ンブロック共重合体[B]は、バッチ重合法により製造
されることが望ましく、たとえば前述したような立体規
則性触媒を用いて行われる。
【0057】ここでプロピレンブロック共重合体のバッ
チ重合法とは、当業界において一般的にバッチ重合法と
して広く知られている方法であり、たとえば重合器内へ
の触媒あるいはポリマ−を含む触媒の供給と、重合器か
らのポリマ−の排出が同時には行われず、通常、重合器
内へ触媒あるいはポリマ−を含む触媒が供給された後、
重合時間を経た後重合器からポリマ−の排出を行う方法
ある。
【0058】[C]軟質重合体 軟質重合体[C]としては、たとえばスチレン・エチレ
ン/ブチレン・スチレンブロック共重合体[C-1]また
はエチレン-α-オレフィンランダム共重合体[C-2]な
どが用いられる。
【0059】[C-1]SEBS 本発明で用いられる[C-1]スチレン・エチレン/ブチ
レン・スチレンブロック共重合体(SEBS)は、ポリ
スチレンブロック単位とポリエチレン/ブチレンゴムブ
ロック単位とからなる熱可塑性エラストマーである。こ
のようなスチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロ
ック共重合体では、ハードセグメントであるポリスチレ
ンブロック単位が物理架橋(ドメイン)を形成してゴム
ブロック単位の橋かけ点として存在しており、このポリ
スチレンブロック単位間に存在するゴムブロック単位は
ソフトセグメントであってゴム弾性を有している。
【0060】本発明で用いられる[C-1]スチレン・エ
チレン/ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEB
S)は、通常ポリスチレン単位を14〜22モル%の量
で含有している。
【0061】なおスチレンから誘導される構成単位の含
有量は、赤外線分光法、NMR分光法などの常法によっ
て測定される値である。この[C-1]SEBSは、AS
TM D1238に準拠して測定されるメルトフローレ
ート(MFR;230℃、2.16Kg荷重で測定)
が、0.1〜2.0g/10分、好ましくは0.1〜1.0g
/10分である。
【0062】また[C-1]SEBSは、135度のデカ
リン中で測定される極限粘度[η]が、通常0.01〜
10dl/g、好ましくは0.08〜7dl/gであり、ガ
ラス転移温度(Tg)が、通常0℃以下、好ましくは−
10℃以下、さらに好ましくは−20℃以下であり、X
線回折法により測定される結晶化度が、通常0〜10
%、好ましくは0〜7%、さらに好ましくは0〜5%で
ある。
【0063】このSEBSは、具体的にはたとえば特公
昭60−57463号公報などに記載されている公知の
方法によって得られる。このようなスチレン・エチレン
/ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)と
しては、より具体的には、クレイトン(Kraton)
G1650、G1652、G1657、G1701(シ
ェル化学(株)製、商品名)、タフテック(旭化成
(株)製、商品名)などが挙げられる。
【0064】本発明で用いられるSEBSは、一般的に
スチレン・非共役ジエン系ブロック共重合体であるSB
S(PS−ポリブタジエン−PS)(ここでPSはポリ
スチレンである)の水添物として知られている。本発明
では、SEBSとともにSBSおよび他のスチレン・非
共役ジエン系ブロック共重合体あるいはこれらの完全ま
たは不完全水素化物が用られいてもよい。
【0065】このようなスチレン・非共役ジエン系ブロ
ック共重合体としては、具体的に、SBR(PS−ブタ
ジエンブロック共重合体)、SBS(PS−ポリブタジ
エン−PS)、PS−ポリイソプレンブロック共重合
体、SIS(PS−ポリイソプレン−PS)およびSI
S水添物などが挙げられ、より具体的に、クレイトン
(Kraton:シェル化学(株)製)、キャリフレッ
クスTR(シェル化学(株)製)、ソルプレン(フィリ
ップスペトロリファム社製)、ユーロプレンSOLT
(アニッチ社製)、タフプレン(旭化成(株)製)、ソ
ルプレン−T(日本エラストマー社製)、JSRTR
(日本合成ゴム社製)、電化STR(電気化学社製)、
クインタック(日本ゼオン社製)、クレイトンG(シェ
ル化学(株)製)、タフテック(旭化成(株)製)(商
品名)などが挙げられる。
【0066】[C-2]エチレン・α−オレフィンランダム共重合体 本発明で用いられるエチレン・α−オレフィンランダム
共重合体[C-2]は、ASTM D1238に準拠して
測定されるメルトフローレート(MFR:230℃、
2.16kg荷重下)が0.01〜100g/10分、好まし
くは0.05〜50g/10分であることが望ましい。
【0067】このエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体[C-2]は、X線回折法によって測定される結晶
化度が30%未満であり、非晶質であることが望まし
い。本発明に係るエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体[C-2]は、エチレンから誘導される成分単位を
20〜99モル%、好ましくは30〜92モル%、より
好ましくは50〜90モル%の量で、炭素数3〜20の
α−オレフィンから誘導される成分単位を1〜80モル
%、好ましくは4〜70モル%、より好ましくは8〜5
0モル%の量で含有している。
【0068】このようなエチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体[C-2]を形成するα−オレフィンとして
は、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられ、たと
えばプロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、
4-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセンおよびこ
れらの組み合わせが挙げられる。
【0069】これらのうち炭素数3〜10のα−オレフ
ィンが好ましく、さらに炭素数3〜6のα−オレフィン
が好ましい。本発明では、特に好ましいエチレン・α−
オレフィンランダム共重合体[C-2]としては、エチレ
ン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・1-ブテン
ランダム共重合体が挙げられる。
【0070】またこのエチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体[C-2]は、本発明の特性を損なわない範囲
であれば、他の重合性モノマーから誘導される構成単位
を含有していてもよい。
【0071】このような他の重合性モノマーとしては、
たとえば、1,4-ヘキサジエン、1,6-オクタジエン、2-メ
チル-1,5-ヘキサジエン、6-メチル-1,5-ヘプタジエン、
7-メチル-1,6-オクタジエンなどの鎖状ポリ(ジ)エ
ン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、メチ
ルテトラヒドロインデン、5-ビニルノルボルネン、5-エ
チリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネ
ン、5-イソプロピリデン-2-ノルボルネン、6-クロロメ
チル-5-イソプロペニル-2-ノルボルネン、2,3-ジイソプ
ロピリデン-5-ノルボルネン、2-エチリデン-3-イソプロ
ピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2-ノルボル
ナジエンなどの環状ポリエンおよびこれらの組み合わせ
が挙げられる。
【0072】エチレン・α−オレフィンランダム共重合
体[C-2]は、このようなポリエンから誘導される構成
単位を、通常は10モル%以下、好ましくは5モル%以
下、より好ましくは3モル%以下の量で含有していても
よい。
【0073】上記のようなエチレン・α−オレフィンラ
ンダム共重合体[C-2]は、Ti系、V系、Zr系など
の触媒を用いて、従来公知の方法で製造することができ
る。本発明では、軟質重合体[C]としては、上記のう
ちでもエチレン・α−オレフィンランダム共重合体[C-
2]が好ましく用いられ、特にエチレン・プロピレンラ
ンダム共重合体およびエチレン・1-ブテンランダム共重
合体が好ましく用いられる。
【0074】プロピレン重合体組成物 本発明に係るプロピレン重合体組成物は、上記のような
[A]プロピレン重合体と[B]プロピレンブロック共
重合体とから形成され、[A]プロピレン重合体を5〜
95重量%好ましくは50〜95重量%さらに好ましく
は70〜95重量%の量で、[B]プロピレンブロック
共重合体を5〜95重量%好ましくは5〜50重量%さ
らに好ましくは5〜30重量%の量で含有している。
【0075】また本発明に係るプロピレン重合体組成物
は、[A]プロピレン重合体と[B]プロピレンブロッ
ク共重合体と[C]軟質重合体とから形成されてもよ
く、この場合には、[A]プロピレン重合体を10〜9
0重量%好ましくは50〜81重量%の量で、[B]プ
ロピレンブロック共重合体を、5〜50重量%好ましく
は5〜30重量%の量で、[C]軟質重合体を、3〜3
5重量%好ましくは5〜35重量%の量で含有してい
る。
【0076】このようなプロピレン重合体組成物は、A
STM D1238に準拠して測定されるメルトフロー
レート(MFR:230℃、2.16kg荷重下)が、1
g/10分以上好ましくは10〜50g/10分であること
が望ましい。
【0077】本発明に係るプロピレン重合体組成物は、
剛性に優れるとともに耐衝撃性にも優れ、かつ外観に優
れた成形体を製造することができる。特にこのプロピレ
ン重合体組成物からは、外観にブツが発生しない成形物
が得られる。具体的には、本発明に係るプロピレン重合
体組成物からTダイ成形されたフィルムに含有される直
径0.2mm以上のゴム塊数は、通常は10個/100cm2
下好ましくは5個/100cm2以下である。
【0078】もしこのゴム塊の数が10個/100cm2を超
えていると、成形物は外観に劣るとともに、IZ衝撃強
度にも劣ることがある。なお上記のようなTダイ成形
は、下記のように行われる。
【0079】Tダイを取り付けた30mmφの一軸押出
機に、プロピレン重合体組成物を装入し、巾30cm×
厚さ50μmのフィルムに成形する。このとき、樹脂温
度230℃で、引き取り速度3m/分で、冷却ロール温
度25℃で行われる。
【0080】本発明に係るプロピレン重合体組成物は、
上記のような各成分から従来公知の樹脂組成物を調製
(混練)する方法によって得ることができる。具体的に
は、各成分を同時にまたは逐次的に、たとえばヘンシェ
ルミキサー、V型ブレンダー、タンブラーブレンダー、
リボンブレンダーなどに装入して、混練した後、単軸押
出機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサーなど
で溶融混練することによって得られる。
【0081】これらのうちでも、多軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサーなどの混練性能に優れた装置を
使用すると、各成分がより均一に分散された高品質のプ
ロピレン重合体組成物を得ることができる。
【0082】本発明に係るプロピレン重合体組成物は、
さらに本発明の目的を損なわない範囲で、耐熱安定剤、
芳香族カルボン酸アルミニウム塩、芳香族リン酸エステ
ル塩、ジベンジリデンソルビトールなどの核剤、紫外線
吸収剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、微粉
末タルクなどの無機充填材、有機充填材、他の重合体た
とえばポリエチレン(PE)、核剤などを含有していて
もよい。
【0083】
【発明の効果】本発明に係るプロピレン重合体組成物
は、剛性、耐熱性に優れるとともに耐衝撃性、靱性にも
優れている。
【0084】また本発明に係るプロピレン重合体組成物
からTダイ成形されたフィルムでは、0.2mm以上のゴ
ム塊数が少なく、外観に優れている。このような本発明
に係るプロピレン重合体組成物は、広範な用途に利用す
ることができ、特に自動車用内外装材、電気部品筺体な
どの用途に好適に用いられる。
【0085】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0086】なお下記の実施例、比較例において、各物
性は以下のようにして測定した。 (1) MFR:ASTM D1238に準拠して測定し
た。(230℃、2.16kg荷重下) (2) 曲げ弾性率(FM):ASTM D790に準拠し
て測定した。
【0087】試験片 12.7mm(幅)× 6.4mm(厚さ)
× 127mm(長さ) スパン間 100mm 曲げ速度 2mm/分 (3) アイゾット衝撃強度(IZ):ASTM D256
に準拠して測定した。
【0088】温度 23℃または−30℃ 試験片 12.7mm(幅)× 6.4mm(厚さ)× 64mm (長
さ) ノッチは機械加工 (4) 熱変形温度(HDT) ASTM D648に準拠して測定した。
【0089】荷重4.6kg/cm2 (5) 低温脆化温度(BTc) ASTM D746に準拠して測定した。
【0090】試験片:2mm厚角板より打ち抜いた。 4.0 mm(幅)×2.0 mm(厚さ)×38.0mm(長さ) (6) 落棒試験(FD)単位: kgf・cm 落棒試験機の支持台に試験片を固定して、規定重量の落
棒を試験片の中心に自然落下させる。落下高さを次第に
高くして行き破壊に要した高さを求める。
【0091】なお落棒は、重量2kg、直径25.4mmであ
り、先端がR13の球面になっているものを用いた。 測定温度:−30℃ 試験片:60mm(縦)×60mm(横)×1.5 mm(厚さ) (7) ブツ Tダイ成形後のフィルムについて、0.2mm以上のブツ
(ゴム塊)個数を観察した。個数/100cm2 で示す。
【0092】以下の実施例および比較例において、プロ
ピレン重合体組成物を調製する際に用いた各成分は、以
下のとおりである。プロピレン重合体の物性を表1に示
す。
【0093】
【表1】
【0094】[A]プロピレン重合体[A-1] ホモポリプロピレン ホモPP(1) :MFR;115g/10分、 23℃n-デカン不溶成分 I5 ;0.985 ホモPP(2) :MFR;50g/10分、 23℃n-デカン不溶成分 I5 ;0.983 ホモPP(3) :MFR;35g/10分、 23℃n-デカン不溶成分 I5 ;0.984 本発明で用いられるプロピレンブロック共重合体[A-2]
および[B]は、下記のように調製された固体状チタン
触媒成分(a) を用いて製造された。
【0095】[固体状チタン触媒成分(a) の調製]無水
塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlおよび2-
エチルヘキシルアルコール390.6gを130℃で2
時間加熱反応を行って均一溶液とした後、この溶液中に
無水フタル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて
1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸を溶解させた。
【0096】このようにして得られた均一溶液を室温に
冷却した後、−20℃に保持した四塩化チタン200ml
中に、この均一溶液の75mlを1時間にわたって滴下装
入した。装入終了後、この混合液の温度を4時間かけて
110℃に昇温し、110℃に達したところでフタル酸
ジイソブチル(DIBP)5.22gを添加し、これよ
り2時間同温度にて攪拌保持した。
【0097】2時間の反応終了後、熱濾過にて固体部を
採取し、この固体部を275mlの四塩化チタンに再懸濁
させた後、再び110℃で2時間、加熱した。反応終了
後、再び熱濾過にて固体部を採取し、110℃のデカン
およびヘキサンにて溶液中に遊離のチタン化合物が検出
されなくなるまで充分洗浄した。
【0098】上記のように調製された固体状チタン触媒
成分(a) は、デカンスラリーとして保存したが、この内
の一部を触媒組成を調べる目的で乾燥した。このように
して得られた固体状チタン触媒成分(a) の組成は、チタ
ン2.3重量%、塩素61重量%、マグネシウム19重
量%、DIBP 12.5重量%であった。
【0099】[A-2] プロピレンブロック共重合体 (連続重合により製造されたプロピレンブロック共重合
体) (1) ブロックPP(a) の製造 [予備重合触媒成分(1) の調製]窒素置換された100
リットルの反応器に、精製ヘキサンを40リットル装入
した後、トリエチルアルミニウム5モル、ジシクロペン
チルジメトキシシラン1モルおよび上記の固体状チタン
触媒成分(a) をチタン原子換算で0.5モル装入した
後、20℃に攪拌維持しながらプロピレンを3kg/hrの
速度で1時間供給して重合させた。プロピレンの予備重
合量は、固体状チタン触媒成分(a) 1g当たり3gであ
った。
【0100】予備重合後、デカンテーションにより液部
を除去して固体部を分離した後、固体部をn-ヘキサンに
リスラリーすることにより予備重合触媒成分(1) のn-ヘ
キサン懸濁液を調製した。
【0101】[連続重合]内容積200リットルのプロ
ピレン重合器A、60リットルの脱圧ドラムB、200
リットルのプロピレン/エチレン重合器C-1、60リッ
トルの脱圧ドラムDからなる連続装置を用いて重合を行
った。
【0102】液レベル130リットルの重合器Aに、ヘ
キサンを33リットル/hr、プロピレンを17kg/hrの
量で連続的に供給し、水素を気相部の水素/プロピレン
のモル分率が0.4モル/モルになるように供給した。
さらにトリエチルアルミニウムを55ミリモル/hr、ジ
シクロペンチルジメトキシシランを11ミリモル/hrお
よび上記で得られた予備重合触媒成分(1) をTi原子換
算で1.1ミリモル/hrの量で供給して、重合温度80
℃、重合圧力7kg/cm2Gの一定条件下にプロピレンの重
合を行なった。なおこの時のスラリー濃度は300g/
リットルであった。
【0103】また液レベル30リットルの脱圧ドラムB
では、圧力0.3kg/cm2G、温度60℃の一定条件下
に、液相部に窒素を20Nm3 /hrの量で供給してプロ
ピレンおよび水素を除去した。なお脱圧ドラムBには、
ヘキサンを20リットル/hrの量で連続的に供給した。
【0104】液レベル130リットルの重合器C-1で
は、ヘキサンを38リットル/hr、プロピレンを9kg/
hr、エチレンを4.5kg/hrの量で連続的に供給して、
水素を気相部の水素/プロピレンのモル比率が0.00
5モル/モルになるように供給して、重合温度60℃、
重合圧力5kg/cm2G の一定条件下に、プロピレンとエ
チレンとの共重合を行った。なおこの時のスラリー濃度
は200g/リットルであった。
【0105】液レベル30リットルの脱圧ドラムDで
は、温度65℃、圧力0.3kg/cm2Gの一定条件下に、
液相部に窒素を20Nm3 供給して、プロピレン、エチ
レンおよび水素を除去した。
【0106】最終工程である脱圧ドラムDから抜き出さ
れるスラリーは、デカンターでウエットケーキと母液に
分離した。ウエットケーキをドライヤーにより温度90
℃で乾燥して白色粉末状重合体を得た。得られた白色粉
末状重合体の一部を採取し、室温においてヘキサン1リ
ットルで2回洗浄した。
【0107】重合器Dから抜き出される白色粉末重合体
(乾燥後)の量は、毎時20kg/hrであり、重合活性
は18500g/ミリモル-Tiであった。この粉末状重
合体は、MFRが7.8g/10分であった。また見かけ
嵩比重が0.40g/ml、平均粒径が470μmであっ
た。この重合体粒子は、110℃で1時間加熱した後の
落下秒数が12.5秒/100ml であり、流動性に劣って
いた。なお落下秒数は、次のように測定した。
【0108】バイブレーターを装着した直径86mm、
長さ168mm、出口直径10.5mmの円筒型ロート
に100mlの重合体を入れる。バイブレーターでロー
トを振動させながら100mlの重合体が落下する時間
(秒)を測定する。
【0109】またこの重合体を23℃n-デカンで溶媒分
別すると、不溶成分量が73.4重量%であり、可溶成
分量が26.6重量%であった。該不溶成分は、ペンタ
ッドアイソタクティシティI5 が0.983であり、M
FRが200g/10分であった。可溶成分は、エチレン
含量が36モル%であり、極限粘度[η]が7.9dl/
gであった。 (2) ブロックPP(b) の製造 ブロックPP(a) の製造において、内容積100リット
ルの重合器C-2を用いて液レベル50リットルとした以
外はブロックPP(a) と同様にして製造した。 (3) ブロックPP(c) の製造 ブロックPP(a) の製造において、重合器A気相部にお
ける水素/プロピレンのモル分率が0.25モル/モル
となるように、また重合器C-1の液レベルを50リット
ルとし、気相部の水素/プロピレンのモル比率が0.0
06モル/モルとなるようにした以外はブロックPP
(a) と同様にして製造した。 (4) ブロックPP(d) の製造 ブロックPP(a) の製造において、重合器A気相部にお
ける水素/プロピレンのモル分率が0.25モル/モル
となるように、また内容積100リットルの重合器C-2
を用いて液レベル45リットルとし、気相部の水素/プ
ロピレンのモル比率が0.006モル/モルとなるよう
にした以外はブロックPP(a) と同様にして製造した。 (5) ブロックPP(e) の製造 ブロックPP(a) の製造において、重合器A気相部にお
ける水素/プロピレンのモル分率が0.35モル/モル
となるように、また内容積100リットルの重合器C-2
を用いて液レベル40リットルとし、気相部の水素/プ
ロピレンのモル比率が0.006モル/モルとなるよう
にした以外はブロックPP(a) と同様にして製造した。[B]プロピレンブロック共重合体 (バッチ重合により製造されたプロピレンブロック共重
合体) (6) ブロックPP−1の製造 [予備重合触媒成分(2) の調製]窒素置換された400
mlのガラス製反応器に、精製ヘキサンを200ml装入し
た後、トリエチルアルミニウム20ミリモル、ジシクロ
ペンチルジメトキシシラン4ミリモルおよび前記のよう
に調製された固体状チタン触媒成分(a) をチタン原子換
算で2ミリモル装入した後、プロピレンを7.3NL/
hrの速度で1時間供給して重合させた。プロピレンの予
備重合量は、固体状チタン触媒成分(a) 1g当たり3g
であった。
【0110】予備重合後、濾過により液部を除去して固
体部を分離した後、固体部をデカンにリスラリーするこ
とにより予備重合触媒成分(2) のデカン懸濁液を調製し
た。 [重合]内容積2リットルのオートクレーブに、精製デ
カンを800ml装入し、室温でプロピレン雰囲気下、ト
リエチルアルミニウム0.75ミリモル、ジシクロペン
チルジメトキシシラン0.15ミリモルおよび前記の予
備重合により得られた予備重合触媒成分(2) をチタン原
子換算で0.015ミリモル装入した。水素を1.8N
リットル導入した後、プロピレンを導入しつつ80℃に
昇温した。プロピレンを補給することにより重合圧力を
7kg/cm2Gに保った。
【0111】プロピレンを30分間重合させた後、60
℃まで冷却して脱圧した後、未反応プロピレンを窒素で
20分間パージした。次いで、60℃、窒素雰囲気下、
20Nmlの水素を一括添加した後、プロピレン68モル
%/エチレン32モル%の混合ガスを導入して、重合温
度60℃、重合圧力5kg/cm2Gの一定条件下に40分間
重合させた。
【0112】重合終了後、生成重合体を含むスラリーを
60℃の温度で濾過して液相部を分離することにより白
色粉末状重合体を得た。得られた白色粉末状重合体を、
室温においてヘキサン1リットルで2回洗浄した。
【0113】乾燥後の重合体の収量は210gであり、
重合活性は14000g/ミリモル-Tiであった。ま
た、MFRは2.2g/10分であった。この粉末状重合
体は、見かけ嵩比重が0.43g/mlであり、平均粒径
が430μmであり、また110℃で1時間加熱した後
の落下秒数が7.0秒/100mlであり、流動性は良好で
あった。
【0114】またこの重合体を23℃n-デカンで溶媒分
別したところ、不溶成分量が69重量%であり、可溶成
分量が31重量%であった。該不溶成分のペンタッドア
イソタクティシティI5 は0.985であり、MFRは
130g/10分であった。可溶成分は、エチレンから誘
導される構成単位を37モル%含有しており、極限粘度
[η]が7.3dl/gであった。 (7) ブロックPP−2の製造 上記のブロックPP−1の製造において、プロピレン重
合時間を55分とし、プロピレン75モル%/エチレン
25モル%混合ガスを15分間重合させた以外はブロッ
クPP−1と同様に製造した。 (8) ブロックPP−3の製造 上記のブロックPP−1の製造において、プロピレン/
エチレン混合ガスを重合させる際に水素を添加しなかっ
た以外はブロックPP−1と同様に製造した。 (9) ブロックPP−4の製造 上記のブロックPP−1の製造において、プロピレン/
エチレン混合ガスを重合させる際に水素を30Nml添
加した以外はブロックPP−1と同様に製造した。 (10)ブロックPP−5の製造 上記のブロックPP−1の製造において、プロピレン/
エチレン混合ガスを重合させる際に水素を40Nml添
加した以外はブロックPP−1と同様に製造した。 (11)ブロックPP−6の製造 上記のブロックPP−1の製造において、プロピレン/
エチレン混合ガスを重合させる際に水素を1Nl添加し
た以外はブロックPP−1と同様に製造した。 (12)ブロックPP−7の製造 上記のブロックPP−1の製造において、プロピレン重
合時に水素を1Nl添加し、プロピレン/エチレン混合
ガスを重合させる際に水素を30Nml添加した以外は
ブロックPP−1と同様に製造した。 [C]軟質重合体 EBR−1:エチレン・1-ブテンランダム共重合体−1 (1) 1-ブテンから誘導される構成単位;19モル% (2) 極限粘度[η];2.5dl/g (3) ガラス転移温度(Tg);−64℃ (4) 結晶化度;5% EBR−2:エチレン・1-ブテンランダム共重合体−2 (1) 1-ブテンから誘導される構成単位;20モル% (2) 極限粘度[η];2.0dl/g (3) ガラス転移温度(Tg);−66℃ (4) 結晶化度;5% EPR:エチレン・プロピレンランダム共重合体 (1) プロピレンから誘導される構成単位;20モル% (2) 極限粘度[η];2.6dl/g (3) ガラス転移温度(Tg);−58℃ (4) 結晶化度;10% PER :プロピレン・エチレンランダム共重合体 (1) エチレンから誘導される構成単位;40モル% (2) 極限粘度[η];3.0dl/g (3) ガラス転移温度(Tg);−53℃ (4) 結晶化度;10% 他の成分 ポリエチレン:ハイゼックス6000STM(三井石化
(株)製) タルク :平均粒径;2.5μm 粒径5μm以上の粒子の含有率;3重量% NA−11(核剤):新日本理化(株)製、
【0115】
【実施例1〜7】表2に示す各成分をドライブレンド
し、2軸押出機用いて200℃で混練してプロピレン重
合体組成物を得た。得られた各プロピレン重合体組成物
から樹脂温度200℃、金型温度40℃の条件下に射出
成形機にて、ASTM試験片を成形し、各試験片の上記
のような物性を測定した。結果を表2に示す。
【0116】
【比較例1〜8】実施例1において、表2に示すような
プロピレン重合体組成物に代えた以外は、実施例と同様
にして試験片を成形し、各試験片の物性を測定した。結
果を表2に示す。
【0117】
【表2】
【0118】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29L 7:00 (72)発明者 松 本 哲 博 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 木 岡 護 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】[A](1) 23℃n-デカン不溶成分につい
    て測定されるペンタッドアイソタクティシティI5
    0.97以上であり、(2) 23℃n-デカン可溶成分含有
    量が0〜15重量%未満であり、かつこの23℃n-デカ
    ン可溶成分は、エチレンから誘導される構成単位を30
    〜60モル%の量で含有し、極限粘度[η]が3〜7.
    5dl/gであるプロピレン重合体:5〜95重量%と; [B](1) 23℃n-デカン不溶成分について測定される
    ペンタッドアイソタクティシティI5 が0.97以上で
    あり、(3) 23℃n-デカン可溶成分含有量が15〜40
    重量%であり、かつこの23℃n-デカン可溶成分は、エ
    チレンから誘導される構成単位を30〜60モル%の量
    で含有し、極限粘度[η]が5〜12dl/gであるプロ
    ピレンブロック共重合体:5〜95重量%とからなるこ
    とを特徴とするプロピレン重合体組成物。
  2. 【請求項2】該組成物からTダイ成形されたフィルムに
    含有される直径0.2mm以上のゴム塊数が、10個/1
    00cm2 以下であることを特徴とする請求項1に記載の
    プロピレン重合体組成物。
  3. 【請求項3】[A](1) 23℃n-デカン不溶成分につい
    て測定されるペンタッドアイソタクティシティI5
    0.97以上であり、(2) 23℃n-デカン可溶成分含有
    量が0〜15重量%未満であり、かつこの23℃n-デカ
    ン可溶成分は、エチレンから誘導される構成単位を30
    〜60モル%の量で含有し、かつ極限粘度[η]は3〜
    7.5dl/gであるプロピレン重合体:10〜90重量
    %と; [B](1) 23℃n-デカン不溶成分について測定される
    ペンタッドアイソタクティシティI5 が0.97以上で
    あり、(3) 23℃n-デカン可溶成分含有量が15〜40
    重量%であり、かつこの23℃n-デカン可溶成分は、エ
    チレンから誘導される構成単位を30〜60モル%の量
    で含有し、かつ極限粘度[η]が5〜12dl/gである
    プロピレンブロック共重合体:5〜50重量%と、 [C]軟質重合体:5〜50重量%とからなることを特
    徴とするプロピレン重合体組成物。
  4. 【請求項4】該組成物からTダイ成形されたフィルムに
    含有される直径0.2mm以上のゴム塊数が、10個/1
    00cm2 以下であることを特徴とする請求項3に記載の
    プロピレン重合体組成物。
  5. 【請求項5】軟質重合体[C]が、スチレン・エチレン
    /ブチレン・スチレンブロック共重合体および/または
    エチレン・α−オレフィンランダム共重合体であること
    を特徴とする請求項3または4に記載のプロピレン重合
    体組成物。
  6. 【請求項6】プロピレン重合体[A]が、ホモポリプロ
    ピレンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    に記載のプロピレン重合体組成物。
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