JP3330657B2 - ポリプロピレン組成物 - Google Patents

ポリプロピレン組成物

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JP3330657B2
JP3330657B2 JP34217092A JP34217092A JP3330657B2 JP 3330657 B2 JP3330657 B2 JP 3330657B2 JP 34217092 A JP34217092 A JP 34217092A JP 34217092 A JP34217092 A JP 34217092A JP 3330657 B2 JP3330657 B2 JP 3330657B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、剛性、耐熱性に優れると
ともに耐衝撃性にも優れたポリプロピレン組成物に関す
る。
【0002】
【発明の技術的背景】結晶性ポリプロピレンからなる成
形品は、剛性、耐熱性、表面光沢性などに優れており、
広い用途に使用されている。
【0003】一方ポリプロピレンは、耐衝撃性特に低温
における耐衝撃性に劣り、このため用途が限定されると
いう問題点があった。このようなポリプロピレンの耐衝
撃性を向上させるには、従来、ポリプロピレンに、ポリ
エチレンを配合するか、ポリイソブチレン、ポリブタジ
エン、非晶性エチレン・プロピレン共重合体などのゴム
状物質を配合していた。これらのうちでも、非晶性ある
いは低結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体を
用いる場合が多い。さらにこのようなゴム状物質の添加
による剛性の低下を改良するものとして、ポリプロピレ
ンにゴム状物質とともにタルクなどの無機充填剤を添加
混合したポリプロピレン組成物も提案されており、この
ようなポリプロピレン組成物がたとえば特開昭60−5
8459号公報、特開昭60−60154号公報、特開
昭61−233048号公報、特開昭61−36348
号公報、特開昭62−235350号公報、特開昭63
−122751号公報、特開昭63−150343号公
報、特開平1−149845号公報、特開平1−204
947号公報、特開平1−271450号公報等に提案
されている。
【0004】しかしながら本発明者らは、このような結
晶性ポリプロピレンとゴム状物質特に非晶性あるいは低
結晶性エチレン・プロピレンランダム共重合体とタルク
とからなるポリプロピレン組成物について研究した結
果、非晶性あるいは低結晶性エチレン・プロピレンラン
ダム共重合体は耐衝撃性改良効果が小さく、耐衝撃性を
改善するためにはポリプロピレン組成物中にエチレン・
プロピレンランダム共重合体を多量に含有させる必要が
ある。このためこのポリプロピレン組成物は、耐衝撃性
が改善されるが、剛性、耐熱性および表面硬度は大きく
低下してしまい、高剛性が要求される用途には利用でき
なくなってしまうという問題点があった。
【0005】このような従来のポリプロピレン組成物に
代わるものとして、特開昭63−156842号公報に
は、高立体規則性ポリプロピレンとスチレン・エチレン
/ブチレン・スチレンブロック共重合体とからなるポリ
プロピレン組成物が提案されている。このポリプロピレ
ン組成物は、剛性および耐衝撃性に優れているが、用途
によってはより一層剛性および耐衝撃性に優れたポリプ
ロピレン組成物の出現が望まれている。
【0006】本発明者は、上記のような従来技術に鑑み
て鋭意研究した結果、ホモポリプロピレン成分の分子量
分布(Mw /Mn )が6以上であるような特定の高結晶
性ポリプロピレンとスチレン・エチレン/ブチレン・ス
チレンブロック共重合体(SEBS)と無機充填剤とか
らなるポリプロピレン組成物は、耐熱性に優れるととも
に、剛性および耐衝撃性も格段に優れていることを見出
して本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、剛性、耐熱性に優れるととも
に耐衝撃性にも優れたポリプロピレン組成物を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るポリプロピレン組成物は、 (A)X線回折法によって測定される結晶化度が65%
以上であり、13 C−NMR法により求められるペンタッドアイソタク
ティシティーI5が0.97以上であり、 GPC法により求められる分子量分布(Mw/Mn)が6
以上であり、 かつASTM−D1238に準拠して230℃、216
0g荷重下で測定さ れるメルトフローレートMFRが1
0〜40g/10分である高結晶性ポリプロピレン;6
5〜75重量部と、 (B)スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロッ
ク共重合体;10〜25重量部と、 (C)無機充填剤;5〜20重量部とからなることを特
徴としている。
【0009】
【発明の具体的説明】本発明に係るポリプロピレン組成
物について具体的に説明する。本発明に係るポリプロピ
レン組成物は、(A)高結晶性ポリプロピレンと(B)
スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロック共重
合体と(C)無機充填剤とからなる。
【0010】(A)高結晶性ポリプロピレン 本発明で用いられる(A)高結晶性ポリプロピレンは、
以下のような物性を有する特定のポリプロピレンであ
る。
【0011】(1) X線回折法によって測定される結晶化
度が65%以上、好ましくは70〜75%である。 (2) 13C−NMR法により求められるペンタッドアイソ
タクティシティーI5が0.97以上、好ましくは0.
98以上である。
【0012】このペンタッドアイソタクティシティーI
5 が、0.97以上のポリプロピレンは、結晶化速度が
速く、特に剛性に優れている。なおペンタッドアイソタ
クティシティーI5 とは、エイ・ザムベル(A.Zambell
i)らによって、Macromolecules 6 , 925(1973)に発
表されている方法、すなわち13C−NMR(核磁気共鳴
法)により測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタ
ッド単位でのアイソタクティック分率である。
【0013】従ってペンタッドアイソタクティシティー
(I5 )とは、プロピレン単位が5個連続してアイソタ
クティック結合したプロピレンモノマー単位の分率であ
る。上述のNMRの測定におけるピークの帰属決定法
は、Macromolecules 8 , 687(1975)の記載にもとづいて
行われる。またNMRの測定は、フーリエ交換NMRの
500MHz(水素核測定時)の装置を用いて125M
Hzの周波数で、20000回の積算測定により、シグ
ナル検出限界をI5 で0.001まで向上させて行っ
た。
【0014】(3) GPC法により求められるホモポリプ
ロピレン成分の分子量分布(Mw /Mn )が6以上、好
ましくは8以上、より好ましくは10〜12である。 このようなホモポリプロピレン成分の分子量分布(Mw
/Mn )が6未満であると、このポリプロピレンを含む
ポリプロピレン組成物から得られる成形物特に射出成形
物は、剛性が低下してしまう。
【0015】(4) ASTM−D1238に準拠して、2
30℃、2160g荷重下で測定されるメルトフローレ
ート(MFR)が、5〜40g/10分、好ましくは15
〜40g/10分、さらに好ましくは18〜30g/10分
であることが望ましい。
【0016】上記のようなMFRを有する(A)高結晶
性ポリプロピレンを含むポリプロピレン組成物は、流動
性に優れ、大型成形品の成形も容易である。なおメルト
フローレートが40g/10分よりも大きいポリプロピレ
ンを含有するポリプロピレン組成物は、衝撃強度に劣
る。
【0017】本発明で用いられる(A)高結晶性ポリプ
ロピレンは、このような物性を有するポリプロピレンで
あれば、プロピレンの単独重合体であってもよく、プロ
ピレン以外のα−オレフィンから誘導される構成単位を
10モル%以下の量で含有するプロピレン・α−オレフ
ィン共重合体であってもよい。
【0018】このようなα−オレフィンとしては、たと
えば、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、
1-ヘプテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-ヘ
キサドデセン、4-メチル-1- ペンテン、2-メチル-1- ブ
テン、3-メチル-1- ブテン、3-メチル-1- ブテン、3,3-
ジメチル-1- ブテン、ジエチル-1- ブテン、トリメチル
-1- ブテン、3-メチル-1- ペンテン、エチル-1- ペンテ
ン、プロピル-1- ペンテン、ジメチル-1- ペンテン、メ
チルエチル-1- ペンテン、ジエチル-1- ヘキセン、トリ
メチル-1- ペンテン、3-メチル-1- ヘキセン、ジメチル
-1- ヘキセン、3,5,5-トリメチル-1- ヘキセン、メチル
エチル-1- ヘプテン、トリメチル-1- ヘプテン、ジメチ
ルオクテン、エチル-1- オクテン、メチル-1- ノネン、
ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキサン、ビニル
ノルボルナンなどが挙げられる。
【0019】プロピレンとこれらα−オレフィンとの共
重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合
体であってもよい。またプロピレン・α−オレフィン共
重合体は、3-メチル-1- ブテン、3,3-ジメチル-1- ブテ
ン、3-メチル-1- ペンテン、3-メチル-1- ヘキセン、3,
5,5-トリメチル-1- ヘキセン、ビニルシクロペンテン、
ビニルシクロヘキサン、ビニルノルボルナンの単独重合
体または共重合体を、触媒に予備重合し、次いでこの予
備重合触媒にプロピレンを重合させることにより得られ
るものであってもよい。
【0020】本発明では、(A)高結晶性ポリプロピレ
ンとして、プロピレン単独重合体が好ましい。上記のよ
うなポリプロピレンは、種々の方法により製造すること
ができるが、通常の立体規則性触媒を用いて製造するこ
とができる。具体的には、固体状チタン触媒成分と有機
金属化合物触媒成分とさらに必要に応じて電子供与体と
から形成される触媒を用いて製造することができる。
【0021】この方法で使用される固体状チタン触媒成
分としては、三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物
を、比表面積が100m2 /g以上の担体に担持してな
るチタン触媒成分、あるいはマグネシウム、ハロゲン、
電子供与体(好ましくは芳香族カルボン酸エステルまた
はアルキル基含有エーテル)およびチタンを必須成分と
し、比表面積が100m2 /g以上の担体に担持された
チタン触媒成分が挙げられる。特に後者の担体付触媒成
分を用いて製造したポリプロピレンが好適である。
【0022】また有機金属化合物触媒成分としては、有
機アルミニウム化合物が好ましく、有機アルミニウム化
合物としては具体的に、トリアルキルアルミニウム、ジ
アルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウム
セスキハライド、アルキルアルミニウムジハライドなど
が挙げられる。なお有機アルミニウム化合物は、使用す
るチタン触媒成分の種類に合わせて適宜選択することが
できる。
【0023】電子供与体としては、窒素原子、リン原
子、硫黄原子、ケイ素原子あるいはホウ素原子などを有
する有機化合物を使用することができ、好ましくは上記
のような原子を有するエステル化合物およびエーテル化
合物などが挙げられる。
【0024】このような触媒は、さらに共粉砕等の手法
により活性化されてもよい。また上述のようにオレフィ
ンが前重合されていてもよい。なお上記のような担体付
き触媒成分を用いたポリプロピレンの製造方法は、例え
ば特開昭50−108385号、特開昭50−1265
90号、特開昭51−20297号、特開昭51−28
189号、特開昭52−151691号などの公報に詳
細が記載されており、またプロピレンブロック共重合体
の製造方法は、たとえば特開昭52−98045号公
報、特公昭57−26613号公報などに詳細が記載さ
れている。本発明においてもこれらに記載されている技
術を利用することができる。
【0025】(B)スチレン・エチレン/ブチレン・ス
チレンブロック共重合体 本発明で用いられる(B)スチレン・エチレン/ブチレ
ン・スチレンブロック共重合体(SEBS)は、ポリス
チレンブロック単位とポリエチレン/ブチレンゴムブロ
ック単位とからなるいわゆる熱可塑性エラストマーであ
る。このような(B)スチレン・エチレン/ブチレン・
スチレンブロック共重合体では、ハードセグメントであ
るポリスチレンブロック単位が物理架橋(ドメイン)を
形成してゴムブロック単位の橋かけ点として存在してお
り、このポリスチレンブロック単位間に存在するゴムブ
ロック単位はソフトセグメントであってゴム弾性を有し
ている。
【0026】本発明で用いられる(B)スチレン・エチ
レン/ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEB
S)は、通常ポリスチレン単位を10〜70モル%の量
で、ポリエチレン/ポリブチレン単位を90〜30モル
%の量で含有している。
【0027】このような(B)スチレン・エチレン/ブ
チレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)は、1
35度のデカリン中で測定される極限粘度[η]が、通
常0.01〜10dl/g、好ましくは0.08〜7dl/
gであり、ガラス転移温度(Tg)が通常0℃以下、好
ましくは−10℃以下、さらに好ましくは−20℃以下
である。またX線回折法により測定される結晶化度は0
〜10%、好ましくは0〜7%、さらに好ましくは0〜
5%である。
【0028】このSEBSは、具体的にはたとえば特公
昭60−57463号公報などに記載されている公知の
方法によって得られる。このようなスチレン・エチレン
/ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)と
しては、より具体的には、クレイトン(Kraton)
G1650、G1652、G1657、G1701(シ
ェル化学(株)製、商品名)、タフテック(旭化成
(株)製、商品名)などが挙げられる。
【0029】本発明で用いられるSEBSは、一般的に
スチレン・非共役ジエン系ブロック共重合体であるSB
S(PS−ポリブタジエン−PS)(ここでPSはポリ
スチレンである)の水添物として知られている。本発明
では、SEBSとともにSBSおよび他のスチレン・非
共役ジエン系ブロック共重合体あるいはこれらの完全ま
たは不完全水素化物が用られいてもよい。
【0030】このようなスチレン・非共役ジエン系ブロ
ック共重合体としては、具体的に、SBR(PS−ブタ
ジエンブロック共重合体)、SBS(PS−ポリブタジ
エン−PS)、PS−ポリイソプレンブロック共重合
体、SIS(PS−ポリイソプレン−PS)およびSI
S水添物などが挙げられ、より具体的に、クレイトン
(Kraton:シェル化学(株)製)、キャリフレッ
クスTR(シェル化学(株)製)、ソルプレン(フィリ
ップスペトロリファム社製)、ユーロプレンSOLT
(アニッチ社製)、タフプレン(旭化成(株)製)、ソ
ルプレン−T(日本エラストマー社製)、JSRTR
(日本合成ゴム社製)、電化STR(電気化学社製)、
クインタック(日本ゼオン社製)、クレイトンG(シェ
ル化学(株)製)、タフテック(旭化成(株)製)(商
品名)などが挙げられる。
【0031】(C)無機充填剤 本発明で用いられる(C)無機充填剤としては、具体的
に、微粉末タルク、炭酸カルシウム、塩基性硫酸マグネ
シウムウィスカー、チタン酸カルシウムウィスカー、ホ
ウ酸アルミニウムウィスカーなどが挙げられる。これら
のうちでは、ポリプロピレン組成物から得られる成形物
の外観および剛性の面から微粉末タルクが好ましい。
【0032】本発明で用いられる微粉末タルクは、平均
粒径が通常1〜3μmであり、粒径5μm以上の粒子の
含有率が3重量%以下である。ポリプロピレン組成物 本発明に係るポリプロピレン組成物は、上記(A)高結
晶性ポリプロピレンを、65〜75重量部、好ましくは
70〜75重量部の量で、(B)スチレン・エチレン/
ブチレン・スチレンブロック共重合体を、10〜25重
量部、好ましくは15〜20の量で、(C)無機充填剤
を、5〜20重量部の量で含有している。
【0033】このような本発明に係るポリプロピレン組
成物は、耐熱性に優れるとともに剛性および耐衝撃性特
に低温における耐衝撃性にも優れている。本発明に係る
ポリプロピレン組成物は、さらに本発明の目的を損なわ
ない範囲で、ポリエチレン(PE)、耐熱安定剤、芳香
族カルボン酸アルミニウム塩、芳香族リン酸エステル
塩、ジベンジリデンソルビトール等の核剤、紫外線吸収
剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、顔料、染料、他の重合
体、無機充填材、他有機充填剤などを含有していてもよ
い。
【0034】本発明に係るポリプロピレン組成物は、上
記各成分を同時に、または逐次的にたとえばヘンシェル
ミキサー、V型ブレンダー、タンブラーブレンダー、リ
ボンブレンダー等に装入して、混練した後、単軸押出
機、多軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等で溶
融混練することによって得られる。
【0035】これらのうちでも、多軸押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサー等の混練性能に優れた装置を使
用すると、各成分がより均一に分散された高品質のポリ
プロピレン組成物を得ることができて好ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明に係るポリプロピレン組成物は、
剛性、耐熱性に優れるとともに耐衝撃性にも優れてい
る。
【0037】このような本発明に係るポリプロピレン組
成物は、広範な用途に利用することができ、特に自動車
用内外装材などとして好適に用いられる。
【0038】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。
【0039】なお下記実施例において、各物性は以下の
ようにして測定した。 (1)MFR ASTM D1238に準拠した。 条件:230℃、2.16kg (2)曲げ弾性率(FM) ASTM D790に準拠
した。
【0040】 試験片 12.7(幅)×6.4(厚さ)×127(長さ) スパン間 100mm 曲げ速度 2mm/分 (3)アイゾット衝撃強度(IZ) ASTM D256に準拠した 温度 23℃ 試験片 12.7(幅)×6.4(厚さ)×64(長さ) ノッチは機械加工 実施例で用いた各成分を以下に示す。 (A)高結晶性ポリプロピレンPP−A :以下のようにして製造された高結晶性ポリプ
ロピレン 触媒の調製 無水塩化マグネシウム95.2g、デカン442mlお
よび2−エチルヘキシルアルコール390.6gを13
0℃で2時間加熱して均一溶液とした後、この溶液中に
無水フタル酸21.3gを添加し、さらに130℃にて
1時間攪拌混合を行い、無水フタル酸をこの均一溶液に
溶解させた。このようにして得られた均一溶液を室温に
冷却した後、この均一溶液75mlを−20℃に保持し
た四塩化チタン200mlに1時間にわたって全量滴下
装入した。装入終了後、この混合液を4時間かけて11
0℃に昇温し、110℃に達したところで、フタル酸ジ
イソブチル(DIBP)5.22gを添加し、これより
2時間同温度にて攪拌下保持した。2時間の反応終了
後、熱濾過にて固体部を採取し、この固体部を275m
lの四塩化チタンにて再懸濁させた後、再び110℃で
2時間加熱した。反応終了後、再び熱濾過にて固体部を
採取し、110℃デカンおよびヘキサンにて、洗液中に
遊離のチタン化合物が検出されなくなるまで充分洗浄し
た。
【0041】以上の操作によって調製した固体状チタン
触媒成分[A]はデカンスラリーとして保存した。 重合 内容積17リットルのオートクレーブに室温プロピレン
雰囲気下で、プロピレンを4kg注入、水素100mlを
添加し、50℃に昇温した後、トリエチルアルミニウム
5.0ミリモル、ジシクロペンチルジメトキシシラン
(DCPMS)5.0ミリモル、上記固体状チタン触媒
成分[A]をTi原子に換算して0.05ミリモル添加
し、この温度で90分重合反応を行った。
【0042】この後50℃下での水素分圧が6Kg/cm2
となるように水素を加え、70℃に昇温して30分重合
を行った。反応終了後、直ちに少量のエタノールを系内
に添加して触媒を分解し、未反応モノマー、水素を除去
して、白色粉末状固体1.9kgを得た。
【0043】このようにして得られたポリプロピレン
は、MFRが17.0g/10分、I5が0.98、Mw
/Mn が12、結晶化度が68%であった。PP−B :三井石化(株)製 HYPOL J800を
用いた。
【0044】このポリプロピレンは、MFRが25.0
g/10分、I5 が0.96、Mw /Mn が5.1、結晶
化度が61%であった。PP−C :以下のようにして製造されたポリプロピレ
ン。
【0045】重合内容積17リットルのオートクレーブ
をプロピレンで充分に置換し、プロピレンを4kg、水素
を45リットルを添加し、60℃に昇温した後、トリエ
チルアルミニウム5.0ミリモル、ジシクロペンチルジ
メトキシシラン(DCPMS)5.0ミリモル、上記固
体状チタン触媒成分[A]をTi原子に換算して0.0
5ミリモル添加し、70℃に昇温して40分間重合を行
った。
【0046】このようにして得られたポリプロピレン
は、MFRが15.0g/10分、I5が0.98、Mw
/Mn が5.2、結晶化度が66%であった。PP−D :前重合触媒を用いて得られる高結晶性ポリプ
ロピレン。
【0047】触媒の前重合 2リットルの耐圧オートクレーブに、窒素雰囲気下20
℃で精製ヘキサン1リットル、トリエチルアルミニウム
100ミリモル、メチルトリメトキシシラン(TMM
S)100ミリモルおよび上記固体状チタン触媒成分
[A]をチタン原子換算で10ミリモル加え攪拌混合し
た後、3-メチル-1- ブテン115gを添加し20℃を保
持したまま2時間攪拌下予備重合反応を行った。反応終
了後、上澄み液を除去し、精製ヘキサンで2回洗浄を行
い、この後精製デカンで再懸濁して、触媒ビンに全量移
液して前重合触媒を得た。
【0048】このようにして得られた前重合触媒を用い
て、前記PP−Aと同様にして、ホモPPを重合した。
このようにして得られたポリプロピレンは、MFRが1
5.5g/10分であり、I5 が0.98、Mw /Mn
12、結晶化度が72%であった。 (B)スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロッ
ク共重合体(SEBS)は、クレイトン(Krato
n)G(シェル化学(株)製)を用いた。 (C)タルク: 平均粒径 2.5μm 粒径5μm以上の粒子の含有率 3重量%その他 ポリエチレン:三井石化(株)製 ハイゼックス13
00J
【0049】
【実施例1〜4】表1に示すポリプロピレン組成物を、
樹脂温度200℃、金型温度40℃の条件下に射出成形
機にて、ASTM試験片を成形して、上記の物性を測定
した。
【0050】結果を表2に示す。
【0051】
【比較例1〜4】表1に示すポリプロピレン組成物を、
実施例と同様にして成形して、物性を測定した。
【0052】結果を表2に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−156842(JP,A) 特開 平3−111404(JP,A) 特開 平4−226109(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/10 - 23/14 C08L 53/00 - 53/02 C08K 3/34 C08F 10/06,110/06 C08F 210/06,297/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)X線回折法によって測定される結晶
    化度が65%以上であり、13 C−NMR法により求められるペンタッドアイソタク
    ティシティーI5が0.97以上であり、 GPC法により求められる分子量分布(Mw/Mn)が6
    以上であり、 かつASTM−D1238に準拠して230℃、216
    0g荷重下で測定さ れるメルトフローレートMFRが1
    0〜40g/10分である高結晶性ポリプロピレン;6
    5〜75重量部と、 (B)スチレン・エチレン/ブチレン・スチレンブロッ
    ク共重合体;10〜25重量部と、 (C)無機充填剤;5〜20重量部とからなることを特
    徴とするポリプロピレン組成物。
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