JPH07286007A - 二軸延伸フィルム用ポリプロピレンおよび二軸延伸フィルム - Google Patents
二軸延伸フィルム用ポリプロピレンおよび二軸延伸フィルムInfo
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Abstract
得られる二軸延伸フィルムが剛性および寸法安定性に優
れる二軸延伸フイルム用ポリプロピレンおよびかかるポ
リプロピレンを延伸加工して得られる二軸延伸フイルム
を提供する。 【構成】 下記の条件(1)〜(3)を満足することを
特徴とする二軸延伸フィルム用ポリプロピレンおよびか
かるポリプロピレンを延伸加工して得られる二軸延伸フ
イルム。 (1)20℃キシレン可溶部(CXS)が、3.5重量
%以下であること (2)20℃キシレン可溶部(CXS)と105℃キシ
レン不溶部(XIS、重量%)との関係が、XIS≦7
0.00−3.64CXSであること (3)230℃のメルトフローレイト(MFR)が、
0.5〜10.0g/10分であること
Description
リプロピレンおよび該ポリプロピレンを使用した二軸延
伸フィルムに関する。特に、良好な延伸加工性を持ちつ
つ、延伸加工して得られる二軸延伸フィルムが剛性およ
び寸法安定性にも優れる二軸延伸フィルム用ポリプロピ
レン、及び該ポリプロピレンを使用した二軸延伸フィル
ムに関するものである。
優れた透明性、光沢、剛性、および水蒸気バリヤー性等
を生かして包装材料として広く用いられている。通常二
軸延伸フィルムに用いられるポリプロピレンとしてはプ
ロピレンの単独重合体が一般的であり、二軸延伸フィル
ムの剛性等のフィルム物性を改良すべく、高規則性触媒
による高結晶性プロピレン単独重合体が用いられていた
が、該高規則性プロピレン単独重合体は延伸加工性が悪
く、延伸時に膜割れ等の問題が発生しやすいという欠点
を持っていた。従って、高結晶性ポリプロピレンの延伸
加工性を改良する方法が従来から種々提案されており、
例えば少量のエチレンを共重合させるという技術が知ら
れている。具体的には特公昭46−11027号公報に
は、配位触媒を用い、炭化水素または塩素化炭化水素溶
媒の存在下でプロピレンを重合する際に微量のエチレン
を添加して重合し、生成ポリマーのモノマー単位1モル
あたり0.01モル以下のエチレン単位を含ませるよう
に重合させることを特徴とするフィルム用ポリプロピレ
ンの製造法が提案されている。また、特公昭64−62
11号公報には、四塩化チタンを有機アルミニウム化合
物で還元し、更に錯化剤処理、有機アルミニウム化合物
処理、または四塩化チタン処理あるいは、その組み合わ
せにより高活性化した三塩化チタンおよび有機アルミニ
ウム化合物からなる触媒を用い、生成重合体のエチレン
含有量が0.1〜1.0重量%になるように、少量のエ
チレンをプロピレンとともに重合系へ供給することを特
徴とする、延伸性の改善されたポリプロピレンの製造方
法が提案されている。さらに特公平3−4371号公報
には、ポリプロピレン二軸延伸フィルムの製造方法にお
いてエチレン含有量が0.1〜2mol%で、アイソタ
クチック値が特定の範囲を満足するポリプロピレンを用
いることにより透明性、剛性、および耐衝撃性の良好な
二軸延伸ポリプロピレンフィルムおよびその製造方法が
提案されている。しかしながら、いずれの方法において
も良好な延伸加工性を持ちつつ、優れた剛性および寸法
安定性を併せ持つ二軸延伸ポリプロピレンとしては、未
だ不満足なものであった。
性に優れ、かつ特に、延伸加工して得られる二軸延伸フ
ィルムが剛性および寸法安定性に優れる二軸延伸フィル
ム用ポリプロピレン及び該ポリプロピレンを使用した二
軸延伸フィルムを提供することにある。
状に鑑み鋭意検討した結果、特定の触媒系で得られる特
定範囲の20℃キシレン可溶部(「CXS」ともいう。
単位;重量%)を持ち、該キシレン可溶部と105℃キ
シレン不溶部(「XIS」ともいう。単位;重量%)が
特定の関係式を持ち、さらに特定の複素弾性率を示す温
度が特定範囲であり、特定範囲のメルトフローレイト
(「MFR」ともいう。単位;g/10分)をもつポリ
プロピレンを用いることにより、良好な延伸加工性を持
ちつつ、特に、延伸加工して得られる二軸延伸フィルム
が剛性および寸法安定性に優れる二軸延伸フィルム用ポ
リプロピレンが得られることを見いだすに至り、本発明
を完成した。
(3)を満足する二軸延伸フィルム用ポリプロピレンに
関する。 (1)20℃キシレン可溶部(CXS)が、3.5重量
%以下であること (2)20℃キシレン可溶部(CXS)と105℃キシ
レン不溶部(XIS、重量%)との関係が、XIS≦7
0.00−3.64CXSであること (3)230℃のメルトフローレイト(MFR)が、
0.5〜10.0g/10分であること
素弾性率が1×109 dyne/cm2 を示す温度が1
34〜152℃である上記の二軸延伸フィルム用ポリプ
ロピレンに関する。
ピレンが、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよ
び電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成分、
(B)有機アルミニウム化合物、及び(C)電子供与体
からなる触媒系を用いて重合されたものである二軸延伸
フィルム用ポリプロピレンに関する。
ロピレンを延伸加工してなる二軸延伸フィルムに関する
ものである。
特徴は、製膜時に良好な延伸加工性を示す点にある。さ
らに第二の特徴として製膜して得られる二軸延伸ポリプ
ロピレンフィルムが、剛性および寸法安定性に優れてい
る点にある。以下、本発明について具体的に説明する。
ンは特定量の20℃キシレン可溶部(CXS)を含む。
該ポリプロピレンの20℃キシレン可溶部(CXS)は
3.5重量%以下、好ましくは3.0重量%以下、より
好ましくは2.5重量%以下である。該ポリプロピレン
の20℃キシレン可溶部が3.5重量%を上まわると、
該二軸延伸フィルムの剛性および寸法安定性が不充分と
なる。
シレン可溶部(CXS)と105℃キシレン不溶部(X
IS)との関係が、XIS≦70.00−3.64CX
Sであり、好ましくはXIS≦63.64−3.64C
XS、より好ましくはXIS≦57.28−3.64C
XSである。特に好ましくは、20.00−3.64C
XS≦XIS≦57.28−3.64CXSである。同
関係式を満足しない場合は、良好な延伸加工性をもちつ
つ、延伸加工して得られる二軸延伸フィルムが優れた剛
性および寸法安定性を併せ持つ二軸延伸フィルム用ポリ
プロピレンは得られない。
におけるメルトフローレイト(MFR)は0.5〜1
0.0g/10分であり、1.0〜8.0g/10分が
より好ましい。MFRは重合体の平均分子量を示すパラ
メーターであり、その値が大きいことは平均分子量が小
さいことを意味している。該ポリプロピレンのMFRが
該上限を上まわると延伸加工性が悪化し、該下限を下ま
わると押出加工時の流動性不良等の問題を起こすことが
あり好ましくない。
zの振動を与えたときの複素弾性率が1×109 dyn
e/cm2 を示す温度が134〜152℃の範囲にあ
り、好ましくは137〜145℃の範囲であることが、
本発明の延伸加工性、剛性および寸法安定性のバランス
のとれた二軸延伸フィルムを得る上で更に好ましい。
は、例えば次のような方法により製造することができ
る。二軸延伸ポリプロピレンフィルムに供するポリプロ
ピレンの製造に使用される触媒系は(A)マグネシウ
ム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体を必須成分とし
て含有する固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合
物、及び(C)電子供与体成分からなるものが好適に使
用できる。
与体を必須成分として含有する固体触媒成分(A)は、
一般にチタン・マグネシウム複合型触媒と呼ばれている
ものを用いることができ、下記のようなマグネシウム化
合物、チタン化合物および電子供与体を接触させること
により得ることができる。
タン化合物は、例えば一般式Ti(OR1 )a X
4-a (R1 は炭素数が1〜20の炭化水素基を、Xはハ
ロゲン原子を、aは0≦a≦4の数字を表す。)で表さ
れるようなチタン化合物を挙げることができる。具体的
には、四塩化チタン、四臭化チタン、四沃化チタン等の
テトラハロゲン化チタン化合物、メトキシチタントリク
ロライド、エトキシチタントリクロライド、ブトキシチ
タントリクロライド、フェノキシチタントリクロライ
ド、エトキシチタントリブロマイド等のトリハロゲン化
アルコキシチタン化合物、ジメトキシチタンジクロライ
ド、ジエトキシチタンジクロライド、ジブトキシチタン
ジクロライド、ジフェノキシチタンジクロライド、ジエ
トキシチタンジブロマイド等のジハロゲン化ジアルコキ
シチタン化合物、トリメトキシチタンクロライド、トリ
エトキシチタンクロライド、トリブトキシチタンクロラ
イド、トリフェノキシチタンクロライド、トリエトキシ
チタンブロマイド等のモノハロゲン化トリアルコキシチ
タン化合物、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチ
タン、テトラブトキシチタン、テトラフェノキシチタン
等のテトラアルコキシチタン化合物を挙げることができ
る。これらチタン化合物は、単独で用いても良いし、二
種類以上を組み合わせて用いても良い。更に、これらの
チタン化合物は、炭化水素化合物あるいはハロゲン化炭
化水素化合物などに希釈して用いることもできる。
グネシウム化合物としては、マグネシウム−炭素結合や
マグネシウム−水素結合を持った還元能を有するマグネ
シウム化合物、あるいは、還元能を持たないマグネシウ
ム化合物を用いることができる。還元能を有するマグネ
シウム化合物の具体例としては、ジメチルマグネシウ
ム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、
ジブチルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ブチ
ルエチルマグネシウム、エチルマグネシウムクロライ
ド、ブチルマグネシウムクロライド、ヘキシルマグネシ
ウムクロライド、ブチルエトキシマグネシム、ブチルマ
グネシウムハイドライド等を挙げることができる。これ
ら還元能を有するマグネシウム化合物は、有機アルミニ
ウム化合物との錯化合物の形態で用いてもよい。一方、
還元能を持たないマグネシウム化合物の具体例として
は、マグネシウムジクロライド、マグネシウムジブロマ
イド、マグネシウムジアイオダイド等のジハロゲン化マ
グネシウム化合物、メトキシマグネシウムクロライド、
エトキシマグネシウムクロライド、ブトキシマグネシウ
ムクロライド、イソプロポキシマグネシウムクロライ
ド、フェノキシマグネシウムクロライド等のアルコキシ
マグネシウムハライド化合物、ジエトキシマグネシウ
ム、ジブトキシマグネシウム、ジイソプロポキシマグネ
シウム、ジフェノキシマグネシウム等のジアルコキシマ
グネシウム化合物、ラウリル酸マグネシウム、ステアリ
ン酸マグネシウム等のマグネシウムのカルボン酸塩等を
挙げることができる。これら還元能を持たないマグネシ
ウム化合物は、予め或いは固体触媒成分の調製時に還元
能を持ったマグネシウム化合物から公知の方法で合成し
たものであってもよい。
子供与体としては、アルコール類、フェノール類、ケト
ン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機
酸のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類
等の含酸素電子供与体、アンモニア類、アミン類、ニト
リル類、イソシアネート類等の含窒素電子供与体等を挙
げることができる。これらの電子供与体のうち好ましく
は有機酸または無機酸のエステル類およびエーテル類が
用いられる。
ノおよび多価のカルボン酸エステルが用いられ、それら
の例として脂肪族カルボン酸エステル、オレフィンカル
ボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、芳香族カ
ルボン酸エステルを挙げることができる。具体例として
は、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸フェニル、プロピオ
ン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、吉草酸
エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタク
リル酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、トル
イル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、コ
ハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチ
ル、マロン酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン
酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチ
ル、フタル酸モノエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
メチルエチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−プ
ロピル、フタル酸ジイソプロピル、フタル酸ジ−n−ブ
チル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジ−n−オクチ
ル、フタル酸ジフェニル等を挙げることができる。
は、一般式R2 n Si(OR3 )4- n (R2 は炭素数1
〜20の炭化水素基または水素原子を表し、R3 は炭素
数1〜20の炭化水素基を表す。また、nは0≦n<4
の数字を表す。)で表されるようなケイ素化合物を挙げ
ることができる。具体例としては、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テ
トラフェノキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エ
チルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、
イソブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキ
シシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、シクロヘ
キシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、ジエチルジメトキシシラン、ジプロピルジメトキ
シシラン、プロピルメチルジメトキシシラン、ジイソプ
ロピルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、
ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメト
キシシラン、ブチルメチルジメトキシシラン、ブチルエ
チルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシ
ラン、ヘキシルメチルジメトキシシラン、ヘキシルエチ
ルジメトキシシラン、ドデシルメチルジメトキシシラ
ン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロペンチ
ルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルエチルジメ
トキシシラン、シクロペンチルイソプロピルジメトキシ
シラン、シクロペンチルイソブチルジメトキシシラン、
シクロペンチル−t−ブチルジメトキシシラン、ジシク
ロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジ
メトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラ
ン、シクロヘキシルイソプロピルジメトキシシラン、シ
クロヘキシルイソブチルジメトキシシラン、シクロヘキ
シル−t−ブチルジメトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビニル
メチルジメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、
エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラ
ン、イソブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエ
トキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、シク
ロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキ
シシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジエ
トキシシラン、プロピルメチルジエトキシシラン、ジイ
ソプロピルジエトキシシラン、ジブチルジエトキシシラ
ン、ジイソブチルジエトキシシラン、ジ−t−ブチルジ
エトキシシラン、ブチルメチルジエトキシシラン、ブチ
ルエチルジエトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキ
シシラン、ヘキシルメチルジエトキシシラン、ヘキシル
エチルジエトキシシラン、ドデシルメチルジエトキシシ
ラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、ジシクロヘ
キシルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエト
キシシラン、シクロヘキシルエチルジエトキシシラン、
ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジエトキ
シシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、エチルトリ
イソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、フ
ェニルトリ−t−ブトキシシラン、2−ノルボルナント
リメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラ
ン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、トリメ
チルフェノキシシラン、メチルトリアリロキシシラン等
を挙げることができる。
般式 (R4 〜R7 は炭素数1〜20の線状または分岐状のア
ルキル、脂環式、アリール、アルキルアリール、アリー
ルアルキル基を表し、R4 〜R7 はそれぞれ同一であっ
ても異なっていてもよい。また、R4 またはR5 は水素
原子であってもよい。)で表されるようなジアルキルエ
ーテル化合物を挙げることができる。具体例としては、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジ
イソアミルエーテル、ジネオペンチルエーテル、ジヘキ
シルエーテル、ジオクチルエーテル、メチルブチルエー
テル、メチルイソアミルエーテル、エチルイソブチルエ
ーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプ
ロパン、2−イソプロピル−2−イソペンチル−1,3
−ジメトキシプロパン、2,2−ビス(シクロヘキシル
メチル)−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロ
ピル−2−3,7−ジメチルオクチル−1,3−ジメト
キシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメ
トキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシ
ルメチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシ
クロヘキシル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソ
プロピル−2−イソブチル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロ
パン、2,2−ジプロピル−1,3−ジメトキシプロパ
ン、2−イソプロピル−2−シクロヘキシル−1,3−
ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロペ
ンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシク
ロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−ヘプチ
ル−2−ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン等を挙
げることができる。
が特に好ましく用いられる。
は、例えば、特公昭52−39431号公報、特公昭5
2−36786号公報、特開昭54−94590号公
報、特開昭55−36203号公報、特開昭56−41
206号公報、特開昭57−63310号公報、特開昭
57−59916号公報、特開昭58−83006号公
報、特開昭61−218606号公報、特開平1−31
9508号公報特開平3−706号公報等に開示された
方法を挙げることができる。
きる。 (1)液状のマグネシウム化合物、あるいはマグネシウ
ム化合物および電子供与体からなる錯化合物を析出化剤
と反応させたのち、チタン化合物、あるいはチタン化合
物および電子供与体で処理する方法。 (2)固体のマグネシウム化合物、あるいは固体のマグ
ネシウム化合物および電子供与体からなる錯化合物をチ
タン化合物、あるいはチタン化合物および電子供与体で
処理する方法。 (3)液状のマグネシウム化合物と、液状チタン化合物
とを、電子供与体の存在下で反応させて固体状のチタン
複合体を析出させる方法。 (4)(1)、(2)あるいは(3)で得られた反応生
成物をチタン化合物、あるいは電子供与体およびチタン
化合物でさらに処理する方法。 (5)Si−O結合を有する有機ケイ素化合物の共存下
アルコキシチタン化合物をグリニャール試薬等の有機マ
グネシウム化合物で還元して得られる固体生成物を、エ
ステル化合物、エーテル化合物およびTiCl4 で処理
する方法。 (6)金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウムおよ
びハロゲン含有アルコ−ルとの接触反応物をハロゲン化
剤で処理した後あるいは処理せずに電子供与体およびチ
タン化合物と接触する方法。 (7)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウ
ムなどのマグネシウム化合物をハロゲン化剤で処理した
後あるいは処理せずに電子供与体およびチタン化合物と
接触する方法。 (8)(1)〜(7)で得られる化合物を、ハロゲン、
ハロゲン化合物または芳香族炭化水素のいずれかで処理
する方法。 これらの固体触媒の合成方法のうち(1)〜(5)に挙
げた方法が好ましく用いられ、(5)に挙げた方法が特
に好ましく用いられる。
単独でも使用することができるが、無機酸化物、有機ポ
リマー等の、多孔質物質に含浸させて使用することも可
能である。 かかる多孔質無機酸化物としては、SiO
2 ,Al2 O3 ,MgO,TiO2 ,ZrO2 ,SiO
2 −Al2 O3 複合酸化物,MgO−Al2 O3 複合酸
化物,MgO−SiO2 −Al2 O3 複合酸化物等が挙
げられ、多孔質有機ポリマーとしては、ポリスチレン、
スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、スチレン−n,
n’−アルキレンジメタクリルアミド共重合体、スチレ
ン−エチレングリコールジメタクリル酸メチル共重合
体、ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル−ジビニ
ルベンゼン共重合体、アクリル酸エチル−ジビニルベン
ゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリエチレングリ
コールジメタクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、
アクリロニトリル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリ塩
化ビニル、ポリビニルピロリジン、ポリビニルピリジ
ン、エチルビニルベンゼン−ジビニルベンゼン共重合
体、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸メチル共重合
体、ポリプロピレン等に代表されるポリスチレン系、ポ
リアクリル酸エステル系、ポリアクリロニトリル系、ポ
リ塩化ビニル系、ポリオレフィン系のポリマーを挙げる
ことができる。これらの多孔質物質のうち、SiO2 ,
Al2 O3 ,スチレン−ジビニルベンゼン共重合体が好
ましく用いられる。
化合物は、少なくとも分子内に一個のAl−炭素結合を
有するものである。代表的なものを一般式で下記に示
す。 R8 m AlY3-m R9 R10Al−O−AlR11R12 (R8 〜R12は炭素数が1〜8個の炭化水素基を、Yは
ハロゲン、水素またはアルコキシ基を表す。R8 〜R12
はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、
mは2≦m≦3で表される数字である。)有機アルミニ
ウム化合物の具体例としては、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミ
ニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミ
ニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイド
ライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド、トリ
エチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライド
の混合物のようなトリアルキルアルミニウムとジアルキ
ルアルミニウムハライドの混合物、テトラエチルジアル
モキサン、テトラブチルジアルモキサン等のアルキルア
ルモキサンが例示できる。
トリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウム
とジアルキルアルミニウムハライドの混合物、アルキル
アルモキサンが好ましく、とりわけトリエチルアルミニ
ウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミ
ニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物、ま
たはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
子供与体としては、固体触媒成分(A)の調製に用いら
れる電子供与体を用いることができるが、その中でも、
特に下記のような有機ケイ素化合物から選択されること
が好ましい。
般式R2 n Si(OR3 )4-n (R 2 は炭素数1〜20
の炭化水素基または水素原子を、R3 は炭素数1〜20
の炭化水素基を表し、また、nは0≦n<4の数字を表
す。)で表されるような有機ケイ素化合物を挙げること
ができる。
供与体触媒成分(C)としては、例えば一般式R13R14
Si(OR15)2 で表される有機ケイ素化合物が好まし
く用いられる。式中、R13は炭素数1〜20の炭化水素
基を表し、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、ペンチル基等の直鎖状アルキル基が特に好ましい。
また式中、R14は炭素数1〜5の炭化水素基を表し、炭
素数1の炭化水素基が特に好ましい。さらに式中、R15
は炭素数1〜20の炭化水素基を表し、好ましくは炭素
数1〜5の炭化水素基である。
て用いられる有機ケイ素化合物の具体例としては、ジメ
チルジメトキシシラン、エチルメチルジメトキシシラ
ン、プロピルメチルジメトキシシラン、ブチルメチルジ
メトキシシラン、ペンチルメチルジメトキシシラン、ヘ
キシルメチルジメトキシシラン、ヘプチルメチルジメト
キシシラン、オクチルメチルジメトキシシラン、ドデシ
ルメチルジメトキシシラン等を挙げることができる。
ための重合方法において各触媒成分を重合槽に供給する
方法としては、チッソ、アルゴン等の不活性ガス中で水
分の無い状態で供給する以外は、特に制限すべき条件は
ない。
の重合方法において重合(本重合)の実施前に以下に述
べる予備重合を行ってもかまわない。
よび有機アルミニウム化合物(B)の存在下、少量のプ
ロピレンを供給して実施され、スラリー状態で行うのが
好ましい。スラリー化するのに用いる溶媒としては、プ
ロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタ
ン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、
ベンゼン、トルエンのような不活性炭化水素を挙げるこ
とができる。また、スラリー化するに際し、不活性炭化
水素溶媒の一部または全部に変えて液状のプロピレンを
用いることができる。
用量は、固体触媒成分中のチタン原子1モル当たり、
0.5〜700モルのごとく広範囲に選ぶことができる
が、0.8〜500モルが好ましく、1〜200モルが
特に好ましい。
固体触媒成分1g当たり0.01〜1000g、好まし
くは0.05〜500g、特に好ましくは0.1〜20
0gである。
500g−固体触媒成分/l−溶媒が好ましく、特に3
〜300g−固体触媒成分/l−溶媒が好ましい。予備
重合温度は、−20〜100℃が好ましく、特に0〜8
0℃が好ましい。また、予備重合中の気相部でのプロピ
レンの分圧は、0.01〜20kg/cm2 が好まし
く、特に0.1〜10kg/cm2 が好ましいが、予備
重合の圧力、温度において液状であるプロピレンについ
ては、この限りではない。さらに、予備重合時間に特に
制限はないが、通常2分から15時間が好適である。
機アルミニウム化合物、プロピレンを供給する方法とし
ては、固体触媒成分と有機アルミニウム化合物を接触さ
せておいた後プロピレンを供給する方法、固体触媒成分
とプロピレンを接触させておいた後有機アルミニウム化
合物を供給する方法のいずれの方法を用いても良い。ま
た、プロピレンの供給方法としては、重合槽内が所定の
圧力になるように保持しながら順次プロピレンを供給す
る方法、或いは所定のプロピレン量を最初にすべて供給
する方法のいずれの方法を用いても良い。また、得られ
る重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動剤
を添加することも可能である。
下、固体触媒成分を少量のプロピレンで予備重合するに
際し、必要に応じて電子供与体を共存させても良い。使
用される電子供与体は、上記の電子供与体触媒成分
(C)の一部または、全部である。その使用量は、固体
触媒成分中に含まれるチタン原子1モルに対し、0.0
1〜400モル、好ましくは0.02〜200モル、特
に好ましくは、0.03〜100モルであり、有機アル
ミニウム化合物に対し、0.003〜5モル、好ましく
は0.005〜3モル、特に好ましくは0.01〜2モ
ルである。
に制限なく、有機アルミニウム化合物と別個に供給して
も良いし、予め接触させて供給しても良い。また、予備
重合で使用されるプロピレンは、後述する本重合で使用
されるプロピレンと同一であっても異なっていても良
い。
は、予備重合を行うことなく、例えば前述の固体触媒成
分(A)、有機アルミニウム化合物(B)および電子供
与体触媒成分(C)からなる重合用触媒の存在下に、プ
ロピレンの本重合を行うことができる。
よび電子供与体触媒成分は、個別に供給しても良いし、
いずれか二者を予め接触させて供給しても良い。
量は、固体触媒成分中のチタン原子1モル当たり、1〜
1000モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、特
に5〜600モルの範囲が好ましい。
媒成分(C)は、固体触媒成分中に含まれるチタン原子
1モルに対し、0.1〜2000モル、好ましくは0.
3〜1000モル、特に好ましくは、0.5〜800モ
ルであり、有機アルミニウム化合物に対し、0.001
〜5モル、好ましくは0.005〜3モル、特に好まし
くは0.01〜1モルである。
て実施することができるが、20〜180℃が好まし
い。重合圧力に関しては特に制限は無いが、工業的かつ
経済的であるという点で、一般に、常圧〜100kg/
cm2 、好ましくは2〜50kg/cm2 程度の圧力が
採用される。重合形式としては、バッチ式、連続式いず
れでも可能である。また、プロパン、ブタン、イソブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンの如き不
活性炭化水素溶媒によるスラリー重合もしくは溶液重
合、重合温度において液状のオレフィンを媒体としたバ
ルク重合または気相重合も可能である。
めに水素等の連鎖移動剤を添加することも可能である。
を損なわない範囲でエチレンおよびまたは炭素数4以上
のα−オレフィンを共重合させることが可能である。
を損なわない範囲で安定剤、滑剤、帯電防止剤、および
アンチブロッキング剤等を添加できる。また、無機およ
び有機の各種充填剤も本発明の目的を損なわない範囲で
添加できる。
る方法にて製膜、延伸加工され二軸延伸フィルムとな
る。すなわち、該ポリプロピレンを押出機にて溶融後、
Tダイより押出し、冷却ロールにてシート状に冷却固化
する。次いで得られたシートを多数の加熱ロールにて縦
方向に予熱、延伸し、続いて予熱部、延伸部、および熱
処理部からなる加熱炉にて横方向に延伸し、必要に応じ
てコロナ処理等を実施し、巻き取る。該ポリプロピレン
の溶融温度は、分子量によるが、通常230℃〜290
℃の範囲で行われる。縦延伸温度は130〜150℃、
縦延伸倍率は、4〜6倍で通常行われ、横延伸温度は1
50〜165℃、横延伸倍率は8〜10倍で通常行われ
る。
プロピレンフィルムは、従来の二軸延伸ポリプロピレン
フィルムに比較し、良好な延伸性を持ちつつ、優れた剛
性および寸法安定性を持つものである。
るが、本発明はその要旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。なお実施例および比較例における
各項目の測定は以下の方法に従って行った。
重量% ポリプロピレン5gを沸騰キシレン500mlに完全に
溶解させた後20℃に降温し、4時間以上放置する。そ
の後これを析出物と溶液とに濾別し、濾液を乾固して減
圧下70℃で乾燥し、その重量を測定して求めた。 (2)105℃キシレン不溶部(XIS);重量% 角五らによりMacromolecules,21,3
14〜319(1988)に発表された論文に記載の方
法に基づいてポリプロピレンを130℃キシレンに溶解
させた後、海砂を投入して20℃まで冷却し、更に再加
熱した際、105℃では抽出されず、105を越え13
5℃までで抽出された部分の重量%を求めた。 (3)110Hzの振動数を与えた時の複素弾性率が、
1×109 dyne/cm2 を示す温度(T1);℃ ポリプロピレンをJIS K6758−81に従い、厚
み0.25mmのプレスシートに成形し、次にシートか
ら長さ40mm、幅2mm、厚み0.25mmの試験片
を採取し、該試験片に自動動的粘弾性測定機(RHEO
BIBRONDV-II-EA、オリエンテック(株)製)
を用いて110Hzの振動数を与えた時の複素弾性率が
1×109 dyne/cm2 を示す温度を測定して求め
た。
/10分 JIS K7210に従い、条件−14の方法で測定し
た。 (5)ヘイズ;% ASTM D1103に従い、測定した。 (6)ヤング率;kg/cm2 幅20mmの試験片を縦方向(MD)および横方向(T
D)より採取し、引張試験機によりチャック間隔60m
m、引張速度5mm/分でS−S曲線をとり、初期弾性
率を測定した。 (7)寸法安定性;% 長さ200mm、幅100mmのフィルム試験片を縦方
向(MD)より採取し、縦方向に1kgの加重をかけ、
40℃で120hr保持した後の伸び率を測定し、寸法
安定性とした。 (8)延伸加工性 ポリプロピレンをJIS K6758−81に従い、厚
み500μのプレスシートに成形し、次にシートから9
0mm×90mmの試料を採取し以下の条件で2軸延伸
を行い、延伸ムラ、または延伸割れのため良好なフィル
ムが得られない場合を延伸性不良(×)とし、良好なフ
ィルムが得られる場合を延伸加工性良好(○)とした。 延伸機:東洋精機製二軸延伸試験装置 温度:135℃ 余熱時間:3分間 延伸倍率:5×5倍 延伸速度:5m/分
00mlのフラスコをアルゴンで置換したのち、グリニ
ャール用削状マグネシウム32.0gを投入した。滴下
ロートにブチルクロリド120gとジブチルエーテル5
00mlを仕込み、フラスコ中のマグネシウムに約30
ml滴下し、反応を開始させた。反応開始後、50℃で
4時間かけて滴下を続け、滴下終了後、60℃で更に1
時間反応を続けた。その後、反応溶液を室温に冷却し、
固形分を濾別した。サンプリングした反応溶液中のブチ
ルマグネシウムクロリドを1規定硫酸で加水分解し、1
規定水酸化ナトリウム水溶液で逆滴定して濃度を決定し
たところ(指示薬としてフェノールフタレインを使
用)、濃度は2.1モル/リットルであった。
ルゴンで置換した後、ヘキサン290ml、テトラブト
キシチタン7.7g(23ミリモル)およびテトラエト
キシシラン75.0g(360ミリモル)を投入し、均
一溶液とした。次に、(a)で合成した有機マグネシウ
ム化合物溶液181mlを、フラスコ内の温度を5℃に
保ちながら、滴下ロートから3.5時間かけて徐々に滴
下した。滴下終了後、室温でさらに1時間撹拌した後室
温で固液分離し、ヘキサン300mlで3回、トルエン
300mlで3回洗浄を繰り返した後トルエン300m
lを加えた。
し、組成分析を行ったところ固体生成物中にはチタン原
子が2.1重量%、エトキシ基が36.2重量%、ブト
キシ基が3.8重量%含有されていた。またスラリー濃
度は、0.125g/mlであった。
ジイソブチル45.8ml(171ミリモル)を加え、
95℃で30分反応を行った。反応後、固液分離し、ト
ルエン287mlで2回洗浄を行った。
理) 上記(c)での洗浄終了後、フラスコにトルエン74.
5ml、フタル酸ジイソブチル2.9ml(11ミリモ
ル)、ブチルエーテル6.3ml(37ミリモル)、お
よび四塩化チタン99ml(0.90モル)を加え、1
00℃で3時間反応を行った。反応終了後、同温度で固
液分離した後、同温度でトルエン287mlで2回洗浄
を行った。次いで、トルエン74.5ml、ブチルエー
テル6.3ml(37ミリモル)、および四塩化チタン
50ml(0.45モル)を加え、100℃で1時間反
応を行った。反応終了後、同温度で固液分離した後、同
温度でトルエン287mlで4回洗浄を行ったのち、ヘ
キサン287mlで3回洗浄し、さらに減圧乾燥して固
体触媒成分46gを得た。
重量%、フタル酸エステルが10.7重量%、エトキシ
基が0.7重量%、ブトキシ基が0.3重量%含まれて
いた。
分に脱水、脱気処理したn−ヘキサン1.5L、トリエ
チルアルミニウム37.5mmol、ノルマルプロピル
メチルジメトキシシラン3.75mmol、および
(d)にて調製した固体触媒成分30gを投入し、槽内
温度を15℃に保ちながらプロピレン30gを45分間
かけて連続的に供給して予備重合を行った。得られた予
備重合体スラリーを内容積150LのSUS製撹拌機付
きオートクレーブに移送した後、充分に精製された液状
ブタン100Lを加えて、10℃以下の温度に保持して
保存した。
温度75℃、重合圧力18kg/cm2 G、気相部の水
素濃度を0.1%に保持するようにプロピレンおよび水
素を供給する条件下で、トリエチルアルミニウム(以下
TEAと略す)50mmol/Hr、ノルマルプロピル
メチルジメトキシシラン(以下nPMDMSと略す)1
5mmol/Hrおよび(e)にて調製した予備重合体
スラリーを固体触媒成分として2.0g/Hr供給して
プロピレンの連続気相重合を行い18.1kg/Hrの
粉末重合体を得た。重合槽内保持量と重合体生成量より
計算した平均滞留時間は3.3時間であり、固体触媒成
分あたりの重合体量(PP/cat)は9050g/g
であった。
押出機により造粒し、ペレットを得た。このペレットの
基本物性を表1に示す。
クリューを有するTダイ押出機を用いて270℃で溶融
押出を行い、次いで30℃の冷却ロールで急冷してシー
トを得た。このシートを145℃で加熱しながら縦延伸
し、次いで157℃の熱風で加熱しながら横延伸した
後、165℃で緊張熱処理して厚さ20μの二軸延伸フ
ィルムを得た。該フィルムの物性を表2に示す。
Sの供給量を変えた以外は実施例1と同様の方法でペレ
ットを得た。このペレットの基本物性を表1に示す。実
施例1と同様の条件で延伸加工を行った二軸延伸フィル
ムの物性を表2に示す。
成分の合成、(c)エステル処理固体の合成、(d)固
体触媒成分の合成(活性化処理)、および(e)予備重
合は実施例1と同様の方法で予備重合体スラリーを得
た。 (f)プロピレンの重合 液状プロピレンを媒体としてスラリー重合を行う方法に
おいて内容積300Lの撹拌機付き重合反応槽に液状プ
ロピレン57kg/Hr、TEA50mmol/Hr、
nPMDMS15mmol/Hr、および実施例1−
(e)にて調製した予備重合体スラリーを固体触媒成分
として1.0g/Hr供給し、更に重合槽気相部分の水
素濃度を0.3%に保持するように水素を供給し、重合
温度を70℃に保ち、重合槽内液面レベルが一定に保持
されるように重合体スラリーを抜き出す方法で連続重合
を行い粉末重合体を得た。実施例1と同様の条件で押出
機により造粒し、ペレットを得た。このペレットの基本
物性を表1に示す。実施例1と同様の条件で延伸加工を
行った二軸延伸フィルムの物性を表2に示す。
Sの供給量を1.0mmol/Hrに変えた以外は実施
例1と同様の方法でペレットを得た。このペレットの基
本物性を表1に示す。実施例1と同様の条件で延伸加工
を行った二軸延伸フィルムの物性を表2に示す。
りにシクロヘキシルエチルジメトキシシラン(以下CH
EDMSと略す)を用い、実施例1(f)のプロピレン
の重合においてnPMDMSの代わりにCHEDMSを
用い、供給量を5.0mmol/Hrに変えた以外は実
施例1と同様の方法でペレットを得た。このペレットの
基本物性を表1に示す。実施例1と同様の条件で延伸加
工を行った二軸延伸フィルムの物性を表2に示す。
りにCHEDMSを用い、実施例3(f)のプロピレン
の重合においてnPMDMSの代わりにCHEDMSを
用い、供給量を1.25mmol/Hrに変えた以外は
実施例3と同様の方法でペレットを得た。このペレット
の基本物性を表1に示す。実施例1と同様の条件で延伸
加工を行った二軸延伸フィルムの物性を表2に示す。
サン40L、四塩化チタン10Lを投入し、この溶液を
−5℃に保ち乾燥ヘキサン30L、エチルアルミニウム
セスキクロライド23.2Lよりなる溶液を反応系の温
度が−30℃以下に保たれるような条件で滴下した。つ
いで、そのままの温度で2時間攪拌を続けた。反応後静
置して得られた還元生成物を0℃で固液分離し、40L
のヘキサンで2回洗浄し16kgの還元生成物を得た。
化し、スラリー濃度を0.2g/ccとして140℃で
2時間熱処理した。反応後上澄み液を抜き出し、40L
のヘキサンで2回洗浄し、三塩化チタン組成物(A)を
得た。
トルエン55Lにスラリー化し、三塩化チタン組成物
(A)/ヨウ素/ジイソアミルエーテル=1/0.1/
1.0モル比になるようにヨウ素及びイシアミルエーテ
ルを投入し、80℃で1時間反応させることにより三塩
化チタン固体触媒(B)を得た。
で置換した後、ヘプタン68L、プロピレン13.6k
gを送入した。重合器を60℃に昇温し、圧力が10k
g/cm2 G、気相中の水素の濃度が0.5モル%にな
るようにプロピレン、および水素を送入した。前記三塩
化チタン固体触媒(B)を3.1g、ジエチルアルミニ
ウムクロライド(DEAC)を25g投入して、ヘプタ
ン2Lで洗い込み重合を開始した。以後、温度、圧力、
気相組成が一定に維持されるようにモノマーを連続的に
供給して8時間重合を続けた。イソブタノールを投入し
て重合を停止したのち、60℃のヘプタン70Lを加
え、30分間攪拌した。遠心分離器で粉末重合体を分離
し、乾燥して26.5kgの粉末重合体を得た。次に実
施例1と同様な方法でペレットを得た。このペレットの
基本物性を表1に示す。次に該重合体ペレットを実施例
1と同様の条件で延伸加工を行った二軸延伸フィルムの
物性を表2に示す。
ム用ポリプロピレンは優れた延伸加工性を有し、且つ延
伸加工して得られる二軸延伸フィルムは剛性および寸法
安定性に優れており、包装材料等に好適に使用できる。
Claims (7)
- 【請求項1】下記の条件(1)〜(3)を満足すること
を特徴とする二軸延伸フィルム用ポリプロピレン。 (1)20℃キシレン可溶部(CXS)が、3.5重量
%以下であること (2)20℃キシレン可溶部(CXS)と105℃キシ
レン不溶部(XIS、重量%)との関係が、XIS≦7
0.00−3.64CXSであること (3)230℃のメルトフローレイト(MFR)が、
0.5〜10.0g/10分であること - 【請求項2】110Hzの振動を与えた時の複素弾性率
が1×109 dyne/cm2 を示す温度が134〜1
52℃であることを特徴とする請求項1に記載の二軸延
伸フィルム用ポリプロピレン。 - 【請求項3】110Hzの振動を与えた時の複素弾性率
が1×109 dyne/cm2 を示す温度が137〜1
45℃であり、230℃のメルトフローレイト(MF
R)が1.0〜8.0g/10分であることを特徴とす
る請求項1に記載の二軸延伸フィルム用ポリプロピレ
ン。 - 【請求項4】(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンお
よび電子供与体を必須成分として含有する固体触媒成
分、(B)有機アルミニウム化合物、及び(C)電子供
与体からなる触媒系を用いて重合されたものであって、
下記の条件(1)〜(3)を満足することを特徴とする
二軸延伸フィルム用ポリプロピレン。 (1)20℃キシレン可溶部(CXS)が、3.5重量
%以下であること (2)20℃キシレン可溶部(CXS)と105℃キシ
レン不溶部(XIS、重量%)との関係が、XIS≦7
0.00−3.64CXSであること (3)230℃のメルトフローレイト(MFR)が、
0.5〜10.0g/10分であること - 【請求項5】110Hzの振動を与えた時の複素弾性率
が1×109 dyne/cm2 を示す温度が134〜1
52℃であることを特徴とする請求項4に記載の二軸延
伸フィルム用ポリプロピレン。 - 【請求項6】110Hzの振動を与えた時の複素弾性率
が1×109 dyne/cm2 を示す温度が137〜1
45℃であり、230℃のメルトフローレイト(MF
R)が1.0〜8.0g/10分であることを特徴とす
る請求項4に記載の二軸延伸フィルム用ポリプロピレ
ン。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項に記載の二軸
延伸フィルム用ポリプロピレンを延伸加工してなること
を特徴とする二軸延伸フィルム。
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DE69431444T DE69431444T2 (de) | 1993-12-06 | 1994-11-28 | Alphaolefinpolymere, Katalysator zur Alphaolefinpolymerisation und Verfahren zur Herstellung von Alphaolefinpolymeren |
DE69410757T DE69410757T3 (de) | 1993-12-06 | 1994-11-28 | Alphaolefinpolymere, Katalysator zur Alphaolefinpolymerisation und Verfahren zur Herstellung von Alphaolefinpolymeren |
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KR1019940032837A KR100346290B1 (ko) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | α-올레핀중합체,α-올레핀중합용촉매및α-올레핀중합체의제조방법 |
CN94119476A CN1045968C (zh) | 1993-12-06 | 1994-12-06 | α-烯烃聚合物及α-烯烃聚合物的制造方法 |
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KR20230096313A (ko) * | 2021-12-23 | 2023-06-30 | 에쓰대시오일 주식회사 | 폴리프로필렌 수지 조성물 및 이의 제조방법 |
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- 1994-04-20 JP JP8143894A patent/JP3825482B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR20230096313A (ko) * | 2021-12-23 | 2023-06-30 | 에쓰대시오일 주식회사 | 폴리프로필렌 수지 조성물 및 이의 제조방법 |
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