JP4419648B2 - プロピレン系重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プロピレン系重合体の製造方法に関するものである。
結晶性プロピレン系重合体部と非晶性プロピレン系重合体部とを有するプロピレン系重合体は、耐熱性、剛性および耐衝撃性に優れるため、バンパーやドアトリムなどの自動車部品、レトルト食品包装容器などの各種包装容器などに用いられている。該プロピレン系重合体の製造方法としては、例えば、第1段階重合工程で、スラリー重合法によりプロピレンの重合を行ってポリプロピレン粒子を得た後、第2段階重合工程で、該ポリプロピレン粒子を用いて、気相重合法によりプロピレンとエチレンとを共重合して重合体粒子を得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−168142号公報
しかしながら、上記方法では、重合体粒子の粘着性が増し、重合反応器内での重合体粒子の混合状態が不均一となることや、重合反応器から重合体粒子を抜き出す際に、抜出口が閉塞することやあった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、結晶性プロピレン系重合体部と非晶性プロピレン系重合体部とを有するプロピレン系重合体の製造方法であって、粘着性が低減した重合体粒子を得ることができるプロピレン系重合体の製造方法を提供することにある。
本発明は、下記工程(I)、工程(II)および工程(III)を有するプロピレン系重合体の製造方法であって、工程(I)以降に工程(II)および工程(III)を有し、プロピレン系重合体中の下記重合体成分(A)の含有量が55〜85重量%であり、下記重合体成分(B)の含有量が5〜15重量%であり、下記重合体成分(C)の含有量が10〜30重量%である(ただし、プロピレン系重合体を100重量%とする。)プロピレン系重合体の製造方法にかかるものである。
工程(I):プロピレンに基づく単量体単位の含有量が96重量%以上(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)である重合体成分(A)を製造する工程
工程(II):プロピレンに基づく単量体単位の含有量が65〜90重量%(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、極限粘度([η]b)が1〜3dl/gである重合体成分(B)を製造する工程
工程(III):プロピレンに基づく単量体単位の含有量が30〜60重量%(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、極限粘度([η]c)が1.5〜9dl/gであり、該[η]cが[η]bよりも大きい重合体成分(C)を製造する工程
本発明により、結晶性プロピレン系重合体部と非晶性プロピレン系重合体部とを有するプロピレン系重合体の製造方法であって、粘着性が低減した重合体粒子を得ることができるプロピレン系重合体の製造方法を提供することができる。
工程(I)は、プロピレンに基づく単量体単位の含有量が96重量%以上(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)である重合体成分(A)を製造する工程である。該値が小さすぎると、重合体粒子の耐粘着性が劣ることがあり、プロピレン系重合体の耐熱性が低下することがある。なお、該プロピレンに基づく単量体単位の含有量は、赤外分光法により測定される。
工程(I)では、プロピレンの単独重合を行ってもよく、プロピレン以外の単量体とプロピレンとを共重合してもよい。該プロピレン以外の単量体としては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素原子数が2〜8のオレフィン(但し、プロピレンを除く。)をあげることができ、これらは、1種または2種以上組み合わせて用いられる。工程(I)で製造する重合体成分としては、好ましくは、プロピレン単独重合体およびプロピレン−エチレン共重合体である。
工程(I)の重合法としては、バルク重合法、溶液重合法、スラリー重合法および気相重合法があげられる。該バルク重合法とは、液状のオレフィンを媒体として重合を行う方法であり、該溶液重合法もしくは該スラリー重合法とは、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の不活性炭化水素溶媒中で重合を行う方法である。また該気相重合法とは、気体状態の単量体を媒体として、その媒体中で気体状態の単量体を重合する方法である。これらの重合法を任意に組合せてもよく、これらの重合法は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。また、工程(I)において、重合温度は、通常、温度0〜120℃、好ましくは、20〜100℃、重合圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは0.2〜8.0MPaである。なお、重合体の分子量を調整するために、水素などの連鎖移動剤を用いることができる。
工程(II)は、プロピレンに基づく単量体単位の含有量が65〜90重量%(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、極限粘度([η]b)が1〜3dl/gである重合体成分(B)を製造する工程である。該工程で用いられるプロピレン以外の単量体としては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素原子数が2〜8のオレフィン(但し、プロピレンを除く。)をあげることができ、これらは、1種または2種以上組み合わせて用いられる。プロピレン以外の単量体としては、好ましくは、エチレンである。
工程(II)で製造する重合体成分のプロピレンに基づく単量体単位の含有量は、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%として、65〜90重量%である。該値が小さすぎると、重合体粒子の耐粘着性が劣ることがあり、該値が大きすぎると、プロピレン系重合体の耐衝撃性が低下することがある。好ましくは70〜85重量%であり、より好ましくは75〜80重量%である。なお、該プロピレンに基づく単量体単位の含有量は、赤外分光法により測定される。
工程(II)で製造する重合体成分の極限粘度([η]b)は、1dl/g以上である。該値が小さすぎると、重合体粒子の耐粘着性が劣ることがあり、プロピレン系重合体の耐衝撃性が低下することがある。好ましくは1.2dl/g以上であり、より好ましくは1.5dl/g以上である。また、極限粘度[η]bは、プロピレン系重合体をフィルムにした場合のフィルムのフィッシュアイを低減する観点から、好ましくは3dl/g以下であり、より好ましくは2.7dl/g以下であり、更に好ましくは2.5dl/g以下である。なお、該極限粘度は、135℃のテトラリン溶液を用いて測定される。
工程(II)の重合法としては、工程(I)の重合法で説明した通りのバルク重合法、溶液重合法、スラリー重合法および気相重合法があげられ、これらの重合法を任意に組合せてもよく、これらの重合法は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。工程(II)の重合法としては、好ましくは、気相重合法である。また、工程(II)において、重合温度は、通常、温度0〜120℃、好ましくは、20〜100℃、重合圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは0.2〜8.0MPaである。なお、重合体の分子量を調整するために、水素などの連鎖移動剤を用いることができる。
工程(III)は、プロピレンに基づく単量体単位の含有量が30〜60重量%(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、極限粘度([η]c)が1.5〜9dl/gであり、該[η]cが[η]bよりも大きい重合体成分(C)を製造する工程である。該工程で用いられるプロピレン以外の単量体としては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンなどの炭素原子数が2〜8のオレフィン(但し、プロピレンを除く。)をあげることができ、これらは、1種または2種以上組み合わせて用いられる。プロピレン以外の単量体としては、好ましくは、エチレンである。
工程(III)で製造する重合体成分のプロピレンに基づく単量体単位の含有量は、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%として、30〜60重量%である。該値が小さすぎても、大きすぎても、プロピレン系重合体の耐衝撃性が低下することがある。好ましくは35〜60重量%であり、より好ましくは40〜55重量%である。なお、該プロピレンに基づく単量体単位の含有量は、赤外分光法により測定される。
工程(III)で製造する重合体成分の極限粘度([η]c)は、1.5dl/g以上である。該値が小さすぎると、重合体粒子の耐粘着性が劣ることがある。重合体粒子の耐粘着性を高める観点およびプロピレン系重合体の耐衝撃性を高める観点から、好ましくは1.7dl/g以上であり、より好ましくは2dl/g以上である。また、極限粘度[η]cは、押出加工性を高める観点から、好ましくは9dl/g以下であり、より好ましくは8dl/g以下であり、更に好ましくは7dl/g以下である。また、該[η]cが、[η]bと同じ値あるいは[η]bよりも小さい値であると、重合体粒子の耐粘着性が劣ることがある。なお、該極限粘度は、135℃のテトラリン溶液を用いて測定される。
工程(III)の重合法としては、工程(I)の重合法で説明した通りのバルク重合法、溶液重合法、スラリー重合法および気相重合法があげられ、これらの重合法を任意に組合せてもよく、これらの重合法は、回分式、半回分式、連続式のいずれでもよい。工程(III)の重合法としては、好ましくは、気相重合法である。また、工程(III)において、重合温度は、通常、温度0〜120℃、好ましくは、20〜100℃、重合圧力は、通常、常圧〜10MPa、好ましくは0.2〜8.0MPaである。なお、重合体の分子量を調整するために、水素などの連鎖移動剤を用いることができる。
本発明の製造方法は、工程(I)以降に工程(II)および工程(III)を有するプロピレン系重合体の製造方法であり、工程(I)−工程(II)−工程(III)の順番で行ってもよく、工程(I)−工程(III)−工程(II)の順番で行ってもよい。また、工程(I)を複数有していてもよく、更には、工程(II)および工程(III)の両方、あるいは一方を複数有していてもよい。例えば、工程(I)−1/工程(I)−2/工程(II)/工程(III)、工程(I)/工程(II)−1/工程(II)−2/工程(III)、工程(I)/工程(II)/工程(III)−1/工程(III)−2、工程(I)/工程(II)−1/工程(III)−1/工程(II)−2/工程(III)−2などの順番で行ってもよい。
プロピレン系重合体を100重量%として、工程(I)で製造された重合体成分(A)のプロピレン系重合体中の含有量は、55〜85重量%であり、工程(II)で製造された重合体成分(B)のプロピレン系重合体中の含有量は5〜15重量%であり、工程(III)で製造された重合体成分(C)のプロピレン系重合体中の含有量は10〜30重量%である。重合体(A)の含有量が少なすぎると重合体粒子の耐粘着性が劣ることがあり、多すぎるとプロピレン系重合体の耐衝撃性が低下することがある。好ましくは58〜81重量%であり、より好ましくは62〜78重量%である。重合体(B)の含有量が少なすぎると重合体粒子の耐粘着性が劣ることがあり、多すぎるとプロピレン系重合体の耐衝撃性が低下することがある。好ましくは7〜15重量%であり、より好ましくは7〜13重量%である。重合体(C)の含有量が少なすぎるとプロピレン系重合体の耐衝撃性が低下することあり、多すぎると重合体粒子の耐粘着性が劣ることがある。好ましくは12〜27重量%であり、より好ましくは15〜25重量%である。
本発明の製造方法に用いる重合触媒としては、公知のオレフィン重合触媒を使用することができ、例えば、チタンとマグネシウムとハロゲンと電子供与体とを含有する固体触媒成分(以下、触媒成分(A)と称する。)、有機アルミニウム化合物成分および電子供与体成分からなる重合触媒をあげることができる。
該触媒成分(A)としては、一般にチタン・マグネシウム複合型と触媒と呼ばれているものとして使用することができ、下記のようなチタン化合物およびマグネシウム化合物、電子供与体を接触させることにより得ることができる。
触媒成分(A)の調整に用いられるチタン化合物としては、例えば、一般式Ti(OR1a4-a(R1は炭素数が1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン原子を、aは0≦a≦4の数を表す。)で表されるチタン化合物があげられる。具体的には、四塩化チタン等のテトラハロゲン化チタン化合物;エトキシチタントリクロライド、ブトキシチタントリクロライド等のトリハロゲン化アルコキシチタン化合物;ジエトキシチタンジクロライド、ジブトキシチタンジクロライド等のジハロゲン化ジアルコキシチタン化合物;トリエトキシチタンクロライド、トリブトキシチタンクロライド等のモノハロゲン化トリアルコキシチタン化合物;テトラエトキシチタン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン化合物をあげることができる。これらチタン化合物は、単独で用いてもよいし、二種類以上を組合せて用いてもよい。
触媒成分(A)の調整に用いられるマグネシウム化合物としては、例えば、マグネシウム−炭素結合やマグネシウム−水素結合を持ち、還元能を有するマグネシウム化合物、あるいは、還元能を有さないマグネシウム化合物等があげられる。還元能を有するマグネシウム化合物の具体例としては、ジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム等のジアルキルマグネシウム化合物;ブチルマグネシウムクロライド等のアルキルマグネシウムハライド化合物;ブチルエトキシマグネシム等のアルキルアルコキシマグネシウム化合物;ブチルマグネシウムハイドライド等のアルキルマグネシウムハイドライド等があげられる。これらの還元能を有するマグネシウム化合物は、有機アルミニウム化合物との錯化合物の形態で用いてもよい。
一方、還元能を有さないマグネシウム化合物の具体例としては、マグネシウムジクロライド等のジハロゲン化マグネシウム化合物;メトキシマグネシウムクロライド、エトキシマグネシウムクロライド、ブトキシマグネシウムクロライド等のアルコキシマグネシウムハライド化合物;ジエトキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム等のジアルコキシマグネシウム化合物;ラウリル酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム等のマグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。これらの還元能を有さないマグネシウム化合物は、予め或いは触媒成分(A)の調製時に、還元能を有するマグネシウム化合物から公知の方法で合成したものであってもよい。
触媒成分(A)の調整に用いられる電子供与体としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類等の含酸素電子供与体;アンモニア類、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等の含窒素電子供与体;有機酸ハライド類をあげることが出来る。これらの電子供与体のうち、好ましくは、無機酸のエステル類、有機酸のエステル類およびエーテル類が用いられる。
無機酸のエステル類としては好ましくは、一般式R2 nSi(OR34-n(R2は炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子を表し、R3は炭素数1〜20の炭化水素基を表す。また、nは0≦n<4の数を表す。)で表されるケイ素化合物があげられる。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン;ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ブチルメチルジメトキシシラン、ブチルエチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、ジ−t−ブチルジエトキシシラン、ブチルメチルジエトキシシラン、ブチルエチルジエトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン等のジアルキルジアルコキシシラン等があげられる。
有機酸のエステル類として好ましくは、モノおよび多価のカルボン酸エステルが用いられ、それらの例として脂肪族カルボン酸エステル、脂環式カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステルがあげられる。具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、吉草酸エチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、トルイル酸メチル、トルイル酸エチル、アニス酸エチル、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、マロン酸ジエチル、マロン酸ジブチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ−n−ブチル、フタル酸ジイソブチル等があげられる。好ましくはメタクリル酸エステル等の不飽和脂肪族カルボン酸エステルおよびマレイン酸エステル等のフタル酸エステルであり、さらに好ましくはフタル酸ジエステルである。
エーテル類としては、例えば、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジアミルエーテル、ジイソアミルエーテル、メチルブチルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルイソブチルエーテル等のジアルキルエーテルがあげられる。好ましくはジブチルエーテルと、ジイソアミルエーテルである。
有機酸ハライド類としては、モノおよび多価のカルボン酸ハライド等があげられ、例えば、脂肪族カルボン酸ハライド、脂環式カルボン酸ハライド、芳香族カルボン酸ハライド等があげられる。具体例としては、アセチルクロライド、プロピオン酸クロライド、酪酸クロライド、吉草酸クロライド、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド、塩化ベンゾイル、トルイル酸クロライド、アニス酸クロライド、コハク酸クロライド、マロン酸クロライド、マレイン酸クロライド、イタコン酸クロライド、フタル酸クロライド等をあげることができる。好ましくは塩化ベンゾイル、トルイル酸クロライド、フタル酸クロライド等の芳香族カルボン酸クロライドであり、さらに好ましくはフタル酸クロライドである。
触媒成分(A)の調整方法としては、例えば、下記の方法があげられる。
(1)液状のマグネシウム化合物、あるいはマグネシウム化合物および電子供与体からなる錯化合物を析出化剤と反応させたのち、チタン化合物、あるいはチタン化合物および電子供与体で処理する方法。
(2)固体のマグネシウム化合物、あるいは固体のマグネシウム化合物および電子供与体からなる錯化合物をチタン化合物、あるいはチタン化合物および電子供与体で処理する方法。
(3)液状のマグネシウム化合物と、液状チタン化合物とを、電子供与体の存在下で反応させて固体状のチタン・マグネシウム複合体を析出させる方法。
(4)(1)、(2)あるいは(3)で得られた反応生成物をチタン化合物、あるいは電子供与体およびチタン化合物でさらに処理する方法。
(5)Si−O結合を有する有機ケイ素化合物の共存下アルコキシチタン化合物をグリニャール試薬等の有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物を、エステル化合物、エーテル化合物および四塩化チタンで処理する方法。
(6)有機ケイ素化合物または有機ケイ素化合物およびエステル化合物の存在下、チタン化合物を有機マグネシウム化合物で還元して得られる固体生成物を、エーテル化合物と四塩化チタンの混合物、次いで有機酸ハライド化合物の順で加えて処理したのち、該処理固体をエーテル化合物と四塩化チタンの混合物もしくはエーテル化合物と四塩化チタンとエステル化合物の混合物で処理する方法。
(7)金属酸化物、ジヒドロカルビルマグネシウムおよびハロゲン含有アルコ−ルとの接触反応物をハロゲン化剤で処理した後あるいは処理せずに電子供与体およびチタン化合物と接触する方法。
(8)有機酸のマグネシウム塩、アルコキシマグネシウムなどのマグネシウム化合物をハロゲン化剤で処理した後あるいは処理せずに電子供与体およびチタン化合物と接触する方法。
(9)(1)〜(8)で得られる化合物を、ハロゲン、ハロゲン化合物または芳香族炭化水素のいずれかで処理する方法。
これらの触媒成分(A)の調整方法のうち、好ましくは、(1)〜(6)の方法である。これらの調整は通常、全て窒素、アルゴン等の不活性気体雰囲気下で行われる。
触媒成分(A)の調整において、チタン化合物、有機ケイ素化合物およびエステル化合物は、適当な溶媒に溶解もしくは希釈して使用するのが好ましい。かかる溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロへキサン、メチルシクロヘキサン、デカリン等の脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物等があげられる。
触媒成分(A)の調整において、有機マグネシウム化合物を用いる還元反応の温度は、通常、−50〜70℃であり、触媒活性およびコストを高める観点から、好ましくは−30〜50℃、特に好ましくは−25〜35℃である。有機マグネシウム化合物の滴下時間は、特に制限はないが、通常30分〜12時間程度である。また、還元反応終了後、さらに20〜120℃の温度で後反応を行ってもよい。
触媒成分(A)の調整において、還元反応の際に、無機酸化物、有機ポリマー等の多孔質物質を共存させ、固体生成物を多孔質物質に含浸させてもよい。かかる多孔質物質としては、細孔半径20〜200nmにおける細孔容積が0.3ml/g以上であり、平均粒径が5〜300μmであるものが好ましい。該多孔質無機酸化物としては、SiO2、Al23、MgO、TiO2、ZrO2又はこれらの複合酸化物等があげられる。また、多孔質ポリマーとしては、ポリスチレン、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体等のポリスチレン系多孔質ポリマー;ポリアクリル酸エチル、アクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチル−ジビニルベンゼン共重合体等のポリアクリル酸エステル系多孔質ポリマー;ポリエチレン、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、ポリプロピレン等のポリオレフィン系多孔質ポリマーがあげられる。これらの多孔質物質のうち、好ましくはSiO2、Al23、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体である。
重合触媒に用いられる有機アルミニウム化合物成分は、少なくとも分子内に一個のAl−炭素結合を有するものであり、代表的なものを一般式で下記に示す。
4 mAlY3-m
56Al−O−AlR78
(R4〜R8は炭素数が1〜8個の炭化水素基を、Yはハロゲン原子、水素またはアルコキシ基を表す。R4〜R8はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。また、mは2≦m≦3で表される数である。)
有機アルミニウム化合物成分の具体例としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライド;ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド等のジアルキルアルミニウムハライド;トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物のようなトリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合物;テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアルモキサン等のアルキルアルモキサン等があげられる。これらの有機アルミニウム化合物のうち、好ましくはトリアルキルアルミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合物、アルキルアルモキサンであり、さらに好ましくはトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物、またはテトラエチルジアルモキサンが好ましい。
重合触媒に用いられる電子供与体成分としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸または無機酸のエステル類、エーテル類、酸アミド類、酸無水物類等の含酸素電子供与体;アンモニア類、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等の含窒素電子供与体等の一般的に使用されるものをあげることができる。これらの電子供与体成分のうち好ましくは無機酸のエステル類およびエ−テル類である。
該無機酸のエステル類として好ましくは、一般式R9 nSi(OR104-n(式中、R9は炭素数1〜20の炭化水素基または水素原子、R10は炭素数1〜20の炭化水素基であり、nは0≦n<4である)で表されるケイ素化合物である。具体例としては、テトラブトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、tert−ブチル−n−プロピルジメトキシシラン、 ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン等をあげることができる。
該エ−テル類として好ましくは、ジアルキルエーテル、一般式
Figure 0004419648
(式中、R11〜R14は炭素数1〜20の線状または分岐状のアルキル基、脂環式炭化水素基、アリール基、またはアラルキル基であり、R11またはR12は水素原子であってもよい。)で表されるジエーテル化合物があげられる。具体例としては、ジブチルエーテル、ジアミルエーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジシクロペンチル−1,3−ジメトキシプロパン等をあげることができる。
これらの電子供与体成分のうち一般式R1516Si(OR172で表される有機ケイ素化合物が特に好ましく用いられる。ここで式中、R15はSiに隣接する炭素原子が2級もしくは3級である炭素数3〜20の炭化水素基であり、具体的には、イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基等の分岐鎖状アルキル基;シクロペンンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロペンテニル基等のシクロアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基等があげられる。また式中、R16は炭素数1〜20の炭化水素基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等の直鎖状アルキル基;イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、等の分岐鎖状アルキル基;シクロペンンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロペンテニル基等のシクロアルケニル基;フェニル基、トリル基等のアリール基等があげられる。さらに式中、R17は炭素数1〜20の炭化水素基であり、好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基である。このような電子供与体成分として用いられる有機ケイ素化合物の具体例としては、tert−ブチル−n−プロピルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン等をあげることができる。
重合触媒の調整において、有機アルミニウム化合物の使用量は、触媒成分(A)に含まれるチタン原子1モル当たり、通常、1〜1000モルであり、好ましくは5〜800モルである。また、電子供与体成分の使用量は、触媒成分(A)に含まれるチタン原子1モル当たり、通常、0.1〜2000モル、好ましくは0.3〜1000モル、さらに好ましくは0.5〜800モルである。
触媒成分(A)は、工程(I)〜(III)の重合に供する前に、少量のオレフィンを重合(以下、予備重合と称する。)し、予備重合触媒成分としてもよい。予備重合されるオレフィンの量は、触媒成分(A)1g当たり、通常、0.1〜200gであり、該予備重合の方法としては、公知の方法があげられ、例えば、触媒成分(A)および有機アルミニウム化合物の存在下、少量のプロピレンを供給して溶媒を用いてスラリー状態で実施する方法があげられる。予備重合に用いられる溶媒としては、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの不活性飽和炭化水素及び液状のプロピレンがあげられ、これらは2種類以上混合して用いてもよい。また、予備重合における有機アルミニウム化合物の使用量は、触媒成分(A)に含まれるチタン原子1モル当たり0.1〜70モルであり、好ましくは0.2〜50モルであり、さらに好ましくは0.5〜20モルであり、予備重合において、必要に応じて電子供与体を共存させてもよく、水素などの連鎖移動剤を用いてもよい。予備重合におけるスラリー濃度は、溶媒1L当たりに含まれる触媒成分(A)の重量としては0.2〜200gであり、予備重合温度は−20〜50℃である。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例中における物性測定および評価は、下記の方法で行った。
(1)融解熱量(単位:J/g)
示差走査熱量計(パーキンエルマー社製 DSC−7)を用い以下の条件で測定した。
(i)試料約10mgを50℃から200℃/分の昇温速度で220℃まで昇温し、昇温完了後、5分間保持した。
(ii)次いで、220℃から70℃/分の降温速度で180℃まで降温し、降温完了後、5分間、保持した。
(iii)次いで、180℃から200℃/分の降温速度で50℃まで降温し、降温完了後、1分間保持した。
(iv)次いで、50℃から16℃/分の昇温速度で180℃まで昇温した。
この(iv)で得られる曲線が融解曲線であり、融解熱量は、融解曲線の95℃の点と、融解曲線が高温側のベースラインに戻る点(約175℃)とを直線で結んだ線を用いて求めた。
(2)極限粘度(単位:dl/g)
ウベローデ型粘度計を用いて、テトラリン溶媒および温度135℃の条件で、濃度0.1、0.2、および0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。次に、「高分子溶液、高分子実験学11」(1982年共立出版会社刊)第491頁に記載の計算法に従い、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼロに外挿する外挿法によって極限粘度を求めた。
(3)プロピレン単位含有量(単位:重量%)
赤外吸収スペクトル法により求めた。
(4)各重合工程で生成した重合体成分の生成量(単位:重量%)
重合工程(1)で生成した重合体成分量Xa(重量%)、重合工程(2)で生成した重合体成分量Xb(重量%)および重合工程(3)で生成した重合体成分量Xc(重量%)は、下記式により算出した。
Xa=ΔH3/ΔH1×100
Xb=(ΔH1/ΔH2−1)×ΔH3/ΔH1×100
Xc=100−Xa−Xb
ΔH1:重合工程(1)後の重合体の融解熱量(J/g)
ΔH2:重合工程(2)後の重合体の融解熱量(J/g)
ΔH3:重合工程(3)後の重合体の融解熱量(J/g)
(5)各重合工程で生成した重合体の極限粘度(単位:dl/g)
重合工程(1)で生成した重合体成分の極限粘度[η]a(dl/g)、重合工程(2)で生成した重合体成分の極限粘度[η]b(dl/g)および重合工程(3)で生成した重合体成分の極限粘度[η]c(dl/g)は、下記式により算出した。
[η]a=[η]1
[η]b=([η]2−[η]a×(Xa/(Xa+Xb)))×(Xa+Xb)/Xb
[η]c=([η]3−[η]2×(Xa+Xb)/100)×100/Xc
[η]1:重合工程(1)後の重合体の極限粘度(dl/g)
[η]2:重合工程(2)後の重合体の極限粘度(dl/g)
[η]3:重合工程(3)後の重合体の極限粘度(dl/g)
(6)各重合工程で生成した重合体成分のプロピレン単位含有量(単位:重量%)
重合工程(1)で生成した重合体成分のプロピレン単位含有量(単位:重量%)、重合工程(2)で生成した重合体成分のプロピレン単位含有量(単位:重量%)および重合工程(3)で生成した重合体成分のプロピレン単位含有量(単位:重量%)は、下記式により算出した。
Pa=P1
Pb=(P2−Pa×(Xa/(Xa+Xb)))×(Xa+Xb)/Xb
Pc=(P3−P2×(Xa+Xb)/100)×100/Xc
P1:重合工程(1)後の重合体のプロピレン単位含有量(単位:重量%)
P2:重合工程(2)後の重合体のプロピレン単位含有量(単位:重量%)
P3:重合工程(3)後の重合体のプロピレン単位含有量(単位:重量%)
(7)重合体粒子の嵩比重(単位:g/cm3
JIS K6721に従い、嵩比重測定装置を用いて測定を行った。
(8)重合体粒子の耐粘着性
得られた重合体粒子の耐粘着性を、触感により、以下の通り評価した。
○:サラサラした触感であり、粒子間の互着が見られない。
×:ベタツキ感があり、粘着性の高い粒子である。
実施例1
[固体触媒成分の準備]
内容積200Lの攪拌機付きSUS製反応容器を窒素で置換した後、ヘキサン80L、テトラブトキシチタン6.55モル、フタル酸ジイソブチル2.8モル、およびテトラエトキシシラン98.9モルを投入し均一溶液とした。次ぎに、濃度2.1モル/Lのブチルマグネシウムクロリドのジイソブチルエーテル溶液51Lを、反応容器内の温度を5℃に保ちながら5時間かけて徐々に滴下した。滴下終了後、室温で1時間攪拌し、室温で固液分離した後、トルエン70Lで3回洗浄を行った。次いで、スラリー濃度が0.2Kg/Lになるようにトルエンを加えた後、フタル酸ジイソブチル47.6モルを加え、95℃で30分間反応を行った。反応後、固液分離し、トルエンで2回洗浄を行った。次いで、フタル酸ジイソブチル3.13モル、ブチルエーテル8.9モルおよび四塩化チタン274モルを加え、105℃で3時間反応を行った。反応終了後、同温度で固液分離し、同温度でトルエン90Lで2回洗浄を行った。次いで、スラリー濃度を0.4Kg/Lに調整した後、ブチルエーテル8.9モルおよび四塩化チタン137モルを加え、105℃で1時間反応を行った。反応終了後、同温度で固液分離し、同温度でトルエン90Lで3回洗浄を行った後、さらにヘキサン70Lで3回洗浄し、減圧乾燥して固体触媒成分11.4Kgを得た。
[予備重合]
内容積3Lの撹拌機付きSUS製オートクレーブに、充分に脱水、脱気処理したn−ヘキサン1.5L、トリエチルアルミニウム37.5ミリモル、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシラン3.75ミリモルと上記固体触媒成分15gを添加し、オートクレーブ内の温度を約10℃に保ちながらプロピレン15gを約30分かけて連続的に供給して予備重合を行った後、予備重合スラリーを内容積150Lの攪拌機付きSUS製オートクレーブに移送し、液状ブタン100Lを加えて、予備重合触媒成分のスラリーとした。
[重合工程(1)]
内容積1m3の攪拌機付き流動床反応器を用いて、プロピレン、水素、トリエチルアルミニウム、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシランおよび予備重合触媒成分のスラリーを連続的に供給し、重合温度:80℃、重合圧力:1.8MPa、循環ガス風量:100m3/時間、反応器内ガスの水素とプロピレンの濃度比:10体積%/90体積%(水素濃度/プロピレン濃度)、トリエチルアルミニウムの供給量:40ミリモル/時間、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシランの供給量:4ミリモル/時間、予備重合触媒成分のスラリーの供給量:固体触媒成分換算として0.98g/時間、流動床の重合体粒子ホールド量:70Kgの条件で、12時間連続重合を行った。次に、予備重合触媒成分のスラリーの供給およびポリマーの排出をストップし、プロピレンおよび水素を連続的に供給し、重合温度:80℃、重合圧力:1.8MPa、循環ガス風量:100m3/時間、反応器内ガスの水素とプロピレンの濃度比:10体積%/90体積%(水素濃度/プロピレン濃度)の条件で、流動床の重合体粒子ホールド量が90Kgになるまで重合を行った。得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、融解熱量ΔH1は102.9J/gであった。
[重合工程(2)]
重合工程(1)で使用した反応器とは別の内容積1m3の攪拌機付き流動床反応器を窒素雰囲気に置換した後に、上記重合工程(1)で得られた重合体粒子38.5kgを流動床反応器内に移送し、次に、テトラエトキシシラン20mmolを反応器内に添加し、プロピレン、エチレンおよび水素を連続的に供給し、重合温度:65℃、重合圧力:1.0MPa、循環ガス風量:150m3/時間、反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:79体積%/17体積%/4体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)の条件で0.6時間重合を行った。得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は0.94dl/g、プロピレン単位量P2は98.6重量%、融解熱量ΔH2は97.2J/gであった。
[重合工程(3)]
上記重合工程(2)の後、流動床反応器内を降圧、窒素雰囲気に置換し、次いで、プロピレン、エチレンおよび水素を連続的に供給し、重合温度:65℃、重合圧力:1.1MPa、循環ガス風量:150m3/時間、反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:68.8体積%/27体積%/4.2体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)の条件で気相重合を2.2時間行った。得られた重合体粒子の極限粘度[η]3は1.05dl/g、プロピレン単位量P3は94.7重量%、融解熱量ΔH3は87.5J/gであった。また、重合体粒子の嵩比重は0.400g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(3)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
比較例1
[重合工程(1)]
内容積1m3の攪拌機付き流動床反応器を用いて、プロピレン、水素、トリエチルアルミニウム、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシランおよび実施例1で調整した予備重合触媒成分のスラリーを連続的に供給し、重合温度:80℃、重合圧力:1.8MPa、循環ガス風量:100m3/時間、反応器内ガスのプロピレンと水素の濃度比:89.8体積%/10.2体積%(プロピレン濃度/水素濃度)、トリエチルアルミニウムの供給量:40ミリモル/時間、t−ブチル−n−プロピルジメトキシシランの供給量:4ミリモル/時間、予備重合触媒成分のスラリーの供給量:固体触媒成分換算として1.0g/時間、流動床の重合体粒子ホールド量:70Kgの条件で、12時間重合を行った。次に、予備重合触媒成分のスラリーの供給およびポリマーの排出をストップし、プロピレンおよび水素を連続的に供給し、重合温度:80℃、重合圧力:1.8MPa、循環ガス風量:100m3/時間、反応器内ガスのプロピレンと水素の濃度比:89.8体積%/10.2体積%(プロピレン濃度/水素濃度)の条件で、流動床の重合体粒子ホールド量が90Kgになるまで重合を行った。得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、融解熱量ΔH1は103.5J/gであった。
[重合工程(2)]
重合工程(1)で使用した反応器とは別の内容積1m3の攪拌機付き流動床反応器を窒素雰囲気に置換した後に、上記重合工程(1)で得られた重合体粒子31.8kgを流動床反応器内に移送し、次に、テトラエトキシシラン20mmolを反応器内に添加し、プロピレン、エチレンおよび水素を連続的に供給し、重合温度:65℃、重合圧力:1.0MPa、循環ガス風量:150m3/時間、反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:71.5体積%/24体積%/4.5体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)の条件で2.5時間重合を行った。得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は1.03dl/g、プロピレン単位量P2は94.7重量%、融解熱量ΔH2は88.0J/gであった。また、重合体粒子の嵩比重は0.360g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(2)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
実施例2
実施例1の重合工程(2)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:84.8体積%/13体積%/2.2体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を1.9時間とし、実施例1の重合工程(3)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:70.2体積%/27体積%/2.8体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を3.5時間とした以外は実施例1と同様に行った。重合工程(1)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、融解熱量ΔH1は103.0J/gであり、重合工程(2)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は1.05dl/g、プロピレン単位量P2は97.1重量%、融解熱量ΔH2は87.9J/gであり、重合工程(3)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]3は1.41dl/g、プロピレン単位量P3は87.7重量%、融解熱量ΔH3は65.9J/g、重合体粒子の嵩比重は0.404g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(3)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
比較例2
実施例1の重合工程(2)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:81.4体積%/13体積%/5.6体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を1.9時間とし、実施例1の重合工程(3)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:68.4体積%/27体積%/4.6体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を3.5時間とした以外は実施例1と同様に行った。重合工程(1)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、融解熱量ΔH1は104.1J/gであり、重合工程(2)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は1.24dl/g、プロピレン単位量P2は97.1重量%、融解熱量ΔH2は88.8J/gであり、重合工程(3)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]3は1.40dl/g、プロピレン単位量P3は87.7重量%、融解熱量ΔH3は66.6J/g、重合体粒子の嵩比重は0.342g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(3)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
比較例3
比較例1の重合工程(2)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:23.7体積%/70体積%/6.3体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を4.2時間とした以外は比較例1と同様に行った。重合工程(1)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、融解熱量ΔH1は103.6J/gであり、重合工程(2)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は1.45dl/g、プロピレン単位量P2は77.1重量%、融解熱量ΔH2は71.5J/g、重合体粒子の嵩比重は0.330g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(3)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
実施例3
重合工程(1)において、流動床反応器に更にエチレンを連続的に供給して、反応器内のガス組成のプロピレンとエチレンと水素の濃度比:83.6体積%/1.4体積%/15体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)とし、予備重合触媒成分のスラリーの供給量を固体触媒成分換算として0.6g/時間とし、重合工程(2)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:84.9体積%/13体積%/2.1体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を2.0時間とし、実施例1の重合工程(3)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:70.1体積%/27体積%/2.9体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を3.7時間とした以外は実施例1と同様に行った。重合工程(1)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、プロピレン単位量P1は96.5重量%、融解熱量ΔH1は63.0J/gであり、重合工程(2)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は1.05dl/g、プロピレン単位量P2は94.1重量%、融解熱量ΔH2は53.8J/gであり、重合工程(3)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]3は1.41dl/g、プロピレン単位量P3は85.5重量%、融解熱量ΔH3は40.3J/g、重合体粒子の嵩比重は0.395g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(3)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
比較例4
重合工程(1)において、流動床反応器に更にエチレンを連続的に供給して、反応器内のガス組成のプロピレンとエチレンと水素の濃度比:79体積%/3.5体積%/17.5体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)とし、予備重合触媒成分のスラリーの供給量を固体触媒成分換算として0.5g/時間とし、重合工程(2)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:84.9体積%/13体積%/2.1体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を2.1時間とし、実施例1の重合工程(3)での反応器内ガスのプロピレンとエチレンと水素の濃度比:70.1体積%/27体積%/2.9体積%(プロピレン濃度/エチレン濃度/水素濃度)、重合時間を3.8時間とした以外は実施例1と同様に行った。重合工程(1)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]1は0.91dl/g、プロピレン単位量P1は94.0重量%、融解熱量ΔH1は59.0J/gであり、重合工程(2)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]2は1.05dl/g、プロピレン単位量P2は91.8重量%、融解熱量ΔH2は50.4J/gであり、重合工程(3)で得られた重合体粒子の極限粘度[η]3は1.41dl/g、プロピレン単位量P3は83.9重量%、融解熱量ΔH3は37.7J/g、重合体粒子の嵩比重は0.340g/cm3であった。各重合工程で生成した重合体成分の分析結果および重合工程(3)で得られた重合体粒子の評価結果を表1および表2に示す。
Figure 0004419648









Figure 0004419648


Claims (2)

  1. 下記工程(I)、工程(II)および工程(III)を有するプロピレン系重合体の製造方法であって、工程(I)以降に工程(II)および工程(III)を有し、プロピレン系重合体中の下記重合体成分(A)の含有量が55〜85重量%であり、下記重合体成分(B)の含有量が5〜15重量%であり、下記重合体成分(C)の含有量が10〜30重量%である(ただし、プロピレン系重合体を100重量%とする。)プロピレン系重合体の製造方法。
    工程(I):プロピレンに基づく単量体単位の含有量が96重量%以上(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)である重合体成分(A)を製造する工程
    工程(II):プロピレンに基づく単量体単位の含有量が65〜90重量%(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、極限粘度([η]b)が1〜3dl/gである重合体成分(B)を製造する工程
    工程(III):プロピレンに基づく単量体単位の含有量が30〜60重量%(但し、当該重合体成分の全単量体単位の含有量を100重量%とする。)であり、極限粘度([η]c)が1.5〜9dl/gであり、該[η]cが[η]bよりも大きい重合体成分(C)を製造する工程
  2. 工程(I)が、プロピレン単独重合体および/またはプロピレン−エチレン共重合体を製造する工程であり、工程(II)および工程(III)が、プロピレン−エチレン共重合体を製造する工程である請求項1に記載のプロピレン系重合体の製造方法。
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