JPH07285240A - ドットプリンタ - Google Patents

ドットプリンタ

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Publication number
JPH07285240A
JPH07285240A JP10478594A JP10478594A JPH07285240A JP H07285240 A JPH07285240 A JP H07285240A JP 10478594 A JP10478594 A JP 10478594A JP 10478594 A JP10478594 A JP 10478594A JP H07285240 A JPH07285240 A JP H07285240A
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motor
printing
tape
drive
margin
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JP10478594A
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Inventor
Yasuhiro Shibata
康弘 柴田
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 DCモータの駆動量を変更するパターンを複
数持つことにより、安価で送り精度の高いドットプリン
ターを実現すること。 【構成】 電子テープライターの制御系は、CPU25
を中心に構成され、ROM26やRAM27、モータ制
御回路32、サーマル制御回路33等、電子テープライ
ターの駆動上必要な回路が接続されている。ROM26
には、DCモータ11を駆動するためのモータ駆動時間
のデータテーブルが格納されている。モータ制御回路3
2は、ROM26のデータテーブルに基づいてCPU2
5が発する指令に基づいてDCモータ11を定速回転す
るように駆動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字媒体に印字ヘッド
によりドットパターン印字を行うドットプリンタに関
し、更に詳細には、DCモータの回転数が安定している
ときに一定周波数で印字すると共にその駆動量の変化パ
ターンを複数個有することにより、エンコーダ等を有し
ないDCモータを用いても歪のない文字を印字できるド
ットプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、長尺状のテープにテキストを印字
するテーププリンタその他の各種印字装置の印字機構と
して、サーマル方式のドットプリンタが多用されてい
る。かかるサーマルドットプリンタでは、縦1列に複数
の発熱素子を配設したサーマルヘッドを有し、発熱素子
の全部又は一部に対してキャラクタデータに合わせてパ
ルス状の電圧を印加して感熱印字或は転写印字を行うよ
うになっている。そして、その際に印字テープ等の印字
媒体を、サーマルヘッドの発熱素子の配列方向と直交す
る方向にパルスモータにより駆動することにより、ドッ
トパターンによる印字が施されるのである。或は、印字
媒体でなくサーマルヘッドを移動させるものもある。
【0003】ここで、駆動源としてパルスモータが使用
される理由は、横方向のドット並びの間隔を、ドット間
にパルスモータに印加されるパルス数によって正確に決
定でき、移動量が明確に制御できる点にある。即ち、ド
ット間に印加するパルス数を予め決定しておくことによ
り、適正な横方向のドット列間隔を得るのである。又
は、パルスモータの替わりにDCサーボモータを用い、
光学式等のエンコーダを備えて回転角度を検出して移動
量を決定するようにしたものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のドットプリンタにおけるモータ駆動には、以下のよ
うな問題点があった。
【0005】まず、パルスモータを使用する場合の問題
点を説明する。パルスモータの場合、一般的に発生トル
クが消費電力に対して低いという問題がある。かかるパ
ルスモータを、通常のオープンループ制御で用い、正常
状態においてもワーストケースの負荷条件を満たすだけ
のトルクを発生させるためにはかなりの電力を必要とす
る。従って、常時必要以上のエネルギーでパルスモータ
を運転しなければならず、消費電力が過大となる。この
ことは、乾電池を電源として作動する機器の場合に特に
大きな問題となる。また、パルスモータの単体価格も、
単なるDCモータ等と比較して高めである。更に、ドッ
ト列間の運転パルス数は通常固定なので、モータから駆
動ローラに至るまでの伝達系の機差や摩耗等の要因によ
り生ずるドット列間隔の狂いを補正できず文字に歪が生
じうるという問題もある。
【0006】次に、パルスモータの替わりにエンコーダ
を備えたDCサーボモータを用いる場合の問題点を説明
する。DCサーボモータの場合、発生トルクの点ではパ
ルスモータより有利なのでモータの消費電力はあまり問
題にならず、また、実角度制御によるので機差等による
ずれにも対処できる。しかし、部品コストの点で難があ
る。即ち、エンコーダ付きのDCサーボモータは単体価
格が相当に高いため、低価格の機器への応用は難しい。
また、エンコーダの検出角度に基づくサーボ制御はかな
り複雑であり、適正な移動量決定を行うためには制御系
の演算装置も高精度の演算を高速度で行う高価な装置を
要することとなる。このことも、低価格機器への適用を
妨げる原因となっている。
【0007】本発明は、前記した従来技術が有する問題
点を解決するためになされたものであり、印字媒体又は
印字ヘッドを移動させるための送り機構の駆動モータと
して、安価でエネルギー効率のよいDCモータをエンコ
ーダなしで用い、ドット列間の送り量を変更できる駆動
制御を行うことにより、低消費電力低価格でかつ機差の
バラツキ等があっても高い送り精度を維持して歪のない
文字を適正な余白量を持って印字できるドットプリンタ
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のドットプリンタは、印字媒体にドットパター
ンで印字する印字ヘッドと、前記印字媒体と前記印字ヘ
ッドとの少なくとも一方を他方に対し相対的に移動させ
る送り機構とを備えたドットプリンタにおいて、前記送
り機構の駆動源であるDCモータと、前記DCモータの
駆動時間のパターンを複数種類格納する駆動パターン格
納手段と、前記駆動パターン格納手段に格納されるパタ
ーンの1つを選択する駆動パターン選択手段と、前記駆
動パターン選択手段が選択したパターンに基づき前記D
Cモータを制御するモータ制御手段とを有することを特
徴とする構成とされる。
【0009】また、本発明のドットプリンタは、前記送
り機構が前記印字媒体を印字ヘッドに対して移動させる
ことを特徴とする前記の構成とされる。また、本発明の
ドットプリンタは、前記駆動時間のパターンが、前記D
Cモータの始動直後の加速期間と、前記印字ヘッドによ
る印字終了後の後方余白期間とを含むことを特徴とする
前記の構成とされる。
【0010】
【作用】前記の構成を有する本発明のドットプリンタで
は、印字媒体と印字ヘッドとの少なくとも一方を他方に
対しDCモータにより送り機構を介して相対的に移動さ
せつつ、印字ヘッドが印字媒体にドットパターンで印字
する。ここで、駆動パターン格納手段にはDCモータの
駆動パターンが複数種類格納されており、駆動パターン
選択手段がその1つを選択する。その選択されたパター
ンに基づき、モータ制御手段がDCモータを制御する。
駆動時間のパターンには、DCモータの始動直後の加速
期間と、印字ヘッドによる印字終了後の後方余白期間と
が含まれており、駆動パターン選択手段の選択を変更す
ることによりこれらを変更することができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を長尺状の印字テープにサーマ
ルプリンタにより印字する電子テープライターとして具
体化した一実施例を図面を参照しながら説明する。図1
に、本実施例に係る電子テープライター1の平面図を示
す。電子テープライター1の本体上面の大部分は、文字
キー3、印字キー8、電源キー7、選択キー9その他種
々のキーを配置したキーボード4が占めている。その左
後方には、入力した文字や記号を表示するための液晶デ
ィスプレイ(LCD)6が設けられており、液晶ディス
プレイ6の周囲には、入力や書式等のモードを表示する
発光ダイオードが配置されている。そして、電子テープ
ライター1の本体内部左側に印字部5が配置されてい
る。
【0012】図2は、電子テープライター1の印字駆動
部の斜視図である。印字駆動部は、図1に示す電子テー
プライター1の裏面側のテープカセット挿入部の内部に
設けられている。印字駆動部は、概略、モータホルダ板
10と、印字ユニット2とを有してなる。モータホルダ
板10の裏側には、DCモータ11が装着されている。
DCモータ11の出力軸はモータホルダ板10の表側に
貫通しており、先端にピニオンギア12がとりつけられ
ている。モータホルダ板10の表側には、ギア群13、
14、15が回転可能に設けられ、DCモータ11の回
転がピニオンギア12とギア13とを介してギア14及
びギア15に伝達されるようになっている。ギア14は
後述する印字ユニット2のテープ送りローラ20へ、ギ
ア15はその回転軸16を介して挿入されるテープカセ
ット(図示略)の使用済みリボン巻取スプールへ、それ
ぞれ回転を伝達するものである。
【0013】印字ユニット2は、モータホルダ板10の
表側後方にネジ止めされる。印字ユニット2は、主とし
てローラホルダ17と、ヘッド部18と、リリースレバ
ー19とにより構成される。ローラホルダ17には、テ
ープ送りローラ20と、プラテンローラ21とが回転可
能に設けられている。テープ送りローラ20と同軸に受
動ギア22が取り付けられている。受動ギア22は、ギ
ア14と噛み合い、DCモータ11の回転をテープ送り
ローラ20に伝達する。ローラホルダ17は、回転軸2
3を中心に矢印Aの如く回動可能とされており、ヘッド
部18に近接した位置(以下、「セット位置」という)
と離間した位置(以下、「リリース位置」という)の2
通りの位置をとり得るようになっている。リリースレバ
ー19を矢印Bのように操作すると、ローラホルダ17
の位置を切り換えることができる。
【0014】ヘッド部18は、モータホルダ板10に対
し固定されており、プラテンローラ21と対向する位置
にサーマルヘッド24が設けられている。サーマルヘッ
ド24は、縦1列に複数の発熱素子を配設してなるもの
であり、テープカセットの印字テープに熱転写印字を行
うものである。テープカセットを挿入し、リリースレバ
ー19を操作してローラホルダ17をセット位置にする
と、テープカセットの印字テープとインクリボンとが、
プラテンローラ21とサーマルヘッド24とにより挟ま
れて圧着する。
【0015】この状態で、DCモータ11を運転する
と、その回転がギア群13、14を介してテープ送りロ
ーラ20に伝達され、印字テープが送り駆動される。一
方、ギア15を介してテープカセットの使用済みリボン
巻取スプールも駆動される。これにより印字テープとイ
ンクリボンとが重ね合わされた状態で、プラテンローラ
21とサーマルヘッド24との間を搬送される。従っ
て、サーマルヘッド24の発熱素子に適宜通電すること
により、文字等の印字をすることができる。
【0016】次に、電子テープライター1のテープ切断
機構について、図7、図8を参照して説明する。図7
は、電子テープライター1にテープカセット41を挿入
した状態での印字ユニット2まわりの概念図である。テ
ープカセット41の開口部43には、電子テープライタ
ー1のヘッド部18と印字ユニット2とが位置する。そ
して、プラテンローラ21とサーマルヘッド24とが、
また、テープ送りローラ20とカセット内の押えローラ
44とが、それぞれ印字テープ45を挟持している。そ
して、テープ送りローラ20と押えローラ44とにより
挟持される位置の右側に、カッタ刃42を備えたカッタ
ホルダ46が回動可能に設けられている。カッタホルダ
46は、カッタ駆動カム47により駆動される。
【0017】テープを切断する際は、図8に示すよう
に、カッタ駆動カム47によりカッタホルダ46が回動
され、カッタ刃42が上方に移動して印字テープを切断
する。かくして切断された印字済みテープ48を取り出
すことができる。尚、実際にテープに印字が施される位
置(プラテンローラ21とサーマルヘッド24とに挟持
される位置)とカッタ刃42により切断される位置との
間には、一定の間隔Eが存在する。
【0018】次に、電子テープライター1の制御系につ
いて、図3の制御ブロック図を参照して説明する。電子
テープライター1の制御系は、種々の演算処理や信号の
入出力等を行うCPU25を中心に構成され、CPU2
5には種々のプログラムやデータテーブル類を格納する
ROM26、演算に必要なデータの一時記憶を行うRA
M27、その他電子テープライター1の駆動上必要な回
路等の付属品が接続されている。ROM26には、後述
するモータ駆動時間のデータテーブルも格納されてい
る。CPU25に接続される内部CGROM(キャラク
タジェネレータ)28は、文字等のキャラクタを構成す
るドットパターンデータを格納するものである。必要に
より、特殊文字等のドットパターンデータを格納した外
付けの外部CGROM29を接続してもよい。
【0019】CPU25には、カラムドライバ30及び
コモンドライバ31を介して液晶ディスプレイ(LC
D)6が接続されている。キーボード4により入力され
た文字に相当するドットパターンデータが内部CGRO
M28又は外部CGROM29から読み出され、液晶デ
ィスプレイ6上に表示されるようになっている。CPU
25にはこれらの他、モータ制御回路32、サーマル制
御回路33、発振回路34等が接続されている。モータ
制御回路32は、CPU25の指令に基づいてDCモー
タ11を定速度回転するように駆動制御するものであ
る。サーマル制御回路33は、CPU25の指令に基づ
いてサーマルヘッド24に、液晶ディスプレイ6に表示
されているキャラクタを印字させるようにパルス印加を
行う。発振回路34は、CPU25における基準クロッ
クを発振するものである。
【0020】モータ制御回路32の構成を図4に示す。
モータ制御回路32は基本的に、スイッチングトランジ
スタ35と、3つの端子を有する制御IC36と、可変
抵抗(RS)37と、抵抗(RT)38とを、電源(+
V)39と接地40との間に配列してなるものである。
スイッチングトランジスタ35は、エミッタ極が接地4
0に、ベース極がCPU25に、コレクタ極が制御IC
36の一端子に、それぞれ接続される。CPU25から
ベース極にON信号が印加されると、スイッチングトラ
ンジスタ35が通電し、制御IC36の一端子と接地4
0とが短絡する。ベース極に信号が入力されないとき
は、制御IC36は接地40に対し絶縁されている。
【0021】制御IC36の他の2つの端子の間には、
可変抵抗37が接続されている。その一方の端子には抵
抗38が接続され、抵抗38の他端は電源39に接続さ
れている。そして、電源39と、可変抵抗37の抵抗3
8と反対側の端子との間に、DCモータ11が接続され
ている。かかるモータ制御回路32では、原理的にはD
Cモータ11の逆起電力電圧を利用して、制御IC36
がDCモータ11を定速回転させるように制御する。こ
のときの回転数は、制御IC36と可変抵抗37と抵抗
38との特性により設定される。従って、CPU25か
らスイッチングトランジスタ35のベース極にON信号
を入力しておけば、モータ制御回路32はDCモータ1
1の回転速度を一定に維持するように作用する。
【0022】次に、前記のように構成された電子テープ
ライター1の作用を説明する。まず、電源キー7を押下
して電源を投入する。そして、キーボード4の文字キー
3を押して文字入力をすると、入力された文字等のキャ
ラクタに対応するドットパターンデータが、内部CGR
OM28又は外部CGROM29から読み出され、液晶
ディスプレイ6上に表示される。
【0023】作成した文書データにつき印字処理を行う
ときは、テープカセットを挿入してプラテンローラ21
とサーマルヘッド24とをセット位置にしてから、キー
ボード4の印字キー8を押下する。印字キー8を押下す
ると、モータ制御回路32によりDCモータ11が運転
されその回転がギア群13、14を介してテープ送りロ
ーラ20に伝達される一方、ギア15を介してテープカ
セットの使用済みリボン巻取スプールも駆動される。こ
れにより印字テープとインクリボンとが重ね合わされた
状態で、プラテンローラ21とサーマルヘッド24との
間を搬送される。同時に、液晶ディスプレイ6上に表示
されている文字等のキャラクタに対応するドットパター
ンデータに従い、サーマル制御回路33を介してサーマ
ルヘッド24の発熱素子にパルス電圧が印加される。か
くして、印字テープにサーマル印字がなされる。
【0024】かかる印字動作においてCPU25は、D
Cモータ11を起動した直後の加速中には、サーマル制
御回路33に印字指令を行わせず、DCモータ11が定
速になってから、サーマル制御回路33を介してサーマ
ルヘッド24に印字動作を行わせる。その理由は、前記
のようにDCモータ11はモータ制御回路32による定
速回転制御を受けるのではあるが、起動後回転が一定速
度に安定するまでに若干の時間を要するので、起動後直
ちに印字を行うと文字の歪が発生するからである。図5
は、DCモータ11の起動・停止特性及びサーマルヘッ
ド24に対する駆動信号を示すタイミングチャートであ
る。図5において、横軸はモータ起動からの経過時間を
示し、縦軸は、上段がDCモータ11の回転数を、下段
がサーマルヘッド24の駆動信号を、それぞれ示す。
【0025】まず、上段に示すDCモータ11の起動・
停止特性について説明する。モータが起動された直後に
は、モータ回転数が0から所定の定速回転数Nに達する
までの加速領域TA が存在する。DCモータ11自身が
一定の慣性モーメントを有するからである。そしてその
後、モータ回転数が所定の定速回転数Nを維持する定速
領域TB 、TP 、TC がある。この領域では、前記した
モータ制御回路32による定速回転制御が作用して、D
Cモータ11が一定回転数Nを維持する。尚、この領域
をTB 、TP 、TC の3つに分けたのは、後述するサー
マルヘッド24の駆動を説明するためである。そして、
DCモータ11は、運転を停止された後も若干の減速領
域TD を経てから回転を完全に停止する。DCモータ1
1自身の慣性モーメントにより一定時間回転が持続する
からである。
【0026】次に、下段に示すサーマルヘッド24の駆
動信号について説明する。まず、加速領域TA において
は、サーマルヘッド24の駆動はなされない。この領域
ではDCモータ11の回転数が一定しないので、印字を
行うと文字歪の発生が避けられないからである。従っ
て、印字テープ上文字列の先頭に余白部分(余白A)が
発生する。そして、モータ回転数が所定の定速回転数N
に達しても、領域TB においては印字はなされない。印
字テープ上文字列の先頭に予め定めた余白部分(余白
B)を確保するためである。尚、前記の余白Aは機差等
による影響を受け完全には一定しないので、余白Aと余
白Bとの間にカットマークを印字し、印字済み後にこの
カットマークで切断することにより、文字列先頭の余白
量を余白Bにより正しく管理できる。
【0027】次に定速領域のうち領域TP においては、
サーマルヘッド24が駆動される。前記のように、液晶
ディスプレイ6上に表示されている文字列を印字テープ
上に印字するためである。このとき当該文字列は、CP
U25の働きによりCGROM28又は29のドットパ
ターンに基づき、サーマルヘッド24のドット列に対応
した1ラインデータに変換され、1ライン印字毎にデー
タがサーマル制御回路33に出力される。サーマル制御
回路33は、図5の下段に示したサーマルヘッド駆動信
号と1ラインデータとに基づいて、サーマルヘッド24
の必要な記録素子に通電して発熱させ、印字が行われ
る。このときの駆動信号の通電周期To 、即ち印字の周
波数は、発振回路34のクロック信号をCPU25の内
部でカウントして得られる一定の周波数によって作り出
される。
【0028】次に定速領域のうち領域TC においては、
印字はなされない。印字テープ上文字列の末尾に予め定
めた余白部分(余白C)を確保するためである。そし
て、DCモータ11の運転が停止された後も惰性でしば
らく回転し続ける減速領域TD があり、その間は当然印
字されないので余白Dが発生する。このように、電子テ
ープライター1の印字動作においては、余白A、B、
C、Dの4種類の余白が存する。そこで印字の目的に応
じてこれらの余白を使い分けるようになっている。即
ち、電子テープライター1の印字動作時における印字テ
ープの送りの取扱いには、全送り、半送り、手動送り、
テープ送り(カラ送り)の4種類のモードがあり、キー
ボード4の選択キー9を操作することにより選択でき
る。
【0029】各種のテープ送りによる印字結果の例を図
6に示し、各テープ送りモードの特徴を説明する。図6
の(a)に示す全送りは、文字列の前後いずれにも大き
な余白をとる場合である。この送りモードでは、モータ
起動後、加速期間TA を経過すると、期間TB を置かず
に印字を開始する(TB =0)。従って、文字列前方の
余白量は、余白Aとサーマルヘッド24とカッタ刃42
との間に機械的に存在するEとの合計(余白A+E)と
なる。また、印字後は、予め定めた期間TC を経過して
からモータ運転を停止する。従って、文字列後方の余白
量は(余白C+余白D−E)となる。
【0030】(b)に示す半送りは、文字列の前側には
大きな余白をとるが、文字列の後側には最小限の余白し
かとらない場合である。余白を必要としない場合に使用
されるが、印字したテープを被貼着物に張り付けるとき
のハンドリングスペースとして前方の余白部分を用いる
ものである。この送りモードでは、モータ起動後、加速
期間TA の経過後にカットマークKを印字し、そして予
め定めた期間TB を経過してから文字列の印字を開始す
る。従って、テープ先頭からカットマークKまでには、
(余白A+E)分のスペースがあり、この部分をハンド
リングスペースとして使用する。そして、カットマーク
Kから文字列先頭までに余白Bが存在する。貼着時にカ
ットマークKにて手動でテープを切断すると、前方余白
は余白Bとなる。
【0031】また、印字後は、予め定めた期間TC を経
過してからモータ運転を停止する。従って、文字列後方
の余白量は(余白C+余白D−E)となる。尚、図6
中、(a)全送りと(b)半送りとで後方余白の量が異
なるのは、期間TC が両者で予め異なる値に定められて
いるからである。
【0032】(c)に示す手動送りは、テープを切断す
ることなく、文字列と文字列との間に適当な余白を置い
て印字を続行する場合に用いるものである。この送りモ
ードでは、文字列の印字が終了すると直ちにモータの運
転を停止し、余白Dが発生する。そして、次に印字する
文字列を作成してから、モータ再起動後、加速期間TA
の経過後に新たな文字列を印字する。そしてこれを繰り
返す。従って、各文字列間に(余白D+余白A)なる余
白が存在する。(d)に示すテープ送りは、テープに印
字することなくカラ送りして、ブランクのテープを引き
出す場合に用いるものである。ブランクのテープは、誤
字の覆蔽等に使用される。この送りモードでは、モータ
起動後、加速期間TA 、予め定めた期間TC を経過して
からモータ運転を停止する。従って、(余白C+余白D
−E)なる長さのブランクテープが得られる。
【0033】
【表1】
【0034】前記各モードにおける、余白A、B、C、
Dについて表1を参照して説明する。表1は、前記した
テープの送りの各モードにおけるDCモータ11の駆動
時間の表であって、ROM26にテーブルとして格納さ
れている。表1の最左欄の1〜5は、DCモータ11の
機差に基づく微調整等のための変更を行う場合に使用す
るものである。詳細は後述することとし、1欄を前提と
して説明する。余白Aは、前記のようにDCモータ11
の起動直後の加速期間TA に対応するものである。余白
Aは、いずれの送りモードでも共通であって、1欄では
70ミリ秒としている。余白Bは、前記のようにDCモー
タ11の加速期間TA 経過後にとられる余白である。前
記のように半送りモードでのみ使用され、ここでは、印
字1ドット当りの周期(以下、「TO 」で表す)の24
倍とされている。尚、TO は、電子テープライター1で
は、4.6ミリ秒である。
【0035】余白Cは、前記のように文字列の後方にと
られる余白であって、手動送りモード以外の送りモード
で使用される。全送りモードでは234TO 、半送りモ
ードでは131TO 、テープ送りモードでは209TO
とされる。余白Dは、前記のようにDCモータ11の運
転を停止した後惰性で回転が持続するために生ずる余白
であって、電子テープライター1ではこれ自体は制御し
ない。
【0036】次に、表1の最左欄2〜5について説明す
る。電子テープライター1では、前記のようにテープの
送りについて4種類のモードを有しているが、実際の余
白量が理論値からずれる場合がある。DCモータ11の
機差や軸受けの摩耗等により、回転の立ち上がりに実際
に要する時間や、運転停止後の実際の持続時間が変動
し、余白Aや余白Dが変動しうるからである。特に、立
ち上がりに要する時間が長い場合には、印字の先頭部分
で文字の歪等が発生することがある。表1の最左欄2〜
5は、かかる場合に余白量を調整するためのものであっ
て、余白Aに相当する加速領域の時間TA 、余白Cに相
当する駆動時間TC を変更できるようにしたものであ
る。
【0037】即ち2欄と3欄とは、前方余白量を調整す
る場合に使用されるパターンを示す。2欄は、時間TA
を1欄より少し短縮して60ミリ秒として余白量を調整す
る場合に使用される。3欄は、時間TA を1欄より少し
延長して80ミリ秒として余白量を調整する場合に使用さ
れる。一方4欄と5欄とは、後方余白量を調整する場合
に使用されるパターンを示す。4欄は、時間TC を1欄
より7TO 延長して余白量を調整する場合に使用され
る。5欄は、時間TC を1欄より7TO 短縮して余白量
を調整する場合に使用される。4欄と5欄とにおいて、
実際に変動するのは、時間TD に相当する時間である
が、電子テープライター1では前記のように時間TD
体は制御しないので、これと隣合う時間TC を変更して
余白Cと合わせた全体の後方余白量を調整するものであ
る。
【0038】1欄〜5欄のパターンの選択は、前記した
テープの送りモードの選択と同様に、キーボード4の選
択キー9により行う。即ち、DCモータ11の機差や軸
受けの摩耗等により余白量に狂いが生じた場合に、選択
キー9により前記各駆動パターンを選択することによ
り、これを補正して適切な余白量で印字するようにする
ことができるものである。
【0039】以上詳細に説明したように、本実施例にか
かる電子テープライター1では、DCモータ11の起動
直後の加速中には印字を行わず、DCモータ11の回転
が一定の速度で安定しているときに一定の周波数で印字
することとしたので、文字歪のない明瞭な印字を行うこ
とができる。そして、印字の際のテープの送りの取扱い
に4種類のモードを設けているので、目的に応じた余白
を備えた印字済みテープを得ることができる。ここで、
各送りモードにおけるDCモータ11の駆動時間のパタ
ーンを複数個有し、選択キー9によりこれらを選択でき
るようにしたので、DCモータ11の機差や軸受けの摩
耗等により余白量に狂いが生じた場合でも、駆動時間の
パターンを適宜変更して適切な余白量で印字されるよう
にすることができる。ここで電子テープライター1で
は、高価なパルスモータやエンコーダを使用しないでか
かる機能を実現している。
【0040】なお、上記実施例は本発明を限定するもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種
々の変形、改良が可能であることはもちろんである。例
えば前記実施例は、印字中サーマルヘッドを固定し印字
媒体である印字テープを移動させるタイプの電子テープ
ライターであったが、逆に印字媒体である印字用紙等を
固定しこれに対しサーマルヘッドを移動させるタイプの
ものであってもよい。また前記実施例では、駆動時間の
パターンを全部で5種類用意していたが、更に多くの種
類を備え、DCモータの多様な機差に対応しうるように
してもよい。また、印字結果に応じて自動的に最適のパ
ターンを自ら選択するような機能を付加してもよい。ま
た前記実施例は、調整するための選択キーで行なってい
るが、DIPスイッチなどにすることも可能である。そ
してさらに、機械のバラツキを考慮して製品の出荷時に
あらかじめ選択しておくこともできる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明によれば、印字媒体又は印字ヘッドを移動させるた
めの送り機構の駆動モータとして、安価でエネルギー効
率のよいDCモータをエンコーダなしで用い、ドット列
間の送り量を変更できる駆動制御を行うことにより、低
消費電力低価格でかつ機差のばらつき等があっても高い
送り精度を維持して歪のない文字を適正な余白量を持っ
て印字できるドットプリンタを提供することができ、そ
の産業上奏する効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の電子テープライタの外観斜視図であ
る。
【図2】電子テープライタの駆動部の分解斜視図であ
る。
【図3】電子テープライタの電気的構成を示すブロック
図である。
【図4】DCモータの起動・停止特性を示すタイミング
チャートである。
【図5】モータ制御回路の構成を示す回路図である。
【図6】テープ送りの種類を説明する図である。
【図7】テープの切断機構を示す図である。
【図8】テープの切断機構を示す図である。
【符号の説明】
9 選択キー 11 DCモータ 12〜15、22 ギア 24 サーマルヘッド 25 CPU 26 ROM 32 モータ制御回路 TA、TB 前方余白 TC 後方余白

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字媒体にドットパターンで印字する印
    字ヘッドと、前記印字媒体と前記印字ヘッドとの少なく
    とも一方を他方に対し相対的に移動させる送り機構とを
    備えたドットプリンタにおいて、 前記送り機構の駆動源であるDCモータと、 前記DCモータの駆動時間のパターンを複数種類格納す
    る駆動パターン格納手段と、 前記駆動パターン格納手段に格納されるパターンの1つ
    を選択する駆動パターン選択手段と、 前記駆動パターン選択手段が選択したパターンに基づき
    前記DCモータを制御するモータ制御手段とを有するこ
    とを特徴とするドットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記送り機構は前記印字媒体を印字ヘッ
    ドに対して移動させることを特徴とする請求項1に記載
    するドットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記駆動時間のパターンが、 前記DCモータの始動直後の加速期間と、 前記印字ヘッドによる印字終了後の後方余白期間とを含
    むことを特徴とする請求項1に記載するドットプリン
    タ。
JP10478594A 1994-04-18 1994-04-18 ドットプリンタ Pending JPH07285240A (ja)

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