JPH0728518U

JPH0728518U - 使い捨てパンツ

Info

Publication number: JPH0728518U
Application number: JP5875893U
Authority: JP
Inventors: 巌松浦; 淳合田; 健次中岡
Original assignee: トーヨー衛材株式会社
Priority date: 1993-06-01
Filing date: 1993-10-29
Publication date: 1995-05-30

Abstract

(57)【要約】【目的】使用後の使い捨てパンツを廃棄する際に、パ
ンツ内部に付着している排泄物やその臭気が外部へ漏れ
出ない様に処理することができる使い捨てパンツを提供
する。【構成】バックシート１の外表面一部に、剥離した後
バックシート１へ再び接着できる粘着テープ１０を貼着
しておく。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は子供用および大人用の使い捨てパンツに関し、詳細には、排泄物で汚れた使用済みのパンツを廃棄する際に、排泄物やその臭気が漏れ出ない様に処理することのできる使い捨てパンツに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図８は使い捨てパンツの一例を示す一部破断説明図である。使い捨てパンツＰは液透過性のトップシート２、吸収体３および液不透過性のバックシート１を積層して構成され、ウエスト部を前後に重ねると共にその側縁を接着線９において接合することによって、パンツ型に形成されている。上部の胴部開口Ｋ１と下部に形成される一対の脚部開口Ｋ２，Ｋ２の周縁部には、弾性体４ａ，４ｂが添設され、弾性ギャザーを形成している。また胴体サイド部には他の弾性体４ｃが添設されて、横方向に伸縮可能な構成とし、着用者の腰部に密着する様に構成される。

【０００３】ところで、このような構造の使い捨てパンツを着用者から取り外す場合には、パンツ形状のまま着用者の脚先方向へずらして脱がそうとすると、パンツ内部の排泄物が着用者の脚部に付着して汚れてしまうという不都合がある。そのため一般的には、胴体サイド部にある接着線９を手によって引きちぎり、使用済みパンツを平面状に解体して廃棄されることが多い。この様にパンツを解体して着用者から取り外すことで着用者への排泄物の付着は少なくなっているが、解体したパンツ内側には排泄物が付着しているので、このままごみ箱等へ捨ててしまうと、排泄物がごみ箱のあちこちにこびり付いたり、あるいは排泄物より発する悪臭が部屋中に溢れ出てしまうという問題があった。

【０００４】このため、バックシート１を外側にして排泄物を包み込む様にパンツを丸めて廃棄することが行なわれている。しかしこの様に丸められただけでは、パンツは自らの復元力によって広がることとなり、排泄物がごみ箱底部へ落下したり、臭気が外部へ漏れ出るという不都合は解消されない。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案の目的は、使用後の使い捨てパンツを廃棄する際に、パンツ内部に付着している排泄物やその臭気が外部へ漏れ出ない様に処理できる使い捨てパンツを提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成し得た本考案は、トップシートとバックシートの間に吸収体を装填し、胴体部側縁を接着してパンツ型に形成した使い捨てパンツにおいて、上記バックシートの外表面一部には、剥離した後にバックシートへ再び接着できる粘着テープが貼着されている点に要旨を有する。

【０００７】なお、上記粘着テープは粘着剤と基材が積層されて構成されており、パンツ背側バックシートの外表面一部に貼着された離型テープ上に貼着されるもの、またはパンツ背側バックシートに離型処理を施された外表面一部に貼着されるもの、さらに粘着テープを構成する基材や離型テープが２つ折り形状またはＪ字形状に形成されたものは本考案の好ましい実施態様である。

【０００８】また、粘着テープの実施態様としては、その端部に摘み部が形成されたもの、基材の幅方向にミシン目が形成されたもの、基材に形成されたミシン目部分を除いた部位に粘着剤が積層されたもの、粘着テープの基材がバックシートと異なる色に着色されたものが挙げられる。

【０００９】

【作用】

本考案では、バックシートの一部に粘着テープが貼着されていることが必須要件である。使い捨てパンツの使用後、胴体側縁部を引き剥がしてパンツを平面状に解体し、バックシートを外側にして排泄物を包み込む様に丸め、この丸めたパンツの端部を粘着テープで止着することによって、排泄物はパンツ内に確実に収容されて臭気を漏出することはなく、きれいな状態で廃棄できる。また、パンツは丸められた状態で保持されるので、体積を小さくまとめて廃棄処理できる。

【００１０】

【実施例】

図１は本考案の代表的な実施例を示す側面説明図である。使い捨てパンツＰは図８の例と同様の構造に形成され、例えば使い捨てパンツの背面部Ｂのバックシート１上に粘着テープ１０が貼着される。また符号１０ａは粘着テープの他の取付位置を示し、符号Ｆはパンツの前面部を示す。

【００１１】この粘着テープ１０の一実施例を図２（斜視説明図）に示す。粘着テープ１０は基材１１に粘着剤１２が積層された構成となっており、この例では、基材１１の幅方向にミシン目１１ａが形成され、ミシン目１１ａを破断することによって粘着テープ１０がバックシートから簡単に引き剥がせる様な構成となっている。好ましくは前記ミシン目１１ａ直下の粘着剤１２を省略して空部１２ｓを形成しておき、空部１２ｓの上方で前記ミシン目１１ａを破断してこれを指で把持し、基材１１を容易に取り外せる様にするとよい。なお他の例として、ミシン目を設けずに、基材を粘着剤層より単に長めに設けて、把持できる様なものであっても良い。

【００１２】粘着テープ１０はバックシート１の外表面一部に貼着され、粘着テープ１０の貼着相当位置には、予め離型テープを接着しておくか、あるいは粘着テープ１０を剥離することができる様にバックシート表面に離型処理を施しておくことが好ましい。例えば離型テープをバックシートの外表面に貼着しておく場合には、図３（Ａ）に示した様に、バックシート１上に離型層１３と接着剤層１４から構成される離型テープを設け、その上面に図２に示した様な粘着テープ１０を貼り付ければよい。離型層１３は、例えばポリオレフィン系の弱接着プラスチックフィルムのみであっても、シリコーン系やフッ素系の公知の離型剤をプラスチックフィルムや紙等の支持体に塗布したものであってもよい。一方、バックシートの離型処理は、バックシート１表面に直接上述の離型剤を塗布して離型層１３を形成する方法［図３（Ｂ）］や、バックシート１表面相当部に複数の突起を設けて粘着テープの付着力を低下させるような処理を行なう方法［図３（Ｃ）］等も採用できる。

【００１３】さらに他の実施例として、図３の（Ｄ）に示した例が挙げられる。この例では、基材１１を長さ方向の略中央部から２つ折りしてＵ字形状に形成し、その一方側片１１ｘの表面に粘着剤１２を積層すると共に、他方側片１１ｙの表面に離型処理層１３を設け、これらを対面させて貼り合わせる。さらに他方側片１１ｙの下面は、バックシート１に接着剤１４で接着される。この様な粘着テープ１０は図４に示した様に基材１１をミシン目１１ａにおいて切り離し、一方側片１１ｘを矢印Ｒ方向に引き上げ、粘着剤１２を付着させた一方側片１１ｘを他方側片１１ｙから引き剥すことによって、丸めたパンツの止着処理に使用できる。

【００１４】また他の実施例として、基材１１はＪ字形状に形成して長片１１ｘ₁ と短片１１ｙ₁ を形成したものであっても良く［図３（Ｅ）］、この長片１１ｘ₁ の表面に粘着剤１２を積層すると共に、基材１１の折り返し部にミシン目１１ａを設ける。短片１１ｙ₁ は離型層１３と接合させる。この接合は、例えばヒートシール等の手段で、手で引き剥せる程度の強度とすることが好ましく、ミシン目を形成しない場合でもこの接合部から粘着テープ１０を引き剥せることとなる。

【００１５】図５、図６は本考案の他の実施例を示す斜視説明図である。図５は図３（Ａ）の変形例であり、粘着テープ１０の一端（図中では右端）は離型テープ端部より長く形成し、その延設部をバックシート側に接着されている。そしてこの延設部の端部近傍にミシン目１１ａが形成されている。粘着テープ１０の他端側の粘着剤１２には、プラスチックフィルムや紙等からなるタブ片１６を取り付けておくことが好ましい。このタブ片を粘着テープ１０を剥す際の摘み用とし、矢印方向へ引き上げ、１１ａで切り取ることによって、粘着テープ１０を剥すことができる。またタブ片１６に替えて、摘み易い様に粘着テープ端部を折り返しておいても良い。

【００１６】また図６の実施例は、離型層１３と接着剤層１４からなる離型テープの一端（図中では左端）をＪ字形に２つ折りして長片１３ｂと短片１３ａを形成し、これらを重ねた上に粘着テープ１０を積層してなるものである。そしてこの離型テープの折り返し部にミシン目１３ｃを形成する。前記粘着テープ１０の一端（図中では右端）側で基材１１を折り返して、摘み用のタブ片として折り返し部１１ｂを形成しておけば、折り返し部１１ｂを把持して摘み上げ、ミシン目１３ｃを切断することによって、容易に粘着テープを剥すことができる。なお上記タブ片１６や折り返し部１１ｂは、前述の図２〜６の実施例においても任意に設けることができる。

【００１７】図７は上記粘着テープ１０の使用状態を示す説明図である。パンツＰは使用後にパンツ側部の接着線９を引き裂くことによって解体されて着用者から取り外され、バックシート１を外側にして排泄物を包み込む様に丸められ、その端部Ｐａを上記粘着テープ１０によって止着する。これにより排泄物はバックシート１に覆い込まれて臭気を外部へ漏らす様なことはなく、またパンツ自体は小さく保持して廃棄できる。

【００１８】上記粘着テープ１０の貼着位置は特に限定されるものではないが、使い捨てパンツの背側バックシート１に取付ることが好ましい。この位置であれば着用者が不用意にこのテープを外してしまうことはなく、幼児が飲み込み事故等を起こすことはない。

【００１９】上記粘着テープの基材や粘着剤の素材は特に限定されず、バックシートに設ける離型処理手段に応じた粘着力を有する公知の粘着テープを用いることができる。なお基材１１をバックシート１の色とは異なる色に着色しておくと、バックシート１からの剥離が容易になり、また例えば粘着テープの貼着位置をパンツの背側と決めておけば、このテープが目印となってパンツの前後を見分けることもできる。

【００２０】

【考案の効果】

本考案は以上の様に構成されているので、使用後に解体した使い捨てパンツを排泄物を巻き込んで小さくして廃棄処分できる様になり、排泄物やその臭気を漏出することがなくなった。

【提出日】平成５年１１月１５日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１６

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１６】また図６の実施例は、離型層１３と接着剤層１４からなる離型テープの一端（図中では左端）をＪ字形に２つ折りして長片１３ｂと短片１３ａを形成し、これらを重ねた上に粘着テープ１０を積層してなるものである。そしてこの離型テープの折り返し部にミシン目１３ｃを形成する。前記粘着テープ１０の一端（図中では右端）側で基材１１を折り返して、摘み用のタブ片として折り返し部１１ｂを形成しておけば、折り返し部１１ｂを把持して摘み上げ、ミシン目１３ｃを切断することによって、容易に粘着テープを剥すことができる。また、ミシン目１３ｃは離型テープ短片１３ａ端部の上の粘着テープ１０に設けても良い。なお上記タブ片１６や折り返し部１１ｂは、前述の図２〜６の実施例においても任意に設けることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の代表的な実施例を示す側面説明図であ
る。

【図２】本考案に使用される粘着テープの一例の斜視説
明図である。

【図３】（Ａ）〜（Ｅ）は本考案に使用される粘着テー
プと離型処理の実施例を示す側面説明図である。

【図４】図３（Ｄ）の使用形態例を示す本考案実施例の
斜視説明図である。

【図５】本考案の他の実施例を示す斜視説明図である。

【図６】本考案の他の実施例を示す斜視説明図である。

【図７】本考案の使用状態を示す説明図である。

【図８】使い捨てパンツの一例を示す一部破断説明図で
ある。

【符号の説明】

１バックシート２トップシート３吸収体１０粘着テープ１１基材１２粘着剤１３離型層１４接着剤Ｐ使い捨てパンツ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】トップシートとバックシートの間に吸収
体を装填し、胴体部側縁を接着してパンツ型に形成した
使い捨てパンツにおいて、上記バックシートの外表面一
部には、剥離した後にバックシートへ再び接着できる粘
着テープが貼着されていることを特徴とする使い捨てパ
ンツ。
【請求項２】前記粘着テープは粘着剤と基材が積層さ
れて構成され、該粘着テープがパンツ背側バックシート
の離型処理を施された外表面一部に貼着されている請求
項１に記載の使い捨てパンツ。
【請求項３】前記粘着テープは粘着剤と基材が積層さ
れて構成され、該粘着テープがパンツ背側バックシート
の外表面一部に接着された離型テープ上に貼着されてい
る請求項１に記載の使い捨てパンツ。
【請求項４】前記粘着テープの基材が長さ方向の略中
央部から２つ折りした形状に形成され、この２つ折りの
一方側片の一面に積層された粘着剤が他方側片上の離型
処理層に貼り合わされている請求項１〜３のいずれかに
記載の使い捨てパンツ。
【請求項５】前記粘着テープの基材は長さ方向に２つ
折りして長片および短片が形成され、該長片の一面に粘
着剤が積層されると共に、前記短片は離型テープ上に接
合されている請求項３に記載の使い捨てパンツ。
【請求項６】上記短片と離型テープは手で剥離可能な
強度で接合されている請求項５に記載の使い捨てパン
ツ。
【請求項７】前記粘着テープの少なくとも一端は、離
型テープ端部よりも長く延設されている請求項３〜５の
いずれかに記載の使い捨てパンツ。
【請求項８】上記離型テープは長さ方向に２つ折りし
て長片および短片が形成され、該長片と短片を重ねた上
に前記粘着テープが積層されている請求項３に記載の使
い捨てパンツ。
【請求項９】前記粘着テープの一端には、摘み用とし
てのタブ片が接着されているか、または折り返し部が設
けられている請求項１〜８のいずれかに記載の使い捨て
パンツ。
【請求項１０】粘着テープの基材の幅方向にミシン目
が形成されている請求項１〜９のいずれかに記載の使い
捨てパンツ。
【請求項１１】上記粘着テープは、前記基材に形成さ
れたミシン目部分を除いた部位に粘着剤が積層されてい
る請求項１０に記載の使い捨てパンツ。
【請求項１２】粘着テープの基材がバックシートと異
なる色に着色されている請求項１〜１１のいずれかに記
載の使い捨てパンツ。