JPH0675444B2 - 芝刈機の集草構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機体後部にエンジンを搭載するとともに、前
輪の前方にモーアを配設してある芝刈機の集草構造に関
する。

〔従来の技術〕

前記芝刈機として、従来第７図に示す構造のものがあっ
た。

これは、運転部（３）後部のエンジンボンネット（４）
の左右両側に配置された横置き門型を呈する２個の集草
容器（６），（６）に刈芝を送り込むようにしたもので
ある。

この形式の芝刈機では、集草容器（６）をエンジンボン
ネット（４）の後方に配置したものに比べて、芝刈機全
体としての全長を短くすることができるので操縦性が優
れているという利点がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかしながら、前記横置き門型の集草容器は、機体に取
付けた平面視後向き開放コ字状の支持フレーム（10）に
集草袋を吊設してある構造であるため、各集草袋の取出
しの際に、近接するエンジンボンネットによってその左
右口金部がつかみ難かったり、該集草袋を後方へ引出す
ときに後輪（２）が邪魔になったりしてその着脱作業が
煩わしいものであった。

また、集草容器を支持する後向き開方状の支持フレーム
（10）は、機体横外側の前後向き取付辺（10a）が全体
的に機体から大きく離間した位置に配設される構造上、
大きく突出した片持ち梁状となって強度的に弱くなる
か、または強度を確保すれば重くなるといった傾向があ
った。

本発明は上記不都合を一掃した横置き門型の集草容器の
支持構造を提供することに目的を有する。

〔課題を解決するための手段〕

そこで本発明は、冒頭に記載した芝刈機の集草構造にお
いて、前記エンジンを覆うエンジンボンネットの左右両
側に集草容器を配置し、これら集草容器を平面視におい
て機体の横外方に向けて開放されたコ字状の集草フレー
ムに着脱自在に搭載するとともに、前記集草容器の上面
を覆うカバーに、前記モーアからの刈芝を送出するダク
トを接続してあることを特徴構成とする。

〔作用〕

つまり、エンジンボンネット両横の各集草容器は、機体
に対して横方向に着脱するようになるので、そのときに
後輪が邪魔になることがないとともに、集草容器の取出
し方向に対しての左右側部位をつかんで該集草容器を取
出すと、この左右側部位は機体に対しては前後側部位と
なるので、エンジンボンネットが邪魔になることもな
い。

そして、支持フレームの機体に対しての前後取付辺はそ
れぞれ根本部からの片持ち状となるのでその突出量が従
来よりも少なくなるとともに、前後の取付辺の強度条件
が等しくなるので、強度的に有利に構成でき、かつ、こ
れらの部品を共通化することも可能となる。

〔発明の効果〕

従って、集草容器の着脱作業が容易となり、しかもその
支持フレームの強度向上もしくは軽量化が図れたので、
合理的な構成としながら集草容器の取扱い性を改善した
横置き門型の集草構造を提供することができた。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。

第５図に示すように、前後輪（１），（２）を有すると
ともに前部に運転部（３）、後部にエンジン（Ｅ）を内
装したエンジンボンネット（４）を配置した機体（５）
の前部下方に、芝刈り用のモーア（Ｍ）を昇降自在に設
けて乗用型芝刈機を構成する。

第１図、第２図に示すように、前記エンジンボンネット
（４）の左右両側に、このボンネット（４）に跨る状態
の背面視形状を呈する集草容器（６），（６）を配置
し、これら集草容器（６），（６）の上面を一体的に覆
うカバー（７）と前記モーア（Ｍ）右横に配設のブロア
装置（８）とをダクト（９）で連結接続してモーア
（Ｍ）からの刈芝を集草容器（６），（６）へ送出する
ようにしてある。

第４図に示すように、前記集草容器（６）は、機体の横
外方に向けて開放された平面視コ字状の搭載部（10A）
を両横に呈した支持フレーム（10）に集草袋（11），
（11）を、その開口部（11a）の補強を兼た口金部（11
b）を集草フレームとしての前記搭載部（10A）の前後取
付辺（10a），（10b）に乗せ付けることによって吊設し
て構成されている。

前記カバー（７）は、第３図にも示すようにエンジンボ
ンネット（４）の筒状固定部（12）の両横に、各集草袋
（11），（11）の上面を覆う蓋部（13），（13）をその
内側上端の前後軸心（Ｐ），（Ｐ）周りに揺動開閉自在
に連結して構成してあり、右側の蓋部（13）に前記ダク
ト（９）の後端を挿入してある。

従って、集草袋（11）を取り出すには、先ず蓋部（13）
を上方へ揺動して開いてから集草袋（11）を機体の横方
向へスライドして行うのである。

第６図に示すように、前記モーア（Ｍ）は３枚の回転刃
（14）をハウジング（15）内に配置して構成されてい
る。そして、ハウジング（15）の後部側壁（15a）に
は、これと回転刃（14）との間隔を狭める一体型のバキ
ュームプレート（16）を着脱可能に取り付けてある。

低芝を刈るときにはバキュームプレート（16）を取り付
けて刈芝の放出性及び細断性を改善し、高芝や雑草刈り
のときには取り外してハウジング（15）内での草詰りを
防止するといった使い方を行うのである。

〔別実施例〕

エンジンボンネット（４）の両横に各２個ずつ、計４個
の集草袋（11）を配設した集草容器に本発明の集草構造
を適用しても良い。

尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為
に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構造
に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る芝刈機の集草構造の実施例を示し、
第１図は集草容器の一部切欠き背面図、第２図は集草容
器の平面図、第３図は集草容器の上部の一部切欠き側面
図、第４図は集草フレームを示す斜視図、第５図は乗用
型芝刈機の側面図、第６図はモーアの構造を示す断面平
面図、第７図は従来例を示す集草容器の斜視図である。 （１）……前輪、（４）……エンジンボンネット、 （６）……集草容器、（７）……カバー、 （９）……ダクト、（10A）……集草フレーム、 （Ｅ）……エンジン、（Ｍ）……モーア。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】機体後部にエンジン（Ｅ）を搭載するとと
   もに、前輪（１）の前方にモーア（Ｍ）を配設してある
   芝刈機の集草構造であって、前記エンジン（Ｅ）を覆う
   エンジンボンネット（４）の左右両側に集草容器
   （６），（６）を配置し、これら集草容器（６），
   （６）を平面視において機体の横外方に向けて開放され
   たコ字状の集草フレーム（10A），（10A）に着脱自在に
   搭載するとともに、前記集草容器（６），（６）の上面
   を覆うカバー（７）に、前記モーア（Ｍ）からの刈芝を
   送出するダクト（９）を接続してある芝刈機の集草構
   造。