JPH07282623A - 導電性銅ペースト - Google Patents

導電性銅ペースト

Info

Publication number
JPH07282623A
JPH07282623A JP7370494A JP7370494A JPH07282623A JP H07282623 A JPH07282623 A JP H07282623A JP 7370494 A JP7370494 A JP 7370494A JP 7370494 A JP7370494 A JP 7370494A JP H07282623 A JPH07282623 A JP H07282623A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive copper
parts
weight
copper paste
coupling agent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7370494A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirofumi Hatanaka
宏文 畑中
Shigeo Makino
繁男 牧野
Kazumi Suzuki
和己 鈴木
Toru Fukuda
徹 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP7370494A priority Critical patent/JPH07282623A/ja
Publication of JPH07282623A publication Critical patent/JPH07282623A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】銅粉末:100重量部、熱硬化性樹脂:12〜20重
量部(固形分)、シラン系カップリング剤:1〜2重量
部、及び混合溶剤:4〜22重量部からなる導電性銅ペー
スト。ここで、熱硬化性樹脂は、ハイドロキノン変性フ
ェノール樹脂100重量部(固形分)と液状エポキシ樹脂2
5〜55重量部(固形分)との混合物、シラン系カップリ
ング剤はグリシドキシ基、アミノ基又はジアミノ基を有
するもの、及び、混合溶剤は全溶剤に対し20〜40重量%
のβ−ジケトンを含むものである。 【効果】このペーストは、硬化後の膜厚が 10〜15μm
と薄くても、スクリーン印刷性や基板への密着性が良好
であり、また、初期の比抵抗が 0.2 m-ohm・cm、長時間
放置後の比抵抗変化率が 2000時間で30〜50%と小さ
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント回路基板に塗
布され、その被膜を硬化させ、電磁波遮蔽層を形成する
導電性銅ペーストに関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、使用される導電性銅
ペーストは、結合剤になる熱硬化性樹脂と導電性粒子に
なる銅粉末を主成分としている。ところが、近年、電磁
波遮蔽用の導電性塗膜の適用分野が拡大し、基板表面の
実装化が進むにつれて、更に、高い信頼性を保ちながら
より薄い膜にすることが要求され、従来の導電性銅ペー
ストでは、それに対応することは不可能になってきた。
この際、要求される硬化後の膜厚は、従来の 20〜25μm
程度に比べて、10〜15μm 程度である。
【0003】電磁波遮蔽用の導電性銅ペーストへの要求
性能としては、比抵抗が小さいこと、スクリーン印刷性
が良好なこと、基板への密着性が大きいこと等が挙げら
れる。この中でも、薄膜化に際しては、特に比抵抗を小
さくすること、すなわち、プリント回路基板が完成した
後の比抵抗を 0.2 m-ohm・cm以下にすることはもちろ
ん、更に、この基板を加湿環境下に長時間放置した後の
比抵抗の変化率を50%程度に止めることが必要である。
【0004】従来の導電性銅ペーストを用いて薄膜化し
た場合、銅粉末の酸化が進みやすくなるため、長時間放
置後の比抵抗が大きく変化し、電磁波遮蔽効果が充分に
発揮されない。また、この比抵抗の変化率を小さくする
ようにペーストの主成分の組成を調整すると、スクリー
ン印刷性や基板への密着性が不満足なものとなる。
【0005】本発明は、硬化後の膜厚を10〜15μm 程度
に薄くしても、スクリーン印刷性や基板への密着性が良
好であるとともに、初期の比抵抗や長時間放置後の比抵
抗変化率が小さい導電性銅ペーストを得ることを目的と
する。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、これら
の問題点を解決するために鋭意検討した結果、特定な熱
硬化性樹脂を用い、それと銅粉末の割合を調整するこ
と、特定なシラン系カップリング剤を特定な割合で添加
すること、及びアセチルアセトンのようなキレート形成
物質を特定な量含む混合溶剤を用いることが有効である
ということを見出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、銅粉末、熱硬化性樹
脂、シラン系カップリング剤、及びキレート形成物質を
含む混合溶剤を主成分とし、更に、それぞれの請求項の
特定な要件を満たすことを特徴とする導電性銅ペースト
である。
【0008】本発明に用いる銅粉末としては、樹枝状
粉、フレーク状粉、球状粉のいずれでもよいが、とりわ
け樹枝状粉が好ましい。また、ステアリン酸等の高級脂
肪酸等の分散剤、チタネートカップリング剤、アルミニ
ウムカップリング剤、又はベンゾトリアゾール類の酸化
防止剤等で予め処理したものでもよい。なお、銅粉末は
それぞれ単独で使用しても構わないが、それらを混合し
たものでもよい。代表例としては、Tp−2(商品名、
三井金属鉱業社製)、FCC-115(商品名、福田金属箔
粉工業社製)、CE-1110 (商品名、同上)がある。
【0009】本発明に用いる熱硬化性樹脂としては、一
般のエポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等が
挙げられる。好ましくは、銅粉末の酸化を抑える還元性
樹脂としてのハイドロキノン変性フェノール樹脂と熱処
理後の密着力を付与する液状エポキシ樹脂との混合物で
ある。この混合物中、前者のハイドロキノン変性フェノ
ール樹脂は、例えば、特開平5-325636号公報に記載の
方法によって製造する。すなわち、ハイドロキノンをジ
エチレングリコールモノメチルエーテル等の溶剤にフェ
ノール類とともに溶解し、37重量%程度のホルマリン水
溶液を加え、アルカリ触媒の下に縮合反応させ、レゾー
ル型フェノール樹脂を得る。また、後者のエポキシ樹脂
は、一般的に使用される多価エポキシ樹脂であればいず
れでもよく、液状であればペーストに調製するために都
合がよい。その市販品としては、エピコート 828(商品
名、油化シェルエポキシ社製)、EP-4000(商品名、
旭電化工業社製)等が好ましい。
【0010】熱硬化性樹脂として、上記のようなハイド
ロキノン変性フェノール樹脂と液状エポキシ樹脂との混
合物を用いる場合、その混合割合は、固形分でハイドロ
キノン変性フェノール樹脂 100重量部に対し、液状エポ
キシ樹脂25〜55重量部であることが好ましい。その量が
25重量部未満では、銅箔との密着力不足が発生し、ま
た、55重量部を越えると、長時間経た後の比抵抗が大き
くなる。
【0011】本発明における熱硬化性樹脂の量は、銅粉
末の種類にもよるが、銅粉末 100重量部に対し、熱硬化
性樹脂の固形分で 12〜20重量部、好ましくは 14〜18重
量部である。その量が上記の範囲外では、長時間経つと
比抵抗が大きくなる。
【0012】本発明に用いるシラン系カップリング剤と
しては、グリシドキシ基、アミノ基、ジアミノ基、ビニ
ル基、メルカプト基、ウレイド基、環状エポキシ基等の
有機側官能基、及びメトキシ基、エトキシ基、メトキシ
エトキシ基、塩素等の無機側官能基を有するものが挙げ
られる。また、長時間経た後の比抵抗変化を小さくする
ためには、有機側官能基の中でも、グリシドキシ基、ア
ミノ基又はジアミノ基が好ましく、アミノ基又はジアミ
ノ基がより好ましい。これらのカップリング剤はそれぞ
れ単独で使用しても構わないが、混合したものでもよ
い。代表例としては、KBM-403(商品名、信越化学工
業社製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン)、KBM-603(商品名、信越化学工業社製、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン)、KBE-903(商品名、信越化学工業社製、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン)がある。
【0013】本発明におけるシラン系カップリング剤の
量は、その種類にもよるが、銅粉末100重量部に対し、
1〜2重量部である。その量が1重量部未満では、長時
間経た後の比抵抗変化が大きくなり、また、2重量部を
越えると、ペーストの粘度が上昇するため、スクリーン
印刷性が悪い。
【0014】本発明に用いるキレート形成物質として
は、25℃及びイオン強度0.1 における二価の銅イオンに
ついての安定度定数(Kma)の常用対数値が、3以上、
好ましくは5以上のものである。例えば、エチレンジア
ミン、N-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、ト
リメチレンジアミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、ト
リエチレンテトラミン、2-アミノメチルピリジン等の脂
肪族アミン及びその誘導体;プリン、アデニン、ヒスタ
ミン等の芳香族ポリアミン;アセチルアセトン、トリフ
ルオロアセチルアセトン、4,4,4-トリフルオロ-1-フェ
ニル-1,3-ブタンジオン、ヘキサフルオロアセチルアセ
トン、ベンゾイルアセトン、ジベンゾイルメタン、5,5-
ジメチル-1,3-シクロヘキサンジオン等のβ−ジケト
ン;オキシン、2-メチルオキシン、オキシン-5-スルホ
ン酸、ジメチルグリオキシム、1-ニトロソ-2-ナフトー
ル、2-ニトロソ-1-ナフトール、サリチルアルデヒド等
のフェノール性化合物;2,2'-ジピリジル、1,10-フェナ
ントロリン等が挙げられる。これらの中でも、臭気、作
業性、極性、沸点等の点から、β−ジケトンが好まし
く、アセチルアセトンがより好ましい。
【0015】本発明において、長時間放置後の比抵抗を
小さくするために、キレート形成物質が効果的に働くと
いうことは、次のようなことに起因すると考える。銅粉
末、還元性樹脂、溶剤等からなるペースト中では、金属
銅はイオン化し、酸化され、硬化後の膜の比抵抗を大き
くする酸化第一銅や酸化第二銅となる。このような銅の
酸化を抑えるために、還元性樹脂はある程度効果的であ
る。更に、このペースト中にキレート形成物質を加える
と、この物質は銅イオンと反応し、膜の比抵抗を変化さ
せない銅・キレート化合物となって安定化する。
【0016】本発明におけるキレート形成物質の量は、
熱硬化性樹脂中に予め含有する溶剤を合わせた全溶剤に
対し 20〜40重量%である。その量が20重量%未満で
は、銅粉末へのキレート効果が充分に現れないため、長
時間経つと比抵抗が大きくなる。それが 40重量%を越
えると、下記の混合する溶剤の沸点にもよるが、溶剤の
揮発量が多くなりスクリーン印刷が困難になる。
【0017】本発明に用いる、上記のキレート形成物質
と混合する溶剤としては、熱硬化性樹脂の良溶媒であ
ること、すなわち、熱硬化性樹脂を溶解し、樹脂と溶剤
の相分離を起こさないこと、スクリーン印刷時、揮発
して固形分濃度を著しく変化させない高沸点のものであ
ること、すなわち、キレート形成物質の沸点が低いこと
(例えば、アセチルアセトンの沸点は 140.5℃)を充分
に補える高い沸点であること、硬化速度を著しく妨げ
ないこと、臭気・毒性のないこと等の条件を備えなけ
ればならない。
【0018】これらの条件を全て兼ね備えるものとし
て、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモ
ノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ
エチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ
ブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチル
エーテル等のエチレングリコール及びジエチレングリコ
ール誘導体;酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸シクロヘキ
シル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アジピン
酸ジメチル、グルタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル等
のエステル類;シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサ
ノン、ジイソブチルケトン、イソホロン等のケトン類;
α−テルピネオール等が挙げられる。これらの溶剤は、
単独で用いても構わないが、併用しても差し支えない。
【0019】本発明における、キレート形成物質を含む
混合溶剤の量は、銅粉末と熱硬化性樹脂の固形分との合
計 100重量部に対し、5〜25重量部である。その量が5
重量部未満では、ペーストが高粘度となってスクリーン
印刷が困難となる。それが25重量部を越えると、ペース
トの粘度が低くなり過ぎて、スクリーン印刷時に、にじ
み等を生じる。
【0020】本発明において、導電性銅ペーストを製造
するには、公知の方法による、すなわち、銅粉末、熱硬
化性樹脂、シラン系カップリング剤、及びキレート形成
物質を含む混合溶剤を、ニーダー、三本ロール等を用い
て、又は必ずしも用いなくてもよいが、混合し、混練す
ればよい。この時、必要に応じて、他の添加剤、例え
ば、消泡剤、分散剤、懸濁剤、揺変剤、沈降防止剤を加
えてもよい。更に、得られる導電性銅ペーストを用い
て、公知の方法により、プリント回路基板に仕上げる。
すなわち、ガラス繊維強化エポキシ樹脂等の基板の片面
又は両面に、絶縁性の下塗り剤をスクリーン印刷にて塗
布し、この上に導電性銅ペーストでスクリーン印刷にて
遮蔽層を形成し、更に絶縁性の上塗り剤をスクリーン印
刷にて塗布し、プリント回路基板を得る。
【0021】
【実施例】以下、合成例、実施例及び比較例により本発
明を詳細に説明する。以下において、「部」と「%」は
重量基準である。また、得られた導電性銅ペーストは、
次のような5種の試験で評価した。 (1)初期の比抵抗:ガラス繊維強化エポキシ樹脂製基
板面に、エポキシ樹脂系の絶縁性下塗り剤を施し、その
上面に、硬化後の膜厚がそれぞれ10〜15μm 及び22〜28
μm になるように手刷り印刷機(スクリーン:2mm×80
mmのパターン、200メッシュ;乳剤厚み10μm )で導電
性銅ペーストを印刷した。 150℃に設定した箱型乾燥機
(恒温器)(商品名ハイスペック、型番HT-210S、エ
タックエンジニアリング社製)に、これらの基板を入
れ、30分間乾燥し、塗膜を硬化させ、室温まで冷却し、
膜厚が異なる2種の試験用基板(A-1 ,A-2)を得た。
この試験用基板について、2mm×80mmのパターンの抵抗
(ohm )を測定し、表面粗さ計(商品名サーフコーダ
ー、型番SE30D、小坂研究所社製)でこのパターン部
の厚みを測定し、市販のソフトプログラムでこのパター
ン部の断面積を測定した。これらの値から比抵抗を求
め、初期の比抵抗( ohm・cm)とした。 (2)加湿耐熱試験後の比抵抗:(1)で得た試験用基
板(A-1 ,A-2)の全面に、更にエポキシ樹脂系の絶縁
性上塗り剤を印刷した。 150℃に設定した箱型乾燥機
に、これらの基板を入れ、30分間乾燥し、新たな塗膜を
硬化させ、室温まで冷却し、試験用基板(B-1 ,B-2)
を得た。恒温恒湿槽(85℃×85%RH)中、500時間、1
000時間及び2000時間、この試験用基板を放置した。各
時間経って、これらを取り出し、室温まで冷却し、
(1)の後半と同様な方法で比抵抗を求めた。(1)で
求めた初期の比抵抗に対する、ここでの比抵抗と初期の
比抵抗との差を、比抵抗の変化率(%)とした。 (3)初期の密着性:(1)の前半において、12mm×50
mmのパターンを形成させる以外、全く同様に操作して、
試験用基板(C-1 ,C-2)を得た。この試験用基板の銅
箔面上の12mm×50mmのパターンに、カッターナイフで1
mm×1mmの枡目を 100個作り、セロテープを張り付け、
勢いよく引き剥す。この時、塗膜に残存した枡目の数で
密着性を評価した(JIS−K-5400 )。 (4)半田耐熱試験後の密着性:(2)の前半で得た試
験用基板(B-1 ,B-2)を 260℃の半田槽に10秒間浸漬
させ、室温まで冷却し、(3)の後半と同様な方法で密
着性を評価した。 (5)印刷性:(1)の前半におけるスクリーン印刷時
の状態を、5段階で評価した。すなわち、目詰まりがひ
どくスクリーン印刷が難しいものを1;目詰まりや縁の
にじみが少しあるものの、スクリーン印刷は可能なもの
を3;スクリーン印刷良好なものを5;それらのいずれ
とも判断できないものは中間の2又は4である。
【0022】合成例1〜3 ハイドロキノン 105.6部と p−クレゾール 26.4部をジ
エチレングリコールモノメチルエーテル 49.5部に溶解
し、37%ホルマリン 174.0部を加えて 60℃まで昇温す
る。この溶液に触媒として 28%アンモニア水 4.5部を
加え、85℃で6時間反応させる。縮合反応で生じた水を
減圧下で完全に除去し、還元性のハイドロキノン変性フ
ェノール樹脂(固形分75%)を得た。このハイドロキノ
ン変性フェノール樹脂100部(固形分換算)に対し、液
状エポキシ樹脂(エピコート 828:商品名、油化シェル
エポキシ社製)を固形分換算で45部、17.5部又は 66.7
部加えて混合し、更に、これらをジエチレングリコール
モノメチルエーテルで固形分75%に調整し、熱硬化性樹
脂(R−1〜R−3)を得た。それらの結果を表1にま
とめる。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1 銅粉末(Tp−2:商品名、三井金属鉱業社製)100部
に熱硬化性樹脂(R−1)17.5部(固形分換算)を加
え、更に、粘度調整用溶剤としてジエチレングリコール
モノメチルエーテル 3.4部、アセチルアセトン 3.9部、
及びシラン系カップリング剤としてKBM-403(商品
名、信越化学工業社製、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン)1.5部を加え充分混合し、次いで3本
ロールで混練し、導電性銅ペースト(P−1)を得た。
それらの結果を表2にまとめる。導電性銅ペースト(P
−1)は、前記の(1)〜(5)のような試験で評価
し、それらの結果を表3に示す。なお、表3中、各試験
項目に対応する2行の数値について、上値は硬化後の膜
厚が 10〜15μm の場合、下値はそれが 22〜28μmの場
合である。
【0025】実施例2 ,3 実施例1の前半において、シラン系カップリング剤とし
て、KBM-603(商品名、信越化学工業社製、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン)、及びKBE-903(商品名、信越化学工業社製、γ
−アミノプロピルトリエトキシシラン)にそれぞれ代え
る以外、全く同様に操作して、導電性銅ペースト(P−
2 ,P−3)を得た。それらの結果を表2にまとめる。
導電性銅ペースト(P−2 ,P−3)は、前記の(1)
〜(5)のような試験で評価し、それらの結果を表3に
示す。
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】比較例1〜4 実施例3の前半において、熱硬化性樹脂の種類・量、及
び粘度調整用溶剤となるジエチレングリコールモノメチ
ルエーテルの量を表4に示すように変える以外、全く同
様に操作して、導電性銅ペースト(P−4〜P−7)を
得た。導電性銅ペースト(P−4〜P−7)は、前記の
(1)〜(5)のような試験で評価し、それらの結果を
表7に示す。なお、表7〜表9中、各試験項目に対応す
る2行の数値について、上値は硬化後の膜厚が 10〜15
μm の場合、下値はそれが 22〜28μm の場合である。
【0029】比較例5〜8 実施例3の前半において、カップリング剤の種類・量を
表5に示すように変える以外、全く同様に操作して、導
電性銅ペースト(P−8〜P−11)を得た。導電性銅ペ
ースト(P−8〜P−11)は、前記の(1)〜(5)の
ような試験で評価し、それらの結果を表8に示す。
【0030】比較例9 ,10 実施例3の前半において、粘度調整用溶剤となるジエチ
レングリコールモノメチルエーテルの量、及びアセチル
アセトンの量を表6に示すように変える以外、全く同様
に操作して、導電性銅ペースト(P−12 ,P−13)を得
た。導電性銅ペースト(P−12 ,P−13)は、前記の
(1)〜(5)のような試験で評価し、それらの結果を
表9に示す。
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】 *1:商品名、信越化学工業社製、γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン *2:商品名、味の素社製、イソプロピルトリイソステ
アロイルチタネート *3:キシダ化学社製、2,2',2''-ニトリロトリエタノ
ール(トリエタノールアミン)
【0033】
【表6】
【0034】
【表7】
【0035】
【表8】
【0036】
【表9】
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、硬化後の膜厚が 10〜1
5μm でも、スクリーン印刷性や基板への密着性が良好
であるとともに、初期の比抵抗や長時間放置後の比抵抗
変化率が小さい導電性銅ペーストを得ることができる。
すなわち、比較例1では、熱硬化性樹脂中の液状エポキ
シ樹脂の含有割合が少ないため、半田耐熱試験後の密着
性が悪く、また、比較例2では、熱硬化性樹脂中の還元
性樹脂(ハイドロキノン変性フェノール樹脂)の含有割
合が少ないため、初期の比抵抗はやや大きく、長時間放
置後の比抵抗変化率が大きい。銅粉末と熱硬化性樹脂の
割合が本発明の範囲外である比較例3 ,4では、初期の
比抵抗や長時間放置後の比抵抗変化率が大きく、また、
比較例3では、スクリーン印刷性もやや悪い。
【0038】カップリング剤の種類が本発明の範囲外で
ある比較例5 ,6では、スクリーン印刷性が悪く、ま
た、比較例5では、初期の比抵抗や長時間放置後の比抵
抗変化率も非常に大きい。シラン系カップリング剤の添
加量が少ない比較例7では、長時間放置後の比抵抗変化
率がやや大きく、また、その添加量が多い比較例8で
は、ペーストの粘度が上昇するため、スクリーン印刷性
が悪い。アセチルアセトンの量が少ない比較例9では、
初期の比抵抗や長時間放置後の比抵抗変化率が大きく、
また、その量が多い比較例10では、混合溶剤の沸点が低
くなって溶剤が揮発しやすくなるため、スクリーン印刷
性が非常に悪い。これに対して、熱硬化性樹脂とカップ
リング剤の種類・割合、及びアセチルアセトンの量が本
発明の範囲内である実施例1〜3では、要求される性能
が全て優れていることが明らかであり、本発明の意義は
大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 徹 千葉県茂原市東郷1900番地 三井東圧化学 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅粉末、熱硬化性樹脂、シラン系カップ
    リング剤、及びキレート形成物質を含む混合溶剤を主成
    分とすることを特徴とする導電性銅ペースト。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂がハイドロキノン変性フェ
    ノール樹脂と液状エポキシ樹脂との混合物であり、か
    つ、その混合割合が固形分でハイドロキノン変性フェノ
    ール樹脂 100重量部に対し、液状エポキシ樹脂25〜55重
    量部であることを特徴とする請求項1に記載の導電性銅
    ペースト。
  3. 【請求項3】 銅粉末 100重量部に対し、熱硬化性樹脂
    の固形分が 12〜20重量部であることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の導電性銅ペースト。
  4. 【請求項4】 シラン系カップリング剤が有機側官能基
    としてグリシドキシ基、アミノ基又はジアミノ基を有す
    るものであることを特徴とする請求項1から請求項3の
    いずれかに記載の導電性銅ペースト。
  5. 【請求項5】 銅粉末 100重量部に対し、シラン系カッ
    プリング剤が1〜2重量部であることを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれかに記載の導電性銅ペース
    ト。
  6. 【請求項6】 混合溶剤中、キレート形成物質が 20〜4
    0重量%含まれることを特徴とする請求項1から請求項
    5のいずれかに記載の導電性銅ペースト。
  7. 【請求項7】 キレート形成物質がβ−ジケトンである
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記
    載の導電性銅ペースト。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項7のいずれかに記載
    の導電性銅ペーストを、10〜15μm の厚さで被膜に形成
    させてあることを特徴とするプリント回路基板。
JP7370494A 1994-04-13 1994-04-13 導電性銅ペースト Pending JPH07282623A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7370494A JPH07282623A (ja) 1994-04-13 1994-04-13 導電性銅ペースト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7370494A JPH07282623A (ja) 1994-04-13 1994-04-13 導電性銅ペースト

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07282623A true JPH07282623A (ja) 1995-10-27

Family

ID=13525878

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7370494A Pending JPH07282623A (ja) 1994-04-13 1994-04-13 導電性銅ペースト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07282623A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1154985A (ja) * 1997-08-05 1999-02-26 Tokin Corp 複合磁性ペースト
KR100654529B1 (ko) * 2005-02-23 2006-12-05 제일모직주식회사 이방 도전성 접착용 조성물
WO2012164925A1 (ja) * 2011-05-31 2012-12-06 東洋インキScホールディングス株式会社 導電性シート及びその製造方法、並びに電子部品
JP2020164649A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 学校法人 関西大学 導電性インキ組成物及び導電性積層体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1154985A (ja) * 1997-08-05 1999-02-26 Tokin Corp 複合磁性ペースト
KR100654529B1 (ko) * 2005-02-23 2006-12-05 제일모직주식회사 이방 도전성 접착용 조성물
WO2012164925A1 (ja) * 2011-05-31 2012-12-06 東洋インキScホールディングス株式会社 導電性シート及びその製造方法、並びに電子部品
JP2020164649A (ja) * 2019-03-29 2020-10-08 学校法人 関西大学 導電性インキ組成物及び導電性積層体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0455019B1 (en) Conductive paste composition
JPH05325636A (ja) 導電性銅ペースト
JPH0216172A (ja) 半田付可能な導電塗料
JPH07282623A (ja) 導電性銅ペースト
JPH0644819A (ja) 導電性ペーストおよび導電性塗膜
JPH0367402A (ja) 導電性組成物
JPH0125790B2 (ja)
JPH05230400A (ja) 導電性ペーストおよび導電性塗膜
JP4872166B2 (ja) 導電ペーストを用いた電気回路とその製造方法及び導電ペーストの製造方法
JPH05217422A (ja) 導電性ペーストおよび導電性塗膜
JPH107884A (ja) 導電性ペースト及び電気回路形成基板の製造法
WO2016104232A1 (ja) 導電性ペースト
JP2528230B2 (ja) 導電性銅ペ―スト組成物
JPH0373082B2 (ja)
JP3185659B2 (ja) 導電性組成物
WO2018179838A1 (ja) 導電性ペースト
JP3243655B2 (ja) ハイブリッドic
JP2002212492A (ja) 導電性塗料
JP3079396B2 (ja) ハイブリッドic
JPH08273432A (ja) 導電性組成物
JP4019440B2 (ja) 導電ペースト
JPH05290624A (ja) 導電性ペーストおよび導電性塗膜
JPH1050143A (ja) 導電性ペースト及び電気回路形成基板の製造法
JPH06164185A (ja) ハイブリッドic
JP3232516B2 (ja) 導電塗料

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20031224

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02