JPH07282551A - ロータリ型アクチュエータ - Google Patents

ロータリ型アクチュエータ

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JPH07282551A
JPH07282551A JP6723394A JP6723394A JPH07282551A JP H07282551 A JPH07282551 A JP H07282551A JP 6723394 A JP6723394 A JP 6723394A JP 6723394 A JP6723394 A JP 6723394A JP H07282551 A JPH07282551 A JP H07282551A
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JP
Japan
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bearing
spring
rotary
spring mechanism
actuator
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JP6723394A
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English (en)
Inventor
Shigeru Takekado
茂 竹門
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】回転作動部材を小型化できると同時に軸受の種
類に左右されずに位置決め精度の向上に寄与でき、たと
えば小型の固定磁気ディスク装置における磁気ヘッドの
位置決め用に適したロータリ型アクチュエータを提供す
る。 【構成】回転作動部材1と、この回転作動部材1を回転
自在に支持する軸受3と、この軸受3を中心にして回転
作動部材1を回転駆動する電磁駆動機構13とを備えた
ロータリ型アクチュエータにおいて、回転作動部材1と
軸受3との間に回転作動部材1の回転方向に撓むバネ機
構4を介在させている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロータリ型アクチュエ
ータに係り、たとえば固定磁気ディスク装置における磁
気ヘッドの位置決め用に好適なロータリ型アクチュエー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、固定磁気ディスク装置で
は、スピンドルモータの回転ハブに磁気ディスクを固定
し、回転している磁気ディスク上の所定位置に磁気ヘッ
ドを位置決めして信号の読み書きを行っている。そし
て、磁気ヘッドの位置決めは、ロータリ型アクチュエー
タとフィードバック制御系とを組合せて行っている。
【0003】固定磁気ディスク装置において用いられる
ロータリ型アクチュエータは、ヘッドアーム、キャリッ
ジ、ボイスコイルモータのコイル等を一体的に結合し
て、いわゆる回転作動部材を構成し、この回転作動部材
を軸受で回転自在に支持した構成となっている。そし
て、ヘッドアームの先端部に磁気ヘッドを装着し、この
磁気ヘッドで回転している磁気ディスク上のサーボ信号
を読出して位置誤差信号を取得し、この位置誤差信号を
ボイスコイルモータにフィードバックすることにより軸
受を中心にして回転作動部材を回転移動させ、これによ
って磁気ヘッドを磁気ディスク上の所定位置に位置決め
するようにしている。
【0004】ところで、このようなロータリ型アクチュ
エータの多くは、軸受としてボールベアリングを用いて
いる。しかし、固定磁気ディスク装置の小型化に伴って
ボールベアリングが備えている回転バネ性の効果が顕著
になり、大きな問題になっている。すなわち、ボールベ
アリングは、極微少変位では回転バネ性を持ち、回転作
動部材の回転質量と共振系を作る。
【0005】3.5 インチHDD以上の大型の固定磁気デ
ィスク装置では、ロータリ型アクチュエータの回転作動
部材そのものが大きいため、回転質量が大きく、共振周
波数は十分に低い。しかし、回転作動部材の回転質量は
ほぼ大きさの4乗に比例するため、2.5 インチHDD以
下の装置では、回転作動部材の回転質量が急激に小さく
なる。
【0006】軸受としてボールベアリングを使用したロ
ータリ型アクチュエータにおける低域(一次)の共振周
波数は、回転質量の1/2 乗に反比例するため、2.5 イン
チHDD以下の装置では低域の共振周波数が高くなり、
無視できないものとなる。すなわち、フィードバック制
御系のサーボゲインは、共振周波数以下では一定となっ
てしまうため、共振周波数が高いところ、たとえば軸回
転数以上にあると、軸回転数におけるサーボゲインが不
足し、位置決め精度が悪化することになる。
【0007】そこで、上述した問題を解消するために、
たとえば特開平2−94078号公報や特開平4−22
8155号公報では、問題となる周波数範囲に共振を作
るようなボールベアリングを使用せず、回転バネ機構で
回転作動部材を支持する方法を提案している。回転バネ
機構の回転バネ性も回転作動部材と低域の共振系を作る
が、ボールベアリングに比較すると、問題にならない低
い領域に低域の共振周波数を設定することができる。
【0008】しかしながら、上記のようにロータリ型ア
クチュエータの回転作動部材を回転バネ機構で支持する
構成であると、回転作動部材の回転移動角を大きくした
ときに、回転とともにバネが硬化する非線形性が現わ
れ、全範囲で適切なバネ性をもたせることが難しい。ま
た、バネであるため、回転とともに反力が生じ、この反
力を打ち消すために駆動電流が大きくなる問題もあっ
た。
【0009】また、軸受として滑り軸受を用いることも
考えられる。滑り軸受はボールベアリングとは違って回
転バネ性を有していない利点があるが、摩擦力に伴う不
感帯が存在するため、やはり高い位置決め精度を期待す
ることはできない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、回転作動
部材をボールベアリングで支持した従来のロータリ型ア
クチュエータにあっては、回転作動部材の回転質量を小
さくしたとき、ボールベアリングが備えている回転バネ
性の影響で低域の共振周波数が高くなり、たとえば小型
の固定磁気ディスク装置における磁気ヘッドの位置決め
に用いた場合にはサーボゲインの低下を招き、磁気ヘッ
ドの位置決め精度を悪化させる問題があった。
【0011】また、回転作動部材を回転バネ機構で支持
した従来のロータリ型アクチュエータにあっては、全移
動角範囲内で適切なバネ性を持たせることとが困難であ
るばかりか、回転作動部材を回転駆動するために大きな
エネルギを必要とする問題があった。
【0012】さらに、回転作動部材を滑り軸受で支持し
たものにあっては、摩擦力に伴う不感帯の存在によっ
て、高い位置決め精度を期待できない問題があった。そ
こで本発明は、回転作動部材を小型化できると同時に軸
受の種類に左右されずに位置決め精度の向上に寄与で
き、しかも駆動エネルギの増大を抑制でき、たとえば小
型の固定磁気ディスク装置における磁気ヘッドの位置決
め用に適したロータリ型アクチュエータを提供すること
を目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、回転作動部材と、この回転作動部材を回
転自在に支持する軸受と、この軸受を中心にして前記回
転作動部材を回転駆動する電磁駆動機構とを備えたロー
タリ型アクチュエータにおいて、前記回転作動部材と前
記軸受との間に上記回転作動部材の回転方向に撓むバネ
機構を介在させてなることを特徴としている。
【0014】本発明に係るロータリ型アクチュエータ
は、各種の分野で用いることができるが、たとえば固定
磁気ディスク装置における磁気ヘッドの位置決めに用い
る場合には、回転作動部材がヘッドアーム、キャリッ
ジ、電磁駆動機構としてのボイスコイルモータのコイル
等を一体的に結合したもので構成される。そして、バネ
機構は、合成樹脂あるいは金属薄板で形成される。勿
論、回転作動部材の主要部とバネ機構とを合成樹脂で一
体に形成した構成を採用することもできる。また、軸受
の周囲にほぼ等間隔にバネ材を配置したバネ機構構造も
採用できる。軸受としては、各種のものを使用できる
が、一般的にはボールベアリングや滑り軸受が使用され
る。
【0015】軸受としてボールベアリングを用いる場合
には、バネ機構の回転方向バネ定数をボールベアリング
の回転方向バネ定数以下に設定することが好ましい。ま
た、軸受として滑り軸受を用いる場合には、滑り軸受の
回転方向摩擦力以下の回転方向力でバネ機構が撓むよう
に構成されていることが好ましい。
【0016】
【作用】軸受はバネ機構を直列に介して回転作動部材に
連結されている。今、軸受としてボールベアリングが使
用されているとすると、上記連結系では、軸受の回転方
向バネ定数とバネ機構の回転方向バネ定数とが直列に接
続されていることになる。このため、バネ機構の回転方
向バネ定数を軸受の回転方向バネ定数に対して十分低く
すれば、合成された回転方向バネ定数はほとんどバネ機
構の回転方向バネ定数で決定されることになる。また、
両者の回転方向バネ定数が同じ程度であっても、合成さ
れた回転方向バネ定数が半減するため、回転作動部材の
共振周波数は1/(20.5 )倍に低下する。この結果、
バネ機構を付加した分だけ確実に低域の共振周波数を低
下させることができる。したがって、磁気ヘッドの位置
決めに用いた場合には、低域のサーボゲインを大きくで
き、磁気ヘッドの位置決め精度の向上に寄与できる。
【0017】軸受としてボールベアリングを用いた場
合、このボールベアリングが回転バネ特性を持つのは極
微少変位の間だけである。したがって、回転作動部材を
特定の位置に位置決めしているときは、軸受とバネ機構
とが協同してバネとして働くことになるが、回転作動部
材の回転移動角を大きくすると、軸受が低摩擦で動く常
識的なボールベアリングとして働くため、バネ機構は摩
擦相当分だけ微少変位するだけで、アクチュエータの動
きには悪影響を与えない。
【0018】このように、バネ機構には負荷がほとんど
かからないため、負荷に応じた内部応力もほとんど発生
しない。したがって、従来、バネ材としては使えない弱
い材料である合成樹脂や内部応力が高くなり易いために
用いられなかった非常に小さいバネをバネ機構として用
いることができる。また、バネ機構には変位がほとんど
発生しないため、回転作動部材の回転移動角を大きくし
てもバネ特性が大幅に変化することもない。このよう
に、バネ機構を合成樹脂で形成することができる。合成
樹脂で形成されたバネ機構は、内部損失が大きいため、
共振時に大きなダンピングを与えることができ、アクチ
ュエータの安定性向上に寄与する。
【0019】バネ機構を合成樹脂で形成することがきる
ので、たとえば固定磁気ディスク装置における磁気ヘッ
ドの位置決めに用いる場合には、ヘッドアーム、キャリ
ッジ、バネ機構等の回転作動部材における主要部の全て
を合成樹脂で成形できる。成形は一体で行うことができ
るため、個別に作りアセンブルするよりも精度の良いロ
ータリ型アクチュエータを構成できる。アセンブルは小
型化するほど難しくなるため、小型化するほど全体を樹
脂化するメリットが大きくなる。また、全体を合成樹脂
で形成すると、バネ機構のみを合成樹脂で形成した場合
に比べて内部損失がさらに大きくなるので、アクチュエ
ータの安定化に有利となる。加えて、軽量化でき、低消
費電力化できるので、小型装置に適した構造となる。
【0020】勿論、合成樹脂に限らず金属薄板等でバネ
機構を構成してもよい。金属は合成樹脂に比べて物性値
のばらつきが小さいため、多量生産する場合にはより均
一な性能にすることができる。
【0021】バネ機構の構造としては、軸受の周囲にほ
ぼ等間隔にバネ材を配置する構造が好ましい。この構造
により、回転作動部材の中心部にバネ機構を配置でき、
このバネ機構の内側に軸受を配置できるため、回転作動
部材の重心近傍に軸受の回転軸を配置できる。この結
果、バランスの良いアクチュエータにすることができ、
外部振動等が加わった場合においてもアクチュエータに
作用し難くすることができ、位置決め精度の良いアクチ
ュエータにすることができる。また、軸受の周囲にほぼ
等間隔にバネ材を配置する構造であると、バネ特性に方
向性が現れるのを防止でき、弱い方向の発生をなくすこ
とができる。
【0022】また、回転作動部材からバネ機構を突出さ
せて軸受に連結する構造を採用してもよい。この構造で
は回転作動部材のバランスがやや悪化するが、バネ機構
が回転作動部材部の外部に配置されるため、空間的な自
由度が増し、製作し易くなるので、性能の良いバネ機構
を構成できる。
【0023】また、バネ機構を設けているので、軸受と
してボールベアリングに限らず滑り軸受も使用できる。
滑り軸受はボールベアリングに見られる回転バネ性はな
いが、反面、摩擦力が大きい。摩擦力が大きいと、位置
決めサーボをかけたときに摩擦力相当の不感帯が生じ、
位置決め精度が悪化する。しかし、本発明のように回転
作動部材と軸受との間にバネ機構を設けておくと、摩擦
力の分だけバネ機構を撓ませることができるので、アク
チュエータ全体としては摩擦力がないような状態を形成
でき、摩擦力による位置決め精度の悪化を防止できるこ
とになる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1(a),(b) には本発明の一実施例に係るロータリ
型アクチュエータ、ここには本発明を固定磁気ディスク
装置における磁気ヘッド位置決め用のロータリ型アクチ
ュエータに適用した例の主要部平面図および同断面図が
示されている。
【0025】この主要部は大きく分けて、回転作動部材
1と、この回転作動部材1を固定軸2に対して回転自在
に支持する軸受3と、この軸受3と回転作動部材1との
間に介挿されたバネ機構4とで構成されている。
【0026】回転作動部材1は、この例の場合、軸方向
に所定の間隔を設け、かつそれぞれが半径方向に延びる
関係に複数配置された非磁性金属材製のヘッドアーム1
1と、一端側で各ヘッドアーム11の基端側を支持した
キャリッジ12と、このキャリッジ12の他端側に接着
剤を介して固定されたボイスコイルモータのコイル13
とで構成されている。そして、各ヘッドアーム11の先
端部には2個ずつ対向する関係に磁気ヘッド14がそれ
ぞれ装着されている。キャリッジ12は、後述するバネ
機構4と一体に合成樹脂によって形成されている。ま
た、ボイスコイルモータは、公知のもの同様に、上記コ
イル13と、永久磁石を含む図示しない磁気回路とで構
成されている。
【0027】軸受3は、内輪、外輪、内外輪間に装着さ
れた複数の球からなるボールベアリング15を軸方向に
2段設けたものとなっている。キャリッジ12には軸方
向に延びる空洞16が設けてあり、この空洞16の内周
面を連結面17とし、この連結面17と各ボールベアリ
ング15の外輪との間にバネ機構4が設けられている。
【0028】バネ機構4は前述の如くはキャリッジ12
と一体に合成樹脂によって形成されている。すなわち、
このバネ機構4は、各ボールベアリング15の外輪に嵌
合結合された筒部18と、この筒部18の外周部から4
5度の開き角で放射状に延びてキャリッジ12の連結面
17に繋がった8本のバネ材19とで構成されている。
各バネ材19は、断面が四角形あるいは断面が周方向に
偏平な形状に形成されている。
【0029】8本のバネ材19のうちの周方向に1本お
きの4本は、筒部18の図1(b) 中上端部から筒部18
の外周面に沿って一旦下方に延びた後に連結面17の図
中下部に繋がるように設けられている。残りの4本は、
上記とは上下逆で、筒部18の図1(b) 中下端部から筒
部18の外周面に沿って一旦上方に延びた後に連結面1
7の図中上部に繋がるように設けられている。すなわ
ち、これら8本のバネ材19は交互に逆関係に配置さ
れ、軸受3を中心に対称形の配置となっている。そし
て、この例では、厚み等の設定によって、8本のバネ材
19からなるバネ機構4の固定軸回りのバネ定数、つま
り回転方向バネ定数が2つのボールベアリングの回転方
向バネ定数以下となるように設定されている。
【0030】このような構成であると、コイル13を介
してキャリッジ12に固定軸2回りの回転力が作用する
と、バネ機構4を構成している8本のバネ材19は固定
軸2に沿った図1(b) 中上下端間において周方向に撓み
易い。したがって、バネ機構4は固定軸2回りにはバネ
定数の小さい回転バネとして働く。
【0031】なお、バネ機構4を構成している8本のバ
ネ材19は、固定軸2と平行な方向に対しては構造的に
撓み難い。したがって、固定軸2と平行な方向のバネ定
数は非常に大きい。また、各バネ材19の一端側が軸方
向に間隔をあけて連結面17に4本ずつ繋がっており、
固定軸2に直交する軸回りの回転バネ定数が上記間隔の
2乗に比例することからして、固定軸2に直交する軸回
りの回転バネ定数も非常に大きい。したがって、固定軸
2回り以外の共振周波数は非常に高いものとなり無視で
きる。
【0032】このように、軸受3を、この軸受3の回転
バネ定数以下の回転バネ定数を持つバネ機構4を直列に
介して回転作動部材1に連結するようにしている。した
がって、この連結系では、軸受3の回転方向バネ定数と
バネ機構4の回転方向バネ定数とが直列に接続されてい
ることになる。このため、合成された回転方向バネ定数
が半減し、回転作動部材1の共振周波数は1/(2
0.5 )倍に低下する。この結果、バネ機構4を付加した
分だけ確実に低域の共振周波数を低下させることができ
る。したがって、低域のサーボゲインを大きくでき、磁
気ヘッド14の位置決め精度の向上に寄与できる。
【0033】この場合、軸受3を構成しているボールベ
アリングが回転バネ特性を持つのは極微少変位の間だけ
である。したがって、磁気ヘッド14を特定の位置に位
置決めしているときは、軸受3とバネ機構4とが協同し
てバネとして働くことになるが、回転作動部材1の回転
移動角を大きくすると、軸受3が低摩擦で動く常識的な
ボールベアリングとして働くため、バネ機構4は摩擦相
当分だけ微少変位するだけで、アクチュエータの動きに
悪影響を与えない。
【0034】このように、バネ機構4には負荷がほとん
どかからないため、負荷に応じた内部応力もほとんど発
生しない。したがって、本実施例のようにバネ機構4を
合成樹脂で形成することができる。合成樹脂で形成され
たバネ機構は、内部損失が大きいため、共振時に大きな
ダンピングを与えることができ、アクチュエータの安定
性向上に寄与する。
【0035】バネ機構4を合成樹脂で形成することがき
るので、本実施例のように、キャリッジ12と一体にバ
ネ機構4を合成樹脂で成形できる。成形は一体で行うこ
とができるため、個別に作りアセンブルするよりも精度
の良いロータリ型アクチュエータを構成できる。アセン
ブルは小型化するほど難しくなるため、小型化するほど
全体を樹脂化するメリットが大きくなる。また、全体を
合成樹脂で形成すると、バネ機構4のみを合成樹脂で形
成した場合に比べて内部損失がさらに大きくなるので、
アクチュエータの安定化に有利となる。加えて、軽量化
でき、低消費電力化できる。
【0036】また、軸受3の周囲にほぼ等間隔にバネ材
19を配置した構造のバネ機構4としているので、回転
作動部材1の中心部にバネ機構4を配置でき、このバネ
機構4の内側に軸受3を配置できるので、回転作動部材
1の重心近傍に軸受3を配置できる。この結果、バラン
スの良いアクチュエータにすることができ、外部振動等
が加わった場合においてもアクチュエータに作用し難く
することができ、位置決め精度の良いアクチュエータに
することができる。また、軸受3の周囲にほぼ等間隔に
バネ材19を配置したバネ機構4としているので、バネ
特性に方向性が現れるのを防止できる。
【0037】なお、上述した実施例ではヘッドアーム1
1を金属材で形成しているが、このヘッドアーム11の
形成やコイル13のモールドも合成樹脂で一体に行って
もよい。合成樹脂は減衰が大きく、熱的に安定性の高い
ものがよい。たとえばポリエステル液晶ポリマなどが適
している。
【0038】図2には本発明の別の実施例に係るロータ
リ型アクチュエータ、ここにも本発明を固定磁気ディス
ク装置における磁気ヘッド位置決め用のロータリ型アク
チュエータに適用した例の主要部平面図が示されてい
る。なお、この図では図1に示される部分と同一機能部
分が同一符号で示されている。したがって、重複する部
分の説明は省略する。また、この図では軸受が省略され
ている。
【0039】この実施例に係るロータリ型アクチュエー
タが図1に示した実施例と異なる点は、バネ機構4aの
構成にある。すなわち、バネ機構4aは図1に示した実
施例と同様にキャリッジ12と一体に合成樹脂で形成さ
れているが、筒部19aの外周部と連結面17の内面部
との間に6本のバネ材19aを周方向に等間隔に配置す
るとともに、各バネ材19aの中心軸をコイル13に対
して30度傾けることにより、図1のものよりも大きな
外径を持つ軸受の使用を可能にしている。
【0040】図3(a),(b) には本発明のさらに別の実施
例に係るロータリ型アクチュエータ、ここにも本発明を
固定磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め用の
ロータリ型アクチュエータに適用した例の主要部平面図
および断面図が示されている。なお、この図では図1に
示される部分と同一機能部分が同一符号で示されてい
る。したがって、重複する部分の説明は省略する。
【0041】この実施例に係るロータリ型アクチュエー
タが図1および図2に示した実施例と異なる点は、軸受
3aおよびバネ機構4bの構成にある。すなわち、軸受
3aは固定軸20の外周に滑り筒21を装着した滑り軸
受によって構成されている。
【0042】一方、バネ機構4bは、滑り筒21の外周
部から45度の開き角で放射状に延びてキャリッジ12
の連結面17に繋がった8本のバネ材19bによって構
成されている。各バネ材19bは、断面が四角形あるい
は断面が周方向に偏平な形状に形成されている。そし
て、これらバネ材19b、前記滑り筒21およびキャリ
ッジ12は、摩擦係数の小さい合成樹脂によって一体に
形成されている。
【0043】8本のバネ材19bのうちの周方向に1本
おきの4本は、滑り筒21の図3(b) 中上端部から滑り
筒21の外周面に沿って一旦下方に延びた後に連結面1
7の図中下部に繋がるように設けられている。残りの4
本は、上記とは上下逆で、滑り筒21の図3(b) 中下端
部から滑り筒21の外周面に沿って一旦上方に延びた後
に連結面17の図中上部に繋がるように設けられてい
る。すなわち、これら8本のバネ材19bは交互に逆関
係に配置され、軸受3aを中心に対称形の配置となって
いる。
【0044】なお、図3(b) 中、22は滑り筒21に軸
方向の予圧をかけるバネ座がねを示し、23はバネ座が
ね22と滑り筒21との間に設けられた四弗化エチレン
製等の摩擦係数の小さいワッシャを示し、24はバネ座
がね22を抑える固定座がねを示し、25は固定座がね
24を固定軸20に止めるためのネジを示している。
【0045】このような構成であると、コイル13を介
してキャリッジ12に固定軸20回りの回転力が作用す
ると、バネ機構4bを構成している8本のバネ材19b
は固定軸20に沿った図3(b) 中上下端間において周方
向に撓み易い。したがって、バネ機構4bは固定軸20
回りにはバネ定数の小さい回転バネとして働く。
【0046】なお、バネ機構4bを構成している8本の
バネ材19bは、固定軸20と平行な方向に対しては構
造的に撓み難い。したがって、固定軸20と平行な方向
のバネ定数は非常に大きい。また、各バネ材19bの一
端側が軸方向に間隔をあけて連結面17に4本ずつ繋が
っており、固定軸20に直交する軸回りの回転バネ定数
が上記間隔の2乗に比例することからして、固定軸20
に直交する軸回りの回転バネ定数も非常に大きい。した
がって、固定軸20回り以外の共振周波数は非常に高い
ものとなり無視できる。
【0047】磁気ヘッド14を位置決めするときは、軸
受3aを構成している滑り軸受は摩擦のため動かない
が、バネ機構4bを構成しているバネ材19bが回転方
向に撓んで磁気ヘッド14の位置決めが行われる。磁気
ヘッド14を大きく動かすときには、軸受3aを構成し
ている滑り軸受に摩擦力以上の力が加わるため、滑り軸
受が滑りだし、バネ材19bには摩擦力以上の力は加わ
らない。
【0048】したがって、本実施例のように滑り軸受で
構成された軸受3aと回転作動部材1との間にバネ機構
4bを設けておくと、滑り軸受の摩擦力の分だけバネ機
構4bが撓み、アクチュエータ全体としては摩擦力がな
いような状態となり、摩擦力による位置決め精度の悪化
を防止できることになる。
【0049】なお、本実施例ではヘッドアーム11を金
属材で形成しているが、このヘッドアーム11の形成や
コイル13のモールドも合成樹脂で一体に行ってもよ
い。合成樹脂は、摩擦係数が小さく、減衰が大きく、熱
的に安定性の高いものがよい。たとえばポリエステル液
晶ポリマなどが適している。
【0050】また、本実施例では滑り軸受の滑り筒21
も合成樹脂で一体に形成しているが、含油軸受け等で別
体に作り、バネ機構4bに圧入等で固定してもよい。ま
た、バネ座がね22は、滑り筒21に軸方向の予圧を加
え、クリアランスの存在で発生するガタを防止する。こ
の予圧により、外力等があったときに外力の影響を低減
でき、磁気ヘッドの位置決め精度を向上できる。この予
圧の方向は軸方向に限らず、軸と直交する方向にかけて
も同様の効果が得られる。なお、滑り軸受の加工精度が
よく、軸受部にガタがないときは、特に予圧部を設ける
必要はない。
【0051】図4(a) には本発明のさらに別の実施例に
係るロータリ型アクチュエータ、ここには本発明を固定
磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め用のロー
タリ型アクチュエータに適用した例の平面図が示されて
いる。
【0052】図中、31はスピンドルモータを示し、3
2は同モータによって支持されて回転する磁気ディスク
を示し、33は磁気ヘッド位置決め用のロータリ型アク
チュエータを示し、39はベースを示している。
【0053】ロータリ型アクチュエータ33は、先の実
施例と同様に、磁気ヘッド14、ヘッドアーム11、キ
ャリッジ12およびボイスコイルモータのコイル13か
らな回転作動部材1aを備えている。
【0054】キャリッジ12の側部にはバネ機構34が
突出するように設けてあり、このバネ機構34は固定軸
35の外周に回転自在に装着された滑り軸受からなる軸
受36に連結されている。なお、固定軸35はベース3
9に固定されている。また、コイル13は軸受36の方
向にL字型に張り出しており、これによって回転作動部
材1aの重心が固定軸35の近傍にくるようにしてい
る。
【0055】バネ機構34はクロススプリングで構成さ
れている。すなわち、図3(b) に示すように、直交した
二組の金属製あるいは合成樹脂製の板ばね37a,37
bおよび38a,38bから構成されている。
【0056】このようなクロススプリング構成である
と、回転方向には弱く、他の方向には非常に強いバネを
実現できるため、性能の良いバネ機構34を構成でき
る。また、本実施例では軸受36が回転作動部材1の外
部に出ているため、クロススプリング等の高性能のバネ
機構34を使用できる。また、軸受36の外周部全体に
バネ材がないため、磁気ディスク32の回転中心と軸受
36との間隔を短くすることができ、これに比例して回
転作動部材1aの寸法を小さくできる。この結果、回転
質量を小さくでき、アクチュエータを高速に動かすこと
ができる。また、駆動電流も少なくてよく、低消費電力
とすることができる。
【0057】なお、上述した各実施例は、本発明を固定
磁気ディスク装置における磁気ヘッド位置決め用のロー
タリ型アクチュエータに適用したものであるが、本発明
はこれに限定されるものではなく、位置決め精度が要求
される各種のロータリ型アクチュエータに適用できるこ
とは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
回転作動部材を小型化できると同時に軸受の種類に左右
されずに位置決め精度の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明の一実施例に係るロータリ型アク
チュエータにおける主要部の平面図で、(b) は同断面図
【図2】本発明の別の実施例に係るロータリ型アクチュ
エータにおける主要部の平面図
【図3】(a) は本発明のさらに別の実施例に係るロータ
リ型アクチュエータにおける主要部の平面図で、(b) は
同断面図
【図4】(a) は本発明のさらに異なる実施例に係るロー
タリ型アクチュエータを組込んだ磁気ディスク装置の要
部平面図で、(b) はロータリ型アクチュエータに組込ま
れたバネ機構の構造を示す図
【符号の説明】
1,1a…回転作動部材 2,20,35
…固定軸 3,3a,36…軸受 4,4a,4
b,34…バネ機構 11…ヘッドアーム 12…キャリッ
ジ 13…ボイスコイルモータのコイル 14…磁気ヘッ
ド 15…ボールベアリング 16,16a…
空洞 17…取付面 18,18a…
筒部 19,19a,19b…バネ材 21…滑り筒 31…スピンドルモータ 32…磁気ディ
スク 33…ロータリ型アクチュエータ 37a,37b,38a,38b…板バネ 39…ベース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転作動部材と、この回転作動部材を回転
    自在に支持する軸受と、この軸受を中心にして前記回転
    作動部材を回転駆動する電磁駆動機構とを備えたロータ
    リ型アクチュエータにおいて、前記回転作動部材と前記
    軸受との間に上記回転作動部材の回転方向に撓むバネ機
    構を介在させてなることを特徴とするロータリ型アクチ
    ュエータ。
  2. 【請求項2】前記軸受はボールベアリングで構成されて
    おり、前記バネ機構の回転方向バネ定数は上記ボールベ
    アリングの回転方向バネ定数以下に設定されていること
    を特徴とする請求項1に記載のロータリ型アクチュエー
    タ。
  3. 【請求項3】前記軸受は滑り軸受で構成されており、前
    記バネ機構は上記滑り軸受の回転方向摩擦力以下の回転
    方向力で撓むように構成されていることを特徴とする請
    求項1に記載のロータリ型アクチュエータ。
  4. 【請求項4】前記バネ機構および前記回転作動部材の少
    なくとも上記バネ機構に繋がる部分は、合成樹脂で一体
    に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載のロータリ型アクチュエータ。
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