JPH07281461A - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JPH07281461A
JPH07281461A JP6972094A JP6972094A JPH07281461A JP H07281461 A JPH07281461 A JP H07281461A JP 6972094 A JP6972094 A JP 6972094A JP 6972094 A JP6972094 A JP 6972094A JP H07281461 A JPH07281461 A JP H07281461A
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JP
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group
substituent
layer
resin
electron
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JP6972094A
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Inventor
Genko Hai
元虎 裴
Shingo Fujimoto
信吾 藤本
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子輸送能を有する電子輸送物質を用い、優
れた電子写真性能を有する正帯電用積層型電子写真感光
体を提供することにある。 【構成】 導電性支持体上に感光層を設けた電子写真感
光体において、前記感光層中に下記一般式〔A〕で表さ
れる化合物を含有する電子写真感光体。 【化15】 式中、X,R1:アルキル基、ビニル基、フェニル基、C
ONH2、COORA′、CONHRA′、CON(RA′)2、CORA′、ハロ
ゲン原子、シアノ基、ニトロ基、Q:酸素原子、=C
(R3)(R4)、=NR5、R3、R4およびR5:水素原子、ハロ
ゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ビニル
基、フェニル基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CON
(RA′)2、CORA′、m:0〜4の整数、n:l以上の整

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像を形成させる
ための電子写真感光体に関し、更に詳しくは、電子輸送
能を有する化合物を含有する層を有する電子写真感光体
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有機光導電体を用いた電子写真感
光体は、無公害、高生産性、低コスト等の利点があるた
め種々研究されてきており、実際に、中低速用複写機の
感光体として実用に供されている。これら電子写真感光
体には、積層タイプと単層タイプのものがあるが、有機
光導電体を用いた感光体は一般に光照射により電荷を発
生する電荷発生層と、生じた電荷を輸送する電荷輸送層
からなる積層構造を採っている。この場合、電荷輸送層
に用いられる電荷輸送物質としてはポリ-N-ビニルカル
バゾールのような高分子材料や、ピラゾリン、ヒドラゾ
ン、トリフェニルアミン誘導体のような低分子化合物が
用いられる。
【0003】しかしながら、これらの電荷輸送物質はい
ずれも正孔輸送能を有するため、感光体の表面を負に帯
電させる現像方式が採られているのがほとんどである。
このため、従来高速機で用いられてきたトナーが利用で
きず、高画質のものが少ないのが現状である。更にこの
ように感光体表面を負に帯電させる場合、帯電時に空気
中の酸素との反応によりオゾンが発生し環境を害するば
かりか感光体表面を劣化させるという問題がある。
【0004】又、一方では積層感光体の感光層の層構成
を逆にして、電荷輸送層を下側に、電荷発生層を上側に
設けた正帯電用積層感光体が開発されているが、帯電電
位が低く、耐刷性が劣っているため、電荷発生層の上に
更に保護層を設けるといった構成になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題を解
決するためには、電子輸送能を有する電荷輸送物質を電
荷輸送層に用い、更に感光体表面を正に帯電するように
した感光体を構成すればよい。このような電子輸送性素
材としては2,4,7-トリニトロ-9-フルオレノンが知られ
ているが、溶解性が悪く、既存の電荷発生物質と組合せ
て実用的な感度を出すことはできなかった。更に、2,4,
7-トリニトロ-9-フルオレノンの改良研究の結果とし
て、近年、電子受容体構造に可溶化基を導入した電子輸
送性物質が提案されている。例えば、特開平1-206349
号、同2-135362号、同2-214866号、同3-290666号及び
“Japan Hardcopy '92”論文集,173,(1992)を挙げ
ることができる。しかしながら、いずれの化合物も、既
存の電荷発生物質と組合せて感光体を作ると、実用的に
はまだまだ感度不足であり、良好な画像を得ることはで
きないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題点に鑑み、電子輸送能を有する電荷輸送物質を用
いた電子写真感光体を提供することにあり、優れた電子
写真性能即ち、高感度、低残留電位、良好な画像特性を
有する正帯電用積層型電子写真感光体を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは研究の結
果、上記課題は下記の電子写真感光体によって達成され
ることを見出した。即ち、導電性支持体上に感光層を設
けた電子写真感光体において、前記感光層中に下記一般
式〔A〕で表される化合物を含有する電子写真感光体。
【0008】
【化3】
【0009】式中、X,R1は、置換基を有してもよい
アルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換
基を有してもよいアリール基、CONH2、COORA′、CONH
RA′、CON(RA′)2、CORA′、ハロゲン原子、シアノ基、
ニトロ基の各基を表す。
【0010】Qは酸素原子、=C(R3)(R4)、=NR5を表
し、R3、R4およびR5は水素原子、ハロゲン原子、シ
アノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルキル基、
置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有しても
よいアリール基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CON
(RA′)2、CORA′を表す。
【0011】RA′は置換基を有してもよいアルキル、
アリール、アラルキルの各基を表す。mは0〜4の整数
を表し、nはlから8の整数を表す。m,nが2以上の
とき各々X,R1及びRA′は同じでも異なっていてもよ
い。
【0012】更に好ましくは前記一般式〔A〕で表す化
合物が下記一般式〔a〕で表される化合物である電子写
真感光体。
【0013】
【化4】
【0014】式中、X,R1,R2は、置換基を有しても
よいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、
置換基を有してもよいアリール基、CONH2、COORA′、CO
NHRA′、CON(RA′)2、CORA′、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基の各基を表す。
【0015】Qは酸素原子、、=C(R3)(R4)、=NCNを表
し、R3およびR4は水素原子、ハロゲン原子、シアノ
基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換
基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよい
アリール基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CON(RA′)2
CORA′を表す。
【0016】RA′は各々置換基を有してもよいアルキ
ル基、アリール基、アラルキル基を表し、複数のRA
が存在するときは同じでも異なっていてもよい。mは0
〜4の整数を表す。mが2以上のときXは同じでも異な
っていてもよい。
【0017】前記一般式(A)及び〔a〕において、
X,R1、R2、R3、R4、RA′で表されるアルキル基
としては、例えばメチル、エチル、プロピル、i-プロピ
ル、ブチル、t-ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘ
キシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル等が挙げ
られる。X,R1、R2、R3、R4、RA′で表されるア
ルケニル基としては、例えばビニル、アリル等が挙げら
れる。これらの基のうち、特に好ましくはビニル基であ
る。
【0018】X,R1、R2、R3、R4、RA′で表され
るアリール基としては、例えばフェニル、ナフチル等が
挙げられる。これらの基のうち、特に好ましくはフェニ
ル基である。
【0019】これらの前記基に置換しうる基としては、
ハロゲン原子(例えば塩素、臭素、弗素等)、アルコキ
シ基(例えばメトキシ、エトキシ、1,1-ジメチルエトキ
シ、ヘキシルオキシ、ドデシルオキシ等)、アリールオ
キシ基(例えばフェノキシ、ナフチルオキシ等)、アリ
ール基(例えばフェニル、ナフチル等)、アルコキシカ
ルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカル
ボニル、ブトキシカルボニル、2-エチルヘキシルカルボ
ニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノ
キシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル等)、アル
ケニル基(例えばビニル、アリル等)アミノ基(例えば
アミノ、N,N-ジメチルアミノ、 アニリノ等)、ヒドロキ
シル基、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル
基、スルホンアミド基(例えばメチルスルホニルアミ
ノ、エチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミ
ノ、オクチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルア
ミノ等)等によって置換されてもよい。
【0020】本発明の電荷輸送物質としての高性能は、
従来の電荷輸送物質に比べ、バインダとの長期間の相溶
性が安定に保たれるようになったことに由来すると思わ
れる。次に前記一般式〔A〕及び〔a〕で表される化合
物の具体例及びその合成例を示す。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】合成例1(例示化合物P−1の合成)
【0028】
【化11】
【0029】上記の合成経路に従い例示化合物P−1を
合成した。
【0030】沃化銅0.1g(0.5mmol)と塩化ビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム0.7g(1mmol)と2,7-
ジブロム-9-フルオレノン16.9g(0.05mol)とジエチル
アミン600mlを1lの四頭フラスコに入れ、撹拌して更
にフェニルアセチレン10.3g(0.1mol)を滴下して、窒
素気流下室温で6時間撹拌した。
【0031】その後、ジエチルアミンを減圧留去し、
の粗結晶を得た。つぎに、大量のベンゼンを加え、水洗
し、有機層を分離して、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。ベンゼンを留去し、得られた粗結晶をエーテルにて
再結晶し、の淡黄色結晶16.2g(收率85%)を得た。
【0032】得られた 3.82g(0.01mol)とマロノ
ニトリル0.99g((0.015mol)とβ−アラニン0.1gと
無水酢酸10ml、トルエン30mlを100mlの四頭フラスコに
入れ、還流温度で5時間撹拌する。
【0033】その後反応液を冷却し、オレンジ色の粗結
晶を得た。この粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、オレンジ色の例示化合物P−1
2.78gを得た。元素分析値が計算値と一致することか
ら、例示化合物P−1であることを確認した。(收率65
%) 本発明の電子写真感光体において、導電性支持体として
は、例えば金属パイプ、金属板、金属シート、金属箔、
導電処理を施した高分子フィルム、Al等の金属の蒸着層
を設けた高分子フィルム、金属酸化物、第4級アンモニ
ウム塩等により被覆された高分子フィルム又は紙等が用
いられる。
【0034】本発明の電子写真感光体において、導電性
支持体上には感光層が設けられるが、感光層は単層構造
でもよく、電子発生層と電子輸送層とに機能分離された
積層構造のものでもよい。又、導電性支持体と感光層の
間に接着層を設けても良い。
【0035】本発明の感光体は、図1(1)に示すよう
に導電性支持体1上に、電子発生物質(CGM)を主成
分とする電子発生層(CGL)2と電子輸送物質(CT
M)を主成分として含有する電子輸送層(CTL)3と
の積層体より成る感光層4が設けられる。図1(2)は
導電性支持体1上に、CTL3とCGL2との積層体よ
り成る感光層4′が設けられる。同図(3)及び(4)
に示すようにこの感光層4および4′は、導電性支持体
1上に設けた中間層5を介して設けてもよい。このよう
に感光層4を二層構成としたときに最も優れた電子写真
特性を有する感光体が得られる。また本発明において
は、図1(5)及び(6)に示すように前記CTMを主
成分とする層6中に微粒子状のCGM7を分散してなる
感光層4″を導電性支持体1上に直接あるいは中間層5
を介して設けてもよい。
【0036】更に前記感光層4の上には必要に応じ保護
層(OCL)を設けてもよい。
【0037】また二層構成の感光層4を構成するCGL
2、CTL3は、下層面となる導電性支持体1上に直接
あるいは必要に応じて接着層もしくはバリヤ層などの中
間層を設けた上にCTM、CGMの特性によって次の方
法によって形成することができる。
【0038】(1)気相堆積法 (2)塗料塗布法 a)CGM、CTMを適当な溶剤に溶解した溶液塗料を
塗布する方法。
【0039】b)CGM、CTMをボールミル、ホモミ
キサ等によって分散媒中で微細粒子状とし、必要に応じ
て結着剤と混合分散して得られる分散液塗料を塗布する
方法。
【0040】前記気相堆積法には真空蒸着法、スパッタ
リング法、イオンプレーテング法或はCVD法等が挙げ
られ、また塗料塗布法にはディッピング法、スプレイ
法、エアドクタ法、ドクタブレイド法、リバースロール
法等塗料の物性に合わせて適当な方法が選ばれる。
【0041】接着層は、樹脂単独で形成したもの、酸化
錫、酸化インジウム、酸化チタンなどの低抵抗化合物を
樹脂中に分散させたものを塗布したもの、又は酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化珪素などの蒸着膜でもよい。
接着層に用いる樹脂としては、特に制限はないが、塩化
ビニリデン−塩化ビニル共重合体、水溶性ポリビニルブ
チラール樹脂、アルコール可溶性ポリアミド樹脂、酢酸
ビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、ニトロセルロー
ス、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
【0042】結着層の膜厚は0.01〜10μm程度が好まし
く、特に0.01〜1μmが好ましい。
【0043】感光層が単層の場合には、例えばポリビニ
ルカルバゾール等の公知の材料から構成された感光層中
に前記一般式〔A〕または〔a〕で示される化合物を増
感剤として含有させたもの、又は公知の電子発生物質を
含む感光層中に前記一般式〔A〕または〔a〕で示され
る化合物を電子輸送物質として含有させたものなどが挙
げられる。
【0044】一方、感光層が積層型の場合においては、
電子発生層は電子発生物質を導電支持体上に蒸着して得
られたものでもよく、電子発生物質と結着性樹脂とを主
成分とする塗布液を塗布することによって形成してもよ
い。
【0045】電子発生物質及び結着樹脂としては公知の
どのようなものでも使用できる。
【0046】例えば、電子発生物質としてはTe−Seな
どの無機半導体、ポリビニルカルバゾール等の有機半導
体、ビスアゾ系化合物、トリスアゾ系化合物、無金属フ
タロシアニン系化合物、金属フタロシアニン系化合物、
ピリリウム系化合物、スクエアリウム系化合物、シアニ
ン系化合物、ペリレン系化合物、多環キノン系化合物等
の有機顔料が使用できる。なかでも好ましい電子発生物
質としては、例えば、特開昭64-17066号の27.2°にX線
回折ピークを有するY型チタニルフタロシアニン顔料、
特開昭62-67094号の26.3°にX線回折ピークを有するA
型チタニルフタロシアニン顔料、特開昭61-239248号の
X線回折ピークを28.7°に有するB型チタニルフタロシ
アニン顔料、特公昭49-4338号の無金属フタロシアニン
顔料、特開昭57-163239号の銅フタロシアニン顔料、特
開昭57-148747号のバナジルフタロシアニン顔料、特開
昭49-128734号のペリレン顔料、特開昭47-18544号の縮
合多環顔料、特開昭1-150145号のビスアゾ顔料などがあ
る。又、結着樹脂としては、ポリスチレン、シリコーン
樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ポリエステル、ビニル系重合体、セルロース系
樹脂、ブチラール系樹脂、シリコーン変性ブチラール樹
脂、アルキッド樹脂等が使用できる。
【0047】電子発生層の膜厚は0.01〜10μm程度が好
ましく、特に0.05〜2μmが好ましい。
【0048】電子発生層の上には電子輸送層が形成され
る。この電子輸送層は、前記一般式〔A〕または〔a〕
で示される化合物と結着樹脂とで構成されるものであっ
て、前記一般式〔A〕または〔a〕で示される化合物、
結着樹脂、及び適当な溶剤を主成分とする塗布液を、ア
プリケータ、バーコータ、ディップコータ等により、電
子発生層上に塗布することによって形成される。この場
合、各種化合物と結着樹脂との混合比は1:100〜100:
1が好ましく、特に1:20〜20:1が好ましい。
【0049】電子輸送層に用いる電子輸送物質及び結着
樹脂としては、公知のものならばどのようなものでも使
用できる。例えば結着樹脂としては、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、ビニルトルエン−スチレン共重合体、スチレン変性
アルキッド樹脂、シリコーン変性アルキッド樹脂、大豆
油変性アルキッド樹脂、塩化ビニリデン-塩化ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール、ニトロ化ポリスチレン、ポ
リメチルスチレン、ポリイソプレン、ポリエステル、フ
ェノール樹脂、ケント樹脂、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリチオカーボネット、ポリアクリレート、ポリ
ハロアクリレート、酢酸ビニル系樹脂、ポリスチレン、
ポリアリルエーテル、ポリビニルアクリレート、ポリス
ルホン、ポリメタクリレート等が挙げられる。なかでも
ビフェニルZ型ポリカーボネートは特に好ましい。又、
電子輸送層に電子供与性物質を添加して両極性感光体を
作製してもよい。
【0050】更に、電子輸送層に酸化防止剤、ラジカル
トラップ剤を添加しても良い。
【0051】電子輸送層の厚さは、2〜100μmが好まし
く、特に5〜50μmが好ましい。
【0052】尚、本発明の電子写真感光体においては、
導電性支持体の上に障壁層を設けてもよい。障壁層は、
導電性支持体からの不要な電荷の注入を阻止するために
有効であり、画質を向上させる作用がある。障壁層を形
成する材料としては、酸化アルミニウム等の金属酸化物
あるいは、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、ポリウレタン等がある。障壁層は直接支持体の
上側に設けても良く、又接着層の上に設けてもよい。
【0053】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。
【0054】実施例1〜10 アルミニウムを蒸着したPETフィルム上にポリアミド
樹脂「CM8000」(東レ社製)からなる厚さ0.5μmの中
間層を設け、その上に下記構造のペリレン顔料G-l 1
部、ポリビニルブチラール樹脂「エスレックBMS」
(積水化学工業社製) 0.2部、分散媒としてメチルエチ
ルケトン 50部をサンドミルを用いて分散した液をワイ
ヤバーを用いて塗布して膜厚 0.3μmの電荷発生層を形
成した。次いで表1に示す例示化合物 1部とポリカー
ボネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱瓦斯化学社
製) 1.5部をTHF 10部に溶解し、電子発生層上にブ
レード塗布して膜厚 20μmの電子輸送層を形成した。
【0055】比較例1 例示化合物P−1の代りに下記構造の比較化合物1を用
いた以外は実施例1と同様にして比較サンプルを作成し
た。
【0056】
【表1】
【0057】
【化12】
【0058】評価1 実施例1〜10及び比較例1により得られた電子写真感光
体サンプルについて静電複写紙試験装置EPA−8100
(川口電機社製)を用いて、+800Vに帯電させ、10 lu
xの白色光を露光し、表面電位が半分になるまでの露光
量を求め、感度とした。結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】実施例11〜20 アルミニウムを蒸着したPETフィルム上にポリアミド
樹脂「X−1874M」(ダイセルヒュルス社製)からなる
厚さ 0.5μmの中間層を設け、その上に顔料X型無金属
フタロシアニン(大日本インキ社製)1部、ポリビニル
ブチラール樹脂「エスレックBX−1」(積水化学工業
社製) 0.4部、分散媒としてメチルイソプロピルケトン
50部をサンドミルを用いて分散した液をワイヤバーを
用いて塗布して膜厚 0.3μmの電子発生層を形成した。
次いで表2に示す例示化合物 1部とポリカーボネート
樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱瓦斯化学社製)1.5部
をTHF 10部に溶解し、電子発生層上にブレード塗布
して膜厚20μmの電子輸送層を形成した。
【0061】比較例2 例示化合物P−11の代りに下記構造の比較化合物2を用
いた以外は実施例11と同様にして比較サンプルを作成し
た。
【0062】
【表3】
【0063】
【化13】
【0064】評価2 実施例11〜20及び比較例2により得られた電子写真感光
体サンプルをコニカ(株)社製U−1017改造機により初
期及び10000枚コピー後の以下の実測値で評価した。結
果を表4に示す。
【0065】Vb:黒色部電位、 Vw:白色部電位、
Vr:残留電位
【0066】
【表4】
【0067】実施例21〜30 円筒形アルミ基体上にポリアミド樹脂「CM8000」(東
レ社製)からなる厚さ0.5μmの中間層を設け、その上に
X線回折におけるブラッグ角2θの9.5°、24.1°、27.
2°にピークを有するチタニルフタロシアニン 1部、シ
リコーンーブチラール樹脂 0.5部分散媒としてメチルイ
ソプロピルケトン 50部をサンドミルを用いて分散した
液をディップ塗布して膜厚 0.3μmの電子発生層を形成
した。次いで表5に示す例示化合物 1部とポリカーボ
ネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱瓦斯化学社
製) 1.5部をTHF 10部に溶解し、電子発生層上にデ
ィップ塗布して膜厚20μmの電子輸送層を形成した。
【0068】比較例3 例示化合物P−21の代わりに下記構造の比較化合物3を
用いた以外は実施例21と同様にして比較サンプルを作成
した。
【0069】
【表5】
【0070】
【化14】
【0071】評価3 実施例21〜30及び比較例3により得られた電子写真感光
体サンプルについて、コニカ(株)社製デジタルコピー
「Konica9028」改造機(帯電極性:正、反転現像)にて
画像出しを行った。次にこれらのサンプルを低温(10
℃)環境下に1カ月放置し、その後再び同一条件で画像
出しを行った。これらの複写画像の白地部分の黒斑点を
評価した。結果を表6に示す。
【0072】なお、黒斑点の評価は、画像解析装置「オ
ムニコン 300型」(島津製作所製)を用いて黒斑点の大
きさと個数を測定し、φ(径)0.05mm以上の黒斑点が1
cm2あたり何個あるかを判定することにより行った。黒
斑点評価の判定基準は以下に示す通りである。なお、黒
斑点判定の結果が◎、○であれば実用になるが、△では
実用に適さないことがあり、×である場合は実用に適さ
ない。
【0073】 φ0.05mm以上の黒斑点の個数(個/cm2) 黒斑点判定 0 ◎ 1〜3 ○ 4〜10 △ 11以上 ×
【0074】
【表6】
【0075】以上、各表から明らかなように、本発明の
電子輸送物質を用いた電子写真感光体は、従来の電子輸
送物質を用いた電子写真感光体と比較して、感度が高
く、繰返し使用時の感光体特性も安定しており、また、
低温保存後も画像欠陥の発生が極めて少ないことがわか
る。
【0076】
【発明の効果】本発明の化合物は電子輸送能を有し、高
感度、低残留電位、良好な画質保持性、正帯電用感光体
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光体の実施態様例の断面図
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電子発生層(CGL) 3 電子輸送層(CTL) 4 感光層 5 中間層 6 キャリア輸送物質を含有する層 7 キャリア発生物質

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を設けた電子写
    真感光体において、前記感光層中に下記一般式〔A〕で
    表される化合物を含有する電子写真感光体。 【化1】 〔式中、X,R1は、置換基を有してもよいアルキル
    基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有し
    てもよいアリール基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CON
    (RA′)2、CORA′、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
    の各基を表す。Qは酸素原子、=C(R3)(R4)、=NR5
    表し、R3、R4およびR5は水素原子、ハロゲン原子、
    シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルキル
    基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有し
    てもよいアリール基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CON
    (RA′)2、CORA′を表す。RA′は置換基を有してもよい
    アルキル、アリール、アラルキルの各基を表す。mは0
    〜4の整数を表し、nはl〜8の整数を表す。m,nが
    2以上のとき各々X,R1及びRA′は同じでも異なって
    いてもよい。〕
  2. 【請求項2】 前記一般式〔A〕で表す化合物が下記一
    般式〔a〕で表される化合物であることを特徴とする請
    求項1に記載の電子写真感光体。 【化2】 〔式中、X,R1,R2は、置換基を有してもよいアルキ
    ル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有
    してもよいアリール基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CO
    N(RA′)2、CORA′、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
    の各基を表す。Qは酸素原子、、=C(R3)(R4)、=NCNを
    表し、R3およびR4は水素原子、ハロゲン原子、シアノ
    基、ニトロ基、置換基を有してもよいアルキル基、置換
    基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよい
    アリール基、CONH2、COORA′、CONHRA′、CON(RA′)2
    CORA′を表す。RA′は各々置換基を有してもよいアル
    キル基、アリール基、アラルキル基を表し、複数の
    A′が存在するときは同じでも異なっていてもよい。
    mは0〜4の整数を表す。mが2以上のときXは同じで
    も異なっていてもよい。〕
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1284258A3 (en) * 2001-08-17 2003-06-04 MERCK PATENT GmbH Mono-, oligo- and polyalkylidenefluorenes and their use as charge transport materials
JP2003192770A (ja) * 2001-08-17 2003-07-09 Merck Patent Gmbh モノ、オリゴおよびポリアルキリデンフルオレンおよびこれらの電荷移動材料としての使用
US7203453B2 (en) 2004-08-05 2007-04-10 Fuji Xerox Co., Ltd. Fixing device

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