JPH07281348A - 乾式銀塩感光体 - Google Patents

乾式銀塩感光体

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JPH07281348A
JPH07281348A JP6600594A JP6600594A JPH07281348A JP H07281348 A JPH07281348 A JP H07281348A JP 6600594 A JP6600594 A JP 6600594A JP 6600594 A JP6600594 A JP 6600594A JP H07281348 A JPH07281348 A JP H07281348A
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silver
silver salt
acid
sulfide
organic
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JP6600594A
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Motokazu Kobayashi
本和 小林
Kyo Miura
協 三浦
Tetsuro Fukui
哲朗 福井
Kazunori Ueno
和則 上野
Takehiko Oi
毅彦 大井
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱カブリが押えられたコントラストの良い画
像を与える乾式銀塩感光材料を得ること。 【構成】 有機銀塩、ハロゲン化銀、還元剤および二塩
基酸スルフィドよりなる組成物を用いて感光体を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機銀塩を用いた乾式
現像用銀塩感光体に関するものであって、特に像安定性
に優れ熱カブリの生じにくい乾式銀塩感光体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀を用いた銀塩写真法は、感
度や階調性などに優れ、従来から幅広く使われている記
録技術である。しかし、像露光後、現像、停止、定着な
どの処理を湿式で行なうために、作業性、簡便性、安全
性に劣り、問題とされてきた。これに対してこれらの湿
式処理をなくした乾式材料の研究が行なわれ、特公昭4
3−4921号および特公昭43−4924号公報など
で技術が開示されている。これらは感光性ハロゲン化銀
を触媒量用いるとともに画像形成材として非感光性の有
機銀塩を用いるものである。
【0003】有機銀塩が画像形成材として働くのは以下
の機構によるとされている。すなわち、 (1)像露光により触媒量の感光性ハロゲン化銀から銀
核が生成し、それが潜像を形成する。 (2)銀核が触媒となり、加熱されることにより、有機
銀塩と還元剤が酸化還元反応を起こして有機銀塩が銀へ
と還元され、それが像となるものである。
【0004】このような乾式銀塩感光体の利用方法の1
例として、特開昭55−50246号公報に開示されて
いるマスクとしての使用方法がある。
【0005】ところが、このような乾式銀塩感光体に
は、湿式銀塩感光体と異なり、還元剤が銀塩と同一層あ
るいは隣接した層中に存在するために、生保存性に劣る
という問題があった。
【0006】また、現像を加熱によって行なうために、
加熱温度が最適現像温度より高くなると、意図しないカ
ブリ(熱カブリ)が生じるという問題もあった。
【0007】また、最も効果的なカブリ防止剤が水銀化
合物であることから、環境問題上、代替物を得るため種
々の検討がなされ、例えば、特開昭51−3223号公
報記載のチオウラシル類、特開昭50−12331号公
報記載のスルフィン酸類またはその塩類などがある。
【0008】しかし、これらのカブリ防止剤でも、露光
部の光学濃度も下げることおよび画像形成後の光変色を
起こすなどの問題があった。また、最も有効な水銀化合
物と比較した場合には、その性能は劣るものである。
【0009】さらに、特開昭49−90118号公報、
同49−97613号公報、同49−10724号公報
等には、上記カブリ防止剤に代わるハロゲン系化合物の
記載がある。しかし、これらを使用した場合でも水銀と
同等の効果が得られないことと、画像は褐色となり、黒
色画像が得られないという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決し、熱カブリの生じにくい乾式現像用銀塩感光体を
得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決する為に有機銀塩、ハロゲン化銀、還元剤および二塩
基酸スルフィドよりなる組成物を使用する。従って本発
明はまず、この組成物であり更にまた本発明はこの組成
物を支持体の上に被膜に形成した感光体の発明である。
【0012】次に本発明について詳細に説明する。本発
明で特に用いる二塩基酸スルフィドとは具体的に名称で
示せば(1,1’−ジカルボキシ)ジメチルスルフィ
ド、2,2’−ジカルボキシ(ジエチルスルフィド)、
(3,3’−ジカルボキシ)ジプロピルスルフィド、
(1,2’−ジカルボキシ)メチルエチルスルフィド、
(1,3’−ジカルボキシ)メチルプロピルスルフィ
ド、(1,4’−ジカルボキシ)メチルブチルスルフィ
ド、(2,3’−ジカルボキシ)エチルプロピルスルフ
ィド、(2,4’−ジカルボキシ)エチルブチルスルフ
ィド、(5,5’−ジカルボキシ)ジペンチルスルフィ
ド等がある。
【0013】これらの二塩基酸スルフィドは、水、有機
溶媒に溶かして添加するか、分散処理により分散状態と
して添加して用いることができる。また有機銀塩、ハロ
ゲン化銀の合成時に添加して用いてもよい。
【0014】添加する二塩基酸スルフィドの好適な添加
量は、有機銀塩1モル当り、0.0001モルないし2
モル、好ましくは0.001ないし0.08モルであ
る。
【0015】本発明の組成物は、上記の二塩基酸スルフ
ィドの他に有機銀塩、ハロゲン化銀および還元剤を含有
するが勿論さらに所望によりバインダーやこの分野で公
知の補助成分を含むことができる。
【0016】有機銀塩としては公知のいずれのものも使
用可能であり、室内光下で着色化等の不都合な変化を受
けにくいものが好ましい。具体的には、「写真工学の基
礎」(第1版、コロナ社、日本写真学会編、1982年
発行)非銀塩編、p247や、特開昭59−55429
号等に記載された有機銀塩やトリアゾール系銀塩などを
用いることができ、感光性の低い銀塩を用いるのが好ま
しい。例えば、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸、
チオールもしくはα−水素を有するチオカルボニル基化
合物、およびイミノ基含有化合物などの銀塩である。
【0017】脂肪族カルボン酸としては、酢酸、酪酸、
コハク酸、セバシン酸、アジピン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、酒石酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、ベヘン酸などがあるが、一般的に炭素数が少ない
ほど銀塩としては不安定であるので、適度な炭素数(例
えば炭素数16〜26の範囲のもの)を有するものが好
ましい。そのうち特にベヘン酸が好ましい。
【0018】芳香族カルボン酸としては、安息香酸誘導
体、キノリン酸誘導体、ナフタレンカルボン酸誘導体、
サリチル酸誘導体、没食子酸、タンニン酸、フタル酸、
フェニル酢酸誘導体、ピロメリット酸などがある。
【0019】チオールまたはα−水素を有するチオカル
ボニル化合物としては、3−メルカプト−4−フェニル
−1,2,4−トリアゾ−ル、2−メルカプトベンゾイ
ミダゾール、2−メルカプト−5−アミノチアジアゾー
ル、2−メルカプトベンゾチアゾール、S−アルキルチ
オグリコール酸(アルキル基の炭素数が12〜23)、
ジチオ酢酸などのジチオカルボン酸類、チオステアロア
ミドなどのチオアミド類、5−カルボキシ−1−メチル
−2−フェニル−4−チオピリドン、メルカプトトリア
ジン、2−メルカプトベンゾオキサゾール、メルカプト
オキサチアゾールまたは3−アミノ−5−ベンジルチオ
−1,2,4−トリアゾールなど、米国特許第4,12
3,274号記載のメルカプト化合物を挙げることがで
きる。
【0020】イミノ基を含有する化合物としては、特公
昭44−30270または同45−18416記載のベ
ンゾトリアゾールもしくはその誘導体、例えばベンゾト
リアゾール、メチルベンゾトリアゾールなどアルキル置
換ベンゾトリアゾール類、5−クロロベンゾトリアゾー
ルなどのハロゲン置換ベンゾトリアゾール類、ブチルカ
ルボイミドベンゾトリアゾールなどのカルボイミドベン
ゾトリアゾール類、特開昭58−118639号記載の
ニトロベンゾトリアゾール類、特開昭58−11563
8号記載のスルホベンゾトリアゾール、カルボキシベン
ゾトリアゾールもしくはその塩、またはヒドロキシベン
ゾトリアゾールなど、米国特許4,220,709記載
の1,2,4−トリアゾールおよびその誘導体などを代
表例として挙げることができる。
【0021】使用される有機銀塩の量は、感光体に調製
した場合に0.3g/m2 〜30g/m2 、特に0.7
g/m2 〜15g/m2 、さらには1.2g/m2 〜8
g/m2 が好ましい。また、有機銀塩1モルに対して、
ハロゲン化銀は好ましくは0.001モル〜2モル、よ
り好ましくは0.05モル〜0.4モル含有させる。ま
た、有機銀塩1モルに対して還元剤は、好ましくは0.
05モル〜3モル、より好ましくは0.2モル〜1.3
モル含有させる。
【0022】還元剤は、感光性ハロゲン化銀が露光され
ることにより生成した銀核の存在下で加熱された時に、
有機銀塩を還元して銀を生成し得るものを用いる。
【0023】そのような還元剤としては、モノフェノー
ル類、ビスフェノール類、トリスフェノール類、テトラ
キスフェノール類、モノナフトール類、ビスナフトール
類、ジヒドロキシナフタレン類、スルホンアミドフェノ
ール類、ビフェノール類、トリヒドロキシナフタレン
類、ジヒドロキシベンゼン類、トリヒドロキシベンゼン
類、テトラヒドロキシベンゼン類、ヒドロキシアルキル
モノエーテル類、アスコルビン酸類、3−ピラゾリドン
類、ピラゾロン類、ピラゾリン類、糖類、フェニレンジ
アミン類、ヒドロキシアミン類、レダクトン類、ヒドロ
オキサミン酸類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、アミド
オキシム類、N−ヒドロキシ尿素類などを挙げることが
できる。この中では特に、p−ビスフェノール類、o−
ビスフェノール類、ビスナフトール類、4−置換ナフト
ール類などが好ましい。
【0024】一般的には、通常のハロゲン化銀感光材料
に用いられる現像薬、具体的にはハイドロキノン、メチ
ルハイドロキノン、クロロハイドロキノン、メチルヒド
ロキシナフタレン、N,N’−ジエチル−p−フェニレ
ンジアミン、アミノフェノール、ジクロロアミノフェノ
ール、アスコルビン酸、1−フェニル−3−ピラゾリド
ン等を挙げることができ、またこれらの他に、2,2’
−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−4
−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−
ブチル−3メチルフェノール)等、さらには特開昭46
−6074号公報に記載のビスナフトール系還元性化合
物、あるいはベルギー特許第802519号明細書に記
載の4−ベンゼンスルホンアミドフェノール系化合物、
あるいは特開平2−210352号、特開平3−135
564号に記載の化合物等を挙げることできる。
【0025】ハロゲン化銀としては、例えば塩化銀、臭
化銀、沃化銀、沃臭化銀、沃塩化銀、沃塩臭化銀を挙げ
ることができる。このハロゲン化銀は、特に微細な粒子
状のものが有効であり、これらを調製する方法として、
非感光性有機銀塩の一部をハロゲン化銀形成成分、例え
ば臭化アンモニウム、臭化リチウム、塩化ナトリウム、
N−ブロムコハク酸イミドなどによりハロゲン化し、微
細なハロゲン化銀を調製する方法や、いわゆる系外ハロ
ゲン化銀を含有させる方法などが挙げられる。この系外
ハロゲン化銀を含有する乾式銀塩感光要素は、例えば、
ベルギー特許第774436号公報に記載されている。
すなわち、乾式銀塩感光要素とは別のところで、換言す
ると、有機銀塩、還元剤の存在しない所で感光性ハロゲ
ン化銀を調製し、次いでそのハロゲン化銀を画像形成成
分に添加して混合することによって調製される。この場
合のハロゲン化銀(または、ハロゲン化銀形成成分)の
好ましい含有量は、有機銀塩1モル当り0.001モル
ないし0.5モル、特に好ましくは0.01モルないし
0.3モルの範囲である。
【0026】ハロゲン化銀の形状としては、立方状、八
面体状、平板状などを挙げることができ、特に立方状、
平板状ハロゲン化銀が好ましい。立方状ハロゲン化銀の
結晶の一辺の長さとしては、好ましくは0.01〜2μ
m、より好ましくは0.02〜1μmである。
【0027】平板状のハロゲン化銀の平均アスペクト比
は好ましくは100:1〜3:1、より好ましくは5
0:1〜5:1であり、その粒子直径は好ましくは0.
01〜2μm、より好ましくは0.02〜1μmであ
る。これらは通常の写真乳剤に対して行なわれるような
化学増感が施されていても良い。すなわち、硫黄増感、
貴金属増感、還元増感などを用いることができる。ま
た、光学増感を施しても良い。
【0028】光学増感としては、増感色素を用いた方法
などを適用することできる。増感色素としては、シアニ
ン系色素、メロシアニン系色素、キサンテン色素などが
好ましく用いられる。
【0029】また、粒子内のハロゲン組成が均一あるい
は異なった多重構造を取っていても良い。感光性ハロゲ
ン化銀は、ハロゲン組成、粒子サイズ、粒子サイズ分布
などが異なった2種以上のハロゲン化銀を併用しても良
い。
【0030】本発明の組成物を感光体に調製する場合に
用いるバインダーとしては、疎水性または親水性のポリ
マーが好ましく、透明または半透明であることが望まし
い。具体的には、ポリビニルブチラール、セルロースア
セテートブチレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ
ビニルピロリドン、エチルセルロース、酢酸セルロー
ス、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ゼラチ
ン、カナダ特許第774054号公報に記載のスルホベ
タイン繰返し単位を有するもの等を挙げることができ
る。バインダーの使用量は、有機銀塩に対し、重量比で
10:1ないし1:10が好ましい。さらに好ましく
は、4:1ないし1:2の範囲である。バインダーは単
一層に含有させることができるが、長鎖脂肪酸銀塩と還
元剤とを別個の層として多層とするか、もしくは上記成
分を含有した単一層の上面もしくは下面にさらに長鎖脂
肪酸銀塩もしくは還元剤を含有する層を設けた多層とす
ることもできる。
【0031】本発明の組成物には、以上列挙した化合物
に加えて、さらに重合性化合物、光重合開始剤もしくは
熱重合開始剤、熱拡散性色素を乾式銀塩感光要素として
含有して乾式現像用銀塩感光体に調製することができ
る。
【0032】重合性化合物としては、1分子中に反応性
ビニル基を少なくとも1個有する化合物が利用でき、例
えば、反応性ビニル基含有単量体、反応性ビニル基含有
オリゴマーおよび反応性ビニル基含有ポリマーからなる
群より選択した1種以上を用いることができる。
【0033】これら化合物の反応性ビニル基としては、
スチレン系ビニル基、アクリル酸系ビニル基、メタクリ
ル酸系ビニル基、アリル系ビニル基、ビニルエーテル等
の他に、酢酸ビニル等のエステル系ビニル基等重合反応
性を有する置換もしくは非置換ビニル基等を挙げること
ができる。
【0034】本発明の乾式現像用銀塩感光性の組成物に
は、上記の他に増感色素、イラジエーション防止色素、
現像促進剤、他のカブリ防止剤等を添加することができ
る。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニン色
素、三核色素などが好ましく用いられ、例えば3,3’
−ジカルボキシエチル−2,2−チオカルボシアニンア
イオダイド、3,3’−ジエチル−2,2’−チアカル
ボシアニンアイオダイド、3,3’−ジスルホエチル−
2,2’−チアジカルボシアニンブロマイド、3,3’
−ジエチル−2,2’−チアトリカルボシアニンアイオ
ダイド、さらには下記式(I),(II)の色素が好まし
く用いられる。
【0035】
【化1】
【0036】
【化2】 増感色素の添加量は、ハロゲン化銀1モルに対して10
-4モルないし2×10 -2モルで、好ましくは10-3モル
ないし10-2モルである。
【0037】イラジエーション防止色素としては、スチ
リル系色素、オキサゾール系色素、ローダミン系色素等
が用いられる。
【0038】本発明の実施に当り現像促進剤として用い
うるものには、アルカリ発生剤、色調剤などがある。ア
リカリ発生剤としては、有機酸のアルカリ金属塩、有機
塩基の酸塩などが用いられる。色調剤としては、「写真
工学の基礎、非銀塩編」252頁4行目から7行目記載
の化合物が用いられ、フタラジン類、フタラジノン類、
ベンゾオキサジンジオン類などが好ましい。
【0039】本発明の乾式銀塩感光体は、上述の各種化
合物を単層もしくは多層に設けた層の上に保護層を設け
ても良い。保護層としては、各種ポリマーが用いられ、
トリアセテートセルロース、ジアセテートセルロース、
ポリビニルアルコール、ゼラチン等が用いられる。
【0040】また、本発明において、感光要素の支持体
としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース
等の合成樹脂フィルム、合成紙、ポリエチレンなどの合
成樹脂フィルムで被覆された紙、アート紙、写真用バラ
イダ紙等の紙類、またはアルミニウムなどの金属板
(箔)、通常の方法により金属蒸着膜を有する合成樹脂
フィルム、ガラス板などを挙げることができる。
【0041】上記の如く構成した本発明の乾式銀塩感光
体を用いて画像を形成する方法としては、LED、ガス
レーザー、半導体レーザー、Xeランプ、Wランプ、太
陽光等の波長400nm〜900nmの光を含む光で像
露光し、露光時または露光後に加熱現像する方法等が挙
げられる。加熱条件は、加熱温度80℃〜160℃かつ
加熱時間1秒〜3分間、好ましくは加熱温度90℃〜1
40℃、加熱時間3秒以上90秒以内とすることが好ま
しい。加熱手段としては、ホットプレート、ヒートロー
ル、サーマルヘッド等を使用することができる。さらに
支持体上に発熱素子を付け、通電によって加熱しても良
い。
【0042】本発明において感光体が重合性化合物を含
有する場合には、前記現像工程の後に全面露光により重
合潜像を形成してもよい。全面露光光源としては、ハロ
ゲンランプ、キセノンランプ、タングステンランプ、水
銀灯、蛍光灯、レーザー等の300nm〜600nmの
波長光を用いる。この場合、形成された重合画像を重合
部と未重合部に分離する方法としては、感光体をエッチ
ング処理する方法、あるいは剥離により重合部と未重合
部を分離する方法、あるいはマイクロカプセルを使用し
た場合等によく適用される加圧による受像体への転写方
法などが利用できる。
【0043】以下本発明を実施例によって説明する。
【0044】
【実施例】安全光下でまず下記の材料を混合して混合液
を調製した。(部は重量部を表わす) ベヘン酸銀 3.0部 ベヘン酸 1.2部 臭化銀 0.3部 アゼライン酸 0.03部 ポリビニルブチラール 2.6部 フタラジノン 0.3部 2,2’−メチレンビス (6−t−ブチル−4−メチルフェノール) 1.2部 キシレン 25部 n−ブタノール 15部 この混合液に、先に式IIで示した増感色素0.012部
と、2−メルカプトベンゾオキサゾール0.02部を
N,N−ジメチルホルムアミド1.0部に溶解させて添
加して分散液とした。
【0045】得られた分散液12.5部にこれに表1に
示す二塩基酸スルフィドをそれぞれ所定量添加して実施
例1ないし3の塗布液を調製した。
【0046】
【表1】 これら3種の塗布液をポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムに、乾燥膜厚10〜12μmで塗布し、
さらにその上にポリビニルアルコールとコロイダルシリ
カの混合液を塗布し、乾燥膜厚2〜4μmの保護層を設
け、感光体を作製した。 (比較例1)比較のため、二塩基酸スルフィドを添加し
ていない分散液で実施例1ないし3と同様にして感光体
を作製した。
【0047】このようにして得られた実施例1〜3およ
び比較例1の感光体に、He−Neレーザーで90μJ
/cm2 で露光した後、120℃で20秒間、ドラムヒ
ーター型の加熱器により現像した。得られた画像につい
て、露光部と未露光部の光学濃度をナルミ製光学濃度計
を用いて測定した。その結果を表2に示す。
【0048】
【表2】 この表より、本発明の感光体ではいずれもカブリ濃度が
比較例の感光体より低いことがわかる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により熱カ
ブリの抑制された、コントラストの良い画像を形成する
ことのできる乾式現像用銀塩感光体を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 和則 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大井 毅彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機銀塩、ハロゲン化銀、還元剤および
    二塩基酸スルフィドよりなることを特徴とする乾式現像
    用感光性組成物。
  2. 【請求項2】 二塩基酸スルフィドは有機銀塩1モル当
    り0.0001ないし2モルである請求項1に記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】 二塩基酸スルフィドは有機銀塩1モル当
    り0.001ない0.08モルである請求項2に記載の
    組成物。
  4. 【請求項4】 支持体上に請求項1ないし3のいずれか
    に記載の組成物を被膜に形成したことを特徴とする乾式
    銀塩感光体。
JP6600594A 1994-04-04 1994-04-04 乾式銀塩感光体 Pending JPH07281348A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102699343A (zh) * 2012-05-07 2012-10-03 东北师范大学 一种制备金纳米颗粒的方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102699343A (zh) * 2012-05-07 2012-10-03 东北师范大学 一种制备金纳米颗粒的方法

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