JPH07280853A - 物理量の計測方法および計測装置 - Google Patents

物理量の計測方法および計測装置

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JPH07280853A
JPH07280853A JP6075747A JP7574794A JPH07280853A JP H07280853 A JPH07280853 A JP H07280853A JP 6075747 A JP6075747 A JP 6075747A JP 7574794 A JP7574794 A JP 7574794A JP H07280853 A JPH07280853 A JP H07280853A
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JP
Japan
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frequency
sampling
rated
physical quantity
waveform
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JP6075747A
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English (en)
Inventor
Akio Yoshizaki
昭男 吉崎
直大 ▲高▼鴨
Naohiro Takagamo
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 計測対象の正弦波振動する入力データに周波
数変動が発生した場合に生じる演算誤差を極力小さくす
る物理量の計測方法および計測装置。 【構成】 PT1、増幅回路2、サンプル・ホールド回
路3、A/D変換器4に入力されディジタル変換された
のちCPU5に取込まれた交流計測量は、PT1からゼ
ロクロス回路6にも入力され、CPU5により周波数の
許容変動率に対応して可及的に前記交流計測量の演算誤
差を小さくするように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、電源設備の電
圧・電流・地絡電流のような交流波形の物理量をサンプ
リングし、ディジタル量に変換して計測する方法および
計測装置、一般的には正弦波振動する入力データのサン
プリングによって得られる物理量の計測装置および計測
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電源系統の計測監視装置の事例に
ついて説明する。電圧・電流・地絡電流等の正弦波信号
の計測は、『電気学会大学講座、保護継電工学』、著作
者:電気学会通信教育会、発行所:社団法人電気学会、
発売元:株式会社オーム社、101頁〜102頁に記載
されているように、計器用変圧器(PT)・計器用変流
器(CT)・零相変流器(ZCT)等のセンサを介して
入力信号を取込み、この取込んだ信号に対してサンプリ
ングとホールドを行ない、ホールドされたアナログデー
タ量をA/D変換器によりディジタル値に変換する構成
になっている。すなわち、上記一連の処理を行なうため
に、 a.適当な周期で、計測対象となる正弦波形の一周期分
サンプリングし、演算により実効値などを求める。
【0003】b.計測対象となる正弦波形を連続してサ
ンプリングし、演算により実効値等を求める。
【0004】c.計測対象となる交流波形の周波数を計
測し、周波数変動があった場合、周波数をフィードバッ
クし、サンプリング間隔を補正し演算により実効値等を
求める。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、計測
対象となる交流波形の位相と非同期にサンプリングを開
始する方法が一般的であるから、どの位相からサンプリ
ングを開始するのかは不定である。このため、計測対象
となる交流波形に周波数変動が発生した場合、サンプリ
ング間隔を固定したとすると、このサンプリングを開始
する位相の相違により演算結果に誤差が生じる。また連
続してサンプリングを行なったとしても、周波数変動が
発生した場合、サンプリング間隔を固定したときは、上
記理由と同様に演算結果に誤差が生じる。また、周波数
変動があった場合、この周波数をフィードバックしてサ
ンプリング間隔を補正する方法は、演算結果に誤差は生
じにくくなるが、演算処理が容易でなく原価も割高にな
る。本発明は、この測定対象となる交流波形に周波数変
動があったとしても、それによる演算誤差を極力小さく
することにより原価低減を図ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段は特許請求の範囲に記載されている。すなわ
ち、本発明の目的は、正弦波振動する入力データをサン
プリングし、A/D変換したのちディジタル処理する物
理量の計測方法において、測定対象の入力信号値のサン
プリング開始時点を定格周波数の許容変動率に対応さ
せ、定格周期の位相角α、またはα+π/2、またはα
+π、またはα+3π/2に設定することにより、周波
数変動に対応する前記物理量の演算誤差を小さくするこ
とを特徴とする物理量の計測方法、若しくは、正弦波振
動する入力データをサンプリングする装置、A/D変換
装置およびディジタルプロセッサを有する物理量の計測
装置において、測定対象の入力信号値のサンプリング開
始時点を定格周波数の許容変動率に対応させ、定格周期
の位相角α、またはα+π/2、またはα+π、または
α+3π/2に設定する制御手段を有することにより、
周波数変動に対応する前記物理量の演算誤差を小さくす
ることを特徴とする物理量の計測装置によって達成され
る。具体的に位相角αの演算値は、α=40°±10°
と演算されるものである。
【0007】
【作用】上記位相角αの演算結果に基づき、計測対象と
なる正弦波形に対し定格周期の40°±10°または1
30°±10°または220°±10°または310°
±10°からサンプリングを開始する。これによって得
られる実効値などの演算は、周波数が変動した場合にも
演算誤差を極力小さくすることができ、また計測対象と
なる交流波形の周波数をフィードバックしてサンプリン
グ間隔を変える処理を行なう必要がなくなる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面によって説明す
る。 〈実施例1〉図1は、本発明の実施例1の電源系統の監
視装置の回路を示すブロック図である。図1において、
1は測定対象となる変成器(以下PTと称す)であっ
て、三相3線式電力線の交流電圧は所定の変成比でとり
出される。変成器1によって得られた交流電圧は、増幅
回路2によって電圧増幅され、サンプル・ホールド回路
(以下SH回路と記す)3により矩形波に変換されディ
ジタル変換が容易な波形となる。この波形は、アナログ
・ディジタル変換素子(以下A/D変換器と記す)4に
入力され、中央演算素子(以下CPUと記す)5からの
アナログ・ディジタル変換開始命令によりディジタル変
換されたのちCPU5へ取込まれ、CPU5内蔵の記憶
部またはCPU5外部の記憶素子へ一時記憶される。
【0009】また、PT1からの交流電圧は、ゼロクロ
ス回路6に入力され、交流電圧が零電位を横切るタイミ
ングに同期した矩形波を生成しCPU5へ入力される。
【0010】7は設定・表示操作に使用する接点素子で
あり、8は演算結果を表示する数字表示器、9はパソコ
ン等の上位装置に対して計測情報を送る伝送素子であ
る。
【0011】図2は図1の回路により得られる波形図
で、図2(a)、図2(b)、図2(c)は増幅回路2
により電圧増幅した波形を示す図である。図2(d)は
ゼロクロス回路6により得られる矩形波を示す図であ
る。
【0012】図2(a)は定格周波数による入力波形で
あって、定格の1周期TAのサンプリング回数をMとす
るとサンプリング間隔△tは、 △t=TA/M ∴TAはTA=△t・M である。図2(a)では、このサンプリング開始点の位
相が変化しても理論的には誤差は発生しない。
【0013】図2(b)は、定格周波数より低い周波数
が入力された時の波形図であって、サンプリング間隔△
tは固定であり、サンプル期間TSは定格周期TAに等し
い。したがってサンプリング期間TSでは、図2(b)
の波形の1周期TBより短かくなり、波形1周期につい
てサンプリングすることはできない。すなわち、 TB>△t・M=TSである。
【0014】図2(c)は、定格周波数より高い周波数
が入力された時の波形図であって、サンプリング間隔△
tは固定であり、サンプル期間TSは定格周期TAに等し
い。したがってサンプル期間TSでは前記(c)の波形
の1周期間TCより長くなり、図2(c)の波形1周期
分以上のサンプリングをすることになる。
【0015】サンプリングを開始する位相は、測定対象
の交流波形と非同期であるから、サンプリングを開始す
る位相がランダムである場合には図2(b)、図2
(c)の波形は、何れもこの定格周波数から変動する度
合だけ演算結果に誤差が生じてくる。
【0016】図2(d)は、図2(c)の波形がゼロク
ロス回路6に入力されたときに得られる矩形波を示す図
である。この矩形波の立上り(または立下り)から定格
周期の40°±10°の位相においてサンプリングを開
始した波形が、図2(b)、図2(c)によって示され
ている。またこの矩形波の立上り(または立下り)か
ら、定格周波数の130°±10°、220°±10
°、310°±10°においてサンプリングを開始して
もよい。これにより定格周波数からの周波数変動による
影響を極力小さくして演算を行なうことができる。
【0017】図3は定格周波数の変動(%)ごとの位相
角(横軸)に対する実効値の誤差率(縦軸)を示す図で
あって、定格周波数に対して−5%から−1%まで周波
数が変動したとき、後述する理論値に基づきサンプル数
M=32でのシミュレーションの結果を示している。こ
の結果から明らかなように、定格周期の位相角30°〜
50°の範囲、および、定格周期の位相角120°〜1
40°の範囲において実効値の誤差が小さくなっている
ことがわかる。例えば、−5%の変動周波数のとき、位
相角0°において2.5%の実効値誤差は、位相角30
°では1.5%に縮減し、−1%の変動周波数のとき、
位相角0°において0.5%の実効値誤差は、位相角3
0°では0.2%に縮減しており、位相角50°ではさ
らに実効値誤差は縮減が大きい。
【0018】図4は、図3と同様に、定格周波数に対し
て+1%から+5%まで周波数が変動したとき、図3と
同様にサンプル数M=32でのシミュレーションの結果
を示す図である。これからも明らかなように、定格周期
の30°〜50°の範囲、および120°〜140°の
範囲において実効値の誤差が小さくなっていることがわ
かる。
【0019】なお、図3における周波数変動−5%、図
4における周波数変動+5%という範囲は、商用周波数
において想定される周波数の最大許容変動率である。
【0020】以下、本発明の周波数の最大許容変動率か
ら導入される計測誤差を可及的に小さくする計測方法の
理論的根拠について説明する。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】
【数3】
【0024】定格周波数の正弦波標準波形と零線との間
に囲まれた面積S0は、式(1)〜式(6)で表わさ
れ、S0=4と計算される。
【0025】図5は計測対象の標準波形を示す入力デー
タに周波数変動があった場合の波形を示し、図5(a)
は定格周波数より低周波側に変動した波形を示す図であ
る。図中aはサンプリングの開始点、a+2πはサンプ
リングの終了点、△f1は定格周波数fに対する周波数
変動である。サンプリング数をMとしM=∞とすると図
5(a)の斜線で示される面積S1は式(7)〜式(1
6)で表わされる。ここで周波数の許容変動率を−5
%、すなわち、式(17)△f1=0.95とおき、式
(18)S1=S0=4となるためのサンプリング開始位
相aは、式(19)、式(20)により式(21)a≒
51.5°≒50°が得られる。
【0026】図5(b)は、定格周波数より高周波側に
変動した波形を示す図である。図中bはサンプリングの
開始点、b+2πはサンプリングの終了点、△f2は定
格周波数fに対する周波数変動である。図5(a)と同
様に図5(b)の斜線で囲まれた面積S2は式(22)
〜式(31)で表わされる。ここで周波数の許容変動率
を+5%、すなわち、式(32)△f2=1.05とお
き、式(33)S1=S0=4となるためのサンプリング
開始位相bは、式(34)、式(35)により式(3
6)b≒29.4°≒30°が得られる。
【0027】したがって、30°〜50°すなわち40
°±10°の範囲ならば、定格周波数に対する周波数の
変動があったとしても、演算による誤差を可及的に小さ
くすることができる。
【0028】同様に、130°±10°、220°±1
0°、330°±10°についても説明することができ
る。
【0029】上記実施例では、図1は電源系統の監視装
置について述べたが、正弦波形をベースとする振動波形
で、定格周波数を有する各種の物理量の計測に対して広
く適用することが可能である。
【0030】〈実施例2〉図6は図1の回路において別
な手段を用いた実施例を示す図、図6(a)は増幅回路
2により電圧増幅した波形を示す図、図6(b)はゼロ
クロス回路6により得られる矩形波を示す図である。
【0031】図6(a)は同図(b)に示す波形の立上
りからサンプリングを開始し、所定の間隔△t(固定)
により、同図(b)の次の立上りまで継続してサンプリ
ングが行なわれる。図6(b)の波形は、測定対象の周
波数によって周期が変動するので、よってサンプル期間
Tも変動する。これに伴いサンプリング数Mも可変とな
る。これにより予想される周波数変動に対し、十分短い
サンプリング間隔△tを設定することにより、サンプリ
ング数Mが周波数変動に対し変動し、正確に一周期サン
プリングすることができるから、演算誤差を小さくする
ことができる。なお、同図(b)の波形の立上りから次
の立上りまで、継続してサンプリングが行なわれている
が、波形の立下りから次の立下りまで継続してサンプリ
ングを行なっても同等の効果が得られる。
【0032】実施例2を要約すると、「正弦波振動する
入力データをサンプリングし、A/D変換したのちディ
ジタル処理する物理量の計測方法において、一周期につ
きゼロレベルを2回クロスする前記入力データのサンプ
リングを所定の時間間隔により行ない、前記入力データ
の周波数変動に応じてサンプリング区間およびサンプリ
ング数を可変とすることを特徴とする物理量の計測方
法。」若しくは「正弦波振動する入力データをサンプリ
ングする装置、A/D変換装置およびディジタルプロセ
ッサを有する物理量の計測装置において、一周期につき
ゼロレベルを2回クロスする前記入力データのサンプリ
ングを所定の時間間隔により行ない、前記入力データの
周波数変動に応じてサンプリング区間およびサンプリン
グ数を可変とする手段を有することを特徴とする物理量
の計測装置。」であるということができる。
【0033】
【発明の効果】本発明を実施することにより、測定対象
となる交流波形に周波数変動が生じたとしても(周波数
変動幅は定格周波数の±5%を想定)、サンプリング開
始位相を限定することにより、周波数変動による演算誤
差を極力小さくすることができる。
【0034】また、周波数変動をフィードバックしてサ
ンプリング間隔を補正する方法でなく、サンプリング間
隔は固定なので、難しい演算処理、高価な回路も不要で
あり、安価に構築することができる。計測対象となる交
流波形の周波数をフィードバックしてサンプル間隔を変
えることが不要になり、制御処理を簡易化することがで
き原価を低減することができる。
【0035】また本発明は、電源設備の電圧・電流・地
絡電流等の交流波形信号の物理量をサンプル方式により
計測するディジタル計測演算装置に関するばかりでな
く、正弦波に近い交流波形一般の物理量をサンプル方式
により計測する装置等にも幅広く利用することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の電源系統の監視装置の回路
を示すブロック図である。
【図2】図1の回路により得られる波形図である。
【図3】定格周波数のマイナス変動時の位相角に対する
実効値の誤差率を示すシミュレーション図である。
【図4】定格周波数のプラス変動時の位相角に対する実
効値の誤差率を示すシミュレーション図である。
【図5】計測対象の交流波形に周波数変動があった場合
の波形図である。
【図6】本発明の実施例2の回路によって得られる波形
図である。
【符号の説明】
1…PT 2…増幅回路 3…SH回路 4…A/D変換器 5…CPU 6…ゼロクロス回
路 7…接点素子 8…数字表示器 9…伝送素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正弦波振動する入力データをサンプリン
    グし、A/D変換したのちディジタル処理する物理量の
    計測方法において、 測定対象の入力信号値のサンプリング開始時点を定格周
    波数の許容変動率に対応させ、定格周期の位相角α、ま
    たはα+π/2、またはα+π、またはα+3π/2に
    設定することにより、周波数変動に対応する前記物理量
    の演算誤差を小さくすることを特徴とする物理量の計測
    方法。
  2. 【請求項2】 前記サンプリングを開始する定格周期の
    位相角αは、α=40°±10°であることを特徴とす
    る請求項1記載の物理量の計測方法。
  3. 【請求項3】 正弦波振動する入力データをサンプリン
    グする装置、A/D変換装置およびディジタルプロセッ
    サを有する物理量の計測装置において、 測定対象の入力信号値のサンプリング開始時点を定格周
    波数の許容変動率に対応させ、定格周期の位相角α、ま
    たはα+π/2、またはα+π、またはα+3π/2に
    設定する制御手段を有することにより、周波数変動に対
    応する前記物理量の演算誤差を小さくすることを特徴と
    する物理量の計測装置。
  4. 【請求項4】 前記サンプリングを開始する定格周期の
    位相角αを、α=40°±10°に設定する制御手段を
    備えることを特徴とする請求項3記載の物理量の計測装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008026276A1 (fr) * 2006-08-31 2008-03-06 Mitsubishi Electric Corporation Appareil de détection à courant à phase nulle
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