JPH07278986A - モール糸の製造方法 - Google Patents

モール糸の製造方法

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JPH07278986A
JPH07278986A JP8730794A JP8730794A JPH07278986A JP H07278986 A JPH07278986 A JP H07278986A JP 8730794 A JP8730794 A JP 8730794A JP 8730794 A JP8730794 A JP 8730794A JP H07278986 A JPH07278986 A JP H07278986A
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JP
Japan
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yarn
molding
decorative
core
binder component
Prior art date
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Pending
Application number
JP8730794A
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English (en)
Inventor
Taketoshi Takao
武利 高尾
Kiyomi Yamada
記代美 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モール糸の製造工程中における接着性繊維糸
の切断による飾り糸の脱落のないモール糸を提供する。 【構成】 イソフタール酸等を共重合したポリエステル
系ポリマー等融点が80〜150℃のバインダー成分を
有する接着性繊維40〜80%と通常の紡織繊維60〜
20%を混紡した紡績糸を芯糸1として用い、芯糸1に
飾り糸3を巻き付け、飾り糸をカッター4でカットして
モールを形成後バインダー成分が溶融する温度で熱処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モール糸の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、モール糸は一般的に芯糸と飾り
糸、及び芯糸と飾り糸を接着する接着性繊維の三者から
構成され、例えば図2の構成のモール撚糸機により製造
されている。モール撚糸機による施撚時に芯糸1に沿わ
せて接着性繊維糸2を2本あるいは4本を供給しながら
飾り糸3を巻き付け、カッター4で飾り糸3を切断しな
がら撚糸を行いモールを形成した後、接着性繊維糸2が
溶融する温度で熱処理し、芯糸1と飾り糸3を接着固定
することにより飾り糸の脱落を防止している。この接着
性繊維としては、通常低温溶融タイプの70〜100デ
ニールのポリアミドフィラメント糸が使用されている
が、接着性繊維糸のパッケージからの解舒不良や糸道の
不良によって、この接着性繊維糸が切断し、接着性繊維
糸がないまま撚糸されてしまうことがある。この場合、
撚糸後に熱処理を行っても芯糸と飾り糸との接着固定が
なされず、製織編中に飾り糸が脱落したり製品になって
から飾り糸が脱落してしまうという問題が発生する。接
着性繊維糸の切断によるモール糸の不良個所の発見は極
めて困難であり、このような接着性繊維糸の切断のない
モール糸が強く要望されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状を鑑みて行われたものであり、モール糸の芯糸と飾
り糸の接着不良による飾り糸の脱落のないモール糸を提
供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するもので、次の構成よりなるものである。すなわ
ち、本発明は、飾り糸及び芯糸よりなるモール糸の製造
において、融点が80〜150℃のバインダー成分を有
する接着性繊維を40〜80%含む紡績糸を芯糸として
用い、芯糸に飾り糸を巻き付けてモールを形成した後、
熱処理することを特徴とするモール糸の製造方法を要旨
とするものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいては、モール糸の芯糸として融点が80〜150℃
のバインダー成分を有する接着性繊維を40〜80%混
紡した紡績糸を用いる。本発明に用いる接着性繊維は、
融点が80〜150℃のバインダー成分を、その表面の
少なくとも一部分に有するものであり、例えばこのバイ
ンダー成分のみからなる単成分繊維であったり、このバ
インダー成分がその表面の全部または一部を形成してい
る芯鞘型、サイドバイサイド型等の複合繊維であっても
よい。
【0006】融点が80〜150℃のバインダー成分
は、紡績糸の混紡用として用いる今一方の繊維や飾り糸
に用いる繊維との接着性を考慮して選定されればよい
が、ポリアミド系のバインダー成分としては、ナイロン
6とナイロン12の共重合体やナイロン66とナイロン
12の共重合体等が挙げられ、ポリエステル系のバイン
ダー成分としては、ジカルボン酸成分としてテレフタル
酸とイソフタル酸とを共重合したポリエステル系共重合
体、テレフタル酸とジエチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタン
ジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオー
ル等の脂肪族ジオール、また、アジピン酸、セバチン
酸、テトラデカン−1,14−ジカルボン酸、オクタデカン
−1,18−ジカルボン酸、エイコサン−1,20−ジカルボン
酸等の脂肪族ジカルボン酸とを共重合したポリエステル
系共重合体等が挙げられる。
【0007】バインダー成分の融点は、モール形成後の
熱接着処理の方法やモール糸の染色の必要性の有無や染
色する場合の染色温度等により選定するが、バインダー
成分の融点が80℃未満であると、接着は容易であるが
使用中に再溶融して飾り糸の脱落の懸念があり、バイン
ダー成分の融点が150℃を超えるとモール形成後の接
着のための熱処理温度を高くする必要があって、装置面
やエネルギー面で問題が生じてくる。モール糸として染
色の必要がない先染糸使用の場合等は、融点が低い目の
80〜110℃のバインダー成分を、ポリエステルのよ
うに高温染色する場合には、融点が高い目の110〜1
50℃のバインダー成分を選定するのが望ましい。
【0008】本発明において芯糸に用いる紡績糸は、上
記の接着性繊維を40〜80%、好ましくは50〜70
%混紡した糸条であり、混紡する他の繊維は、モール糸
としての強力等必要な特性を満足するものであればいず
れでもよい。接着性繊維の混紡率が40%未満である
と、飾り糸を充分に接着固定することができない。ま
た、接着性繊維の混紡率が80%を超えるとモール糸と
しての強力を維持することができなくなる。
【0009】本発明において、飾り糸としてはモール糸
の用途に適する任意の糸条を用いればよく、特に限定す
るものではない。また、モール糸を製造するモール撚糸
機も従来用いられているものでよく、図1に示すごとく
接着性繊維糸を別に供給する必要がなく、芯糸1と飾り
糸3のみを供給して芯糸1に飾り糸3を巻き付け撚糸し
て、カッター4で飾り糸をカットしてモールを形成する
ので、供給パッケージを少なくすることができて準備作
業量を減少することができ、撚糸中の管理が容易にな
る。
【0010】上記の接着性繊維を芯糸とし、用途に適応
するように選定した飾り糸用の繊維をモール撚糸機でモ
ールを形成後、接着性繊維のバインダー成分が溶融する
温度で熱処理することにより目的とするモール糸を得る
ことができる。この熱処理は、熱オーブン等による乾熱
処理であっても、蒸気や熱水等による湿熱処理であって
もよい。本発明は、以上の構成を有するものである。
【0011】
【作用】本発明のごとく、芯糸に接着性繊維を混紡して
いた紡績糸を用いると、飾り糸との接着を確実に確保す
ることができ、接着性成分を含む芯糸が切断するとモー
ル糸自身の形成ができないので、接着性成分のないモー
ル糸はありえず、従来のモール糸の撚糸工程での接着性
繊維の切断による芯糸と飾り糸の接着不良による製品不
良を防止するこきができる。
【0012】
【実施例】
実施例1 ポリエチレンテレフタレートを芯部に配し、ジカルボン
酸成分としてテレフタル酸とイソフタル酸のモル比が6
0:40、グリコール成分としてエチレングリコールよ
りなるの融点100℃のポリエステル系バインダー成分
を鞘部に配して、芯鞘比率50/50で複合紡糸し延伸
した2デニール51mmの接着性繊維とポリエチレンテレ
フタレートからなる1.5デニール51mmのポリエステ
ル繊維を混紡率70/30で混紡した20番手の紡績糸
2本を芯糸に用い、飾り糸として150デニール48フ
ィラメントのポリエステル仮撚加工糸のチーズ染色糸を
2本引き揃えて用いて、図1のモール撚糸機により51
0T/mの撚糸を施し、150℃のオーブンで10分熱
処理して本発明のモール糸を得た。得られたモール糸
は、外観、風合い共に極めて良好であり、芯糸と飾り糸
との接着も充分満足できるものであった。
【0013】比較例1 実施例1において、ポリエステル系バインダー成分とし
て、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸とイソフタル
酸のモル比が60:40、グリコール成分としてエチレ
ングリコールよりなる融点100℃のものに替えて、ジ
カルボン酸成分としてテレフタル酸とイソフタル酸のモ
ル比が60:40、グリコール成分としてエチレングリ
コールとジエチレングリコールのモル比が90:10で
ある融点75℃のものを用いる以外は、実施例1と同様
にして本発明のモール糸を得た。得られたモール糸は、
外観、風合い共に極めて良好であり、芯糸と飾り糸との
接着も充分満足できるものであったが、自動車内装材等
高温になる可能性のある用途には使用できないものであ
った。
【0014】比較例2 実施例1において、ポリエステル系バインダー成分とし
て、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸とイソフタル
酸のモル比が60:40、グリコール成分としてエチレ
ングリコールよりなる融点100℃のものに替えて、ジ
カルボン酸成分としてテレフタル酸、グリコール成分と
してエチレングリコールと1,4−ブタンジオールのモ
ル比が60:40である融点175℃のものを用い、熱
処理温度を150℃に替えて185℃とする以外は、実
施例1と同様にして本発明のモール糸を得た。得られた
モール糸は、外観、風合い共に良好であり、芯糸と飾り
糸との接着も満足できるものであったが、熱処理温度が
高くエネルギー的な面で量産には不向きであった。
【0015】比較例3 実施例1において、接着性繊維とポリエステル繊維の混
紡率を70/30に替えて30/70とする以外は、実
施例1と同様にして本発明のモール糸を得た。得られた
モール糸は、飾り糸を小さな力で引っ張っても外れてし
まい芯糸と飾り糸との接着が満足できるものでなかっ
た。
【0016】比較例4 実施例1において、接着性繊維とポリエステル繊維の混
紡率を70/30に替えて90/10とする以外は、実
施例1と同様にして本発明のモール糸を得た。得られた
モール糸は、接着性は良好であるが、風合が硬く、モー
ル糸の強力も弱いものであった。
【0017】
【発明の効果】本発明によると、芯糸と飾り糸の接着不
良による製品不良の発生を防止することができる。ま
た、モール撚糸時に供給パッケージを少なくすることが
できるだけ準備作業量を減少することができ、撚糸中の
管理も容易になり、品質の向上と共に生産性の向上も図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるモール糸撚糸機の概略説明図であ
る。
【図2】従来のモール糸撚糸機の概略説明図である。
【符号の説明】
1 芯糸 2 接着性繊維糸 3 飾り糸 4 カッター

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飾り糸及び芯糸よりなるモール糸の製造
    において、融点が80〜150℃のバインダー成分を有
    する接着性繊維を40〜80%含む紡績糸を芯糸として
    用い、芯糸に飾り糸を巻き付けてモールを形成した後、
    熱処理することを特徴とするモール糸の製造方法。
JP8730794A 1994-03-31 1994-03-31 モール糸の製造方法 Pending JPH07278986A (ja)

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JP8730794A JPH07278986A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 モール糸の製造方法

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3026651U (ja) * 1996-01-08 1996-07-16 株式会社ショージ モ−ル糸
JP2006255407A (ja) * 2005-02-18 2006-09-28 Unitika Tsusho Ltd 歯間ブラシ等のブラシ及びその製造方法
CN104975397A (zh) * 2014-04-02 2015-10-14 苏州科技学院 不掉饰纱的雪尼尔纱的纺制方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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