JPH07278889A - 艶消し塗膜の形成方法 - Google Patents
艶消し塗膜の形成方法Info
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- JPH07278889A JPH07278889A JP8911494A JP8911494A JPH07278889A JP H07278889 A JPH07278889 A JP H07278889A JP 8911494 A JP8911494 A JP 8911494A JP 8911494 A JP8911494 A JP 8911494A JP H07278889 A JPH07278889 A JP H07278889A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 塗膜の光沢値を容易に調整でき、かつ光沢値
及び膜厚の均一な艶消し電着塗膜を形成する方法を提供
する。 【構成】 アルコキシランシ基を有する重合性モノマー
を1〜30重量%含有する水溶性又は水分散型アクリル
共重合樹脂及び架橋剤からなる低い光沢値Lの電着塗料
と、アルコキシランシ基を有する重合性モノマーを0〜
30重量%(ただし、低光沢電着塗料よりも少ない量)
含有する水分散性又は水溶性アクリル共重合樹脂及び架
橋剤からなる高い光沢値Hの電着塗料とを99:1〜1:
99の重量比(固形分)で混合する。光沢値の差(H−
L)を5〜95とし、かつ高光沢塗料の塗装電圧C.V.
(H)と低光沢塗料の塗装電圧C.V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たすようする。
及び膜厚の均一な艶消し電着塗膜を形成する方法を提供
する。 【構成】 アルコキシランシ基を有する重合性モノマー
を1〜30重量%含有する水溶性又は水分散型アクリル
共重合樹脂及び架橋剤からなる低い光沢値Lの電着塗料
と、アルコキシランシ基を有する重合性モノマーを0〜
30重量%(ただし、低光沢電着塗料よりも少ない量)
含有する水分散性又は水溶性アクリル共重合樹脂及び架
橋剤からなる高い光沢値Hの電着塗料とを99:1〜1:
99の重量比(固形分)で混合する。光沢値の差(H−
L)を5〜95とし、かつ高光沢塗料の塗装電圧C.V.
(H)と低光沢塗料の塗装電圧C.V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たすようする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、異なる光沢値を有する
電着塗料を所定量混合した混合電着塗料を用いることで
塗膜の光沢値を容易に制御し、かつ光沢値、膜厚の均一
な艶消し電着塗膜を形成する方法に関する。
電着塗料を所定量混合した混合電着塗料を用いることで
塗膜の光沢値を容易に制御し、かつ光沢値、膜厚の均一
な艶消し電着塗膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電着塗装によって艶消し塗膜を得る方法
としては、シリカ微粉末などの無機顔料を含有させる方
法(例えば、特開昭56−75596 号)、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどの微粉末を含有させる方法(例えば、
特開昭60−135466号)、電着塗膜を酸性処理液で後処理
する方法(例えば、特開昭52−137444号)等が提案され
ている。しかしながら、これらの方法では、艶消し効果
の持続性や艶が一定にならずに艶ムラが生じたり、後処
理方法では工程が多くなり、処理溶液からの引き上げ時
や水洗時に艶ムラが生じ、さらに塗膜性能の面で副作用
が生じる等の欠点がある。
としては、シリカ微粉末などの無機顔料を含有させる方
法(例えば、特開昭56−75596 号)、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどの微粉末を含有させる方法(例えば、
特開昭60−135466号)、電着塗膜を酸性処理液で後処理
する方法(例えば、特開昭52−137444号)等が提案され
ている。しかしながら、これらの方法では、艶消し効果
の持続性や艶が一定にならずに艶ムラが生じたり、後処
理方法では工程が多くなり、処理溶液からの引き上げ時
や水洗時に艶ムラが生じ、さらに塗膜性能の面で副作用
が生じる等の欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の欠点を克服した
電着塗料の艶消し方法として、アルコキシシラン基を側
鎖に導入し、共重合体樹脂中に不溶性の粒子内ゲル構造
を形成する方法が、特公昭62−24519 号公報に記載され
ている。しかしながら、この方法では塗装条件により艶
が変動する問題点があり、さらに艶消し度をコントロー
ルすることが不十分であり、完全艶消しから僅かに艶が
消えたレベルまでの市場ニーズに対応が出来ない。また
ラインの条件変動による艶の変化に対処することが困難
である。
電着塗料の艶消し方法として、アルコキシシラン基を側
鎖に導入し、共重合体樹脂中に不溶性の粒子内ゲル構造
を形成する方法が、特公昭62−24519 号公報に記載され
ている。しかしながら、この方法では塗装条件により艶
が変動する問題点があり、さらに艶消し度をコントロー
ルすることが不十分であり、完全艶消しから僅かに艶が
消えたレベルまでの市場ニーズに対応が出来ない。また
ラインの条件変動による艶の変化に対処することが困難
である。
【0004】そこで、本出願人は先に、固形分で(A) 水
溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂10〜50重量%と、
(B) 15〜30重量%のアルコキシシラン化合物と70〜85重
量%のアクリルモノマーを重合して得られる水溶性又は
水分散型アクリル共重合樹脂5〜70重量%と、(C) 架橋
剤20〜60重量%とを主成分とする艶消し電着塗料組成物
を希釈して、電着することを特徴とする艶消し塗膜の形
成方法を提案した(特開平4-342769号)。この艶消し塗
膜の形成方法は、良好な艶消し塗膜を安定して形成する
ことができる。しかし、異なる艶消し度の塗装をするよ
うな場合には塗料を入れ換えなければならないので、同
じ塗装浴で種々の被塗物に異なる艶消し度で塗装するよ
うな目的には対応できないという問題がある。
溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂10〜50重量%と、
(B) 15〜30重量%のアルコキシシラン化合物と70〜85重
量%のアクリルモノマーを重合して得られる水溶性又は
水分散型アクリル共重合樹脂5〜70重量%と、(C) 架橋
剤20〜60重量%とを主成分とする艶消し電着塗料組成物
を希釈して、電着することを特徴とする艶消し塗膜の形
成方法を提案した(特開平4-342769号)。この艶消し塗
膜の形成方法は、良好な艶消し塗膜を安定して形成する
ことができる。しかし、異なる艶消し度の塗装をするよ
うな場合には塗料を入れ換えなければならないので、同
じ塗装浴で種々の被塗物に異なる艶消し度で塗装するよ
うな目的には対応できないという問題がある。
【0005】従って、本発明の目的は、上記課題をバラ
ンスよく解決した艶消し塗膜の形成方法を提供すること
である。
ンスよく解決した艶消し塗膜の形成方法を提供すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の艶消し
塗膜の形成方法は、2種以上の電着塗料からなる混合電
着塗料を用い、高い光沢値Hを有する高光沢電着塗料と
低い光沢値Lを有する低光沢電着塗料とを99:1〜
1:99の重量比率(固形分)で混合し、その際前記光
沢値の差(H−L)が5〜95となり、かつ前記高光沢
塗料の塗装電圧C.V.(H)と前記低光沢塗料の塗装電圧
C.V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たすように、前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着
塗料を選定することを特徴とする。
塗膜の形成方法は、2種以上の電着塗料からなる混合電
着塗料を用い、高い光沢値Hを有する高光沢電着塗料と
低い光沢値Lを有する低光沢電着塗料とを99:1〜
1:99の重量比率(固形分)で混合し、その際前記光
沢値の差(H−L)が5〜95となり、かつ前記高光沢
塗料の塗装電圧C.V.(H)と前記低光沢塗料の塗装電圧
C.V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たすように、前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着
塗料を選定することを特徴とする。
【0007】本発明を以下詳細に説明する。 〔1〕混合電着塗料 本発明の塗膜形成方法には、以下の条件を満たす2種以
上の電着塗料を混合した混合電着塗料を用いる。
上の電着塗料を混合した混合電着塗料を用いる。
【0008】(a) 混合する塗料の特性 (イ) 光沢値 高光沢電着塗料の光沢値をH、低光沢電着塗料の光沢値
をLとして、光沢値の差(H−L)が5〜95の塗料を
使用する。好ましい光沢値の差(H−L)は50〜95
である。光沢値の差(H−L)が5未満では混合による
光沢値の調整効果が不十分であり、また(H−L)が9
5を超えると光沢値の正確な調整がかえって困難にな
る。
をLとして、光沢値の差(H−L)が5〜95の塗料を
使用する。好ましい光沢値の差(H−L)は50〜95
である。光沢値の差(H−L)が5未満では混合による
光沢値の調整効果が不十分であり、また(H−L)が9
5を超えると光沢値の正確な調整がかえって困難にな
る。
【0009】(ロ) 塗装電圧 高光沢電着塗料の塗装電圧をC.V.(H)、低光沢電着塗
料の塗装電圧をC.V.(L)とするとき、下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たす必要があり、好ましくは下記式: −5 ≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100 ≦5 (2) を満たす。式〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.
(L)〕×100 の絶対値が10を超えると高光沢電着塗料
と低光沢電着塗料の電気泳動度の差が大きすぎ、形成さ
れる塗膜中の両者の比率が、混合塗料中の両者の比率か
ら著しく乖離するようになる。その結果、塗膜の艶消し
度のコントロールが困難になる
料の塗装電圧をC.V.(L)とするとき、下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たす必要があり、好ましくは下記式: −5 ≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100 ≦5 (2) を満たす。式〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.
(L)〕×100 の絶対値が10を超えると高光沢電着塗料
と低光沢電着塗料の電気泳動度の差が大きすぎ、形成さ
れる塗膜中の両者の比率が、混合塗料中の両者の比率か
ら著しく乖離するようになる。その結果、塗膜の艶消し
度のコントロールが困難になる
【0010】なお、本明細書中で使用する用語「塗装電
圧」とは、電着塗装時の諸条件(被塗装物と電極の面積
比、極間距離、浴温、通電時間、撹拌条件、塗料特徴、
被塗装物等)を一定にした時に所定の膜厚を得るのに要
する電圧を意味する。
圧」とは、電着塗装時の諸条件(被塗装物と電極の面積
比、極間距離、浴温、通電時間、撹拌条件、塗料特徴、
被塗装物等)を一定にした時に所定の膜厚を得るのに要
する電圧を意味する。
【0011】(b) 高光沢電着塗料及び低光沢電着塗料 高光沢電着塗料及び低光沢電着塗料は、(A) 水分散性又
は水分散型アクリル共重合樹脂、(B) アルコキシシラン
基を有する水溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂、及
び(C) 架橋剤のうちの下記の組み合わせからなる。 高光沢電着塗料:(A) +(C) 、かつ低光沢電着塗料:
(B)+(C) 、又は高光沢電着塗料: (B)+(C) 、かつ低
光沢電着塗料: (B') +(C) (ただし、(B') は(B) と
同様のアクリル共重合樹脂であり、(B) は (B') よりア
ルコキシシラン基の含有量が多く、高光沢性である)。
以下にそれぞれの塗料成分について説明する。
は水分散型アクリル共重合樹脂、(B) アルコキシシラン
基を有する水溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂、及
び(C) 架橋剤のうちの下記の組み合わせからなる。 高光沢電着塗料:(A) +(C) 、かつ低光沢電着塗料:
(B)+(C) 、又は高光沢電着塗料: (B)+(C) 、かつ低
光沢電着塗料: (B') +(C) (ただし、(B') は(B) と
同様のアクリル共重合樹脂であり、(B) は (B') よりア
ルコキシシラン基の含有量が多く、高光沢性である)。
以下にそれぞれの塗料成分について説明する。
【0012】(A) 水分散性又は水分散型アクリル共重合
樹脂 (A) 成分は、(A-1) 例えばアクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン酸など
の1種又は2種以上のエチレン性不飽和カルボン酸と、
(A-2) 例えば2-ヒドロキシルエチルアクリレート、2-ヒ
ドロキシルエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
の1種又は2種以上の水酸基含有アクリル系単量体と、
さらに(A-3) 例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、酢酸ビニルなどのビニル化合物、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド等の1種又は2
種以上の他の共重合可能なα、β−エチレン性不飽和単
量体とを共重合することにより、製造することができ
る。 (A)成分は、後述する (B)成分と相溶しなければな
らず、 (B)成分と相溶する点で、溶解性パラメーター
(SP値)の (A)成分と (B)成分の差(△SP)が2以
下であることが好ましい。
樹脂 (A) 成分は、(A-1) 例えばアクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、ビニル酢酸、イタコン酸、マレイン酸など
の1種又は2種以上のエチレン性不飽和カルボン酸と、
(A-2) 例えば2-ヒドロキシルエチルアクリレート、2-ヒ
ドロキシルエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
の1種又は2種以上の水酸基含有アクリル系単量体と、
さらに(A-3) 例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチ
レン、酢酸ビニルなどのビニル化合物、アクリロニトリ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド等の1種又は2
種以上の他の共重合可能なα、β−エチレン性不飽和単
量体とを共重合することにより、製造することができ
る。 (A)成分は、後述する (B)成分と相溶しなければな
らず、 (B)成分と相溶する点で、溶解性パラメーター
(SP値)の (A)成分と (B)成分の差(△SP)が2以
下であることが好ましい。
【0013】アクリル共重合樹脂 (A)の好ましい酸価は
30〜100 であり、より好ましくは40〜70である。酸価が
30以上であれば、水溶性又は水分散性となりやすい傾向
であり、酸価が100 以下であれば電着塗装後の塗膜の再
溶解を起こさず、耐水性が十分に得られる。
30〜100 であり、より好ましくは40〜70である。酸価が
30以上であれば、水溶性又は水分散性となりやすい傾向
であり、酸価が100 以下であれば電着塗装後の塗膜の再
溶解を起こさず、耐水性が十分に得られる。
【0014】アクリル共重合樹脂 (A)の好ましい水酸基
価は30〜150 であり、より好ましくは40〜100 である。
水酸基価が30以上であれば、硬化性が十分となる傾向
で、水酸基価が 150以下であれば、耐水性が十分に得ら
れる傾向である。
価は30〜150 であり、より好ましくは40〜100 である。
水酸基価が30以上であれば、硬化性が十分となる傾向
で、水酸基価が 150以下であれば、耐水性が十分に得ら
れる傾向である。
【0015】アクリル共重合樹脂 (A)の好ましい数平均
分子量は 3,000〜70,000であり、より好ましくは10,000
〜50,000である。数平均分子量が 3,000以上であれば、
塗膜耐久性が十分に得られる傾向で、数平均分子量が7
0,000以下であれば水溶性又は水分散型となりやすく、
粘度が適切で取り扱いの点でも良好な傾向である。
分子量は 3,000〜70,000であり、より好ましくは10,000
〜50,000である。数平均分子量が 3,000以上であれば、
塗膜耐久性が十分に得られる傾向で、数平均分子量が7
0,000以下であれば水溶性又は水分散型となりやすく、
粘度が適切で取り扱いの点でも良好な傾向である。
【0016】アクリル共重合樹脂 (A)の好ましいガラス
転移温度(Tg)は−20〜60℃であり、より好ましくは0
〜40℃である。ガラス転移温度が−20℃以上であれば、
塗膜硬度・耐久性・強度が十分に得られる傾向であり、
60℃以下であれば塗膜の柔軟性が十分に得られる傾向で
ある。
転移温度(Tg)は−20〜60℃であり、より好ましくは0
〜40℃である。ガラス転移温度が−20℃以上であれば、
塗膜硬度・耐久性・強度が十分に得られる傾向であり、
60℃以下であれば塗膜の柔軟性が十分に得られる傾向で
ある。
【0017】(A)成分を水溶性又は水分散型とするため
に、 (A)成分のカルボキシル基の少なくとも一部を塩基
性物質、例えば有機アミンあるいはアンモニアで中和
し、水溶性ないしは水分散型として使用する。かかる塩
基性物質としては、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ
ールなどの有機アミンあるいはアンモニアが好適であ
る。
に、 (A)成分のカルボキシル基の少なくとも一部を塩基
性物質、例えば有機アミンあるいはアンモニアで中和
し、水溶性ないしは水分散型として使用する。かかる塩
基性物質としては、モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルア
ミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノ
ールなどの有機アミンあるいはアンモニアが好適であ
る。
【0018】(A)成分の重合方法としては、公知の溶液
重合、非水分散重合、塊状重合などを使用することがで
き、また乳化重合、乳化重合からの溶剤置換などを使用
できる。
重合、非水分散重合、塊状重合などを使用することがで
き、また乳化重合、乳化重合からの溶剤置換などを使用
できる。
【0019】(B) アルコキシシラン基を有する水溶性又
は水分散型アクリル共重合樹脂本発明で用いるアルコキ
シシラン基を有する水溶性又は水分散型アクリル共重合
樹脂及び加水分解縮合物は、(B-0)アルコキシシラン基
を少なくとも1個含有する重合性モノマー 1〜30重量%
と、メタクリルモノマー70〜99重量%とを重合して得ら
れる。アクリルモノマーとしては、 (B-1)例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコ
ン酸、マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸、
(B-2)例えば2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの水
酸基含有アクリル系単量体、(B-3) 他の共重合可能な
α、β−エチレン性不飽和単量体(例えばアクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、酢酸ビニルなどのビニル化
合物、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド等)、又はこれらの混合物を使用することができ
る。本発明では、前記アクリル共重合体の加水分解縮合
物を含む。
は水分散型アクリル共重合樹脂本発明で用いるアルコキ
シシラン基を有する水溶性又は水分散型アクリル共重合
樹脂及び加水分解縮合物は、(B-0)アルコキシシラン基
を少なくとも1個含有する重合性モノマー 1〜30重量%
と、メタクリルモノマー70〜99重量%とを重合して得ら
れる。アクリルモノマーとしては、 (B-1)例えばアクリ
ル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ビニル酢酸、イタコ
ン酸、マレイン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸、
(B-2)例えば2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒド
ロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアク
リレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの水
酸基含有アクリル系単量体、(B-3) 他の共重合可能な
α、β−エチレン性不飽和単量体(例えばアクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル、スチレン、ビニルトル
エン、α−メチルスチレン、酢酸ビニルなどのビニル化
合物、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリル
アミド等)、又はこれらの混合物を使用することができ
る。本発明では、前記アクリル共重合体の加水分解縮合
物を含む。
【0020】(B-0)アルコキシシラン基を少なくとも1
個含有する重合性モノマーは、分子内にアルコキシシラ
ン基を少なくとも1個含有し、重合性不飽和結合を有す
る化合物であり、例えば、ジビニルジメトキシシラン、
ジビニル−β−ジメトキシエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリプトキシシラン、ビニ
ルトリペントキシシラン、ビニルトリ−β−メトキシエ
トキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキ
シシラン、トリメトキシアリルシラン、トリエトキシア
リルシラン、(メタ)アクリロイロメチルトリメトキシ
シラン、(メタ)アクリロイロエチルトリメトキシシラ
ン、(メタ)アクリロイロプロピルトリメトキシシラン
などのような不飽和ジアルコキシシラン化合物又は不飽
和トリアルコキシシラン化合物が挙げられる。
個含有する重合性モノマーは、分子内にアルコキシシラ
ン基を少なくとも1個含有し、重合性不飽和結合を有す
る化合物であり、例えば、ジビニルジメトキシシラン、
ジビニル−β−ジメトキシエトキシシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリプロポキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニルトリプトキシシラン、ビニ
ルトリペントキシシラン、ビニルトリ−β−メトキシエ
トキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキ
シシラン、トリメトキシアリルシラン、トリエトキシア
リルシラン、(メタ)アクリロイロメチルトリメトキシ
シラン、(メタ)アクリロイロエチルトリメトキシシラ
ン、(メタ)アクリロイロプロピルトリメトキシシラン
などのような不飽和ジアルコキシシラン化合物又は不飽
和トリアルコキシシラン化合物が挙げられる。
【0021】低光沢電着塗料の場合、 (B)成分中におけ
るアルコキシシラン基を少なくとも1個含有する重合性
モノマー( (B-0)成分)の含有量は、 (B)成分全体に対
して固形分で、1〜30重量%、好ましくは 2〜25重量
%、より好ましくは 5〜15重量%である。1重量%未満
では、艶消し効果が十分に得られず、30重量%を越える
と、均一な塗膜が得られにくくなる。
るアルコキシシラン基を少なくとも1個含有する重合性
モノマー( (B-0)成分)の含有量は、 (B)成分全体に対
して固形分で、1〜30重量%、好ましくは 2〜25重量
%、より好ましくは 5〜15重量%である。1重量%未満
では、艶消し効果が十分に得られず、30重量%を越える
と、均一な塗膜が得られにくくなる。
【0022】高光沢電着塗料の場合、 (B)成分中におけ
る (B-0)成分の含有量は、 (B)成分全体に対して固形分
で、0〜30重量%、好ましくは0〜15重量%、より好ま
しくは0〜10重量%である。ただし、高光沢電着塗料に
おける(B-0) 成分の含有量は低光沢電着塗料における(B
-0) 成分の含有量より少ないことが必要である。両者の
差は、5〜95の光沢値の差(H−L)を得るのに十分
な大きさでなければならない。好ましくは、高光沢電着
塗料における(B-0) 成分の含有量は低光沢電着塗料にお
ける(B-0) 成分の含有量より1〜5重量%少ない。
る (B-0)成分の含有量は、 (B)成分全体に対して固形分
で、0〜30重量%、好ましくは0〜15重量%、より好ま
しくは0〜10重量%である。ただし、高光沢電着塗料に
おける(B-0) 成分の含有量は低光沢電着塗料における(B
-0) 成分の含有量より少ないことが必要である。両者の
差は、5〜95の光沢値の差(H−L)を得るのに十分
な大きさでなければならない。好ましくは、高光沢電着
塗料における(B-0) 成分の含有量は低光沢電着塗料にお
ける(B-0) 成分の含有量より1〜5重量%少ない。
【0023】(B) 成分の酸価、水酸基価、数平均分子量
及びガラス転移温度(Tg)は (A)成分のものと同じでよ
い。すなわち、酸価は30〜100 が好ましく、より好まし
くは40〜70である。水酸基価は30〜150 が好ましく、よ
り好ましくは40〜100 である。数平均分子量は 3,000〜
70,000が好ましく、より好ましくは10,000〜50,000であ
る。ガラス転移温度(Tg)は−20〜60℃が好ましく、よ
り好ましくは0〜40℃である。
及びガラス転移温度(Tg)は (A)成分のものと同じでよ
い。すなわち、酸価は30〜100 が好ましく、より好まし
くは40〜70である。水酸基価は30〜150 が好ましく、よ
り好ましくは40〜100 である。数平均分子量は 3,000〜
70,000が好ましく、より好ましくは10,000〜50,000であ
る。ガラス転移温度(Tg)は−20〜60℃が好ましく、よ
り好ましくは0〜40℃である。
【0024】(B)成分における(メタ)アクリルモノマ
ーは70〜99重量%で、70重量%未満では均一な塗膜が得
られず、99重量%を越えると艶消し効果が不十分とな
る。 (B-1)成分のエチレン性不飽和カルボン酸の使用量
は、所定の酸価を与えるのに必要な量だけ用いる。 (B-
2)成分の水酸基含有アクリル系単量体は、所定の水酸基
価を与えるのに必要な量だけ用いる。
ーは70〜99重量%で、70重量%未満では均一な塗膜が得
られず、99重量%を越えると艶消し効果が不十分とな
る。 (B-1)成分のエチレン性不飽和カルボン酸の使用量
は、所定の酸価を与えるのに必要な量だけ用いる。 (B-
2)成分の水酸基含有アクリル系単量体は、所定の水酸基
価を与えるのに必要な量だけ用いる。
【0025】(B)成分を水溶性又は水分散型とするため
には、 (A)成分と同じ方法で中和すればよい。また (B)
成分の重合方法も (A)成分と同じ方法でよい。
には、 (A)成分と同じ方法で中和すればよい。また (B)
成分の重合方法も (A)成分と同じ方法でよい。
【0026】(C) 架橋剤 本発明で用いる架橋剤は、アミノ樹脂及び/又はブロッ
クポリイソシアネート化合物である。アミノ樹脂として
は、メラミン樹脂、ベンゾプアナミン樹脂等であり、好
ましくはメラミン樹脂である。アルコキシ基がメトキシ
基、エトキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基などであ
るアルコキシメチルメラミン樹脂が挙げられる。これら
の樹脂は、通常メラミンにホルムアルデヒド、パラホル
ムアルデヒド等のアルデヒドを付加反応又は付加縮合反
応させて得られたものに、炭素数1〜4の1価アルコー
ルでエーテル化して得られる。本発明では、水溶性の点
でメチル/ブチル混合エーテル型メラミンが好適であ
る。
クポリイソシアネート化合物である。アミノ樹脂として
は、メラミン樹脂、ベンゾプアナミン樹脂等であり、好
ましくはメラミン樹脂である。アルコキシ基がメトキシ
基、エトキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基などであ
るアルコキシメチルメラミン樹脂が挙げられる。これら
の樹脂は、通常メラミンにホルムアルデヒド、パラホル
ムアルデヒド等のアルデヒドを付加反応又は付加縮合反
応させて得られたものに、炭素数1〜4の1価アルコー
ルでエーテル化して得られる。本発明では、水溶性の点
でメチル/ブチル混合エーテル型メラミンが好適であ
る。
【0027】また、ブロックポリイソシアネート化合物
は、以下のブロック剤でポリイソシアネートの反応をブ
ロックしたもので、ブロック剤(括弧内は解離温度)と
しては、メタノール ( 180〜185 ℃) 、エタノール ( 1
80〜185 ℃) 、n−ぺンタノール ( 205〜210 ℃) 、エ
チレンクロルヒドリン ( 155〜160 ℃) 、イソプロピル
アルコール ( 170〜175 ℃) 等のアルコール類、フェノ
ール ( 140〜145 ℃)、P−ニトロフェノール ( 120〜1
25 ℃) 、クレゾール ( 135〜140 ℃) 等のフェノール
類、アセチルアセトン ( 105〜110 ℃) 、アセト酢酸エ
チル ( 125〜130 ℃) 、MEKオキシム ( 150〜155
℃) 、ε−カプロラクタム ( 140〜144 ℃) 等である。
好ましくは、解離温度が100 〜180 ℃のブロック剤を、
より好ましくは120 〜160 ℃の解離温度のブロック剤を
用いる。イソシアネート化合物としては、TDI系、M
DI系、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)
系、IPDI(イソホロンジイソシアネート)系等の脂
肪族、脂環族の多官能イソシアネートを適宜1種又は2
種以上用いる。必要により錫系触媒を用いてもよい。ア
ミノ樹脂とブロックポリイソシアネート化合物を併用し
てもよく、その場合各々の反応性の欠点を補完すること
により、一段とバランスが得られることになる。
は、以下のブロック剤でポリイソシアネートの反応をブ
ロックしたもので、ブロック剤(括弧内は解離温度)と
しては、メタノール ( 180〜185 ℃) 、エタノール ( 1
80〜185 ℃) 、n−ぺンタノール ( 205〜210 ℃) 、エ
チレンクロルヒドリン ( 155〜160 ℃) 、イソプロピル
アルコール ( 170〜175 ℃) 等のアルコール類、フェノ
ール ( 140〜145 ℃)、P−ニトロフェノール ( 120〜1
25 ℃) 、クレゾール ( 135〜140 ℃) 等のフェノール
類、アセチルアセトン ( 105〜110 ℃) 、アセト酢酸エ
チル ( 125〜130 ℃) 、MEKオキシム ( 150〜155
℃) 、ε−カプロラクタム ( 140〜144 ℃) 等である。
好ましくは、解離温度が100 〜180 ℃のブロック剤を、
より好ましくは120 〜160 ℃の解離温度のブロック剤を
用いる。イソシアネート化合物としては、TDI系、M
DI系、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)
系、IPDI(イソホロンジイソシアネート)系等の脂
肪族、脂環族の多官能イソシアネートを適宜1種又は2
種以上用いる。必要により錫系触媒を用いてもよい。ア
ミノ樹脂とブロックポリイソシアネート化合物を併用し
てもよく、その場合各々の反応性の欠点を補完すること
により、一段とバランスが得られることになる。
【0028】(D) 各成分の混合割合 高光沢及び低光沢電着塗料のそれぞれでの各成分の混合
割合は、(A) あるいは(B) を100 重量部(固形分)とし
て、(C) を20〜60重量部(固形分)配合するのが好まし
く、より好ましくは25〜50重量部である。(C) が20重量
部未満では、硬化が不十分で塗膜強度が不足し、60重量
部を越えると、塗膜として十分な物性が得られなくな
る。
割合は、(A) あるいは(B) を100 重量部(固形分)とし
て、(C) を20〜60重量部(固形分)配合するのが好まし
く、より好ましくは25〜50重量部である。(C) が20重量
部未満では、硬化が不十分で塗膜強度が不足し、60重量
部を越えると、塗膜として十分な物性が得られなくな
る。
【0029】「水分散性」と「水溶性」は、酸価と中和
度によってコントロール可能である。例えば中和度 100
のとき、酸価が30では「水分散性」となり、酸価が50で
は「水溶性」となる。
度によってコントロール可能である。例えば中和度 100
のとき、酸価が30では「水分散性」となり、酸価が50で
は「水溶性」となる。
【0030】(A) 及び (B)成分は、塩基を含む水性媒体
中に分散する。(C) 成分は(A) 及び/又は (B)成分と混
合後、塩基を含む水性媒体中に分散する。これらの塩基
は、電着可能な水溶性樹脂を中和するために用いる。中
和に用いる塩基としては、例えばモノメチルアミン、ジ
メチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミ
ノエタノールなどの有機アミンあるいはアンモニアなど
がある。
中に分散する。(C) 成分は(A) 及び/又は (B)成分と混
合後、塩基を含む水性媒体中に分散する。これらの塩基
は、電着可能な水溶性樹脂を中和するために用いる。中
和に用いる塩基としては、例えばモノメチルアミン、ジ
メチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミ
ノエタノールなどの有機アミンあるいはアンモニアなど
がある。
【0031】水性媒体は、水か又は水と水混和性有機溶
剤との混合である。必要に応じ、水性媒体は水不混和性
有機溶剤を含んでいてもよい。水混和性有機溶剤の例に
は、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、ジア
セトンアルコール、4−メトキシ-4- メチルペンタノン
-2、メチルエチルケトンなどがある。また、水不混和性
有機溶剤の例には、キシレン、トルエン、メチルイソブ
チルケトン、2-エチルヘキサノールなどがある。
剤との混合である。必要に応じ、水性媒体は水不混和性
有機溶剤を含んでいてもよい。水混和性有機溶剤の例に
は、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、ジア
セトンアルコール、4−メトキシ-4- メチルペンタノン
-2、メチルエチルケトンなどがある。また、水不混和性
有機溶剤の例には、キシレン、トルエン、メチルイソブ
チルケトン、2-エチルヘキサノールなどがある。
【0032】さらに、所望により乾きムラ、水洗性を改
善するための界面活性剤、艶消し補助及び平滑性改善の
ための顔料、平滑性、艶消し改善のためのワックス、ラ
テックス等、着色剤、可塑剤、酸性・塩基性物質等を適
宜加えることができる。
善するための界面活性剤、艶消し補助及び平滑性改善の
ための顔料、平滑性、艶消し改善のためのワックス、ラ
テックス等、着色剤、可塑剤、酸性・塩基性物質等を適
宜加えることができる。
【0033】本発明では、カルボキシル基のようなアニ
オン性官能基を持っているためアニオン型電着塗装とな
るが、正の電荷と親水性を与えるようなアミノ基等のカ
チオン性官能基を持たせ、酸で中和することにより、カ
チオン型電着塗装にも使用できる。
オン性官能基を持っているためアニオン型電着塗装とな
るが、正の電荷と親水性を与えるようなアミノ基等のカ
チオン性官能基を持たせ、酸で中和することにより、カ
チオン型電着塗装にも使用できる。
【0034】〔2〕電着塗装方法 本発明の艶消し塗膜の形成方法は、高光沢電着塗料と低
光沢電着塗料とを99:1〜1:99の比率(固形分の
重量比)で混合した電着塗料により行う。この混合比の
範囲外であると、光沢度の調整が困難となる。好ましい
混合比は、高光沢電着塗料:低光沢電着塗料が50:5
0〜5:95である。なお、上記の通り、混合する両電
着塗料は光沢値の差(H−L)が5〜95であり、かつ
塗装電圧が下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たしていなければならない。
光沢電着塗料とを99:1〜1:99の比率(固形分の
重量比)で混合した電着塗料により行う。この混合比の
範囲外であると、光沢度の調整が困難となる。好ましい
混合比は、高光沢電着塗料:低光沢電着塗料が50:5
0〜5:95である。なお、上記の通り、混合する両電
着塗料は光沢値の差(H−L)が5〜95であり、かつ
塗装電圧が下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たしていなければならない。
【0035】本発明における艶消し電着塗装を実施する
場合の電着塗料浴の固形分濃度は、4〜20重量%が適当
である。4重量%以下の場合には塗装電圧が高くなりす
ぎ、20重量%以上では塗装系の系外への損失が大きく経
済的でない。また、電着塗装は電着塗料浴温度15〜35
℃、塗装電圧80〜350 V、及び電着時間1〜5分の条件
で通常行う。電着塗装された被塗物は必要により水洗
し、ついで 150〜200 ℃で15〜60分間、加熱硬化する。
かくして、所望の艶消し効果を有する電着塗膜が形成さ
れる。乾燥濃厚は、5〜30μmが好適である。
場合の電着塗料浴の固形分濃度は、4〜20重量%が適当
である。4重量%以下の場合には塗装電圧が高くなりす
ぎ、20重量%以上では塗装系の系外への損失が大きく経
済的でない。また、電着塗装は電着塗料浴温度15〜35
℃、塗装電圧80〜350 V、及び電着時間1〜5分の条件
で通常行う。電着塗装された被塗物は必要により水洗
し、ついで 150〜200 ℃で15〜60分間、加熱硬化する。
かくして、所望の艶消し効果を有する電着塗膜が形成さ
れる。乾燥濃厚は、5〜30μmが好適である。
【0036】本発明の艶消し電着塗装方法に適用できる
被塗物は、導電性を有するものであれば特に限定されな
いが、被塗物としてアルミニウム又はアルミニウム合金
を用いた場合には、平滑性等の性能にも優れた均一な艶
消し塗膜が得られることから、特に本発明の方法が好適
である。本発明方法は、電着塗装物全般にわたって適用
されるものであるが、特にアルミサッシの艶消しに好適
である。
被塗物は、導電性を有するものであれば特に限定されな
いが、被塗物としてアルミニウム又はアルミニウム合金
を用いた場合には、平滑性等の性能にも優れた均一な艶
消し塗膜が得られることから、特に本発明の方法が好適
である。本発明方法は、電着塗装物全般にわたって適用
されるものであるが、特にアルミサッシの艶消しに好適
である。
【0037】
【作用】光沢及び塗装電圧に所定の差がある2種以上の
電着塗料を混合して電着塗装することにより、塗膜の光
沢の制御が容易となる。
電着塗料を混合して電着塗装することにより、塗膜の光
沢の制御が容易となる。
【0038】
【実施例】本発明を以下の具体的実施例によりさらに詳
細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものでは
ない。
細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものでは
ない。
【0039】合成例1 水溶性アクリル共重合樹脂塗料(A〜D)の製造 アクリルモノマー種としてメタクリル酸(MAA)、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)、メ
チルメタクリレート(MMA)、n−ブチルアクリレー
ト(n−BA)及びスチレン(ST)を表1に示す割合
で配合して重合し、アクリル共重合樹脂ワニスを得た。
重合に用いた溶剤は、イソプロパノール/ブチルセロソ
ルブ=8/2(重量比)であった。得られたワニスのカ
ルボキシル基に対して 0.6当量のトリエチルアミン(T
EA)を中和率60%で加え、均一に混合して水溶性と
した。また重合に際しては表1に示す数平均分子量にな
るよう、重合開始剤(AIBN)の量を決めた。
−ヒドロキシエチルメタクリレート(2-HEMA)、メ
チルメタクリレート(MMA)、n−ブチルアクリレー
ト(n−BA)及びスチレン(ST)を表1に示す割合
で配合して重合し、アクリル共重合樹脂ワニスを得た。
重合に用いた溶剤は、イソプロパノール/ブチルセロソ
ルブ=8/2(重量比)であった。得られたワニスのカ
ルボキシル基に対して 0.6当量のトリエチルアミン(T
EA)を中和率60%で加え、均一に混合して水溶性と
した。また重合に際しては表1に示す数平均分子量にな
るよう、重合開始剤(AIBN)の量を決めた。
【0040】得られた水溶性アクリル共重合樹脂ワニス
100重量部(固形分)に、ブトキシ/メトキシメチロ
ール化メラミン樹脂(ニカラックMX−40:三和ケミカ
ル(株)製)を表1に示す量(固形分)加えて均一に混
合し、純水で希釈して固形分10重量%の電着塗料組成物
を得た。得られた電着塗料組成物の特性も併せて表1に
示す。
100重量部(固形分)に、ブトキシ/メトキシメチロ
ール化メラミン樹脂(ニカラックMX−40:三和ケミカ
ル(株)製)を表1に示す量(固形分)加えて均一に混
合し、純水で希釈して固形分10重量%の電着塗料組成物
を得た。得られた電着塗料組成物の特性も併せて表1に
示す。
【0041】合成例2 アルコキシシラン基を有する水溶性又は水分散型アクリ
ル共重合樹脂塗料(E〜J)の製造 合成例1と同じアクリルモノマー種及びアルコキシシラ
ン化合物としてメタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランを表1に示す割合で配合して重合し、アルコキシシ
ラン基を有するアクリル共重合樹脂ワニスを得た。重合
に用いた溶剤及び量は合成例1と同じであった。得られ
たワニスのカルボキシル基に対して 0.6当量のトリエチ
ルアミン(TEA)を中和率60%で加え、均一に混合
し水溶性とした。また、重合に際しては表1に示した数
平均分子量になるよう重合開始剤(AIBN)の量を決
めた。
ル共重合樹脂塗料(E〜J)の製造 合成例1と同じアクリルモノマー種及びアルコキシシラ
ン化合物としてメタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ランを表1に示す割合で配合して重合し、アルコキシシ
ラン基を有するアクリル共重合樹脂ワニスを得た。重合
に用いた溶剤及び量は合成例1と同じであった。得られ
たワニスのカルボキシル基に対して 0.6当量のトリエチ
ルアミン(TEA)を中和率60%で加え、均一に混合
し水溶性とした。また、重合に際しては表1に示した数
平均分子量になるよう重合開始剤(AIBN)の量を決
めた。
【0042】得られたアルコキシシラン基を有する水溶
性アクリル共重合樹脂ワニス100重量部(固形分)
に、合成例1と同様に、ブトキシ/メトキシメチロール
化メラミン樹脂又はブロックポリイソシアネート化合物
を表1に示す量(固形分)を加えて均一に混合し、純水
で希釈して固形分10重量%の艶消し電着塗料組成物を得
た。得られた艶消し電着塗料組成物の特性も併せて表1
に示す。
性アクリル共重合樹脂ワニス100重量部(固形分)
に、合成例1と同様に、ブトキシ/メトキシメチロール
化メラミン樹脂又はブロックポリイソシアネート化合物
を表1に示す量(固形分)を加えて均一に混合し、純水
で希釈して固形分10重量%の艶消し電着塗料組成物を得
た。得られた艶消し電着塗料組成物の特性も併せて表1
に示す。
【0043】 表 1 塗料名 A B C D E 配合成分 重量部 重量部 重量部 重量部 重量部 アクリルモノマー MAA 7.7 6.9 6.1 8.4 7.7 2-HEMA 11.6 11.6 11.6 11.6 11.6 MMA 19.6 19.6 19.6 19.6 19.6 ST 31.0 31.9 32.9 30.0 25.1 n−BA 30.2 30.0 29.8 30.4 36.0 シラン化合物 MS(1) 0 0 0 0 2 架橋剤 メラミン樹脂(2) 30 30 30 30 30 塗料特性 酸価 50 45 40 55 50 水酸基価 50 50 50 50 50 数平均分子量 20,000 18,000 16,000 22,000 20,000 NV(%) 20 20 20 20 20 塗装電圧(V) 180 165 150 200 180 塗膜特性 乾燥膜厚(μm) 14〜15 14〜15 14〜15 14〜15 14-15 光沢値 90 90 90 90 10 Tg(℃) 35 35 35 35 25
【0044】 表 1(つづき) 塗料名 F G H I J配合成分 重量部 重量部 重量部 重量部 重量部 アクリルモノマー MAA 7.7 6.9 7.7 7.7 7.7 2-HEMA 11.6 11.6 11.6 11.6 11.6 MMA 19.6 19.6 19.6 19.6 19.6 ST 28.1 31.9 25.2 25.2 25.2 n−BA 33.0 30.0 36.0 36.0 36.0 シラン化合物 MS(1) 1 1 2 2 2 架橋剤 メラミン樹脂(2) 30 30 20 40 - BP(3) - - - - 30 塗料特性 酸価 50 45 50 50 50 水酸基価 50 50 50 50 50 数平均分子量 20,000 18,000 20,000 20,000 20,000 NV(%) 20 20 20 20 20 塗装電圧(V) 180 150 210 150 140 塗膜特性 乾燥膜厚(μm) 14〜15 14〜15 14〜15 14〜15 14〜15 光沢値 40 42 20 40 30 Tg(℃) 25 30 35 25 25 注(1) :メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン (2) :ブトキシ/メトキシメチロール化メラミン樹脂
(ニカラックMX−40:三和ケミカル(株)製) (3) :ブロックポリイソシアネート化合物(デスモジュ
ールBL-3175 :住友バイエルウレタン(株)製)
(ニカラックMX−40:三和ケミカル(株)製) (3) :ブロックポリイソシアネート化合物(デスモジュ
ールBL-3175 :住友バイエルウレタン(株)製)
【0045】実施例1 低光沢電着塗料として合成例2で得られたアルコキシシ
ラン基を有する水溶性アクリル共重合樹脂塗料Eに、高
光沢電着塗料として合成例1で得られた水溶性アクリル
共重合樹脂塗料Aを固形物重量で9:1の割合で混合し
た混合電着塗料を用いて、図1に示したアルミニウム板
1(A6063S、150 mm×50mm× 1mmt )にアルマイト処
理(皮膜厚9μm)したものを陽極とし、180 Vの直流
電圧にて2.5分間電着塗装した。電着塗装したアルミニ
ウム板を水洗し、 180℃で30分間焼付け(乾燥膜圧14〜
15μm)した。
ラン基を有する水溶性アクリル共重合樹脂塗料Eに、高
光沢電着塗料として合成例1で得られた水溶性アクリル
共重合樹脂塗料Aを固形物重量で9:1の割合で混合し
た混合電着塗料を用いて、図1に示したアルミニウム板
1(A6063S、150 mm×50mm× 1mmt )にアルマイト処
理(皮膜厚9μm)したものを陽極とし、180 Vの直流
電圧にて2.5分間電着塗装した。電着塗装したアルミニ
ウム板を水洗し、 180℃で30分間焼付け(乾燥膜圧14〜
15μm)した。
【0046】得られた電着塗膜の光沢値を60°鏡面反射
による光沢度をJIS K 5400 7.6に準拠して測定した。な
お、塗装面2及び上下の測定点3、4を図1に示す。測
定は裏面でも同様の位置で行った。また膜厚をパーマス
コープ(E111型:FISCHER 社製)により測定した。測定
結果を表2に示す。
による光沢度をJIS K 5400 7.6に準拠して測定した。な
お、塗装面2及び上下の測定点3、4を図1に示す。測
定は裏面でも同様の位置で行った。また膜厚をパーマス
コープ(E111型:FISCHER 社製)により測定した。測定
結果を表2に示す。
【0047】実施例2〜7、比較例1〜4 実施例1と同様に表1に示す種類及び割合の塗料を混合
し、表1に示す電着電圧以外は実施例1と同じ方法で塗
装し、得られた塗膜の評価を行った。結果を表2に示
す。
し、表1に示す電着電圧以外は実施例1と同じ方法で塗
装し、得られた塗膜の評価を行った。結果を表2に示
す。
【0048】 表2 実施例NO. 1 2 3 4 5 6 7 高光沢電着塗料 種類 A B A D C C F 割合(1) 10 10 20 10 10 10 10低光沢電着塗料 種類 E E E H I J E 割合(1) 90 90 80 90 90 90 90 電着電圧 180 179 180 201 150 141 180光沢値 (2) 表上 15 16 20 18 12 35 15 表下 15 18 20 19 11 34 15 裏上 15 19 21 17 11 36 15 裏下 15 17 20 19 12 34 16膜厚 表上 14 14 14 14 14 14 14 表下 14 16 14 15 14 14 14 裏上 14 16 14 14 15 14 14 裏下 14 14 14 14 14 15 14
【0049】 表2(つづき) 比較例NO. 1 2 3 4 高光沢電着塗料 種類 C D G C 割合(1) 10 10 10 20 低光沢電着塗料 種類 E E E E 割合(1) 90 90 90 80 電着電圧 177 182 177 177 光沢値 (2) 表上 18 14 12 25 表下 23 15 16 30 裏上 25 17 17 33 裏下 19 15 12 26 膜厚 表上 16 12 14 18 表下 22 14 20 25 裏上 23 13 20 27 裏下 17 11 14 20 注(1) :固形分の重量%。 (2) :60°鏡面反射による光沢度をJIS K 5400 7.6に準
拠して測定した。
拠して測定した。
【0050】表2から明らかなように、本発明による艶
消し塗膜の形成方法を用いると、容易に任意の光沢の艶
消し塗膜を得ることができるとともに、得られた電着塗
膜は塗装位置による光沢値、膜厚のバラツキが少ない良
好な艶消し塗膜であった。
消し塗膜の形成方法を用いると、容易に任意の光沢の艶
消し塗膜を得ることができるとともに、得られた電着塗
膜は塗装位置による光沢値、膜厚のバラツキが少ない良
好な艶消し塗膜であった。
【0051】
【効果】光沢度の異なる2種以上の電着塗料を所定割合
混合して電着塗装することで、所定の光沢値を有し、塗
装位置によらず光沢値及ぶ塗装膜厚が均一な電着膜の形
成が可能となった。また、両電着塗料の混合比を種々変
更することにより、所望の光沢度の艶消し塗膜を容易に
得ることができ、塗装現場での各種の被塗物への対応が
容易となる。
混合して電着塗装することで、所定の光沢値を有し、塗
装位置によらず光沢値及ぶ塗装膜厚が均一な電着膜の形
成が可能となった。また、両電着塗料の混合比を種々変
更することにより、所望の光沢度の艶消し塗膜を容易に
得ることができ、塗装現場での各種の被塗物への対応が
容易となる。
【0052】本発明の好ましい実施様態は以下の通りで
ある。 (1) 前記高光沢電着塗料の塗装電圧C.V.(H)と前記低
光沢電着塗料の塗装電圧C.V.(L)とが下記式: −5 ≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×
100 ≦5 を満たすことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
ある。 (1) 前記高光沢電着塗料の塗装電圧C.V.(H)と前記低
光沢電着塗料の塗装電圧C.V.(L)とが下記式: −5 ≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×
100 ≦5 を満たすことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
【0053】(2) 前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着
塗料との混合比(固形分重量基準)が50:50〜5:
95であることを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
塗料との混合比(固形分重量基準)が50:50〜5:
95であることを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
【0054】(3) 前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着
塗料との光沢値の差(H−L)が50〜95であること
を特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
塗料との光沢値の差(H−L)が50〜95であること
を特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
【0055】(4) 前記高光沢電着塗料の塗装電圧C.V.
(H)と前記低光沢電着塗料の塗装電圧C.V.(L)とが
下記式: −5 ≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×
100 ≦5 を満たし、前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着塗料と
の混合比(固形分重量基準)が50:50〜5:95で
あり、かつ前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着塗料と
の光沢値の差(H−L)が50〜95であることを特徴
とする艶消し塗膜の形成方法。
(H)と前記低光沢電着塗料の塗装電圧C.V.(L)とが
下記式: −5 ≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×
100 ≦5 を満たし、前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着塗料と
の混合比(固形分重量基準)が50:50〜5:95で
あり、かつ前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着塗料と
の光沢値の差(H−L)が50〜95であることを特徴
とする艶消し塗膜の形成方法。
【0056】(5) 前記高光沢電着塗料及び前記低光沢電
着塗料中のアクリル共重合樹脂が、30〜100 の酸価、30
〜150 の水酸基価、 3,000〜70,000の数平均分子量、及
び−20〜60℃のガラス転移温度(Tg)を有することを特
徴とする艶消し塗膜の形成方法。
着塗料中のアクリル共重合樹脂が、30〜100 の酸価、30
〜150 の水酸基価、 3,000〜70,000の数平均分子量、及
び−20〜60℃のガラス転移温度(Tg)を有することを特
徴とする艶消し塗膜の形成方法。
【0057】(6) 前記高光沢電着塗料及び前記低光沢電
着塗料中のアクリル共重合樹脂が、40〜70の酸価、40〜
100 の水酸基価、10,000〜50,000の数平均分子量、及び
0 〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴と
する艶消し塗膜の形成方法。
着塗料中のアクリル共重合樹脂が、40〜70の酸価、40〜
100 の水酸基価、10,000〜50,000の数平均分子量、及び
0 〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有することを特徴と
する艶消し塗膜の形成方法。
【0058】(7) 架橋剤がアミノ樹脂及び/又はブロッ
クイソシアネート化合物であることを特徴とする艶消し
塗膜の形成方法。
クイソシアネート化合物であることを特徴とする艶消し
塗膜の形成方法。
【0059】(8) 前記高光沢電着塗料及び前記低光沢電
着塗料中のアクリル共重合樹脂100 重量部(固形分)に
対して、架橋剤(C) を20〜60重量部(固形分)配合する
ことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
着塗料中のアクリル共重合樹脂100 重量部(固形分)に
対して、架橋剤(C) を20〜60重量部(固形分)配合する
ことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
【0060】(9) 前記高光沢電着塗料及び前記低光沢電
着塗料中のアクリル共重合樹脂100 重量部(固形分)に
対して、架橋剤(C) を25〜50重量部(固形分)配合する
ことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
着塗料中のアクリル共重合樹脂100 重量部(固形分)に
対して、架橋剤(C) を25〜50重量部(固形分)配合する
ことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
【0061】(10)アルミニウム又はその合金からなる被
塗物に電着塗装することを特徴とする艶消し塗膜の形成
方法。
塗物に電着塗装することを特徴とする艶消し塗膜の形成
方法。
【0062】(11)(a) アルコキシシラン基を少なくとも
1個含有する重合性モノマーを1〜30重量%含有し、
40〜70の酸価、40〜100 の水酸基価、10,000〜50,000の
数平均分子量及び0 〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有
する水溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂と、架橋剤
とを100 /25〜50の重量比で含有する低光沢電着塗料
と、(b) アルコキシシラン基を少なくとも1個含有する
重合性モノマーを0〜30重量%(ただし前記低光沢電
着塗料よりも少ない)含有し、40〜70の酸価、40〜100
の水酸基価、10,000〜50,000の数平均分子量及び0 〜40
℃のガラス転移温度(Tg)を有する水溶性又は水分散型
アクリル共重合樹脂と、架橋剤とを100 /25〜50の重量
比で含有する低光沢電着塗料とを、50:50〜5:9
5の混合比(固形分重量基準)で混合し、その際前記高
光沢電着塗料と前記低光沢電着塗料との光沢値の差(H
−L)が50〜95であり、かつ前記高光沢電着塗料の
塗装電圧C.V.(H)と前記低光沢電着塗料の塗装電圧C.
V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×
100 ≦10 を満たすように、両電着塗料を選択することを特徴とす
る艶消し塗膜の形成方法。
1個含有する重合性モノマーを1〜30重量%含有し、
40〜70の酸価、40〜100 の水酸基価、10,000〜50,000の
数平均分子量及び0 〜40℃のガラス転移温度(Tg)を有
する水溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂と、架橋剤
とを100 /25〜50の重量比で含有する低光沢電着塗料
と、(b) アルコキシシラン基を少なくとも1個含有する
重合性モノマーを0〜30重量%(ただし前記低光沢電
着塗料よりも少ない)含有し、40〜70の酸価、40〜100
の水酸基価、10,000〜50,000の数平均分子量及び0 〜40
℃のガラス転移温度(Tg)を有する水溶性又は水分散型
アクリル共重合樹脂と、架橋剤とを100 /25〜50の重量
比で含有する低光沢電着塗料とを、50:50〜5:9
5の混合比(固形分重量基準)で混合し、その際前記高
光沢電着塗料と前記低光沢電着塗料との光沢値の差(H
−L)が50〜95であり、かつ前記高光沢電着塗料の
塗装電圧C.V.(H)と前記低光沢電着塗料の塗装電圧C.
V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×
100 ≦10 を満たすように、両電着塗料を選択することを特徴とす
る艶消し塗膜の形成方法。
【図1】塗装膜評価用の試験片の概略と測定位置を示す
平面図である。表面、裏面とも同じ位置で測定した。
平面図である。表面、裏面とも同じ位置で測定した。
1 アルミニウム板 2 電着塗装面 3 測定点(上) 4 測定点(下)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 143/04 PGL (72)発明者 尾松 俊明 千葉県市原市千種海岸2番1 東レ株式会 社千葉工場内
Claims (3)
- 【請求項1】2種以上の電着塗料からなる混合電着塗料
を用いる艶消し塗膜の形成方法であって、高い光沢値H
を有する高光沢電着塗料と低い光沢値Lを有する低光沢
電着塗料とを99:1〜1:99の重量比率(固形分)
で混合し、その際前記光沢値の差(H−L)が5〜95
となり、かつ前記高光沢塗料の塗装電圧C.V.(H)と前
記低光沢塗料の塗装電圧C.V.(L)とが下記式: −10≦〔(C.V.(H)−C.V.(L))/C.V.(L)〕×100≦10 (1) を満たすように、前記高光沢電着塗料と前記低光沢電着
塗料を選定することを特徴とする艶消し塗膜の形成方
法。 - 【請求項2】請求項1に記載の艶消し塗膜の形成方法に
おいて、前記低光沢電着塗料は、アルコキシシラン基を
少なくとも1個含有する重合性モノマーを1〜30重量
%含有する水溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂及び
架橋剤からなる電着塗料であり、前記高光沢電着塗料
は、水分散性又は水溶性アクリル共重合樹脂及び架橋剤
からなる電着塗料であることを特徴とする艶消し塗膜の
形成方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の艶消し塗膜の形成方法に
おいて、前記低光沢電着塗料は、アルコキシシラン基を
少なくとも1個含有する重合性モノマーを1〜30重量
%含有する水溶性又は水分散型アクリル共重合樹脂及び
架橋剤からなる電着塗料であり、前記高光沢電着塗料
は、アルコキシシラン基を少なくとも1個含有する重合
性モノマーを、前記低光沢電着塗料よりも低い含有量
で、かつ30重量%以下で含有する水分散性又は水溶性
アクリル共重合樹脂及び架橋剤からなる電着塗料である
ことを特徴とする艶消し塗膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8911494A JPH07278889A (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | 艶消し塗膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8911494A JPH07278889A (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | 艶消し塗膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07278889A true JPH07278889A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13961874
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8911494A Pending JPH07278889A (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | 艶消し塗膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07278889A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001131494A (ja) * | 1999-11-04 | 2001-05-15 | Kansai Paint Co Ltd | 艶消しアニオン型電着塗料組成物 |
CN104151968A (zh) * | 2014-08-13 | 2014-11-19 | 经阁铝业科技股份有限公司 | 一种彩色水溶性电氟漆及其生产工艺 |
CN112266569A (zh) * | 2020-10-20 | 2021-01-26 | 上海金发科技发展有限公司 | 一种永久抗静电、低光泽、耐刮擦abs树脂组合物及其制备方法 |
-
1994
- 1994-04-04 JP JP8911494A patent/JPH07278889A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001131494A (ja) * | 1999-11-04 | 2001-05-15 | Kansai Paint Co Ltd | 艶消しアニオン型電着塗料組成物 |
CN104151968A (zh) * | 2014-08-13 | 2014-11-19 | 经阁铝业科技股份有限公司 | 一种彩色水溶性电氟漆及其生产工艺 |
CN112266569A (zh) * | 2020-10-20 | 2021-01-26 | 上海金发科技发展有限公司 | 一种永久抗静电、低光泽、耐刮擦abs树脂组合物及其制备方法 |
CN112266569B (zh) * | 2020-10-20 | 2023-08-22 | 上海金发科技发展有限公司 | 一种永久抗静电、低光泽、耐刮擦abs树脂组合物及其制备方法 |
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