JPH07277904A - 防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材 - Google Patents

防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材

Info

Publication number
JPH07277904A
JPH07277904A JP6065220A JP6522094A JPH07277904A JP H07277904 A JPH07277904 A JP H07277904A JP 6065220 A JP6065220 A JP 6065220A JP 6522094 A JP6522094 A JP 6522094A JP H07277904 A JPH07277904 A JP H07277904A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
antibacterial
antifungal activity
independently represent
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6065220A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Moriyama
山 康 司 森
Akihiro Kawaguchi
口 昭 弘 川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP6065220A priority Critical patent/JPH07277904A/ja
Publication of JPH07277904A publication Critical patent/JPH07277904A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • C04B40/0039Premixtures of ingredients
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/0068Ingredients with a function or property not provided for elsewhere in C04B2103/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/60Agents for protection against chemical, physical or biological attack
    • C04B2103/67Biocides

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 防菌防黴活性を有する化合物の凝集が有効に
防止された防菌防黴活性製剤ならびに防菌防黴活性を有
する建築用基材の提供。 【構成】 一般式Iの防菌防黴活性化合物と、炭酸カル
シウム、シリカおよびタルクから選択される凝集防止剤
とを含んでなる防菌防黴製剤およびその製剤を含んでな
る建築用基材。 (X、XおよびXは独立して塩素、臭素またはヨ
ウ素原子を、RとRは独立して水素原子または低級
アルキル基を、Rは水酸基、低級アルコキシ基、低級
アルカノイルオキシ基またはイミダゾリル基を、nは1
〜4の整数を表すが、但し凝集防止剤が炭酸カルシウム
である場合X、XおよびXの全てがヨウ素原子
を、RとRが水素原子を、Rが水酸基を表し、n
が1を表す化合物を除く)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の背景]
【産業上の利用分野】本発明は防菌防黴活性を有する化
合物の凝集を防止する方法および凝集が有効に防止され
た防菌防黴製剤ならびにその製剤を含んでなる建築用基
材に関する。
【0002】
【従来の技術】2,3,3−トリヨードアリルアルコー
ル(TIAA)などの有機ハロゲン系化合物の多くは殺
菌活性を示すことから、殺菌剤、防黴剤などの用途に広
く用いられている。
【0003】しかしこれらの防菌防黴活性を有する化合
物の多くは帯電によると思われる凝集の発生が指摘され
ている。これは、有機ハロゲン系化合物の分子中のハロ
ゲン原子が電子吸引性であることから、分子中で電荷の
偏りが生じることによると考えられる。すなわち、分子
が極性分子となると、有機ハロゲン系化合物同士または
有機ハロゲン系化合物と他の分子とが引き合い、また
は、空気中の水分子を引き付ける吸湿によって凝集して
しまうものと考えられる。
【0004】このような性質を有する有機ハロゲン系化
合物は従って、最終製品に加工される前に再度均一に混
合し直すための粉砕工程を必要としている。しかし、こ
うした工程が必要であることは製造コストを増大させ
る。また、この工程によっても凝集の解消が十分でない
と最終製品の品質のばらつきの原因となってしまい好ま
しくない。
【0005】さらに、有機ハロゲン系化合物は最終製品
とされた後も、その分子中の電荷の偏りに起因してその
最終製品中で有機ハロゲン系化合物または他の分子と凝
集することがさらに観察された。最終製品を使用前に再
粉砕などすることも考えられるが、製造工程が繁雑とな
る。従って、このような最終製品における凝集を有効に
防止することも最終製品の品質の保持から重要であると
いえる。
【0006】さらに、有機ハロゲン系化合物以外の化合
物であって、殺菌活性または防菌防黴活性を有する化合
物の多くは分子中に−NH、−OH基などの電子吸引
性の基、または、電子が偏在する複素環構造を有する。
従って、これらの化合物においても有機ハロゲン系化合
物と同様の凝集が観察される場合があり、それを有効に
防止することも重要と考えられる。
【0007】また、例えばこれらの防菌防黴活性を有す
る化合物をセメントなどの建築用基材に添加し、それに
防菌防黴活性を付与することが行われている。その際、
凝集物を含んだ防菌防黴活性を有する化合物を添加する
と、その凝集物に起因した建築用基材の変色などが観察
されている。
【0008】[発明の概要]
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は防菌
防黴活性を有する化合物の凝集を有効に防止する方法お
よび凝集が有効に防止された防菌防黴製剤の提供をその
目的としている。また、本発明は防菌防黴活性を有する
化合物の凝集が有効に防止された製剤を含んでなる建築
用基材の提供をその目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、今般、防
菌防黴活性を有する化合物に、炭酸カルシウム、シリカ
およびタルクからなる群から選択される化合物を混合す
ることで、防菌防黴活性を有する化合物の凝集が効果的
に防止できることを意外にも見出した。本発明はこの知
見に基づくものである。
【0010】すなわち、本発明による防菌防黴製剤は、
防菌防黴活性を有する化合物と、炭酸カルシウム、シリ
カおよびタルクから選択される凝集防止剤とを含んでな
るものであって、防菌防黴活性を有する化合物が、下記
の一般式(I)で表される化合物:
【化7】 (式中、X、XおよびXは、独立して、それぞれ
塩素、臭素またはヨウ素原子を表し、RおよびR
は、独立して、それぞれ水素原子または低級アルキル
基を表し、Rは、水酸基、低級アルコキシ基、低級ア
ルカノイルオキシ基またはイミダゾリル基を表し、そし
てnは1〜4の整数を表すが、但し、前記凝集防止剤が
炭酸カルシウムである場合、X、XおよびXの全
てがヨウ素原子を表し、RおよびRが水素原子を表
し、Rが水酸基を表し、nが1を表す化合物を除
く)、および
【化8】 (式中、X、X、X、X、X、X、X10
11およびX12は、独立して、それぞれ塩素、臭素また
はヨウ素原子を表し、R、R、R、RおよびR
は、独立して、低級アルキル基を表す)ならびにビス
(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛およびホクサ
イド365から選択されるもの、である。
【0011】また、本発明による防菌防黴活性を有する
化合物の凝集防止法は、防菌防黴活性を有する化合物
と、炭酸カルシウム、シリカおよびタルクから選択され
る凝集防止剤と混合することを含んでなり、前記防菌防
黴活性を有する化合物が、下記の一般式(I)で表され
る化合物:
【化9】 (式中、X、XおよびXは、独立して、それぞれ
塩素、臭素またはヨウ素原子を表し、RおよびR
は、独立して、それぞれ水素原子または低級アルキル
基を表し、Rは、水酸基、低級アルコキシ基、低級ア
ルカノイルオキシ基またはイミダゾリル基を表し、そし
てnは1〜4の整数を表すが、但し、前記凝集防止剤が
炭酸カルシウムである場合、X、XおよびXの全
てがヨウ素原子を表し、RおよびRが水素原子を表
し、Rが水酸基を表し、nが1を表す化合物を除
く)、および
【化10】 (式中、X、X、X、X、X、X、X10
11およびX12は、独立して、それぞれ塩素、臭素また
はヨウ素原子を表し、R、R、R、RおよびR
は、独立して、低級アルキル基を表す)ならびにビス
(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛およびホクサ
イド365から選択されるもの、である。
【0012】さらに本発明による建築用基材は、防菌防
黴活性を有する化合物と、炭酸カルシウム、シリカおよ
びタルクから選択される凝集防止剤とからなる製剤を含
んでなるものであって、前記防菌防黴活性を有する化合
物が、下記の一般式(I)で表される化合物:
【化11】 (式中、X、XおよびXは、独立して、それぞれ
塩素、臭素またはヨウ素原子を表し、RおよびR
は、独立して、それぞれ水素原子または低級アルキル
基を表し、Rは、水酸基、低級アルコキシ基、低級ア
ルカノイルオキシ基またはイミダゾリル基を表し、そし
てnは1〜4の整数を表す)、および
【化12】 (式中、X、X、X、X、X、X、X10
11およびX12は、独立して、それぞれ塩素、臭素また
はヨウ素原子を表し、R、R、R、RおよびR
は、独立して、低級アルキル基を表す)ならびにビス
(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛およびホクサ
イド365から選択されるもの、である。
【0013】本発明によれば、防菌防黴活性を有する化
合物の凝集を有効に防止でき、その結果、防菌防黴活性
を有する化合物の保存安定性を高めることができる。さ
らに、防菌防黴活性を有する化合物を最終製品とする際
の再分散工程を省略することができ、また最終製品中に
おいてもこの防菌防黴活性を有する化合物の凝集の防止
が可能となる。また、本発明によれば、防菌防黴活性を
付与するために添加された化合物の凝集物に起因する変
色などが有効に防止された建築用基材を提供することが
できる。
【0014】[発明の具体的説明]本発明によってその
凝集が有効に防止できる防菌防黴活性を有する化合物と
しては、上記した一般式(I)〜(V)で表される化合
物並びにビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛
およびホクサイド365が挙げられる。
【0015】前記一般式(I)において、低級アルキル
基、低級アルコキシ基および低級アルカノイルオキシ基
中のアルキル基部分は、好ましくは直鎖または分枝状の
〜6アルキル基、より好ましくはC1〜4アルキル
基を表す。
【0016】本発明において好ましい一般式(I)で表
される化合物群としては、X、XおよびXがヨウ
素または臭素であり、RおよびRが水素原子または
メチル基であり、Rが水酸基、メトキシ基、エトキシ
基またはイミダゾリル基であり、nが1または2である
ものが挙げられる。
【0017】特に、好ましい化合物の具体例としては、
2,3,3−トリヨードアリルアルコール、3−ブロモ
−2,3−ジヨードアリルアルコール、3−クロロ−
2,3−ジヨードアリルアルコール、3−ブロモ−2,
3−ジヨードアリルメチルエーテル、2,3,3−トリ
ヨードアリルメチルエーテル、2,3,3−トリヨード
アリルエチルエーテル、1−(2´,3´,3´−トリ
ヨードアリル)イミダゾールなどが挙げられる。
【0018】また、一般式(II)において、Xおよび
は好ましくはヨウ素原子を表し、RはC1〜6
ルキル基、より好ましくはC1〜4アルキル基、最も好
ましくはメチル基を表す。好ましい具体例としてはアミ
カル48(ジヨードメチル−p−トリスルホン、サンア
プロ株式会社製)を挙げることができる。
【0019】また、一般式(III) において、Xおよび
が塩素原子を表し、Xがフッ素原子を表し、R
およびRはC1〜6アルキル基、より好ましくはC
1〜4アルキル基、最も好ましくはメチル基を表す。好
ましい具体例としてはビオサイド230(ジクロフルア
ニド、N−ジクロロフルオロメチルチオ−N´,N´−
ジメチル−N−フェニル硫酸アミド、北興化学工業社
製)を挙げることができる。
【0020】さらに、一般式(IV)において、RはC
1〜6アルキル基、より好ましくはC1〜4アルキル
基、最も好ましくはメチル基を表す。好ましい具体例と
してはバイオカットBM−100(2−ベンゾイミダゾ
リルカルバミン酸メチル、大日本インキ社製)を挙げる
ことができる。
【0021】また、一般式(V)においてX、X10
11およびX12は好ましくは塩素原子を表し、RはC
1〜6アルキル基、より好ましくはC1〜4アルキル
基、最も好ましくはメチル基を表す。好ましい具体例と
してはデンシルS−100(2,3,5,6−テトラク
ロロ−4−(メチルスルホン)ビリジン、ICIジャパ
ン社製)を挙げることができる。
【0022】また、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキ
シド)亜鉛はホクサイドZPTとして北興化学工業社か
ら入手することができ、さらにホクサイド365(ハロ
ゲン芳香族化合物)も同様に北興化学工業社から入手す
ることができる。
【0023】本発明においては、上記化合物と、炭酸カ
ルシウム、シリカおよびタルクから選択される凝集防止
剤と共存させる。
【0024】本発明の好ましい態様によれば、上記防菌
防黴活性を有する化合物と、凝集防止剤との混合比は、
重量比で3:7〜7:3の範囲とするのが好ましく、よ
り好ましくは2:3〜3:2、保存状態を考慮すると最
も好ましくは1:1である。
【0025】上記防菌防黴活性を有する化合物と凝集防
止剤との混合方法は、両者を均一に混合できるものであ
る限り特に限定されないが、例えば、乾式混合の場合、
移動(対流)混合、剪断混合、拡散混合等の機構に基づ
いた、容器回転型混合機、容器固定型混合機(機械的攪
拌式、気流攪拌式、無攪拌式等)から任意に選択するこ
とができる。しかし、TIAAと炭酸カルシウムの比重
が異なるため、攪拌羽根付きまたは攪拌媒体を使用でき
る容器回転型の混合機が、混合方法としてより好まし
い。また、上記防菌防黴活性を有する化合物との混合
は、粉砕を兼ねるものであってもよい。
【0026】また、上記防菌防黴活性を有する化合物と
凝集防止剤の粒子径は、その防菌防黴活性を有する化合
物の用途および最終製品の形態を考慮して適宜決定され
てよいが、両者の粒径が0.1〜200μm程度の分布
範囲にあるとより効果的に防菌防黴活性を有する化合物
の凝集を防止でき、さらに1〜50μm程度の分布範囲
にあるのがより好ましい。
【0027】下記の理論に拘束されるわけではないが、
上記凝集防止剤が防菌防黴活性を有する分子間に介在す
ることで、効率よく分子間の結合を阻害し、その凝集を
防止しているものと考えられる。
【0028】本発明による凝集防止が施された防菌防黴
製剤はそのまま利用することが出来るが、またそれを原
料として最終製品の形態に加工されてもよい。利用の
際、凝集防止剤は防菌防黴活性を有する化合物から分離
して用いられてもよいが、事実上は凝集防止剤を含んだ
まま利用されることとなろう。
【0029】防菌防黴活性を有する化合物の凝集の防止
は、これが粉末の形態にある場合に必要となるものであ
るが、防菌防黴活性を有する化合物が乳化剤、水和剤、
油溶性剤などの形態とされた場合であっても、その中で
凝集を有効に防止することも期待される。従って、防菌
防黴活性を有する化合物と凝集防止剤とからなる製剤の
形態は粉末以外の乳化剤、水和剤、油溶性剤などあって
もよい。
【0030】本発明の別の態様にれば、本発明による防
菌防黴製剤を含んでなる建築用基材が提供される。
【0031】本発明において防菌防黴活性が付与される
建築用基材とは、例えばカルシウム化合物(例えば、炭
酸カルシウム、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウムな
ど)を主成分とし、水と反応することによって硬化す
る、タイル用目地材、大理石用目地材、テラゾー用目地
材などの目地材、ポルトランドセメント、コンクリート
パネル、セメントモルタル、セメントフィラー、セメン
ト系吹付材、スレートボード、生コンクリートなどのセ
メント材料、石膏などが挙げられる。
【0032】前記建築用基材への、防菌防黴製剤の添加
は、成形過程または硬化過程の前に行なわれるこのが好
ましい。すなわち、前記防菌防黴製剤は、粉末状の建築
用基材にまたは水と混合され未だ成形または硬化されて
いない建築用基材に添加される。十分混合された後、そ
の混合物は成形または硬化過程に付される。また、成形
されたが未だ硬化されていない前記建築用基材の表面に
塗布、吹き付けなどすることによって、防菌防黴製剤を
その表面付近のみに含有させることも可能である。
【0033】前記製剤の添加量は、建築用基材の種類、
それが用いられる態様によって適宜決定できるが、乾燥
状態の建築用基材100重量部に対して、0.01〜2
0重量部、好ましくは0.2〜5重量部程度である。
【0034】本発明による建築用基材は、従来その建築
用基材が用いられた方法及び態様と同様にして利用する
ことが可能である。すなわち、タイルの目地材、ビルの
主要構造部分を構成するコンクリート、パネル工法また
はツーバイフォー工法などに用いるコンクリートパネ
ル、スレートボード、石膏ボード、耐火ボード、生コ
ン、モルタル、プラスターなどの形で利用できる。
【0035】これらの建築用基材はそれ自体で防菌防黴
活性が付与されてなるものであることから、これらの基
材の上に接して施される内装資材へのカビの付着、生育
を防止することができる。さらに室内装飾に限らず、外
壁にあってもカビの付着、生育を阻止でき、また、土壌
と接触する部分においては土壌中の微生物による腐食を
抑制することができる。
【0036】
【実施例】実施例1 防菌防黴活性を有する化合物として、2,(4′−チア
ゾリル)−ベンツイミダゾール(TBZ)を用意し、こ
れとシリカ(和光純薬社製)とをボールミルで20分
間、粉砕し、混合して、製剤中のTBZ濃度がそれぞれ
30%、50%、70%および100%(コントロー
ル)となるTBZ製剤を調製した。これらの製剤を室温
下で保存し、その粒径分布と分散性を確認した。粒径分
布は島津製作所社製SALD−1100型レーザー回折
式粒度分布計で測定した。分散状態の評価は、製剤10
mgをサンプリングし、2,4−ジオキサン10mlで
TBZを抽出し、TSKゲルODS−120Tカラム
(東ソー株式会社製)を用いた逆相クロマトグラフィー
で分離定量することによって行った。分析を10回行
い、TBZの定量値が全て平均値±10%の範囲にある
ときのみを「良好」と判断した。結果は次の表に示され
る通りである。
【0037】
【表1】
【0038】実施例2 防菌防黴活性を有する化合物としてTIAAを用意し、
これと炭酸カルシウムとをボールミルで20分間、粉砕
し、混合して、製剤中のTIAA濃度が50%となるT
IAA製剤を調製した。この製剤をセメント粉体(小野
田セメント社製、粒径1〜30μm)に、製剤の最終濃
度が0.2重量%となる量で添加し、ボールミルで30
分間分散混合した。TIAAの分散状態の評価は、最終
セメント混合物1gをサンプリングし、2,4−ジオキ
サン10mlでTIAAを抽出し、TSKゲルODS−
120Tカラム(東ソー株式会社製)を用いた逆相クロ
マトグラフィーで分離定量することによって行った。分
析を10回行い、TIAAの定量値(ピーク面積値)が
全て平均値±10%の範囲にあるときのみを「良好」と
判断した。また、コントロールとしてTIAA原体を上
記セメントに0.2重量%混合し、このセメント混合物
についてもTIAAの分散状態を上記と同様にして評価
した。結果は次の表に示される通りである。
【0039】
【表2】
【0040】実施例3 ポルトランドセメント80g、セメント骨剤20g、お
よびカルボキシメチルセルロース(保湿剤、信越化学社
製、商品名メトローズ)0.016gを混合し、目地セ
メントを調製した。この目地セメントに、実施例2で調
製したTIAA製剤(TIAAと炭酸カルシウムの混合
物であって、TIAA濃度が50%のもの)を、その最
終濃度が0.5重量%となる量で添加した。この目地セ
メントを500mlボールミルによって、100rpm
/分の条件で混合した。混合開始から5、10、20お
よび30分の時点で、混合物の異なる3か所から正確に
1gをサンプリングした。なお、コントロールとして実
施例2で調製したTIAA製剤の代わりにTIAA原体
を、その最終濃度が0.5重量%となる量添加した目地
セメントを用意した。この目地セメントについて上と同
様のサンプリングを行った。サンプリングした試料を、
TSKゲルODS120Tカラムを用いた逆相クロマト
グラフィーにより定量した。溶出方法はメタノールの濃
度勾配溶出により行い、検出されたTIAAのピーク面
積のバラツキを均一性の指標とした。TIAAのピーク
面積の値は次の表に示される通りである。
【0041】
【表3】
【0042】実施例4 実施例3で調製した目地セメントに水を加えて固化成形
させ、その成形物の防黴性能を比較した。その結果、そ
の防黴性能においては差異は認められなかったが、TI
AA原体を混合した目地セメントから得られた成形物に
はTIAAのフロックに起因する変色が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 37/02 41/10 A 43/40 101 E L 47/04 47/18 101 C B01F 3/00 // E04B 1/02 D

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法
    であって、 防菌防黴活性を有する化合物と、炭酸カルシウム、シリ
    カおよびタルクから選択される凝集防止剤と混合するこ
    とを含んでなり、 前記防菌防黴活性を有する化合物が、下記の一般式
    (I)で表される化合物: 【化1】 (式中、 X、XおよびXは、独立して、それぞれ塩素、臭
    素またはヨウ素原子を表し、 RおよびRは、独立して、それぞれ水素原子または
    低級アルキル基を表し、 Rは、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルカノイル
    オキシ基またはイミダゾリル基を表し、そしてnは1〜
    4の整数を表すが、 但し、前記凝集防止剤が炭酸カルシウムである場合、 X、XおよびXの全てがヨウ素原子を表し、R
    およびRが水素原子を表し、Rが水酸基を表し、n
    が1を表す化合物を除く)、および 【化2】 (式中、 X、X、X、X、X、X、X10、X11およ
    びX12は、独立して、それぞれ塩素、臭素またはヨウ素
    原子を表し、 R、R、R、RおよびRは、独立して、低級
    アルキル基を表す)ならびにビス(2−ピリジルチオ−
    1−オキシド)亜鉛およびホクサイド365から選択さ
    れるものである、方法。
  2. 【請求項2】防菌防黴活性を有する化合物と凝集防止剤
    との混合比が重量比で3:7〜7:3である、請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】混合を乾式混合によって行う、請求項1記
    載の方法。
  4. 【請求項4】防菌防黴活性を有する化合物と、炭酸カル
    シウム、シリカおよびタルクから選択される凝集防止剤
    とを含んでなる防菌防黴製剤であって、 防菌防黴活性を有する化合物が、下記の一般式(I)で
    表される化合物: 【化3】 (式中、 X、XおよびXは、独立して、それぞれ塩素、臭
    素またはヨウ素原子を表し、 RおよびRは、独立して、それぞれ水素原子または
    低級アルキル基を表し、 Rは、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルカノイル
    オキシ基またはイミダゾリル基を表し、そしてnは1〜
    4の整数を表すが、 但し、前記凝集防止剤が炭酸カルシウムである場合、 X、XおよびXの全てがヨウ素原子を表し、R
    およびRが水素原子を表し、Rが水酸基を表し、n
    が1を表す化合物を除く)、および 【化4】 (式中、 X、X、X、X、X、X、X10、X11およ
    びX12は、独立して、それぞれ塩素、臭素またはヨウ素
    原子を表し、 R、R、R、RおよびRは、独立して、低級
    アルキル基を表す)ならびにビス(2−ピリジルチオ−
    1−オキシド)亜鉛およびホクサイド365から選択さ
    れるものである、防菌防黴製剤。
  5. 【請求項5】防菌防黴活性を有する化合物と凝集防止剤
    との混合比が重量比で3:7〜7:3である、請求項4
    記載の防菌防黴製剤。
  6. 【請求項6】防菌防黴活性を有する化合物と、炭酸カル
    シウム、シリカおよびタルクから選択される凝集防止剤
    とからなる製剤を含んでなる建築用基材であって、 前記防菌防黴活性を有する化合物が、下記の一般式
    (I)で表される化合物: 【化5】 (式中、 X、XおよびXは、独立して、それぞれ塩素、臭
    素またはヨウ素原子を表し、 RおよびRは、独立して、それぞれ水素原子または
    低級アルキル基を表し、 Rは、水酸基、低級アルコキシ基、低級アルカノイル
    オキシ基またはイミダゾリル基を表し、そしてnは1〜
    4の整数を表す)、および 【化6】 (式中、 X、X、X、X、X、X、X10、X11およ
    びX12は、独立して、それぞれ塩素、臭素またはヨウ素
    原子を表し、 R、R、R、RおよびRは、独立して、低級
    アルキル基を表す)ならびにビス(2−ピリジルチオ−
    1−オキシド)亜鉛およびホクサイド365から選択さ
    れるものである、建築用基材。
  7. 【請求項7】防菌防黴活性を有する化合物と凝集防止剤
    との混合比が重量比で3:7〜7:3である、請求項6
    記載の建築用基材。
JP6065220A 1994-04-01 1994-04-01 防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材 Pending JPH07277904A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6065220A JPH07277904A (ja) 1994-04-01 1994-04-01 防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6065220A JPH07277904A (ja) 1994-04-01 1994-04-01 防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07277904A true JPH07277904A (ja) 1995-10-24

Family

ID=13280623

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6065220A Pending JPH07277904A (ja) 1994-04-01 1994-04-01 防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07277904A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011052232A (ja) * 2010-12-14 2011-03-17 Dow Corning Toray Co Ltd 変色防止又は変色低減剤を含むジオルガノポリシロキサン組成物
JP2013545477A (ja) * 2010-12-03 2013-12-26 エフ エム シー コーポレーション 昆虫監視装置内での二酸化炭素の発生を改善する発泡性組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013545477A (ja) * 2010-12-03 2013-12-26 エフ エム シー コーポレーション 昆虫監視装置内での二酸化炭素の発生を改善する発泡性組成物
JP2011052232A (ja) * 2010-12-14 2011-03-17 Dow Corning Toray Co Ltd 変色防止又は変色低減剤を含むジオルガノポリシロキサン組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5421867A (en) Composition and process of combining a grout or mortar mix with copper-8-quinolinolate to form an antimicrobial composition
SA96160631B1 (ar) مركب وصل من النوع سريع الشك المخلوط مسبقا
US7507281B2 (en) Antimicrobial cementitious composition, method and article
JPH06100348A (ja) 水に基づく建材混合物用の増粘系
JPH07277904A (ja) 防菌防黴活性を有する化合物の凝集防止法、防菌防黴製剤および防菌防黴活性を有する建築用基材
JP3317962B2 (ja) 防かびおよび/または防藻用組成物
JP2007076924A (ja) セメント耐水化剤及びセメント硬化体
GB2085463A (en) Grout preparations
AU2007354294B2 (en) Antimicrobial cementitious composition, method and article
KR101213353B1 (ko) 새집증후군 저감과 항균 및 항곰팡이 특성을 가지는 석회 도료 조성물
JPH092859A (ja) 防藻および防カビコンクリート
JP3374416B2 (ja) 抗菌性シーリング材組成物
JPH02133345A (ja) 抗菌性セメント
KR20200040436A (ko) 내수성이 우수한 친환경 금속염 실리케이트 수지의 제조방법
JPH03271206A (ja) 建築材料に使用する防黴・防菌・防虫用乳剤及び塗料
JP3538523B2 (ja) 防腐防かび剤
JP3223520B2 (ja) 防菌防カビ性を有する建築用基材
JP3146278B2 (ja) 防黴性を有する建築用材料
JP3190284B2 (ja) 機能性建材組成物
JP3175252B2 (ja) 新規包接化合物
JP3368093B2 (ja) トリフェニルボラン誘導体及び工業用防腐防黴剤
KR100629200B1 (ko) 바이오 게르마늄 기능성 플라스터
SU670602A1 (ru) Мастика дл склеивани пластмассовых и древесных материалов
JPH06227877A (ja) 建材用組成物及び結露防止作用を有する建材
JPS6051769A (ja) 水系感圧型接着剤

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040116