JPH092859A - 防藻および防カビコンクリート - Google Patents

防藻および防カビコンクリート

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JPH092859A
JPH092859A JP15500195A JP15500195A JPH092859A JP H092859 A JPH092859 A JP H092859A JP 15500195 A JP15500195 A JP 15500195A JP 15500195 A JP15500195 A JP 15500195A JP H092859 A JPH092859 A JP H092859A
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JP
Japan
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algae
concrete
mold
proofing
alga
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JP15500195A
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English (en)
Inventor
Takehiko Maruyama
武彦 丸山
Shinji Tsuchida
伸治 土田
Mitsuru Kodera
満 小寺
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Nippon Concrete Industries Co Ltd
Original Assignee
Nippon Concrete Industries Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B40/00Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
    • C04B40/0028Aspects relating to the mixing step of the mortar preparation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2103/00Function or property of ingredients for mortars, concrete or artificial stone
    • C04B2103/60Agents for protection against chemical, physical or biological attack
    • C04B2103/67Biocides

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防カビ剤および防藻剤の添加量を減少し自然
環境を損わず長期間藻類やカビ類の発生を抑制する防藻
および防カビコンクリートを提供する。 【構成】 普通ポルトランドセメント、砂利や砂、シリ
カフュームおよび防藻・防カビ剤に水を加えつつ攪拌混
合し、生コンクリートを形成する。シリカフュームは、
セメントに対して5重量%以上30重量%以下添加す
る。防藻・防カビ剤として、有機系選択性除草剤である
DCMUおよび無機系金属イオン抗菌剤である無機系銀
イオン抗菌剤のノバロンを用いる。生コンクリートを直
接現場打施工したり、型枠にキャスティング後オートク
リーブ養生してキャストブロックを形成し現場施工す
る。シリカフュームの添加によりコンクリートが高強度
・緻密化して藻類およびカビ類の付着を抑制でき、防藻
・防カビ剤の添加量を減少できる。コストを低減でき、
防藻・防カビ剤の溶出や揮発による自然環境の損傷を防
止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば水路などの建造
物に用いられる防藻および防カビ作用を有する防藻およ
び防カビコンクリートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、橋やビルディング、水路などの建
造物の外面に露出し自然環境にさらされるコンクリート
の表面は非常に汚れやすい。すなわち、コンクリートの
表面の微細な凹凸や空隙に埃や灰塵などの空気中の浮遊
物が付着し、この浮遊物に雨や露、霧などの水分が加わ
るとカビ類や藻類が発生する。そして、これらカビ類や
藻類は、乾燥期や冬期に一旦死滅するが、再び水分が加
わったり暖かくなると菌や胞子が死骸を栄養源として発
生し、カビ類や藻類による汚れが次第に広範囲に広が
る。
【0003】そして、これらカビ類や藻類は、コンクリ
ート表面の微細な凹凸や空隙を足場として増殖するた
め、コンクリートの耐久性が低下するおそれがある。ま
た、カビ類や藻類の増殖により、水路などでは水路を流
れる水量が減少するとともに、悪臭を放ち美観が損なわ
れる問題がある。そこで、カビ類や藻類が発生した場合
には、削り取ったり洗い流したりして除去している。
【0004】しかしながら、このカビ類や藻類の除去作
業は、水路などにおいて一旦水を塞き止めて毎年繰り返
して行わなければならないなど作業が煩雑であるととも
に、このカビ類や藻類の削り取りや洗浄作業によりコン
クリート表面が損傷するおそれがある。
【0005】そこで、例えば特開平7−25653号公
報に記載のセメント系タイル目地材などの建築用基材に
防カビ剤であるヨード化合物を添加する構成など、セメ
ント系建築用基材に防カビ剤などを添加して、カビ類や
藻類の発生を防止する構成が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平7−25653号公報に記載の防カビ剤を添加する
構成において、長期間に亘ってカビ類や藻類の発生を抑
制するため、ある程度多めに防カビ剤を添加しなければ
ならず、コストが増大するとともに、水路などに用いる
場合に、防カビ剤が溶出して水路内に生息する生物に悪
影響を及ぼすおそれがある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、防藻・防カビ剤の添加量を減少し施工場所の自然環
境を損なわずに長期間藻類およびカビ類の発生を抑制す
る防藻および防カビコンクリートを提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の防藻およ
び防カビコンクリートは、セメントおよび骨材を含むコ
ンクリート原料に防藻・防カビ剤とシリカフューム、フ
ライアッシュおよび微粉末高炉スラグの少なくともいず
れか一方とが混和されて形成されたものである。
【0009】請求項2記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項1記載の防藻および防カビコンクリート
において、シリカフューム、フライアッシュおよび微粉
末高炉スラグの少なくともいずれか一方は、セメントに
対して5重量%以上30重量%以下の割合で混和するも
のである。
【0010】請求項3記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項1または2記載の防藻および防カビコン
クリートにおいて、防藻・防カビ剤は、有機系選択性除
草剤および無機系金属イオン抗菌剤の少なくともいずれ
か一方であるものである。
【0011】請求項4記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項3記載の防藻および防カビコンクリート
において、有機系選択性除草剤は、コンクリート原料と
シリカフューム、フライアッシュおよび微粉末高炉スラ
グの少なくともいずれか一方とを水にて混和してなる生
コンクリート1m3 に対して0.5kg以上10kg以下の
割合で添加するものである。
【0012】請求項5記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項3または4記載の防藻および防カビコン
クリートにおいて、無機系金属イオン抗菌剤は、無機系
銀イオン抗菌剤であるものである。
【0013】請求項6記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項3ないし5いずれか記載の防藻および防
カビコンクリートにおいて、無機系金属イオン抗菌剤
は、コンクリート原料とシリカフューム、フライアッシ
ュおよび微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方と
を水にて混和してなる生コンクリート1m3 に対して
0.3kg以上6kg以下の割合で添加するものである。
【0014】
【作用】請求項1記載の防藻および防カビコンクリート
は、セメントおよび骨材を含むコンクリート原料に防藻
・防カビ剤とシリカフューム、フライアッシュおよび微
粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方とを混和して
形成するため、シリカフューム、フライアッシュおよび
微粉末高炉スラグの混和により、組成が非常に緻密化し
て空隙が減少し、藻類およびカビ類の付着が抑制され、
防藻・防カビ剤の添加量が減少し、コストの低減および
防藻・防カビ剤による施工場所での自然環境の損傷を防
止するとともに、防藻・防カビ剤の混和により長期間カ
ビ類および藻類の発生を抑制する。そして、コンクリー
ト構造物あるいはコンクリート製品の表面における藻類
やカビ類の増殖による美観の低下、悪臭の発生、耐久性
の劣化などを長期間に亘って防止される。
【0015】請求項2記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項1記載の防藻および防カビコンクリート
において、シリカフューム、フライアッシュおよび微粉
末高炉スラグの少なくともいずれか一方をセメントに対
して5重量%以上30重量%以下の割合で混和するた
め、組成が非常に緻密化および高強度となり空隙が少な
く形成され、施工性が良好で藻類およびカビ類の付着が
抑制され、防藻・防カビ剤の添加量が減少し、コストの
低減および防藻・防カビ剤による施工場所での自然環境
の損傷を防止する。そして、シリカフューム、フライア
ッシュおよび微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一
方の添加量がセメントに対して5重量%より少ないと高
強度および緻密化が得られず、30重量%より多いと高
強度が得られないため、シリカフューム、フライアッシ
ュおよび微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方の
添加量はセメントに対して5重量%以上30重量%以下
の割合に設定される。
【0016】請求項3記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項1または2記載の防藻および防カビコン
クリートにおいて、防藻・防カビ剤として毒性の低い有
機系選択性除草剤および人体に無害の無機系金属イオン
抗菌剤の少なくともいずれか一方を添加するため、製造
工程および施工作業での取扱性が向上し、施工後の薬害
が防止される。
【0017】請求項4記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項3記載の防藻および防カビコンクリート
において、有機系選択性除草剤をコンクリート原料とシ
リカフューム、フライアッシュおよび微粉末高炉スラグ
の少なくともいずれか一方とを水にて混和してなる生コ
ンクリート1m3 に対して0.5kg以上10kg以下の割
合で添加するため、施工後の薬害の心配がなく少ない添
加量で長期間藻類やカビ類の発生が防止される。そし
て、有機系選択性除草剤の添加量が生コンクリート1m
3 に対して0.5kgより少ないと藻類やカビ類の発生を
長期間防止できず、10kgより多いとコストが増大する
ため、有機系選択性除草剤の添加量は生コンクリート1
3 に対して0.5kg以上10kg以下の割合に設定され
る。
【0018】請求項5記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項3または4記載の防藻および防カビコン
クリートにおいて、無機系金属イオン抗菌剤は、無機系
銀イオン抗菌剤であるため、防藻および防カビ効果が高
く人体に無害で、揮発や溶出による環境汚染がなく、広
いpH域で安定で耐候性が高いので、安定して長期間藻
類やカビ類の発生が防止される。
【0019】請求項6記載の防藻および防カビコンクリ
ートは、請求項3ないし5いずれか記載の防藻および防
カビコンクリートにおいて、無機系金属イオン抗菌剤を
コンクリート原料とシリカフューム、フライアッシュお
よび微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方とを水
にて混和してなる生コンクリート1m3 に対して0.3
kg以上6kg以下の割合で添加するため、施工後の薬害の
心配がなく少ない添加量で長期間藻類やカビ類の発生が
防止される。そして、無機系金属イオン抗菌剤の添加量
が生コンクリート1m3 に対して0.3kgより少ないと
藻類やカビ類の発生を長期間防止できず、6kgより多い
とコストが増大するため、無機系金属イオン抗菌剤の添
加量は生コンクリート1m3 に対して0.3kg以上6kg
以下の割合に設定される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の防藻および防カビコンクリー
トの製造工程の一実施例を説明する。
【0021】普通ポルトランドセメントなどのセメン
ト、骨材である砂利や砂、シリカフューム、減水剤や減
水助剤などの添加剤、および、防藻・防カビ剤をそれぞ
れ秤量し、コンクリートミキサに投入し、適宜水を添加
しつつ攪拌し、生コンクリートを形成する。
【0022】なお、シリカフュームは、強度の増大およ
び緻密化のため、粉体が好ましく、セメントに対して5
重量%以上30重量%以下好ましくは25重量%添加す
る。
【0023】また、防藻・防カビ剤としては、有機系選
択性除草剤および無機系金属イオン抗菌剤が用いられ
る。
【0024】そして、有機系選択性除草剤としては、シ
メトリン、プロメトリン、ジメタメトリンなどのトリア
ジン系の薬剤、3−(3,4ジクロロフェニル)−1,
1−ジメチルウレア(DCMU)、2−(4−チアゾリ
ル)ベンズイミダゾール、2−(メトキシ−カルボニル
−アミノ)ベンズイミダゾール、ビス(2−ピルジルチ
オ−1−オキシド)亜鉛、ジョードメチル−p−トリル
スルフォン、p−クロロ−m−キシレノール、2−n−
オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2,3,
5,6−チトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)−
ビリヂン、n−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタ
ルイミドなどが用いられる。
【0025】一方、無機系金属イオン抗菌剤としては、
ゼオライトやアパタイト、シリカアルミナなどの無機材
料の担体に銀、銅、亜鉛などの抗菌性を有する金属を担
持させたものや銀イオンパウダなどが用いられる。ま
た、無機系銀イオン抗菌剤として無機材料の担体に抗菌
性の銀を担持させたものの担体としては、表1に示すよ
うに、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、リン酸ジル
コニウム、シリカアルミナ、ポリリン酸アルミニウム、
アパタイト、シリカゲルなどが用いられる。
【0026】
【表1】 そして、この生コンクリートを直接現場打施工したり、
型枠にキャスティング後、オートクリーブを用いるなど
にて養生して脱型し、所定のブロック形状に形成し、こ
のキャストブロックを現場施工する。
【0027】次に、上記実施例の作用を説明する。
【0028】防藻・防カビ剤として、有機系選択性除草
剤(電気化学工業株式会社製 3−(3,4ジクロロフ
ェニル)−1,1−ジメチルウレア:DCMU)または
無機系銀イオン抗菌剤(東亜合成化学株式会社製 商品
名:ノバロン)を添加量を変えて、表2に示す配合表に
基づいて各原料をコンクリートミキサを用いて攪拌混合
し、縦寸法が500mm、横寸法が500mm、厚さ寸法が
40mmの平板状にキャスティングして、コンクリート平
板を形成する。
【0029】
【表2】 そして、これらコンクリート平板を、藻の繁殖が旺盛な
水路の水面から0.3m、1.3m、2.3mの各位置
に配設して藻の発生状況を観察する実験を行った。な
お、比較例として表2に示す配合表に基づいて同様に形
成したコンクリート平板を作製し、同様に水路に配設し
て藻の発生状況を比較観察した。その結果を表3に示
す。
【0030】
【表3】 ここで、表3に示す記号×、△、□、○、◎および☆
を、 ×:施工後1年経過後に藻類の付着を確認 △:施工後3年程度経過後に藻類の付着を確認 □:施工後5年程度経過後に藻類の付着を確認 ○:施工後8年程度経過後に藻類の付着を確認 ◎:施工後8年程度経過後に一部藻類の付着を確認 ☆:施工後8年程度経過後も全く藻類の付着はなし と表す。
【0031】そして、表3に示す結果から、シリカフュ
ームを添加することにより、有機系選択性除草剤である
DCMUでは約8分の1、無機系銀イオン抗菌剤である
ノバロンでは約7分の1程度の添加量で同等の防藻およ
び防カビ効果を生ずることが分かる。さらに、シリカフ
ュームを添加しないものでは、比較的多量、すなわち1
4kg/m3 より多く添加しても8年程度経過すると一部
に藻類の付着が認められたが、シリカフュームを添加し
たものにおいて、DCMUを用いたものでは10kg/m
3 、ノバロンを用いたものでは6kg/m3 を添加するの
みで8年程度経過後も全く藻類の付着は認められなかっ
た。
【0032】ところで、シリカフュームを添加しないも
のは強度が240kgf/cm3 であるのに対し、シリカフュ
ームを添加した場合には強度が1200kgf/cm3 とな
り、シリカフュームを添加することにより、5倍程度の
強度の増大が認められ強度が非常に強くなり緻密化す
る。このため、表面の微細な凸凹を足場として繁殖する
藻類やカビ類の付着が抑制され、防藻・防カビ剤を全く
添加しないものでも3年程度は藻類やカビ類の発生が防
止され防藻および防カビ効果があるものと考えられる。
【0033】そして、シリカフュームおよびDCMUを
添加したものにおいて、DCMUの添加量が、コンクリ
ート原料およびシリカフュームを水にて混練した生コン
クリート1m3 に対して0.5kgより少ないと、藻類や
カビ類が5年程度で発生して長期間発生を防止できな
い。また、DCMUの添加量が10kgより多くなると、
8年程度でも全く藻類の発生はないが、DCMUが水路
を流れる水に溶出して環境汚染を生ずるおそれがありコ
ストも増大するとともに強度が低下傾向にあるため、D
CMUの添加量は生コンクリート1m3 に対して0.5
kg以上10kg以下の割合に設定される。
【0034】一方、ノバロンを添加したものにおいて、
ノバロンの添加量が、コンクリート原料およびシリカフ
ュームを水にて混練した生コンクリート1m3 に対して
0.3kgより少ないと、藻類やカビ類が5年程度で発生
して長期間発生を防止できない。また、添加量が6kgよ
り多くなると、8年程度でも全く藻類の発生はないが、
コストが増大する。このため、ノバロンの添加量は生コ
ンクリート1m3 に対して0.3kg以上6kg以下の割合
に設定される。
【0035】なお、水路の深さによる藻類やカビ類の付
着の差は確認できなかった。
【0036】上記実施例によれば、コンクリート原料に
防藻・防カビ剤である有機系選択性除草剤としてのDC
MUまたは無機系金属イオン抗菌剤としての無機系銀イ
オン抗菌剤であるノバロンを、DCMUでは生コンクリ
ート1m3 に対して0.5kg以上10kg以下、ノバロン
では0.3kg以上6kg以下の割合で、セメントに対して
5重量%以上30重量%以下の割合のシリカフュームと
ともに混和して防藻および防カビコンクリートを形成す
るため、シリカフュームの混和によりコンクリートが高
強度・緻密化して藻類およびカビ類の付着を抑制でき、
防藻・防カビ剤の添加量を減少でき、コストの低減およ
び防藻・防カビ剤による施工場所での自然環境の損傷を
防止できるとともに、防藻・防カビ剤の混和により長期
間カビ類および藻類の発生を防止できる。
【0037】そして、長期間カビ類および藻類の発生を
防止できるため、橋やビルディング、水路などのコンク
リート構造物やコンクリート製品の表面において、藻類
やカビ類の増殖による美観の低下を長期間防止できると
ともに、藻類やカビ類の増殖による悪臭の発生やコンク
リート構造物やコンクリート製品の耐久性の劣化などを
長期間に亘って防止される。
【0038】また、防藻・防カビ剤に毒性の低い有機系
選択性除草剤および人体に無害の無機系金属イオン抗菌
剤を用いるため、製造工程および施工作業での取扱性を
向上でき、施工後の薬害を防止できる。
【0039】なお、上記実施例において、防藻・防カビ
剤として、有機系選択性除草剤としてのDCMUと無機
系金属イオン抗菌剤としての無機系銀イオン抗菌剤であ
るノバロンとを別々に添加するのみならず、両方および
複数の防藻・防カビ剤を併用してもできる。さらに、D
CMUやノバロンにがぎらずいずれの有機系選択性除草
剤および無機系金属イオン抗菌剤を用いても同様の効果
が得られる。
【0040】また、シリカフュームの代わりに、フライ
アッシュや微粉末高炉スラグを用いたり、それぞれ併用
してもできる。なお、フライアッシュは粒径の小さい範
囲に分級し、微粉末高炉スラグは比表面積が5000cm
2 /g以上のものを用いることが好ましい。
【0041】
【発明の効果】請求項1記載の防藻および防カビコンク
リートによれば、コンクリート原料に防藻・防カビ剤と
シリカフューム、フライアッシュおよび微粉末高炉スラ
グの少なくともいずれか一方とを混和するため、シリカ
フューム、フライアッシュおよび微粉末高炉スラグの混
和により、組成が非常に緻密化して空隙が減少し、藻類
およびカビ類の付着が抑制され、防藻・防カビ剤の添加
量を減少でき、コストの低減および防藻・防カビ剤によ
る施工場所での自然環境の損傷を防止できるとともに、
防藻・防カビ剤の混和により長期間カビ類および藻類の
発生を抑制でき、コンクリート構造物やコンクリート製
品の美観の低下、悪臭の発生、耐久性の劣化などを長期
間防止できる。
【0042】請求項2記載の防藻および防カビコンクリ
ートによれば、請求項1記載の防藻および防カビコンク
リートに加え、シリカフューム、フライアッシュおよび
微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方をセメント
に対して5重量%以上30重量%以下の割合で混和する
ため、空隙が少なく組成が非常に緻密化および高強度と
なり、施工性を向上でき、藻類およびカビ類の付着がさ
らに抑制され、防藻・防カビ剤の添加量をさらに減少で
き、コストの低減および防藻・防カビ剤による施工場所
での自然環境の損傷を防止できる。
【0043】請求項3記載の防藻および防カビコンクリ
ートによれば、請求項1または2記載の防藻および防カ
ビコンクリートに加え、防藻・防カビ剤に毒性の低い有
機系選択性除草剤および人体に無害の無機系金属イオン
抗菌剤の少なくともいずれか一方を添加するため、製造
工程および施工作業での取扱性を向上でき、施工後の薬
害を防止できる。
【0044】請求項4記載の防藻および防カビコンクリ
ートによれば、請求項3記載の防藻および防カビコンク
リートに加え、有機系選択性除草剤を生コンクリート1
3に対して0.5kg以上10kg以下の割合で添加する
ため、施工後の薬害の心配がなく少ない添加量で長期間
藻類やカビ類の発生を防止できる。
【0045】請求項5記載の防藻および防カビコンクリ
ートによれば、請求項3または4記載の防藻および防カ
ビコンクリートに加え、無機系金属イオン抗菌剤は無機
系銀イオン抗菌剤であるため、防藻および防カビ効果が
高く人体に無害で、揮発や溶出による環境汚染がなく、
広いpH域で安定で耐候性が高いので、安定して長期間
藻類やカビ類の発生を防止できる。
【0046】請求項6記載の防藻および防カビコンクリ
ートによれば、請求項3ないし5いずれか記載の防藻お
よび防カビコンクリートに加え、無機系金属イオン抗菌
剤を生コンクリート1m3 に対して0.3kg以上6kg以
下の割合で添加するため、施工後の薬害の心配がなく少
ない添加量で長期間藻類やカビ類の発生を防止できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24/16 C04B 24/16 //(C04B 28/02 7:24 22:04 24:12) 103:67

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントおよび骨材を含むコンクリート
    原料に防藻・防カビ剤とシリカフューム、フライアッシ
    ュおよび微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方と
    が混和されて形成されたことを特徴とする防藻および防
    カビコンクリート。
  2. 【請求項2】 シリカフューム、フライアッシュおよび
    微粉末高炉スラグの少なくともいずれか一方は、セメン
    トに対して5重量%以上30重量%以下の割合で混和す
    ることを特徴とする請求項1記載の防藻および防カビコ
    ンクリート。
  3. 【請求項3】 防藻・防カビ剤は、有機系選択性除草剤
    および無機系金属イオン抗菌剤の少なくともいずれか一
    方であることを特徴とする請求項1または2記載の防藻
    および防カビコンクリート。
  4. 【請求項4】 有機系選択性除草剤は、コンクリート原
    料とシリカフューム、フライアッシュおよび微粉末高炉
    スラグの少なくともいずれか一方とを水にて混和してな
    る生コンクリート1m3 に対して0.5kg以上10kg以
    下の割合で添加することを特徴とする請求項3記載の防
    藻および防カビコンクリート。
  5. 【請求項5】 無機系金属イオン抗菌剤は、無機系銀イ
    オン抗菌剤であることを特徴とする請求項3または4記
    載の防藻および防カビコンクリート。
  6. 【請求項6】 無機系金属イオン抗菌剤は、コンクリー
    ト原料とシリカフューム、フライアッシュおよび微粉末
    高炉スラグの少なくともいずれか一方とを水にて混和し
    てなる生コンクリート1m3 に対して0.3kg以上6kg
    以下の割合で添加することを特徴とする請求項3ないし
    5いずれか記載の防藻および防カビコンクリート。
JP15500195A 1995-06-21 1995-06-21 防藻および防カビコンクリート Pending JPH092859A (ja)

Priority Applications (1)

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