JPH07277717A - 活性炭の製造方法及び装置 - Google Patents

活性炭の製造方法及び装置

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JPH07277717A
JPH07277717A JP5130530A JP13053093A JPH07277717A JP H07277717 A JPH07277717 A JP H07277717A JP 5130530 A JP5130530 A JP 5130530A JP 13053093 A JP13053093 A JP 13053093A JP H07277717 A JPH07277717 A JP H07277717A
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    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性炭を製造するための装置及び方法を改良
する。 【構成】 活性炉の間接的な加熱と、炉の中の粒子の移
動経路に沿った離間された箇所における独立に制御され
たスイープガス流の導入を同時に行い、処理のあるステ
ージにおいて粒子活性化及び高密度化をより正確に制御
することによって、化学的活性化剤が含浸された炭素質
原材料を処理する。より好ましい実施例においては、粒
子は放出される水の速度に関して複数の処理ステージに
おいて処理される。各処理ステージにおける粒子の高密
度化の予め決められたレベルや最終製品における活性特
性の選択されたレベルを得るうえで、水及び化学的活性
化剤の放出と、熱伝達速度とスイープガスの容積流量が
精密に制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、炭素質粒子の中に大
きな表面積とポア容積を有するサブミクロ孔構造が形成
されるような活性化方法に関する。さらに詳しくは、こ
の発明は化学的活性化が可能な炭素質原材料に例えばリ
ン酸や塩化亜鉛などの活性化剤を含浸し、次に一般に4
25℃以上の温度まで加熱することによってセルロース
炭素質原材料の炭化と活性化を同時に行うような化学的
活性化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】化学的活性化は炭素質原材料のフリーウ
ォータとバウンドウォータの両方をほぼ定量的に取り除
く脱水反応として述べることができる。ここで使われて
いる“バウンドウォータ”という言葉は組成状態の水(w
ater of constitution) 、すなわち炭素質原材料及び活
性化剤を構成する分子の水素及び酸素の含有物を意味し
ている。また、ここで使われている“フリーウォータ”
という言葉は、原材料と活性化剤の初期混合物の中に水
分子として存在する水の含有物を意味している。活性化
剤は炭素質原材料からバウンドウォータを除去するため
の脱水剤として機能する。従って、活性反応の生成物は
おもに炭素と水である。この非常に古く、かつよく知ら
れた方法で一般に使用される原材料の一つは、おがくず
である。しかし、湿気やアッシュがない状態で約25%
以上の十分な酸素含有量を有するような他の炭素質原材
料も使用することができる。ここで使用されている原材
料はいずれも化学的活性化が可能なものである。その例
としては、セルロース材料や、泥炭、低級茶炭などがあ
るが、特にこれらに制限されるわけではない。酸素含有
量の大きなものが一般に好まれる。
【0003】これまで行われてきたように、従来の実際
的な商業生産のための化学的活性化方法は、含浸が行わ
れた原材料を直接加熱式の回転炉の一端へ連続的に供給
し、他端から活性炭を排出するようになっている。ここ
で使われている”直接加熱式”という言葉は、炉の中に
燃焼ガスを直に導入して、活性化を行うために必要な熱
エネルギを得ることと定義する。ここで使われている
“燃焼ガス”という言葉は燃焼生成物(天然ガスや燃料
オイルが最も一般的である)と補助空気の混合物を意味
している。この方法においては、熱エネルギは含浸が行
われた原材料と直に接触させることによっておもに燃焼
ガスから伝達され、炭化及び活性化が行われる。燃焼ガ
スは活性反応によって生成された酸や水を運んで除去す
る機能も行う。ここで使われている“カウンターカレン
ト”という言葉は、固形材料の流れと燃焼ガスの流れが
炉の中で反対方向かつ平行に生じることを意味してい
る。この従来の直接加熱式の活性化方法においては、原
材料を活性化するのに十分な熱エネルギが得られるだけ
の燃料が燃焼されなければならない。この熱エネルギに
対する要件は一般に活性化熱デューティと呼ばれてい
る。
【0004】従来型の商業的規模の化学的活性化方法に
おいては、原材料の供給に対してカウンターカレントを
形成するような形で十分な速度で補助空気あるいは希釈
空気を加えて、炉の流入ガスに対して所望の温度が得ら
れるようにすることによって、燃焼ガスの温度をフレー
ム温度よりも下げる。炉の流入ガスの温度は、炉からの
排出箇所における炭素の温度を、炉生成物に残留する揮
発性物質あるいは炭化されない含有物量に関して所望の
値が得られるようなレベルまで上昇させるようなレベル
に維持される。
【0005】活性炭の活性化レベルは例えば炭素のグラ
ム当りの表面積や吸収能力などのように、重量をベース
として表されることがしばしばあるけれども、活性炭は
容積をベースとして表されるのが最も一般的である。す
なわち、与えられた一定量の容積の活性炭を使用して液
体状あるいは気体状の物質を吸着させる。従って、容積
をベースとした活性炭の活性度を最大限に大きくするよ
うに活性炭最終製品の見かけ密度を制御できることが望
ましい。
【0006】しかし、化学的活性化される活性炭に対す
る従来型の商業的に行われている直接加熱式の方法にお
いては、原材料の処理を適切に制御する能力、従って最
終製品の特性を最適化する能力を非常に制限するような
形で、幾つかの方法パラメータを固定することになる。
【0007】炭素質材料の化学的活性化に対して商業的
に用いられている従来型の方法で非常に大きな問題とな
る別の点は、原材料の粒子がその表面上に“付着性”あ
るいは接着性を生じることである。このとき粒子はアグ
ロメレーションにより集塊を形成したり炉の内部に付着
したりする。この問題は活性化の初期の段階において最
も顕著である。この初期の臨界期において、原材料の温
度は一般に90℃から160℃まで上昇する。
【0008】付着性に関するこの問題に対処するために
様々な方法が使われているが、そうした方法のすべてが
他の望ましくない結果を招く。ある方法は、付着が生じ
る場所でフライト(flighting) をスクレーパーバーに置
き換えている。フライトを取り除くと熱伝達速度が低下
する。なぜなら、この場合粒子は燃焼ガスの中を舞い上
がったりシャワー状になったりせずにベッドの中に残留
するからである。従って、活性化反応速度の変動を制御
できない。この方法はまた、スクレーパと炉壁の間に挟
まった粒子を劣化させるという望ましくない結果を招
く。
【0009】別の方法はフライトもしくは炉、又は両方
の壁にチェーンを設置している。これらのチェーンが動
いて付着した粒子を取り除くときに、これらのチェーン
はまたその粒子の大部分を分解する。さらに別の方法は
炉の排出生成物の一部を循環して炉に戻し、付着性粒子
の表面から液体の余分な堆積を吸収する。この方法は、
炭素が循環される割合に正比例して炉の製造率が低下す
ることや、循環される炭素の活性化能力に未知の影響を
及ぼすという欠点がある。
【0010】この過剰な付着性に関する問題はカナダ国
特許第 842,778号で議論されている。この特許は予め活
性化された炭素を原材料の供給へ循環して、粒子同士の
付着や炉に対する付着を低減する方法が開示されてい
る。
【0011】米国特許第 2,083,303号はこの過剰な付着
性を利用して整形粒子の形成を行っている。この整形さ
れた粒子は次にオーブンで硬化され、それに引き続いて
従来型の回転キルンの中に入れて炭化及び活性化が完了
させられる。この方法は大容積のコスト有効性生産に実
際には適用できないと考えられる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明以前には、前述
した問題や従来の化学的活性化方法に関する制御限界に
対する満足すべき解決策は当該分野の技術者には知られ
ていない。この問題を実際的かつ経済的に克服できる大
規模な商業的生産に適した化学的に炭素活性化を行う方
法は、従来の技術では行われていない。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明は化学的に活性
化された炭素を製造する方法と、特に重要な個々の方法
変数を実際的かつ効率的に制御できる新しくかつ改善さ
れた方法に関する。
【0014】従来の方法を十分に試験研究し、方法変数
を解析することによって、この非常に古い方法は極めて
複雑であることが明かになった。流入ガス温度や、質量
流量及び容積流量、使用される燃焼ガスの成分などの方
法変数の影響を完全に理解するための試験は、これらの
方法変数が明かに相互に依存し相互に関連を有するため
に、これを行うことができない。例えば、従来の方法の
非常に所期の段階で最も一般的に生じる原材料粒子の接
着性は、方法のこの段階において粒子の表面上に放出さ
れた水が堆積することによって生じるということがわか
った。この堆積がある点まで達すると、粒子は十分な付
着性を帯びて互いにくっついたり内部の炉部分に付着し
て、こうしたアグロメレーションに関連した様々な問題
を生じる。
【0015】しかし、活性化反応が生じる速度、すなわ
ち水が放出される速度を制御しようとするテストランに
よって、これらの速度を制御するには原材料の反応物質
に伝達される熱エネルギの速度を制御する必要のあるこ
とがわかった。さらに、処理中の原材料からこれら反応
生成物が運びさられる速度は、放出される水を運びさる
ことのできるその能力に関しては炉の中を通されるガス
の流量及び成分に依存することが、試験によってわかっ
た。
【0016】ここで参照されている商業的な従来の方法
においては、燃焼ガスの流入温度は、原材料供給の成分
及び速度と、最終製品に残留する揮発性物質の含有量の
所望のレベルによって決定される。次に、この流入温度
によって炉の中に導入される燃焼ガスと空気の混合物の
質量流量、容積流量及び成分が決まる。従って、これら
四つの変数は相互に依存している。さらに、燃焼ガスと
空気の混合物の質量流量と、この混合物と原材料反応物
質との間の温度差が、原材料に熱が伝達される速度を決
定する。反応物質への熱伝達の速度は、原材料が炉の中
を通過するにつれて、決定不能な、従って制御不能なあ
る割合で低下する。
【0017】さらに詳しい分析と試験によって、活性反
応速度を制御しようとする問題は、燃焼ガスと空気との
混合物の容積流量と成分が、活性化反応のときに放出さ
れるガス状生成物が運びさられる速度を決定するという
事実によってさらに複雑になることがわかった。従来の
直接加熱式の方法に関連する問題を精査に分析した結
果、方法変数の間のこの相互依存性及び相互関連性のた
めに、これらの変数を適切に制御することによって炭素
生成物の容積をベースとして表された最適な活性度を得
たり、さらに粒子の付着性及び酸化の発生や程度を最小
限に抑えたりすることはできないという結論に達した。
【0018】従って、この発明は燃焼ガスの流入温度、
質量流量及び容積流量、及び成分からなるこれまでの分
離不能でありかつ相互依存性を有する方法変数を、独立
に制御可能な変数に分離する新しい解決策に関する。こ
の発明においては、熱エネルギは、炉の中のスイープガ
スの流れとは独立に炉の壁を介して原材料へ間接的に供
給される。従って、熱エネルギが材料の中に伝達する速
度を独立に制御することが可能となる。従来方法の燃焼
ガスはスイープガスに置き換えられている。スイープガ
スの成分と流量は熱源と独立に制御され、活性反応によ
る水及び酸生成物が放出されたときに、それらをより効
率よく揮発させ運びさることができるようになる。その
結果、粒子が過剰な付着性を帯びないように、またそれ
と同時に原材料の粒子の高密度化レベルを制御するため
に熱エネルギの伝達を選択的に独立に制御できるように
なっている。
【0019】スイープガスは、炉の長手方向に沿ってあ
る間隔をおいて方法炉の中に導入され、放出された水や
酸を含有した状態で方法炉から排除されて、放出された
水及び酸が連続的に流入するスイープガスの成分や相対
湿度に対して及ぼす悪影響が最小限に抑えられている。
この結果、放出された揮発性物質を効率よく運びさる能
力が最大限に大きくなっている。この発明においては、
これらの方法変数を分離すると、それらを独立に制御し
て、高密度化をさらに正確に制御することができる。こ
のとき一方では粒子のアグロメレーションや酸化は最小
限に抑えられ、活性炭の最終生成物に対して選択した性
質を著しく改良することができる。
【0020】従って、この発明の目的は、方法パラメー
タをより効果的に制御して最終製品に対して所望の特性
を高い信頼性で得られるようにできる、化学的に活性化
された活性炭を製造するための新しい方法を提供するこ
とである。
【0021】この発明の別の側面は、一方においては、
独立したスイープガス供給源を使用して方法を行うとき
に放出される揮発性反応生成物を運びさりつつ、熱エネ
ルギを活性炉の壁を介して原材料へ間接加熱装置によっ
て供給することである。熱伝達と反応生成物の排除を行
う装置をこのように分離しているために、方法変数を経
済的かつ商業的に制御することができ、最終生成物に対
して望ましい最も優れた特性を得ることができ、かつ従
来の直接加熱式方法に長いあいだ付きまとった問題を最
小限に抑えることができる。
【0022】この発明の別の側面は、好ましくは本質的
に三つの段階に分割された新しい化学的活性化方法を提
供することである。また、この方法においては熱を原材
料へ伝達する速度やスイープガスの容積流量及び成分を
変えることによって、最終生成物に望む特性の制御性を
最大限に向上させ、従来の方法で製造される製品と比べ
て優れた特性を有する活性炭製品を得ることができる。
【0023】
【実施例】以下、添付図面に基づいてこの発明の実施例
を説明する。この発明においては化学的活性化は三つの
ステージで行われる。これらのステージは粒子の高密度
化の生じる程度、及び水が放出される速度によって測定
される対応する活性化反応の速度によって互いに区別さ
れる。
【0024】この目的のために、粒子の高密度化あるい
は収縮を、各ステージの最初から最後までの乾燥状態を
ベースとした粒子の見かけ密度の増加の割合で表す。活
性化反応速度は1分当りに放出される水の重量によって
測定可能であり、また取り除かれるフリーウォータある
いはバウンドウォータの割合で表すこともできる。これ
らの速度は、熱エネルギが原材料粒子へ伝達される速度
によって制御可能である。
【0025】前述したステージは、付着性あるいは過剰
な付着性の原因の違いによって、あるいは活性化方法に
おいて粒子が付着する傾向が始まる点あるいは終わる点
によって区別することもできる。
【0026】この発明のより好ましい実施例において
は、これら異なるステージにおいて原材料への熱伝達速
度を精密に制御し選択することによって反応速度の制御
を行うと、最終製品の望ましい特性を選択的に決定し高
めることが可能である。
【0027】これらのうち第1のステージにおいて、炉
の中へ注入される炭素質原材料のフリーウォータ含有量
に近いかあるいはそれにほぼ等しい量の水を取り除くこ
とが好ましい。この発明においては活性化全体において
生じる全高密度化あるいは収縮の大部分をこの初期ステ
ージで起こさせることができる。水が放出される速度は
このステージにおいてはそのあとに続くステージよりも
ずっと大きい。この初期ステージにおいて、フリーウォ
ータは粒子の内部からその外側表面までマイグレートし
て、そこに堆積する。この堆積を最小限に抑えないと、
粒子は非常に付着性を帯び、その結果、粒子が互いにく
っついたり、炉の壁やその他の内側表面に個々の粒子の
集塊の形で付着する。
【0028】材料への熱エネルギ伝達速度を制御して、
粒子に対して選択的な高密度化レベルを生じさせるよう
な速度にすることができる。フリーウォータの放出速度
に応じて、フリーウォータを蒸発させ除去するのに十分
な速度にスイープガスの流量を可変的に制御して、外側
表面上への粒子の堆積を最小限に抑える。このスイープ
ガスの容積流量を独立に制御できることで、過剰な付着
性が生じて粒子が互いにくっついたり炉の内部に付着し
たりすることを避けることが可能になる。
【0029】さらに、少なくとも第1の炉ステージの長
手方向に沿って離間した位置に設けられた複数箇所にお
いてスイープガスをその容積流量を制御しつつ導入し、
このステージにおける流入するスイープガスの成分に大
きく影響しないようにしてスイープガスを同じようして
取り除くことが好ましい。多くの実施例においては、ス
イープガスはあとに続く処理ステージにおいてこれと同
じようにして導入、除去が行われる。
【0030】第1のステージが完了したあと、原材料を
第2の炉ステージへ導入する。第2の炉ステージはエア
ーロックあるいはその等価物によって第1の炉ステージ
及び多くの実施例において使用される第3の炉ステージ
と分離されている。
【0031】スイープガスは炉構造の長手方向に延びる
スパージャチューブを介して上述した制御された形で都
合よく導入される。スパージャチューブには離間した位
置に流出ポートあるいはノズルが設けられている。この
ノズルは方法材料の移動するベッド(bed) の方を向いて
いる。離間して設けられた流入ポートを有し、負圧力供
給源に接続されている対向するチューブは、スイープガ
スと、含有する放出された反応生成物を排出する。流出
ポート及び流入ポートのサイズあるいは数を変えること
によって、処理されている粒子のベッドの様々な部分と
接触する流れ容積を都合よく制御する。
【0032】第2のステージにおいては、バウンドウォ
ータをもとの含有量の少なくとも約40%、好ましくは
約50%まで取り除く。この第2のステージで行われる
高密度化の量は一般に第1のステージにおけるよりも小
さく、例えば、第1のステージで生じる高密度化の約1
8%である。活性化反応の速度はこの発明の実施例にお
いては、フリーウォータのほぼすべてが第1のステージ
で取り除かれたと仮定して、1分当りバウンドウォータ
が全バウンドウォータ含有量の約0.67%の平均速度
で放出されるように制御される。この第2のステージに
おいては、水は一般に第1のステージにおけるよりもず
っと小さな平均速度で放出される。放出速度は温度が上
がると低下する。従って、粒子が付着性を帯びる傾向は
第1のステージにおけるよりもずっと小さい。
【0033】第1のステージにおけるように、熱エネル
ギは、通常、所望の程度の高密度化が粒子に生じるよう
に選択された所望の速度で原材料へ伝達される。スイー
プガスの流量は、放出された水を粒子に付着性が生じな
いような速度で蒸発させるのに十分な値の一定の速度に
維持される。第1のステージにおけるように、第2の炉
ステージの長手方向に沿って離間した位置に設けられた
複数の箇所においてスイープガスが導入され、流入する
スイープガスの成分に影響を与えないようにして排除さ
れる。すなわち、流入するスイープガスの相対湿度を増
加させず、放出された水を除去するその性能を実質的に
低下させないようにされる。
【0034】この発明の実施例においては、第3のステ
ージの処理は原材料粒子の温度が約315℃に達する
か、あるいはそれに近づいたときに始まるように選ばれ
ている。これは、使用されている活性化剤、すなわちリ
ン酸が揮発し、そのバウンドウォータを放出しはじめる
ときの温度を表している。この点で、部分的に処理され
た材料は第3の炉ステージへ送られる。この最後のステ
ージにおいては、残ったバウンドウォータのある決めら
れた量が取り除かれ、活性炭製品の中に残留する揮発物
質含有量は決められた値、例えば約4%から10%の間
の値まで減少する。
【0035】ここに記載されている一実施例において
は、この第3のステージで行われる高密度化の量は第2
のステージで起きるそれの約1/3である。バウンドウ
ォータはこの第3のステージにおいては1分当り最初の
全バウンドウォータ含有量の約0.27%の平均速度で
放出される。この最後のステージにおいて、リン酸及び
ポリリン酸が水とともに粒子の内部からその外側表面ま
で移動し、そこに堆積する。これら酸のマイグレーショ
ン(移動)の速度、従ってその堆積の速度は原材料の酸
含有量に応じて増大する。第1のステージにおける水の
堆積の場合と同様に、酸の過剰な堆積はこれを最小限に
抑えないと、粒子が非常に付着性を帯び、互いにくっつ
いたり、炉壁に付着したりする。従って、スイープガス
の容積流量を調節して、これら揮発性物質の過剰な堆積
が生じないようにすることが好ましい。さらに、この第
3のステージにおけるスイープガスの成分は、選択され
た流量において炭素製品の酸化が生じるレベル以下の酸
素含有量を有するガスの混合物からなっていることが好
ましいことがわかった。空気と燃焼ガスの混合物がこの
目的には実際上好ましく、この混合物は粒子の過剰な付
着性を生じる酸の堆積を効果的に低減させる傾向を有す
る。過剰な付着性は、スタートの原材料におけるセルロ
ースに対する酸の重量比が従来の方法で一般的に使用さ
れる比よりも比較的高い場合には、この第3のステージ
において最も起きやすい。しかし、最も好ましい実施例
においては、処理される方法材料へ熱エネルギを伝達す
るためにこの第3のステージにおいて上述したスイープ
ガスの混合物を使用せず、放出された揮発性含有物質を
除去するためのスイープガスとしてのみ使用している。
【0036】この発明のより好ましい実施例において
は、それまでのステージにおけると同様に、粒子の高密
度化が選択された程度で生じるように制御された速度で
熱エネルギが方法材料へ間接的に伝達され続ける。予め
決められた容積流量のスイープガス混合物を導入するこ
とによって粒子の付着性を最小限に抑えることができ
る。スイープガスの成分は空気で希釈された天然ガスあ
るいは燃料オイルの燃焼生成物からなっていることが好
ましい。スイープガスの流量は、放出された酸及び水を
蒸発させて除去し、処理される粒子の表面上にそれらを
できる限り堆積させないように選択される。スイープガ
スはそれまでのステージにおけると同様に導入され、排
除される。
【0037】好ましい処理のこの最後のステージにおい
て、除去される揮発性物質の割合はそれまでのステージ
におけるよりも小さい。しかし、炭素粒子の活性化レベ
ルはそれまでのステージに比べてずっと大きい。
【0038】前述した第1のステージを行い、そのあと
に連続した方法として、この発明の精神の範囲内におい
て従来の直接加熱式の方法を使用して活性化及び炭化を
完了して、第1のステージの処理において得られる前述
した利点の幾つかの利益を得るようにする選択も可能な
ことに留意すべきである。同様に、第1及び第2のステ
ージの処理を行い、引き続いて従来の方法を行って、最
終的に得られる製品の特性をこの発明の方法に従った従
来の方法よりも改善するような選択も可能である。しか
し、この発明のより好ましい実施例においては、第3の
ステージの処理において、間接的な加熱及び前述したス
イープガスの成分及び容積流量を精密に制御することに
よって熱エネルギの伝達を高い精度で制御し続けること
によって、製造される最終製品の所望の特性を特定の応
用に対して高いレベルで制御し、選択することがより好
ましい。
【0039】例えば、多くの応用において、容積をベー
スとして表された活性炭最終製品の活性度をできる限り
大きくすることが望ましい。今日までの試験に基づく
と、このある種の応用に対して望ましい特性は、この発
明の方法を使用して達成される最大の高密度化よりも小
さな高密度化レベルでしばしば得られることがわかって
いる。また、もっと高い酸/木の比を使用して、処理に
おけるこの後半のステージで生じる過剰な付着性の発生
を防ぎつつ活性化レベルを変えてもよい。なぜなら、ス
イープガスの流量を調節して粒子の表面上における放出
された酸の堆積を制御できるからである。
【0040】しかし、大部分の応用においては、方法変
数を制御して、前述した第1のステージの処理で生じる
粒子の高密度化をできる限り大きくすることが好まし
い。
【0041】ここに述べられている例1においては、最
終生成物は8から12の範囲のブタン処理能(BWC)
を有する従来の製品に対して、16.0以上のBWCを
有していた。ブタン処理能は、活性炭最終製品が多くの
有機化合物を吸着したり放出したりする性能を表す有用
な量であると産業界では認識されている。
【0042】この発明による方法変数の制御性によっ
て、有機的な方法で活性化方法を微調整できる。こうし
た微調整は、現在商業的に行われている従来型の直接加
熱式方法においては行えない。さらに、与えられた応用
に対して最も望ましいと考えられる最終製品の特性を、
従来の直接加熱式の方法においては本来的に限界であっ
たのに対して、経済的かつ実際的にずっとよりよく制御
し最適化することができる。
【0043】以下の具体例1はこの発明の方法の一例を
示している。 実施例1
【0044】炭素質原材料を乾燥重量で100、炭素質
原材料バインダを乾燥重量で25.9、100%リン酸
を重量で157.2、フリーウォータを重量で51.4
からなる成分をこの発明に従って活性化した。原材料は
リン酸とアンモニウムリグノスルホネートバインダを混
合した木くずからなっている。この混合物を押し出し成
形してペレットを形成した。ペレット化された混合物の
乾燥状態における見かけ密度は1ml当り0.754gで
あった。重量を測定したペレットを、間接火式の回転炉
あるいは炉へ独立に制御された流量のスイープガスを供
給する装置を有するキルンの中で三つのステージにおい
て処理した。
【0045】第1のステージにおいては、90分で20
℃から154℃まで粒子の温度を増大させる速度で熱エ
ネルギを粒子に伝達した。約45分間の加熱のあと、1
分当りペレットの最初の全フリーウォータ含有量の約
0.5%の割合で放出し始めた。約90分の後、水の放
出速度は1分当りペレットの最初の全フリーウォータ含
有量の約3.4%の最大値に達した。そして、最初のフ
リーウォータのほぼすべてが放出された。
【0046】粒子を原材料の供給グラム当り0.96リ
ットルの速度に等価な2.7リットル/分の初期速度の
空気スイープガスと接触させることによって、さらにス
テージの最後においてはこの速度を原材料の供給グラム
あたり9.1リットルの速度に等価な25.4リットル
/分まで徐々に増加させることによって、粒子の付着性
が抑制された。
【0047】この第1のステージにおいて、供給粒子の
乾燥状態の見かけ密度は1ml当り0.754gから1.
00gに増大した。これは32.6%の高密度化にな
る。
【0048】第2のステージにおいては、粒子の温度が
73分で約154℃から約311℃まで増加する速度で
もって熱エネルギを粒子に伝達した。バウンドウォータ
は1分当りペレット化された供給のもとの全バウンドウ
ォータ含有量の0.67%の平均速度で放出された。ス
テージの終わりには、全バウンドウォータ含有量の49
%が放出された。
【0049】粒子は、第1のステージへの原材料の供給
のグラム当り2.68リットルの空気の速度に等価な
7.5リットル/分の一定の速度で粒子を空気スイープ
ガスと接触させることによって付着性を帯びないように
した。
【0050】第2ステージにおいては、供給粒子の乾燥
ベースの見かけ密度は1ml当り1.00gから1.06
gに増大した。これは6.0%の高密度化になる。
【0051】第3のステージ、すなわち最後のステージ
においては、供給粒子の温度が142分で約311℃か
ら512℃まで増加するような速度でもって熱エネルギ
を供給粒子のベッドに伝達した。
【0052】バウンドウォータは1分当りもとの全バウ
ンドウォータ含有量の0.27%の平均速度で放出され
た。ステージの最後には、全バウンドウォータの93%
が放出された。
【0053】天然ガスの燃焼生成物と、酸素及び蒸気を
それぞれ8.9及び10.9容積%含んだ空気との混合
物からなるスイープガスを、第1のステージへの原材料
供給グラム当り3.57リットルの速度に等価な10.
0リットル/分の一定の流量で粒子と接触させることに
よって、この第3のステージで供給粒子の付着性が抑制
された。
【0054】この最後のステージにおいては、供給粒子
の乾燥ベースの見かけ密度は、1ml当り1.06gから
1.08gまで増大した。これは、1.9%の高密度化
になる。
【0055】酸を抽出したあとの、上述したようにして
製造された活性炭は以下のような特性を有していた。 乾燥ベースの見かけ密度(1ml当りのg数) 0.359 四塩化炭素活性度(重量に対する重量%) 149 四塩化炭素活性度(容量に対する重量%) 53.5 ブタン活性度(重量に対する重量%) 56.1 ブタン処理能 16.2 揮発性物質含有量(重量に対する重量%) 7.0
【0056】重量ベースの四塩化炭素の活性度はAST
M標準試験法D3467−88を用いて決定した。重量
ベースのブタン活性度とブタン処理能はASTM標準試
験法D5228−91を用いて決定した。湿気以外の揮
発性物質含有量を決定するための方法は、サンプルを窒
素雰囲気中で650℃に加熱してサンプルが含む揮発性
物質を放出させる方法によった。加熱の前後でサンプル
の重量を測り、サンプルの乾燥ベースの重量に基づいて
揮発性物質の含有量を計算した。
【0057】原材料の成分の詳細と具体例1で説明した
方法に対する放出された水の速度の計算は以下に説明す
る式に基づいており、乾燥重量をベースとして15.4
%のフリーウォータ含有量と39.7%のバウンドウォ
ータ含有量を有する。 成分: 重量g 重量比 木くず、db 255 100.0 リグノスルホネート 66 25.9 リン酸 401 157.2 フリーウォータ 131 51.4 合計 853 炉の中への853グラムの原材料供給からなるバッチに基づいた時間間隔で放出 される水の重量 ステージ1初期速度 60分で10g 45分で 0g 15分で10g=0.67g/分+131×100 =1分当り全フリーウォータの0.51% ステージ1最終速度 90分で131g 75分で 65g 15分で66g=4.4g/分+131×100 =1分当り全フリーウォータの3.4% ステージ2平均 163分で271g 90分で131g 73分で140g=1.92g/分+287×100 =1分当り全バウンドウォータの0.67% ステージ3平均 305分で380g 163分で271g 142分で109g=0.768g/分+287×100 =1分当り全バウンドウォータの0.27%
【0058】前に注意したように、上述した具体例にお
いては、原材料は、細かく分割された木くずと、リン酸
と、いっしょに混合されペレットに押し出し成形されて
成形粒子を形づくっている炭素質バインダからなってい
た。同じようなセルロース系原材料の混合物が米国特許
第 3,864,277号に開示されている。
【0059】前述した三つの異なるステージにおける原
材料の連続供給をシミュレートする条件のもとで、成形
された粒子を回転炉の中で処理した。炉壁に隣接する空
気スペースにおいて測定した加熱速度は、第1のステー
ジにおいて約70℃/時であった。少なくとも初期フリ
ーウォータ含有量の約90%よりも多い水が放出され、
原材料ベッドの温度が約154℃であるときに、この最
初のステージを終えた。第2のステージの処理におい
て、上述したのと同じようにして測定した加熱速度は一
定の約100℃/時であった。放出された水の測定量が
初期バウンドウォータ含有量の約49%に等しく、かつ
処理された粒子のベッドが約311℃に達したときにこ
の第2のステージを終えた。
【0060】第3のステージにおいては、炉壁に隣接す
る空気スペースにおいて測定した加熱速度を、選択した
時間間隔で約30、60、90、120℃/時の速度で
増加させ、ベッドの温度を約512℃の最終温度まで上
げた。
【0061】活性炭最終製品の酸含有物を抽出して、抽
出可能な酸含有量を、乾燥した炭素をベースとして重量
で約1%まで減らし、上述した試験手順を用いて前に述
べた特性を調べた。
【0062】電気加熱部材によって回転炉の壁へ熱を加
えた。電気加熱部材は市販されている従来型のプログラ
マブルなコントローラによって制御され、炉壁を介して
原材料粒子へ伝達される熱エネルギを選択された速度で
供給する。適当な市販されている試験装置を使用して放
出された水を測定し、スイープガスの成分、流量、流入
温度を制御した。導入されたスイープガスの温度を、各
処理ステージの最初から最後までの原材料の粒子の平均
温度にほぼ等しくなるように選択した。この値は、炉内
の原材料粒子に対するスイープガスの加熱あるいは冷却
効果を最小限に抑えることによって、処理された材料が
炉の壁を介して伝達される必要な熱量を受け取り、粒子
へ伝達される熱の精密な制御を維持できるように選ん
だ。
【0063】上述したような再形成されたペレットを形
成する一つの目的は、予め決められたサイズの成形され
た化学的に活性化された活性炭最終製品を得ることであ
る。従来の直接加熱式活性化方法において一般的に生じ
る、こうしたペレットのアグロメレーションは特に問題
となるファクタである。しかし、この発明による方法を
使用すると、こうしたアグロメレーションは容易に避け
ることができ、元の形状を保持した化学的に活性化され
たペレットが製造される。ここに説明されている重要な
方法変数を適当に制御すると、ペレットはその最初の形
状を方法の最後においても十分満足できる程度に保持し
ている。こうした製品を従来の方法を用いて商業的な規
模で製造することは、化学的に活性化されたペレット製
品の大きな利点にもかかわらず、望ましいサイズや形状
を有する最終製品の割合を著しく低下させる付着性やア
グロメレーションのために、現実的ではない。また、処
理を行っているときの原材料粒子のアグロメレーション
によって、材料を均一に処理して均一な活性特性を得る
ことは不可能になる。
【0064】これに関連して、この発明による処理にお
いては粒子の高密度化を厳密に制御することによって化
学的活性化が可能な与えられたスタート原材料に対し
て、容積をベースとした活性レベルを劇的に向上させる
ことが可能である。このことは、スタート原材料が再形
成された成形された粒子であろうと、おがくずなどの天
然の粒子であろうと言える。活性化反応に関する基本原
理は、処理中に粒子への熱伝達を精密に制御すること
や、この処理のときに粒子の過剰な付着性を避けること
に関しては同じである。
【0065】さらに、ここで説明した最も好ましい実施
例を使用すれば、最終製品の揮発性物質含有量に影響を
与える、処理された原材料の最後の温度あるいは最終の
温度は、それまでのステージにおいて加えられた熱伝達
速度と独立に選択できることに留意すべきである。さら
に、処理の第1、第2、第3のステージにおいて加えら
れる熱伝達速度を他のステージや、処理された材料に対
して選択された最終処理温度とは独立に広い範囲にわた
って調節できる。これは従来の直接加熱式の商業的な化
学的活性化方法においては現実的な意味では行い得な
い。従って、原材料は実際の商業的な規模において、処
理された粒子の高密度化や活性特性を従来の直接加熱式
方法を用いては容易ではない非常に選択された方法で制
御するような方法が行われる。
【0066】図1を参照する。この図の表は、この発明
による最初の処理ステージの与えられた原材料成分のい
くつかのテストランから得られた結果を示している。こ
のテストランにおいては、目標点はバウンドウォータ含
有量の少なくとも約4%を除去して、少なくともスター
ト原材料混合物の全フリーウォータ含有量に等しい水分
を除去することである。原材料は具体例1において説明
したタイプと類似のペレット化された炭素質混合物から
構成されていた。試験条件として、それらの達成される
高密度化や処理ステージにおける粒子ベッドの条件へ与
える影響を決めるための加熱速度及び空気スイープガス
速度を変えた。最終箇所のベッド温度は約152℃から
173℃の間で変化させた。
【0067】ペレット化された原材料供給を、具体例1
で説明したようなタイプでありこの発明に従って構成さ
れた実験室用回転炉の中に入れた。空気スイープガス速
度を図1に示すように変えつつ、加熱速度を時間当り6
0℃、80℃、100℃に設定した。
【0068】図1〜図4の加熱速度は、熱供給源と炉壁
の間に形成される空気スペースの中で測定した。これら
の加熱速度を使って、テストランに使用する加熱プロフ
ァイルを制御した。
【0069】得られた高密度化比は1.23から1.3
3の間であった。これらの値は、処理の最後における乾
燥をベースとした製品の見かけ密度と炉の中に導入され
る原材料ペレットあるいはビードの比から決定した。処
理された材料は粗(loose) で乾燥しており、1分当り1
0リットルから25リットルまでの流量で空気スイープ
ガスが流れ自在であることに留意すべきである。264
から266のテストランは、1分間に10リットルの空
気スイープガス速度で初め、処理ステージの最後には1
分間に15リットルまで増大するように流速を変化させ
た。
【0070】これらのテストランは、前述した最初のス
テージの処理においては1分当り約10リットルかある
いはそれ以上の空気スイープガス速度で、時間当り60
℃から100℃の間で一定の加熱傾斜(ramp)を加える
と、原材料粒子のアグロメレーションを防ぎつつ第1の
ステージ処理において高密度化度の望ましい範囲が得ら
れることを示している。具体例1のような他のテスト
は、処理の最初での2.7リットル/分の空気スイープ
ガス速度からステージの最後近くにおける1分当り25
リットルの速度の間で段階的に増加するように流速を可
変にできることを示していることに留意すべきである
が、1分当り70℃の平均加熱速度で非常に良好な結果
が得られる。
【0071】別の組のテストランが図2に示されてい
る。この図の表は、この発明の実施例の第2の処理ステ
ージにおいて、与えられたスタート原材料成分を使用し
て様々な加熱速度及び空気スイープガス速度の影響を調
べるために測定されたデータを示している。図2に示さ
れているテストランの各々に対して、炭素質原材料を具
体例1において説明したのと同様の方法で作製し、最初
の処理ステージで時間当り70℃の加熱速度で約150
℃の最終箇所のベッド温度まで処理した。ここでは、少
なくともバウンドウォータの約4%が取り除かれた。具
体例1において前述したように、最初の処理ステージに
おいては2.7リットル/分(LPM)から第1の処理
ステージの最後における25.4リットル/分まで空気
スイープガス速度を可変的に増大させつつ、空気スイー
プガスを導入した。
【0072】スタート原材料の成分と炉の条件が図2に
示されている。この図にはそれらが利用できる場合に
は、第1の処理ステージ及び第3の処理ステージに対す
る炉の条件も示されている。前述したものと本質的に同
じ実験室用回転炉設計をすべてのステージの処理に対し
て使用した。テストラン869から873において、炉
の生成物を第2のステージの処理の最後で取り除いた。
炉生成物の特性を測定し、それらを図2に示している。
テストラン874から877、883及び732におい
て、第2のステージの処理の炉生成物を引き続いて最終
のステージすなわち第3の処理ステージで処理し、活性
炭製品を製造した。最終炭素製品の見かけ密度、ブタン
活性、BWC、揮発性物質含有量、ボールパン硬度、全
ポア容積(TPV)を測定し、それらを図2に示す。第
3の処理ステージでは、後ほど述べる図4に掲げられて
いるテストラン714に記載されている加熱速度と同じ
ような可変加熱速度を用いた。また、具体例1で使用し
たものと同じようなスイープガス成分を第3の処理ステ
ージで1分当り10リットルの速度で使用した。この研
究に基づくと、時間当り約90℃から160℃の粒子ベ
ッド温度の上昇速度に対応する、使用された時間当り約
70℃から100℃の間の加熱速度は、一般に第2の処
理ステージにおける高い速度よりも好ましいと考えられ
る。第2のステージの処理のあとの炉生成物の揮発性物
質含有量が小さいために、そのステージの最後において
測定される活性は高くなることに留意すべきである。し
かし、テストラン871及び872における第2のステ
ージの処理をベッド温度が315℃になるまで続ける
と、テストランの揮発性物質含有量は増大し、活性特性
もそれに対応して低下する傾向にあると考えられる。第
2のステージの生成物を第3のステージで処理したテス
トランから得られるデータは、図2に示されているよう
に、粒子のベッドで測定された加熱速度を第2の処理ス
テージにおいて時間当り約130℃以上に増大させる
と、テストラン883、876及び877に記載されて
いる結果からわかるように、重量及び容積をベースとし
た最終炭素製品の活性や、BWC、及び全ポア容積が小
さくなる傾向にあることを示している。
【0073】この研究は、ベッド温度を時間当り約13
0℃増大させ1分当り約7.5リットルのスイープガス
流速にすると第2の処理ステージにおける95℃/時の
低い速度とあまり違わない結果が得られ、第2のステー
ジの処理時間が大きく短縮されることを示している。し
かし、得られた他の結果は、15以上のBWC値が得ら
れる非常に良好な最終製品を表していることにも留意す
べきである。具体例1に使われているようなBWCを決
定するための最近採用されたASTM法のもとでは、図
2、図3、図4に記載されている結果は、718ではな
く422パージ容積を使用した類似の方法で決定された
値よりも約0.3から0.7ユニット高くなることにも
留意すべきである。
【0074】次に図3及び図4に示された別の表は、供
給原材料粒子の炭化と活性化を完了するためのこの発明
に従った第3のステージ処理において加熱速度と全処理
時間を可変的に増加させることの影響を示している。上
述したテストランにおけるように、図1〜図4に示され
ている加熱速度は加熱部材と炉壁の間の空気スペースの
中で測定された温度上昇速度を℃/時で表している。図
3及び図4に記載されているテストランにおいては、供
給原材料は図3に記載されているような成分を有するペ
レット化された炭素質原材料に調製された。この供給に
対して、第1及び第2の処理ステージを通して前の実施
例において説明したものと同じ炉の中で本質的に同じ処
理を行った。
【0075】図3及び図4に示されているランで使用し
た炉条件は、第1のステージにおいて時間当り70℃の
加熱傾斜を、また第2の処理ステージにおいて時間当り
100℃の加熱傾斜を使用した。第2ステージの処理の
目標点は約310℃のベッド温度である。
【0076】図3及び図4に参照されているランの試験
結果は、測定される炉の空気スペース温度約315℃か
ら335℃の対応する約290℃から360℃の測定さ
れたベッド温度範囲にわたって第3の処理ステージにお
いて加えられる初期加熱速度が、最終製品の活性特性に
非常に大きな影響を与えることを示している。
【0077】また、この第3のステージにおいてベッド
温度のこの初期範囲を越えて粒子に加えられる加熱速度
は最終製品の活性特性に大きく影響するが、このステー
ジにおける最初の処理における影響よりも小さい。
【0078】前述したように、図3及び図4に記載され
ている加熱傾斜あるいは加熱ステップの各々に対する加
熱速度は、熱供給源と炉壁の間の空気スペースにおいて
測定される温度によって決定した。空気スペースで測定
される温度は、炉壁やこれらのランで使用される回転炉
内の粒子ベッドの中でほとんど同時に測定される温度よ
りも低かった。
【0079】例えば、この空気スペースで測定された時
間当り20、30、40、50、60℃の初期加熱速度
は、それぞれ、粒子ベッドの時間当り約41、55、7
4、85、97℃の平均温度上昇速度を表していた。
【0080】テストラン704において、20、30、
60、120℃の空気スペース加熱傾斜を使用した温度
プロファイルは、前述したスイープガス流量において、
最終の509℃ベッド温度に達するのに全部で208分
の処理時間を要した。製造された最終製品は、重量及び
容積をベースとした見かけ密度が最も小さく、ブタン活
性値やBWC、全ポア容積が最も大きかった。一般に、
図3及び図4に示されているテストランは、第3の処理
ステージにおける初期加熱速度を例えば約300から約
350の間のベッド温度に、あるいはそれ以上の温度に
上げると、最終製品の見かけ密度やボールパン硬度を高
く、また最終製品の揮発性物質含有量を低くする一方
で、上述した活性レベルを下げる傾向になる。
【0081】図3及び図4に示されているデータは、特
に、方法材料に加える加熱速度を選択、制御して、第2
及び第3のステージの処理における活性反応速度を変え
ることによって、炭素最終製品の活性がどのように変わ
るかを示す一つの例を提供している。それはまた、活性
炉の本来的な物理的設計を変更することなく、同じスタ
ート原材料成分を使ってこれらの種々の特性を有する活
性炭が得られることを示しており、他の方法変数を大き
く変えることなく前述した加熱速度を制御するだけで、
最終製品において比較的広い範囲の活性特性を得られる
ことも示している。
【0082】しかし、図2〜図4に掲げられているテス
トランのすべてが従来の商業的規模の方法において製造
される製品と比べて非常によい製品を与えること、また
最初の処理ステージにおいて原材料に加えられる処理
は、様々な加熱プロファイルを用いた第3の処理ステー
ジにおいて図3及び図4に示されているような素晴らし
い結果を得るための基礎を提供していることに留意すべ
きである。
【0083】最も好ましい熱伝達速度は、この発明の方
法に従って無闇に実験を行うことなく、与えられた応用
及び原材料成分に対してこれを決定することができる。
方法全体を通じて熱伝達速度を高度に制御することによ
って、所望の効果を得るうえで最も望ましい速度に比較
的迅速に到達することが可能となる。上述した加熱速度
が一旦達成されると、従来の方法によって製造された製
品と比べてより信頼性が高く、かつ均一性のよい所望の
特性を最終製品に対して得ることができる。
【0084】特に、所望の粒子高密度化や他の活性特性
を得るように決められる熱伝達速度は、粒子の過剰な付
着性の問題によって制限されるわけではない。なぜな
ら、スイープガスの容積流量を独立に調節してそうした
問題をなくすことができるからである。
【0085】しかし、スイープガスの容積流量も活性化
反応に影響を与えることに留意すべきである。一般に、
流量を大きくすると、水の放出速度が増大する傾向にあ
り、高密度化やその他の活性特性に影響する可能性があ
る。ペレット化された、あるいは成形された供給材料が
処理されているときは、望ましくない付着やアグロメレ
ーションを生じさせないだけの十分なスイープガス流量
を、不必要にスイープガス流量を増やすことなく、使用
することが一般に好ましい。
【0086】次に図5を参照する。図にはこの発明を実
施するための商業的規模の回転炉に対する好ましい設計
が描かれている。少なくとも二つあるいは三つの間接加
熱式の回転炉を使用することが好ましい。第1及び第2
のステージは両方とも空気スイープガスを使用している
ため、これら二つのステージは一つの炉構造内で処理を
行うことができよう。一般的な間接加熱式の炉は周知で
あるが、この実施例における間接加熱式の回転炉は参照
番号20で表されている回転炉に流入用のスパージャチ
ューブ26を設けることによって改良したものである。
スパージャチューブ26は炉の各端部に配置された固定
式のハウジングあるいはフード22を介してこの発明に
従って取付けて、固定されたスパージャチューブ26の
まわりで炉20が回転できるようにする。炉や固定式の
ハウジングあるいはフード22端部の接合部の開口部に
は従来型のシールが設けられ、炉の内部を周囲大気から
絶縁している。
【0087】固定されたフードを介して参照番号30で
表された排出チューブが同様に取付けられている。この
排出チューブ30は流入用のスパージャチューブ26と
離間した状態で平行に配置されている。
【0088】スパージャチューブ26の流入端部は従来
の方法によってスイープガスの供給源へ接続されてい
る。スイープガス供給源は従来型のブロワ38でよい。
ボロワ38は制御された予め決められた流量のスイープ
ガスをスパージャチューブ38を介して炉20へ供給す
る。炉20の設計と本質的に同じ設計の別の炉を少なく
とも第3のステージの処理で使用し、これを燃焼ガスと
空気の混合物の供給源へ接続された別個のブロワへ接続
して、この発明に従った第3の処理ステージに対する好
ましいスイープガス成分を実現することが好ましい。ま
た、第1及び第2のステージの処理条件の両方を扱う炉
に対して必要とされる長さが大きいために、スペースや
装置設計の実際的な理由から、第2のステージに対して
は炉20とは別の、しかし本質的には同じ設計の炉と、
別個の協働部材を使用するようにしてもよい。
【0089】こうした二つあるいは三つの炉を使用する
配置においては、炉の流入ポートと流出ポートとの間に
周知の方法に従って従来型のエアーロックを使用して、
各炉の内部雰囲気を絶縁する。
【0090】スパージャチューブ26にはその長手方向
に離間して配置された多数の流出ポートあるいはオリフ
ィス42が設けられている。単位長さ当りのオリフィス
の数あるいはオリフィスの寸法を変えて、オリフィス4
2の近くを炉20の長手方向に移動する処理中の原材料
と接触させられる各オリフィスからのスイープガスの容
積流量を都合のよいように制御してもよい。
【0091】この発明の実施例における第1のステージ
処理に対する炉20内のスパージャチューブ26は、原
材料が炉20の流入ポートから炉の流出ポートの方へ移
動するにつれて、原材料と接触するスイープガスの容積
流量が増大するような構造となっている。前述したよう
に、第1の処理ステージにおいては原材料から放出され
る水の速度は、粒子温度が増大し、材料が炉の流出ポー
トに近づくにつれて一般に大きくなる。このスイープガ
ス流量の可変性が、オリフィス42からの流量を表す矢
印の長さを長くすることによって表されている。第2及
び第3の処理ステージにおいては、各オリフィスからの
スイープガスの流量は一定にされており、良好な結果が
得られている。
【0092】従来の方法に従って、炉20は絶縁用ジャ
ケット(図示されていない)によって周囲が囲まれてい
る。炉20は独立に制御可能なガスバーナ50のアレイ
を有する。このガスバーナは絶縁用ジャケットと炉20
の外壁との間の空気スペースを介して伝達される熱エネ
ルギを発生するために設けられている。別の間接式熱源
として電気コイルなどの他の従来の装置を使用してもよ
いが、商業的規模の方法における最も経済的で実際的な
熱エネルギ源としてはガスバーナが普通と考えられる。
【0093】間接式熱供給源によって供給される熱エネ
ルギの程度を制御するために利用可能であり、その動作
が工業炉の分野における技術者には周知のものであるよ
うな様々な精度の従来型温度コントローラが多数市販さ
れている。
【0094】この発明の目的のためには、選択した温度
コントローラの精度は炉の中を移動する材料のベッドに
対する所望の温度プロファイルを維持できてこの発明に
基づいて有用な結果が得られるものでなければならな
い。経済的な実用的の限界内において、加熱源を適切に
正確に制御することによって、最終製品の特性への影響
をより信頼性の高い方法で大きな範囲で選択することが
できる。
【0095】参照番号52で表された温度コントローラ
は炉20と協働するガスバーナのアレイ50に連結され
ている。温度コントローラ52は適当に配置された温度
検出用デバイスを有する。温度検出用デバイスは炉20
の壁と協働して、温度データをコントローラの回路へフ
ィードバックする。コントローラは、ガスバーナによっ
て発生され回転炉の壁を介して原材料のベッドへ伝えら
れる熱エネルギを変えることによって、原材料のベッド
が炉20の中を進むにつれて予め決められた温度上昇プ
ロファイルあるいは加熱傾斜が得られるように設定でき
る。
【0096】前述したように、原材料ベッドへの熱伝達
速度を独立に制御できるために、三つの処理ステージの
各々において処理されている材料からの揮発性物質の放
出速度をより正確に制御することができる。この発明に
おいては、供給材料の揮発性物質含有量の放出速度は、
各ステージにおいて行われる高密度化の程度と、最終製
品で得られる活性特性に関係する。
【0097】炉20の中に導入されるスイープガスの流
れは各処理ステージにおいてブロワ38とスパージャチ
ューブ26のオリフィス42を介して制御される。スイ
ープガスの流れは粒子表面上の放出される揮発性物質の
堆積を減らすのに十分な質量流量及び容積流量を供給す
ることができる。こうすることによって、処理中に粒子
が互いにくっついたり炉の内側表面に付着したりするこ
とを防止できる。
【0098】第1及び第2のステージの処理において
は、スパージャチューブの中に導入されるスイープガス
は、ブロワ38によって予め決められた圧力及び流量で
供給される周囲空気からなっている。粒子ベッドの長手
方向に沿ったスイープガスの流れ分布は各炉の中にスパ
ージャチューブ26の長手方向に沿って設けられたオリ
フィスの間隔や寸法を選択することによって制御され
る。排出チューブ30は、スパージャチューブ26内の
オリフィス42と対向するように位置が揃えられた流入
ポート32を有する。排出ポート30は適当なイグゾー
スタ33の負圧力側のような負圧力供給源に接続されて
いる。スイープガス及びスイープガスの中に拾われた放
出された揮発性物質は、流入してくるスイープガス流に
接触させられるベッドの同じ領域近くに設けられた各流
入ポート32を介して炉の外へ引き抜かれる。
【0099】スイープガスの流れ経路が粒子の移動経路
と平行でないような上述した配置は、流入してくるスイ
ープガスが、既に原材料の粒子と接触し従って水分や酸
の含有量が増加している既に導入されているスイープガ
スとできる限り混合しないようにするためには好まし
い。炉の長手方向に沿って新鮮なスイープガスを供給し
て処理中の粒子と接触させると、方法の各ステージにお
いて放出された水分や酸を粒子の表面から蒸発させ除去
するスイープガスの効率が上がる。
【0100】スイープガスを導入したり排出したりする
ための炉20の長手方向に沿った特定の間隔はスパージ
ャと排出チューブの設計における適切な限度内において
可変であるけれども、粒子の表面からの揮発性含有物質
を既にたくさん拾っているスイープガスに大きく依存す
るような設計は効率が低く、粒子の表面に水分や酸の過
剰な堆積が生じないようにするためにもっと大きな容積
流量を使用しなければならなくなるであろう。また、放
出された揮発性物質をスイープガスが除去する効率はオ
リフィス42の間隔が遠すぎると大きく低下するため、
こうした設計は原材料の処理の均一性及びその結果得ら
れる炭素最終製品の活性特性に悪い影響を与える。
【0101】従来型の熱交換器43はブロワ38から回
転炉20へ供給されるスイープガスと協働する。熱交換
器43は、スイープガスの温度を、スイープガスと前述
した処理中の原材料との間の熱伝達を最小限に抑えるよ
うな値に調節する。
【0102】スイープガスの流量を制御するためのブロ
ワ38あるいは他の従来型供給源は、必要と考えられる
予め決められた容積流量をスパージャチューブ26の中
に供給するのに十分な圧力を発生して、粒子の表面に水
分や酸が過剰に堆積しないようにするだけでよい。同様
な方法によって、イグゾースタ33は、スパージャチュ
ーブ26を介して導入される流量と一般に対応した流量
で、流入するスイープガスを排出チューブ30の流入ポ
ートを介して取り除く。
【0103】与えられた方法パラメータの組に対するス
イープガスの全容積流量はブロワ38を適当に制御する
ことによって調節可能である。スイープガスの必要な容
積流量は、各処理ステージにおいて選択された特定の方
法パラメータに対して経験的に比較的容易に決定するこ
とができる。ここで説明されている実施例に記載されて
いる容積流量はそうした決定に対して有用なガイドとな
る。一般的に言って、粒子のアグロメレーションが生じ
たら、スイープガスの容積流量を増やすことによってこ
の問題を解消し、かつ非常に優れた活性化特性を有する
炭素最終製品を得ることができる。
【0104】方法が二つあるいは三つの分離した回転式
の炉20を使用するように設計されている場合には、こ
れらの回転炉は本質的に同じ構造を有し、ガスバーナ5
0のような適当な熱源から熱エネルギを受け取る。これ
らの回転炉は別々の温度コントローラ52によって制御
される。第2のステージにおけるスイープガスは第1の
ステージと同様に空気であることが好ましいが、一方、
第3のステージにおいてはスイープガスは燃焼ガスと空
気の混合物であることが好ましい。この燃焼ガスと空気
の混合物は、第3のステージの炉へ導入される容積流量
において、供給材料の表面で酸化が生じるような含有量
よりも小さな酸素含有量を有する。これまでのテストに
よって、粒子のアグロメレーションを防止するのに十分
な流量において、約8〜10%の酸素含有量が処理中の
原材料粒子の酸化を最小限に抑えるには適当であること
がわかった。スイープガスは図4で説明したものと本質
的に同じスパージャチューブを介して第3のステージの
炉へ供給され、同じようにして排出されることが好まし
い。しかし、一般に第2及び第3のステージの処理にお
いてはスイープガスの流量を変える必要はない。なぜな
ら、揮発性物質の放出速度は最初の処理ステージにおい
て生じるそれよりもずっと小さく、かつ変動が小さいか
らである。
【0105】ここで説明した実施例に示されているよう
に、第3のステージの処理において原材料への熱伝達速
度を、図3及び図4に示されているように複数のステッ
プで熱伝達速度を増加させるように、可変にすると特に
有用である。従って、熱伝達速度をより精密に制御でき
ると、与えられた応用により適合するようにするために
所望の活性化特性を選択的に変えたり、また、より重要
なことであるが、例えば与えられた原材料に対する見か
け密度や、ボールパン(ball pan)硬度、重量及び容積を
ベースとして表された活性などのいくつかの特性を最適
化するための改善された手段が提供される。
【0106】間接的熱源によって熱伝達を制御すること
によって、従来の直接加熱式方法では不可能であった、
最終製品の特性を広い範囲にわたって可変にできる可能
性が提供される。この特徴を、独立に供給が行われ制御
されるスイープガスと組み合わせると、熱エネルギ伝達
を変えることによって劇的に改善された結果を得ること
ができる。このとき、方法中に望ましくないアグロメレ
ーションを生じる原材料粒子の過剰な付着性の問題が生
じることはない。得られる活性特性のコンシステンシレ
ベルとともに、炉へ入ってくる原材料の形状の完全さを
より均一に制御して、非常に好ましい最終製品を製造す
ることが可能である。再形成され、成形された原材料の
粒子が原材料であるときは、この発明の実施例において
はサイズによる最終製品の分離を行うために、ほとん
ど、あるいはまったくスクリーニング工程を必要としな
い。さらに、経済的に製造された成形され活性化された
炭素最終製品を製造するために利用されている多くの商
業的規模の方法において必要とされるような、グライン
ディングや粉末炭素のペレット化を行うポスト処理はい
っさい必要とされない。
【0107】第3のステージの炉20を離れる製品は、
この発明に従って処理されると、その元の形状を劇的な
ほど保持しており、従来の方法に従って酸の抽出と乾燥
を受ける。あるサイズ分離工程は有用であるが、スイー
プガスの容積流量が適切に決定されていてここに開示さ
れているように供給されれば、劣化のパーセンテージは
非常に低く、方法中にほとんどアグロメレーションは生
じない。
【0108】さらに、当該分野の技術者にはすぐにわか
るように、この発明の方法を実施するための資金は非常
に現実的であり、商業的規模で連続的にプロセシングが
容易に可能である。必要な部材は市場において個々に即
座に入手可能であり、この発明に従って当該分野の技術
者が広い範囲の非常に有用な方法設計に容易に適合させ
ることが可能である。さらに、実験室規模あるいはパイ
ロットプラント規模からのスケールアップもこの発明の
方法においては即座に実現可能である。しかし、これは
従来の直接加熱式方法では不可能である。この発明にお
いては決められた炉設計の範囲内において広い範囲で方
法変数を選択して、予め決められた非常に多様な最終特
性を有する炭素製品を製造することができる。
【0109】例えば、この明細書において前述したよう
に、従来の直接加熱式方法において、原材料の成分や供
給速度、酸と木の比、燃焼ガスの流入温度などの最終製
品の特性に影響を与えるように選択できる変数は存在す
る。しかし、これらの変数をいったん選択すれば、最終
製品の特性に影響を及ぼすために、固定された炉設計に
対して人が行えることはあったとしても非常に少ない。
燃焼ガスの流入ポートの下流における活性化処理の選択
されたステージにおいて、この発明において達成可能な
程度に近づくような、熱伝達速度を実際の方法に従って
制御する効果的な方法は事実上存在しない。
【0110】この発明においては、原材料の成分や、酸
と木の比、最終製品の温度からなる上述した変数はな
お、最終製品の特性の製造に関する選択に対してバイア
ブルである。しかし、これらの変数の選択においては、
活性化方法の特定のステージにおける熱伝達の速度及び
スイープガスの流量を精密に制御できるために、様々な
予め決められた特性を有する最終製品を実際的な方法で
製造する非常に広い範囲の選択が行える。また、この発
明の方法によれば、使用するために選んだ本来の炉設計
を変更することなく、選択したスタート原材料の成分に
対して達成可能な所望の特性レベルを向上させることが
できる。従って、この発明においては、方法変数におけ
る選択の幅が広がり、また活性反応の制御性が向上す
る。その結果、与えられた応用に対して実際的かつ経済
的な方法で、最も望ましい特性が最適なレベルを有する
ような最終製品を製造することができる。
【0111】この発明は最も好ましい実施例以外の実施
態様を含んでいることを強調することも重要である。例
えば、ここに記載されている第1のステージだけを使用
し、第1のステージで処理された製品をそのあと従来の
直接加熱式方法へ送ってもよい。この組合せによれば処
理における早い段階のステージにおいて最も問題となる
過剰な付着性に関して特に従来の方法と比べて改善され
た方法が提供される。さらに、この早い段階の処理ステ
ージで行われるようにできる高密度化レベルの制御性を
改善して、最終製品の特性に有利な影響を与えるように
できる。
【0112】同様にして当該分野の技術者にはすぐにわ
かるように、第1のステージと、第2のステージの処理
の一部あるいはすべてを組み合わせ、そのあと従来の直
接加熱式方法を行って炭化及び活性化を完了するように
して、この発明を有用に利用することもできる。こうし
た改良された方法は、前述した早い段階のステージで得
ることのできる高密度化レベルの制御に関して、従来の
方法に比べて大きな利点を提供し、引続き従来の方法に
従って処理が行われて材料の炭化及び活性化を完了され
る最終製品の特性の改善に寄与する。
【0113】特定の理論に拘束されるわけではないが、
テストデータから以下のことが明かになる。すなわち、
初期のステージあるいは与えられたステージの初期にお
いて行われる高密度化の程度及び速度は、あとの処理ス
テージで行われるようにできる高密度化のレベルに対し
て非常に大きな影響を与える。例えば、試験の結果によ
れば、方法の初期ステージにおいて、達成可能な最大高
密度化以下の高密度化しか行われなかった場合には、後
の処理ステージで行えるようにできる高密度化のパーセ
ンテージは低下するであろう。従って、すぐにわかるよ
うにこの発明によれば、第1の処理ステージのみ、ある
いは第1及び第2の処理ステージを最後に行われる従来
型の直接加熱式工程と組み合わせることによって、ある
応用に対しては改善された最終製品を製造するうえで大
きな利点を提供することができる。しかし、三つすべて
の処理ステージに対して間接的な加熱と独立なスイープ
ガス流量を用いるような最も好ましい実施例によれば、
高性能な活性炭製品を必要とする大部分の応用に対して
最適な特性と方法制御を提供することができる。
【0114】従って、この発明の新しい方法は当該分野
において著しい進歩であり、活性炭最終製品の重量及び
容積をベースとして表された活性レベルに関して選択さ
れた高密度化度を得るするうえで有利であり、高性能が
要求される分野において特に有用である。
【0115】以上、この発明の幾つかの実施例を説明し
たが、発明の精神あるいは特許請求の範囲から逸脱する
ことなく、様々な変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に従って炭素質原材料と化学的
活性化剤との混合物を処理する第1ステージ、第2ステ
ージ、第3ステージに関するデータを掲げた表である。
【図2】この発明の方法に従って炭素質原材料と化学的
活性化剤との混合物を処理する第1ステージ、第2ステ
ージ、第3ステージに関するデータを掲げた表である。
【図3】この発明の方法に従って炭素質原材料と化学的
活性化剤との混合物を処理する第1ステージ、第2ステ
ージ、第3ステージに関するデータを掲げた表である。
【図4】この発明の方法に従って炭素質原材料と化学的
活性化剤との混合物を処理する第1ステージ、第2ステ
ージ、第3ステージに関するデータを掲げた表である。
【図5】この発明に従って構成された炉及び協働する装
置を示す図であり、この発明の方法に従った原材料の処
理を示している。
【符号の説明】
20 炉 26 スパージャチューブ 30 排出チューブ 32 流入ポート 33 イグゾースタ 38 ブロワ 42 オリフィス 43 熱交換器 50 ガスバーナ 52 温度コントローラ

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質の原材料に含まれる水分の大部分
    を放出させる脱水反応によって原材料の炭化と活性化を
    同時に行わせることのできる活性化剤を含浸させた前記
    炭素質の原材料の粒子から化学的に活性化された活性炭
    を製造する方法であって、 (a) 活性化剤を含浸させた原材料の粒子を炉の中に供給
    し、前記炉の長手方向に沿って流出ポートまで移動させ
    る段階と、 (b) 間接熱源からの熱エネルギを所定の速度で前記炉の
    中の雰囲気とは独立に前記粒子に伝達して前記粒子の温
    度を120℃以上に上げると同時に、前記粒子の移動経
    路に沿って互いに長手方向に離間して設けられた流出ポ
    ートから導入された独立に制御されたスイープガスの流
    れを前記粒子と接触させる段階と、 (c) 前記原材料の粒子を熱処理することによって前記粒
    子を炭化及び活性化して有用な活性炭製品を生成させる
    段階と、を有し、前記流出ポートを介して導入される前
    記スイープガスの容積流量は前記粒子が前記炉の中を移
    動するときに互いにくっついたり炉の内側表面に付着し
    たりすることがほとんどないような値に設定される方
    法。
  2. 【請求項2】 前記段階(b) における前記粒子への熱の
    伝達速度が、粒子の高密度化レベルを選択された値だけ
    増加させるように、予め決められた水分の放出速度を達
    成し得る値に設定される請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記段階(b) のあとであって段階(c) の
    まえに、前記段階(b) において処理される前記原材料へ
    間接熱源によって熱を伝達し続けて粒子中の初期バウン
    ドウォータ含有量の少なくとも40%あるいはそれ以上
    を放出させ、それと同時に独立に制御されたスイープガ
    スを前記炉の中における前記粒子の移動経路に沿って前
    記粒子と接触させ、前記スイープガスの容積流量が、放
    出された水分の前記粒子の表面上への堆積を抑制して粒
    子が互いにくっついたり炉の内側表面に付着したりする
    ことがほとんどないようにし得る値に設定される請求項
    1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記間接熱源による前記原材料への熱エ
    ネルギの伝達が、粒子の初期バウンドウォータ含有量の
    少なくとも40%が放出されたあとも続けられ、そのあ
    と前記段階(c) において前記原材料へ間接熱源によって
    熱エネルギが伝達されて前記原材料の温度が1時間当り
    35゜から100゜の速度で330℃から360℃の間
    まで上げられ、そのあと活性炭最終製品に対して予め決
    められた高密度化と活性化が行われるように選択された
    425℃以上の予め決められた温度まで前記原材料の温
    度が上げられる請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記粒子へ間接熱源から供給される熱の
    伝達速度が、前記段階(c) において得られる前記活性炭
    製品の容積をベースとして表された活性が最大になるよ
    うに設定される請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記段階(b) において導入される前記ス
    イープガスが実質的に空気である請求項1〜3のいずれ
    か1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 炭素質の原材料粒子に含まれる水分を放
    出させる脱水反応によって粒子の炭化と活性化を同時に
    行わせることのできる活性化剤を含浸させた原材料粒子
    を化学的に活性化する方法であって、 (a) 流入ポート及び流出ポートを有するとともに間接熱
    源及びスイープガス給排装置を有する所定の長さの炉の
    中に前記活性化剤を含浸させた粒子を通し、前記粒子が
    前記炉の中を移動するときに前記炉に設けられた間接熱
    源から前記炉の中の雰囲気と独立に前記炉の長手方向に
    沿って前記粒子に対して熱エネルギを加える段階と、 (b) 前記間接熱源を制御することによって前記粒子への
    熱エネルギの伝達の速度を変えて、前記粒子の温度を前
    記炉の流入ポートと流出ポートの間で425℃以上の最
    終温度まで上昇させる段階と、 (c) 前記段階(b) において前記粒子への熱エネルギの伝
    達を制御するのと同時に、前記粒子が前記炉の中を移動
    するあいだ前記粒子の移動経路に沿って予め選択された
    間隔で離間された位置において前記スイープガス給排装
    置から導入される選択された容積流量のスイープガスと
    前記粒子を接触させる段階と、を有し、前記粒子の揮発
    性成分が予め決められた速度で放出されて前記粒子に対
    して所望の高密度化と炭化と活性化が行われるように前
    記温度上昇の速度が選択され、前記容積流量が脱水反応
    によって放出された揮発性成分の前記粒子の表面上への
    堆積を抑制して前記粒子が互いにくっついたり前記炉の
    内部に付着したりすることがほとんどないようにし得る
    値に設定されている方法。
  8. 【請求項8】 前記原材料の粒子が複数のステージにお
    いて処理され、第1のステージが前記粒子が前記炉の中
    に入ったときに始まり、粒子の初期フリーウォータ含有
    量の少なくとも90%に等しい水が放出されるまで続け
    られる請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記第1のステージにおける前記スイー
    プガスが事実上空気である請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記第1のステージにおいて、前記熱
    エネルギを伝達する速度が、選択された量の高密度化が
    粒子に対して生じるように選択される請求項8記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 前記粒子の温度が1時間当り70℃か
    ら120℃の間の平均速度で上昇するように、前記熱エ
    ネルギを伝達する速度が制御される請求項8記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 前記粒子から放出される水の量が粒子
    の初期フリーウォータ含有量の少なくとも90%に等し
    いときに第2の処理ステージが始まり、前記粒子のバウ
    ンドウォータの少なくとも約40%が放出されるまで続
    けられる請求項8記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第1及び第2のステージにおい
    て、選択された量の高密度化が粒子に対して生じるよう
    に、前記間接熱源から前記粒子へ伝達される熱エネルギ
    の速度が選択される請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記第2のステージにおいて、前記粒
    子の温度が1時間当り90℃から160℃の間の平均速
    度で上昇するように、前記粒子へ伝達される熱エネルギ
    の速度が制御される請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記第2の処理ステージにおいてバウ
    ンドウォータの少なくとも40%以上が放出されたとき
    に第3の処理ステージが始まり、粒子の炭化されない揮
    発性物質含有量が乾燥重量をベースとして4〜10%の
    間に低下するときまで続けられる請求項12記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 前記第2のステージにおいてバウンド
    ウォータの少なくとも40%が放出され、前記粒子の温
    度が少なくとも290℃に達したときに前記第3の処理
    ステージが始まる請求項12記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記第3の処理ステージにおいて前記
    粒子に伝達される熱エネルギの速度が、前記第3の処理
    ステージの決められた間隔にわたって間接熱源によって
    炉へ供給される熱エネルギを制御することによって変え
    られ、前記第3の処理ステージにおいて粒子に対して予
    め決められたレベルの高密度化と活性化が行われる請求
    項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記第3の処理ステージの最初におい
    て、前記粒子の温度が1時間当り35℃から100℃の
    間の速度で少なくとも330℃から360℃までの間の
    温度に到達するまで上昇するように、前記粒子に伝達さ
    れる熱エネルギの速度が選択される請求項16記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 前記第3のステージにおいて、前記粒
    子の移動経路に沿って導入されて前記粒子と接触させら
    れるスイープガスの流れが、燃焼ガスと空気の混合物で
    ある請求項15記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記第3の処理ステージにおいて導入
    される混合物の成分及び流量が、前記第3の処理ステー
    ジにおいて粒子の表面にあまり酸化を生じないようなレ
    ベルに酸素含有量を制限し得る値に設定される請求項1
    5記載の方法。
  21. 【請求項21】 脱水反応を生じさせることのできる薬
    剤を含浸させたフリーウォータとバウンドウォータを含
    有する炭素質原材料の炭化と活性化を同時に行うための
    化学的活性化方法であって、 炉の中に連続的に導入される前記粒子に対して間接熱源
    から制御された速度で熱エネルギを伝達すると同時にそ
    の容積流量及び質量流量と成分が熱源とは独立に制御さ
    れるスイープガスの流れを導入する段階を有し、熱エネ
    ルギの伝達の速度が炭素質粒子に対して所望の程度の収
    縮あるいは高密度化を生じさせ得る値に制御され、スイ
    ープガスの容積流量、質量流量及びガス成分が独立に制
    御され、粒子から脱水反応によって放出された水や酸が
    粒子の外側表面上に過剰に堆積しないような速度でこれ
    らの水や酸が揮発除去され、それによって粒子の付着や
    粒子表面の酸化が最小限に抑えられる方法。
  22. 【請求項22】 活性化剤が含浸された炭素質原材料を
    化学的に活性化するための間接加熱式の回転炉であっ
    て、 間接的な熱源と前記炉の内部の処理チャンバへの熱伝達
    速度を制御するための装置とを有し、前記回転炉は、 (a) 複数の別々のスイープガス流を供給するための複数
    の流出ポートを有する前記処理チャンバの中に取付けら
    れた供給装置と、 (b) 複数の流入ポートを有する前記炉の内部の処理チャ
    ンバの中に取付けられた前記供給装置によって導入され
    たスイープガスを集めて排出するための排出装置と、を
    有し、前記流出ポートの各々が前記炉の回転軸に沿って
    長手方向に離間された位置に配置され、スイープガスを
    前記炉の中を移動する前記原材料と接触させるような方
    向に導き、前記流出ポートが前記炉の外側に配置された
    スイープガス供給源に接続され、前記流入ポートの各々
    が前記炉の回転軸に沿って相互に離間された位置に配置
    されるとともに前記炉の外側に配置された負圧力供給源
    へ接続されている回転炉。
  23. 【請求項23】 前記炉の内部の処理チャンバの中に取
    付けられた装置が前記炉の回転軸に対して平行に固定さ
    れた管状の導管を有し、前記流出ポートからの複数のス
    イープガス流を前記炉の中を移動する原材料へ前記炉の
    回転軸に対して平行でない方向から接触させるために前
    記導管の長手方向に沿って互いに離間した位置に複数の
    流出ポートが設けられ、前記導管がスイープガス供給源
    へ接続された流入ポートを有する請求項22記載の回転
    炉。
  24. 【請求項24】 前記スイープガス流が前記処理チャン
    バの中を通って流され、前記スイープガスを集めて排出
    するための排出装置の前記流入ポートへ導入され、その
    導入角度が前記炉の回転軸に対してほぼ90゜である請
    求項22記載の回転炉。
  25. 【請求項25】 化学的な活性化剤が含浸された炭素質
    原材料を化学的に活性化するための炉装置であって、炉
    と、熱源と、管状のガス供給用の第1の導管と、ガス圧
    力供給源と、排出導管と、負圧供給源と、制御装置とを
    有し、 前記炉はその長手軸のまわりに回転可能に取付けられ、
    供給用流入ポートと、この供給用流入ポートから長手方
    向に離間された供給用流出ポートと、処理チャンバを形
    成する側壁とを有し、 前記熱源は前記側壁を介して前記チャンバへ間接的に熱
    を伝達するために前記炉の側壁と密接に協働するように
    取付けられ、 前記第1の導管は前記チャンバの中を前記炉の回転を邪
    魔しないような形で長手方向に延び、 前記ガス圧力供給源は前記ガス供給用の導管に接続さ
    れ、 前記排出導管は前記炉の前記チャンバの中を前記炉の回
    転を邪魔しないような形で前記供給用の導管に対してほ
    ぼ平行に離間した状態で延び、 前記負圧力供給源は前記排出導管の流出ポートへ接続さ
    れ、 前記制御装置は前記炉の壁を介して前記熱源から前記チ
    ャンバへ伝達される熱の速度を制御するために前記熱源
    に接続され、 前記ガス供給用の導管がその長手方向に沿って互いに離
    間されている複数の流出オリフィスを有し、前記ガス供
    給源が選択されたガス成分を予め決められた容積流量で
    前記複数のオリフィスを介して前記チャンバの中へ供給
    し、前記排出導管には前記チャンバの中で長手方向に沿
    って離間された複数の流入ポートが設けられている炉装
    置。
JP5130530A 1992-06-01 1993-06-01 活性炭の製造方法及び装置 Expired - Lifetime JP2680525B2 (ja)

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US891734 1992-06-01
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