JPH0727707B2 - カセツトリ−ル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は例えばビデオカセットに使用して好適なカセッ
トリールに関する。

〔発明の概要〕

本発明は例えばビデオカセットに使用して好適なカセッ
トリールであって、ハブと、透明板からなる上フランジ
とを有するカセットリールにおいて、上フランジの一側
面に環状溝を設け、この環状溝に囲まれた上フランジ面
に箔を被着する様にしたことにより、箔切れを良好に
し、この環状溝に囲まれた上フランジ面にホットスタン
プにより外周輪郭のきれいな箔を被着形成できる様にす
ると共に、この箔によってハブの内部構造を覆うことに
よって装飾的効果を得ることができる様にし、これを例
えばビデオカセットに使用する場合にはビデオカセット
の商品価値を向上させることができる様にしたものであ
る。

〔従来の技術〕

従来、ビデオカセットに使用されるカセットリールとし
て第５図及び第６図に夫々その斜視図及び部分中央縦断
面図を示す様なものが提案されている。

この第５図及び第６図において、（１）は下フランジ
（２）が一体成形されたハブを示し、本例においては、
このハブ（１）の上端面に透明プラスチック板からなる
上フランジ（３）が固定される。この場合、上フランジ
（３）は、その下面側の段部（４）に設けられた突子
（５）・・・（５）をハブ（１）の上端面（６）に超音
波加熱により溶着して固定される。また上フランジ
（３）の上面側にはハブ（１）に対応してハブ（１）の
径より稍小さい径を有する円形凹部（７）が設けられる
と共にその中央部に孔部（８）が設けられ、この上フラ
ンジ（３）の中央部下面とハブ（１）の中央部上端面と
でビデオカセットケースに設けられるカセットリール押
えバネの当接部をなすセンタピン（９）が緩く挟着され
る。またハブ（１）の下面側にはビデオテープレコーダ
本体に設けられるハブ駆動軸が嵌合し得るハブ駆動軸嵌
合穴（10）が設けられると共に、またハブ（１）の周面
にはクランプピース（図示せず）とともにビデオテープ
の端末を挟着固定するためのクランプピース嵌合部（1
1）が設けられる。また下フランジ（２）の外周面には
リールブレーキ係合歯（12）が設けられる。

第７図は、上述の様に構成されたカセットリール（13）
を装着したビデオカセットを示し、本例においては、そ
のケース（14）の上面に透明プラスチック板よりなる窓
（15）を設け、カセットリール（13）（13）に巻かれて
いるビデオテープ（16）の量、即ち既に記録に使用され
た量及び未使用量を確認できる様になされている。尚、
（17）はカセットリール押えバネを示す。

〔発明が解決しようとする問題点〕

この様に斯るカセットリール（13）は、第７図に示す様
に上面に透明プラスチック板よりなる窓（15）を設ける
ビデオカセットケース（14）に装着されるときは、ビデ
オテープ（16）の既使用量及び未使用量を知ることがで
きるので、使用上便利な面を有しているが、他方におい
て、上フランジ（３）の凹部底面（7A）を通してハブ
（１）の内部構造も見えてしまい、美感上好ましくない
面も有していた。

そこで、この場合、上フランジ（３）の凹部底面（7A）
に例えば金箔を被着してハブ（１）の内部構造を見えな
い様にし、併せて装飾的効果を得る様にすることが考え
られる。具体的には、第８図に示す様に、転写用金箔
（18）を被着してなる転写箔フィルム（19）を上フラン
ジ（３）の凹部底面（7A）上に載置し、これを加熱した
硬質ラバー（20）で凹部底面（7A）に圧接し、凹部底面
（7A）に金箔層（21）によるホットスタンプを施こす様
にすることが考えられる。

しかしながら、斯る従来のカセットリール（13）におい
ては、第９図に示す様に、外周部における箔切れが悪
く、硬質ラバー（20）の外周輪郭どおりに金箔（18）を
転写し、外周輪郭のきれいな金箔層を被着形成できない
場合があるという不都合があった。

本発明は、斯る点に鑑み、外周輪郭のきれいな箔を被着
形成し、ハブの内部構造を覆うと共に、装飾的効果を得
る様にしたカセットリールを提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明に依るカセットリールは、例えば第１図〜第３図
に示す様に、ハブ（１）と、透明板とからなる上フラン
ジ（３）とを有するカセットリールにおいて、上フラン
ジ（３）の一側面に環状溝（22）を設け、この環状溝
（22）に囲まれた上フランジ面（7B）に箔（23）を被着
したものである。

〔作用〕

斯る本発明に依れば、上フランジ（３）の一側面に環状
溝（22）が形成され、この環状溝（22）に囲まれた上フ
ランジ面（7B）に箔（23）が被着されるので、箔切れが
良好になり、環状溝（22）に沿った外周輪郭のきれいな
箔（23）を環状溝（22）に囲まれた上フランジ面（7B）
に被着できると共に、この箔（23）によってハブ（１）
の内部構造を覆うことができる。

〔実施例〕

以下、第１図〜第４図を参照して、本発明カセットリー
ルの一実施例につき本発明を第５図従来例と同様にビデ
オカセット用のカセットリールに適用した場合を例にし
て説明しよう。尚、この第１図〜第４図において、第５
図〜第９図に対応する部分には同一符号を付し、その詳
細説明は省略する。

本例においては、上フランジ（３）の凹部（７）の底面
に上フランジ（３）の凹部（７）の側面（7C）に沿った
環状溝（22）を設け、この環状溝（22）に囲まれた凹部
底面（7B）に金箔層（23）を被着形成する様にし、その
他については第５図従来例と同様に構成する。

この様に環状溝（22）に囲まれた凹部底面（7B）に金箔
層（23）を被着形成する様にする場合には、第４図に示
す様に、その外径を凹部底面（7B）の径より稍大きく
し、またその内径を凹部底面（7B）に設けた孔部（８）
の径より稍小さくする硬質ラバー（20）を用意し、この
硬質ラバー（20）を使用して転写箔フィルム（19）を環
状溝（22）に囲まれた凹部底面（7B）に圧接して金箔
（18）を転写する。この場合、硬質ラバー（20）の外径
は凹部底面（7B）の径より大きく、またその内径は孔部
（８）の径よりも小さくされているので、内周及び外周
の箔切れが良好になり、内周輪郭及び外周輪郭のきれい
な金箔層（23）を環状溝（22）に囲まれた凹部底面（7
B）に被着形成することができる。

この様に本例のカセットリールにおいては、内周輪郭及
び外周輪郭のきれいな金箔層（23）を上フランジ（３）
の凹部底面（7B）に被着形成でき、この金箔層（23）に
よってハブ（１）の内容構造を覆うことができる。

従って、本例のカセットリールに依れば、従来にない装
飾的効果を得ることができ、ビデオカセットの商品価値
を向上させることができるという利益がある。

尚、上述実施例においては、金箔層（23）を形成する場
合につき述べたが、この代わりに、銀箔層等種々の金属
箔層を形成することができ、この場合にも上述同様の作
用効果を得ることができる。

また本発明は上述実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱
することなく、その他種々の構成が取り得ることは勿論
である。

〔発明の効果〕

本発明に依れば、上フランジ（３）に環状溝（22）が設
けられ、箔切れが良好になる様にされているので、外周
輪郭のきれいな箔（23）を環状溝（22）に囲まれた上フ
ランジ面（7B）に被着できると共に、この箔によってハ
ブ（１）の内部構造を覆うことができる様にされている
ので、装飾的効果を得ることができ、これを例えばビデ
オカセットに使用する場合にはビデオカセットの商品価
値を向上させることができるという利益がある。

【図面の簡単な説明】

第１図，第２図及び第３図は夫々本発明カセットリール
を示す斜視図、部分中央縦断面図及び部分平面図、第４
図は本発明の説明に供する線図、第５図及び第６図は夫
々従来のカセットリールを示す斜視図及び部分中央縦断
面図、第７図，第８図及び第９図は夫々従来例の説明に
供する線図である。 （１）はハブ、（２）は下フランジ、（３）は上フラン
ジ、（７）は凹部、（7B）は凹部底面、（22）は環状
溝、（23）は金箔層である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ハブと、透明板からなる上フランジとを有
   するカセットリールにおいて、上記上フランジの一側面
   に環状溝を設け、該環状溝に囲まれた上フランジ面に箔
   を被着したことを特徴とするカセットリール。