JPH07276806A - 多色感熱記録材料及びそれを用いた熱記録方法 - Google Patents

多色感熱記録材料及びそれを用いた熱記録方法

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JPH07276806A
JPH07276806A JP6100810A JP10081094A JPH07276806A JP H07276806 A JPH07276806 A JP H07276806A JP 6100810 A JP6100810 A JP 6100810A JP 10081094 A JP10081094 A JP 10081094A JP H07276806 A JPH07276806 A JP H07276806A
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diazo compound
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color
diazo
recording material
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JP6100810A
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Tomomasa Usami
智正 宇佐美
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】2 以上の発色色相を鮮明に再現することができ
る上、製造適性に優れた多色感熱記録材料及びそれを用
いた熱記録方法を提供すること。 【構成】支持体上に、少なくとも、ジアゾ化合物を内包
するカプセルと、該カプセルの外にカプラーを含有する
感熱記録層を設けてなる多色感熱記録材料であって、前
記カプセルが、互いに、ガラス転移点の異なる、異なっ
た壁材からなるA、B2種類のマイクロカプセルであ
り、該A、B各々のマイクロカプセルに内包されるジア
ゾ化合物の最大吸収波長が互いに異なることを特徴とす
る多色感熱記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録材料に関し、特
に製造適性に優れる上、製造コストの低い多色感熱記録
材料及びそれを用いた熱記録方法に関する。
【0002】
【従来技術】感熱記録方法は、(1)現像が不要であ
る、(2)支持体が紙の場合は紙質が一般紙に近い、
(3)取扱が容易である、(4)発色濃度が高い、
(5)記録装置が簡単であり安価である、(6)記録時
の騒音がない等の利点があるため、白黒のファクシミリ
やプリンターの分野で近年急速に普及している。これら
の感熱記録材料は、紙、合成紙等の支持体上に発色剤、
顕色剤を含有する感熱記録層を設けたものであり、サー
マルヘッドを用いて、原稿に対応した電気信号に基づき
加熱するプロセスにより記録される。
【0003】このような記録分野においても、情報産業
の急激な発展に伴い、計算機、ファクシミリ等の情報機
器の端末からカラーハードコピーを得たいという要求が
強まっている。このような要求に応える多色感熱記録材
料として、既に、異なった発色温度で異なった色調に発
色する2種類の発色成分を同一の感熱発色層中で混合使
用した記録材料(特公昭49─69号公報)、発色温度
の高い感熱発色層及び発色温度の低い感熱発色層を支持
体上に順次積層した記録材料(特公昭51─19989
号、特開昭54─88135号、同55─133991
号、同55─133992号、同48─15540号の
各公報)、発色温度の高い感熱発色層及び発色温度の低
い感熱発色層を支持体上に順次積層すると共に、低温感
熱発色層中に発色成分を消色する効果を有する消色剤を
含有させた記録材料(特公昭50─17866号、同5
1─5791号、特開昭55─161688号の各公
報)等が開発されている。
【0004】しかしながら、これらのいずれの記録材料
も、画像に混色や色ニジミが生じ、鮮明で安定した色調
の記録画像を得ることができないという欠点があった。
本出願人は、上記の問題点を解決する記録材料として、
既に、支持体上に、ジアゾ化合物及びカップリング成分
からなる、異なる色に熱発色する発色要素を設けた感熱
記録材料を提案し、良好な結果を得ている(特開昭61
─40193号公報)。ところが、上記の感熱記録材料
は、異なる色相毎に、発色成分を各記録層に含有させる
ので、記録材料の製造コストを上昇させるという欠点が
あった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、上記の欠点を解決するために鋭意検討した結果、発
色成分として、最大吸収波長が互いに異なるジアゾ化合
物を、ガラス転移点の異なる2種類のマイクロカプセル
に各々内包させた場合には、一層の記録層に2色の発色
成分を含有させて、優れた三色の画像を得ることができ
るということを見いだし本発明に到達した。従って、本
発明の第1の目的は、安価である上、製造適性に優れた
多色感熱記録材料を提供することにある。本発明の第2
の目的は、優れた三色の画像を得るための、新規な熱記
録方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、支持体上に、少なくとも、ジアゾ化合物を内包する
カプセルと、該カプセルの外にカプラーを含有する感熱
記録層を設けてなる多色感熱記録材料であって、前記カ
プセルが、互いに、ガラス転移点の異なる、異なった壁
材からなるA、B2種類のマイクロカプセルであり、該
A、B各々のマイクロカプセルに内包されるジアゾ化合
物の最大吸収波長が互いに異なることを特徴とする多色
感熱記録材料及びそれを用いた熱記録方法によって達成
された。
【0007】本発明で使用するジアゾ化合物(発色剤)
は加熱によるカプラー(顕色剤)との接触に基づいて発
色反応を起こす化合物である。ジアゾ化合物及び加熱に
よって該ジアゾ化合物と反応して発色するカプラーは、
公知の光分解性のジアゾ化合物及び該ジアゾ化合物と反
応して色素を形成しうるカプラーである。又、必要に応
じて、ジアゾ化合物とカプラーとの反応を促進させるた
めに塩基性物質等が用いられる。
【0008】本発明でいう光分解性のジアゾ化合物とは
主に芳香族ジアゾ化合物を指し、更に具体的には芳香族
ジアゾニウム塩、ジアゾスルホネート化合物、ジアゾア
ミノ化合物等を意味する。本発明において使用するジア
ゾ化合物は、加熱によって発色する色相が、赤又は青と
なるものが好ましい。ジアゾ化合物として、赤又は青発
色の化合物を選択した場合には、最も必要とされる黒色
の記録を容易に行うことができる。ジアゾ化合物の最大
吸収波長は340〜380mμ、又は390〜430m
μのものであることが好ましい。これらの中でも、熱感
度の点から、特にジアゾニウム塩を使用することが好ま
しい。
【0009】ジアゾニウム塩とは一般式Ar−N2 +
- (式中Arは芳香族部分を表し、N2 + はジアゾニウ
ム塩、X -は酸アニオンを表す)で表される化合物であ
る。これらはAr部分の置換基の位置や種類によって様
々な最大吸収波長を持つ。上記ジアゾニウム塩を形成す
る酸の具体例としては、例えば、HPF6 、HBF4
HB(C6 5 4 、Cn 2n+1COOH(nは3〜9
の整数)、Cm 2m+1SO3 H(mは2〜8の整数)、
1,5−ナフタレンスルホン酸等を挙げることができ
る。
【0010】ジアゾ化合物の中でも特に、本発明におい
ては、下記ジアゾ化合物を使用することが好ましい。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【0011】最大吸収波長が340〜380mμのジア
ゾニウム塩の具体例としては、1─ジアゾ─4─(N,
N─ジオクチルカルバモイル)ベンゼン、1─ジアゾ─
2─オクタデシルオキシベンゼン、1─ジアゾ─4─
(4─ターシャリ─オクチルフェノキシ)ベンゼン、1
─ジアゾ─4─(2,4─ジターシャリ─アミルフェノ
キシ)ベンゼン、1─ジアゾ─2─(4─ターシャリ─
オクチルフェノキシ)ベンゼン、1─ジアゾ─5─クロ
ロ─2─(4─ターシャリ─オクチルフェノキシ)ベン
ゼン、1─ジアゾ─2,5 ─ビス─オクタデシルオキシ
ベンゼン、11─ジアゾ─4 ─(N─オクチルテウロイル
アミノ)ベンゼン等の他、前記化1、化2及び化3で表
される化合物を挙げることができる。
【0012】最大吸収波長が390〜430mμのジア
ゾニウム塩の具体例としては、4 ─ジアゾ─1─メチル
ベンジルアミノベンゼン、4 ─ジアゾ─1─ジベンジル
アミノ−2,5−ジブドキシベンゼン、4 ─ジアゾ─1
─ベンゾイルアミノ─2,5─ジエトキシベンゼン、4
─ジアゾ─1─モルホリノ─2,5─ジエトキシベンゼ
ン、4─ジアゾ─1─モルホリノ─2,5─ジブトキシ
ベンゼン、4−ジアゾ−1−クロロフェニルメルカプト
−2,5−ジブトキシベンゼン、4─ジアゾ─1─トル
イルメルカプト─2,5─ジエトキシベンゼン、4─ジ
アゾ─1,4─メトキシベンンゾイルアミノ─2,5─
ジエトキシベンゼン等を挙げることができる。前記最大
吸収波長の異なる2種のジアゾ化合物の最大吸収波長の
波長差は20mμ以上であることが好ましい。
【0013】本発明に用いられるジアゾ化合物と加熱時
に反応して発色するカプラーとしては、レゾルシン、フ
ロログルシン、2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−
スルホン酸ナトリウム、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ
酸モルホリノプロピルアミド、1,5−ジヒドロキシナ
フタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−
ジヒドロキシ−6−スルファニルナフタレン、2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸アニリド、2−ヒドロキシ−3
−ナフトエ酸エタノールアミド、2−ヒドロキシ−3−
ナフトエ酸オクチルアミド、2−ヒドロキシ−3−ナフ
トエ酸−N−ドデシルオキシプロピルアミド、2−ヒド
ロキシ−3−ナフトエ酸テトラデシルアミド;
【0014】アセトアニリド、アセトアセトアニリド、
ベンゾイルアセトアニリド、2−クロロ−5−オクチル
アセトアセトアニリド;1−(2−テトラデカノキシフ
ェニル)−2−カルボキシメチルシクロヘキサン−3,
5−ジオン、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロ
ン、1−(2’−オクチルフェニル)−3−メチル−5
−ピラゾロン、1−(2’,4’,6’−トリクロロフ
ェニル)−3−ベンズアミド−5−ピラゾロン、1−
(2’,4’,6’−トリクロロフェニル)−3−アニ
リノ−5−ピラゾロン、1−フェニル−3−フェニルア
セトアミド−5−ピラゾロン等が挙げられる。これらの
カプラーは2種以上併用しても良い。
【0015】ジアゾ化合物とカプラーの反応を促進する
塩基性物質としては、無機あるいは有機の塩基性化合物
の他、加熱時に分解してアルカリ物質を放出するような
化合物も含まれる。代表的なものには、有機アンモニウ
ム塩、有機アミン、アミド、尿素及びチオ尿素、それら
の誘導体、チアゾール類、ピロール類、ピリミジン類、
ピペラジン類、グアニジン類、インドール類、イミダゾ
ール類、イミダゾリン類、トリアゾール類、モルホリン
類、ピペリジン類、アミジン類、フォルムアジン類、ピ
リジン類等の含窒素化合物が挙げられる。
【0016】これらの具体例としてはトリシクロヘキシ
ルアミン、トリベンジルアミン、オクタデシルベンジル
アミン、ステアリルアミン;アリル尿素、チオ尿素、メ
チルチオ尿素、アリルチオ尿素、エチレンチオ尿素;2
−ベンジルイミダゾール、4−フェニルイミダゾール、
2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシ
ルイミダゾリン、2,4,5−トリフリル−2−イミダ
ゾリン、1,2−ジフェニル−4,4−ジメチル−2−
イミダゾリン、2−フェニル−2−イミダゾリン;
【0017】1,2,3−トリフェニルグアニジン、
1,2−ジシクロヘキシルグアニジン、1,2,3−ト
リシクロヘキシルグアニジン、グアニジントリクロロ酢
酸塩;N,N’−ジベンジルピペラジン;4,4’−ジ
チオモルホリン、モルホリニウムトリクロロ酢酸塩;2
−アミノベンゾチアゾール、2−ベンゾイルヒドラジノ
ベンゾチアゾール等がある。これらは、2種以上併用す
ることもできる。
【0018】本発明で使用するカプセルは、互いに、ガ
ラス転移点の異なる、異なった壁材からなるA、B2種
類のマイクロカプセルであり、上記A、B各々のマイク
ロカプセルに内包されるジアゾ化合物として、発色色相
が異なると共に、光分解波長も互いに異なるものを使用
する。ここで、ガラス転移点とは、カプセル又は(カプ
セル壁/カプセルの外のガラス転移点調節剤)相互作用
物をバイブロン(DD−III 型:東洋ボールドウイン株
式会社製の商品名)を用いて測定した場合のTanσの
ピーク温度の意味であり、動的損失弾性率を貯蔵性率で
徐したものである。
【0019】ガラス転移点の異なる、異なった壁材から
なるマイクロカプセルの製造には界面重合法、内部重合
法、外部重合法の何れの方法をも採用することができる
が、特に、発色剤を非水溶媒に溶解又は分散せしめた芯
物質を水溶性高分子を溶解した水溶液中で乳化した後、
その油滴の周囲に高分子物質の壁を形成させる界面重合
法を採用することが好ましい。
【0020】高分子物質を形成するリアクタントは油滴
の内部及び/又は油滴の外部に添加される。高分子物質
の具体例としては、ポリウレタン、ポリウレア、ポリア
ミド、ポリエステル、ポリカーボネート、尿素−ホルム
アルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、スチレ
ンメタクリレート共重合体、スチレン−アクリレート共
重合体等が挙げられる。好ましい高分子物質はポリウレ
タン、ポリウレア、ポリアミド、ポリエステル、ポリカ
ーボネートであり、特に好ましくはポリウレタン及びポ
リウレアである。高分子物質は2種以上併用することも
できる。
【0021】前記水溶性高分子の具体例としては、ゼラ
チン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等
が挙げられる。例えばポリウレアをカプセル壁材として
用いる場合には、ジイソシアナート、トリイソシアナー
ト、テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポ
リマー等のポリイソシアナートと、ジアミン、トリアミ
ン、テトラアミン等のポリアミン、アミノ基を2個以上
含むプレポリマー、ピペラジン若しくはその誘導体又は
ポリオール等とを、水系溶媒中で界面重合法によって反
応させることにより、容易にマイクロカプセル壁を形成
させることができる。
【0022】又、例えばポリウレアとポリアミドからな
る複合壁若しくはポリウレタンとポリアミドからなる複
合壁は、例えばポリイソシアナートと酸クロライド若し
くはポリアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化
媒体のpHを調整した後加温することにより調製するこ
とができる。これらのポリウレアとポリアミドとからな
る複合壁の製造方法の詳細については、特開昭58─6
6948号公報に記載されている。
【0023】本発明においては、特に、ガラス転移点の
低いマイクロカプセル壁とする場合は、下記化6で表さ
れるポリイソシアナート30重量%と下記化7で表され
るポリイソシアナート70重量%の混合物を使用するこ
とが好ましく、ガラス転移点の高いマイクロカプセル壁
とする場合には、下記化6で表されるポリイソシアナー
ト100重量%を使用することが好ましい。
【化6】
【化7】
【0024】更に、加熱時にマイクロカプセル壁を膨潤
させるために増感剤を乳化分散又は固体分散状態で添加
することもできる。増感剤は、マイクロカプセル壁とし
て用いるポリマーの可塑剤と言われるものの中から、融
点が50℃以上、好ましくは120℃以下で常温では固
体であるものを選択して用いることができる。例えば、
壁材がポリウレア、ポリウレタンから成る場合には、ヒ
ドロキシ化合物、カルバミン酸エステル化合物、芳香族
アルコキシ化合物、有機スルホンアミド化合物、脂肪族
アミド化合物、アリールアミド化合物等が好適に用いら
れる。
【0025】本発明においては、発色助剤を用いること
もできる。本発明で用いることのできる発色助剤とは、
加熱記録時の発色濃度を高くする、もしくは最低発色温
度を低くする物質であり、カップリング成分、塩基性物
質、もしくはジアゾ化合物等の融解点を下げたり、カプ
セル壁の軟化点を低下せしめる作用により、ジアゾ化合
物、塩基性物質、カップリング成分等が反応し易い状況
を作るためのものである。
【0026】発色助剤としては、フェノール化合物、ア
ルコール性化合物、アミド化合物、スルホンアミド化合
物等があり、具体例としては、p−tert−オクチルフェ
ノール、p−ベンジルオキシフェノール、p−オキシ安
息香酸フェニル、カルバニル酸ベンジル、カルバニル酸
フェネチル、ハイドロキノンジヒドロキシエチルエーテ
ル、キシリレンジオール、N−ヒドロキシエチル−メタ
ンスルホン酸アミド、N−フェニル−メタンスルホン酸
アミド等の化合物を挙げることができる。これらは、芯
物質中に含有させてもよいし、乳化分散物としてマイク
ロカプセル外に添加してもよい。
【0027】本発明においては、実質的に透明な感熱記
録層を設けて多色画像の画像品質を向上させることもで
きる。この場合には、発色剤であるジアゾ化合物に対す
るカプラーを固体分散させるのではなく、水に難溶性又
は不溶性の有機溶剤に溶解せしめた後、これを、水溶性
高分子を保護コロイドとして含有すると共に、必要に応
じて更に界面活性剤を含有する水相と混合し、乳化分散
した分散物の形で使用する。
【0028】この場合に使用される有機溶剤は、例え
ば、特開平2−141279号公報に記載された高沸点
オイルの中から適宜選択することができる。これらの高
沸点オイルの中でもエステル類を使用することが、乳化
分散物の乳化安定性の観点から好ましく、中でも、燐酸
トリクレジルを単独又は混合して使用した場合には、カ
プラーの乳化分散安定性が特に良好である。上記のオイ
ル同士、又は他のオイルとの併用も可能である。
【0029】本発明においては、上記の有機溶剤に、更
に低沸点の溶解助剤として補助溶剤を加えることもでき
る。このような補助溶剤として、例えば酢酸エチル、酢
酸イソプロピル、酢酸ブチル及びメチレンクロライド等
を特に好ましいものとして挙げることができる。場合に
より、高沸点オイルを含まず、低沸点補助溶剤のみを用
いることもできる。これ等の成分を含有する油相と混合
する水相に保護コロイドとして含有せしめる水溶性高分
子は、公知のアニオン性高分子、ノニオン性高分子、両
性高分子の中から適宜選択することができるが、ポリビ
ニルアルコール、ゼラチン、セルロース誘導体等が好ま
しい。
【0030】また、水相に含有せしめる界面活性剤は、
アニオン性又はノニオン性の界面活性剤の中から、上記
保護コロイドと作用して沈殿や凝集を起こさないものを
適宜選択して使用することができる。好ましい界面活性
剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ、アル
キル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリ
ウム塩、ポリアルキレングリコール(例えば、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテル)等を挙げることが
できる。
【0031】本発明における乳化分散物は、成分を含有
した油相と保護コロイド及び界面活性剤を含有する水相
を、高速撹拌、超音波分散等、通常の微粒子乳化に用い
られる手段等を使用して混合分散せしめ、容易に得るこ
とができる。また、油相の水相に対する比(油相重量/
水相重量)は、0.02〜0.6であることが好まし
く、特に0.1〜0.4であることが好ましい。0.0
2以下では水相が多すぎて希薄となり十分な発色性が得
られず、0.6以上では逆に液の粘度が高くなり、取り
扱いの不便さや塗液安定性の低下をもたらす。
【0032】本発明においては、発色素材等を支持体上
に固着させるためのバインダーとして、ポリビニルアル
コール、ゼラチン及び/又はゼラチン誘導体(例えば、
フタル化ゼラチン等)を使用することができる。上記バ
インダーとして、他のバインダーを併用することもでき
る。他のバインダーとしてはメチルセルロース、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、アラビヤゴム、ポリビニルピロリドン、カゼイン、
スチレン−ブタジエンラテックス、アクリロニトリル−
ブタジエンラテックス、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル
酸エステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の各種エ
マルジョン等を挙げることができる。
【0033】バインダーの使用量は、固形分に換算して
0.5〜5g/m2 であることが好ましい。以上の素材
の他に酸安定剤としてクエン酸、酒石酸、シュウ酸、ホ
ウ酸、リン酸、ピロリン酸等を添加することもできる。
感熱記録層を透明にする必要がない場合には、カプラー
等をサンドミル等により固体分散して用いればよい。
【0034】本発明においては、感熱記録層の上部に保
護層を設けることが好ましい。保護層を感熱記録層の最
上層に設けた場合には、感熱記録層表面の機械的強度を
向上させることができる。保護層中には熱記録時のサー
マルヘッドとのマッチング性の向上、保護層の耐水性の
向上等の目的で、顔料、金属石鹸、ワックス、架橋剤等
が添加される。これらの顔料、金属石鹸、ワックス、架
橋剤等の詳細については、例えば、特開平2−1412
79号公報に記載されている。
【0035】また、感熱記録層上に均一に保護層を形成
させるために、保護層形成用塗布液には界面活性剤が添
加される。界面活性剤にはスルホコハク酸系のアルカリ
金属塩、弗素含有界面活性剤等があり、具体的にはジ−
(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸、ジ−(n−ヘ
キシル)スルホコハク酸等のナトリウム塩又はアンモニ
ウム塩等がある。
【0036】また、保護層中には、感熱記録材料の帯電
を防止するための界面活性剤、高分子電解質等を添加し
ても良い。保護層の固形分塗布量は通常0.2〜5g/
2であることが好ましく、更に好ましくは1g〜3g
/m2 である。支持体が透明で支持体側から記録画像を
観察する記録材料のように、保護層に透明性が要求され
ない場合には、公知の保護層を適宜設ければ良い。
【0037】本発明で使用する支持体は透明であっても
不透明であっても良い。不透明な支持体としては紙、合
成紙、紙に高分子フイルムをラミネートしたもの、アル
ミ蒸着ベース、高分子フィルムに白色顔料をコートした
もの、等を挙げることができる。支持体に用いられる紙
としてはアルキルケテンダイマー等の中性サイズ剤によ
りサイジングされた、熱抽出pHが6〜9の中性紙(例
えば、特開昭55−14281号)を用いると経時保存
性の点で有利である。
【0038】透明な支持体としては、例えばポリエチレ
ンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポ
リエステルフィルム、三酢酸セルロースフィルム等のセ
ルロース誘導体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリ
プロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオ
レフィンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリ塩化ビニ
ルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリアクリ
ル酸共重合体フィルム、ポリカーボネートフィルム等が
挙げられ、これらを単独或いは貼り合わせて用いること
ができるが、特にポリエステルフィルムに耐熱処理、帯
電防止処理を施したものが好ましい。支持体の厚みとし
ては20〜250μmのものが用いられる。
【0039】本発明において、高分子フィルム又はこれ
をラミネートした紙を支持体として用いる場合、或い
は、透明な支持体を使用する場合には、支持体と感熱記
録層の接着性を高めるために、これらの間に下塗層を設
けることが好ましい。下塗層の素材としては、ゼラチン
や合成高分子ラテックス、ニトロセルロース等が用いら
れる。下塗層の塗布量は0.1g/m2 〜2.0g/m
2 の範囲にあることが好ましく、特に0.2g/m2
1.0g/m2 の範囲が好ましい。
【0040】下塗層は、感熱記録層がその上に塗布され
た時に、感熱記録層中に含まれる水により膨潤して感熱
記録層の画質を悪化させることがあるので、硬膜剤を用
いて硬化させることが望ましい。硬膜剤としては、例え
ば特開平2−141279号公報に記載されるているも
のを挙げることができる。
【0041】これらの硬膜剤の添加量は、下塗層の重量
に対して、0.20重量%から3.0重量%となる範囲
で、塗布方法や希望の硬化度に合わせて適切な添加量を
選ぶことができる。用いる硬膜剤によっては、必要なら
ば、更に苛性ソーダを加えて液のpHをアルカリ側にす
る事も、或いはクエン酸等により液のpHを酸性側にす
る事もできる。又、塗布時に発生する泡を消すために消
泡剤を添加する事も、或いは、液のレベリングを良くし
て塗布筋の発生を防止するために、活性剤を添加する事
も可能である。
【0042】更に、下塗層を塗布する前には、支持体の
表面を公知の方法により活性化処理する事が望ましい。
活性化処理の方法としては、酸によるエッチング処理、
ガスバーナーによる火焔処理、或いはコロナ放電処理、
グロー放電処理等が用いられるが、コストの面或いは簡
便さの点から、米国特許第2,715,075号、同第
2,846,727号、同第3,549,406号、同
第3,590,107号等に記載されたコロナ放電処理
が最も好んで用いられる。
【0043】本発明の感熱記録材料は、ジアゾ化合物を
内包したガラス転移点の異なる2種類のマイクロカプセ
ル及びカプラーを固体分散又は乳化分散した分散物、バ
インダー、その他の添加物を含有した塗布液を作り、上
質紙或いは前記フイルム等の支持体の上に、バー塗布、
ブレード塗布、エアナイフ塗布、グラビア塗布、ロール
コーティング塗布、スプレー塗布、ディップ塗布等の塗
布法により塗布乾燥して、固形分が2.5〜25g/m
2 の感熱記録層を設けることによって製造される。
【0044】発色成分の塗布量は、各感熱記録層中の発
色成分(ジアゾ化合物とカプラーの和)として0.5〜
3.0g/m2 とすることが好ましく、特に0.8〜
2.0g/m2 とすることが好ましい。本発明に用いる
塗布液に、顔料分散剤、増粘剤、流動変性剤、消泡剤、
抑泡剤、離型剤及び着色剤等を必要に応じて適宜配合す
ることは、特性を損なわない限り何ら差し支えない。
【0045】本発明の、多色感熱記録材料は、高速記録
の要求されるファクシミリや電子計算機のプリンター用
多色感熱記録材料として用いることができる。本発明の
多色感熱記録材料は、発色剤としてジアゾ化合物を用い
ているので、光定着をさせるために、特に光分解用の露
光ゾーンを持たせる。記録ヘッドと露光ゾーンの配列に
は、大別して2種の方法がある。
【0046】一つは一度記録した後、光分解用の光照射
を行ない、この光照射に前後して、記録材料の送り機構
により、一度記録した所にもう一度記録できるように記
録材料が記録待機の状態に戻り、次に又、記録し、又光
照射を行ない、記録材料がもとに戻る動作をくり返す、
いわゆる1ヘッド多スキャン方式であり、もう一つは、
記録したい色の数だけ記録ヘッドを持っており、その間
に光照射ゾーンを有している、いわゆる多ヘッド1スキ
ャン方式である。本発明においては、必要に応じて両方
式を組合わせてもよく、又必要に応じてヘッドにかける
熱エネルギーを変化させてもよい。
【0047】光分解用の光源としては、希望する波長の
光を発する種々の光源を用いることができ、例えば種々
の螢光灯、キセノンランプ、キセノンフラッシュラン
プ、各種圧力の水銀灯、写真用フラッシュ、ストロボ等
種々の光源を用いることができる。また、光定着ゾーン
をコンパクトにするため、光源部と露光部とを光ファイ
バーを用いて分離してもよい。
【0048】次に、本発明の多色感熱記録材料を使用
し、良好な多色画像を得るための方法を説明する。例え
ば、赤発色ジアゾ化合物を内包した、ガラス転移点の低
いカプセル壁からなるカプセルA(赤発色カプセルとい
う)、青発色ジアゾ化合物を内包させた、ガラス転移点
の高いカプセルB(青発色カプセルという)を用いた多
色感熱記録材料については、以下のようにして熱記録を
行う。
【0049】先ず、ガラス転移温度の低い方のマイクロ
カプセルに内包されているジアゾ化合物による熱発色が
可能な熱エネルギーを与えて発色させ、第1の熱記録を
行った後、前記ジアゾ化合物を分解させる波長の光を照
射して該ジアゾ化合を分解させ、次いで、ガラス転移温
度の高い方のマイクロカプセルに内包されているジアゾ
化合物による発色が可能な熱エネルギーを与えて発色さ
せる第2の熱記録を行い、更に、必要に応じて残存する
ジアゾ化合物を分解する波長の光を全面に照射して光定
着することによって熱記録を行う。
【0050】即ち、まず初めに低熱エネルギーで赤発色
カプセルをを独立に発色させる。その後、該カプセルの
ジアゾ化合物のみを選択的に光分解する特定波長の光源
を用いて光定着する。次に前回より高熱エネルギーで青
発色カプセルを発色させ、青発色ジアゾ化合物を光分解
する波長の光源を用いて光定着する。上記の場合には赤
及び青の2色が色分離良く実現される。
【0051】また、赤発色ジアゾ化合物を光分解する前
に、第2の熱記録に必要な熱エネルギーを与えて混色
(黒(赤+青))の画像を出させた後、低熱エネルギー
で赤発色カプセルをを独立に発色させ、その後、該カプ
セルのジアゾ化合物のみを選択的に光分解する特定波長
の光源を用いて光定着し、次に前回より高熱エネルギー
で青発色カプセルを発色させ、青発色ジアゾ化合物を光
分解する波長の光源を用いて光定着しても良い。この場
合には、黒(赤+青)、赤及び青の3色が色分離良く実
現される。尚、印加熱エネルギーを適度に加減して発色
濃度をコントロールすることにより、中間色を適宜再現
することができることは、当然である。
【0052】
【発明の効果】本発明の多色感熱記録材料は、発色成分
として、発色色相及び光分解波長が互いに異なるジアゾ
化合物をガラス転移点の異なる2種類のマイクロカプセ
ルに各々内包させているので、感熱発色層を重層させる
必要がなく、製造適性に優れる。また、光定着すること
ができる発色剤を使用しているので、各色相を鮮やかに
発色させることができる。
【0053】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
尚、添加量を示す「部」は「重量部」を示す。 実施例1.(1)赤発色カプセル液の調製 (ジアゾ化合物を含有するカプセル液の調製)前記化1
で表されるジアゾ化合物(最大吸収波長:365mμ)
3.4部を、トリクレジルホスフェート2部とアルキル
ナフタレン4部及び塩化メチレン12部との混合液に溶
解した後、前記化6で表される化合物/前記化7が重量
比で3/7の混合物(ガラス転移点の高いカプセル壁
剤)24部を添加し、均一に混合してジアゾ化合物の溶
液を得た。
【0054】得られたジアゾ化合物の溶液を、ポリビニ
ルアルコール(重合度1700でケンカ度88%のも
の)8重量%の水溶液63部と水100部を混合した溶
液に添加し、ホモジナイザーを使用して乳化分散した。
得られた乳化分散液を攪拌しながら40℃に加熱し、カ
プセルの平均粒子径が2μmとなるように3時間カプセ
ル化反応を行わせた後、20℃に冷却した。次いで、ア
ンバーライトIR─120B(ロームアンドハース社製
イオン交換樹脂の商品名)100mlを添加し、1時間
攪拌した後、濾過して赤発色カプセル液を得た。
【0055】(2)青発色カプセル液の調製 (ジアゾ化合物を含有するカプセル液の調製)前記化8
で表されるジアゾ化合物(ジアゾ化合物:最大吸収波長
410mμ)3.4部を、アルキルナフタレン8部と塩
化メチレン24部との混合液に溶解した後、前記化7で
表される化合物(ガラス転移点の低いカプセル壁剤)2
4部を添加し、均一に混合してジアゾ化合物の溶液を得
た。得られたジアゾ化合物の溶液を用いて、前記赤発色
カプセル液の場合と同様にして、青発色カプセル液を得
た。
【0056】(3)カプラー分散液の調製 下記化8で表される化合物(カプラー)10部、ビスフ
ェノールA10部、及び1,2,3−トリフェニルグア
ニジン14部を、ポリビニルアルコール4重量%の水溶
液138部中に投入した後、ダイノミル(ウイリーエイ
バコーヘンエージー社製)を用いて、平均粒子径が3
μmとなるように分散し、分散液を得た。
【化8】
【0057】(4)発色助剤分散液の調製 下記化9で表される化合物28部を、ポリビニルアルコ
ール4重量%の水溶液138部中に投入した後、ダイノ
ミルを用いて、平均粒子径が3μmとなるように分散
し、分散液を得た。
【化9】
【0058】(5)感熱記録層用塗布液の調製 赤発色カプセル液1.2部、青発色カプセル液1.6
部、ハイドロキノン5重量%水溶液0.2部、カプラー
分散液4.2部及び発色助剤分散液3.7部を混合し
て、感熱記録層用塗布液を得た。
【0059】(6)保護層液の調製 イタコン酸変性ポリビニルアルコール(KL−318:
クラレ株式会社製の商品名)6重量%の水溶液100g
と、エポキシ変性ポリアミド(FL−71:東邦化学株
式会社製の商品名)30重量%の分散液10gとを混合
した液に、ステアリン酸亜鉛40重量%の分散液(ハイ
ドリンZ:中京油脂株式会社製の商品名)15gを添加
して保護層液を得た。
【0060】(7)感熱記録材料の作製 平滑な上質紙(坪量50g/m2 )の片面上に、感熱記
録層用塗布液を、固形分で7.8g/m2 となるように
塗布・乾燥し、次いで保護層液を固形分で2.0g/m
2 となるように塗布・乾燥して多色感熱記録材料を得
た。(8)熱記録 得られた記録材料を用い、下記のようにして熱記録し
た。記録材料の記録面に、70℃、80℃、90℃、1
00℃、110℃に加熱した各板を一秒間押し当てたと
ころ、80℃で青色が発色し、90℃以上で黒色(赤色
+青色)が発色した。次にリコピースーパードライ10
0型を用い、400〜430mμの光を用いて光照射し
た後、90℃以上の板を一秒間押し当てたところ赤色が
発色した。
【0061】以上のようにして、黒、青及び赤の三色の
画像を明瞭に記録することができた。熱板を接触させる
代りに、京セラ株式会社製のサーマルヘッドKSTを用
いて、34mJ/mm2 の熱印加を行ったところ青色が
発生し、70mJ/mm2 の熱印加で黒色(赤色+青
色)が発生した。次に、リコピースーパードライ100
型(リコー株式会社製のジアゾ焼付機の商品名)を用
い、400〜430mμの光を照射した後、70mJ/
mm2 の熱印加を行ったところ赤色が発生した。
【0062】比較例1 実施例1の赤発色カプセル液に使用したカプセル壁剤
を、青発色カプセル液に使用したガラス転移点の低いカ
プセル壁剤に変えた他は、実施例1と全く同様にして感
熱記録材料を調製し、実施例1と全く同様にして熱記録
を行ったところ、青色は発色せず、黒色(青+赤の混
色)及び赤色のみが発色した。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、少なくとも、ジアゾ化合物を
    内包するカプセルと、該カプセルの外にカプラーを含有
    する感熱記録層を設けてなる多色感熱記録材料であっ
    て、前記カプセルが、互いに、ガラス転移点の異なる、
    異なった壁材からなるA、B2種類のマイクロカプセル
    であり、該A、B各々のマイクロカプセルに内包される
    ジアゾ化合物の最大吸収波長が互いに異なることを特徴
    とする多色感熱記録材料。
  2. 【請求項2】カプセルAに内包されるジアゾ化合物によ
    って発色する色相が赤であり、カプセルBに内包される
    ジアゾ化合物によって発色する色相が青である、請求項
    1に記載の感熱記録材料。
  3. 【請求項3】Aのマイクロカプセルに内包されるジアゾ
    化合物の最大吸収波長が340〜380mμであり、B
    のマイクロカプセルに内包されるジアゾ化合物の最大吸
    収波長が390〜430mμであるか、若しくは、Aの
    マイクロカプセルに内包されるジアゾ化合物の最大吸収
    波長が390〜430mμであり、Bのマイクロカプセ
    ルに内包されるジアゾ化合物の光分解波長が340〜3
    80mμである、請求項1又は2に記載の多色感熱記録
    材料。
  4. 【請求項4】ガラス転移温度の低い方のマイクロカプセ
    ルに内包されているジアゾ化合物による熱発色が可能な
    熱エネルギーを与えて発色させる第1の熱記録を行った
    後、前記ジアゾ化合物を分解させる波長の光で露光して
    該ジアゾ化合物を分解させ、次いでガラス転移温度の高
    い方のマイクロカプセルに内包されているジアゾ化合物
    による発色が可能な熱エネルギーを与えて発色させる第
    2の熱記録を行い、更に、必要に応じて、残存するジア
    ゾ化合物を分解する波長の光を照射して光定着すること
    を特徴とする熱記録方法。
  5. 【請求項5】第1の熱記録に必要なジアゾ化合物を光分
    解する前に、第2の熱記録に必要な熱エネルギーを与え
    て混色の画像を形成させる、請求項4に記載の熱記録方
    法。
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