JPH07276687A - カラー画像記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラ−画像記録において、色ずれの少ない色
再現性の優れた記録画像が得られる記録装置を提供す
る。 【構成】 シ−ト挟持体６、７によって粘着性を表面に
有するシ−ト保持体１に中間シ−ト１１を密着させ、シ
−ト保持体１表面の粘着力とシ−ト挟持体６、７の挟持
力で、中間シ−ト１１を中間シ−ト保持体１に密着せし
め搬送して中間シ−ト１１の染着層１３上に画像を記録
し、次に記録された染着層１３と受像体２５を重ね合わ
せて押圧、加熱した後剥離することにより、記録された
染着層１３を受像体２５上に転写させて記録画像を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも色材を含む
インク材料を記録紙などの受像体上に記録する記録装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】色材として顔料を用いた溶融型熱転写イ
ンクシ−トや色材として熱拡散性の染料を用いた昇華型
熱転写インクシ−トを使う熱転写記録は、通常、転写イ
ンクシ−トと受像体とを重ね合わせて直接記録ヘッドで
受像体上に画像が形成される。又熱転写記録を含め任意
の方法で一旦、別の中間シ−ト上に画像を形成した後、
最終に受像体上に中間シ−ト上の画像を転写して受像体
上に画像を形成する方法が知られている（例えば、特開
平４−３２７９８１号公報）。

【０００３】以下に従来の熱転写記録装置について説明
する。まず、以下に従来の中間シ−トを用いた熱転写記
録装置について説明する。

【０００４】図１０は、従来の中間シ−トを用いた熱転
写記録装置の概略構成図を示すものである。１０１は中
間シ−ト、１０４はインクシ−トである。中間シ−ト１
０１は、耐熱性基体であるＡ基体１０２上に記録層１０
３を設けて構成している。又インクシ−ト１０４は、同
じく耐熱性基体であるＢ基体１０５上にインク材料層１
０６を設けて構成している。記録手段としてサ−マルヘ
ッド１０８、加熱手段として加熱ロ−ラ１１２とＡロ−
ラ１１３、剥離手段として剥離ロ−ラ１１４とＢロ−ラ
１１５をそれぞれ設けている。１１１は、受像体であ
る。

【０００５】以上のように構成された熱転写記録装置に
ついて、以下その動作を説明する。まず、プラテン１０
７とサ−マルヘッド１０８との間に中間シ−ト１０１と
インクシ−ト１０４が圧接された状態で、記録信号によ
りサ−マルヘッド１０８が選択的に発熱し、中間シ−ト
１０１の記録層１０３の表面にインク材料層１０６の少
なくとも色材の一部を転写し、記録画像を中間シ−ト１
０１上に形成する。画像が記録された中間シ−ト１０１
は、プラテン１０７の回転により矢印１０９方向に送ら
れると共に、インクシ−ト１０４はインクシ−ト巻取ロ
−ラ１１０に巻取られる。次に中間シ−ト１０１と受像
体１１１を重ねて、加熱ロ−ラ１１２とＡロ−ラ１１３
で挟持し、加熱ロ−ラ１１２で中間シ−ト１０１を前面
加熱すると記録層１０３が軟化し、受像体１１１表面に
一部が浸透する。次に剥離ロ−ラ１１４とＢロ−ラ１１
５によりＡ基体１０２を直進させ受像体１１１を屈曲さ
せ、加熱された記録層１０３を受像体１１１側に転写す
る。さらに記録層１０３が転写された受像体１１１を加
圧ロ−ラ１１６とＣロ−ラ１１７で挟持し定着した記録
画像を得る。

【０００６】次に、従来の受像体上に直接記録される熱
転写記録装置について説明する。図１１は、従来の受像
体上に直接に記録される熱転写記録装置の概略構成図を
示すものである。１０４はインクシ−トで、耐熱性基体
であるＢ基体１０５上にインク材料層１０６を設けて構
成している。記録手段としてサ−マルヘッド１０８、受
像体１１１を搬送するロ−ラ１１８、１１９が設けてい
る。

【０００７】以上のように構成された熱転写記録装置に
ついて、以下その動作について説明する。

【０００８】プラテン１０７とサ−マルヘッド１０８と
の間にインクシ−ト１０４と受像体１１１が圧接された
状態で、記録信号によりサ−マルヘッド１０８が選択的
に発熱させる。受像体１１１をロ−ラ１１８、１１９に
より矢印１２０方向に送り、インクシ−ト１０４をイン
クシ−ト巻取ロ−ラ１１０にて巻取り、インクシ−ト１
０４を受像体１１１から剥離することにより、受像体１
１１上にインク材料層１０６の色材の一部が転写され、
記録画像が得られる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】中間シ−トを用いた熱
転写記録装置において、溶融型熱転写記録では色材が融
着する染着層を有する中間シ−ト、又昇華型熱転写記録
では染料が染着する染着層を有する中間シ−トが必要に
なる。受像体上への画像形成は、この中間シ−ト上の染
着層に画像を形成した後、画像が形成された染着層と受
像体とを重ね合わせて転写、染着層が転写された受像体
と中間シ−トのシ−ト基材とに分離し、その後必要であ
れば定着することにより形成される。

【００１０】又、受像体上に直接記録される熱転写記録
装置においては、昇華型熱転写記録のとき染料が染着す
る染着層を有する受像体が必要になる。

【００１１】複数色からなるカラ−画像を形成するに
は、中間シ−トの染着層上に、直接記録される熱記録で
は受像体上に、１色毎に記録し、その１色目の画像上に
２、３色目を順次重ねて記録する必要がある。２色目以
降の画像は、正確に１色目の画像位置に整合しなければ
ならない。もしこの位置ずれが大きくなると色再現性が
悪くなったり、文字のニジミを生じたりするという不都
合が起こる。従来技術では、粘着性のないプラテンや中
間シ−トを用い、カラ−画像を記録するとき中間シ−ト
や受像体を正逆に繰り返し走行させながら記録してカラ
−画像を形成している。このような構成では、中間シ−
トの蛇行やスベリが発生し、２、３色目の記録が１色目
の画像位置と整合がとれなくなってしまい、色重ねのず
れが大きく発生するという課題を有していた。

【００１２】本発明はかかる点に鑑み、熱転写記録装置
において色ずれの少ない良好なカラ−画像を得ることの
できる記録装置を提供することを目的とする。

【００１３】今一つの発明の目的は、中間シ−トを用い
た記録及び受像体上に直接に記録ができ、両者とも色ず
れの少ない良好なカラ−画像を得ることができる熱転写
記録装置を提供することにある。

【００１４】更に今一つの発明の目的は、色ずれの少な
い良好なカラ−画像を得ると共に、小型、低価格化、プ
リント速度の高速化が図れる装置を提供することにあ
る。

【００１５】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のカラ−画像記録装置は、連続のシ−ト状基体
の一方の面上に光透過性の染着層を有する中間シ−ト
と、前記中間シ−トの他方の面を保持するシ−ト保持体
と、前記シ−ト保持体に対して圧接し前記中間シ−トを
前記シ−ト保持体に密着せしめ挟持するシ−ト挟持体
と、保持せしめた状態で前記染着層にインク材料を選択
的に記録する記録手段と、前記中間シ−トのインク材料
が記録された表面と受像体とを接触せしめた状態で前記
中間シ−トの前記染着層と共に前記中間シ−ト上に記録
せしめたインク材料を前記受像体に転写せしめる転写手
段とを有し、前記シ−ト保持体の表面、又は前記中間シ
−トの他方の面の少なくとも一方に粘着層を設け、前記
粘着層の表面の粘着力と前記シ−ト挟持体の挟持力で前
記中間シ−トを前記シ−ト保持体に密着せしめて搬送し
カラ−画像を記録するものである。

【００１６】又、表面に粘着層を設けたシ−ト保持体を
有し、その粘着層の表面の粘着力とシ−ト挟持体の挟持
力で受像体を前記シ−ト保持体に密着せしめて搬送し、
前記受像体上に直接にカラ−画像を記録するものであ
る。

【００１７】又、シ−ト保持体の表面、又は中間シ−ト
の他方の面の少なくとも前記シ−ト保持体の表面に粘着
層を設け、さらに前記シ−ト保持体の表面に第１受像体
を供給する第１供給手段と、転写手段に第２受像体を供
給する第２給紙手段とを配設し、前記粘着層の表面の粘
着力と前記シ−ト挟持体の挟持力で前記中間シ−トある
いは前記第１受像体を搬送しカラ−画像を記録するもの
である。

【００１８】又、第１シ−ト保持体の表面、又は中間シ
−トの他方の面の少なくとも一方に粘着層を設けると共
に第２シ−ト保持体の表面に粘着層を設け、前記中間シ
−トを前記第１シ−ト保持体及び前記第２シ−ト保持体
に連続的に密着保持せしめて搬送しカラ−画像を記録す
るものである。

【００１９】又、複数の第１シ−ト保持体の表面、又は
中間シ−トの他方の面の少なくとも一方に粘着層を設け
ると共に第２シ−ト保持体の表面に粘着層を設け、さら
に前記複数の第１シ−ト保持体に対向させて複数の記録
手段をそれぞれ配設せしめ、前記中間シ−トを前記第１
シ−ト保持体及び前記第２シ−ト保持体に連続的に密着
保持せしめて搬送しカラ−画像を記録するものである。

【００２０】

【作用】本発明は前記した構成により、シ−ト保持体又
は及び中間シ−トの他方の面の粘着層表面の粘着力とシ
−ト挟持体の挟持力で中間シ−トをシ−ト保持体に密着
せしめて搬送し、又シ−ト保持体の粘着層表面の粘着力
とシ−ト挟持体の挟持力で受像体をシ−ト保持体に密着
せしめて搬送してカラ−画像を記録することにより、中
間シ−ト及び受像体の蛇行やすべりがほとんど発生せ
ず、その結果色ずれやニジミの少ない色再現の良好なカ
ラ−画像を得ることができる。

【００２１】又、表面に粘着層を有する第２シ−ト保持
体を設け、又複数の記録手段を配設せしめ、中間シ−ト
を第１シ−ト保持体及び第２シ−ト保持体に連続的に密
着保持せしめて搬送しカラ−画像を記録することによ
り、小型、低価格化、プリント速度の高速化を得ること
ができる。

【００２２】

【実施例】

（実施例１）以下本発明の第１の実施例について、図面
を参照しながら説明する。

【００２３】図１は本発明の第１の実施例におけるカラ
−画像記録装置の全体構成の断面図を示す。中間シ−ト
を用いた熱転写記録装置について説明する。

【００２４】図１において、１はシ−ト保持体で、芯金
２と、その外周面に弾性を有するゴム層３からなり、そ
の表面は粘着性を有するシリコン系ゴム層が施されてい
る。シ−ト保持体１は、ステッピングモ−タを有する駆
動手段（図示せず）によって芯金２の一端に固定された
プ−リ（図示せず）に駆動伝達され回転される。又シ−
ト保持体１は、開閉軸４にて開閉可能に軸支された開閉
側板５に回転可能に支持され、記録位置に対し着脱可能
に構成されている。６、７はシ−ト挟持体で、回動可能
に軸支されたＡ保持板８、Ｂ保持板９にそれぞれ回転自
在に設けられている。Ａ保持板８とＢ保持板９には押圧
バネ１０が設けられ、シ−ト保持体１に対してシ−ト挟
持体６、７を圧接せしめている。

【００２５】１１は中間シ−トで、具体的な構成は図７
に示す通り中間シ−ト基体１２の一方の面に光透過性の
染着層１３が塗布されている。中間シ−ト１１はシ−ト
保持体１表面の粘着性とシ−ト挟持体６、７の押圧によ
り染着層１３の塗布されていない面がシ−ト保持体１表
面に密着された状態に保持されている。１４は中間シ−
ト供給ロ−ル、１５は中間シ−ト巻取ロ−ルで、中間シ
−ト供給ロ−ル１４は開閉側板５を支持する開閉軸４と
同軸上に回転可能に軸支されている。

【００２６】１６は熱転写記録のインクシ−トで、基本
的には図８に示すように、インクシ−ト基体１７の表面
にイエロ−の色材層１８、マゼンタの色材層１９、シア
ンの色材層２０がそれぞれ記録面の広さに対応したサイ
ズに順次塗布されている。２１はインクシ−ト供給ロ−
ル、２２はインクシ−ト巻取ロ−ルである。２３は記録
ヘッドで、記録位置に装着されたシ−ト保持体１に対し
離接可能に構成されている。

【００２７】給紙手段は、給紙カセット２４から受像体
２５を一枚ずつ給紙可能で、給紙カセット２４に収納さ
れる受像体２５のサイズを検知するために磁気リ−ドス
イッチ等によるサイズセンサ−２６が設けられている。
又受像体２５を転写手段に所定のタイミングで給紙せし
めるレジストロ−ラ２７、２８が設けられている。

【００２８】転写手段は、中間シ−ト１１の裏面から加
熱する発熱体２９と、転写加圧ロ−ラ３０とを有し、発
熱体２９は開閉側板５に固定され、転写加圧ロ−ラ３０
は発熱体２９に対し離接可能に構成されている。又転写
動作時には互いに圧接され、中間シ−ト１１を挟持し搬
送せしめている。又非転写時に、発熱体２９と転写加圧
ロ−ラ３０が離間された時、中間シ−ト１１に対し発熱
体２９及び転写加圧ロ−ラ３０がそれぞれ離間される。
又転写手段には、回転自在に設けた分離ロ−ラ３１と、
転写手段によって加熱された中間シ−ト１１及び受像体
２５及び分離ロ−ラ３１を空気の吹きつけによって冷却
せしめる冷却ファン３２と、中間シ−ト１１と接触又は
近接して配置し分離ロ−ラ３１における中間シ−ト基体
１２と受像体２５との分離不良時に強制的に分離せしめ
る分離づめ３３とを有し、分離ロ−ラ３１及び冷却ファ
ン３２は開閉側板５に設けられている。

【００２９】定着手段は、定着ランプ３４にて加熱され
るヒ−トロ−ラ３５と、定着加圧ロ−ラ３６を有し、互
いに圧接しながら回転可能に設けられている。ヒ−トロ
−ラ３５及び定着加圧ロ−ラ３６の表面はシリコン系の
ゴム層が施されている。又、ヒ−トロ−ラ３５の表面温
度を検出する温度センサ−３７が設けられ、ヒ−トロ−
ラ３５の表面を任意な温度に設定可能に制御される。そ
の後部に排出ロ−ラ３８、３９が配設されている。

【００３０】又、着脱可能なシ−ト保持体１を記録位置
に装着した状態に保持せしめるために、開閉側板５に設
けた位置決め板４０と本体側板４２に固定した位置決め
軸４１を設け、この係合にて保持されている。

【００３１】以上のように構成されたカラ−画像記録装
置について、以下図１を用いてシ−ト保持体１の着脱時
の動作を説明する。

【００３２】シ−ト保持体１の記録位置からの離脱は、
位置決め板４０と位置決め軸４１との係合を解除し、開
閉軸４を支点として開閉側板５を時計方向に回動させる
ことにより得られる。この時のシ−ト挟持体６、７の動
きは、シ−ト保持体１の開閉軸４を支点とする回動と、
押圧バネ１０によってシ−ト保持体１にの表面に沿って
回動され、シ−ト挟持体６と７が当接又は近接した状態
で保持される。

【００３３】シ−ト保持体１の記録位置への装着は、開
閉軸４を支点に開閉側板５を反時計方向に回動させ、位
置決め板４０と位置決め軸４１とを係合させることによ
り得られる。この時のシ−ト挟持体６、７の動きは、開
閉軸４を支点とするシ−ト保持体１の反時計方向の回動
によって中間シ−ト１１を介してシ−ト保持体１とシ−
ト挟持体６、７が当接され、その後シ−ト挟持体６、７
はシ−ト保持体１の表面に沿って押し広げられ、シ−ト
挟持体６、７の押圧力によってシ−ト保持体１表面に中
間シ−ト１１が密着される。そして位置決め板４０と位
置決め軸４１が係合し、シ−ト保持体１が記録位置に保
持される。又シ−ト保持体１の着脱時の動作の間、中間
シ−ト１１は中間シ−ト供給ロ−ル１４、中間シ−ト巻
取ロ−ル１５によって常にたるまないように張架されて
いる。又、シ−ト挟持体６、７は押圧バネ１０によって
常にシ−ト保持体１に押圧されているため、シ−ト保持
体１に巻き付けられた中間シ−ト１１にはしわが発生し
ない。押圧バネ１０は、シ−ト保持体１がシ−ト挟持体
６、７から受ける押圧力による変形やシ−ト挟持体６、
７のたわみによる中間シ−ト１１のしわ等を考慮する
と、シ−ト挟持体６、７が閉じた状態の時５００ｇから
１０００ｇで、シ−ト挟持体６、７が最も開いた状態の
時１０００ｇから２０００ｇが適切であった。

【００３４】次に以上のように構成された中間シ−トを
用いたカラ−画像記録装置のプリント動作について、以
下図１を用いて説明する。

【００３５】図１は本発明の第１の実施例の全体構成の
断面図であり記録時の状態を示す。プリント動作の待機
時は、中間シ−ト１１がシ−ト保持体１に所定の長さ密
着され、その両端の中間シ−ト１１はシ−ト挟持体６、
７で挟持されている。

【００３６】カラ−画像記録のプリント動作を以下に説
明する。まず、中間シ−ト供給ロ−ル１４及び中間シ−
ト巻取ロ−ル１５がそれぞれ巻取る方向に回転され、回
転伝達系に設けたトルクリミッタ−（図示せず）にて巻
取り力が働き、中間シ−ト１１は常に張架される。そし
て記録ヘッド２３の押圧にてインクシ−ト１６の色材層
塗布面と中間シ−ト１１の染着層１３表面が接触され、
シ−ト保持体１は第１色目の記録のため時計方向に回転
される。

【００３７】この時記録ヘッド２３に印加された記録信
号に応じた熱パルスをインクシ−ト１６の裏側から受け
ながらシ−ト保持体１の回転と共にインクシ−ト１６が
送り出され、中間シ−ト１１の染着層１３上に第１色目
が記録される。シ−ト保持体１は、記録する画像の少な
くとも中間シ−ト１１の移動方向の長さを任意な記録画
像長さに指定できる操作手段によって、受像体２５のサ
イズ又は指定した記録画像長さの画像終端の信号等に対
応して所定の回転量が制御され、回転される。この時、
中間シ−ト供給ロ−ル１４から引き出された中間シ−ト
１１は、シ−ト挟持体６で押圧されシ−ト挟持体７で挟
持される位置まではシ−ト保持体１の表面に密着保持さ
れたまま移動される。又第１色目の画像が記録された中
間シ−ト１１は、中間シ−ト巻取ロ−ル１５の巻取り力
によってシ−ト保持体１及びシ−ト挟持体７から離れ移
動される。第１色目の記録が完了すると、シ−ト保持体
１は反時計方向に回転される。この時、第１色目の画像
が記録された中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体７の押圧
によってシ−ト保持体１の表面に密着状態が形成され、
第２色目の記録のために記録開始位置まで戻る。又この
反転時、インクシ−ト１６と記録ヘッド２３は中間シ−
ト１１から離間した状態で待機しており、第２色目の記
録に合わせて押圧接触し第１色目と同様に第２色目の画
像が記録される。同様にして第３色目（最終色とする）
の記録が完了すると、インクシ−ト１６と記録ヘッド２
３が中間シ−ト１１から離間した状態で待機される。又
シ−ト保持体１は、第３色目の記録完了後も時計方向に
回転される。

【００３８】そして、少なくとも最終色の記録開始まで
は離間していた転写加圧ロ−ラ３０は、記録されたカラ
−画像の先端が転写手段に到達するまでの所定のタイミ
ングンにて発熱体２９に対し押圧して当接され、染着層
１３上にカラ−画像が記録された中間シ−ト１１は、発
熱体２９と転写加圧ロ−ラ３０にて挾持され搬送され
る。又この時に中間シ−ト供給ロ−ル１４から引き出さ
れた中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体６でシ−ト保持体
１の表面に押圧され中間シ−ト１１の密着状態が形成さ
れ、次の記録のための準備も同時になされる。

【００３９】又受像体２５は、一対のレジストロ−ラ２
７、２８により染着層１３上の記録画像の位置に対しタ
イミングをとった後送り出され、染着層１３面と接触し
た状態で転写手段に搬送され、中間シ−ト１１裏面から
の発熱体２９による染着層１３の加熱溶融と転写加圧ロ
−ラ３０の加圧力により受像体２５と染着層１３が接着
される。受像体２５は普通紙やコ−ト紙さらにＯＨＰフ
ィルムなどが用いられる。発熱体２９と転写加圧ロ−ラ
３０間を通過し染着層１３の溶融で互いに接着している
中間シ−ト１１と受像体２５は、冷却ファン３２で所定
温度以下例えば染着層１３のガラス転移点以下に冷却さ
れ、曲率の大きな分離ロ−ラ３１で染着層１３が接着さ
れた受像体２５と中間シ−ト基体１２に分離される。こ
の時染着層１３及び染着層１３上に記録されたインク材
料は接着力の強い受像体２５上に転写されている。又転
写され得られたカラ−画像の染着層１３面の平滑度は、
中間シ−ト基体１２の分離した側の表面状態にほぼ一致
され、中間シ−ト基体１２表面は平滑度が高く、光沢の
あるカラ−画像が得られている。又転写加圧ロ−ラ３０
は、受像体２５が発熱体２９と転写加圧ロ−ラ３０間を
通過後、又は受像体２５と中間シ−ト基体１２が分離さ
れた後に発熱体２９に対して離間される。

【００４０】さらに染着層１３が接着された受像体２５
は、互いに圧接し回転されるヒ−トロ−ラ３５と定着加
圧ロ−ラ３６にて挟持搬送され、一対の排出ロ−ラ３
８、３９を通過してカラ−画像が形成された受像体２５
が得られ、プリント動作が終了される。この時、受像体
２５が普通紙の場合で光沢を取り除きたい場合は、定着
ランプ３４を点灯しヒ−トロ−ラ３５表面を温度センサ
−３７により所定温度に設定し、ヒ−トロ−ラ３５と定
着加圧ロ−ラ３６間を通過させることにより染着層１３
が受像体２５の表面粗度にならい受像体２５上の染着層
１３の存在が感じられない程度にまで光沢度を下げるこ
とができる。又逆に光沢のあるカラ−画像を望む場合
は、ヒ−トロ−ラ３５を加熱せずに通過させることで得
られる。又ヒ−トロ−ラ３５の加熱温度を任意に制御す
ることにより所望の光沢のあるカラ−画像を得ることが
できる。又コ−ト紙のように受像体２５の表面粗度が平
滑な場合は、ヒ−トロ−ラ３５の加熱設定温度とヒ−ト
ロ−ラ３６のゴム層表面粗度にて比較的高光沢度の範囲
で所望の光沢のあるカラ−画像を得ることができる。

【００４１】次に、単色画像を記録する場合のプリント
動作について以下に説明する。単色画像の記録の場合
は、各色を重ねて記録するカラ−画像記録のようなシ−
ト保持体１を反時計方向に回転させる必要がない。プリ
ント動作は、まず、記録ヘッド２３が押圧されると共に
シ−ト保持体１が時計方向に回転され、所望の単色の画
像が記録される。又ほぼ同時に、離間していた転写加圧
ロ−ラ３０が発熱体２９に対し押圧して当接され、染着
層１３上にカラ−画像が記録された中間シ−ト１１は、
発熱体２９と転写加圧ロ−ラ３０にて挾持され搬送され
る。そしてカラ−画像の記録のときと同様に、受像体２
５が給紙され、転写、定着手段を通過して記録画像が得
られる。

【００４２】以上の第１の実施例では、シ−ト保持体１
の表面が粘着性を有する実施例にて説明したが、中間シ
−ト１１の他方面が粘着性を有するもの、又はその両方
とも粘着性を有するものでも同様に受像体２５上に記録
画像を得ることができる。

【００４３】以上のように本実施例によれば、連続のシ
−ト状基体１２の一方の面上に光透過性の染着層１３を
有する中間シ−ト１１と、中間シ−ト１１の他方の面を
保持するシ−ト保持体１と、シ−ト保持体１に対して圧
接し中間シ−ト１１をシ−ト保持体１に密着せしめ挟持
するシ−ト挟持体６、７と、保持せしめた状態で染着層
１３にインク材料を選択的に記録する記録手段と、中間
シ−ト１１のインク材料が記録された表面と受像体２５
とを接触せしめた状態で中間シ−ト１１の染着層１３と
共に中間シ−ト１１上に記録せしめたインク材料を受像
体２５に転写せしめる転写手段とを有し、シ−ト保持体
１の表面、又は中間シ−ト１１の他方の面の少なくとも
一方に粘着層を設け、粘着層の表面の粘着力とシ−ト挟
持体６、７の挟持力で中間シ−ト１１を搬送し記録せし
めることにより、記録される位置を含むシ−ト挟持体６
と７間の中間シ−ト１１はシ−ト保持体１に密着状態に
保持されて移動するので、シ−ト保持体１に対する中間
シ−ト１１の蛇行やすべりがほとんど発生せず、又中間
シ−ト１１の熱収縮も抑える効果があり、色位置ずれの
少ない高品質のカラ−画像が任意の受像体２５上に得ら
れるものである。

【００４４】又、シ−ト挟持体６、７によって中間シ−
ト１１をシ−ト保持体１に密着せしめると共に挟持し、
記録画像長さ又は受像体２５のサイズに対応して中間シ
−ト１１を移動させて記録することにより、記録画像の
長さが短い又は受像体２５サイズが小さいほどプリント
速度の高速化が得られると共に、中間シ−ト１１を記録
画像に必要なだけ使用されランニングコストの低減が図
れる。

【００４５】又、シ−ト挟持体６、７をシ−ト保持体１
の記録位置に対する着脱可能な位置配設すると共に、中
間シ−ト保持体１を着脱可能に支持する開閉側板５に転
写手段の加熱源を有する発熱体２９、分離ロ−ラ３１、
冷却ファン３２を一体的に構成したことにより、シ−ト
保持体１を着脱可能に支持する開閉側板５の開閉動作だ
けで容易に中間シ−ト１１を交換することができる。

【００４６】（実施例２）以下、本発明の第２の実施例
について説明する。

【００４７】図２は本発明の第２の実施例におけるカラ
−画像記録装置の全体構成の断面図を示す。受像体上に
直接に画像を記録する熱転写記録装置について説明す
る。

【００４８】図２において、図１の第１の実施例と同様
のものには、同一の符号を付してある。シ−ト保持体１
は、芯金２とその外周面に弾性を有するゴム層３からな
り、その表面は粘着性を有するシリコン系ゴム層が施さ
れている。又シ−ト保持体１は、ステッピングモ−タを
有する駆動手段（図示せず）によって芯金２の一端に固
定されたプ−リ（図示せず）に駆動伝達され回転され
る。シ−ト挟持体６、７は、回動可能に軸支されたＡ保
持板８、Ｂ保持板９にそれぞれ回転自在に設けられると
共に、押圧バネ１０によってシ−ト保持体１に対し圧接
せしめている。

【００４９】熱転写記録のインクシ−ト１６は、第１の
実施例と同様で図８に示すように、インクシ−ト基体１
７の表面にイエロ−の色材層１８、マゼンタの色材層１
９、シアンの色材層２０をそれぞれ記録面の広さに対応
したサイズに順次塗布されている。２１はインクシ−ト
供給ロ−ル、２２はインクシ−ト巻取ロ−ルである。２
３は記録ヘッドで、シ−ト保持体１に対して離接可能に
構成されている。４３は受像体で、昇華型熱転写記録で
はシ−ト状の基体の一方の面上に染着層を有している受
像体が用いられる。記録時はインクシ−ト１６の色材層
塗布面と受像体４３の表面を記録ヘッド２３で押圧挟持
され、非記録時はインクシ−ト１６の色材層塗布面と受
像体４３表面が離れる状態まで記録ヘッド２３が離間さ
れる。

【００５０】給紙手段は、給紙カセット２４から受像体
４３を一枚ずつ給紙可能で、給紙カセット２４に収納さ
れる受像体４３のサイズを検知するために磁気リ−ドス
イッチ等によるサイズセンサ−２６と、受像体４３を記
録手段に所定のタイミングで給紙せしめるレジストロ−
ラ２７、２８がそれぞれ配設されている。又、受像体４
３の移動を案内せしめる案内板４４が回動可能に設けら
れ、受像体４３の給紙時の案内と次色の記録のための受
像体４３を一時的に収納せしめる案内とに切り換えられ
る。

【００５１】以上のように構成された受像体上に直接に
記録する第２の実施例におけるカラ−画像記録装置のプ
リント動作について、以下図２を用いて説明する。

【００５２】図２は本発明の第２の実施例の全体構成の
断面図であり第１色目の記録時の状態を示す。

【００５３】まず、給紙カセット２４から受像体４３が
送り出され、レジストロ−ラ２７、２８にて所定のタイ
ミングをとって記録手段に給紙されると共に、シ−ト保
持体１は第１色目の記録のため反時計方向に回転され
る。給紙された受像体４３は、シ−ト挟持体６で押圧さ
れシ−ト保持体１の表面に密着状態に保持され移動され
る。そして、記録ヘッド２３の押圧にてインクシ−ト１
６の色材層塗布面と受像体４３の表面が接触され、受像
体４３上に直接に画像が記録される。

【００５４】この時記録ヘッド２３に印加された記録信
号に応じた熱パルスをインクシ−ト１６の裏側から受け
ながらシ−ト保持体１の回転と共にインクシ−ト１６が
送り出され、受像体４３上に第１色目が記録される。シ
−ト保持体１は、記録する画像の少なくとも受像体４３
の移動方向の長さを任意な記録画像長さに指定できる操
作手段によって、受像体４３のサイズ又は指定した記録
画像長さの画像終端の信号等に対応して所定の回転量が
制御され、回転される。

【００５５】又第１色目の画像が記録された受像体４３
は、シ−ト保持体１及びシ−ト挟持体７から離れ排紙方
向に移動される。第１色目の記録が完了した後シ−ト保
持体１の回転は停止され、この時受像体４３はシ−ト保
持体１と少なくともシ−ト挟持体７で挟持されている。

【００５６】そして第２色目の記録のためにシ−ト保持
体１は、時計方向に回転されると共に、案内板４４が第
１色目の画像が記録された受像体４３を一時的に収納せ
しめるために矢印Ａまで回動される。この時、第１色目
の画像が記録された受像体４３は、シ−ト挟持体７の押
圧によってシ−ト保持体１の表面に密着状態が形成さ
れ、第２色目の記録のために記録開始位置まで戻り、シ
−ト保持体１の回転は停止される。この時受像体４３は
シ−ト保持体１と少なくともシ−ト挟持体６で挟持され
ている。又この反転時、インクシ−ト１６と記録ヘッド
２３は受像体４３から離間した状態で待機しており、第
２色目の記録に合わせて押圧接触し第１色目と同様に第
２色目の画像が記録される。同様にして第３色目（最終
色とする）の記録が完了すると、インクシ−ト１６と記
録ヘッド２３が受像体４３から離間した状態で待機され
る。又案内板４４は、次の給紙のために元の位置まで回
動される。又シ−ト保持体１は、第３色目の記録完了
後、少なくとも受像体４３がシ−ト保持体１とシ−ト挟
持体７で挟持されている位置を通過するまでは反時計方
向に回転され、カラ−画像を得ることができる。

【００５７】又押圧バネ１０によるシ−ト挟持体の押圧
力は、シ−ト保持体１がシ−ト挟持体６、７から受ける
押圧力による変形やシ−ト挟持体６、７のたわみ等を考
慮すると、５００ｇから２０００ｇが適切であった。

【００５８】次に、受像体上に直接に単色画像を記録す
る場合のプリント動作について以下に説明する。

【００５９】単色画像の記録の場合は、各色を重ねて記
録するカラ−画像記録のようなシ−ト保持体１を時計方
向に回転させる必要がない。給紙カセット２４から受像
体４３が送り出され、レジストロ−ラ２７、２８にて所
定のタイミングをとって記録手段に給紙される。又、シ
−ト保持体１が記録のため反時計方向に回転される。給
紙された受像体４３は、シ−ト挟持体６で押圧されシ−
ト保持体１の表面に密着保持されて移動される。そし
て、記録ヘッド２３の押圧にてインクシ−ト１６の色材
層塗布面と受像体４３の表面が接触され、受像体４３上
に画像が記録される。記録された受像体４３は、シ−ト
保持体１とシ−ト挟持体７で挟持される位置を通過し排
紙され、単色画像を得ることができる。

【００６０】以上のように第２の実施例によれば、表面
に粘着層３を設けたシ−ト保持体１と、シ−ト保持体１
に対して圧接し受像体４３をシ−ト保持体１に密着せし
め挟持するシ−ト挟持体６、７と、受像体４３にインク
材料を選択的に記録する記録手段とを有し、シ−ト保持
体１の粘着層の表面の粘着力とシ−ト挟持体６、７の挟
持力で受像体４３を搬送し、受像体４３上に直接に記録
せしめることにより、記録される位置を含むシ−ト挟持
体６と７間の受像体４３はシ−ト保持体１に密着保持さ
れて移動するので、シ−ト保持体１に対する受像体４３
の蛇行やすべりがほとんど発生せず、色位置ずれの少な
い高品質のカラ−画像が受像体４３上に得られるもので
ある。

【００６１】（実施例３）以下本発明の第３の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。

【００６２】図３は本発明の第３の実施例におけるカラ
−画像記録装置の全体構成の断面図を示す。受像体上に
直接に記録することもできる中間シ−トを用いた熱転写
記録装置について説明する。

【００６３】図３において、図１の第１の実施例と同様
のものには、同一の符号を付してある。１はシ−ト保持
体で、芯金２と、その外周面に弾性を有するゴム層３か
らなり、その表面は粘着性を有するシリコン系ゴム層が
施されている。シ−ト保持体１は、ステッピングモ−タ
を有する駆動手段（図示せず）によって芯金２の一端に
固定されたプ−リ（図示せず）に駆動伝達されて回転さ
れる。又シ−ト保持体１は、開閉軸４にて開閉可能に軸
支された開閉側板５に回転可能に支持され、記録位置に
対し着脱可能に構成されている。６、７はシ−ト挟持体
で、回動可能に軸支されたＡ保持板８、Ｂ保持板９にそ
れぞれ回転自在に設けられている。Ａ保持板８とＢ保持
板９には押圧バネ１０が設けられ、シ−ト保持体１に対
してシ−ト挟持体６、７を圧接せしめている。

【００６４】１１は中間シ−トで、具体的な構成は図７
に示す通り中間シ−ト基体１２の一方の面に光透過性の
染着層１３が塗布されている。中間シ−ト１２はシ−ト
保持体１表面の粘着性とシ−ト挟持体６、７の押圧によ
り染着層１３の塗布されていない面がシ−ト保持体１表
面に密着された状態に挟持されている。１４は中間シ−
ト供給ロ−ル、１５は中間シ−ト巻取ロ−ルで、中間シ
−ト供給ロ−ル１４は開閉側板５を支持する開閉軸４と
同軸上に回転可能に軸支されている。

【００６５】１６は熱転写記録のインクシ−トで、基本
的には図８に示すように、インクシ−ト基体１７の表面
にイエロ−の色材層１８、マゼンタの色材層１９、シア
ンの色材層２０をそれぞれ記録面の広さに対応したサイ
ズに順次塗布されている。２１はインクシ−ト供給ロ−
ル、２２はインクシ−ト巻取ロ−ルである。２３は記録
ヘッドで、記録位置に装着されたシ−ト保持体１に対し
離接可能に構成されている。

【００６６】給紙手段は、第１受像体４５上に直接に記
録されるとき動作される第１給紙手段と、中間シ−ト１
１を用いて記録されるとき動作される第２給紙手段が設
けられている。第１給紙手段は、給紙カセット４６から
第１受像体４５を一枚ずつ給紙可能で、給紙カセット４
６に収納される第１受像体４５のサイズを検知するため
に磁気リ−ドスイッチ等によるサイズセンサ−４７と、
第１受像体４５をシ−ト保持体１に所定のタイミングで
給紙せしめるレジストロ−ラ４８、４９と、第１受像体
４５の移動を案内せしめる回動可能な案内板５０が設け
られ、案内板５０は第１受像体４５の給紙時の案内と次
色の記録のための第１受像体４５を一時的に収納せしめ
る案内とに切り換えられる。又第１給紙手段は、開閉側
板５に設けられている。第２給紙手段は、給紙カセット
２４から第２受像体５１を一枚ずつ給紙可能で、給紙カ
セット２４に収納される第２受像体５１のサイズを検知
するために磁気リ−ドスイッチ等によるサイズセンサ−
２６と、第２受像体５１を転写手段に所定のタイミング
で給紙せしめるレジストロ−ラ２７、２８が設けられて
いる。

【００６７】転写手段は、中間シ−ト１１の裏面から加
熱する発熱体２９と、転写加圧ロ−ラ３０とを有し、発
熱体２９は開閉側板５に固定され、転写加圧ロ−ラ３０
は発熱体２９に対し離接可能に構成されている。又転写
動作時には互いに圧接され、中間シ−ト１１を挟持し搬
送せしめている。又非転写時に、発熱体２９と転写加圧
ロ−ラ３０が離間された時、中間シ−ト１１に対し発熱
体２９及び転写加圧ロ−ラ３０がそれぞれ離間される。
又転写手段には、回転自在に設けた分離ロ−ラ３１と、
転写手段によって加熱された中間シ−ト１１及び第２受
像体５１及び分離ロ−ラ３１を空気の吹きつけによって
冷却せしめる冷却ファン３２と、中間シ−ト１１と接触
又は近接して配置し分離ロ−ラ３１における中間シ−ト
基体１２と第２受像体５１との分離不良時に強制的に分
離せしめる分離づめ３３を有し、分離ロ−ラ３１及び冷
却ファン３２は開閉側板５に設けられている。

【００６８】定着手段は、定着ランプ３４にて加熱され
るヒ−トロ−ラ３５と、定着加圧ロ−ラ３６を有し、互
いに圧接しながら回転可能に設けられている。ヒ−トロ
−ラ３５及び定着加圧ロ−ラ３６の表面はシリコン系の
ゴム層が施されている。又、ヒ−トロ−ラ３５の表面温
度を検出する温度センサ−３７が設けられ、ヒ−トロ−
ラ３５の表面を任意な温度に設定可能に制御される。そ
の後部に排出ロ−ラ３８、３９が配設されている。

【００６９】又、着脱可能なシ−ト保持体１を記録位置
に装着した状態に保持せしめるために、開閉側板５に設
けた位置決め板４０と本体側板４２に固定した位置決め
軸４１を設け、この係合にて保持されている。

【００７０】以上のように構成されたカラ−画像記録装
置について、以下図３を用いてシ−ト保持体１の着脱時
の動作を説明する。

【００７１】シ−ト保持体１の記録位置からの離脱は、
位置決め板４０と位置決め軸４１との係合を解除し、開
閉軸４を支点として開閉側板５を時計方向に回動させる
ことにより得られる。この時のシ−ト挟持体６、７の動
きは、シ−ト保持体１の開閉軸４を支点とする回動と、
押圧バネ１０によってシ−ト保持体１にの表面に沿って
回動され、シ−ト挟持体６と７が当接又は近接した状態
で保持される。

【００７２】シ−ト保持体１の記録位置への装着は、開
閉軸４を支点に開閉側板５を反時計方向に回動させ、位
置決め板４０と位置決め軸４１とを係合させることによ
り得られる。この時のシ−ト挟持体６、７の動きは、開
閉軸４を支点とするシ−ト保持体１の反時計方向の回動
によって中間シ−ト１１を介してシ−ト保持体１とシ−
ト挟持体６、７が当接され、その後シ−ト挟持体６、７
はシ−ト保持体１の表面に沿って押し広げられ、シ−ト
挟持体６、７の押圧力によってシ−ト保持体１表面に中
間シ−ト１１が密着される。そして位置決め板４０と位
置決め軸４１が係合し、シ−ト保持体１が記録位置に保
持される。又シ−ト保持体１の着脱時の動作の間、中間
シ−ト１１は中間シ−ト供給ロ−ル１４、中間シ−ト巻
取ロ−ル１５によって常にたるまないように張架されて
いる。又、シ−ト挟持体６、７は押圧バネ１０によって
常にシ−ト保持体１に押圧されているため、シ−ト保持
体１に巻き付けられた中間シ−ト１１にはしわが発生し
ない。押圧バネ１０は、シ−ト保持体１がシ−ト挟持体
６、７から受ける押圧力による変形やシ−ト挟持体６、
７のたわみによる中間シ−ト１１のしわ等を考慮する
と、シ−ト挟持体６、７が閉じた状態の時５００ｇから
１０００ｇで、シ−ト挟持体６、７が最も開いた状態の
時１０００ｇから２０００ｇが適切であった。

【００７３】次に以上のように構成されたカラ−画像記
録装置のプリント動作について、以下図３を用いて説明
する。

【００７４】図３は本発明の第３の実施例の全体構成の
断面図であり、中間シ−トを用いて記録される時の状態
を示す。

【００７５】プリント動作の待機時は、中間シ−ト１１
がシ−ト保持体１に所定の長さ密着保持され、その両端
の中間シ−ト１１はシ−ト挟持体６、７で挟持されてい
る。又、中間シ−ト１１の有無、又は中間シ−ト供給ロ
−ル１４あるいは中間シ−ト巻取ロ−ル１５の有無を検
知する検知手段等により中間シ−ト１１が装着されてい
ることが検出され、第１給紙手段の作動を停止せしめら
れている。

【００７６】中間シ−トを用いた記録のプリント動作
は、図１の第１実施例と同様で、以下に説明する。

【００７７】まず、中間シ−ト供給ロ−ル１４及び中間
シ−ト巻取ロ−ル１５がそれぞれ巻取る方向に回転さ
れ、回転伝達系に設けたトルクリミッタ−（図示せず）
にて巻取り力が働き、中間シ−ト１１は常に張架され
る。そして図３に示すように記録ヘッド２３の押圧にて
インクシ−ト１６の色材層塗布面と中間シ−ト１１の染
着層１３表面が接触され、シ−ト保持体１は第１色目の
記録のため時計方向に回転される。この時、記録ヘッド
２３に印加された記録信号に応じた熱パルスをインクシ
−ト１６の裏側から受けながらシ−ト保持体１の回転と
共にインクシ−ト１６が送り出され、中間シ−ト１１の
染着層１３上に第１色目が記録される。シ−ト保持体１
は、記録する画像の少なくとも中間シ−ト１１の移動方
向の長さを任意な記録画像長さに指定できる操作手段に
よって、第２受像体５１のサイズ又は指定した記録画像
長さの画像終端の信号等に対応して所定の回転量が制御
され回転される。又、中間シ−ト供給ロ−ル１４から引
き出された中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体６でシ−ト
保持体１の表面に押圧され中間シ−ト１１の密着状態が
形成され、記録のための準備が同時になされる。又第１
色目の画像が記録された中間シ−ト１１は、中間シ−ト
巻取ロ−ル１５の巻取り力によってシ−ト保持体１及び
シ−ト挟持体７から離れ転写手段方向に移動される。第
１色目の記録が完了すると、シ−ト保持体１は反時計方
向に回転される。この時、第１色目の画像が記録された
中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体７の押圧によってシ−
ト保持体１の表面に密着状態が形成され、第２色目の記
録のために記録開始位置まで戻る。又この反転時、イン
クシ−ト１６と記録ヘッド２３は中間シ−ト１１から離
間した状態で待機しており、第２色目の記録に合わせて
押圧接触し第１色目と同様に第２色目の画像が記録され
る。同様にして第３色目（最終色とする）の記録が完了
すると、インクシ−ト１６と記録ヘッド２３が中間シ−
ト１１から離間した状態で待機される。又シ−ト保持体
１は、第３色目の記録完了後も時計方向に回転される。

【００７８】そして、少なくとも最終色の記録開始まで
は離間していた転写加圧ロ−ラ３０は、記録されたカラ
−画像の先端が転写手段に到達するまでの所定のタイミ
ングンにて発熱体２９に対し押圧して当接され、染着層
１３上にカラ−画像が記録された中間シ−ト１１は、発
熱体２９と転写加圧ロ−ラ３０にて挾持され搬送され
る。又この時に中間シ−ト供給ロ−ル１４から引き出さ
れた中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体６でシ−ト保持体
１の表面に押圧され中間シ−ト１１の密着状態が形成さ
れ、次の記録のための準備も同時になされる。

【００７９】又第２受像体５１は、一対のレジストロ−
ラ２７、２８により染着層１３上の記録画像の位置に対
しタイミングをとった後送り出され、染着層１３面と接
触した状態で転写手段に搬送され、中間シ−ト１１裏面
からの発熱体２９による染着層１３の加熱溶融と転写加
圧ロ−ラ３０の加圧力により第２受像体５１と染着層１
３が接着される。第２受像体５１は普通紙やコ−ト紙さ
らにＯＨＰフィルムなどが用いられる。転写手段を通過
し染着層１３の溶融で互いに接着している中間シ−ト１
１と第２受像体５１は、冷却ファン３２で所定温度以下
例えば染着層１３のガラス転移点以下に冷却され、曲率
の大きな分離ロ−ラ３１で染着層１３が接着された第２
受像体５１と中間シ−ト基体１２に分離される。この時
染着層１３及び染着層１３上に記録されたインク材料は
接着力の強い第２受像体５１上に転写されている。又転
写され得られたカラ−画像の染着層１３面の平滑度は、
中間シ−ト基体１２の分離した側の表面状態にほぼ一致
され、中間シ−ト基体１２表面は平滑度が高く、光沢の
あるカラ−画像が得られている。又転写加圧ロ−ラ３０
は、第２受像体５１が発熱体２９と転写加圧ロ−ラ３０
間を通過後、又は第２受像体５１と中間シ−ト基体１２
が分離された後に発熱体２９に対して離間される。

【００８０】さらに染着層１３が接着された第２受像体
５１は、互いに圧接し回転されるヒ−トロ−ラ３５と定
着加圧ロ−ラ３６にて挟持搬送され、排出ロ−ラ３８、
３９を通過してカラ−画像が形成された第２受像体５１
が得られ、プリント動作が終了される。この時第２受像
体５１が普通紙の場合で光沢を取り除きたい場合は、定
着ランプ３４を点灯しヒ−トロ−ラ３５表面を温度セン
サ−３７により所定温度に設定し、ヒ−トロ−ラ３５と
定着加圧ロ−ラ３６間を通過させることにより染着層１
３が第２受像体５１の表面粗度にならい第２受像体５１
上の染着層１３の存在が感じられない程度にまで光沢度
を下げることができる。又逆に光沢のあるカラ−画像を
望む場合は、ヒ−トロ−ラ３５を加熱せずに通過させる
ことで得られる。又ヒ−トロ−ラ３５の加熱温度を任意
に制御することにより所望の光沢のあるカラ−画像を得
ることができる。又コ−ト紙のように第２受像体５１の
表面粗度が平滑な場合は、ヒ−トロ−ラ３５の加熱設定
温度とヒ−トロ−ラ３６のゴム層表面粗度にて比較的高
光沢度の範囲で所望の光沢のあるカラ−画像を得ること
ができる。

【００８１】次に、中間シ−トを用いて単色画像を記録
する場合のプリント動作について以下に説明する。

【００８２】単色画像の記録は、各色を重ねて記録する
カラ−画像記録のようなシ−ト保持体１を反時計方向に
回転させる必要がない。プリント動作は、まず記録ヘッ
ド２３が押圧されると共にシ−ト保持体１が時計方向に
回転され、所望の単色の画像が記録される。又ほぼ同時
に、離間していた転写加圧ロ−ラ３０は、発熱体２９に
対し押圧して当接され、染着層１３上にカラ−画像が記
録された中間シ−ト１１は、発熱体２９と転写加圧ロ−
ラ３０にて挾持され搬送される。そしてカラ−画像の記
録のときと同様に、第２受像体５１が給紙され、転写、
定着手段を通過して記録画像が得られる。

【００８３】次に、第１受像体に直接に記録されるプリ
ント動作を以下に説明する。まず第１受像体４５に直接
に記録されるときは、中間シ−ト１１を装置から外し、
中間シ−ト１１有無を検出する検知手段等によって、第
２給紙手段の作動を停止し、第１給紙手段を動作可能に
せしめる。

【００８４】そして給紙カセット４６から第１受像体４
５が送り出され、レジストロ−ラ４８、４９にて所定の
タイミングをとって記録手段に給紙されると共に、シ−
ト保持体１は第１色目の記録のため時計方向に回転され
る。給紙された第１受像体４５は、シ−ト挟持体６で押
圧されシ−ト保持体１の表面に密着保持されて移動され
る。そして記録ヘッド２３の押圧にてインクシ−ト１６
の色材層塗布面と第１受像体４５の表面が接触され、第
１受像体４５上に直接に画像が記録される。

【００８５】この時記録ヘッド２３に印加された記録信
号に応じた熱パルスをインクシ−ト１６の裏側から受け
ながらシ−ト保持体１の回転と共にインクシ−ト１６が
送り出され、第１受像体４５上に第１色目が記録され
る。シ−ト保持体１は、記録する画像の少なくとも第１
受像体４５の移動方向の長さを任意な記録画像長さに指
定できる操作手段によって、第１受像体４５のサイズ又
は指定した記録画像長さの画像終端の信号等に対応して
所定の回転量が制御され、回転される。又第１色目の画
像が記録された第１受像体４５は、シ−ト保持体１及び
シ−ト挟持体７から離れ排紙方向に移動される。第１色
目の記録が完了した後シ−ト保持体１の回転は停止さ
れ、この時第１受像体４５はシ−ト保持体１と少なくと
もシ−ト挟持体７で挟持されている。

【００８６】そして第２色目の記録のためにシ−ト保持
体１は、反時計方向に回転されると共に案内板５０が第
１色目の画像が記録された第１受像体４５を一時的に収
納せしめるために矢印Ａまで回動される。この時、第１
色目の画像が記録された第１受像体４５は、シ−ト挟持
体７の押圧によってシ−ト保持体１の表面に密着状態が
形成され、第２色目の記録のために記録開始位置まで戻
り、シ−ト保持体１の回転は停止される。この時第１受
像体４５はシ−ト保持体１と少なくともシ−ト挟持体６
で挟持されている。又この反転時、インクシ−ト１６と
記録ヘッド２３は第１受像体４５から離間した状態で待
機しており、第２色目の記録に合わせて押圧接触し第１
色目と同様に第２色目の画像が記録される。同様にして
第３色目（最終色とする）の記録が完了すると、インク
シ−ト１６と記録ヘッド２３が第１受像体４５から離間
した状態で待機される。又案内板５０は、次の給紙のた
めに元の位置まで回動される。又シ−ト保持体１は、第
３色目の記録完了後、少なくとも第１受像体４５がシ−
ト保持体１とシ−ト挟持体７で挟持されている位置を通
過するまでは時計方向に回転され、カラ−画像を得るこ
とができる。

【００８７】次に、第１受像体上に直接に単色画像を記
録する場合のプリント動作について以下に説明する。

【００８８】単色画像の記録の場合は、各色を重ねて記
録するカラ−画像記録のようなシ−ト保持体１を正逆に
回転方向を換える必要がない。給紙カセット４６から第
１受像体４５が送り出され、レジストロ−ラ４８、４９
にて所定のタイミングをとって記録手段に給紙されると
共に、シ−ト保持体１は時計方向に回転される。給紙さ
れた第１受像体４５は、シ−ト挟持体６で押圧されシ−
ト保持体１の表面に密着保持されて移動される。そし
て、記録ヘッド２３の押圧にてインクシ−ト１６の色材
層塗布面と第１受像体４５の表面が接触され、受像体４
５上に画像が記録される。記録された第１受像体４５
は、シ−ト保持体１とシ−ト挟持体７で挟持される位置
を通過し排紙され、単色画像を得ることができる。

【００８９】以上のように本実施例によれば、連続のシ
−ト状基体１２の一方の面上に光透過性の染着層１３を
有する中間シ−ト１１と、中間シ−ト１１の他方面及び
第１受像体４５を保持するシ−ト保持体１と、シ−ト保
持体１に対して圧接し中間シ−ト１１の他方の面及び第
１受像体４５をシ−ト保持体１に密着せしめ挟持するシ
−ト挟持体６、７と、保持せしめた状態で染着層１３及
び第１受像体４５にインク材料を選択的に記録する記録
手段と、中間シ−ト１１のインク材料が記録された表面
と第２受像体５１とを接触せしめた状態で中間シ−ト１
１の染着層１３と共に中間シ−ト１１上に記録せしめた
インク材料を第２受像体５１に転写せしめる転写手段と
を有し、シ−ト保持体１の表面、又は中間シ−ト１１の
他方面の少なくともシ−ト保持体１の表面に粘着層を設
け、さらにシ−ト保持体１の表面に第１受像体４５を供
給する第１供給手段と、転写手段に第２受像体５１を供
給する第２給紙手段とを配設し、粘着層の表面の粘着力
と中間シ−ト挟持体６、７の挟持力で中間シ−ト１１あ
るいは第１受像体４５を搬送して記録せしめることによ
り、記録される位置を含むシ−ト挟持体６と７間の中間
シ−ト１１あるいは第１受像体４５はシ−ト保持体１に
密着状態に保持されて移動するので、シ−ト保持体１に
対する中間シ−ト１１あるいは第１受像体４５の蛇行や
すべりがほとんど発生せず、位置ずれの少ない高品質の
カラ−画像が得られ、装置構成が簡単な一つの記録装置
で中間シ−ト１１を用いた記録画像及び第１受像体４５
上に直接に記録された記録画像を得ることができるもの
である。又中間シ−トを用いた記録では、中間シ−ト１
１の熱収縮も抑える効果があり、色位置ずれの低減が図
れる。

【００９０】又、シ−ト挟持体６、７によって中間シ−
ト１１をシ−ト保持体１に密着せしめると共に挟持し、
記録画像長さ又は第１、第２受像体４５、５１のサイズ
に対応して中間シ−ト１１を移動させて記録することに
より、記録画像の長さが短い又は第１、第２受像体４
５、５１のサイズが小さいほどプリント速度の高速化が
得られると共に、中間シ−ト１１を記録画像に必要なだ
け使用されランニングコストの低減が図れる。

【００９１】又、シ−ト挟持体６、７をシ−ト保持体１
の記録位置に対する着脱可能な位置配設すると共に、シ
−ト保持体１を着脱可能に支持する開閉側板５に転写手
段の加熱源を有する発熱体２９と、分離ロ−ラ３１等の
分離手段、第１給紙手段とを一体的に構成したことによ
り、シ−ト保持体１を着脱可能に支持する開閉側板５の
開閉動作だけで容易に中間シ−ト１１を交換することが
できる。

【００９２】又、シ−ト挟持体６、７が回転体であるこ
とにり、シ−ト保持体１の回転にてシ−ト挟持体６、７
自体が回転し、記録のための中間シ−ト１１、第１受像
体４５をシ−ト挟持体６、７にて中間シ−ト保持体１に
容易に密着せしめることができると共に、記録された中
間シ−ト１１をシ−ト挟持体７にて転写手段に容易に導
くことができ、装置構成が簡単で、装置の信頼性等が得
られる。

【００９３】（実施例４）以下本発明の第４の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。

【００９４】図４は、本発明の第４の実施例におけるカ
ラ−画像記録装置の要部構成の断面図を示す。図５は第
４の実施例の他の例で、カラ−画像記録装置の要部構成
の断面図を示す。

【００９５】図４において、図１の第１の実施例と同様
のものには、同一の符号を付してある。５２、５３は第
１シ−ト保持体で、芯金５４と、その外周面に弾性を有
するゴム層５５からなり、ゴム層５５の表面は粘着性を
有するシリコン系ゴム層が施されている。第１シ−ト保
持体５２は、第１シ−ト保持体５３より外径の小さいも
のを設けている。第１シ−ト保持体５２、５３は、第１
保持体側板５６に回転自在に支持され、図４中における
上下の移動方向にて装置本体に対し着脱可能にユニット
化されている。第１シ−ト保持体５２は、ステッピング
モ−タを有する駆動手段（図示せず）によって芯金５４
の一端に固定されたプ−リ（図示せず）に駆動伝達され
て回転される。５７、５８は第２シ−ト保持体で、芯金
５９と、その外周面に弾性を有するゴム層６０からな
り、その表面は粘着性を有するシリコン系ゴム層が施さ
れている。第２シ−ト保持体５７、５８は、回動可能に
軸支された第２保持体側板６１、６２にそれぞれ回転自
在に設けられている。第２保持体側板６１、６２には圧
接バネ６３が設けられ、隣合う第１シ−ト保持体５２と
５３の両方に対してそれぞれ第２シ−ト保持体５７及び
５８を圧接せしめている。６、７はシ−ト挟持体で、回
動可能に軸支されたＡ保持板８とＢ保持板９にそれぞれ
回転自在に設けられている。Ａ保持板８とＢ保持板９に
は、押圧バネ１０が設けられ、第１シ−ト保持体５３に
対してシ−ト挟持体６、７を圧接せしめている。

【００９６】１１は中間シ−トで、具体的な構成は図７
に示す通り中間シ−ト基体１２の一方の面に光透過性の
染着層１３が塗布されている。中間シ−ト１１は、第１
シ−ト保持体５２、５３の表面の粘着性とシ−ト挟持体
６、７及び第２シ−ト保持体５７、５８の押圧により染
着層１３の塗布されていない面が第１シ−ト保持体５
２、５３の表面に密着保持され、染着層１３の塗布面が
第２シ−ト保持体５７、５８の表面に密着保持されてい
る。又密着保持される中間シ−ト１１の長さは、本装置
の基準記録画像長さの２倍以上の長さで、その両端をシ
−ト挾持体６、７で挾持されている。図１の第１の実施
例と同様に中間シ−ト供給ロ−ル１４と中間シ−ト巻取
ロ−ル（図示せず）が設けられ、常にそれぞれ中間シ−
ト１１を巻取る方向に回転される。巻取り力はそれぞれ
トルクリミッタ−（図示せず）で調整され、常に中間シ
−ト１１は張架されている。中間シ−ト供給ロ−ル１４
は、開閉側板５を支持する開閉軸４と同軸上に回転可能
に軸支されている。

【００９７】１６は熱転写記録のインクシ−トで、基本
的には図８に示すように、インクシ−ト基体１７の表面
にイエロ−の色材層１８、マゼンタの色材層１９、シア
ンの色材層２０をそれぞれ記録面の広さに対応したサイ
ズに順次塗布されている。２１はインクシ−ト供給ロ−
ル、２２はインクシ−ト巻取ロ−ルである。２３は記録
ヘッドで、記録位置に装着された第１シ−ト保持体５
２、５３及び第２シ−ト保持体５７、５８に密着保持さ
れる中間シ−ト１１のほぼ中央にて離接可能に構成され
ている。記録時はインクシ−ト１６の色材層塗布面と中
間シ−ト１１の染着層１３表面を記録ヘッド２３で押圧
挟持され、非記録時はインクシ−ト１６の色材層塗布面
と中間シ−ト１１の染着層１３表面が離れる状態まで記
録ヘッド２３が離間される。

【００９８】以上のように構成されたカラ−画像記録装
置のプリント動作について、以下図４を用いて説明す
る。

【００９９】図４は本発明の第４の実施例のカラ−画像
記録装置の要部構成の断面図であり記録時の状態を示
す。

【０１００】プリント動作の待機時は、中間シ−ト１１
は第１シ−ト保持体５２、５３及び第２シ−ト保持体５
７、５８の表面に密着状態に保持され、その密着された
中間シ−ト１１の両端はシ−ト挟持体６、７で挟持され
ている。又シ−ト挟持体６、７の挟持位置は、ユニット
化された第１シ−ト保持体５２、５３、５４の着脱可能
な位置で、シ−ト挟持体７は記録された中間シ−ト１１
を転写手段に導く位置に配設されている。

【０１０１】カラ−画像記録のプリント動作を以下に説
明する。まず、中間シ−ト供給ロ−ル１４と中間シ−ト
巻取ロ−ル（図示せず）がそれぞれ巻取る方向に回転さ
れ、回転伝達系に設けたトルクリミッタ−（図示せず）
にて巻取り力が働き、中間シ−ト１１は常に張架され
る。そして図４に示すように記録ヘッド２３の押圧にて
インクシ−ト１６の色材層塗布面と中間シ−ト１１の染
着層１３表面が接触され、第１シ−ト保持体５２はステ
ッピングモ−タを有する駆動手段によって第１色目の記
録のため時計方向に回転される。第１シ−ト保持体５２
の回転にて第２シ−ト保持体５７、５８及び第１シ−ト
保持体５３が従動して回転される。この時、記録ヘッド
２３に印加された記録信号に応じた熱パルスをインクシ
−ト１６の裏側から受けながら第１シ−ト保持体５２の
回転と共にインクシ−ト１６が送り出され、中間シ−ト
１１の染着層１３上に第１色目が記録される。第１シ−
ト保持体５２は、記録する画像の少なくとも中間シ−ト
１１の移動方向の長さを任意な記録画像長さに指定でき
る操作手段によって、図１中の受像体２５のサイズ又は
指定した記録画像長さの画像終端の信号等に対応して所
定の回転量が制御され回転される。この時、中間シ−ト
供給ロ−ル１４から引き出された中間シ−ト１１は、シ
−ト挟持体６で押圧されシ−ト挟持体７で挟持される位
置までは第１シ−ト保持体５２、５３及び第２シ−ト保
持体５７、５８の表面の少なくとも一方に密着保持され
ながら移動される。本装置の基準画像長さ以下のカラ−
画像を記録された時は、第１色目の画像が記録された中
間シ−ト１１の面は第１シ−ト保持体５２、５３及び第
２シ−ト保持体５８に密着保持されている。又基準画像
長さ以上のカラ−画像を記録された時は、第１色目の画
像が記録された中間シ−ト１１の先端部が中間シ−ト巻
取ロ−ル１５の巻取り力によって第１シ−ト保持体５３
及びシ−ト挟持体７から離れ移動される。第１色目の記
録が完了すると、第１シ−ト保持体５２、５３は反時計
方向に回転される。この時、第１色目の画像が記録され
た中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体７と第２シ−ト保持
体５７、５８の押圧によって第１シ−ト保持体５２、５
３の表面に密着状態が形成され、第２色目の記録のため
に記録開始位置まで戻る。又この反転時、インクシ−ト
１６と記録ヘッド２３は中間シ−ト１１から離間した状
態で待機しており、第２色目の記録に合わせて押圧接触
し第１色目と同様に第２色目の画像が記録される。同様
にして第３色目（最終色とする）の記録が完了すると、
インクシ−ト１６と記録ヘッド２３が中間シ−ト１１か
ら離間した状態で待機される。又第１シ−ト保持体５
２、５３は、第３色目の記録完了後も時計方向に回転さ
れる。

【０１０２】そして中間シ−ト１１上に記録されたカラ
−画像は、図１の第１の実施例と同様に受像体に転写さ
れ、必要に応じて定着動作が行われる。

【０１０３】次に、単色画像を記録する場合のプリント
動作について以下に説明する。単色画像の記録の場合
は、各色を重ねて記録するカラ−画像記録のような第１
シ−ト保持体５２を正逆に回転方向を換える必要がな
い。プリント動作は、まず記録ヘッド２３が押圧される
と共に第１シ−ト保持体５２が時計方向に回転され所望
の単色画像が記録される。そして図１の第１の実施例と
同様に転写、定着動作が行われ、記録画像が得られる。

【０１０４】以上の図４の実施例おいて、第１シ−ト保
持体５３と第２シ−ト保持体５７、５８に対して歯車、
ベルト等にて第１シ−ト保持体５２と連結させて駆動さ
せても同様のカラ−画像及び単色画像の記録動作が得ら
れる。

【０１０５】図５に示されるカラ−画像記録装置におい
ても、基本的には図４に示されるカラ−画像記録装置と
同様の作用が行われ、以下に説明する。

【０１０６】図５において、図１の第１の実施例と同様
のものには、同一の符号を付してある。５２は第１シ−
ト保持体で、芯金５４と、その外周面に弾性を有するゴ
ム層５５からなり、ゴム層５５の表面は粘着性を有する
シリコン系ゴム層が施されている。第１シ−ト保持体５
２は、ステッピングモ−タを有する駆動手段（図示せ
ず）によって芯金５４の一端に固定されたプ−リ（図示
せず）に駆動伝達されて回転される。又第１シ−ト保持
体５２は、開閉軸４にて開閉可能に軸支された開閉側板
５に回転可能に支持され、記録位置に対し着脱可能に構
成されている。５７、５８は、第２シ−ト保持体で、芯
金５９と、その外周面に弾性を有するゴム層６０からな
り、その表面は粘着性を有するシリコン系ゴム層が施さ
れている。第２シ−ト保持体５７、５８は、回動可能に
軸支された第２保持体側板６１、６２にそれぞれ回転自
在に設けられている。第２保持体側板６１、６２には圧
接バネ６３が設けられ、第１シ−ト保持体５２に対して
第２シ−ト保持体５７、５８を圧接せしめている。６、
７はシ−ト挟持体で、回動可能に軸支されたＡ保持板８
とＢ保持板９にそれぞれ回転自在に設けられている。Ａ
保持板８とＢ保持板９には、押圧バネ１０が設けられ、
第２シ−ト保持体５７、５８に対してシ−ト挟持体６、
７を圧接せしめている。

【０１０７】１１は中間シ−トで、具体的な構成は図７
に示す通り中間シ−ト基体１２の一方の面に光透過性の
染着層１３が塗布されている。中間シ−ト１１は第１シ
−ト保持体５２の表面の粘着性と第２シ−ト保持体５
７、５８の押圧により染着層１３の塗布されていない面
が第１シ−ト保持体５２の表面に密着保持され、第２シ
−ト保持体５７、５８の表面の粘着性とシ−ト挾持体
６、７の押圧により染着層１３の塗布面が第２シ−ト保
持体５７、５８の表面に密着保持されている。又密着保
持される中間シ−ト１１の長さは、本装置の基準記録画
像長さの２倍以上の長さで、その両端をシ−ト挾持体
６、７で挾持されている。図１の第１の実施例と同様に
中間シ−ト供給ロ−ル１４と中間シ−ト巻取ロ−ル（図
示せず）が設けられ、中間シ−ト供給ロ−ル１４は、開
閉側板５を支持する開閉軸４と同軸上に回転可能に軸支
されている。

【０１０８】１６は熱転写記録のインクシ−トで、基本
的には図８に示すように、インクシ−ト基体１７の表面
にイエロ−の色材層１８、マゼンタの色材層１９、シア
ンの色材層２０をそれぞれ記録面の広さに対応したサイ
ズに順次塗布されている。２１はインクシ−ト供給ロ−
ル、２２はインクシ−ト巻取ロ−ルである。２３は記録
ヘッドで、第１シ−ト保持体５２及び第２シ−ト保持体
５７、５８に密着保持される中間シ−ト１１のほぼ中央
にて離接可能に構成されている。記録時はインクシ−ト
１６の色材層塗布面と中間シ−ト１１の染着層１３表面
を記録ヘッド２３で押圧挟持され、非記録時はインクシ
−ト１６の色材層塗布面と中間シ−ト１１の染着層１３
表面が離れる状態まで記録ヘッド２３が離間される。

【０１０９】以上のように構成されたカラ−画像記録装
置のプリント動作について、以下図５を用いて説明す
る。図５はカラ−画像記録装置の要部構成の断面図であ
り、記録時の状態を示す。

【０１１０】カラ−画像記録のプリント動作を以下に説
明する。まず、中間シ−ト供給ロ−ル１４と中間シ−ト
巻取ロ−ル（図示せず）がそれぞれ巻取る方向に回転さ
れ、回転伝達系に設けたトルクリミッタ−（図示せず）
にて巻取り力が働き、中間シ−ト１１は常に張架され
る。そして図５に示すように記録ヘッド２３の押圧にて
インクシ−ト１６の色材層塗布面と中間シ−ト１１の染
着層１３表面が接触され、第１シ−ト保持体５２はステ
ッピングモ−タを有する駆動手段によって第１色目の記
録のため時計方向に回転される。第１シ−ト保持体５２
の回転にて第２シ−ト保持体５７、５８が従動して回転
される。この時、記録ヘッド２３に印加された記録信号
に応じた熱パルスをインクシ−ト１６の裏側から受けな
がら第１シ−ト保持体５２の回転と共にインクシ−ト１
６が送り出され、中間シ−ト１１の染着層１３上に第１
色目が記録される。第１シ−ト保持体５２は、記録する
画像の少なくとも中間シ−ト１１の移動方向の長さを任
意な記録画像長さに指定できる操作手段によって、図１
中の受像体２５のサイズ又は指定した記録画像長さの画
像終端の信号等に対応して所定の回転量が制御され、回
転される。この時、中間シ−ト供給ロ−ル１４から引き
出された中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体６で押圧され
シ−ト挟持体７で挟持される位置までは第１シ−ト保持
体５２及び第２シ−ト保持体５７、５８の表面の少なく
とも一方に密着保持されながら移動される。本装置の基
準画像長さ以下のカラ−画像を記録された時は、第１色
目の画像が記録された中間シ−ト１１の面は第１シ−ト
保持体５２及び第２シ−ト保持体５８に密着保持されて
いる。又基準画像長さ以上のカラ−画像を記録された時
は、第１色目の画像が記録された中間シ−ト１１の先端
部が中間シ−ト巻取ロ−ル１５の巻取り力によって第２
シ−ト保持体５８及びシ−ト挟持体７から離れて移動さ
れる。第１色目の記録が完了すると、第１シ−ト保持体
５２は反時計方向に回転される。この時、第１色目の画
像が記録された中間シ−ト１１は、シ−ト挟持体７、第
２シ−ト保持体５７、５８の押圧によって第１シ−ト保
持体５２の表面に密着状態が形成され、第２色目の記録
のために記録開始位置まで戻る。又この反転時、インク
シ−ト１６と記録ヘッド２３は中間シ−ト１１から離間
した状態で待機しており、第２色目の記録に合わせて押
圧接触し第１色目と同様に第２色目の画像が記録され
る。同様にして第３色目（最終色とする）の記録が完了
すると、インクシ−ト１６と記録ヘッド２３が中間シ−
ト１１から離間した状態で待機される。又第１シ−ト保
持体５２は、第３色目の記録完了後も時計方向に回転さ
れる。

【０１１１】そして中間シ−ト１１上に記録されたカラ
−画像は、図１の第１の実施例と同様に受像体に転写さ
れ、必要に応じて定着動作が行われる。

【０１１２】次に、単色画像を記録する場合のプリント
動作について以下に説明する。単色画像の記録の場合
は、各色を重ねて記録するカラ−画像記録のような第１
シ−ト保持体５２を正逆に回転方向を換える必要がな
い。プリント動作は、まず記録ヘッド２３が押圧される
と共に第１シ−ト保持体５２が時計方向に回転され所望
の単色画像が記録される。そして図１の第１の実施例と
同様に転写、定着動作が行われ、記録画像が得られる。

【０１１３】以上の図４、図５の実施例において、第１
シ−ト保持体５２、５３及び第２シ−ト保持体５７、５
８の個数及び大きさは限定するものではなく、さらに多
く、又同じ大きさのものを並列させても同様の記録動作
が得られる。又、シ−ト挾持体６、７を第１シ−ト保持
体５２又は５３と第２シ−ト保持体５７又は５８に一つ
ずつ圧接せしめる構成にしても同様の記録動作が得られ
る。

【０１１４】以上のように本実施例によれば、連続のシ
−ト状基体１２の一方の面上に光透過性の染着層１３を
有する中間シ−ト１１と、中間シ−ト１１の他方の面を
保持する第１シ−ト保持体５２あるいは５２、５３と、
第１シ−ト保持体５２あるいは５２、５３に対し中間シ
−ト１１を介して圧接せしめると共に中間シ−ト１１の
一方の面を保持する第２シ−ト保持体５７、５８と、並
列せしめた一端又は両端に位置する第１シ−ト保持体５
３、又は及び第２シ−ト保持体５７、５８に対して圧接
し中間シ−ト１１を第１シ−ト保持体５３、又は及び第
２シ−ト保持体５７、５８に密着せしめ挟持するシ−ト
挟持体６、７と、保持せしめた状態で染着層１３にイン
ク材料を選択的に記録する記録手段と、中間シ−ト１１
のインク材料が記録された表面と受像体２５とを接触せ
しめた状態で中間シ−ト１１の染着層１３と共に中間シ
−ト１１上に記録せしめたインク材料を受像体２５に転
写せしめる転写手段とを有し、第１シ−ト保持体５２、
５３の表面、又は中間シ−ト１１の他方の面の少なくと
も一方に粘着層を設けると共に第２シ−ト保持体５７、
５８の表面に粘着層を設け、中間シ−ト１１を第１シ−
ト保持体５２、５３及び第２シ−ト保持体５７、５８に
連続的に密着せしめて搬送し記録せしめることにより、
記録される位置を含むシ−ト挾持体６と７間の中間シ−
ト１１は第１シ−ト保持体５２、５３及び第２シ−ト保
持体５７、５８に密着状態に保持されながら移動するの
で、第１シ−ト保持体５２、５３に対する中間シ−ト１
１の蛇行やすべりがほとんど発生せず、色位置ずれの少
ない高品質のカラ−画像が任意の受像体２５上に得られ
る。又基準記録長さ以下で記録される時の中間シ−ト１
１は、記録が開始し完了するまで第１シ−ト保持体５
２、５３及び第２シ−ト保持体５７、５８に密着状態に
保持されたままなので、中間シ−ト１１の熱収縮を抑え
る効果が大きく、さらに色位置ずれが低減された高品質
のカラ−画像が得られる。又基準記録長さ以上に記録さ
れる時は、記録された中間シ−ト１１の先端部が密着保
持状態から解除されることがあるが、記録されてから解
除されるまでの時間が長く、記録熱にて上昇された中間
シ−ト１１の温度はほぼ常温まで低下されるので中間シ
−ト１１の熱収縮も少なく、色位置ずれの少ない高品質
のカラ−画像が得られる。

【０１１５】又、大径のシ−ト保持体を設けずにシ−ト
保持体に密着状態に保持される中間シ−ト１１の長さを
長く形成でき、さらに記録ヘッド２３に対向する第１シ
−ト保持体５２を小径にすることにより小型の記録ヘッ
ドを配設でき、記録装置の小型化、低価格化が図れる。

【０１１６】（実施例５）以下本発明の第５の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。

【０１１７】図６は本発明の第５の実施例におけるカラ
−画像記録装置の全体構成を示す断面図で、高速プリン
トを達成するカラ−画像記録装置である。

【０１１８】図６において、図１の第１の実施例と同様
のものには、同一の符号を付してある。６４、６５、６
６は第１シ−ト保持体で、芯金６７と、その外周面に弾
性を有するゴム層６８からなり、ゴム層６８の表面は粘
着性を有するシリコン系ゴム層が施されている。第１シ
−ト保持体６４、６５、６６は、第１保持体側板６９に
回転自在に支持されている。７０は駆動回転体で、第１
保持体側板６９に回転自在に支持され、ステッピングモ
−タを有する駆動手段（図示せず）によって駆動回転体
７０の一端に固定されたプ−リ（図示せず）に駆動伝達
されて回転される。第１シ−ト保持体６４、６５、６６
は、駆動回転体７０に対しそれぞれのゴム層６８の弾性
力にて圧接され、駆動回転体７０の回転に従動して回転
される。７１、７２は第２シ−ト保持体で、芯金７３
と、その外周面に弾性を有するゴム層７４からなり、そ
の表面は粘着性を有するシリコン系ゴム層が施されてい
る。第２シ−ト保持体７１、７２は第２保持体側板７
５、７６にそれぞれ回転自在に設けられ、第２保持体側
板７５、７６は第１保持体側板６９に移動可能に軸支さ
れている。第２保持体側板７５、７６には圧接バネ７７
が設けられ、隣合う２個の第１シ−ト保持体６４と６
５、及び６５と６６に対して第２シ−ト保持体７１と７
２をそれぞれ圧接せしめている。６、７はシ−ト挟持体
で、回動可能に軸支されたＡ保持板８とＢ保持板９にそ
れぞれ回転自在に設けられている。Ａ保持板８とＢ保持
板９には、押圧バネ１０が設けられ、第１シ−ト保持体
６４、６６に対してシ−ト挟持体６、７を圧接せしめて
いる。

【０１１９】１１は中間シ−トで、具体的な構成は図７
に示す通り中間シ−ト基体１２の一方の面に光透過性の
染着層１３が塗布されている。中間シ−ト１１は第１シ
−ト保持体６４、６５、６６表面の粘着性とシ−ト挟持
体６、７及び第２シ−ト保持体７１、７２の押圧により
染着層１３の塗布されていない面が第１シ−ト保持体６
４、６５、６６の表面に密着された状態に保持され、染
着層１３の塗布面が第２シ−ト保持体７１、７２の表面
に粘着力で保持されている。又密着保持される中間シ−
ト１１の両端をシ−ト挾持体６、７で挾持されている。
図１の第１の実施例と同様に中間シ−ト供給ロ−ル１４
と中間シ−ト巻取ロ−ル（図示せず）が設けられ、常に
それぞれ中間シ−ト１１を巻取る方向に回転される。巻
取り力はそれぞれトルクリミッタ−（図示せず）で調整
され、常に中間シ−ト１１は張架されている。中間シ−
ト供給ロ−ル１４は、開閉側板５を支持する開閉軸４と
同軸上に回転可能に軸支されている。

【０１２０】７８、７９、８０は熱転写記録のインクシ
−トで、イエロ−、マゼンタ、シアンのそれぞれの色材
が表面部に塗布されている。８１、８２、８３は記録ヘ
ッドで、第１シ−ト保持体６４、６５、６６に対しそれ
ぞれ離接可能で記録位置の整合をとって配置されてい
る。

【０１２１】以上のように構成されたカラ−画像記録装
置のプリント動作について、以下図６を用いて説明す
る。

【０１２２】ステッピングモ−タを有する駆動手段（図
示せず）によって駆動回転体７０が反時計方向に回転さ
れ、駆動回転体７０に圧接された第１シ−ト保持体６
４、６５、６６、及び第２シ−ト保持体７１、７２が回
転される。中間シ−ト１１は表面に粘着性を有する第１
シ−ト保持体６４にシ−ト挾持体６で均一に押圧され、
第１シ−ト保持体６４に密着した状態で第１シ−ト保持
体６４の回転にともない中間シ−ト供給ロ−ル１４から
送り出される。中間シ−ト供給ロ−ル１４と中間シ−ト
巻取ロ−ル（図示せず）は常にそれぞれ中間シ−ト１１
を巻取る方向に回転される。巻取り力はそれぞれトルク
リミッタ−（図示せず）で調整され、常に中間シ−ト１
１は張架されている。シ−ト挾持体６、７は、第１シ−
ト保持体６４、６６の回転にともない回転される。ま
ず、記録画像先端部の到来に合わせて記録ヘッド８１が
インクシ−ト７８を介して第１シ−ト保持体６４に押圧
され、記録信号に対応した熱パルスが印加されて中間シ
−ト１１の染着層上に第１色目のイエロ−の画像が記録
される。第１色目が記録された中間シ−ト１１は、第１
シ−ト保持体６４、第２シ−ト保持体７１及び第１シ−
ト保持体６５に密着保持されて移動し、第１色目の画像
位置と整合した位置に第１色目と同様に記録ヘッド８２
とインクシ−ト７９により第２色目のマゼンタの画像が
記録される。第２色目が記録された中間シ−ト１１は、
第１シ−ト保持体６５、第２シ−ト保持体７２及び第１
シ−ト保持体６６に密着保持されて移動し、同様に記録
ヘッド８３とインクシ−ト８０により第３色目のシアン
の画像が記録されてカラ−画像の記録は終了する。駆動
回転体７０はさらに回転駆動し、記録された中間シ−ト
１１は、第１シ−ト保持体６６とシ−ト挾持体７で挟持
されている位置へ到達するまで第１シ−ト保持体６６に
密着保持され、中間シ−ト巻取ロ−ル（図示せず）の巻
取り力にて第１シ−ト保持体６６及びシ−ト挟持体７か
ら離れ、転写手段に導かれる。

【０１２３】そして中間シ−ト１１上に記録されたカラ
−画像は、図１の第１の実施例と同様に受像体に転写さ
れ、必要に応じて定着動作が行われる。

【０１２４】以上の図６の実施例において、第１シ−ト
保持体６６及び第２シ−ト保持体７１、７２の大きさは
限定するものではなく同じ大きさのものを並列させる構
成、又並列される一端又は両端の位置にさらに第２シ−
ト保持体を設けシ−ト挾持体６、７を第１シ−ト保持体
と第２シ−ト保持体に一つずつ又は両端に設けた第２シ
−ト保持体に圧接せしめる構成、又駆動回転体７０を第
１シ−ト保持体６６、６７、６８と同様にする構成等に
しても同様の記録動作が得られる。

【０１２５】以上のように第５の実施例によれば、連続
のシ−ト状基体１２の一方の面上に光透過性の染着層１
３を有する中間シ−ト１１と、所定の間隙をもって配設
し中間シ−ト１１の他方の面を保持する複数の第１シ−
ト保持体６４、６５、６６と、複数の第１シ−ト保持体
６４、６５、６６の隣合う２個に対し中間シ−ト１１を
介して圧接せしめると共に中間シ−ト１１の一方の面を
保持する第２シ−ト保持体７１、７２と、並列せしめた
両端に位置する第１シ−ト保持体６４、６６、又は及び
第２シ−ト保持体７１、７２に対して圧接し中間シ−ト
１１を第１シ−ト保持体６４、６６、又は及び第２シ−
ト保持体７１、７２に密着せしめ挟持するシ−ト挟持体
６、７と、保持せしめた状態で染着層１３にインク材料
を選択的に記録する複数の記録手段と、中間シ−ト１１
のインク材料が記録された表面と受像体２５とを接触せ
しめた状態で中間シ−ト１１の染着層１３と共に中間シ
−ト１１上に記録せしめたインク材料を受像体２５に転
写せしめる転写手段とを有し、複数の第１シ−ト保持体
６４、６５、６６の表面、又は中間シ−ト１１の他方の
面の少なくとも一方に粘着層を設けると共に第２シ−ト
保持体７１、７２の表面に粘着層を設け、さらに複数の
第１シ−ト保持体６４、６５、６６に対向させて複数の
記録手段をそれぞれ配設せしめ、中間シ−ト１１を第１
シ−ト保持体６４、６５、６６及び第２シ−ト保持体７
１、７２に連続的に密着保持せしめて搬送し記録せしめ
ることにより、少なくとも最終色を記録する位置を通過
するまでは画像記録される中間シ−ト１１が第１シ−ト
保持体６４、６５、６６及び第２シ−ト保持体７１、７
２に密着保持されながら移動されるので中間シ−ト１１
の蛇行や第１シ−ト保持体６４、６５、６６及び第２シ
−ト保持体７１、７２に対する中間シ−ト１１のすべり
が発生せず、又中間シ−ト１１の熱収縮も抑える効果が
あり、色位置ずれのない高品質のカラ−画像が任意の受
像体上に得られるものである。

【０１２６】又、中間シ−ト１１の一方向の移動にて２
色又は３色同時に記録され、さらに最終色を記録しなが
ら最終色が記録された中間シ−ト１５を転写手段に導く
ことにより、ファ−ストプリント速度及び連続プリント
速度の高速化が得られる。

【０１２７】又、記録ヘッドに対向せしめる第１シ−ト
保持体６４、６５、６６を小径にすることにより小型の
記録ヘッドが配設でき、記録装置の小型化、低価格化が
図れる。

【０１２８】以上の図１、２、３、４、５、６に使用し
た部材の構成と材料を具体的に以下に示す。

【０１２９】シ−ト保持体、第１シ−ト保持体、第２シ
−ト保持体の粘着性表面部は、芯金の外周面にクロロプ
レンゴムを設けた上に１mm厚のシリコン系ゴム（離型性
シリコン樹脂と粘着性シリコン樹脂を混合して組み合わ
せたもの）を張り合わせて使用した。表面部の材料の加
工方法は、予めチュ−ブを作っておきそれをかぶせたも
のや、金型成型で直接製造したものでもよく、特にその
加工方法に影響されるされるものではない。又粘着性材
料としては、この他にフロロシリコンゴム、フッソゴ
ム、ウレタンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン等
を用いることができる。

【０１３０】粘着性の度合は、ゴム表面の平滑性にも依
存し鏡面に近いほど粘着性は増加する。粘着性の指標と
して、中間シ−トを剥離したときの剥離力で表し（ＪＩ
ＳＺ０２３７ １８０度引きはがし法による）、その値
が０．１ｇ／ｉｎｃｈ以上あれば中間シ−トの熱収縮を
防止する効果が期待でき、中間シ−トあるいは受像体の
搬送性をも考慮すると１ｇ／ｉｎｃｈ以上３ｇ／ｉｎｃ
ｈ以下が適切であった。この効果の確認としては、サ−
マルヘッドに５Ｊ／cm² のエネルギ−を印加してして記
録した後の中間シ−トの収縮量で測る。シ−ト保持体表
面の剥離力が０．１ｇ／ｉｎｃｈのときの熱収縮量は、
２００mm幅あたり約０．２mmで、１ｇ／ｉｎｃｈ以上で
約０．１５mmであった。又中間シ−トや受像体の蛇行や
すべりは、ほとんど発生されなかった。ちなみに粘着性
を有さないゴム材料を使用した場合は、約０．３mmの熱
収縮がみられ、又シ−ト挟持体の軸方向の押圧力を均一
に微調整されていないと蛇行が発生した。又このとき使
用した中間シ−トは、ポリエチレンテレフタレ−トフィ
ルム（厚さ２３μ ルミラ− 東レ（株）製）を中間シ
−ト基体として用い、その表面にポリビニルブチラ−ル
樹脂（ＢＬ−Ｓ平均重合度：約３５０ 積水化学工業
（株）製）４重量部、含シロキサンアクリルシリコン樹
脂溶液（Ｆ−６Ａ 有効成分５４ｗｔ％、三洋化成工業
（株）製）０．２４重量部、ジ−ｎ−ブチル錫ジュラウ
レ−ト０．００１重量部、トルエン１８重量部、２−ブ
タノン１８重量部からなる塗料を塗工し染着層を形成し
た。

【０１３１】中間シ−ト基体としては、各種高分子フィ
ルムが使用できる。各種高分子フィルムとして、例え
ば、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル
系、ポリイミド系、ポリエ−テル系、セルロ−ス系、ポ
リオキサジアゾ−ル系、ポリスチレン系、フッソ系フィ
ルム等がある。特に、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポ
リエチレンナフタレ−ト、アラミド、トリアセチルセル
ロ−ス、ポリパラバン酸、ポリサルホン、ポリプロピレ
ン、セロファン、防湿処理セロハンあるいはポリエチレ
ン等の各フィルムが有用である。

【０１３２】又染着層は、少なくとも高分子を用いて形
成されている。高分子としては各種高分子が使用でき
る。例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアセタ−ル
系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、アミド系樹脂、セルロ−ス
系樹脂、塩素化樹脂等がある。特に、アクリロニトリル
−スチレン共重合樹脂、ポリスチレン、スチレン−アク
リル共重合樹脂、飽和ポリエステル、ポリエウテルウレ
タン、塩化ゴム、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル樹
脂、塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合樹脂（さらにビニルアルコ−ル、マレイン酸、その
他の成分が共重合されていてもよい）、塩化ビニル−ア
クリル酸エステル共重合樹脂（複数のアクリル酸エステ
ルを用いた多成分共重合樹脂を含む）、酢酸ビニル樹
脂、ポリカ−ボネ−トあるいはセルロ−ス系樹脂から選
択された少なくとも１種を用いたとき、昇華型染料転写
記録では記録感度が高く良好である。

【０１３３】高分子のガラス転移点が４０℃−１５０℃
の範囲、高分子の平均重合度が１５０−３０００の範
囲、あるいはフロ−軟化点が３００℃以下のものが特に
望ましい。受像体への染着層の転写、あるいは受像体が
例えば紙などの多孔質の場合、紙の繊維中へ染着層樹脂
を定着させる目的に対し、平均重合度が２０００以下の
分子量の小さい高分子、あるいはフロ−軟化点が２５０
℃以下の高分子が特に望ましい。画像が形成された染着
層が受像体上に転写されるため、染着層は透明性の高い
高分子が望ましい。染着層の高分子として特にポリビニ
ルアセタ−ルが望ましい。ポリビニルアセタ−ルは、ポ
リビニルアルコ−ルに各種アルデヒド例えば、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアセタ−ルか
ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルブチラ−ル等が特に
有用である。

【０１３４】インクシ−トは昇華型熱転写記録のシ−ト
を用い以下の様にして作製した。下面に滑性耐熱層を有
し、上面にアンカ−コ−ト層を有するポリエチレンテレ
フタレ−トフィルムのアンカ−コ−ト層上に下記の３色
の塗料を塗り、シアン、マゼンタ、イエロ−の各色材層
を有するインクシ−トを作製した。（表１）に各塗料の
成分構成を示す。

【０１３５】

【表１】

【０１３６】以上のインクシ−トを用いてサ−マルヘッ
ドを中間シ−ト保持体に押圧（約３kg）し、（表２）の
記録条件にて記録した。

【０１３７】

【表２】

【０１３８】又、インクシ−トとして熱溶融型記録のも
のも使用することができる。これには溶融時の粘度が１
０万センチポアズのシアン、マゼンタ、イエロ−の色材
層を有するインクシ−トを用いた。これらを使用したと
きの記録条件を（表３）に示す。

【０１３９】

【表３】

【０１４０】さらに中間シ−トの染着層上に昇華型熱記
録の色材と熱溶融型記録の色材を混在させて記録するこ
とも可能で、例えば染着層上に写真の画像を昇華型染料
で熱記録し文字部を熱溶融の色材で記録することによ
り、両者の記録方法の特長を活かした極めて品質の高い
記録画像が得られるのも本発明の優れた高価である。

【０１４１】以上説明したように本発明は、記録時に中
間シ−トの収縮をともなう熱記録方法において特に効果
を発揮するが、例えばインクジェット記録等の色を重ね
てカラ−画像を形成する記録方法についても、繰り返し
位置精度の正確さ及び受像体の種類によらず高品質な画
像が得られる点で優れた効果を有している。

【０１４２】又、シ−ト保持体の表面が粘着性を有する
実施例にて説明したが、図９に示すように中間シ−ト自
身が粘着性を有するものでも同様の効果が得られる。図
９中１２は中間シ−ト基体、１３は染着層で図１の実施
例の図７で説明したものと同様の材料を使用した。８４
は粘着層で、（表４）の塗料を塗布して形成し、染着層
１３及び粘着層８４を有する中間シ−ト１１を製作し
た。

【０１４３】

【表４】

【０１４４】この粘着性を有する中間シ−トを用いて、
通常使用されている粘着性のないゴム表面を持つシ−ト
保持体を使い、図１及び図３、図４、図５、図６の構成
で実験したところ熱収縮量が２００mmあたり約０．１５
mmと少なく、色ずれの少ない高品質な記録画像が得られ
た。

【０１４５】次に転写手段、定着手段の詳細について説
明する。転写手段の発熱体２９は、セラミック基板上に
３mm幅の抵抗塗料を塗布した発熱体面の表面をテフロン
処理したポリイミドフィルムで覆ったもので、それを加
熱源として使用した。この発熱体２９には、交流電流を
通電し発熱体２９に内蔵したサ−ミスタ−によりフィル
ム表面温度を制御し、実際には１６５℃±５℃の温度範
囲で使用した。転写加圧ロ−ラ３０は、ゴム厚５mm、直
径２５mmの硬度３０度のシリコンゴムロ−ラを用いて転
写時の圧力を７kg／２００mmで使用した。中間シ−ト１
１上の染着層１３は受像体２５全面と溶融接着し分離ロ
−ラ３１で受像体２５サイズに応じて中間シ−ト基体１
２と染着層１３の間で分離される。このようにして染着
層１３上の記録画像は、色材を染着層１３と受像体２５
の間に挟んだ形となるので擦りに対しても強く耐久性の
優れたプリントが得られるのも本発明の特徴である。

【０１４６】以上の説明では、固定した細長い面状の発
熱部を有する発熱体について説明したが、これに代えて
定着手段で用いるようなヒ−トロ−ラを使っても同様な
効果が得られる。特に、固定した細長い面状の発熱部を
有する発熱体を用いることにより、約３秒以下で所定の
転写温度、例えば上記の１６５℃に上昇でき、ウォ−ム
アップが不要となり、消費電力の低減、プリント時間の
短縮が得られる。

【０１４７】次に中間シ−ト基体１２と分離した受像体
２５上の染着層１３は必要に応じて定着手段で加熱定着
処理がなされる。表面温度が約１８０℃で表面をシリコ
ンゴムで被覆された金属ロ−ラ（直径２５mm、ゴム厚３
mm、ゴム硬度４０度、ロ−ラ内部をハロゲンランプで加
熱）をヒ−トロ−ラ３５とし、表面をシリコンゴムで被
覆されたロ−ラ（直径３０mm、ゴム厚５mm、ゴム硬度５
０度）の加圧ロ−ラ３６間に２０kgの圧力をかけ、ヒ−
トロ−ラ３５側に受像体２５上の染着層１３が接するよ
うに受像体２５を通過させる。受像体２５が普通紙の場
合、定着手段を通過する以前の光沢度は約６５％であっ
たが加熱処理後では約８％まで低下し染着層の存在がわ
からないほどの表面状態にまで改質される。以上のよう
にして得られた普通紙上の定着画像は鉛筆に対する筆記
性も良好であった。

【０１４８】

【発明の効果】以上のように本発明は、連続のシ−ト状
基体の一方の面上に光透過性の染着層を有する中間シ−
トと、前記中間シ−トの他方の面を保持するシ−ト保持
体と、前記シ−ト保持体に対して圧接し前記中間シ−ト
を前記シ−ト保持体に密着せしめ挟持するシ−ト挟持体
と、保持せしめた状態で前記染着層にインク材料を選択
的に記録する記録手段と、前記中間シ−トのインク材料
が記録された表面と受像体とを接触せしめた状態で前記
中間シ−トの前記染着層と共に前記中間シ−ト上に記録
せしめたインク材料を前記受像体に転写せしめる転写手
段とを有し、前記シ−ト保持体の表面、又は前記中間シ
−トの他方の面の少なくとも一方に粘着層を設け、前記
粘着層の表面の粘着力と前記シ−ト挟持体の挟持力で前
記中間シ−トを搬送し記録せしめることにより、シ−ト
保持体に対する中間シ−トの蛇行やすべりがほとんど発
生せず、又中間シ−トの熱収縮も抑えられて色ずれの少
ない色再現の良好な高品質のカラ−画像を提供するもの
である。加えて受像体上の記録画像表面は染着層に覆わ
れるので直接インク材料が擦られることがなくなり定着
性の優れた記録画像をも提供するものである。さらに表
面に粘着層を設けたシ−ト保持体にすることより、中間
シ−トを用いた記録及び受像体上に直接に記録でき、両
者とも色ずれの少ない良好なカラ−画像を得ることがで
きる装置構成が簡単なカラ−画像記録装置を提供するも
のである。さらに小型、低価格化及びプリント速度の高
速化が得られるカラ−画像記録装置を提供するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例におけるカラ−画像記録装
置の全体構成を示す断面図

【図２】本発明の第２実施例におけるカラ−画像記録装
置の全体構成を示す断面図

【図３】本発明の第３実施例におけるカラ−画像記録装
置の全体構成を示す断面図

【図４】本発明の第４実施例におけるカラ−画像記録装
置の要部構成を示す断面図

【図５】本発明の第４実施例の他の実施例におけるカラ
−画像記録装置の要部構成を示す断面図

【図６】本発明の第５実施例におけるカラ−画像記録装
置の要部構成を示す断面図

【図７】本発明の実施例における中間シ−トの断面模式
図

【図８】本発明の実施例におけるインクシ−トの断面模
式図

【図９】本発明の実施例における中間シ−ト自身が粘着
性を有する場合の中間シ−トの断面模式図

【図１０】従来の中間シ−トを用いた熱転写記録装置の
概略構成図

【図１１】従来の受像体上に直接に記録する熱転写記録
装置の概略構成図

【符号の説明】

１ シ−ト保持体 ２ 芯金 ３ ゴム層 ４ 開閉軸 ５ 開閉側板 ６ シ−ト挟持体 ７ シ−ト挟持体 ８ Ａ保持板 ９ Ｂ保持板 １０ 押圧バネ １１ 中間シ−ト １２ 中間シ−ト基体 １３ 染着層 １４ 中間シ−ト供給ロ−ル １５ 中間シ−ト巻取ロ−ル １６ インクシ−ト １７ インクシ−ト基体 １８ イエロ−の色材層 １９ マゼンタの色材層 ２０ シアンの色材層 ２１ インクシ−ト供給ロ−ル ２２ インクシ−ト巻取ロ−ル ２３ 記録ヘッド ２４ 給紙カセット ２５ 受像体 ２６ サイズセンサ− ２７ レジストロ−ラ ２８ レジストロ−ラ ２９ 発熱体 ３０ 転写加圧ロ−ラ ３１ 分離ロ−ラ ３２ 冷却ファン ３３ 分離づめ ３４ 定着ランプ ３５ ヒ−トロ−ラ ３６ 定着加圧ロ−ラ ３７ 温度センサ− ３８ 排出ロ−ラ ３９ 排出ロ−ラ ４０ 位置決め板 ４１ 位置決め軸 ４２ 本体側板 ４３ 受像体 ４４ 案内板 ４５ 第１受像体 ４６ 給紙カセット ４７ サイズセンサ− ４８ レジストロ−ラ ４９ レジストロ−ラ ５０ 案内板 ５１ 第２受像体 ５２ 第１シ−ト保持体 ５３ 第１シ−ト保持体 ５４ 芯金 ５５ ゴム層 ５６ 第１保持体側板 ５７ 第２シ−ト保持体 ５８ 第２シ−ト保持体 ５９ 芯金 ６０ ゴム層 ６１ 第２保持体側板 ６２ 第２保持体側板 ６３ 圧接バネ ６４ 第１シ−ト保持体 ６５ 第１シ−ト保持体 ６６ 第１シ−ト保持体 ６７ 芯金 ６８ ゴム層 ６９ 第１保持体側板 ７０ 駆動回転体 ７１ 第２シ−ト保持体 ７２ 第２シ−ト保持体 ７３ 芯金 ７４ ゴム層 ７５ 第２保持体側板 ７６ 第２保持体側板 ７７ 圧接バネ ７８ インクシ−ト ７９ インクシ−ト ８０ インクシ−ト ８１ 記録ヘッド ８２ 記録ヘッド ８３ 記録ヘッド ８４ 粘着層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井 光司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 五十島 善也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 北岡 義隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】連続のシ−ト状基体の一方の面上に光透過
   性の染着層を有する中間シ−トと、前記中間シ−トの他
   方の面を保持するシ−ト保持体と、前記シ−ト保持体に
   対して圧接し前記中間シ−トを前記シ−ト保持体に密着
   せしめ挟持するシ−ト挟持体と、保持せしめた状態で前
   記染着層にインク材料を選択的に記録する記録手段と、
   前記中間シ−トのインク材料が記録された表面と受像体
   とを接触せしめた状態で前記中間シ−トの前記染着層と
   共に前記中間シ−ト上に記録せしめたインク材料を前記
   受像体に転写せしめる転写手段とを有し、前記シ−ト保
   持体の表面、又は前記中間シ−トの他方の面の少なくと
   も一方に粘着層を設け、前記粘着層の表面の粘着力と前
   記シ−ト挟持体の挟持力で前記中間シ−トを搬送し記録
   せしめることを特徴とするカラ−画像記録装置。
2. 【請求項２】表面に粘着層を設けたシ−ト保持体と、前
   記シ−ト保持体に対して圧接し受像体を前記シ−ト保持
   体に密着せしめ挟持するシ−ト挟持体と、前記受像体に
   インク材料を選択的に記録する記録手段とを有し、前記
   シ−ト保持体の前記粘着層の表面の粘着力と前記シ−ト
   挟持体の挟持力で前記受像体を搬送し前記受像体上に直
   接に記録せしめることを特徴とするカラ−画像記録装
   置。
3. 【請求項３】連続のシ−ト状基体の一方の面上に光透過
   性の染着層を有する中間シ−トと、前記中間シ−トの他
   方の面及び第１受像体を保持するシ−ト保持体と、前記
   シ−ト保持体に対して圧接し前記中間シ−トの他方の面
   及び第１受像体を前記シ−ト保持体に密着せしめ挟持す
   るシ−ト挟持体と、保持せしめた状態で前記染着層及び
   第１受像体にインク材料を選択的に記録する記録手段
   と、前記中間シ−トのインク材料が記録された表面と第
   ２受像体とを接触せしめた状態で前記中間シ−トの前記
   染着層と共に前記中間シ−ト上に記録せしめたインク材
   料を前記第２受像体に転写せしめる転写手段とを有し、
   前記シ−ト保持体の表面、又は前記中間シ−トの他方の
   面の少なくとも前記シ−ト保持体の表面に粘着層を設
   け、さらに前記シ−ト保持体の表面に第１受像体を供給
   する第１供給手段と、前記転写手段に前記第２受像体を
   供給する第２給紙手段とを配設し、前記粘着層の表面の
   粘着力と前記シ−ト挟持体の挟持力で前記中間シ−トあ
   るいは前記第１受像体を搬送し記録せしめることを特徴
   とするカラ−画像記録装置。
4. 【請求項４】連続のシ−ト状基体の一方の面上に光透過
   性の染着層を有する中間シ−トと、前記中間シ−トの他
   方の面を保持する第１シ−ト保持体と、前記第１シ−ト
   保持体に対し前記中間シ−トを介して圧接せしめると共
   に前記中間シ−トの一方の面を保持する第２シ−ト保持
   体と、並列せしめた一端又は両端に位置する前記第１シ
   −ト保持体、又は及び前記第２シ−ト保持体に対して圧
   接し前記中間シ−トを前記第１シ−ト保持体、又は及び
   前記第２シ−ト保持体に密着せしめ挟持するシ−ト挟持
   体と、保持せしめた状態で前記染着層にインク材料を選
   択的に記録する記録手段と、前記中間シ−トのインク材
   料が記録された表面と受像体とを接触せしめた状態で前
   記中間シ−トの前記染着層と共に前記中間シ−ト上に記
   録せしめたインク材料を前記受像体に転写せしめる転写
   手段とを有し、前記第１シ−ト保持体の表面、又は前記
   中間シ−トの他方の面の少なくとも一方に粘着層を設け
   ると共に前記第２シ−ト保持体の表面に粘着層を設け、
   前記中間シ−トを前記第１シ−ト保持体及び前記第２シ
   −ト保持体に連続的に密着保持せしめて搬送し記録せし
   めることを特徴とするカラ−画像記録装置。
5. 【請求項５】連続のシ−ト状基体の一方の面上に光透過
   性の染着層を有する中間シ−トと、所定の間隙をもって
   配設し前記中間シ−トの他方の面を保持する複数の第１
   シ−ト保持体と、前記複数の第１シ−ト保持体の隣合う
   ２個に対し前記中間シ−トを介して圧接せしめると共に
   前記中間シ−トの一方の面を保持する第２シ−ト保持体
   と、並列せしめた両端に位置する第１シ−ト保持体、又
   は及び第２シ−ト保持体に対して圧接し前記中間シ−ト
   を前記第１シ−ト保持体、又は及び前記第２シ−ト保持
   体に密着せしめ挟持するシ−ト挟持体と、保持せしめた
   状態で前記染着層にインク材料を選択的に記録する複数
   の記録手段と、前記中間シ−トのインク材料が記録され
   た表面と受像体とを接触せしめた状態で前記中間シ−ト
   の前記染着層と共に前記中間シ−ト上に記録せしめたイ
   ンク材料を前記受像体に転写せしめる転写手段とを有
   し、前記複数の第１シ−ト保持体の表面、又は前記中間
   シ−トの他方の面の少なくとも一方に粘着層を設けると
   共に前記第２シ−ト保持体の表面に粘着層を設け、さら
   に前記複数の第１シ−ト保持体に対向させて前記複数の
   記録手段をそれぞれ配設せしめ、前記中間シ−トを前記
   第１シ−ト保持体及び前記第２シ−ト保持体に連続的に
   密着保持せしめて搬送し記録せしめることを特徴とする
   カラ−画像記録装置。