JP2947078B2 - 熱転写印刷装置 - Google Patents

熱転写印刷装置

Info

Publication number
JP2947078B2
JP2947078B2 JP15798494A JP15798494A JP2947078B2 JP 2947078 B2 JP2947078 B2 JP 2947078B2 JP 15798494 A JP15798494 A JP 15798494A JP 15798494 A JP15798494 A JP 15798494A JP 2947078 B2 JP2947078 B2 JP 2947078B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
ink
intermediate recording
transparent material
ink ribbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP15798494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH081971A (ja
Inventor
茂 加藤
俊郎 河野
英史 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Victor Company of Japan Ltd filed Critical Victor Company of Japan Ltd
Priority to JP15798494A priority Critical patent/JP2947078B2/ja
Publication of JPH081971A publication Critical patent/JPH081971A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2947078B2 publication Critical patent/JP2947078B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Handling Of Cut Paper (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Impression-Transfer Materials And Handling Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶融性あるいは昇華性
のインクを記録媒体に転写する熱転写印刷装置に係り、
特に、中間記録媒体に一旦インク像を形成し、その後、
中間記録媒体に形成されたインク像を記録媒体に転写す
る再転写方式の熱転写印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写印刷装置は、図18に示すよう
に、インクリボン1と記録媒体2とを重ね合わせ、サー
マルヘッド3とプラテンローラ4との間に搬送し、イン
クリボン1に塗布されたインク1aをサーマルヘッド3
によって溶融あるいは昇華させて記録媒体2にインク像
を形成するものである。しかし、インクリボン1として
溶融性のインク1aを塗布したものを用い、記録媒体2
として表面の粗いものを用いると、図19(A)に示す
ように、インク1aが凹部に入り込めず、記録媒体2に
対するインク1aの付着力が弱いためインクリボン1を
記録媒体2より剥離させる際にインク1aの抜けが発生
しやすく、画質の品位を低下させてしまう。あるいは、
インク1aがさらに溶融して記録媒体2に染み込む状態
においては、図19(B)に示すように、インク1aが
凸部に転写されず、画質の品位が低下する。また、イン
クリボン1として昇華性のインク1aを塗布したものを
用いた場合には、記録媒体2としてはコストの高い特殊
な合成紙等を用いる必要があり、官製はがき等の普通紙
には印刷できない。
【0003】そこで、表面の粗い普通紙にも良好に印刷
できるように、また、ランニングコストを安くするため
に、溶融性あるいは昇華性のインクによって中間記録媒
体に一旦インク像を形成し、その後、その中間記録媒体
に形成されたインク像を記録媒体に転写する再転写方式
の熱転写印刷装置が考えられ、種々の提案がなされてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ものは、中間記録媒体にフルカラーのインク像を形成す
る際に、色ずれやインクの抜けが発生したり、記録媒体
への再転写時においても完全に再転写するのが困難であ
ったり、十分な品質の画像を得ることができなかった。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、
良好な品質の画像を得ることができる再転写方式の熱転
写印刷装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した従来
の技術の課題を解決するため、溶融性のインクあるいは
昇華性の複数のインクが所定の面順序で繰り返し塗布さ
れ、供給リールと巻き取りリールとの間に張架されたイ
ンクリボンと、帯状ベースフィルムに熱により溶融する
透明材が塗布され、供給リールと巻き取りリールとの間
に張架された中間記録媒体と、前記インクリボンのイン
クを前記中間記録媒体の透明材上に転写させる一つのヘ
ッド部と、記録媒体に前記中間記録媒体の透明材を転写
させる加熱転写部とを有し、前記インクリボンのインク
塗布面と前記中間記録媒体の透明材塗布面とを密着させ
た状態で前記インクリボン及び前記中間記録媒体を搬送
し、前記ヘッド部によって前記インクリボンのインクを
加熱して、前記ヘッド部に対し、前記中間記録媒体をイ
ンク色に応じた像形成毎に像形成開始方向である上流方
向から像形成終了方向である下流方向へと往復動させな
がら前記中間記録媒体の透明材上にインク像を重ね形成
し、全色のインク像形成後の前記中間記録媒体を前記
熱転写部に搬送し、前記中間記録媒体の透明材上に形成
されたインク像を透明材と共に前記記録媒体に転写させ
るようにした熱転写印刷装置において、前記ヘッド部
前記加熱転写部とのの所定位置設けられ、前記中間
記録媒体の透明材上に往復動させながらインク像を形成
する際には前記中間記録媒体の前記所定位置より前記下
流方向への移動と前記上流方向への所定以上の移動とを
阻止するように保持し、全色のインク像形成後の前記中
間記録媒体を搬送する際には前記中間記録媒体を解放す
るクランプ手段を設けたことを特徴とする熱転写印刷装
置を提供するものである。
【0006】
【実施例】以下、本発明の熱転写印刷装置について、添
付図面を参照して説明する。図1は本発明の熱転写印刷
装置の一実施例を示す断面図、図2は本発明の熱転写印
刷装置で用いるインクリボン1を示す図、図3は本発明
の熱転写印刷装置で用いる中間記録媒体7を示す図、図
4は本発明の熱転写印刷装置の原理を説明するための
図、図5は本発明の熱転写印刷装置の上部フレーム10
0bを開放した状態を示す断面図、図6は本発明の熱転
写印刷装置の部分斜視図、図7は本発明の熱転写印刷装
置におけるサーマルヘッド3付近の部分分解斜視図、図
8〜図10は本発明の熱転写印刷装置の部分斜視図、図
11及び図12は本発明の熱転写印刷装置の部分断面
図、図13〜図15は本発明の熱転写印刷装置の部分拡
大断面図、図16は本発明の熱転写印刷装置の動作を説
明するための図、図17は本発明の熱転写印刷装置の動
作を説明するためのフローチャートである。なお、本発
明の熱転写印刷装置の構成要素において、従来のものと
同一機能部分については同一符号が付してある。
【0007】図1において、インクリボン1はインク塗
布面を下側にして供給リール5と巻き取りリール6との
間に張架されている。インクリボン1は、図2(A),
(B)に示すように、帯状ベースフィルム1b上に溶融
性あるいは昇華性のイエロ(Y),マゼンタ(M),シ
アン(C)の3色もしくはイエロ(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),ブラック(K)の4色のインク
1aを周期的に塗布したものである。図3に示すよう
に、帯状ベースフィルム7b上に熱により軟化あるいは
溶融する透明材7aが塗布された中間記録媒体7は、供
給リール8と巻き取りリール9との間に透明材7aを上
側にして張架されている。インクリボン1の上方にはサ
ーマルヘッド3が配置されており、その下方にはプラテ
ンローラ4が配置されている。中間記録媒体7はガイド
部材10の下側からプラテンローラ4の上側へ、さらに
ガイド部材11の下側へと搬送されるので、サーマルヘ
ッド3とプラテンローラ4との間でインクリボン1のイ
ンク1aと中間記録媒体7の透明材7aとが対向してい
る。
【0008】サーマルヘッド3及びプラテンローラ4と
巻き取りリール9との間には、再転写のための加熱ロー
ラ14が設けられ、その直上には押圧ローラ15が配置
されている。中間記録媒体7は加熱ローラ14と押圧ロ
ーラ15との間に挿入されており、後述するように記録
媒体2が加熱ローラ14と押圧ローラ15との間に搬送
されて中間記録媒体7の透明材7a上に形成されたイン
ク像が透明材7aと共に記録媒体2に転写される。さら
に、サーマルヘッド3及びプラテンローラ4と加熱ロー
ラ14及び押圧ローラ15との間には、中間記録媒体7
の下側にクランプベース12が、中間記録媒体7の上側
にクランパ13が設けられている。
【0009】なお、以上の本発明の熱転写印刷装置を構
成する各種の部品は筐体100内に収納されている。
【0010】まず、本発明の熱転写印刷装置の概略動作
について説明する。プラテンローラ4より離間している
サーマルヘッド3を下方に移動し、インクリボン1と中
間記録媒体7をプラテンローラ4に押圧する。記録媒体
2に最終的に転写されるべきインク像とは反対の像とな
るような電気信号を図示しない駆動回路によってサーマ
ルヘッド3に供給しながらプラテンローラ4を回転させ
ることにより、サーマルヘッド3で発生した熱により溶
融あるいは昇華したインク1aは中間記録媒体7の透明
材7a上に転写される。この時、巻き取りリール6を回
転させてインクリボン1を巻き取ることにより、中間記
録媒体7には図4(A)に示すような反転像が形成され
る。その後、巻き取りリール9及び加熱ローラ14を回
転させて中間記録媒体7のインク像を加熱ローラ14と
押圧ローラ15との間に移動させ、記録媒体2を中間記
録媒体7と押圧ローラ15との間に搬送する。加熱ロー
ラ14内の熱発生部材16によって加熱された加熱ロー
ラ14の熱と押圧ローラ15の圧力により、透明材7a
が溶融して記録媒体2に付着する。この時、中間記録媒
体7を巻き取りリール9によって巻き取ることにより、
記録媒体2上には図4(B)に示すように透明材7aと
共に正位像が転写される。
【0011】ところで、本実施例においては、インクリ
ボン1の幅をW1、中間記録媒体7の幅をW2、サーマ
ルヘッド3の発熱部分の幅(即ち、発熱抵抗体の幅)を
W3(図7参照)、記録媒体2の幅をW4とした時、こ
れらW1〜W4の関係を、W4≦W1≦W2≦W3とし
ており、これにより、記録媒体2の全面に転写記録が可
能である。
【0012】さらに、本発明の熱転写印刷装置の構成及
び動作の詳細について説明する。図5に示すように、筐
体100は下部フレーム100aと上部フレーム100
bとよりなり、上部フレーム100bは支持軸17を回
転軸として開閉するようになされている。下部フレーム
100aには中間記録媒体7の搬送経路より下方に位置
するもの、即ち、プラテンローラ4とその駆動手段,加
熱ローラ14とその駆動手段,中間記録媒体7,供給リ
ール8及び巻き取りリール9とそれらの駆動手段,クラ
ンプベース12等が収納され、上部フレーム100bに
は中間記録媒体7の搬送経路より上方に位置するもの、
即ち、インクリボン1,供給リール5及び巻き取りリー
ル6とそれらの駆動手段,サーマルヘッド3,押圧ロー
ラ15,クランパ13,記録媒体2の供給手段等が収納
されている。そして、図示のように、上部フレーム10
0bは下部フレーム100aに対して90°以上の角度
で開くことができるので、部品のメンテナンス,消耗品
の交換が容易である。
【0013】この状態で、後でも説明するように、供給
リール8及び巻き取りリール9は爪から外すだけで取り
出すことができるので、中間記録媒体7の交換は容易に
行われ、供給リール5及び巻き取りリール6も容易に取
り外すことができるので、搬送経路が解放されてインク
リボン1の交換のためのインクリボン1のフィルム掛け
回しも容易に行われる。また、上部フレーム100bの
先端付近にはフック18が軸18aを回動中心として設
けられ、スプリング19によってストッパ20に付勢さ
れている。上部フレーム100bを閉めた時には、下部
フレーム100aに固定されている軸21とフック18
に形成された半円部の切り欠き18bとが係合してロッ
クされる。さらに、下部フレーム100aに固定されて
いる板バネ22が上部フレーム100bの下面に当接さ
れるため、常に上部フレーム100bを上方に付勢し、
位置決めがなされることとなる。
【0014】さらに、図6を用いてインクリボン1の搬
送機構である供給リール5及び巻き取りリール6の周辺
について説明する。未使用のインクリボン1が巻回さ
れ、一端に切り欠きを有する円筒状の供給リール5は、
回転軸を持った保持部材23と一端に凸部を有し回転軸
を持った保持部材24とに支持され、供給リール5の一
端にある切り欠きに保持部材24の凸部が入り込んだ状
態で保持される。上部フレーム100bの両内側には支
持部材25a,25bが固定されており、支持部材25
b側に設けられた歯車26と支持部材25bとの間には
図示しない圧縮バネが挿入されて歯車26を支持部材2
5a側に押圧している。また、歯車26の回転軸は支持
部材25bの外側に設けられた図示しないEリングによ
って逸脱しないようになっている。また、支持部材25
bと保持部材23の間には圧縮バネ27が挿入され、供
給リール5が外れないようになっている。保持部材23
を矢印の方向に動かすと、供給リール5の一端にある切
り欠きが保持部材24の凸部より外れ、供給リール5を
取り外すことが可能となる。
【0015】供給リール5の駆動手段であるモータ28
に固定されているウォーム29とウォームホイール30
とが噛み合い、ウォームホイール30と同軸上にある歯
車31が歯車26と噛み合っている。印字中及びインク
リボン1の頭出し動作中においては、モータ28を停止
させることにより供給リール5に回転負荷が働き、イン
クリボン1にバックテンションを与えることができ、イ
ンクリボン1の搬送経路以外への巻き込みや、インクリ
ボン1のしわ及び弛み等を防止することができる。さら
に、モータ28によって歯車26を矢印の方向に回転さ
せることにより、インクリボン1により大きなバックテ
ンションを与えることも可能である。
【0016】センサ32はサーマルヘッド3と供給リー
ル5の間に設けられており、インクリボン1の一端が発
光部32aと受光部32bとの間に入り込んでいる。そ
して、発光部32aより受光部32bへと光を発し、Y
インクとCインク(図2(A)の場合)あるいはYイン
クとKインク(図2(B)の場合)の光の透過率の違い
を検知することにより、1色目のインクであるYインク
の頭出しを行う。センサ32と供給リール5との間には
インクリボン1を一定の押圧力で挟みこむローラ33,
34が設けられている。ローラ34の一端には外周部に
多数の溝が形成されている回転板35が固定され、その
溝部にはセンサ36が近接配置されている。インクリボ
ン1が搬送されると、ローラ34が回転すると同時に回
転板35が回転し、センサ36によって電気的パルスが
発生する。センサ36より得られるパルスの数をカウン
トすることにより、インクリボン1の頭出しが行われ
る。インクリボン1の1色目(イエロ)の頭出しが完了
していれば、2色目以降は各色の搬送方向の長さに相当
するパルス数をセンサ36が発生したら次色の先頭がサ
ーマルヘッド3の直下にあるものと判断し、巻き取りリ
ール6のモータ43を停止させて頭出しが完了する。
【0017】使用後のインクリボン1が巻回され、一端
に切り欠きを有する円筒状の巻き取りリール6は、回転
軸を持った保持部材38と一端に凸部を有し回転軸を持
った保持部材39とに支持され、巻き取りリール6の一
端にある切り欠きに保持部材39の凸部が入り込んだ状
態で保持される。上部フレーム100bの両内側には支
持部材40a,40bが固定されており、支持部材40
b側に設けられた歯車41と支持部材40bとの間には
図示しない圧縮バネが挿入されて歯車41を支持部材4
0a側に押圧している。モータ43に固定されているウ
ォーム44とウォームホイール45とが噛み合い、ウォ
ームホイール45と同軸上にある歯車46が歯車41と
噛み合っている。
【0018】よって、印字中、巻き取りリール6の駆動
手段であるモータ43を回転させてウォームホイール4
5を矢印の方向に回転させることにより、歯車46から
歯車41、さらに巻き取りリール6へと回転力が伝達さ
れ、中間記録媒体7の透明材7aに付着し固化したイン
ク1aをインクリボン1の帯状ベースフィルム1bより
剥離することができる。また、各色のインク1aの頭出
しも、モータ43を回転させることにより行うことがで
きる。なお、供給リール5側の歯車26と保持部材24
との間、巻き取りリール6側の歯車41と保持部材39
との間には図示しない摩擦部材が介挿され、巻き取りリ
ール6側の摩擦力が供給リール5側の摩擦力より大きく
なるように、上記の歯車41と支持部材40bとの間に
挿入される圧縮バネのバネ定数を上記の歯車26と支持
部材25bとの間に挿入される圧縮バネのバネ定数より
も大きくしている。
【0019】ところで、ローラ33は上部フレーム10
0bの両内側に回動可能に取り付けられた保持部材37
a,37bによってその両端を保持されている。図1に
示すように、ローラ33はスプリング47によってロー
ラ34に一定の押圧力で付勢されている。インクリボン
1を交換する際には、保持部材37a,37bを下方に
下げることにより、ローラ33,34間に隙間ができ、
容易にインクリボン1を通すことができる。
【0020】次に、図7〜図8を用いてサーマルヘッド
3及びプラテンローラ4の周辺について説明する。図7
において、L字状の保持金具48はサーマルヘッド3の
長手方向の中央部にあり、保持金具48の頂部折曲部と
スライド軸49とがネジ50で固定されて一体化され
る。スライド軸49は上側フレーム100b間に固定さ
れている支持部材51(図8に図示)に固定されている
リニアボールベアリング52に挿入されているため、上
下動可能となっている。保持金具48には押圧バネ53
が固定され、図8に示すように、円盤状回転部材54に
一端が軸支されているローラ55が回転降下することに
より押圧バネ53を押し下げ、サーマルヘッド3がイン
クリボン1と中間記録媒体7とを介してプラテンローラ
4に押圧するようになされている。
【0021】ローラ55の回転降下の停止位置は、軸5
6に固定されている回転板57の溝がセンサ58の位置
にきた時、その電気信号によりモータ60の電流を切り
停止させる。サーマルヘッド3のプラテンローラ4への
押圧解除は、モータ60を回転させ、回転板57の溝が
センサ59の位置にきた時にモータ60の電流を切り停
止させる。保持金具48とリニアボールベアリング52
との間には、圧縮バネ61(図1に図示)が嵌入されて
おり、圧縮バネ61の中をスライド軸49が上下する。
サーマルヘッド3のプラテンローラ4への押圧解除と共
に、圧縮バネ61は圧縮されていた状態から保持金具4
8を上へ押しながら元に戻るため、サーマルヘッド3を
プラテンローラ4から離間させる。
【0022】さらに、プラテンローラ4とサーマルヘッ
ド3の密着性を保つため、保持金具48には、図7に示
すように、軸62が固定され、この軸62にはスラスト
ベアリング63が挿入され、さらに板状の保持部材64
が挿入され、スペーサ65が挿入され、以上の部品が外
れないようにストップ部材66が軸62に固定される。
保持部材64にはその両端部に固定された固定金具67
a,67bを介してサーマルヘッド3が固定される。よ
って、小さな力でもスラストベアリング63と保持部材
64の間で保持部材64は矢印方向に揺動可能となり、
サーマルヘッド3がプラテンローラ4に対して斜めに下
降したとしても、サーマルヘッド3がプラテンローラ4
を押圧することによりサーマルヘッド3全体がプラテン
ローラ4と密着でき、印字不良をなくすことができる。
【0023】一方、プラテンローラ4は、図8に示すよ
うに、下部フレーム100aにその両端を回動可能に支
持され、軸の一方端部には圧縮バネ68が嵌入され、常
にプラテンローラ4をスラスト方向(軸方向)に付勢し
て一定の位置となるようにしている。プラテンローラ4
の駆動はパルスモータであるモータ69を駆動源として
モータ69の回転軸に固定されたプーリ70からプーリ
72にタイミングベルト71により伝達され、さらにプ
ーリ72と一体となっているプーリ73とプラテンロー
ラ4に連結されているプーリ75にタイミングベルト7
4を介して伝達される。これによりプラテンローラ4は
回転駆動される。
【0024】さらに、図9,図10を用いてクランパ1
3の周辺について説明する。図9において、クランパ1
3は初期状態においては上部フレーム100bの幅方向
両側に1対ずつ設けられたスプリング76によってクラ
ンプベース12を押圧しているため、中間記録媒体7は
クランプベース12及びクランパ13によるクランプ手
段で保持固定されている。これは、まず中間記録媒体7
に1色目のYインクのインク像を形成し、さらに2色目
のMインクをYインクの上に付着させる時、印字中の中
間記録媒体7を保持固定させることにより、Yインク形
成時に送られた分だけ正確に弛みがない元の状態に戻さ
せるためである。クランパ13のクランプ解除は、回転
軸77に固定されているカム78a,78bを回転さ
せ、クランパ13が固定されている保持部材79a,7
9bに連結されている軸80を押し上げることによりク
ランプベース12から離間することによりなされる。
【0025】その動作は、図10に示すように、上側フ
レーム100bに固定されているモータ81の軸に連結
されている歯車82と回転軸77に連結されている歯車
83とで行い、さらに、図9において、回転軸77の一
端に固定されて、かつ外周部に1つの凹部を有している
円板84の近傍にセンサ85,86が設けられ、センサ
86が凹部を検知してモータ81を停止させた時は、ク
ランパ13が押圧状態となり、センサ85が検知してモ
ータ81を停止させた時はクランパ13が解除状態とな
るように設定している。
【0026】次に、図11を用いて中間記録媒体7の搬
送機構である供給リール8,巻き取りリール9の周辺に
ついて説明する。図11において、中間記録媒体7が巻
かれている一端に切り欠きのある円筒状の供給リール8
は回転軸を持った保持部材87と一部に凸部のある回転
軸を持った保持部材88に支持され、かつ供給リール8
の切り欠きに保持部材88の凸部が入り込んだ状態にあ
る。圧縮バネ89により歯車90と摩擦部材91を押圧
し、歯車90は歯車92と噛み合っている。さらに、歯
車92の回転軸にはウォームホイール93が固定され、
ウォームホイール93はモータ95の回転軸に固定され
ているウォーム94と噛み合っている。従って、モータ
95が停止していても、プラテンローラ4が回転すると
同時に摩擦部材91と保持部材88の間で摩擦力が発生
し、供給リール8の出口側(図中右側)にバックテンシ
ョンがかかるので、中間記録媒体7とプラテンローラ4
とがよく密着し、中間記録媒体7はプラテンローラ4に
対して滑ることなく搬送され、色ずれやしわが発生する
ことがない。次色の印字の際には、供給リール8の駆動
手段であるモータ95を回転させて中間記録媒体7を巻
き戻す。
【0027】一方、インクリボン1より剥離・分離後の
中間記録媒体7が巻き取られる一端に切り欠きのある円
筒状の巻き取りリール9は、回転軸を持った保持部材9
6と一部に凸部のある回転軸を持った保持部材97に支
持され、かつ巻き取りリール9の切り欠きに保持部材9
7の凸部が入り込んだ状態にある。圧縮バネ98により
歯車99と摩擦部材101を押圧し、歯車99は歯車1
02と噛み合い、歯車102はモータ105に固定され
ているウォーム104と噛み合っているウォームホイー
ル103と一体となっている。よって、モータ105が
回転することにより摩擦部材101で発生する摩擦力に
より回転力が巻き取りリール9に伝達され、加熱ローラ
14と巻き取りリール9の間に張力が発生し、中間記録
媒体7は記録媒体2より剥離される。
【0028】ところで、中間記録媒体7の帯状ベースフ
ィルム7bの厚さは10μm〜20μmの間に設定され
ている。これにより、加熱ローラ14による熱伝達を損
なうことなく、また、中間記録媒体7自体の熱による変
形を最小限に抑え、中間記録媒体7のしわの発生も抑
え、インクリボン1のインク1aを透明材7aに3色あ
るいは4色転写する際の色ずれをなくすことができる。
【0029】さらに、図11,図12を用いて加熱ロー
ラ14,押圧ローラ15の周辺について説明する。図1
1に示すように、加熱ローラ14は円筒形で中空であ
り、その表面にはシリコンゴムが巻かれている。また、
加熱ローラ14はその両端をベアリング106a,10
6b及び支持部材107a,107bによって回動可能
に支持され、中空内部には保持部材109a,109b
によって保持された熱発生部材16が挿入されている。
この熱発生部材16としては本実施例ではハロゲンヒー
タを使用しているが、この限りではない。加熱ローラ1
4の一端にはウォームホイール110が固定され、ウォ
ームホイール110はパルスモータであるモータ112
の回転軸に固定されているウォーム111と噛み合って
いる。
【0030】ここで、一旦図1を参照すると、加熱ロー
ラ14の直下には温度変化によってその抵抗値が大きく
変わるCAセンサよりなる温度センサ113が設けられ
ており、温度センサ113は板バネ114によって加熱
ローラ14に付勢されている。そして、加熱ローラ14
の表面温度が常に一定範囲内になるように制御してい
る。また、加熱ローラ14の回りには熱を遮断すべくカ
バー115,116が取り付けられている。加熱ローラ
14に対して中間記録媒体7の搬送方向下流側には、ス
プリング118が掛けられて揺動可能に支持された分離
爪117が設置されている。この分離爪117の先端は
加熱ローラ14の出口近傍に、加熱ローラ14と押圧ロ
ーラ15の接点より下方に位置するように、かつ中間記
録媒体7の上面に当接するように配置されており、この
位置において中間記録媒体7は記録媒体2より剥離・分
離される。
【0031】この時、インクリボン1として溶融性のも
のを用いた場合には、記録媒体2への透明材7aの転写
・定着状態及び透明材7a上に形成されたインク像への
影響等を考慮すると、加熱ローラ14による中間記録媒
体7の透明材7aの加熱温度は、78℃〜88℃の間と
すると最もよい結果が得られることが確かめられた。ま
た、インクリボン1として昇華性のものを用いた場合に
は、記録媒体2への透明材7aの転写・定着状態及び記
録媒体2の熱変形等を考慮すると、加熱ローラ14によ
る中間記録媒体7の透明材7aの加熱温度は、128℃
〜138℃の間とすると最もよい結果が得られることが
確かめられた。これは記録媒体2としてプラスチックの
カードを用いた場合の考慮である。
【0032】押圧ローラ15は、図12に示すように、
両端にベアリング119a,119bが挿入され、上部
フレーム100bに設けられた長穴に沿って上下方向に
移動可能となっている。ベアリング119a,119b
の上端には、一端が上部フレーム100bに回動可能に
支持され、他端にその一端が上部フレーム100bに係
止されたスプリング126a,126bが掛けられたレ
バー127a,127bが当接している。よって、上部
フレーム100bを閉めていくと、加熱ローラ14と押
圧ローラ15が接し、さらに閉めることによりスプリン
グ126a,126bが伸びるため、その反力が発生し
て加熱ローラ14と押圧ローラ15との間に押圧力が得
られる。
【0033】ところで、押圧ローラ15としては表面に
シリコンゴムが巻かれたもの、あるいは表面にテフロン
コート層が形成されたものを用いる。これは、中間記録
媒体7の幅が記録媒体2の幅より大きい場合には、押圧
ローラ15には(特に幅方向両端部において)加熱ロー
ラ14によって溶融した中間記録媒体7の透明材7aが
接することになるが、押圧ローラ15の表面をシリコン
ゴムあるいはテフロンコート層とすることにより、透明
材7aの付着を防止することができるからである。押圧
ローラ15の表面に透明材7aが付着すると、記録媒体
2への転写状態に影響を及ぼすだけでなく、押圧ローラ
15を度々清掃しなければならないという問題が生じ
る。
【0034】図1に示すように、押圧ローラ15の近傍
には給紙ローラ120とスプリング122により給紙ロ
ーラ120を押圧している押圧ローラ121が設けられ
ている。さらに、上部フレーム100bの上部に設けら
れた挿入口123より供給された記録媒体2が給紙ロー
ラ120と押圧ローラ121との接触部まで導かれるよ
うにガイド板124,125が設けられている。再び図
12に戻り、モータ130に固定されているウォーム1
29はウォームホイール128と噛み合い、ウォームホ
ィール128と一体となっている歯車131は給紙ロー
ラ120の軸に固定されている歯車132と噛み合って
いる。この歯車132にはワンウェイクラッチが圧入さ
れており、歯車132の給紙方向回転に対しては軸に回
転力が伝達され、その逆の場合は回転力が伝達されな
い。記録媒体2が挿入口123よりガイド板124,1
25へと挿入され、モータ130に電流を流すと給紙ロ
ーラ120が回転して記録媒体2は加熱ローラ14と押
圧ローラ15とによる加熱部に搬送される。モータ13
0は記録媒体2の後端がセンサ133(図1に図示)を
通過すると停止する。
【0035】以上のように構成される本発明の熱転写印
刷装置におけるインク像形成時の動作を図13〜図15
に沿ってさらに詳細に説明する。図13において、モー
タ43(図6に図示)によって巻き取りリール6を矢印
ア方向に回転させ、インクリボン1を搬送する。この
時、サーマルヘッド3はプラテンローラ4より離間して
おり、クランパ13はクランプベース12を押圧して中
間記録媒体7をクランプしている。インクリボン1の頭
出しは次のようになされる。CインクとYインクあるい
はKインクとYインクの境目をセンサ32で検知し、セ
ンサ36(図6に図示)で発生するパルスをインクリボ
ン1のサーマルヘッド3からセンサ32の距離に相当す
るパルス数だけカウントしたらモータ43を停止させる
ことにより、1色目であるYインクの先端をサーマルヘ
ッド3の真下とすることができる。
【0036】次に、図14において、サーマルヘッド3
をプラテンローラ4に押圧し、プラテンローラ4が矢印
イの方向に回転するようにモータ69を駆動させること
により、プラテンローラ4の回転と共にインクリボン1
と中間記録媒体7とが搬送される。この時、サーマルヘ
ッド3に電気信号を順次供給し、Yインクを溶融あるい
は昇華させてインク像を中間記録媒体7の透明材7aに
転写させると同時に巻取リール6を矢印アの方向に回転
させてインクリボン1を巻き取る。また、クランパ13
がクランプベース12を押圧して中間記録媒体7をクラ
ンプしているので、図示のように、中間記録媒体7に印
字されたインク像部分は印字が進むにつれ、ガイド部材
11とクランパ13の間で弛む状態となる。ところで、
ガイド部材11はレバー134の一端に回動自在に保持
され、レバー134はクランパ13に回動自在に保持さ
れ、一端にスプリング135が掛けられている。クラン
パ13がクランプベース12に押圧している時には、レ
バー134は中間記録媒体7を介してプラテンローラ4
に付勢される。これにより、印字中にインクリボン1と
中間記録媒体7とが良好に剥離・分離される。
【0037】サーマルヘッド3に所定の電気信号を供給
したら、サーマルヘッド3をプラテンローラ4より離間
し、2色目であるMインクの先端位置決めをセンサ36
で発生するパルスのカウントにより行う。次に、Yイン
クのインク像が形成され、かつ、弛みが生じている中間
記録媒体7をプラテンローラ4を矢印ウの方向に回転さ
せると共に、供給リール8を矢印エの方向に回転させ、
中間記録媒体7を初期状態(クランパ13と供給リール
8間に弛みがない状態)に戻す。この時、サーマルヘッ
ド3が圧着している間にプラテンローラ4を動かしたパ
ルス数と略同数だけプラテンローラ4を逆転させ、プラ
テンローラ4の逆転が停止してから遅らせて供給リール
8を停止させることにより、中間記録媒体7の弛みがと
れ初期状態に戻る。そして、前述と同じ動作を繰り返し
て、2色目のMインクのインク像、3色目のCインクの
インク像、さらには4色目のKインクのインク像に相当
する電気信号をそれぞれサーマルヘッド3に供給して中
間記録媒体7に所定のインク像を形成する。
【0038】次に、図15に示すように、モータ81
(図10に図示)に電流を流し、カム78a,78bを
回転させることによりクランパ13を離間させ、中間記
録媒体7を開放する。なお、クランパ13の押圧を途中
まで解除した時は、レバー134にその両端が固定され
ている軸136がクランパ13の図15における左側面
に当接されるため、さらにクランパ13を解除するとプ
ラテンローラ4からガイド部材11は離れて中間記録媒
体7の搬送が可能となる。
【0039】ここで再び図1に戻り、加熱ローラ14を
矢印オの方向に、巻き取りリール9を矢印カ方向に、プ
ラテンローラ4を矢印イの方向に回転させ、中間記録媒
体7のインク像先端から加熱ローラ14と押圧ローラ1
5の接点までの経路に相当する長さと、記録媒体2が当
接する給紙ローラ120から加熱ローラ14と押圧ロー
ラ15の接点までの経路に相当する長さとが略同一とな
る位置まで中間記録媒体7を搬送する。加熱ローラ14
の周速と給紙ローラ120の周速とが同一となるよう設
定されているので、モータ130を駆動して加熱ローラ
14及び給紙ローラ120を回転させることにより、加
熱ローラ14上において記録媒体2と中間記録媒体7の
インク像とがずれることなく重ね合わされる。その後、
加熱ローラ14の熱により中間記録媒体7のインク像が
形成された透明材7aが溶融して記録媒体2に付着す
る。透明材7aと共にインク像が転写された記録媒体2
は矢印クの方向に排紙される。
【0040】ところで、インクリボン1として溶融性の
ものを用いた際には、図16に示すように、加熱ローラ
14と押圧ローラ15の接点を通過した後の中間記録媒
体7の剥離方向を記録媒体2の搬送方向と略反対方向と
することにより、透明材7a及びインク像を完全に記録
媒体2に転写できることが確かめられた。これは中間記
録媒体7を記録媒体2より最小の力で剥離させるもので
あり、中間記録媒体7を記録媒体2の搬送方向と略反対
方向に剥離させる手段としては、巻き取りリール9の巻
き取り開始タイミングを加熱ローラ14の回転開始タイ
ミングより若干遅らせることにより実現できる。なお、
インクリボン1として昇華性のものを用いた際には、図
16に破線で示すような剥離方向としても問題はない。
【0041】以上のようにして記録媒体2への転写が終
了し、新たな印刷を行うために初期状態に戻す際には、
中間記録媒体7をその使用された透明材7aが剥がされ
た部分がクランパ13よりも加熱ローラ14側となるよ
うに巻き戻す。これは中間記録媒体7を効率的に使用す
るためである。なお、中間記録媒体7の巻き戻しの際に
は、加熱ローラ14のモータ112,プラテンローラ4
のモータ69,中間記録媒体7の供給リール8のモータ
95を駆動して、加熱ローラ14が矢印キの方向、プラ
テンローラ4が矢印ウの方向、供給リール8が矢印エの
方向となるように回転させる。加熱ローラ14とプラテ
ンローラ4の周速は同一とし、その停止タイミングは同
時とし、かつ、モータ95の停止タイミングをモータ1
12及びモータ69の停止タイミングより遅くすること
により、最終的に中間記録媒体7を弛みがない状態とす
ることができる。
【0042】以上詳細に述べた本発明の熱転写印刷装置
における動作の概略について、図17に示すフローチャ
ートを用いて改めて説明する。図17において、本発明
の熱転写印刷装置がスタートすると、まず初期設定を行
い(ステップ(S)1)、モータ81を駆動してクラン
パ13をクランプベース12に圧接して中間記録媒体7
を固定する(S2)。モータ60を駆動してサーマルヘ
ッド3を中間記録媒体7及びインクリボン1を介してプ
ラテンローラ4に圧着する(S3)。モータ69にパル
ス電流を流し、プラテンローラ4を印字方向に回転させ
る(S4)。この状態でモータ43を駆動してインクリ
ボン1を巻き取る(S5)と同時にサーマルヘッド3に
所定のパルス電流を流して発熱させ、インク1aを中間
記録媒体7の透明材7a上に転写(印字)する(S
6)。
【0043】さらに、所定の印字が終了したことを確認
した後(S7)、サーマルヘッド3を離間させ(S
8)、モータ43を停止させ(S9)、インクリボン1
の巻き取りを停止する。その後、モータ69を逆回転さ
せ、さらにモータ95を回転させて中間記録媒体7を戻
し、所定の時間経過後停止させる(S10)。2色目以
後の印字は、S3からS10を繰り返して行う。3色あ
るいは4色のインクを印字したら(S11)、クランパ
13をクランプベース12から離間し、中間記録媒体7
を解放する(S12)。次に、熱発生部材16に電流を
流し、加熱ローラ14の表面が所定の温度になるまで加
熱する(S13)。そして、モータ69,105,11
2を回転させ、中間記録媒体7上のインク像を移動させ
る(S14)。モータ130を回転させて記録媒体2を
加熱ローラ14に搬送し(S15)、中間記録媒体7と
記録媒体2を重ね合わせ、加熱ローラ14と押圧ローラ
15の圧力でインク像が形成された透明材7aを記録媒
体2に再転写する(S16)。その後、記録媒体2は中
間記録媒体7から分離されて排紙され(S17)、熱発
生部材16の電流を切ってモータ69,105,112
を停止させ(S18)、終了する。
【0044】以上のように、再転写方式である本発明の
熱転写印刷装置において、第1の加熱部であるサーマル
ヘッド3と第2の加熱部である加熱ローラ14との間
に、中間記録媒体7を保持するクランパ13を設けてい
るのは、3色あるいは4色の印字を行うために中間記録
媒体7を往復動させる際の色ずれを防止するという点で
転写されるインク像の高画質化に寄与する。また、加熱
ローラ14による中間記録媒体7の透明材の加熱温度
を、インクリボン1として溶融性のインク1aを塗布し
たものを用いた際には78℃以上88℃以下とし、イン
クリボン1として昇華性のインク1aを塗布したものを
用いた際には128℃以上138℃以下とすることは、
透明材7aを記録媒体2に良好に転写させるという点で
高画質化に寄与し、中間記録媒体7を記録媒体2より剥
離させる方向を記録媒体2の搬送方向は略反対方向とす
ることは、特に溶融性のインク1aを用いた場合、透明
材7aを記録媒体2に良好に転写させるという点で高画
質化に寄与する。
【0045】さらに、加熱ローラ14を押圧する押圧ロ
ーラ15の表面をシリコンゴムあるいはテフロンコート
層とすることは、押圧ローラ15に中間記録媒体7の透
明材7aが付着することを防止し、加熱ローラ14及び
押圧ローラ15によって透明材7aを記録媒体2に良好
に転写させるという点で高画質化に寄与する。また、中
間記録媒体7の帯状ベースフィルム7bの厚さを10μ
m以上20μm以下とすることは、中間記録媒体7にイ
ンク像を形成する際の高画質化に寄与すると共に、透明
材7aを記録媒体2に良好に転写させるという点でも高
画質化に寄与する。インクリボン1の幅W1、中間記録
媒体7の幅W2、サーマルヘッド3の発熱部分の幅W
3、記録媒体2の幅W4の関係を、W4≦W1≦W2≦
W3とすると、記録媒体2全面に良好な印刷を行うこと
ができるものである。
【0046】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明の熱
転写印刷装置は、溶融性のインクあるいは昇華性のイン
クが塗布され、供給リールと巻き取りリールとの間に張
架されたインクリボンと、帯状ベースフィルムに熱によ
り溶融する透明材が塗布され、供給リールと巻き取りリ
ールとの間に張架された中間記録媒体と、インクリボン
のインクを中間記録媒体の透明材上に転写させるヘッド
と、記録媒体に中間記録媒体の透明材を転写させる
熱転写部とを有し、インクリボンのインク塗布面と中間
記録媒体の透明材塗布面とを密着させた状態でインクリ
ボン及び中間記録媒体を搬送し、ヘッド部によってイン
クリボンのインクを加熱して中間記録媒体の透明材上に
インク像を形成し、インク像形成後の中間記録媒体を
熱転写部に搬送し、中間記録媒体の透明材上に形成され
たインク像を透明材と共に記録媒体に転写させるように
した再転写方式の熱転写印刷装置であるので、記録媒体
として平滑度がよいものは勿論のこと平滑度の悪いもの
に対しても画質を低下させることなくインク像を形成す
ることができ、種々の記録媒体を用いることができると
いう効果を奏するのに加え、以下のような特長を有す
る。
【0047】 (イ)ヘッド部と前記加熱転写部とのの所定位置
けられ、前記中間記録媒体の透明材上に往復動させなが
インク像を形成する際には前記中間記録媒体の前記所
定位置より下流方向への移動と上流方向への所定以上の
移動とを阻止するように保持し、全色のインク像形成後
前記中間記録媒体を搬送する際には前記中間記録媒体
を解放するクランプ手段を設けたので、3色あるいは4
色の印字を行うために中間記録媒体7を往復動させる際
の色ずれを良好に防止することができる。しかも、一つ
のヘッド部に対して、往復動させながら多色印刷する構
成であり、複数のヘッド部を用意する必要がなく、ヘッ
ド部周りの構成が大型化せず、簡略かつ小型化が可能な
装置を提供できる。 (ロ)インクリボンとして溶融性のインクを塗布したも
のを用いた際には、加熱転写部による中間記録媒体の透
明材の加熱温度を78℃以上88℃以下とし、インクリ
ボンとして昇華性のインクを塗布したものを用いた際に
は、加熱転写部による中間記録媒体の透明材の加熱温度
を128℃以上138℃以下とすれば、透明材を記録媒
体に良好に転写させることができる。 (ハ)加熱転写部を通過した中間記録媒体を記録媒体よ
り剥離させる方向を記録媒体の搬送方向は略反対方向と
する手段を設ければ、透明材を記録媒体に良好に転写さ
せることができる。
【0048】 (ニ)加熱転写部を中間記録媒体の帯状ベースフィルム
側の加熱ローラと記録媒体側の押圧ローラとより構成
し、押圧ローラの表面をシリコンゴムあるいはテフロン
コート層とすれば、押圧ローラに中間記録媒体の透明材
が付着することを良好に防止できる。 (ホ)中間記録媒体の帯状ベースフィルム厚を10μm
以上20μm以下とすれば、加熱転写部による熱伝達を
損なうことなく、また、中間記録媒体自体の熱による変
形を最小限に抑え、中間記録媒体のしわの発生も抑え、
インクリボンのインクを透明材に良好に転写することが
できる。 (ヘ)インクリボンの幅W1、中間記録媒体の幅W2、
ヘッド部の発熱部分の幅W3、記録媒体の幅W4とした
時、これらW1〜W4の関係を、W4≦W1≦W2≦W
3とすれば、高画質なインク像を記録媒体全面に形成す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明で用いるインクリボン1を示す図であ
る。
【図3】本発明で用いる中間記録媒体7を示す図であ
る。
【図4】本発明の原理を説明するための図である。
【図5】本発明の上部フレーム100bを開放した状態
を示す断面図である。
【図6】本発明の部分斜視図である。
【図7】本発明のサーマルヘッド3付近の部分分解斜視
図である。
【図8】本発明の部分斜視図である。
【図9】本発明の部分斜視図である。
【図10】本発明の部分斜視図である。
【図11】本発明の部分断面図である。
【図12】本発明の部分断面図である。
【図13】本発明の部分拡大断面図である。
【図14】本発明の部分拡大断面図である。
【図15】本発明の部分拡大断面図である。
【図16】本発明の動作を説明するための図である。
【図17】本発明の動作を説明するためのフローチャー
トである。
【図18】一般的な熱転写印刷装置を示す図である。
【図19】一般的な熱転写印刷装置の問題点を説明する
ため図である。
【符号の説明】
1 インクリボン 1a インク 1b 帯状ベースフィルム 2 記録媒体 3 サーマルヘッド 4 プラテンローラ 5 供給リール 6 巻き取りリール 7 中間記録媒体 7a 透明材 7b 帯状ベースフィルム 8 供給リール 9 巻き取りリール 12 クランプベース 13 クランパ 14 加熱ローラ 15 押圧ローラ 100 筐体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−90772(JP,A) 特開 平4−239653(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/32 - 2/325 B41J 13/22 B41M 5/26

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶融性のインクあるいは昇華性の複数の
    ンクが所定の面順序で繰り返し塗布され、供給リールと
    巻き取りリールとの間に張架されたインクリボンと、 帯状ベースフィルムに熱により溶融する透明材が塗布さ
    れ、供給リールと巻き取りリールとの間に張架された中
    間記録媒体と、 前記インクリボンのインクを前記中間記録媒体の透明材
    上に転写させる一つのヘッド部と、 記録媒体に前記中間記録媒体の透明材を転写させる加熱
    転写部とを有し、 前記インクリボンのインク塗布面と前記中間記録媒体の
    透明材塗布面とを密着させた状態で前記インクリボン及
    び前記中間記録媒体を搬送し、前記ヘッド部によって前
    記インクリボンのインクを加熱して、前記ヘッド部に対
    し、前記中間記録媒体をインク色に応じた像形成毎に像
    形成開始方向である上流方向から像形成終了方向である
    下流方向へと往復動させながら前記中間記録媒体の透明
    材上にインク像を重ね形成し、全色の インク像形成後の前記中間記録媒体を前記加熱転
    写部に搬送し、前記中間記録媒体の透明材上に形成され
    たインク像を透明材と共に前記記録媒体に転写させるよ
    うにした熱転写印刷装置において、 前記ヘッド部と前記加熱転写部とのの所定位置設け
    られ、前記中間記録媒体の透明材上に往復動させながら
    インク像を形成する際には前記中間記録媒体の前記所定
    位置より前記下流方向への移動と前記上流方向への所定
    以上の移動とを阻止するように保持し、全色のインク像
    形成後の前記中間記録媒体を搬送する際には前記中間記
    録媒体を解放するクランプ手段を設けたことを特徴とす
    る熱転写印刷装置。
  2. 【請求項2】前記インクリボンとして溶融性のインクを
    塗布したものを用いた際には、前記前記加熱転写部によ
    る前記中間記録媒体の透明材の加熱温度を78℃以上8
    8℃以下とし、前記インクリボンとして昇華性のインク
    を塗布したものを用いた際には、前記加熱転写部による
    前記中間記録媒体の透明材の加熱温度を128℃以上1
    38℃以下としたことを特徴とする請求項1記載の熱転
    写印刷装置。
  3. 【請求項3】前記加熱転写部を通過した前記中間記録媒
    体を前記記録媒体より剥離させる方向を前記記録媒体の
    搬送方向は略反対方向とする手段を設けたことを特徴と
    する請求項1または2のいずれかに記載の熱転写印刷装
    置。
  4. 【請求項4】前記加熱転写部は、前記中間記録媒体の帯
    状ベースフィルム側に設けられた加熱ローラと、前記記
    録媒体側に設けられた押圧ローラとよりなり、 前記押圧ローラの表面をシリコンゴムあるいはテフロン
    コート層としたことを特徴とする請求項1ないし3のい
    ずれかに記載の熱転写印刷装置。
  5. 【請求項5】前記中間記録媒体の帯状ベースフィルム厚
    を10μm以上20μm以下としたことを特徴とする請
    求項1ないし4のいずれかに記載の熱転写印刷装置。
  6. 【請求項6】前記インクリボンの幅をW1、前記中間記
    録媒体の幅をW2、前記ヘッド部の発熱部分の幅をW
    3、前記記録媒体の幅をW4とした時、これらW1〜W
    4の関係を、W4≦W1≦W2≦W3としたことを特徴
    とする請求項1ないし5のいずれかに記載の熱転写印刷
    装置。
JP15798494A 1994-06-16 1994-06-16 熱転写印刷装置 Expired - Lifetime JP2947078B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15798494A JP2947078B2 (ja) 1994-06-16 1994-06-16 熱転写印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15798494A JP2947078B2 (ja) 1994-06-16 1994-06-16 熱転写印刷装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH081971A JPH081971A (ja) 1996-01-09
JP2947078B2 true JP2947078B2 (ja) 1999-09-13

Family

ID=15661707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15798494A Expired - Lifetime JP2947078B2 (ja) 1994-06-16 1994-06-16 熱転写印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2947078B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007076054A (ja) * 2005-09-12 2007-03-29 Toshiba Corp 通帳類作成装置
JP5574681B2 (ja) * 2009-11-30 2014-08-20 三菱電機株式会社 熱転写型プリンタ
EP3225408B1 (en) 2014-11-28 2021-07-21 Toppan Printing Co., Ltd. Image-forming-body manufacturing apparatus, transfer ribbon, and image-forming-body manufacturing method

Also Published As

Publication number Publication date
JPH081971A (ja) 1996-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3142467B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP3976477B2 (ja) 熱転写記録装置
JP2947078B2 (ja) 熱転写印刷装置
JP2870574B2 (ja) 熱転写印刷装置
JP2870572B2 (ja) 熱転写印刷装置
JP2000052578A (ja) 熱転写記録装置
JP2870573B2 (ja) 熱転写記録装置
JP2003154694A (ja) 中間転写印刷装置
JPS61213172A (ja) 記録装置
JPH0958035A (ja) プリンタおよびプリンタの記録開始制御方法
JP3200233B2 (ja) 記録装置
JP3373736B2 (ja) 熱転写プリンタ
JP3058566B2 (ja) 熱転写プリンタおよびその運転制御方法
JPH08300697A (ja) 熱転写記録装置及びインクシート搬送装置
JP3473320B2 (ja) 画像プリンタ
JPS60220772A (ja) 感熱転写記録装置
JPH11129512A (ja) 熱転写プリンタ
JPH03230988A (ja) 画像記録装置
JPS63149172A (ja) サ−マルプリンタ−
JP2001171905A (ja) 印字装置
JPH08324008A (ja) カラー画像記録装置
JPS62140861A (ja) サ−マルプリンタ
JPH0410962A (ja) サーマルプリンタ
JPH0781108A (ja) 熱転写式記録装置及び該装置に用いるインクシート
JPS60214984A (ja) 印字記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080702

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090702

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120702

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130702

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term