JPH072757U - 白金クラッド材 - Google Patents

白金クラッド材

Info

Publication number
JPH072757U
JPH072757U JP2394992U JP2394992U JPH072757U JP H072757 U JPH072757 U JP H072757U JP 2394992 U JP2394992 U JP 2394992U JP 2394992 U JP2394992 U JP 2394992U JP H072757 U JPH072757 U JP H072757U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
platinum
clad material
effect
alloy
catalyst member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2394992U
Other languages
English (en)
Other versions
JP2542056Y2 (ja
Inventor
弘之 毛塚
秀銘 岡原
修二 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Original Assignee
Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tanaka Kikinzoku Kogyo KK filed Critical Tanaka Kikinzoku Kogyo KK
Priority to JP1992023949U priority Critical patent/JP2542056Y2/ja
Publication of JPH072757U publication Critical patent/JPH072757U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2542056Y2 publication Critical patent/JP2542056Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】枠体を用いず白金カラッド材単体で使用できる
白金触媒部材を提供すること。 【構成】被覆層を白金としその厚さを片側で芯材の線径
又は厚さに対し5〜20%とする構成と芯材を白金と白
金に対し10〜30重量%含有するイリジウム、ロジウ
ム、又はパラジウムのいずれか一との白金合金とする構
成からなる白金クラッド材。 【効果】第一の効果は白金触媒部材において枠体を用い
ず白金クラッド材単体で使用できることである。第二の
効果は白金クラッド材単体でも枠体を用いた場合と同等
の触媒反応と耐衝撃性を有していることである。第三の
効果は白金クラッド材単体での使用が可能なるため加工
形態の幅が広がることである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案はガスライター等のガス燃焼器具の火口に取付けられて燃料ガスの燃焼 を促進させるための白金触媒部材用白金クラッド材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の白金触媒部材用白金線(以下白金線等という)には白金線又は 白金合金線が用いられており、中空枠体に捲回又はコイル状に捲回して白金触媒 部材に供されていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
以上のような従来の白金触媒部材をガス燃焼器具に取着して使用する場合、使 用の過程で受ける強度の衝撃又は振動により白金触媒部材に用いられている白金 線等は機械的強度が低いため度々変形を起こし、そのため触媒反応の低下という 白金触媒部材としての基本的な機能を損なうという致命的欠陥があった。本考案 は前記問題点を解決することを課題とするものである。
【0004】 即ち具体的には白金触媒部材に白金クラッド材を用いることによって前記問題 点の解決を図らんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案に係わる前記問題点解決のための白金クラッド材(1)は被覆層(2) を白金とし、その厚さと片側で芯材(3)の線径又は厚さに対し5〜20%とす る構成と芯材(3)を白金と白金に対し10〜30重量%含有するイリジウム、 ロジウム又はパラジウムのいずれか一との白金合金とする構成からなる白金クラ ッド材(1)とするものである。
【0006】 本考案においてかかる構成を採った理由は次のようである。即ち白金触媒部材 (4)に用いられている白金線等に求められている必須条件は十分な燃焼触媒反 応が得られること及び十分に高い耐衝撃性を有していることである。
【0007】 前記必須条件について前者の十分な燃焼触媒反応を得るには白金線等は白金1 00%のものが最も好適である。白金合金では白金100%に比し燃焼触媒反応 が不十分であることによる。従って燃焼触媒反応の点では白金100%の白金線 等の使用が求められるのである。
【0008】 しかし白金100%の白金線等の最大の欠点は高温下での耐衝撃性に欠けるこ とである。即ち強度の衝撃又は振動が付加された場合白金線等は大きく変形しそ のため白金触媒部材(4)の機能である燃焼触媒反応が殆ど起こり得なくなるこ とでる。かかる点から白金100%の白金線等は耐衝撃性の点から使用に耐え得 ない。
【0009】 そこで燃焼触媒反応と耐衝撃性との調和をとるものとして考えられるのは白金 合金である。しかし白金をベースとする白金合金においては含有させる白金以外 の成分の含有率を変動させることによって白金線等の特性は大きく変化する。即 ち白金合金の硬質成分であるイリジウム、ロジウム等の含有率を高めれば白金線 等の耐衝撃性は大きく改善される。しかし燃焼触媒反応は大きく低下する。
【0010】 逆に硬質成分であるイリジウム、ロジウム等の含有率を低く抑えれば燃焼触媒 反応は十分であっても耐衝撃性は不十分である。前記両特性に付いて調和のとれ た白金以外の成分の種類と含有率を求めて実験を重ねたが白金合金で前記両特性 の調和をとることは困難である。
【0011】 そこで本考案ではいわゆるクラッド材を用いることによって課題解決を図らん としたのである。ここでクラッド材とは二種以上の合金を重ね合わせてそれぞれ の素材の有している特性を兼ね合わせた材料のことである。
【0012】 このクラッド材の採用に当たって最大の問題点は高温下で生ずる熱拡散を如何 に抑制するかである。即ちクラッド材において被覆層(2)と芯材(3)とを異 なる金属で構成させても融点近くの温度にまで加熱するときは内部原子の移動現 象である熱拡散によって両金属原子が相互拡散すれば組成は均一化され最終的に は両金属は合金と化する。これではクラッド材とする価値がない。
【0013】 そこで熱拡散を支配する重要な要因は両金属の組合せ、温度及び時間であるが 白金触媒部材(4)の使用上温度及び時間については変更が大きく望めない以上 、残る要因の両金属の組合せに照準を絞ったのである。即ち被覆層(2)を白金 とし当該白金との間で熱拡張の極力小さい金属であってしかもきわめて高い耐熱 性を有する金属との組合せとするものである。
【0014】 従来白金を用いるクラッド材は貴金属の節約効果及び弾性の相補効果を上げる 見地から芯材(3)にはモリブデン等白金合金以外のものが用いられ、白金合金 を用いることは貴金属の節約効果から論外とされていた。
【0015】 しかし種々実験を重ねた結果、クラッド材において被覆層(2)を白金とし、 芯材(3)を白金合金以外のものを用いた場合にはクラッド材自体の耐熱強度は 十分であっても触媒反応は使用時間の経過と共に劣化し遂には全く起こり得なく なる。このことは白金と白金合金以外の金属との異質の組合せでは高温下におけ る熱拡散がきわめて激しいことを示している。
【0016】 そこで本考案では白金と白金合金以外の金属との異質の組合せでは熱拡散を抑 制することはきわめて困難であるとの判断に立ち貴金属の節約効果に背くことに なるが芯材(3)として白金合金を用いることにしたのである、その理由は次の ようである。
【0017】 ー般に金属間の拡散係数は異質金属間と同属金属間とを対比した場合、同属金 属間の方が2桁前後小さい。このことは同属金属間では高温下においても熱拡散 しにくいことを示すものである。
【0018】 本考案に係わる白金クラッド材(1)はこの点に着目し芯材(3)として白金 合金を用いる。そして前記白金合金は白金族のうち機械的強度を高めるに寄与す るイリジウム、ロジウム又はパラジウムのうちいずれか一と白金との合金とする ものである。
【0019】 前記白金合金において添加する金属は加工上の制約を受ける限度近くまで添加 することは芯材とする白金合金の機械的強度を高める上で望ましい。添加量が少 なければ求める機械的強度の高い芯材(3)は得られないからである。
【0020】 白金合金に添加する金属の含有量は種々の実験結果から10〜30重量%の範 囲が適当である。これより少ない場合には添加の効果は不十分であり、逆に多い 場合には加工困難となるからである。
【0021】 次に芯材(3)に被覆するPt被覆層(2)の厚さはクラッド材が十分に長い 時間、高温にさらされてもクラッド材表面が白金で覆われている状態を維持する ことのできる厚さでなければならない。如何に同属の金属間とはいえわずかなが らも熱拡散は進むからである。
【0022】 本考案の白金クラッド材(1)では芯材(3)の線径又は厚さによって白金被 覆層(2)の厚さは異ならしめている。その白金被覆層(2)の厚さの最適値は 芯材(3)の線径又は厚さに対し片側で5〜20%である。これより厚くするこ とは白金の節約効果に背き、逆に薄くすることは触媒反応を弱めることになるか らである。
【0023】
【作用】
以上の如き構成でなる本考案の白金クラッド材(1)をライター等の燃焼器具 火口に取付け、その下方に配設されたノズルから噴出する可燃性ガスと空気との 混合ガスの燃焼火炎にさらすと白金クラッド材(1)に接触した燃焼火炎は白金 の触媒作用によってきわめて高い活性化状態に引上げられるため、その燃焼は瞬 時にしてかつ完全なものとなる。
【0024】
【実施例】
以下に本考案の白金クラッド材(1)加工の一実施例について説明する。まず 、材質白金でなる、外径5.6mm,内径4.5mmのパイプ材に、材質白金と イリジウム20重量%の合金でなる、外径4.3mmの芯材を挿入し、ダイス引 き抜きによる伸線加工にて線径4.9mmの白金クラッド材の線材とし、次いで 熱処理にて焼鈍する。その後順次同様の伸線加工及び熱処理を行ない、即ち線径 4.2mm,3.5mm,2.0mm,1.0mmにて各々熱処理を行ない、最 終伸線加工上がりで線径0.15mmの本考案の白金クラッド材(1)を得るも のである。
【0025】 次に、本考案の白金クラッド材(1)をライターに取付けるに際して割り出し た最適条件は以下のようである。
【0026】 即ち白金クラッド材を線径0.15mmの線材とした場合、芯材(3)の線径 を0.11mm,白金被覆層(2)を片側20μとし、芯材(3)の白金合金は 白金とイリジウム20重量%との合金で構成した場合は良好な触媒反応を示しか つ長時間の使用においても前記触媒反応が劣化しない。
【0027】 更に枠体に捲回して補強しなくてもコイル状等適宜の形状とする白金クラッド 材(1)単体でも強度の振動、衝撃に変形することなく十分に耐え得る。
【0028】 本考案の白金クラッド材(1)は高温下においても十分に高い機械的強度を有 するため従来の白金触媒部材(4)に用いられていた枠体は必ずも必要としない 。このことは部品の削減というメリットの他に燃焼ガス流の通過をより円滑なら しめるという効果がある。特に白金触媒部材(4)が小型化した場合、枠体の存 在による燃焼ガス流の妨害が触媒反応を低下させることとの関連で枠体を使用し なくてもよい本考案の白金クラッド材(1)の存在意義は大きい。
【0029】
【考案の効果】
第一の効果は白金触媒部材において枠体を用いず白金クラッド材単体で使用で きることである。第二の効果は白金クラッド材単体でも枠体を用いた場合と同等 の触媒反応と耐衝撃性を有していることである。第三の効果は白金クラッド材単 体での使用が可能なるため加工形態の幅が広がることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本考案白金クラッド材の断面図である。
【図2】は本考案白金クラッド材を用いた白金触媒部材
の平面図である。
【図3】は本考案白金クラッド材を用いた白金触媒部材
の平面図である。
【図4】は本考案白金クラッド材を用いた白金触媒部材
をライターに取付けたものの部分断面図である。
【符号の説明】
1.白金クラッド材 2.被覆層 3.芯材 4.白金触媒部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 福田 修二 東京都秋川市引田13番地 リオン電子株式 会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】被覆層を白金としその厚さを片側で芯材の
    線径又は厚さに対し5〜20%とする構成と芯材を白金
    と白金に対し10〜30重量%含有するイリジウム、ロ
    ジウム、又はパラジウムのいずれか一との白金合金とす
    る構成からなる白金クラッド材。
JP1992023949U 1992-03-03 1992-03-03 白金クラッド材 Expired - Lifetime JP2542056Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992023949U JP2542056Y2 (ja) 1992-03-03 1992-03-03 白金クラッド材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992023949U JP2542056Y2 (ja) 1992-03-03 1992-03-03 白金クラッド材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH072757U true JPH072757U (ja) 1995-01-17
JP2542056Y2 JP2542056Y2 (ja) 1997-07-23

Family

ID=12124805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992023949U Expired - Lifetime JP2542056Y2 (ja) 1992-03-03 1992-03-03 白金クラッド材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2542056Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132987A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Ishifuku Metal Ind Co Ltd Pt被覆線及びその製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04235740A (ja) * 1991-01-18 1992-08-24 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 触媒網

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04235740A (ja) * 1991-01-18 1992-08-24 Tanaka Kikinzoku Kogyo Kk 触媒網

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010132987A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Ishifuku Metal Ind Co Ltd Pt被覆線及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2542056Y2 (ja) 1997-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4419327B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ及びその製造方法
WO2007118190A2 (en) Spark plug
JP2003197347A (ja) スパークプラグおよびその製造方法
JP3819537B2 (ja) 電気抵抗温度センサー
JP3425973B2 (ja) スパークプラグおよびその製造方法
JP2002343533A (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP2001316773A (ja) 溶接性と加工性に優れた触媒担持用耐熱フェライト系ステンレス鋼
JP2002098333A (ja) グロープラグ
EP2294664A2 (en) Spark ignition device for an internal combustion engine and sparking tip therefor
JPH07505825A (ja) 触媒ユニット加熱手段
JPH072757U (ja) 白金クラッド材
JP3345222B2 (ja) 通電発熱用ハニカム体およびハニカムユニット
US5110690A (en) Substantially flat and thin steel band
US9083156B2 (en) Electrode core material for spark plugs
JP3702531B2 (ja) 高温被加熱体の電極の構造とその製造方法
JP4375568B2 (ja) スパークプラグ
JP5815649B2 (ja) スパークプラグ
EP0518707A2 (en) Spark plug with a platinum tip on its outer electrode
JPH04366580A (ja) スパークプラグ
JP2002507249A (ja) フェライトステンレス鋼および触媒コンバータ用基材としてのその使用
US20040173595A1 (en) Glow plug
JP3030927B2 (ja) 高温耐食部材およびその製造方法
JPH02295085A (ja) 点火栓の外側電極
JP3736137B2 (ja) グロープラグの製造方法
JPH0113901B2 (ja)