JPH0727495U - 多機能物干し装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 狭いベランダやテラス等でも洗濯物を掛ける
作業を楽な姿勢で容易に行うことができると共に、不使
用時には全体をコンパクトに折り畳むことができる多機
能物干し装置を提供する。 【構成】 第１掛け部材３と、第２掛け部材４とを、水
平張出及び垂下切換自在として、ボス部材13に取付け
る。ボス部材13を、主柱１に、回転自在に取付ける。第
１掛け部材３は、コの字型の外枠８の相互に平行な左右
杆９，９の間に複数本の物干杆10…を横架してなる。第
２掛け部材４は、１本の水平杆11に複数個のコの字状物
干杆12…を直角に並設してなる。２本以上の倒立Ｌ字状
のハンガー掛け部材５…を、各々、鉛直軸心廻りに回転
可能として枢支用ボス部25に枢着する。枢支用ボス部25
を、主柱１の上端に、回転自在に取付ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、多機能物干し装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ベランダやテラス等で洗濯物を干す場合、ハンガーやタオル等を掛ける ための掛け部材を、支柱に固着してなる物干し装置が使用されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上述のような従来の物干し装置では、掛け部材を支柱に対して動かす ことができないため、狭いベランダやテラス等では、洗濯物が掛け難くなるとい う問題があった。また、物干し装置全体をコンパクトに折り畳むことができない ため、不使用時に邪魔となっていた。

【０００４】 そこで、本考案は、上述の問題を解決して、狭いベランダやテラス等でも洗濯 物を掛ける作業を楽な姿勢で容易に行うことができると共に、不使用時には全体 をコンパクトに折り畳むことができる多機能物干し装置を提供することを目的と する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために本考案に係る多機能物干し装置は、コの字型の外 枠の相互に平行な左右杆の間に複数本の物干杆を横架してなる第１掛け部材と、 １本の水平杆に複数個のコの字状物干杆を直角に並設してなる第２掛け部材とを 、水平張出及び垂下切換自在として、ボス部材に取付け、さらに、該ボス部材を 、主柱に、回転自在に取付けたものである。

【０００６】 また、本考案に係る多機能物干し装置は、２本以上の倒立Ｌ字状のハンガー掛 け部材を、各々、鉛直軸心廻りに回転可能として枢支用ボス部に枢着し、さらに 、該枢支用ボス部を、主柱の上端に、回転自在に取付けたものである。

【０００７】

【作用】

ボス部材が主柱に回転自在に取付けられているため、第１掛け部材及び第２掛 け部材を、水平張出状として、主柱廻りに自由に回転させることができる。また 、不使用時には、第１掛け部材及び第２掛け部材を垂下させて折り畳むことがで きる。

【０００８】 また、ハンガー掛け部材を、各々、独立して鉛直軸心廻りに回転させることが できるため、不使用時の折畳みが可能となる。さらに、枢支用ボス部が主柱の上 端に回転自在に取付られているため、２本以上のハンガー掛け部材を一体として 主柱廻りに回転させ得る。

【０００９】

【実施例】

以下、実施例を示す図面に基づき本考案を詳説する。

【００１０】 図１は本考案に係る多機能物干し装置の一実施例を示し、この装置は、伸縮自 在な主柱１と、その主柱１の下端部に折畳・展開自在に取付けられる脚部材２… と、主柱１の中間部に取付けられる第１・第２掛け部材３，４と、主柱１の上端 に平面的に見て放射状として取付けられる倒立Ｌ字状の３本のハンガー掛け部材 ５…と、を備える。

【００１１】 主柱１は、下半の主管部６と、その主管部６に上方突出状として上下スライド 可能に取付けられるスライド管部７と、主管部６内に設けられると共にその主管 部６に対して上記スライド管部７を無段階で固定・解除自在とする図示省略のス トッパ手段と、からなる。

【００１２】 第１掛け部材３は、コの字型の外枠８の相互に平行な左右杆９，９の間に複数 本の物干杆10…を横架してなる。第１掛け部材３の内幅寸法Ｗ₁ ───即ち物干 杆10の長さ寸法───は、バスタオルを２つ折りに掛け得る程度の寸法に設定さ れる。

【００１３】 第２掛け部材４は、１本の水平杆11に複数個のコの字状物干杆12…を直角に並 設してなる。コの字状物干杆12…が水平杆11から突出する突出幅寸法Ｗ₂ は、手 拭き等に使用する小さなタオルを２つ折りに掛け得る程度の寸法に設定される。

【００１４】 第１掛け部材３と第２掛け部材４は、コの字型の支持枠14, 14と該支持枠14, 14に係脱自在に係止される係止用金具15…を介して、水平張出及び垂下切換自在 として、ボス部材13に取付けられる。

【００１５】 即ち、図５に示すように、支持枠14の一端部をボス部材13の外周面の上部に一 体に形成された小筒部35ａに溶着し、かつ、支持枠14の他端部をボス部材13の外 周面の下部に一体に形成された小筒部35ｂに溶着する。これにより、支持枠14の 一端部をなす上辺14ａと他端部をなす下辺14ｂが、ボス部材13から水平方向外方 へ突出する。

【００１６】 さらに、ボス部材13は、主柱１に、回転自在に取付けられる。即ち、主柱１の 主管部６の外周面の所定高さ位置に、周方向に沿って突隆部16, 16を形成し、そ の主管部６にボス部材13を外嵌させると共に、突隆部16, 16にボス部材13を鉛直 軸心廻りに回転自在として係止させる。

【００１７】 これにより、第１掛け部材３と第２掛け部材４を、主柱１廻りに一体状として 自由に回転させることができる（図１参照）。従って、狭いベランダやテラス等 にて洗濯物等を掛ける場合に、人が移動しなくてもよく、かつ、楽な姿勢で作業 できる。

【００１８】 第１掛け部材３と第２掛け部材４には、各々について２個の係止用金具15, 15 が固着される（図１参照）。具体的には、第１掛け部材３と第２掛け部材４の水 平張出状態を示す図２に於て、係止用金具15は、第１掛け部材３の外枠８の左右 杆９，９を相互に連結する連結管部20、又は、第２掛け部材４の水平杆11に、直 交状に溶着される短杆21と、その短杆21の下端を支持枠14の下辺14ｂの下方へ斜 めに延伸してなるアーム状杆22と、そのアーム状杆22の先端から略上方へ延びる と共に支持枠14の上辺14ａに係止される鉤部17と下辺14ｂの側面に当接する弯曲 部18とを有する係止杆部19と、からなる。

【００１９】 係止用金具15のアーム状杆22の長さは、第１掛け部材３の外枠８の連結管部20 とボス部材13の外周面との間の間隔寸法Ｓ₁ と、第２掛け部材４の水平杆11とボ ス部材13の外周面との間の間隔寸法Ｓ₂ とが、各々、人の指を挟まない程度の十 分大きな値となるように設定される。これにより、怪我の発生を防止できる。

【００２０】 また、係止杆部19の弯曲部18により、係止杆部19が支持枠14に対して上方へず れないようにでき、係止用金具15が不意に外れるのを防止し得る。

【００２１】 しかして、上述のように構成したことにより、図３に示すように、第１掛け部 材３と第２掛け部材４を、垂下状として折り畳むことができる。即ち、その場合 、係止用金具15の係止杆部19とアーム状杆22の間の角部内面が支持枠14の上辺14 ａに係止させ、かつ、アーム状杆22を下辺14ｂに当接させればよい。

【００２２】 さらに、図４に示すように、支持枠14から係止用金具15を取り外すことができ る。即ち、第１掛け部材３と第２掛け部材４を取外し得る。従って、分解と組立 てが容易となる。

【００２３】 図１にもどって、ハンガー掛け部材５は、倒立Ｌ字状の主杆部23と、その主杆 部23の上辺に固着される波型細杆24と、からなる。この波型細杆24に、図示省略 の衣類を掛けたハンガーのフック部を係止させれば、風が強い日でも、ハンガー の位置がずれないようにできる。

【００２４】 しかして、３本のハンガー掛け部材５を、各々、鉛直軸心廻りに回転可能とし て枢支用ボス部25に枢着する。さらに、図６と図８に示すように、枢支用ボス部 25を、主柱１のスライド管部７の上端に、ブッシュ26を介して鉛直軸心廻りに回 転自在に取付ける。

【００２５】 具体的には、図６と図７に示すように、枢支用ボス部25の上半部の壁部には、 平面的に見て、約120 °の中心角度をもって放射状に膨出する３つの膨出部27… が形成される。そして、その膨出部27…内に、３本のハンガー掛け部材５…の主 杆部23の基端部が、各々、鉛直軸心廻りに回転自在となるように上方から嵌入さ れる。主柱１のスライド管部７の上端面は、ハンガー掛け部材５…の主杆部23… の下端面に摺動自在に当接する。

【００２６】 上述のように構成したことにより、３本のハンガー掛け部材５…を、主柱１の 軸心廻りに、一体状に回転させることができる。従って、人が移動することなく 、楽な姿勢で、ハンガーを掛けることができる。さらに、３本のハンガー掛け部 材５…を、各々独立して、鉛直軸心廻りに回転させることができる。これにより 、この多機能物干し装置を平面的に折り畳むことができる（図10参照）。

【００２７】 また、枢支用ボス部25を主柱１のスライド管部７から容易に取り外すことがで きる。従って、分解と組立てを容易行い得る。

【００２８】 なお、枢支用ボス部25の膨出部27を２つのみとして、ハンガー掛け部材５…を ２本のみ取付けるも自由である。あるいは、膨出部27を４つから６つ程度として 、ハンガー掛け部材５…を４本から６本程度、鉛直軸心廻りに回転自在に取付け てもよい。

【００２９】 図９は、脚部材２…の取付け部を示す断面平面図である。脚部材２…は、蝶ナ ット部材29とボルト部材30を介して、主柱１の主管部６の下端部に固着される取 付金具33に、折畳み自在に枢着される。取付金具33は、２つの半割体28, 28から なる平面視八角形の取付部材31と、その取付部材31の半割体28, 28に２個ずつ固 着される平面視コの字状の枢支片32と、からなり、その枢支片32の相互に平行な 片部の間に、脚部材２が、リベット34, 34を介して、水平軸心廻りに揺動自在に 枢着される。なお、脚部材２…は、合計４本取付けられるため、装置全体が安定 するという利点がある。

【００３０】 上述のように構成したことにより、脚部材２…を、図10に示すように、折り畳 むことができる。さらに、第１掛け部材３と第２掛け部材４を垂下状に折り畳み 、かつ、ハンガー掛け部材５…を、その第１掛け部材３と第２掛け部材４に略平 行となるように平面的に見て一文字状に折り畳み、さらに、主柱１を短縮させれ ば、この多機能物干し装置全体をコンパクトに折畳み得る。従って、装置全体を 、不使用時に邪魔にならないように片付けることができ、ベランダやテラス等を 広く使用し得る。

【００３１】 なお、この多機能物干し装置全体をステンレス製とすれば、耐久性と清潔感を もたせることができる。

【００３２】

【考案の効果】

本考案は、上述の如く構成されるので、次に記載する効果を奏する。

【００３３】 請求項１記載の多機能物干し装置によれば、洗濯物を掛ける作業を、作業者が 移動することなく楽な姿勢で容易に行うことができる。特に狭いベランダやテラ ス等で、身体を奥側（反対側）へ移動できない場合にも、簡単に洗濯物を掛けた り、取外したりすることが可能となる。

【００３４】 また、多数枚の大小のタオルをコンパクトに掛けることができるにもかかわら ず、第１掛け部材３と第２掛け部材４を垂下状に折り畳めば、全体がコンパクト となる。従って、不使用時には、邪魔にならないように片付けておくことができ る。

【００３５】 請求項２記載の多機能物干し装置によれば、洗濯物を掛ける作業を、作業者が 移動することなく楽な姿勢で容易に行うことができる。特に狭いベランダやテラ ス等で、身体を奥側（反対側）へ移動できない場合にも、簡単に洗濯物を掛けた り、取外したりすることが可能となる。また、多数のハンガーを掛ける場合に至 便である。

【００３６】 また、複数本のハンガー掛け部材５…を、各々独立して、鉛直軸心廻りに回転 させることができるため、ハンガー掛け部材５…をコンパクトに折り畳むことが できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】水平張出状態の要部拡大断面側面図である。

【図３】垂下状態の要部拡大断面側面図である。

【図４】作用説明図である。

【図５】ボス部材の取付けを説明する要部断面図であ
る。

【図６】枢支用ボス部を説明する要部斜視図である。

【図７】要部断面平面図である。

【図８】要部断面側面図である。

【図９】要部断面平面図である。

【図10】折畳み状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１ 主柱 ３ 第１掛け部材 ４ 第２掛け部材 ８ 外枠 ９ 左右杆 10 物干杆 11 水平杆 12 コの字状物干杆 13 ボス部材 25 枢支用ボス部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コの字型の外枠８の相互に平行な左右杆
   ９，９の間に複数本の物干杆10…を横架してなる第１掛
   け部材３と、１本の水平杆11に複数個のコの字状物干杆
   12…を直角に並設してなる第２掛け部材４とを、水平張
   出及び垂下切換自在として、ボス部材13に取付け、さら
   に、該ボス部材13を、主柱１に、回転自在に取付けたこ
   とを特徴とする多機能物干し装置。
2. 【請求項２】 ２本以上の倒立Ｌ字状のハンガー掛け部
   材５…を、各々、鉛直軸心廻りに回転可能として枢支用
   ボス部25に枢着し、さらに、該枢支用ボス部25を、主柱
   １の上端に、回転自在に取付けたことを特徴とする多機
   能物干し装置。