JPH07273121A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
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- JPH07273121A JPH07273121A JP6185494A JP6185494A JPH07273121A JP H07273121 A JPH07273121 A JP H07273121A JP 6185494 A JP6185494 A JP 6185494A JP 6185494 A JP6185494 A JP 6185494A JP H07273121 A JPH07273121 A JP H07273121A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明によれば、素子分離用のトレンチ31
を半導体基板11内に所定の深さを持って形成し、この
トレンチ側壁面に所定の深さまでゲッタリング効果のあ
るイオン注入し、熱処理を施しゲッタリング層51を形
成し、半導体基板11内に含まれる酸素や金属不純物等
をゲッタリングする。その後、トレンチ側壁面のゲッタ
リング層51を除去し、その後トランジスタ等の各素子
を形成する。 【効果】 本発明によれば、半導体基板内に存在する酸
素や金属不純物を、素子分離用のトレンチの製造工程を
利用して除去することができる。トレンチの形成は、不
純物領域が形成される前に行われるので、ゲッタリング
の熱処理工程時に不純物の再拡散が起こることはない。
また、ゲッタリングサイトはトレンチの側壁面に形成さ
れるので、半導体基板内の比較的深い部分にまでゲッタ
リングの効果がある。
を半導体基板11内に所定の深さを持って形成し、この
トレンチ側壁面に所定の深さまでゲッタリング効果のあ
るイオン注入し、熱処理を施しゲッタリング層51を形
成し、半導体基板11内に含まれる酸素や金属不純物等
をゲッタリングする。その後、トレンチ側壁面のゲッタ
リング層51を除去し、その後トランジスタ等の各素子
を形成する。 【効果】 本発明によれば、半導体基板内に存在する酸
素や金属不純物を、素子分離用のトレンチの製造工程を
利用して除去することができる。トレンチの形成は、不
純物領域が形成される前に行われるので、ゲッタリング
の熱処理工程時に不純物の再拡散が起こることはない。
また、ゲッタリングサイトはトレンチの側壁面に形成さ
れるので、半導体基板内の比較的深い部分にまでゲッタ
リングの効果がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置の製造方法、
特に素子分離領域としてトレンチ構造を具備した半導体
装置のゲッタリング方法に関する。
特に素子分離領域としてトレンチ構造を具備した半導体
装置のゲッタリング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来半導体装置に用いられる既存のシリ
コン基板には、ある程度の濃度に制御された酸素が含ま
れている。この酸素は、製造工程中の不純物領域を形成
するための熱拡散などの熱工程中に析出核を形成し、シ
リコン基板中に含まれる不純物等の汚染に対して、ゲッ
タリングサイトとして機能する。しかし基板にあらかじ
め含まれる酸素濃度が高すぎる場合は、熱処理工程によ
って形成される酸素の析出核が成長しすぎるため、逆に
シリコン基板の結晶欠陥が起こる場合がある。
コン基板には、ある程度の濃度に制御された酸素が含ま
れている。この酸素は、製造工程中の不純物領域を形成
するための熱拡散などの熱工程中に析出核を形成し、シ
リコン基板中に含まれる不純物等の汚染に対して、ゲッ
タリングサイトとして機能する。しかし基板にあらかじ
め含まれる酸素濃度が高すぎる場合は、熱処理工程によ
って形成される酸素の析出核が成長しすぎるため、逆に
シリコン基板の結晶欠陥が起こる場合がある。
【0003】上記のようなシリコン基板中の酸素濃度の
問題を回避するために、バイポ−ラデバイス等の製造工
程においては、シリコン基板上にエピタキシャル成長を
行い、酸素濃度が比較的低濃度で一定したエピタキシャ
ル層を形成し、このエピタキシャル層内に各素子を形成
している。エピタキシャル層は、シリコン基板と比較し
て酸素濃度を低く形成することは可能であるが、この反
面エピタキシャル層の形成時に、金属不純物を高濃度に
取り込んでしまうことが欠点としてあげられる。 ま
た、エピタキシャル層の成長直後では酸素を低濃度で形
成することが可能であるが、シリコン基板中に含まれる
酸素が、製造工程中の熱処理によりシリコン基板から拡
散してくるため、エピタキシャル層内において次第に高
濃度化してくる。このため酸素の析出核の大型化がおこ
り、結晶欠陥が発生し、素子の不純物領域内で接合リ−
ク等の不良を起こしてしまう。また、基板内にトレンチ
を形成して素子分離領域を形成する場合、トレンチの底
部が酸素を比較的高濃度に含むシリコン基板中に達する
ため、トレンチ形成に起因するストレスにより、トレン
チの底部でのエッジ部に結晶欠陥が発生しやすくなる。
またエピタキシャル層の形成時に混入してくる金属不純
物も、酸素原子と同様の理由により、不純物領域内で接
合リ−ク等の不良を起こしてしまう。
問題を回避するために、バイポ−ラデバイス等の製造工
程においては、シリコン基板上にエピタキシャル成長を
行い、酸素濃度が比較的低濃度で一定したエピタキシャ
ル層を形成し、このエピタキシャル層内に各素子を形成
している。エピタキシャル層は、シリコン基板と比較し
て酸素濃度を低く形成することは可能であるが、この反
面エピタキシャル層の形成時に、金属不純物を高濃度に
取り込んでしまうことが欠点としてあげられる。 ま
た、エピタキシャル層の成長直後では酸素を低濃度で形
成することが可能であるが、シリコン基板中に含まれる
酸素が、製造工程中の熱処理によりシリコン基板から拡
散してくるため、エピタキシャル層内において次第に高
濃度化してくる。このため酸素の析出核の大型化がおこ
り、結晶欠陥が発生し、素子の不純物領域内で接合リ−
ク等の不良を起こしてしまう。また、基板内にトレンチ
を形成して素子分離領域を形成する場合、トレンチの底
部が酸素を比較的高濃度に含むシリコン基板中に達する
ため、トレンチ形成に起因するストレスにより、トレン
チの底部でのエッジ部に結晶欠陥が発生しやすくなる。
またエピタキシャル層の形成時に混入してくる金属不純
物も、酸素原子と同様の理由により、不純物領域内で接
合リ−ク等の不良を起こしてしまう。
【0004】これらの対策として、比較的低温での熱処
理と比較的高温での熱処理とを組み合わせ、酸素の析出
核の生成を制御する方法が用いられている。しかしデバ
イスの高速化と共に、半導体基板内に形成されるソース
領域やドレイン領域等の不純物領域の深さが浅くなって
おり、熱処理による不純物の再拡散等がおこるため、素
子の特性の劣化を引き起こす原因となる。
理と比較的高温での熱処理とを組み合わせ、酸素の析出
核の生成を制御する方法が用いられている。しかしデバ
イスの高速化と共に、半導体基板内に形成されるソース
領域やドレイン領域等の不純物領域の深さが浅くなって
おり、熱処理による不純物の再拡散等がおこるため、素
子の特性の劣化を引き起こす原因となる。
【0005】このように、シリコン基板中に含まれる酸
素をゲッタリングサイトとして用いる場合には、その濃
度の制御が困難であるため、結晶欠陥が生じる等の問題
があった。またゲッタリングを行う際の熱処理におい
て、半導体基板中の不純物の再拡散が起こり素子の特性
を悪化させる原因となっていた。特に高速デバイスなど
の熱処理の抑制を必要とする半導体装置を製造する場合
には、半導体基板中の不純物を効果的にゲッタリングで
きないという問題点があった。
素をゲッタリングサイトとして用いる場合には、その濃
度の制御が困難であるため、結晶欠陥が生じる等の問題
があった。またゲッタリングを行う際の熱処理におい
て、半導体基板中の不純物の再拡散が起こり素子の特性
を悪化させる原因となっていた。特に高速デバイスなど
の熱処理の抑制を必要とする半導体装置を製造する場合
には、半導体基板中の不純物を効果的にゲッタリングで
きないという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題点を
踏まえ本発明においては、半導体基板中に含まれる半導
体の特性を悪化させる原因となる不純物を、素子の特性
を悪化させることなく効率的に低減し、半導体装置の信
頼性を向上させることが可能な半導体装置の製造方法を
提供することを目的とする。
踏まえ本発明においては、半導体基板中に含まれる半導
体の特性を悪化させる原因となる不純物を、素子の特性
を悪化させることなく効率的に低減し、半導体装置の信
頼性を向上させることが可能な半導体装置の製造方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、素子分離にトレンチ構造を用いる半
導体装置において、半導体基板にトランジスタ等の素子
の不純物領域を形成する前に、素子分離用のトレンチを
半導体基板内に所定の深さを持って形成し、このトレン
チ側壁面に所定の深さまでゲッタリング効果のあるイオ
ン注入し、熱処理を施すことによりゲッタリングサイト
を形成し、半導体基板内に含まれる酸素や金属不純物等
をゲッタリングする。その後、トレンチ側壁面のゲッタ
リング層をエッチングにより除去し、不純物等が除去さ
れた半導体基板内にトランジスタ等の各素子を形成す
る。
に本発明によれば、素子分離にトレンチ構造を用いる半
導体装置において、半導体基板にトランジスタ等の素子
の不純物領域を形成する前に、素子分離用のトレンチを
半導体基板内に所定の深さを持って形成し、このトレン
チ側壁面に所定の深さまでゲッタリング効果のあるイオ
ン注入し、熱処理を施すことによりゲッタリングサイト
を形成し、半導体基板内に含まれる酸素や金属不純物等
をゲッタリングする。その後、トレンチ側壁面のゲッタ
リング層をエッチングにより除去し、不純物等が除去さ
れた半導体基板内にトランジスタ等の各素子を形成す
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、シリコン基板内(特に表面領
域)及びシリコン基板表面上に形成されるエピタキシャ
ル層(総じて半導体基板)内に存在する酸素や金属不純
物を、素子分離用のトレンチの製造工程を利用して除去
することが可能となる。トレンチの形成は、トランジス
タ等の不純物領域が形成される前に行われるので、ゲッ
タリングの熱処理工程時に不純物の再拡散が起こること
はない。また、このゲッタリングにより半導体基板(特
にシリコン基板)内に含まれる酸素がゲッタリングされ
るため、後の熱処理工程で酸素の析出核の大型化が起こ
らず、結晶欠陥の発生を防ぐことができる。
域)及びシリコン基板表面上に形成されるエピタキシャ
ル層(総じて半導体基板)内に存在する酸素や金属不純
物を、素子分離用のトレンチの製造工程を利用して除去
することが可能となる。トレンチの形成は、トランジス
タ等の不純物領域が形成される前に行われるので、ゲッ
タリングの熱処理工程時に不純物の再拡散が起こること
はない。また、このゲッタリングにより半導体基板(特
にシリコン基板)内に含まれる酸素がゲッタリングされ
るため、後の熱処理工程で酸素の析出核の大型化が起こ
らず、結晶欠陥の発生を防ぐことができる。
【0009】また、本発明におけるゲッタリングサイト
はトレンチの側壁面に形成されるものであり、このため
半導体基板内の比較的深い部分にまでゲッタリングの効
果があるため、後の熱処理工程でシリコン基板から酸素
の拡散を防ぐことができる。
はトレンチの側壁面に形成されるものであり、このため
半導体基板内の比較的深い部分にまでゲッタリングの効
果があるため、後の熱処理工程でシリコン基板から酸素
の拡散を防ぐことができる。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例について各工程ごとの断面
図を用いて説明する。図1〜図6は本発明の概略図であ
る。まず図1に示すように、P型シリコン基板11表面
上に膜厚2μmのN+埋め込み層12を形成する。次に
N+埋め込み層12表面上に膜厚1μmのエピタキシャ
ル層13を形成する。以下11〜13を半導体基板14
と称する。次にエピタキシャル層13表面上を熱酸化
し、膜厚50nmの熱酸化膜15を形成する。次に熱酸
化膜15表面上にLPCVD(Low Pressur Chemical Va
pour Deposition)法により膜厚100nmのシリコン窒
化膜16を形成する。次にシリコン窒化膜15表面上に
LPCVD法により、膜厚800nmのシリコン酸化膜
17を形成する。次に半導体基板14にトレンチを形成
するために、レジストをシリコン酸化膜17表面上に塗
布し、フォトリソグラフィ技術によりトレンチ開口用に
パターニングを行い、レジストマスク18を形成する。
図を用いて説明する。図1〜図6は本発明の概略図であ
る。まず図1に示すように、P型シリコン基板11表面
上に膜厚2μmのN+埋め込み層12を形成する。次に
N+埋め込み層12表面上に膜厚1μmのエピタキシャ
ル層13を形成する。以下11〜13を半導体基板14
と称する。次にエピタキシャル層13表面上を熱酸化
し、膜厚50nmの熱酸化膜15を形成する。次に熱酸
化膜15表面上にLPCVD(Low Pressur Chemical Va
pour Deposition)法により膜厚100nmのシリコン窒
化膜16を形成する。次にシリコン窒化膜15表面上に
LPCVD法により、膜厚800nmのシリコン酸化膜
17を形成する。次に半導体基板14にトレンチを形成
するために、レジストをシリコン酸化膜17表面上に塗
布し、フォトリソグラフィ技術によりトレンチ開口用に
パターニングを行い、レジストマスク18を形成する。
【0011】続いて図2に示すように、レジストマスク
18を用いて、半導体基板11にトレンチを形成するた
めのマスクを形成するために、シリコン酸化膜17、シ
リコン窒化膜16及び熱酸化膜15を異方性エッチング
によりエッチングする。
18を用いて、半導体基板11にトレンチを形成するた
めのマスクを形成するために、シリコン酸化膜17、シ
リコン窒化膜16及び熱酸化膜15を異方性エッチング
によりエッチングする。
【0012】続いて図3に示すように、レジストマスク
18をアッシングにより除去した後、半導体基板にトレ
ンチ31を形成する。トレンチの深さは、半導体基板1
1表面上に形成されているシリコン酸化膜17の上部表
面から6μm、幅は1μmであり、異方性エッチングに
よって形成する。このトレンチ31の側壁面には後の工
程においてイオン注入が行われ、ゲッタリング層として
機能する。よって、半導体基板14内のエピタキシャル
層12とシリコン基板内の埋め込み層13を貫く深さま
でトレンチを形成することにより、半導体基板内の深い
領域にまでゲッタリングの効果を及ぼすことができる。
よって、後の熱処理によるゲッタリングにおいて半導体
基板14内のシリコン基板、エピタキシャル層13及び
埋め込み層12から酸素や金属不純物を万遍なく除去す
ることが可能となる。
18をアッシングにより除去した後、半導体基板にトレ
ンチ31を形成する。トレンチの深さは、半導体基板1
1表面上に形成されているシリコン酸化膜17の上部表
面から6μm、幅は1μmであり、異方性エッチングに
よって形成する。このトレンチ31の側壁面には後の工
程においてイオン注入が行われ、ゲッタリング層として
機能する。よって、半導体基板14内のエピタキシャル
層12とシリコン基板内の埋め込み層13を貫く深さま
でトレンチを形成することにより、半導体基板内の深い
領域にまでゲッタリングの効果を及ぼすことができる。
よって、後の熱処理によるゲッタリングにおいて半導体
基板14内のシリコン基板、エピタキシャル層13及び
埋め込み層12から酸素や金属不純物を万遍なく除去す
ることが可能となる。
【0013】続いて図4に示すように、図3の工程で形
成されたトレンチ31の側壁面にイオン41の注入を行
う。ゲッタリング効果のあるイオンの種類としては、炭
素、リン、ホウ素等があり、いずれのイオンについても
実施が可能である。本実施例では炭素を用いる。イオン
注入の方法に関しては、トレンチの側壁面に対し一定の
角度をつけ、回転注入により行う。
成されたトレンチ31の側壁面にイオン41の注入を行
う。ゲッタリング効果のあるイオンの種類としては、炭
素、リン、ホウ素等があり、いずれのイオンについても
実施が可能である。本実施例では炭素を用いる。イオン
注入の方法に関しては、トレンチの側壁面に対し一定の
角度をつけ、回転注入により行う。
【0014】トレンチの側壁面に対し一定の角度をつけ
イオン注入を行うのは、トレンチ側壁面に均等にイオン
注入を行い、トレンチの側壁面の全面にゲッタリング層
を形成するためであると同時に、トレンチの底部にイオ
ン注入が行われるのを防ぐためである。トレンチの底面
の垂直方向よりイオン注入が行われた場合、シリコン原
子の格子配列の向きによってチャネリング現象が生じ、
半導体基板内部の深い部分にまでイオンが到達してしま
う。この状態で熱処理を行うと、半導体基板内部に到達
したこれらのイオンによってゲッタリング層が形成さ
れ、その除去が困難になる。
イオン注入を行うのは、トレンチ側壁面に均等にイオン
注入を行い、トレンチの側壁面の全面にゲッタリング層
を形成するためであると同時に、トレンチの底部にイオ
ン注入が行われるのを防ぐためである。トレンチの底面
の垂直方向よりイオン注入が行われた場合、シリコン原
子の格子配列の向きによってチャネリング現象が生じ、
半導体基板内部の深い部分にまでイオンが到達してしま
う。この状態で熱処理を行うと、半導体基板内部に到達
したこれらのイオンによってゲッタリング層が形成さ
れ、その除去が困難になる。
【0015】イオン注入時のトレンチ側壁面に対しての
角度は、トレンチの深さが6μm、幅が1μmのため、
側壁面に均等にイオン注入を行うにはsinθ=1/6
の角度により行う必要がある。また、注入エネルギーに
関しては、トレンチの側壁面からの垂直方向の深さが、
50nmの部分にピーク深さがくるようなエネルギーに
より行う。トレンチの側壁面に対しsinθ=1/6の
角度を持ってイオン注入されるので、角度を持った状態
で300nmの深さにピークを持つように、注入エネル
ギーを求めると100keVとなる。ドーズ量に関して
は、ゲッタリングの効果を効率的に行うために、1×1
014atoms・cm-2程度で行うのが望ましい。
角度は、トレンチの深さが6μm、幅が1μmのため、
側壁面に均等にイオン注入を行うにはsinθ=1/6
の角度により行う必要がある。また、注入エネルギーに
関しては、トレンチの側壁面からの垂直方向の深さが、
50nmの部分にピーク深さがくるようなエネルギーに
より行う。トレンチの側壁面に対しsinθ=1/6の
角度を持ってイオン注入されるので、角度を持った状態
で300nmの深さにピークを持つように、注入エネル
ギーを求めると100keVとなる。ドーズ量に関して
は、ゲッタリングの効果を効率的に行うために、1×1
014atoms・cm-2程度で行うのが望ましい。
【0016】続いて図5に示すように、イオン注入を行
った後、ゲッタリングのための熱処理を行いゲッタリン
グサイト51を形成する。半導体基板中に含まれる不純
物のゲッタリングは、ゲッタリング効果のある不純物に
よって形成される半導体基板中の結晶欠陥が、熱処理に
よって回復する課程において、欠陥部からの多量の空格
子が基板中に放出されるときに、この空格子に半導体基
板中に含まれる酸素や金属不純物がゲッタリングされる
効果を利用するものである。ゲッタリング用の不純物で
ある炭素原子より形成されるゲッタリングサイト中の結
晶欠陥の大きさは、ゲッタリング効果を決定する要素と
なる。結晶欠陥の大きさはゲッタリング時の熱処理温度
によって決定されるため、熱処理温度の制御は重要であ
る。
った後、ゲッタリングのための熱処理を行いゲッタリン
グサイト51を形成する。半導体基板中に含まれる不純
物のゲッタリングは、ゲッタリング効果のある不純物に
よって形成される半導体基板中の結晶欠陥が、熱処理に
よって回復する課程において、欠陥部からの多量の空格
子が基板中に放出されるときに、この空格子に半導体基
板中に含まれる酸素や金属不純物がゲッタリングされる
効果を利用するものである。ゲッタリング用の不純物で
ある炭素原子より形成されるゲッタリングサイト中の結
晶欠陥の大きさは、ゲッタリング効果を決定する要素と
なる。結晶欠陥の大きさはゲッタリング時の熱処理温度
によって決定されるため、熱処理温度の制御は重要であ
る。
【0017】炭素原子の核生成は、熱処理温度が700
℃〜1000℃の範囲でなされる。通常の電気炉アニー
ルの場合、処理する半導体基板の載置する位置によって
この温度に大きなばらつきが生じる。また、熱処理が長
すぎる場合、巨大な結晶欠陥が発生し、基板中に多量の
結晶欠陥が残留することとなる。このため、アニール時
の時間と温度の精密な制御が重要である。
℃〜1000℃の範囲でなされる。通常の電気炉アニー
ルの場合、処理する半導体基板の載置する位置によって
この温度に大きなばらつきが生じる。また、熱処理が長
すぎる場合、巨大な結晶欠陥が発生し、基板中に多量の
結晶欠陥が残留することとなる。このため、アニール時
の時間と温度の精密な制御が重要である。
【0018】これを踏まえ本実施例においては、熱処理
を二段階により行う。一段目としてはRTP(Rapid The
rmal Process) 装置を用いた高温/短時間RTA(Rapid
Thermal Anneal)であり1150℃、20秒の熱処理を
行う。二段目としてはFA(Furnace Anneal)であり10
00℃、60分の熱処理を行う。RTAは光エネルギー
を利用した熱処理であり、処理時間や温度を精密に制御
することができる。このRTAによって生成された結晶
欠陥を長時間かけて回復を行う工程が、FAを用いた熱
処理である。この二段階の熱処理により、時間の制御性
を向上させ、実施例の効果を高める。このゲッタリング
により半導体基板中に含まれる金属不純物や、酸素等が
除去される。
を二段階により行う。一段目としてはRTP(Rapid The
rmal Process) 装置を用いた高温/短時間RTA(Rapid
Thermal Anneal)であり1150℃、20秒の熱処理を
行う。二段目としてはFA(Furnace Anneal)であり10
00℃、60分の熱処理を行う。RTAは光エネルギー
を利用した熱処理であり、処理時間や温度を精密に制御
することができる。このRTAによって生成された結晶
欠陥を長時間かけて回復を行う工程が、FAを用いた熱
処理である。この二段階の熱処理により、時間の制御性
を向上させ、実施例の効果を高める。このゲッタリング
により半導体基板中に含まれる金属不純物や、酸素等が
除去される。
【0019】続いて図6に示すように、トレンチの側壁
面のゲッタリングサイトを除去するために、等方性エッ
チングによりトレンチ側壁面を75nm除去する。これ
は、図4の工程において、注入イオンがトレンチ側壁面
からの深さが50nmの部分でピークを持つように注入
され、ゲッタリング層はトレンチ側壁面からの深さが7
5nm以内の範囲まで形成されているためである。また
このとき、トレンチの側壁面はトレンチ形成時のRIE
によってダメージを受けているが、このダメージも同時
に取り除かれることとなる。エッチングの方法として
は、トレンチ側壁面を酸化してウエットエッチングによ
って除去する方法によっても可能である。以上の工程に
より、素子分離用のトレンチを利用したゲッタリングの
工程が終了する。この後従来と同様に、半導体基板上に
絶縁膜を形成し、トレンチ内に絶縁膜を埋め込み素子分
離領域を形成し、続いて半導体基板表面に隣接するソー
ス、ドレイン領域等に不純物を注入し、この各不純物領
域上に各電極が形成され、電解効果型トランジスタの素
子部分が製造される。
面のゲッタリングサイトを除去するために、等方性エッ
チングによりトレンチ側壁面を75nm除去する。これ
は、図4の工程において、注入イオンがトレンチ側壁面
からの深さが50nmの部分でピークを持つように注入
され、ゲッタリング層はトレンチ側壁面からの深さが7
5nm以内の範囲まで形成されているためである。また
このとき、トレンチの側壁面はトレンチ形成時のRIE
によってダメージを受けているが、このダメージも同時
に取り除かれることとなる。エッチングの方法として
は、トレンチ側壁面を酸化してウエットエッチングによ
って除去する方法によっても可能である。以上の工程に
より、素子分離用のトレンチを利用したゲッタリングの
工程が終了する。この後従来と同様に、半導体基板上に
絶縁膜を形成し、トレンチ内に絶縁膜を埋め込み素子分
離領域を形成し、続いて半導体基板表面に隣接するソー
ス、ドレイン領域等に不純物を注入し、この各不純物領
域上に各電極が形成され、電解効果型トランジスタの素
子部分が製造される。
【0020】本発明における、ゲッタリングサイトはト
レンチの側壁面に形成されるものであり、このため半導
体基板内の比較的深い部分にまで、ゲッタリングの効果
を及ぼすことができ、熱処理工程で半導体基板(特にシ
リコン基板)から酸素の拡散を防ぐことができる。また
トレンチの形成は、バイポーラトランジスタの製造工程
中に、ソース、ドレイン領域等の不純物領域が形成され
る前に行われるため、ゲッタリングの熱処理工程時にこ
の不純物領域で不純物の再拡散が起こることはない。ま
た、このゲッタリングによりシリコン基板中に含まれる
酸素がゲッタリングされるため、後の熱処理工程で酸素
の析出核の大型化が起こらず、結晶欠陥や接合リークの
発生を防ぐことができる。
レンチの側壁面に形成されるものであり、このため半導
体基板内の比較的深い部分にまで、ゲッタリングの効果
を及ぼすことができ、熱処理工程で半導体基板(特にシ
リコン基板)から酸素の拡散を防ぐことができる。また
トレンチの形成は、バイポーラトランジスタの製造工程
中に、ソース、ドレイン領域等の不純物領域が形成され
る前に行われるため、ゲッタリングの熱処理工程時にこ
の不純物領域で不純物の再拡散が起こることはない。ま
た、このゲッタリングによりシリコン基板中に含まれる
酸素がゲッタリングされるため、後の熱処理工程で酸素
の析出核の大型化が起こらず、結晶欠陥や接合リークの
発生を防ぐことができる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、半導体基板内に存在す
る酸素や金属不純物を、素子分離用のトレンチの製造工
程を利用して除去することができる。このため、ゲッタ
リングの熱処理工程時に不純物の再拡散が起こることが
なく、またこのゲッタリングにより酸素もゲッタリング
されるため、後の熱処理工程で酸素の析出核の大型化が
起こらず、結晶欠陥の発生を防ぐことができる。以上の
ように、本発明によれば、半導体装置の信頼性を向上さ
せることが可能な半導体装置の製造方法を提供すること
ができる。
る酸素や金属不純物を、素子分離用のトレンチの製造工
程を利用して除去することができる。このため、ゲッタ
リングの熱処理工程時に不純物の再拡散が起こることが
なく、またこのゲッタリングにより酸素もゲッタリング
されるため、後の熱処理工程で酸素の析出核の大型化が
起こらず、結晶欠陥の発生を防ぐことができる。以上の
ように、本発明によれば、半導体装置の信頼性を向上さ
せることが可能な半導体装置の製造方法を提供すること
ができる。
【図1】本発明の実施例の概略を説明する断面図。
【図2】本発明の実施例の概略を説明する断面図。
【図3】本発明の実施例の概略を説明する断面図。
【図4】本発明の実施例の概略を説明する断面図。
【図5】本発明の実施例の概略を説明する断面図。
【図6】本発明の実施例の概略を説明する断面図。
11 P型シリコン基板 12 N+埋め込み層 13 エピタキシャル層 14 熱酸化膜 15 シリコン窒化膜 16 シリコン酸化膜 17 レジスト 31 トレンチ 41 注入されるイオン 51 ゲッタリングサイト
Claims (7)
- 【請求項1】 半導体基板に所定の深さの素子分離用の
トレンチを形成する工程と、 前記トレンチの側壁面にゲッタリング効果を持つ不純物
イオンを注入する工程と、 前記不純物イオンの注入後に熱処理を施してゲッタリン
グを行う工程と、 前記熱処理の後に前記不純物イオンの注入を行った領域
を除去する工程とを有することを特徴とする半導体装置
の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 前記不純物イオンを注入する工程は、前記トレンチの側
面に所定の傾斜をもって行われることを特徴とする半導
体装置の製造方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 前記熱処理を施しゲッタリングを行う工程の後に前記半
導体基板表面に隣接する不純物領域を形成する工程を具
備することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 前記熱処理を施しゲッタリングを行う工程は、温度と時
間の異なる複数の熱処理工程を有することを特徴とする
半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 請求項4記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 前記熱処理工程はRTAによる第一の熱処理工程と、前
記第一の熱処理工程の後に行われるFAによる第二の熱
処理工程とを有することを特徴とする半導体装置の製造
方法。 - 【請求項6】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 前記トレンチは前記半導体基板内のエピタキシャル層と
埋め込み層を貫く深さにまで形成されることを特徴とす
る半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
おいて、 前記不純物イオンは炭素イオン、リンイオンまたはホウ
素イオンであることを特徴とする半導体装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6185494A JPH07273121A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6185494A JPH07273121A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07273121A true JPH07273121A (ja) | 1995-10-20 |
Family
ID=13183110
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6185494A Pending JPH07273121A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07273121A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999026291A3 (en) * | 1997-11-17 | 1999-08-05 | Ericsson Telefon Ab L M | Semiconductor component and manufacturing method for semiconductor components |
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US20170200620A1 (en) * | 2016-01-13 | 2017-07-13 | International Business Machines Corporation | Implant after through-silicon via (tsv) etch to getter mobile ions |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6185494A patent/JPH07273121A/ja active Pending
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