JPH07272554A - Nb−Ti超電導線 - Google Patents

Nb−Ti超電導線

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JPH07272554A
JPH07272554A JP6087458A JP8745894A JPH07272554A JP H07272554 A JPH07272554 A JP H07272554A JP 6087458 A JP6087458 A JP 6087458A JP 8745894 A JP8745894 A JP 8745894A JP H07272554 A JPH07272554 A JP H07272554A
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JP
Japan
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alloy
wire
stabilized
stabilizing
wires
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JP6087458A
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English (en)
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Katsumi Miyashita
克己 宮下
Shuji Sakai
修二 酒井
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、交流通電時による渦電流損失を低
減しながらクエンチ時の安定化Cuの発熱を抑制し、超
電導状態における通電可能な交流電流値を向上させるこ
とを目的とする。 【構成】 本発明のNb−Ti超電導線は、安定化Cu
をCu−Ni合金,Cu−Mn合金,或いはCu−Si
合金の何れか一種の分割層で分割された複数のCu線よ
り構成し、分割層のNi,Mn,或いはSiの濃度がそ
れぞれ0.5〜5wt%の範囲になっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は商用周波数領域の交流磁
界において用いられる電力機器のNb−Ti超電導線に
関し、特に、交流通電時による渦電流損失を低減しなが
らクエンチ時の安定化Cuの発熱を抑制し、超電導状態
における通電可能な交流電流値を向上させたNb−Ti
超電導線に関する。
【0002】
【従来の技術】超電導線の安定化Cuは、交流磁界中で
渦電流損失を発生させる。この渦電流損失は、安定化C
uの抵抗率に逆比例し、その径の2乗に比例して増加す
る。すなわち、抵抗率が低く、安定化Cuの径が大きい
ほど渦電流損失が大きくなる。
【0003】そこで、従来のNb−Ti超電導線では、
安定化CuをCu−10〜30wt%Ni等といったC
uより約3桁電気抵抗の高いCu合金で細かく分割し
て、安定化Cuの直径を小さくし、渦電流損失の低減を
図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のNb−
Ti超電導線によると、安定化CuをCuより約3桁電
気抵抗の高いCu−10〜30wt%Ni合金で分割し
ているため、安定化Cu同士の間に高抵抗層が存在する
ことになり、商用周波数領域の交流電流が流れている時
に、何らかの原因で瞬時に超電導状態が破れ、クエンチ
現象が起きると、クエンチ前にNb−Tiフィラメント
に流れていた電流が安定化Cuに分流する過程でジュー
ル発熱が発生し、その熱で安定化Cuの温度が上昇して
抵抗が急激に増加し、安定化材としての役割を果たさな
くなってしまう。この現象は、特に臨界電流値が大きく
なる低磁界側で顕著になり、臨界電流よりかなり低い電
流値で超電導線が異常発熱してしまう。この結果、低磁
界側では本来の超電導線の性能(臨界電流)が得られな
くなる。
【0005】従って、本発明の目的は交流通電による渦
電流損失を低減しながらクエンチ時の安定化Cuの発熱
を抑制し、超電導状態における通電可能な交流電流値を
向上させることができるNb−Ti超電導線を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、交流通電による渦電流損失を低減しながらクエンチ
時の安定化Cuの発熱を抑制し、超電導状態における通
電可能な交流電流値を向上させるため、安定化CuをC
u−Ni合金,Cu−Mn合金,或いはCu−Si合金
の何れか一種の分割層で分割した複数のCu線より構成
し、この分割層のNi,Mn,或いはSiの濃度をそれ
ぞれ0.5〜5wt%の範囲にしたNb−Ti超電導線
を提供するものである。
【0007】上記複数のCu線は、直径が0.1mm以
下になっていることが好ましい。
【0008】ここで、Cu合金のNi,Mn,或いはS
iの濃度を0.5〜5wt%にする理由は、例えば、C
u−Ni合金の場合、Cu−0.5wt%Niの液体ヘ
リウム温度における電気抵抗率は8×10-9Ω・mで、
また、Cu−5wt%Niの液体ヘリウム温度における
電気抵抗率は約8×10-8Ω・mであることから、Ni
濃度を0.5wt%より小さくすると、Cu−Ni合金
の電気抵抗が小さくなり過ぎて渦電流損失を低減する効
果がなくなり、Ni濃度を5wt%より大きくすると、
抵抗が高くなり過ぎてクエンチ時の分流の際に発熱が生
じてしまうからである。また、Ni以外のものについて
も同様な理由によって、濃度を上記範囲にする必要があ
る。
【0009】更に、安定化Cuの直径を0.1mm以下
にすることが好ましい理由は、超電導線における安定化
Cuの渦電流損失は、前述したように、径の2乗に比例
して増加するため、渦電流損失の低減を図るためには直
径は極力小さい方が望まく、直径0.1mmのCu線に
振幅0.5T,周波数5Hzの交流磁界を印加した場
合、Cu線の渦電流損失は約65J/m3 に達し、この
値が交流磁界中で超電導線を使用するための上限値に近
いからである。
【0010】
【実施例】以下、本発明のNb−Ti超電導線について
添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】図1には、本発明の一実施例に係るNb−
Ti超電導線の断面構造が示されている。このNb−T
i超電導線は、中心部に配置された安定化Cu4と、安
定化Cu4の外周に複数本(本実施例では、54本)配
置された二次スタック8と、全体を外周から被覆するC
u−10wt%Ni合金の被覆層3より構成されてい
る。
【0012】安定化Cu4は、分割層5によって分割さ
れた断面六角形の複数本(本実施例では、31本)のC
u線4Aより構成されている。
【0013】分割層5は、Cu−1wt%Ni合金によ
って構成されている。Niの濃度はこれに限定するもの
ではないが、0.5〜5wt%の範囲にする必要があ
る。また、Cu−Mn,或いはCu−Si合金を適用し
ても良い。
【0014】二次スタック8は、図3に示すように、複
数本(本実施例では、85本)のシングルスタック9を
Cu−10wt%Ni合金の被覆層3で被覆し、これを
断面六角形状にして構成されている。
【0015】シングルスタック9は、図4に示すよう
に、複数本(本実施例では、85本)のNb−Tiフィ
ラメント1をCu−30wt%Ni合金の被覆層2で被
覆し、これを断面六角形状にして構成されている。Nb
−Tiフィラメント1は、図5に示すように、直径dが
0.1μmの断面六角形状になっている。
【0016】次に、上記Nb−Ti超電導線の製造手順
を説明する。まず、Nb−Ti素材としてNb−46.
5wt%Ti合金棒を用意し、このNb−Ti合金棒を
Cu−30wt%Ni合金管に挿入して、外径約29m
mの押出用ビレットとした。
【0017】次に、この押出用ビレットを温間にて外径
10mmに静水圧押出した後、伸線して対辺距離2.6
mmの六角断面を有するシングル線とし、更に、そのシ
ングル線1を85本それぞれ外径29mmのCu−30
wt%Ni合金管に挿入して押出用ビレットとした。
【0018】続いて、この押出用ビレットを静水圧押出
によって外径10mmとした後、対辺距離が2.6mm
の六角断面を有するサブマルチ線(シングルスタック
9)とした。
【0019】そして、そのサブマルチ線を85本、外径
29mmのCu−10wt%Ni合金管の内部に挿入組
立して押出用ビレットとした後、対辺距離2.6mmの
六角断面を有する二次スタック8とした。
【0020】一方、二次スタック8と外観の寸法が同じ
な対辺距離2.6mmの六角断面を有し、Cu−1wt
%Niの分割層5が被覆されたCu線4を31本と二次
スタック54本、合計85本を外径約29mmのCu−
10wt%Ni合金管に挿入組立して押出用ビレットと
した。
【0021】最後に、この押出用ビレットを静水圧押出
によって線径0.2mmまで伸線加工してNb−Tiフ
ィラメント1の直径dが0.1μmの超極細多芯Nb−
Ti超電導線とした。
【0022】一方、上記Nb−Ti超電導線をサンプル
1とし、これとは別に安定化Cuを分割する分割層のN
i濃度が異なるNb−Ti超電導線をサンプル2として
製造した。すなわち、対辺距離2.6mmの六角断面を
有し、Cu−10wt%Niが被覆された31本のCu
線と、サンプル1と同じ54本の二次スタックを外径約
29mmのCu−10wt%Ni合金管に挿入して押出
用ビレットとし、これを静水圧押出によって線径0.2
mmまで伸線加工した。
【0023】ここで、サンプル1と2では、安定化Cu
を分割するCu−Ni合金のNi濃度が異なる他は全て
同じ断面構成と寸法になっている。すなわち、サンプル
2のCu−Ni合金の電気抵抗率が1.7×10-7Ω・
mであるのに対し、サンプル1のCu−Ni合金の電気
抵抗率は1.6×10-8Ω・mであり、Ni濃度に比例
して約1/10程度電気抵抗率が小さくなっている。
【0024】次に、サンプル1と2のそれぞれの素線を
用いて、図6に示すソレノイド状のコイル6を作製し
た。ここで、コイル6の寸法は外径D1 =60mm,内
径D2=40mm,高さH=60mmにした。そして、
コイル6に50Hzの交流電流を通電し、コイル6のク
エンチ電流と中心の磁界を測定した。その測定結果を表
1に示す。
【表1】
【0025】表1から判るように、サンプル1を用いた
コイルは、サンプル2を用いたコイルより約20%クエ
ンチ電流と磁界が高く、安定化Cuを分割しているCu
−Ni合金の電気抵抗を小さくすることでコイルの安定
性が向上している。また、コイルの交流運転試験より求
めた2つのコイルの交流損失には殆ど差がなく、分割層
5の電気抵抗を1/10に小さくしたことによる安定化
Cuからの渦電流損失はサンプル1と2では殆ど変わっ
ていない。
【0026】続いて、サンプル1,或いは2の素線を3
6本撚り合わせ二次撚線をそれぞれ作製した。図2はそ
の断面構造を示し、Cu−10wt%Niのダミー線8
の外周にそれぞれ6本のサンプル1,或いは2の素線7
か撚り合わされ、更にこれを中心のダミー線8の外周に
6本撚り合わされて構成されている。
【0027】このような二次撚線を用いて、コイルのと
きと同様に交流クエンチ電流を測定した。その測定結果
を表2に示す。
【表2】
【0028】表2から判るように、サンプル1の素線を
用いた二次撚線のクエンチ電流はサンプル2の二次撚線
のクエンチ電流より約300A高くなっている。
【0029】以上の結果から、本発明のNb−Ti超電
導線を多数の素線を撚り合わせた大電流容量導体に適用
すれば、導体のクエンチ電流を向上させることができ、
導体電流密度を向上させて撚線を用いた超電導電力機器
の小型化に貢献することができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のNb−T
i超電導線によると、安定化CuをCu−Ni合金,C
u−Mn合金,或いはCu−Si合金の何れか一種の分
割層で分割した複数のCu線より構成し、この分割層の
Ni,Mn,或いはSiの濃度をそれぞれ0.5〜5w
t%の範囲にしたため、交流通電による渦電流損失を低
減しながらクエンチ時の安定化Cuの発熱を抑制し、超
電導状態における通電可能な交流電流値を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】一実施例に係るCu線を示す断面図。
【図3】一実施例に係る二次スタックを示す断面図。
【図4】一実施例に係るシングルスタックを示す断面
図。
【図5】Nb−Tiフィラメントを示す断面図。
【図6】Nb−Ti超電導線を用いたコイルを示す断面
図。
【図7】Nb−Ti超電導線を素線として用いた二次撚
線を示す断面図。
【符号の説明】
1 Nb−Tiフィラメント 2 被覆層 3 被覆層 4 Cu線 5 高抵抗層 6 コイル 7 素線 8 二次スタック 9 ダミー線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部に複数本のNb−Tiフィラメン
    トを有し、中心部に安定化Cuを有したNb−Ti超電
    導線において、 前記安定化CuはCu−Ni合金,Cu−Mn合金,或
    いはCu−Si合金の何れか一種の分割層で分割された
    複数のCu線より構成され、 前記分割層のNi,Mn,或いはSiの濃度がそれぞれ
    0.5〜5wt%の範囲になっていることを特徴とする
    Nb−Ti超電導線。
  2. 【請求項2】 前記複数のCu線は、直径が0.1mm
    以下になっている構成の請求項1のNb−Ti超電導
    線。
JP6087458A 1994-03-31 1994-03-31 Nb−Ti超電導線 Pending JPH07272554A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103956219A (zh) * 2014-04-21 2014-07-30 西部超导材料科技股份有限公司 一种NbTi-CuNi-Cu超导复合线材的制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103956219A (zh) * 2014-04-21 2014-07-30 西部超导材料科技股份有限公司 一种NbTi-CuNi-Cu超导复合线材的制备方法
CN103956219B (zh) * 2014-04-21 2016-08-31 西部超导材料科技股份有限公司 一种NbTi-CuNi-Cu超导复合线材的制备方法

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