JP2001325837A - 超電導ケーブル - Google Patents
超電導ケーブルInfo
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- JP2001325837A JP2001325837A JP2000143067A JP2000143067A JP2001325837A JP 2001325837 A JP2001325837 A JP 2001325837A JP 2000143067 A JP2000143067 A JP 2000143067A JP 2000143067 A JP2000143067 A JP 2000143067A JP 2001325837 A JP2001325837 A JP 2001325837A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Landscapes
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 芯材に生じる渦電流損失を抑制して、交流損
失の低減と過電流時の温度上昇抑制とを図ることができ
る超電導ケーブルを提供する。 【解決手段】 芯材と、その外周に設けられる超電導層
と、さらに超電導層の外周に形成される電気絶縁層とを
有する。ここで、超電導層は、金属被覆された複数本の
超電導線材を螺旋状に巻回した構造である。そして、芯
材は、金属被覆された超電導線(超電導丸線2)を複数
本撚り合わせた構造を具える。
失の低減と過電流時の温度上昇抑制とを図ることができ
る超電導ケーブルを提供する。 【解決手段】 芯材と、その外周に設けられる超電導層
と、さらに超電導層の外周に形成される電気絶縁層とを
有する。ここで、超電導層は、金属被覆された複数本の
超電導線材を螺旋状に巻回した構造である。そして、芯
材は、金属被覆された超電導線(超電導丸線2)を複数
本撚り合わせた構造を具える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芯材の外周に超電導
層を有する超電導ケーブルに関するものである。特に、
芯材の構成を工夫することで交流損失の低減と過電流時
の温度上昇抑制とを図ることができる超電導ケーブルに
関する。
層を有する超電導ケーブルに関するものである。特に、
芯材の構成を工夫することで交流損失の低減と過電流時
の温度上昇抑制とを図ることができる超電導ケーブルに
関する。
【0002】
【従来の技術】超電導ケーブルでは、交流損失の低減と
大容量化を同時に達成することが実用化のために必要と
される。
大容量化を同時に達成することが実用化のために必要と
される。
【0003】このうち、交流損失の低減については次の
問題がある。超電導導体構造として、芯材上に超電導の
テープ状線材を同一ピッチで螺旋巻きして多層に構成し
たものが知られている。このような導体構造では内周の
超電導層ほど電流密度が小さく、外周の超電導層ほど電
流密度が大きいという偏流の問題がある。偏流に伴って
交流損失が増大すると考えられ、偏流の抑制が求められ
ている。
問題がある。超電導導体構造として、芯材上に超電導の
テープ状線材を同一ピッチで螺旋巻きして多層に構成し
たものが知られている。このような導体構造では内周の
超電導層ほど電流密度が小さく、外周の超電導層ほど電
流密度が大きいという偏流の問題がある。偏流に伴って
交流損失が増大すると考えられ、偏流の抑制が求められ
ている。
【0004】多層導体の偏流抑制と損失低減に関する基
本技術としては、特公昭29-6685号公報記載の発明が知
られている。これは、各層の螺旋巻きピッチを調整して
各層のインピーダンス調整を行う技術である。
本技術としては、特公昭29-6685号公報記載の発明が知
られている。これは、各層の螺旋巻きピッチを調整して
各層のインピーダンス調整を行う技術である。
【0005】一方、芯材は、テープ状の超電導素線を支
持するために必要で、かつ冷媒の循環流路としての機能
も果たす必要があると考えられていた。そのため、従来
の芯材の形状は全てパイプ状の直管またはコルゲート管
であり、材質は絶縁体または金属であった。
持するために必要で、かつ冷媒の循環流路としての機能
も果たす必要があると考えられていた。そのため、従来
の芯材の形状は全てパイプ状の直管またはコルゲート管
であり、材質は絶縁体または金属であった。
【0006】さらに、大容量化については、導体構造の
断面積中に占める超電導線材の占有率(一般に20%程
度)を大きくすることが考えられる。特に、超電導ケー
ブルの外径を大きくすることなく、この占有率を増やす
には、芯材径を小さくすれば良い。
断面積中に占める超電導線材の占有率(一般に20%程
度)を大きくすることが考えられる。特に、超電導ケー
ブルの外径を大きくすることなく、この占有率を増やす
には、芯材径を小さくすれば良い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術には次のような問題があった。超電導層の各層の巻き
ピッチを調整して各層のインピーダンス調整を行う技術
では、導体軸方向の磁場成分がキャンセルされずに残
り、この磁場によって芯材に導体と同レベルの交流損失
が発生する。
術には次のような問題があった。超電導層の各層の巻き
ピッチを調整して各層のインピーダンス調整を行う技術
では、導体軸方向の磁場成分がキャンセルされずに残
り、この磁場によって芯材に導体と同レベルの交流損失
が発生する。
【0008】また、金属性の芯材では、臨界電流を超え
る電流が流れた際に芯材が電流を分担し、ケーブルの温
度上昇を抑制する。しかし、パイプ状の芯材で軸方向磁
場が存在している場合には円周に沿って流れる渦電流損
失が生じ、芯材の交流損失も問題となる。
る電流が流れた際に芯材が電流を分担し、ケーブルの温
度上昇を抑制する。しかし、パイプ状の芯材で軸方向磁
場が存在している場合には円周に沿って流れる渦電流損
失が生じ、芯材の交流損失も問題となる。
【0009】さらに、絶縁体の芯材では、渦電流損失は
発生しないが、臨界電流を超える電流が流れた際に芯材
が電流を分担せず、ケーブルの温度が上昇する。
発生しないが、臨界電流を超える電流が流れた際に芯材
が電流を分担せず、ケーブルの温度が上昇する。
【0010】そして、超電導導体の占有率を増やすこと
については、機械特性上難しい。すなわち、テープ状の
超電導線材は幅3mm,厚さ0.2mm程度のサイズであり、曲
げ歪に対して特性が低下しやすい。そのため、芯材径を
小さくすると、超電導線材を螺旋巻きしたときに曲げ歪
が大きくなり、占有率の増大が必ずしも容量の増大につ
ながらない。
については、機械特性上難しい。すなわち、テープ状の
超電導線材は幅3mm,厚さ0.2mm程度のサイズであり、曲
げ歪に対して特性が低下しやすい。そのため、芯材径を
小さくすると、超電導線材を螺旋巻きしたときに曲げ歪
が大きくなり、占有率の増大が必ずしも容量の増大につ
ながらない。
【0011】従って、本発明の主目的は、芯材に生じる
渦電流損失を抑制して、交流損失の低減と過電流時の温
度上昇抑制とを図ることができる超電導ケーブルを提供
することにある。
渦電流損失を抑制して、交流損失の低減と過電流時の温
度上昇抑制とを図ることができる超電導ケーブルを提供
することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、芯材に超電導
線を複数本撚り合せた構造を用いることで上記の目的を
達成する。
線を複数本撚り合せた構造を用いることで上記の目的を
達成する。
【0013】すなわち、本発明超電導ケーブルは、芯材
と、その外周に設けられる超電導層と、さらに超電導層
の外周に形成される電気絶縁層とを有する。ここで、超
電導層は、複数本の超電導線材を芯材上に螺旋状に巻き
付けた構造である。そして、前記芯材は、金属被覆され
た超電導線を複数本撚り合せた構造を含むことを特徴と
する。さらに芯材は、超電導線と常電導線とを複数本撚
り合わせた構造を含むよう構成しても良い。本発明ケー
ブルにおける芯材の構造には、冷媒流路となる中空部を
有するものと有しないものの双方が含まれる。中空部を
有するものは、中空部の外周に金属被覆された超電導線
を撚り合わせた構造とする。中空部を形成する手段とし
ては、パイプ材を用いること、螺旋状に成形した板
材を用いること、断面形状が扇状の絶縁被覆線材を撚
り合せることで、撚り合わせの中央に空間を形成するこ
とが挙げられる。また、中空部を有しないものとして
は、金属被覆された超電導線の撚り合せだけで構成され
たものが挙げられる。
と、その外周に設けられる超電導層と、さらに超電導層
の外周に形成される電気絶縁層とを有する。ここで、超
電導層は、複数本の超電導線材を芯材上に螺旋状に巻き
付けた構造である。そして、前記芯材は、金属被覆され
た超電導線を複数本撚り合せた構造を含むことを特徴と
する。さらに芯材は、超電導線と常電導線とを複数本撚
り合わせた構造を含むよう構成しても良い。本発明ケー
ブルにおける芯材の構造には、冷媒流路となる中空部を
有するものと有しないものの双方が含まれる。中空部を
有するものは、中空部の外周に金属被覆された超電導線
を撚り合わせた構造とする。中空部を形成する手段とし
ては、パイプ材を用いること、螺旋状に成形した板
材を用いること、断面形状が扇状の絶縁被覆線材を撚
り合せることで、撚り合わせの中央に空間を形成するこ
とが挙げられる。また、中空部を有しないものとして
は、金属被覆された超電導線の撚り合せだけで構成され
たものが挙げられる。
【0014】このようなケーブルにおいて、電気絶縁層
の外周に磁気遮蔽層を具えることが望ましい。この磁気
遮蔽層は、金属被覆された超電導材料からなる複数本の
テープ状線材を螺旋状に巻き付けて構成されたものが挙
げられる。
の外周に磁気遮蔽層を具えることが望ましい。この磁気
遮蔽層は、金属被覆された超電導材料からなる複数本の
テープ状線材を螺旋状に巻き付けて構成されたものが挙
げられる。
【0015】超電導層を構成する超電導線材、磁気遮蔽
層を構成する超電導線材の形態は特に限定されないが、
一般にテープ状のものが利用される。また、超電導層お
よび磁気遮蔽層の層数は1層でも多層でも構わない。こ
れら各層ならびに次に述べる芯材の金属被覆された超電
導線に用いられる超電導材料としては、イットリウム
系、ビスマス系、タリウム系など、液体窒素を冷媒とす
る高温酸化物超電導材料が好適である。また、超電導層
の超電導線材、磁気遮蔽層、金属被覆された超電導線に
設けられる金属被覆には、一般に銀または銀合金が利用
される。
層を構成する超電導線材の形態は特に限定されないが、
一般にテープ状のものが利用される。また、超電導層お
よび磁気遮蔽層の層数は1層でも多層でも構わない。こ
れら各層ならびに次に述べる芯材の金属被覆された超電
導線に用いられる超電導材料としては、イットリウム
系、ビスマス系、タリウム系など、液体窒素を冷媒とす
る高温酸化物超電導材料が好適である。また、超電導層
の超電導線材、磁気遮蔽層、金属被覆された超電導線に
設けられる金属被覆には、一般に銀または銀合金が利用
される。
【0016】一方、芯材に用いられる金属被覆された超
電導線には、テープ状でも構わないが断面が円形状の丸
線の方が好ましい。その理由は次の通りである。従来の
テープ状超電導線を用いたケーブルでは、芯材はテープ
状超電導線の支持材、冷媒の流路または短絡電流が超電
導ケーブルに流れた際の電流分担の役割を担っていた。
ただし、この従来の導体構造では、導体外径から算出す
る導体断面積中で、実際に超電導線が占める割合は20%
程度と非常に小さい。大容量のケーブルを実現するため
には、導体構造の断面積中で超電導体の占有率をなるべ
く大きくすることが好ましい。この点で、導体構造の断
面積中で芯材の占める面積ならびに中空の領域はなるべ
く小さいことが好ましいが、テープ状線材だけを用い
て、芯材部分や中空部分を超電導体に置き換えること
は、テープ形状であることと線材の機械特性を考慮する
と難しい。その点、超電導丸線は、撚り合わせた後に焼
結することによって、芯材に適用可能にすることができ
る。
電導線には、テープ状でも構わないが断面が円形状の丸
線の方が好ましい。その理由は次の通りである。従来の
テープ状超電導線を用いたケーブルでは、芯材はテープ
状超電導線の支持材、冷媒の流路または短絡電流が超電
導ケーブルに流れた際の電流分担の役割を担っていた。
ただし、この従来の導体構造では、導体外径から算出す
る導体断面積中で、実際に超電導線が占める割合は20%
程度と非常に小さい。大容量のケーブルを実現するため
には、導体構造の断面積中で超電導体の占有率をなるべ
く大きくすることが好ましい。この点で、導体構造の断
面積中で芯材の占める面積ならびに中空の領域はなるべ
く小さいことが好ましいが、テープ状線材だけを用い
て、芯材部分や中空部分を超電導体に置き換えること
は、テープ形状であることと線材の機械特性を考慮する
と難しい。その点、超電導丸線は、撚り合わせた後に焼
結することによって、芯材に適用可能にすることができ
る。
【0017】最近、丸線は、104A/cm2を越えるJc(臨
界電流密度)を持つ高性能の線材が作製できるようにな
った。この線材は撚り線加工が容易であり従来のケーブ
ル用芯材形状に近く、かつ交流損失の小さな超電導導体
が実現できることが特徴であり、超電導ケーブル用とし
て期待できる。
界電流密度)を持つ高性能の線材が作製できるようにな
った。この線材は撚り線加工が容易であり従来のケーブ
ル用芯材形状に近く、かつ交流損失の小さな超電導導体
が実現できることが特徴であり、超電導ケーブル用とし
て期待できる。
【0018】しかし、この線材のJcはテープ線のJc(3
×104A/cm2)と比較すると低く、磁場中のJc低下がテー
プ線材と比較して大きいという短所も存在する。
×104A/cm2)と比較すると低く、磁場中のJc低下がテー
プ線材と比較して大きいという短所も存在する。
【0019】丸線とテープ線材を併用すれば、両者の短
所を補い、大容量かつ低損失の超電導ケーブルの提供が
容易になる。
所を補い、大容量かつ低損失の超電導ケーブルの提供が
容易になる。
【0020】また、金属被覆された超電導線の外周に高
抵抗層を設け、この高抵抗層の抵抗は、超電導線が具え
る金属被覆の抵抗よりも大きいことが好適である。すな
わち、高抵抗層により素線絶縁する。高抵抗層による素
線絶縁を施さない場合、金属被覆された超電導線同士が
電気的に結合して、大きな結合損失(渦電流損失)が発
生する。この電気的結合を解くためには、素線間に電気
絶縁層を配置すればよい。具体的には超電導線に設けら
れた金属被覆の上に高抵抗層を配置すればよい。高抵抗
層の材質としては、エナメル、CuO、SiO,CuNiなどが挙
げられる。
抵抗層を設け、この高抵抗層の抵抗は、超電導線が具え
る金属被覆の抵抗よりも大きいことが好適である。すな
わち、高抵抗層により素線絶縁する。高抵抗層による素
線絶縁を施さない場合、金属被覆された超電導線同士が
電気的に結合して、大きな結合損失(渦電流損失)が発
生する。この電気的結合を解くためには、素線間に電気
絶縁層を配置すればよい。具体的には超電導線に設けら
れた金属被覆の上に高抵抗層を配置すればよい。高抵抗
層の材質としては、エナメル、CuO、SiO,CuNiなどが挙
げられる。
【0021】特に、高抵抗層の材質としては酸化銅が望
ましい。エナメル等一般的な絶縁材料は線の最終熱処理
(800℃)に耐えられない。酸化銅は性能、価格、被膜
形成の簡便さの点で優れている。
ましい。エナメル等一般的な絶縁材料は線の最終熱処理
(800℃)に耐えられない。酸化銅は性能、価格、被膜
形成の簡便さの点で優れている。
【0022】金属被覆された超電導線は機械的歪みに弱
いので、最終焼結の後に撚り合わせ加工を行うと超電導
性が消失してしまう。よって芯材形成のための撚り線加
工は最終焼結前に行うことが好ましい。また、この超電
導線表面への高抵抗層の配置は、超電導線間を効果的に
絶縁するために、撚り合わせる前に行われていることが
好ましい。このような要求に応える高抵抗材料は、800
℃以上の高温での最終熱処理に耐える材料である必要が
ある。この要請に応える材料が酸化銅である。具体的に
は、撚り線前に超電導線表面に銅メッキ処理を施し、撚
り線加工後の熱処理過程で酸化銅被膜を形成させる。
いので、最終焼結の後に撚り合わせ加工を行うと超電導
性が消失してしまう。よって芯材形成のための撚り線加
工は最終焼結前に行うことが好ましい。また、この超電
導線表面への高抵抗層の配置は、超電導線間を効果的に
絶縁するために、撚り合わせる前に行われていることが
好ましい。このような要求に応える高抵抗材料は、800
℃以上の高温での最終熱処理に耐える材料である必要が
ある。この要請に応える材料が酸化銅である。具体的に
は、撚り線前に超電導線表面に銅メッキ処理を施し、撚
り線加工後の熱処理過程で酸化銅被膜を形成させる。
【0023】また、超電導層の超電導線材および芯材の
超電導線の少なくとも一層における撚りピッチを他層の
撚りピッチと変更し、超電導層の超電導線材のインピー
ダンスと芯材の超電導線のインピーダンスとのばらつき
を±30%以内とすることも好ましい。この構成により、
交流通電時に、超電導層と芯材部に均一な電流密度で電
流が流せるようになる。これによって、従来の導体と比
較して大容量化が容易となるだけでなく、交流損失低減
も同時に実現できる。この撚りピッチの調整手法は、特
願2000-5106号、同5107号に詳しく記載されている。
超電導線の少なくとも一層における撚りピッチを他層の
撚りピッチと変更し、超電導層の超電導線材のインピー
ダンスと芯材の超電導線のインピーダンスとのばらつき
を±30%以内とすることも好ましい。この構成により、
交流通電時に、超電導層と芯材部に均一な電流密度で電
流が流せるようになる。これによって、従来の導体と比
較して大容量化が容易となるだけでなく、交流損失低減
も同時に実現できる。この撚りピッチの調整手法は、特
願2000-5106号、同5107号に詳しく記載されている。
【0024】また、芯材表面を平滑化することも好まし
い。この平滑化により、ケーブルの曲げなどによる機械
的な劣化を抑制することができる。単なる撚り線導体
は、表面平滑性が悪く、この上に直接超電導線材を集合
すると、ケーブル導体を曲げたときに超電導層において
超電導線材の座屈が多発することが判った。この問題の
対策として芯材表面を平滑化すれば、導体曲げによる超
電導線材の座屈を抑制できる。平滑化の程度は、金属被
覆された超電導線の撚り溝による凹凸を緩和できる程度
とすれば良い。
い。この平滑化により、ケーブルの曲げなどによる機械
的な劣化を抑制することができる。単なる撚り線導体
は、表面平滑性が悪く、この上に直接超電導線材を集合
すると、ケーブル導体を曲げたときに超電導層において
超電導線材の座屈が多発することが判った。この問題の
対策として芯材表面を平滑化すれば、導体曲げによる超
電導線材の座屈を抑制できる。平滑化の程度は、金属被
覆された超電導線の撚り溝による凹凸を緩和できる程度
とすれば良い。
【0025】芯材表面の凹凸を平滑化する手段として
は、芯線表面自体を円筒面状に成形する方法と、芯材表
面に平滑化する層を別途設けることが挙げられる。前者
としては、断面が円形状の超電導線を撚り合わせた後、
この撚り線をダイスに通して芯線表面を円筒面状に圧縮
成形することが挙げられる。
は、芯線表面自体を円筒面状に成形する方法と、芯材表
面に平滑化する層を別途設けることが挙げられる。前者
としては、断面が円形状の超電導線を撚り合わせた後、
この撚り線をダイスに通して芯線表面を円筒面状に圧縮
成形することが挙げられる。
【0026】また、後者の具体例としては、次の手段が
挙げられる。 撚り合された金属被覆超電導線の外周にテープ材を巻
きつけたり、押出し被覆を形成する。その場合、絶縁性
のテープ材、押出し被覆材を用いることが好ましい。テ
ープ材、押出し被覆材自体の渦電流損失を回避すること
ができるからである。また、テープ材を金属にすると、
テープエッジで超電導層の超電導線材が座屈する恐れが
あるためである。
挙げられる。 撚り合された金属被覆超電導線の外周にテープ材を巻
きつけたり、押出し被覆を形成する。その場合、絶縁性
のテープ材、押出し被覆材を用いることが好ましい。テ
ープ材、押出し被覆材自体の渦電流損失を回避すること
ができるからである。また、テープ材を金属にすると、
テープエッジで超電導層の超電導線材が座屈する恐れが
あるためである。
【0027】芯材における金属被覆された超電導線の
うち、最外層に使用されている線材の径を内層側の線材
の径よりも細径とする。特に、最外層の線材とその直下
の線材の撚り方向を逆にする、もしくは両線材の撚りピ
ッチを大きく変えることで、最外層の線材が直下の線材
の撚り溝に落ち込まず、芯材表面の平滑化を効果的に実
現できる。
うち、最外層に使用されている線材の径を内層側の線材
の径よりも細径とする。特に、最外層の線材とその直下
の線材の撚り方向を逆にする、もしくは両線材の撚りピ
ッチを大きく変えることで、最外層の線材が直下の線材
の撚り溝に落ち込まず、芯材表面の平滑化を効果的に実
現できる。
【0028】芯材は、金属被覆された略円形断面の超電
導線を同心撚りした構造であることが望ましい。先述し
た超電導線材の座屈は、芯材表面の凹凸に起因して発生
する。丸線を撚りあわせた構造の芯材では多かれ少なか
れ必ず表面に凹凸が見られる。撚り合わせ構造のうち、
最も凹凸を抑制できるのは同心撚り構造である。さらに
芯材表面の凹凸を少なくする手段としては、芯材の最外
層に配置される丸線の外径を、内層の丸線の外径よりも
小さくすればよい。
導線を同心撚りした構造であることが望ましい。先述し
た超電導線材の座屈は、芯材表面の凹凸に起因して発生
する。丸線を撚りあわせた構造の芯材では多かれ少なか
れ必ず表面に凹凸が見られる。撚り合わせ構造のうち、
最も凹凸を抑制できるのは同心撚り構造である。さらに
芯材表面の凹凸を少なくする手段としては、芯材の最外
層に配置される丸線の外径を、内層の丸線の外径よりも
小さくすればよい。
【0029】一方、芯材は、金属線を中心線として金属
被覆された超電導線を撚り合わせたユニットをさらに撚
り合わせた多次撚り構造であることも望ましい。この構
造は芯材部の素線の転位ができ、同心撚り構造と比較し
て、芯材の交流損失が低い。
被覆された超電導線を撚り合わせたユニットをさらに撚
り合わせた多次撚り構造であることも望ましい。この構
造は芯材部の素線の転位ができ、同心撚り構造と比較し
て、芯材の交流損失が低い。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、比較例と共に本発明の実施
の形態を説明する。ここでは、比較例として、金属パイ
プを芯材とし、この芯材の上にテープ状超電導線を螺旋
状に巻き付けた導体構造について交流損失の試算を行
い、続いて後述する実施例についても同様に交流損失の
試算を行って比較する。先に交流損失を求める手順につ
いて説明する。
の形態を説明する。ここでは、比較例として、金属パイ
プを芯材とし、この芯材の上にテープ状超電導線を螺旋
状に巻き付けた導体構造について交流損失の試算を行
い、続いて後述する実施例についても同様に交流損失の
試算を行って比較する。先に交流損失を求める手順につ
いて説明する。
【0031】交流損失を求める手順は、超電導ケーブル
を等価回路にモデル化し、インダクタンスの導出・実効
抵抗の導出を行い、モデルに対応した回路方程式を作成
し、電流分布の算出を行う。そして、電流分布から磁場
分布を求め、交流損失を演算する。
を等価回路にモデル化し、インダクタンスの導出・実効
抵抗の導出を行い、モデルに対応した回路方程式を作成
し、電流分布の算出を行う。そして、電流分布から磁場
分布を求め、交流損失を演算する。
【0032】(モデル化)3相ケーブルのうちの1相分
に着目して、芯材、超電導層(コア)および磁気遮蔽層
(シールド)と端末を含む超電導ケーブルを図1のよう
な等価回路とみなした。すなわち、芯材ならびに超電導
層を誘導リアクタンスと抵抗とが直列に配置された集中
定数回路とみなしている。超電導層には外部電源よりI
allが供給され、各超電導層間には絶縁が施されている
とした。
に着目して、芯材、超電導層(コア)および磁気遮蔽層
(シールド)と端末を含む超電導ケーブルを図1のよう
な等価回路とみなした。すなわち、芯材ならびに超電導
層を誘導リアクタンスと抵抗とが直列に配置された集中
定数回路とみなしている。超電導層には外部電源よりI
allが供給され、各超電導層間には絶縁が施されている
とした。
【0033】また、磁気遮蔽層は超電導素線が端部にて
接続抵抗rjで接続され、図1のようなループを形成す
るものとした。図中のi0、i1…は各層に流れる電流、
Lco、Lc1…は各層の軸方向磁場によるインダクタン
ス、r0、r1…は各層の軸方向磁場によるインダクタン
ス、r0、r1…は各層の実効抵抗、rjは端末のインダ
クタンスならびに抵抗、Vc、V1はそれぞれ超電導層側、
磁気遮蔽層側の電圧である。添え字の0は芯材を表し、
超電導層または磁気遮蔽層は内層より1、2、3…のよう
に表記した。このモデルでは、超電導層4層、磁気遮蔽
層2層として検討している。
接続抵抗rjで接続され、図1のようなループを形成す
るものとした。図中のi0、i1…は各層に流れる電流、
Lco、Lc1…は各層の軸方向磁場によるインダクタン
ス、r0、r1…は各層の軸方向磁場によるインダクタン
ス、r0、r1…は各層の実効抵抗、rjは端末のインダ
クタンスならびに抵抗、Vc、V1はそれぞれ超電導層側、
磁気遮蔽層側の電圧である。添え字の0は芯材を表し、
超電導層または磁気遮蔽層は内層より1、2、3…のよう
に表記した。このモデルでは、超電導層4層、磁気遮蔽
層2層として検討している。
【0034】(インダクタンス導出)各超電導層(超電
導層および磁気遮蔽層)のインダクタンスについては、
層間の相互インダクタンスも考慮して、周方向成分を数
式1と定義し、軸方向成分を数式2と定義した。
導層および磁気遮蔽層)のインダクタンスについては、
層間の相互インダクタンスも考慮して、周方向成分を数
式1と定義し、軸方向成分を数式2と定義した。
【0035】
【数1】
【0036】
【数2】
【0037】(抵抗成分導出)各層の抵抗成分は、超電
導層を構成する素線のACロス理論値Wnorris(ノリスの
式)から導くこととした。このとき、素線一本あたりの
実効抵抗rwireは、素線に流れる電流Iwireを用いて数
式3のように定義する。
導層を構成する素線のACロス理論値Wnorris(ノリスの
式)から導くこととした。このとき、素線一本あたりの
実効抵抗rwireは、素線に流れる電流Iwireを用いて数
式3のように定義する。
【0038】
【数3】
【0039】ここで、素線の損失Wnorrisは、z=Iwire/
Icとすればz<1(臨界電流値未満)のとき、ノリスの
式より数式4のようになる。
Icとすればz<1(臨界電流値未満)のとき、ノリスの
式より数式4のようになる。
【0040】
【数4】
【0041】そして、z>1のとき、フラックススロー
損失は数式5のようになる。
損失は数式5のようになる。
【0042】
【数5】
【0043】ここで、nは、電圧が電流Iのn乗に比例
するとした場合のIc近傍でのn値であり、数式5はz=
1で数式4と連続するようにしている。これら数式4、
5は実験結果と良く一致する。
するとした場合のIc近傍でのn値であり、数式5はz=
1で数式4と連続するようにしている。これら数式4、
5は実験結果と良く一致する。
【0044】なお、ジョイント抵抗については、試験で
求めた端末の抵抗値(3×10-6Ω/ケーブル長)を採用し
た。
求めた端末の抵抗値(3×10-6Ω/ケーブル長)を採用し
た。
【0045】(回路方程式)このモデルでは、回路方程
式は下式のようになる。
式は下式のようになる。
【0046】
【数6】
【0047】上式で、初期条件として各層のピッチ、
Lc、La、r1、Iallを与えれば、i0〜i6、Vc、Vsに関す
る9元連立方程式となり、計算によって各層の電流分布
を求めることができる。
Lc、La、r1、Iallを与えれば、i0〜i6、Vc、Vsに関す
る9元連立方程式となり、計算によって各層の電流分布
を求めることができる。
【0048】(電流分布の算出)計算は、まず全通電電
流(Iall)に対して初期電流分布(各層の電流値)を適
当に与え、そのときの各超電導層の抵抗値を先述の抵抗
成分導出プロセスにしたがって求める。すると数式6の
回路方程式中のiiとVc、Vsを除く全数値が既知の値とな
るために、数式6を解いてio〜i6、Vc、Vsを求めること
ができる。この電流値をもとに再度各超電導層の抵抗値
を求めた後、数式6からio〜i6を求める。この作業を、
演算前後の計算結果の差が一定値以下となるまで繰り返
す。今回は前後の計算結果の差が1%以下となったとき
に、計算が終了したとみなした。
流(Iall)に対して初期電流分布(各層の電流値)を適
当に与え、そのときの各超電導層の抵抗値を先述の抵抗
成分導出プロセスにしたがって求める。すると数式6の
回路方程式中のiiとVc、Vsを除く全数値が既知の値とな
るために、数式6を解いてio〜i6、Vc、Vsを求めること
ができる。この電流値をもとに再度各超電導層の抵抗値
を求めた後、数式6からio〜i6を求める。この作業を、
演算前後の計算結果の差が一定値以下となるまで繰り返
す。今回は前後の計算結果の差が1%以下となったとき
に、計算が終了したとみなした。
【0049】数式6の回路方程式を解けば電流分布が求
まるはずであるが、実際は回路中の抵抗成分が電流によ
って変化する効果を取り入れる必要があるので、答えを
解析的に見出すことはできない。「演算前後の計算結果
の差が一定値以下となるまで繰り返す」という手法を取
り入れることによって、はじめて任意の巻きピッチ条件
の超電導ケーブルの電流分布を計算によって推測できる
ようになった。以上のプロセスを経た時点で電流分布が
求められるため、その結果を元にして以下のプロセスに
より交流損失量を求める。
まるはずであるが、実際は回路中の抵抗成分が電流によ
って変化する効果を取り入れる必要があるので、答えを
解析的に見出すことはできない。「演算前後の計算結果
の差が一定値以下となるまで繰り返す」という手法を取
り入れることによって、はじめて任意の巻きピッチ条件
の超電導ケーブルの電流分布を計算によって推測できる
ようになった。以上のプロセスを経た時点で電流分布が
求められるため、その結果を元にして以下のプロセスに
より交流損失量を求める。
【0050】(磁場の計算)このモデルでは、超電導層
は複数の超電導素線が螺旋状に巻かれた構造であり、通
電時の磁場は、図2に示すように、周方向磁場成分と導
体軸方向磁場成分に分けて考えることができる。
は複数の超電導素線が螺旋状に巻かれた構造であり、通
電時の磁場は、図2に示すように、周方向磁場成分と導
体軸方向磁場成分に分けて考えることができる。
【0051】このときのn層目に加わる周方向磁界成分H
cn(単位はA/m)は数式7で表される。
cn(単位はA/m)は数式7で表される。
【0052】
【数7】
【0053】また、n層目に加わる軸方向磁界成分H
cn(単位はA/m)は数式8で表される。
cn(単位はA/m)は数式8で表される。
【0054】
【数8】
【0055】(交流損失の計算)ピッチ調整を行うこと
によって電流が均一化した導体部の交流損失は、導体を
図1のような隣接したn個の無限平面にモデル化して計
算できる。すなわち、導体の磁化損失は、各層の磁化損
失の総和とする。
によって電流が均一化した導体部の交流損失は、導体を
図1のような隣接したn個の無限平面にモデル化して計
算できる。すなわち、導体の磁化損失は、各層の磁化損
失の総和とする。
【0056】各層の磁化損失は、ビーンモデルを前提に
した超電導平板の磁化損失の公式(数式9、10)を利用
して表すことができる。
した超電導平板の磁化損失の公式(数式9、10)を利用
して表すことができる。
【0057】
【数9】
【0058】
【数10】
【0059】ここで、数式9は磁場が平板全域に侵入し
ていない場合、数式10は磁場が平板の全域に侵入してい
る場合であり、磁場は平板の両側から均等に侵入するこ
とを前提としている。また式損失Wの単位はW/m2であ
り、fは周波数(Hz)、Hmは外部磁界のピーク値(A/
m)、Jcは超電導体の臨界電流密度(A/m2)、tは平板
の厚さ(m)である。
ていない場合、数式10は磁場が平板の全域に侵入してい
る場合であり、磁場は平板の両側から均等に侵入するこ
とを前提としている。また式損失Wの単位はW/m2であ
り、fは周波数(Hz)、Hmは外部磁界のピーク値(A/
m)、Jcは超電導体の臨界電流密度(A/m2)、tは平板
の厚さ(m)である。
【0060】数式9、10を利用すると、1導体中の第n層
の磁化損失Wnは超電導平板と同様に、磁界が層全体に
侵入していない場合、磁界が層全体に侵入した場合で
異なり、
の磁化損失Wnは超電導平板と同様に、磁界が層全体に
侵入していない場合、磁界が層全体に侵入した場合で
異なり、
【0061】の場合には、数式11となり、の場合に
は数式12となる。
は数式12となる。
【0062】
【数11】 (W/m)
【0063】
【数12】 (W/m)
【0064】ここで、Hopnはn層以外に流れる電流がn層
部に作る磁場(n層部にとっての外部磁場)の大きさ、I
opnはn層を流れる電流が作る磁場(n層部にとっての自
己磁場)の大きさであり、前述したn層の周方向磁界成
分Hcnと軸方向磁界成分Hanを用いて、Hopnは数式13で表
される。
部に作る磁場(n層部にとっての外部磁場)の大きさ、I
opnはn層を流れる電流が作る磁場(n層部にとっての自
己磁場)の大きさであり、前述したn層の周方向磁界成
分Hcnと軸方向磁界成分Hanを用いて、Hopnは数式13で表
される。
【0065】
【数13】
【0066】また、n層に流れる電流inを用いて、Iopn
は数式14と表される。
は数式14と表される。
【0067】
【数14】
【0068】これらの単位はいずれもA/mである。
【0069】また、Rnはn層の半径、Jeはn層部のオーバ
ーオールJc、tanは外側から見たn層部の磁界侵入深さ、
tbnは内側から見たn層部の磁界侵入深さである。またW
nの単位はW/m、HopnとIopnの単位はどちらもA/mであ
る。
ーオールJc、tanは外側から見たn層部の磁界侵入深さ、
tbnは内側から見たn層部の磁界侵入深さである。またW
nの単位はW/m、HopnとIopnの単位はどちらもA/mであ
る。
【0070】一方、円筒パイプ状の金属芯材では、以下
の式で表される渦電流損失Wf,eが発生する。
の式で表される渦電流損失Wf,eが発生する。
【0071】
【数15】
【0072】数式15は例えば「Case Studies in Sute
rconducing Magnets」(PLENUM PUBLISHING Co.)
のP.41に記載されており、ρは芯材の比抵抗(@77
K)、Rfは芯材の外半径、dは芯材の肉厚、Haoは芯材部
の軸方向磁場である。
rconducing Magnets」(PLENUM PUBLISHING Co.)
のP.41に記載されており、ρは芯材の比抵抗(@77
K)、Rfは芯材の外半径、dは芯材の肉厚、Haoは芯材部
の軸方向磁場である。
【0073】以上のような考えにしたがって、導体の磁
場分布と交流損失量を算出してシステムを解析するシミ
ュレーションコードを作成して、コンピューター内に組
み込み、解析装置とした。
場分布と交流損失量を算出してシステムを解析するシミ
ュレーションコードを作成して、コンピューター内に組
み込み、解析装置とした。
【0074】本コードでの計算の流れを図4に示す。計
算手順は、次の各ステップ〜に示す通りである。
「電流分布計算」のステップから「各層のピッチを設
定」のステップに戻るのは、演算前後の計算結果の差が
一定値以下となるまで繰り返すことを示している。
算手順は、次の各ステップ〜に示す通りである。
「電流分布計算」のステップから「各層のピッチを設
定」のステップに戻るのは、演算前後の計算結果の差が
一定値以下となるまで繰り返すことを示している。
【0075】基本パラメータ設定:パラメータは、線
材諸元(幅、厚さ、Ic)、芯材諸元(比抵抗、外径、厚
さ)、導体諸元(各層の巻き線方向、各層の外径、各層
の厚さ、各層でのIc維持率)、通電条件(通電電流、周
波数)とする。 各層のピッチ入力 各層のインダクタンス計算および実効抵抗の計算 連立方程式の作成と、各層の電流値の計算 計算した電流分布での磁場分布と導体交流損失計算
材諸元(幅、厚さ、Ic)、芯材諸元(比抵抗、外径、厚
さ)、導体諸元(各層の巻き線方向、各層の外径、各層
の厚さ、各層でのIc維持率)、通電条件(通電電流、周
波数)とする。 各層のピッチ入力 各層のインダクタンス計算および実効抵抗の計算 連立方程式の作成と、各層の電流値の計算 計算した電流分布での磁場分布と導体交流損失計算
【0076】(超電導丸線で構成された芯材の場合)芯
材が超電導丸線の撚り線の場合、芯材中の素線1本あた
りのヒステリシス損失Wstanderdの計算は、例えば、丸
型超電導線の撚り線を円柱の単芯超電導体にモデル化す
れば、「多芯線と導体」(船木・住吉共著、産業図書)
P.22に記載の式で計算できる。このときWstanderdは数
式16で表される。
材が超電導丸線の撚り線の場合、芯材中の素線1本あた
りのヒステリシス損失Wstanderdの計算は、例えば、丸
型超電導線の撚り線を円柱の単芯超電導体にモデル化す
れば、「多芯線と導体」(船木・住吉共著、産業図書)
P.22に記載の式で計算できる。このときWstanderdは数
式16で表される。
【0077】
【数16】
【0078】ここで、fは周波数(Hz)、rは素線の半
径(m)、Hmは交流通電時に素線に加わる磁界振幅の平
均値である。
径(m)、Hmは交流通電時に素線に加わる磁界振幅の平
均値である。
【0079】ここでは、芯材の主要磁場成分は芯材の周
方向磁場成分であり、また芯材中ではすべての素線のイ
ンピーダンスが等しく、芯材中の1ピッチでみれば全て
の素線が等しい外部磁場条件下におかれていると仮定し
ている。
方向磁場成分であり、また芯材中ではすべての素線のイ
ンピーダンスが等しく、芯材中の1ピッチでみれば全て
の素線が等しい外部磁場条件下におかれていると仮定し
ている。
【0080】このとき導体周方向磁場成分の平均値をH
mは数式17で表される。
mは数式17で表される。
【0081】
【数17】
【0082】数式(17)中のIpは導体へ流す電流のピー
ク(Ap)、Rは導体半径(m)である。
ク(Ap)、Rは導体半径(m)である。
【0083】式(16)中のHpは中心到達磁界であり、数
式18のように表される。
式18のように表される。
【0084】
【数18】
【0085】数式18中のJcは素線のオーバーオールJc
(A/m2)、rは素線の半径(m)である。
(A/m2)、rは素線の半径(m)である。
【0086】以上より、芯材のヒステリシス損失は、数
式16から見積もられる素線のヒステリシス損失を導体中
の素線本数(m本)倍して数式19のようになる。
式16から見積もられる素線のヒステリシス損失を導体中
の素線本数(m本)倍して数式19のようになる。
【0087】
【数19】
【0088】(比較例1)比較例として、芯材に銅パイ
プを用い、上記の評価方法により、電流が均一化した下
記諸元の磁気遮蔽層付きのピッチ調整導体Aを作製し
た。そして、上述した「交流損失の計算」に基づいて交
流損失を計算した。
プを用い、上記の評価方法により、電流が均一化した下
記諸元の磁気遮蔽層付きのピッチ調整導体Aを作製し
た。そして、上述した「交流損失の計算」に基づいて交
流損失を計算した。
【0089】芯材 材質:銅 外径:φ19.2mm 肉厚:0.9mm 比抵抗@77K:3×10−9Ωm
【0090】超電導層 素線:Bi2223系Ag-Mn合金被覆高温超電導ケーブル線
(厚さ0.24mm) 層数:4層 巻き方向:S/S/S/S
(厚さ0.24mm) 層数:4層 巻き方向:S/S/S/S
【0091】絶縁層 材質:紙 厚さ:7mm
【0092】磁気遮蔽層 素線:Bi2223系Ag-Mn合金被覆高温超電導ケーブル線
(厚さ0.24mm) 層数:2層 巻き方向:S/S
(厚さ0.24mm) 層数:2層 巻き方向:S/S
【0093】この導体の臨界電流は2kAであり、1kArm
s(50Hz)通電時の交流損失は0.9W/mと見積もられた。
そのうち超電導層のヒステリシス損失が0.6W/m、芯材の
渦電流失0.3W/mと計算によって推測できる。実際に、上
記諸元の導体を製作し、通電時の交流電流をロックイン
アンプを用いた通電4端子法によって測定した。その結
果、導体の交流損失は1kArms、50Hzで0.9W/mと計算値
に等しいことを確認した。
s(50Hz)通電時の交流損失は0.9W/mと見積もられた。
そのうち超電導層のヒステリシス損失が0.6W/m、芯材の
渦電流失0.3W/mと計算によって推測できる。実際に、上
記諸元の導体を製作し、通電時の交流電流をロックイン
アンプを用いた通電4端子法によって測定した。その結
果、導体の交流損失は1kArms、50Hzで0.9W/mと計算値
に等しいことを確認した。
【0094】(実施例1)芯材を構成する素線として、
金属被覆高温超電導丸線を用いることを試みた。使用し
た丸線の諸元を以下に示す。
金属被覆高温超電導丸線を用いることを試みた。使用し
た丸線の諸元を以下に示す。
【0095】金属被覆高温超電導丸線諸元 母材:Ag-Mn0.1wt%合金(金属被覆) 超電導体:Bi-2223系高温超電導体 母材比:7 線径:0.7mm 素線絶縁:酸化銅
【0096】素線絶縁は、超電導丸線を撚り線加工する
前に線材表面に銅メッキを施し、撚り線加工後の熱処理
にて形成した。撚り線は、図5に示すように、銀線を中
心線として丸線を撚り合わせたものを一次ユニットと
し、次いで銀線を中心線として一次ユニットを複数撚り
合わせて二次ユニットとし、さらに二次ユニットを複数
撚り合わせた。すなわち、(1+6)×(1+6)×(1+
6)の3次撚り構造とした。また、撚り線の表面はクラ
フト紙を巻き付けて平滑化した。熱処理後の撚り線のIc
は、77K、自己磁界中で1000Aであった。芯材用の超電導
撚線の諸元を以下に示す。
前に線材表面に銅メッキを施し、撚り線加工後の熱処理
にて形成した。撚り線は、図5に示すように、銀線を中
心線として丸線を撚り合わせたものを一次ユニットと
し、次いで銀線を中心線として一次ユニットを複数撚り
合わせて二次ユニットとし、さらに二次ユニットを複数
撚り合わせた。すなわち、(1+6)×(1+6)×(1+
6)の3次撚り構造とした。また、撚り線の表面はクラ
フト紙を巻き付けて平滑化した。熱処理後の撚り線のIc
は、77K、自己磁界中で1000Aであった。芯材用の超電導
撚線の諸元を以下に示す。
【0097】芯材用超電導撚線諸元 撚り線構造:(1+6)×(1+6)×(1+6)、3次撚り 撚り線外径:19mm 撚り線Ic(77K、OT):1000A
【0098】上記超電導撚り線を、芯材部に配置して、
比較例1と同一性能のテープ線材を巻き付けて、比較例
1と同一サイズで芯材の構成だけが異なる導体Bを製作
した。
比較例1と同一性能のテープ線材を巻き付けて、比較例
1と同一サイズで芯材の構成だけが異なる導体Bを製作
した。
【0099】この導体のIcはテープ線で構成される導体
層のみに電流を通電した場合には2000Aであった。ま
た、芯材とテープ線材で構成される導体層とに同時に通
電した場合には2900Aであった。
層のみに電流を通電した場合には2000Aであった。ま
た、芯材とテープ線材で構成される導体層とに同時に通
電した場合には2900Aであった。
【0100】芯材とテープ線で構成される導体層とに同
時に通電できる端末構造で2.9kAp(2kArms 50Hz)通電
を行ったところ、芯材が銅パイプである導体A(比較例
1)では10W/mであった交流損失が、導体Bでは1W/mと約
1/10に低減できることを確認した。このように導体Bの
構造は、大電流通電時に他の構造と比較して交流損失が
小さいことが特徴である。
時に通電できる端末構造で2.9kAp(2kArms 50Hz)通電
を行ったところ、芯材が銅パイプである導体A(比較例
1)では10W/mであった交流損失が、導体Bでは1W/mと約
1/10に低減できることを確認した。このように導体Bの
構造は、大電流通電時に他の構造と比較して交流損失が
小さいことが特徴である。
【0101】(実施例2)実施例1と同一の金属被覆高
温超電導丸線を用いて、異なる構造の芯材製作を試み
た。使用した丸形超電導素線の諸元を以下に示す。
温超電導丸線を用いて、異なる構造の芯材製作を試み
た。使用した丸形超電導素線の諸元を以下に示す。
【0102】超電導丸線諸元 母材:Ag-Mn0.1wt%合金(金属被覆) 超電導体:Bi-2223系高温超電導体 母材比:7 線径:0.7mm 素線絶縁(高抵抗層):酸化銅
【0103】素線絶縁は、超電導丸線を撚り線加工する
前に線材表面に銅メッキを施し、撚り線加工後の熱処理
にて形成した。撚り線は、図6に示すように、中心線に
銀線を用いて丸線を撚り合わせて一次ユニットとし、次
いで、中心線に銀線を用いて一次ユニットを撚り合わせ
て二次ユニットとした。すなわち、(1+6)×(1+6)
の2次撚り構造とし、これをφ6mmの金銀合金チューブ上
に巻き付け、表面にはクラフト紙を巻き付けて芯材とし
た。金銀合金の比抵抗は10−8Ωmと、銀と比較して約
1桁大きいので、銀チューブを用いた場合よりもチュー
ブの渦電流損失を抑制できる。銀金合金チューブヘ巻き
付けた後の芯材となる部分のIcは77K、自己磁界中で800
Aであった。芯材用の超電導撚線の諸元を以下に示す。
前に線材表面に銅メッキを施し、撚り線加工後の熱処理
にて形成した。撚り線は、図6に示すように、中心線に
銀線を用いて丸線を撚り合わせて一次ユニットとし、次
いで、中心線に銀線を用いて一次ユニットを撚り合わせ
て二次ユニットとした。すなわち、(1+6)×(1+6)
の2次撚り構造とし、これをφ6mmの金銀合金チューブ上
に巻き付け、表面にはクラフト紙を巻き付けて芯材とし
た。金銀合金の比抵抗は10−8Ωmと、銀と比較して約
1桁大きいので、銀チューブを用いた場合よりもチュー
ブの渦電流損失を抑制できる。銀金合金チューブヘ巻き
付けた後の芯材となる部分のIcは77K、自己磁界中で800
Aであった。芯材用の超電導撚線の諸元を以下に示す。
【0104】芯材用超電導撚線諸元 撚り線構造:(1+6)×(1+6)、2次撚り 芯材外径:19mm 芯材部Ic(77K、OT):800A
【0105】上記のものを芯材部として、比較例1と同
一性能のテープ線材を巻き付けて、比較例1と同一サイ
ズで、芯材の構成のみ異なる導体Cを製作した。
一性能のテープ線材を巻き付けて、比較例1と同一サイ
ズで、芯材の構成のみ異なる導体Cを製作した。
【0106】この導体のIcはテープ線で構成される導体
層のみに電流を通電した場合には2000Aであった。また
芯材とテープ線で構成される導体層に同時に通電した場
合には2700Aであった。
層のみに電流を通電した場合には2000Aであった。また
芯材とテープ線で構成される導体層に同時に通電した場
合には2700Aであった。
【0107】芯材とテープ線で構成される導体層に同時
に通電できる端末構造で2.9kAp(2kArms50Hz)通電を行
ったところ、芯材が銅である導体Aでは10W/mであった交
流損失が、導体Cでは2W/mと約1/5に低減できることを確
認した。このように導体Cの構造は、大電流通電時に芯
材が常電導体の構造と比較して交流損失が小さいことが
特徴である。
に通電できる端末構造で2.9kAp(2kArms50Hz)通電を行
ったところ、芯材が銅である導体Aでは10W/mであった交
流損失が、導体Cでは2W/mと約1/5に低減できることを確
認した。このように導体Cの構造は、大電流通電時に芯
材が常電導体の構造と比較して交流損失が小さいことが
特徴である。
【0108】また、この導体は中心部の金銀合金チュー
ブを液体窒素用の流路としたことも特徴であり、10kA通
電時の温度上昇を比較すると、実質的に中実芯材構造の
導体Bよりも、冷媒流路が中心にある導体Cの方が、導体
の温度上昇が小さいことが判った。
ブを液体窒素用の流路としたことも特徴であり、10kA通
電時の温度上昇を比較すると、実質的に中実芯材構造の
導体Bよりも、冷媒流路が中心にある導体Cの方が、導体
の温度上昇が小さいことが判った。
【0109】(実施例3)実施例2と同一サイズで構造
が異なる芯材製作を試みた。使用した丸形超電導素線の
諸元を以下に示す。
が異なる芯材製作を試みた。使用した丸形超電導素線の
諸元を以下に示す。
【0110】超電導丸線諸元 母材:Ag-Mn0.1wt%合金(金属被覆) 超電導体:Bi-2223系高温超電導体 母材比:7 線径:1.7mm 素線絶縁(高抵抗層):酸化銅
【0111】素線絶縁は超電導丸線を撚り線加工する前
に線材表面に銅メッキを施し、撚り線加工後の熱処理に
て形成した。撚り線は、図7に示すように、φ1.7mmの
銀製中心線の上に超電導丸線を5層同心撚りした。そし
て、その表面にクラフト紙を巻き付けて芯材とした。芯
材となる部分のIcは、77K、自己磁界中で1300Aであっ
た。芯材用超電導撚線諸元を以下に示す。
に線材表面に銅メッキを施し、撚り線加工後の熱処理に
て形成した。撚り線は、図7に示すように、φ1.7mmの
銀製中心線の上に超電導丸線を5層同心撚りした。そし
て、その表面にクラフト紙を巻き付けて芯材とした。芯
材となる部分のIcは、77K、自己磁界中で1300Aであっ
た。芯材用超電導撚線諸元を以下に示す。
【0112】芯材用超電導撚線諸元 撚り線構造:1+6+12+18+24+30 5層同心撚り 芯材外径:19mm 芯材部Ic(77K、OT):1300A
【0113】上記のものを芯材として、比較例1と同一
性能のテープ線材を巻き付けて、比較例1と同一サイズ
で芯材部の構成のみが異なる導体Dを製作した。
性能のテープ線材を巻き付けて、比較例1と同一サイズ
で芯材部の構成のみが異なる導体Dを製作した。
【0114】この導体のIcはテープ線で構成される導体
層のみに電流を通電した場合には2000Aであった。ま
た、芯材とテープ線で構成される導体層に同時に通電し
た場合には3000Aであった。
層のみに電流を通電した場合には2000Aであった。ま
た、芯材とテープ線で構成される導体層に同時に通電し
た場合には3000Aであった。
【0115】芯材とテープ線で構成される導体層に同時
に通電できる端末構造で3kAp(2.1kArms50Hz)通電を行
ったところ、芯材が銅である導体Aでは10W/mであった交
流損失が、導体Dでは1W/mと約1/10に低減できることを
確認した。このように導体Dの構造は、導体の容量が大
きくなることと、大電流通電時に芯材が常電導体の構造
と比較して交流損失が小さいことが特徴である。
に通電できる端末構造で3kAp(2.1kArms50Hz)通電を行
ったところ、芯材が銅である導体Aでは10W/mであった交
流損失が、導体Dでは1W/mと約1/10に低減できることを
確認した。このように導体Dの構造は、導体の容量が大
きくなることと、大電流通電時に芯材が常電導体の構造
と比較して交流損失が小さいことが特徴である。
【0116】(実施例4)超電導丸線からなる芯材のイ
ンピーダンスと、テープ状超電導線を用いた超電導層の
インピーダンスのばらつきが10%以内になるような同心
撚り構造の芯材の撚りピッチと、テープ線の巻きピッチ
の計算を試みた。その場合の交流損失を上述した「交流
損失の計算」および「超電導丸線で構成された芯材の場
合」の手順にしたがって計算し、芯材と導体層の線材の
サイズならびに本数は実施例3と同一で考えた。導体D
と同一サイズの導体で、Icが4.2kA(丸線とテープ線の
総和)を越える超電導導体ができれば、3kArms(50Hz)
に1W/mレベルの交流損失を実現できる可能性があるこ
とを計算によって確認した。
ンピーダンスと、テープ状超電導線を用いた超電導層の
インピーダンスのばらつきが10%以内になるような同心
撚り構造の芯材の撚りピッチと、テープ線の巻きピッチ
の計算を試みた。その場合の交流損失を上述した「交流
損失の計算」および「超電導丸線で構成された芯材の場
合」の手順にしたがって計算し、芯材と導体層の線材の
サイズならびに本数は実施例3と同一で考えた。導体D
と同一サイズの導体で、Icが4.2kA(丸線とテープ線の
総和)を越える超電導導体ができれば、3kArms(50Hz)
に1W/mレベルの交流損失を実現できる可能性があるこ
とを計算によって確認した。
【0117】尚、本発明の超電導ケーブルは、上述の具
体例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論
である。
体例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論
である。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明超電導ケー
ブルによれば、金属被覆された超電導線が複数本撚り合
わされた芯材を用いることで、渦電流損を抑制し、それ
に伴う交流損失の増大を抑制することができる。また、
過電流が流れる際には、芯材が過電流を分担すること
で、ケーブルの温度上昇を抑制することもできる。
ブルによれば、金属被覆された超電導線が複数本撚り合
わされた芯材を用いることで、渦電流損を抑制し、それ
に伴う交流損失の増大を抑制することができる。また、
過電流が流れる際には、芯材が過電流を分担すること
で、ケーブルの温度上昇を抑制することもできる。
【図1】超電導ケーブルの等価回路へのモデル化手法を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図2】超電導ケーブルにおける通電時の磁場成分の説
明図である。
明図である。
【図3】円筒導体を無限平面にモデル化する手法の説明
図である。
図である。
【図4】超電導ケーブルの交流損失を評価する手順のフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図5】本発明ケーブルに用いる芯材の構成を示す断面
図である。
図である。
【図6】本発明ケーブルに用いる芯材の構成を示す断面
図である。
図である。
【図7】本発明ケーブルに用いる芯材の構成を示す断面
図である。
図である。
1 中心線 2 超電導丸線 3 金銀合金チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯村 洋康 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 廣瀬 正幸 大阪市此花区島屋一丁目1番3号 住友電 気工業株式会社大阪製作所内 (72)発明者 高橋 芳久 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 松尾 公義 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 本庄 昇一 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 (72)発明者 三村 智男 神奈川県横浜市鶴見区江ヶ崎町4番1号 東京電力株式会社電力技術研究所内 Fターム(参考) 5G321 BA01 CA16 CA18
Claims (8)
- 【請求項1】 芯材と、その外周に設けられる超電導層
と、さらに超電導層の外周に形成される電気絶縁層とを
有する超電導ケーブルであって、 前記超電導層は、複数本の超電導線材を芯材の外周に螺
旋状に巻き付けた構造を有し、 前記芯材は、金属被覆された超電導線を複数本撚り合せ
た構造を含むことを特徴とする超電導ケーブル。 - 【請求項2】 前記芯材は、金属被覆された超電導線に
加えてさらに常電導線を撚り合せた構造を含むことを特
徴とする請求項1に記載の超電導ケーブル。 - 【請求項3】 前記超電導層の超電導線材はテープ状
で、芯材の金属被覆された超電導線は断面が円形状の丸
線であることを特徴とする請求項1に記載の超電導ケー
ブル。 - 【請求項4】 芯材を構成する超電導線の外周には高抵
抗層が設けられ、高抵抗層の抵抗は、超電導線が具える
金属被覆の抵抗よりも大きいことを特徴とする請求項1
〜3のいずれかに記載の超電導ケーブル。 - 【請求項5】 超電導線材および金属被覆された超電導
線の少なくとも一層における撚りピッチを他層の撚りピ
ッチと変更し、超電導線材のインピーダンスと金属被覆
された超電導線のインピーダンスとのばらつきを±30%
以内としたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに
記載の超電導ケーブル。 - 【請求項6】 芯材表面の凹凸が平滑化されていること
を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の超電導ケー
ブル。 - 【請求項7】 芯材は、金属被覆された超電導線を同心
撚りした構造であることを特徴とする請求項1〜6のいず
れかに記載の超電導ケーブル。 - 【請求項8】 芯材は、金属線を中心線として金属被覆
された超電導線を撚り合わせたユニットをさらに撚り合
わせた多次撚り構造であることを特徴とする請求項1〜7
のいずれかに記載の超電導ケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143067A JP2001325837A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 超電導ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000143067A JP2001325837A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 超電導ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001325837A true JP2001325837A (ja) | 2001-11-22 |
Family
ID=18649933
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000143067A Pending JP2001325837A (ja) | 2000-05-16 | 2000-05-16 | 超電導ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001325837A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009193949A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-08-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導ケーブル用のフォーマと、その製造方法及び超電導ケーブル |
JP2012503209A (ja) * | 2009-11-20 | 2012-02-02 | 韓国産業技術大学 校産学協力団 | 磁化損失の測定を利用した超電導線材のスレッシュホールド電流密度の推定方法 |
JP2013105639A (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-30 | Fujikura Ltd | 超電導ケーブル |
-
2000
- 2000-05-16 JP JP2000143067A patent/JP2001325837A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009193949A (ja) * | 2007-08-09 | 2009-08-27 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 超電導ケーブル用のフォーマと、その製造方法及び超電導ケーブル |
JP2012503209A (ja) * | 2009-11-20 | 2012-02-02 | 韓国産業技術大学 校産学協力団 | 磁化損失の測定を利用した超電導線材のスレッシュホールド電流密度の推定方法 |
JP2013105639A (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-30 | Fujikura Ltd | 超電導ケーブル |
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