JPH06349349A - 超電導線 - Google Patents

超電導線

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JPH06349349A
JPH06349349A JP5134437A JP13443793A JPH06349349A JP H06349349 A JPH06349349 A JP H06349349A JP 5134437 A JP5134437 A JP 5134437A JP 13443793 A JP13443793 A JP 13443793A JP H06349349 A JPH06349349 A JP H06349349A
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JP
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superconducting
superconducting wire
normal
filament
normal conducting
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JP5134437A
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Noriyuki Fujisaki
礼志 藤崎
Ryukichi Takahashi
龍吉 高橋
Fumio Iida
文雄 飯田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い電流密度を得るフィラメント径と、近接
効果の生じないフィラメント間隔と兼ね備えた超電導線
を提供する。 【構成】 常電導マトリックス3内に複数の超電導フィ
ラメント2を配列して構成する超電導線において、フィ
ラメント2径を混合状態における磁束線格子間隔以上で
ロンドンの侵入の2倍以下にし、かつフィラメント2,
2間の間隔をマトリックス3の超電導コヒーレント長さ
の1.5〜3倍にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い臨界電流密度を有
し、かつ超電導フィラメントの近接効果によるヒステリ
シス損失の増大が低減された超電導線に関する。
【0002】
【従来の技術】発明に最も近い公知例として、特開昭6
2ー110207号公報、特開平4ー190514号公
報、特開平3ー179615号公報に開示された技術が
挙げられる。
【0003】超電導線をコイルとしてパルスまたは交流
で使用する際、超電導線の発生するヒステリシス損失と
うず電流損失及び結合損失とからなる交流損失が問題と
なる。ヒステリシス損失は超電導フィラメント(単にフ
ィラメントという)の径に比例するため、核融合装置や
超電導発電機に代表されるパルスまたは商用周波数使用
を目的とした超電導コイル用超電導線では、交流損失の
うち、特にヒステリシス損失を低減するために、特開平
4ー190514号公報に記述されているようにフィラ
メントの細線化が図られている。
【0004】フィラメントを細線化すると、超電導線全
体の電流密度を低下させないようにするために、特開昭
62ー110207号公報に記述されているように必然
的にフィラメント間隔も小さくなっている。
【0005】このとき、フィラメント間隔がマトリック
スの超電導コヒーレント長さと同程度かそれ以下になる
と、近接効果によってフィラメント間に超電導トンネル
電流(ジョセフソン電流)が流れるため、等価的なフィ
ラメント径が増大し、ヒステリシス損失が増大してしま
う欠点がある。そこで、近接効果によるヒステリシス損
失の増大を低減するために、特開平3ー179615号
公報に記述されているようにフィラメント間隔をマトリ
ックスの超電導コヒーレント長さより少し大きい間隔に
抑えてある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィラ
メント間隔がマトリックスの超電導コヒーレント長さよ
り少し大きい間隔の超電導線は、フィラメントを細線化
すると同時に、フィラメントが比較的太い従来の直流用
超電導線並の電流密度を得るのが困難となる。というの
は、フィラメント間隔を設定し、フィラメントを細線化
すると超電導体積率が減少してしまい、超電導線全体の
電流密度が減少してしまうからである。
【0007】一方、特開平4ー190514号公報に記
述されているようにフィラメント径に対するフィラメン
ト間隔の割合を設定してやると、超電導体積率は一定と
なるため超電導線全体の電流密度には影響を及ぼさない
が、フィラメントの細線化に伴いフィラメント間隔は必
然的にマトリックスの超電導コヒーレント長さと同程度
かそれ以下になるため、近接効果によりヒステリシス損
失が増大する欠点がある。
【0008】以上説明したように、パルスまたは商用周
波数使用を目的とした従来の超電導コイル用超電導線で
は、近接効果によるヒステリシス損失の低減と高電流密
度の両者を満足する超電導線の製造は困難であり、特開
平3ー179615号公報の発明は前者を重視し、特開
平4ー190514号公報の発明は後者を重視した超電
導線となっている。
【0009】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
高い電流密度を得るフィラメント径と、近接効果の生じ
ないフィラメント間隔とを兼ね備えた超電導線を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、常電導マト
リックス内に複数の超電導フィラメントを配列してなる
超電導線において、超電導フィラメントの径が混合状態
における磁束線格子間隔以上でロンドンの侵入の深さの
2倍以下であり、かつ超電導フィラメント間の間隔が常
電導マトリックスにおける超電導コヒーレント長さの
1.5ないし3倍であることを特徴とする超電導線によ
り達成される。このように磁束線格子間隔、ロンドンの
侵入の深さ、超電導コヒーレント長さ等の概念により規
定した超電導線を、説明の便宜上、ここでは基本の超電
導線ということにする。
【0011】次に基本の超電導線を具体化したものを挙
げる。本発明の超電導線は、Cuからなる常電導マトリ
ックス内にNbTiからなる複数の超電導フィラメント
を配列して構成した超電導線で、超電導フィラメント径
が0.05〜0.6μmで、超電導フィラメント間の間隔
を0.5〜1.1μmとしたものである。
【0012】また本発明の超電導線は、Cu−10重量
%Ni合金からなる常電導マトリックス内にNbTiか
らなる複数の超電導フィラメントを配列して構成した超
電導線で、超電導フィラメント径が0.05〜0.6μm
で、超電導フィラメント間の間隔を0.04〜0.08
μmとしたものである。
【0013】また本発明の超電導線は、Cu−20重量
%Ni合金からなる常電導マトリックス内にNbTiか
らなる複数の超電導フィラメントを配列して構成した超
電導線で、超電導フィラメント径が0.05〜0.6μm
以下で、超電導フィラメント間の間隔を0.03〜0.
07μmとしたものである。
【0014】また本発明の超電導線は、Cu−30重量
%Ni合金からなる常電導マトリックス内にNbTiか
らなる複数の超電導フィラメントを配列して構成した超
電導線で、超電導フィラメント径が0.05〜0.6μm
で、超電導フィラメント間の間隔を0.02〜0.06
μmとしたものである。
【0015】また本発明の超電導線は、Cu−1.0重
量%Mn合金からなる常電導マトリックス内にNbTi
からなる複数の超電導フィラメントを配列して構成した
超電導線で、超電導フィラメント径が0.05〜0.6μ
mで、超電導フィラメント間の間隔を0.02〜0.0
6μmとしたものである。
【0016】また本発明の超電導線は、Cu−1.0重
量%Sn合金からなる常電導マトリックス内にNb3
nからなる複数の超電導フィラメントを配列して構成し
た超電導線で、前記超電導フィラメント径が0.05〜
0.4μmで、超電導フィラメント間の間隔を0.1〜
0.4μmとしたものである。
【0017】また本発明の超電導線は、周部を基本の超
電導線(前述の磁束線格子間隔、ロンドンの侵入の深
さ、超電導コヒーレント長さ等の概念により規定した超
電導線)から構成し、周部により囲まれた芯部を、基本
の超電導線の常電導マトリックスと一体につながる同一
常電導材内に、この常電導材より抵抗率の低い低抵抗常
電導金属からなる複数の導線を間隔をあけて配列して構
成したものである。そしてこの超電導線においては、常
電導マトリックスはCu合金から、低抵抗常電導金属は
CuまたはAlから構成するのがよい。
【0018】また本発明の超電導線は、基本の超電導線
からなる複数の束を、基本の超電導線の常電導マトリッ
クスより抵抗率の高い高抵抗常電導金属内に間隔をあけ
て配列して構成したものである。そしてこの超電導線に
おいては、常電導マトリックスはCuから、高抵抗常電
導金属はCu合金から構成するのがよい。
【0019】また本発明の超電導線は、基本の超電導線
からなる複数の束を、基本の超電導線の常電導マトリッ
クスより抵抗率の低い低抵抗常電導金属内に間隔をあけ
て配列して構成したものである。そしてこの超電導線に
おいて、常電導マトリックスはCu合金から、低抵抗常
電導金属はCuまたはAlから構成するのがよい。
【0020】さらに本発明の超電導線は、周部を基本の
超電導線からなる複数の束を、基本の超電導線の常電導
マトリックスより抵抗率の高い高抵抗常電導金属内に間
隔をあけて配列し、周部により囲まれた芯部を、周部の
高抵抗常電導金属と一体につながる同一高抵抗常電導金
属内に、この高抵抗常電導金属より抵抗率の低い低抵抗
常電導金属からなる複数の導線を間隔をあけて配列して
構成したものである。そしてこの超電導線において、常
電導マトリックスはCuから、高抵抗常電導金属はCu
合金から、低抵抗常電導金属はCu又はAlから構成す
るのがよい。
【0021】
【作用】超電導線を流れる超電導電流には、超電導フィ
ラメント内部を流れるピンニング電流と、超電導フィラ
メント表面を流れる表面電流と、超電導・常電導・超電
導接合(SNS接合)され厚さが常電導金属中の超電導
コヒーレント長さと同程度かそれ以下の常電導金属中に
流れるジョセフソン電流との3種類の電流があることが
現在までに知られている。
【0022】3種類の超電導電流のうち、表面電流は超
電導フィラメント表面にロンドンの侵入の深さだけ流
れ、フィラメント径に依存しない。そのため、超電導フ
ィラメント径がロンドンの侵入の深さに比べて十分大き
いとき、超電導体に流れる表面電流密度はほぼ零である
が、フィラメント径の減少と共に表面電流密度は増大
し、フィラメント半径がロンドンの侵入の深さに一致し
たとき最大となり、フィラメント半径がロンドンの侵入
の深さ以下になると最大のまま一定となる。
【0023】最大表面電流密度Jcsmaxは、超電導体の
熱力学臨界磁場をBc、ロンドンの侵入の深さをλ、真
空の透磁率をμ0とすると、次の式(1)で表される。
【0024】
【数1】
【0025】例えば、超電導材料NbTiのBcは0.
21T、λは0.3μmであり、超電導材料Nb3Snの
Bcは0.29T、λは0.17μmであるから、NbT
i、Nb3Snに流し得る最大表面電流密度は、それぞ
れ6×1011A/m2、1.4×1012A/m2である。
従って、フィラメント径を超電導体のロンドンの侵入の
深さの2倍以下に設定することによって、最大表面電流
密度を持つ超電導線が得られる。
【0026】一方、超電導線を流れる超電導電流の1つ
であるピンニング電流は、常電導析出物や転位、結晶粒
界などの格子欠陥に代表されるピンニング中心と混合状
態において3角格子を組む磁束線との相互作用に起因
し、ピンニング中心と磁束線との相互作用によって決ま
る巨視的ピン力密度は、最大ピンニング電流と磁束密度
との積で与えられる。
【0027】ここで、磁束量子をΦ0=2.07×10~
15Wb、外部印加磁界をBとすると、混合状態における
磁束線の格子間隔afは、式(2)で与えられる。
【0028】
【数2】
【0029】式(2)より、混合状態における磁束線
は、例えば、B=1Tでは約0.049μm、B=5T
では約0.022μmの間隔で3角格子構造をしている
ことがわかる。
【0030】フィラメント径が磁束線格子間隔以下にな
ると、磁束線は混合状態で3角格子を組むことができな
いため、超電導体内のピンニング中心が有効に働かなく
なり、巨視的ピン力密度が低下すると考えられる。
【0031】従って、このような考えから、フィラメン
ト径を磁束線格子間隔以上に設定することにより、超電
導体内のピンニング中心が有効に働き、高いピンニング
電流密度を持つ超電導線が得られる。
【0032】また、超電導線の細線化に伴い、超電導フ
ィラメント間隔も減少するが、フィラメント間隔が常電
導マトリックス中の超電導コヒーレント長さ以下か同程
度になると、超電導フィラメント間にジョセフソン電流
が流れる。ジョセフソン電流Jcjは、超電導フィラメン
ト間隔をdn、常電導マトリックス中の超電導コヒーレ
ント長さをξnとすると、式(3)で表される。
【0033】
【数3】
【0034】ここで、ξnは常電導体が不純物を含まな
い場合は式(4)
【0035】
【数4】
【0036】不純物を多量に含む場合は式(5)
【0037】
【数5】
【0038】により求められる値と近似できる。ただ
し、vF、ln、h/2π、kB、Tは、それぞれ常電導
体のフェルミ速度、電子の平均自由行程、プランク定数
を2πで割った値、ボルツマン定数、絶対温度を表す。
【0039】超電導コヒーレント長さξnは、式(4)
から純粋なCu中では約0.3μmとなり、式(5)か
ら、不純物、例えばNiを含んだCu−10重量%Ni
合金中では0.03μm、Cu−30重量%Ni合金中
では0.02μmである。
【0040】超電導線を包む常電導マトリックス中に
は、超電導フィラメント中の超電導電子がマトリックス
の超電導コヒーレント長さξn程度染み出している。そ
のため、超電導フィラメント間の常電導マトリックス中
に流れるジョセフソン電流密度は、超電導フィラメント
間隔がマトリックスの超電導コヒーレント長さξnの2
倍以下になったとき急激に増大し初め、マトリックスの
超電導コヒーレント長さξn以下になると、異なる超電
導フィラメント間にジョセフソン電流が顕著に流れるた
め、多数の超電導フィラメントが電気的にあたかも1本
の太いフィラメントのように振る舞い、ヒステリシス損
失が急激に増大してしまう。
【0041】ここで、超電導・常電導接合(SN接合)
された常電導体中での超電導電子の存在確率は指数関数
的に減少するため、常電導マトリックス中での超電導電
子の存在確率はマトリックスの超電導コヒーレント長さ
ξn程度まで急激に減少するが、それ以上では緩やかに
しか減少しない。従って、超電導フィラメント間隔がマ
トリックスの超電導コヒーレント長さξnの2〜2.5
倍まで超電導フィラメント間を流れるジョセフソン電流
は急激に減少するが、超電導フィラメント間隔がマトリ
ックスの超電導コヒーレント長さξnの3倍以上になる
と超電導フィラメント間を流れるジョセフソン電流は緩
やかにしか減少しない。そのため、特開平3ー1796
15に記述されているように、超電導フィラメント間隔
をマトリックスの超電導コヒーレント長さξnの3.3
〜5倍に設定し、3倍より大きくしてしまうと、近接効
果によるヒステリシス損失の低下効率に比べて、超電導
体積率が減少するため、超電導線全体の電流密度が減少
すると考えられる。
【0042】以上のことを考慮し、フィラメント間隔を
マトリックスの超電導コヒーレント長さの1.5〜3倍
に設定したため、超電導線全体の電流密度を減少させず
に超電導フィラメントの近接効果によるヒステリシス損
失が低減した超電導線が得られる。
【0043】これまで、高い電流密度を得るフィラメン
ト径と近接効果の生じないフィラメント間隔とを兼ね備
えた、パルスまたは商用周波数使用を目的とした超電導
コイル用超電導線(基本の超電導線)の作用について述
べてきた。
【0044】これらの中で、特にパルスを目的とした超
電導コイル用超電導線では、交流ではなくパルス電流を
通電またはパルス磁界を印加するという使用目的から、
交流損失の発生がパルス的であるため、超電導線の交流
損失よりも安定性を重視する場合がある。そのとき、超
電導線の芯部に低抵抗常電導金属からなる導線を配しそ
の周部に超伝導フィラメントを配して構成した複合超電
導線が使用される。以下、複合超電導線の作用について
述べる。
【0045】超電導線の常電導マトリックスが高抵抗の
Cu−10重量%Ni合金やCu−30重量%Ni合金
の場合、温度4.2Kにおいて、純度の高いCuに比べ
抵抗率が3桁大きい。一方、熱伝導度は抵抗率に反比例
するため、高抵抗のCu−10重量%Ni合金やCu−
30重量%Ni合金は、4.2Kにおいて、純度の高い
Cuに比べ熱伝導度が3桁小さい。従って、高抵抗マト
リックス内の超電導線は、低抵抗マトリックス内の超電
導線に比べ、安定性が非常に低い。
【0046】安定性を高めるために、超電導線の常電導
マトリックスが高抵抗のとき、超電導線の芯部に低抵抗
常電導金属の導線を配置し、その周りに多数の超電導フ
ィラメントを配置して複合超伝導線を構成すれば、長さ
方向の熱伝導度が向上し、超電導線の安定性も向上す
る。
【0047】しかしながら、超電導線にパルス電流を通
電またはパルス磁界を印加したとき、芯部に配置した低
抵抗常電導金属の導線にうず電流が発生するため、安定
性は高まるものの、交流損失が増大する。ここで、うず
電流は低抵抗常電導金属の導線径に比例するため、低抵
抗常電導金属の導線を複数の細線に分割してやれば、低
抵抗常電導金属の導線に発生するうず電流損失は低減す
ると考えられる。
【0048】このような考えから、高い電流密度を得る
フィラメント径と近接効果の生じないフィラメント間隔
とを兼ね備えた複合超電導線において、常電導マトリッ
クスが高抵抗であるとき、超電導線の芯部に複数の低抵
抗常電導金属の細線を配しその周部に超電導フィラメン
ト配置することによって、高安定であると同時にうず電
流損失の低減された複合超電導線が得られる。
【0049】同様な考えから、常電導マトリックスが高
抵抗であるとき、高い電流密度を得るフィラメント径と
近接効果の生じないフィラメント間隔とを兼ね備えた超
電導線を複数の小さな束にして低抵抗常電導金属中配置
することによって、高安定であると同時にうず電流損失
の低減された複合超電導線が得られる。
【0050】擾乱によって超電導状態である超電導線に
常電導の芽が発生し、超電導線が常電導転移したとき、
常電導マトリックスが、Cu−10重量%Ni合金やC
u−30重量%Ni合金などの高抵抗常電導金属より
も、純度の高いCuのような低抵抗常電導金属である方
が、電流が常電導転移した超電導フィラメントから常電
導マトリックスへすみやかに分流するため、マトリック
スが低抵抗常電導金属である超電導線の方が、マトリッ
クスが高抵抗常電導金属である超電導線に比べ、安定性
が高い。
【0051】しかしながら、このように安定性の高い、
マトリックスが低抵抗常電導金属である超電導線は、直
流用超電導線として使用され、低抵抗常電導金属マトリ
ックス部に発生するうず電流損失と結合損失が大きいた
め、パルスまたは交流用超電導線としては使用されな
い。
【0052】ここで、うず電流は低抵抗常電導金属マト
リックスの径、すなわち超電導線の線径に比例するた
め、マトリックスが低抵抗常電導金属である超電導線で
も、それを小さい束の超伝導線に分割して、高抵抗金属
中に小さい束の超伝導線を複数配置してやれば、低抵抗
常電導マトリックスに発生するうず電流損失と複数束の
超電導線同士の結合損失が低減するために、パルス使用
を目的とした超電導コイル用超電導線として使用するこ
とができると考えられる。
【0053】従って、以上のような考えから、高い電流
密度を得るフィラメント径と近接効果の生じないフィラ
メント間隔とを兼ね備えた超電導線の常電導マトリック
スが低抵抗金属であるとき、高抵抗常電導金属中に、複
数の小さい束の超電導線を分布させて配置することによ
って、高安定であると同時に、低抵抗常電導マトリック
スに発生するうず電流損失と複数束の超電導線同士の結
合損失の低減された複合超電導線が得られる。
【0054】さらに安定性が高く、かつできるだけうず
電流損失が低減したパルス使用を目的とした超電導コイ
ル用超電導線(複合超電導線)を得るためには、複合超
電導線の周部では高抵抗常電導金属中に複数の小さい束
の超電導線を配し、芯部では高抵抗常電導金属中に複数
の低抵抗常電導金属からなる導線を配置すれば良いと考
えられる。
【0055】従って、高い電流密度を得るフィラメント
径と近接効果の生じないフィラメント間隔とを兼ね備え
た超電導線の常電導マトリックスが低抵抗金属からなる
とき、高抵抗常電導金属中に、複数束の小径の超電導線
と複数の低抵抗常電導金属の導線とを配置することによ
って、非常に高安定であると同時に低抵抗常電導マトリ
ックスに発生するうず電流損失と複数束の超電導線同士
の結合損失とが低減され、さらに芯部に配置した低抵抗
常電導金属の導線によるうず電流損失の増大が低減され
た超電導線が得られる。
【0056】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。図1は本発明の第1実施例の超電導線1Aの断面構
造図である。同図において、2はNbTiまたはNb3
Snからなる超電導フィラメントであり、3aはCu−
10重量%Ni合金、Cu−30重量%Ni合金または
ブロンズからなる高抵抗の常電導金属マトリックスであ
る。この超電導線1Aは超電導フィラメント2を常電導
金属マトリックス3内に一定の間隔で配置して構成して
いる。
【0057】超伝導フィラメント2(時にはフィラメン
ト2という)の径が0.05〜0.6μmで、隣合うフィ
ラメント2,2間の間隔(時にフィラメント2間隔とい
う)が0.03〜0.4μmである超電導線を数種類作製
した。
【0058】図2にフィラメント2間隔に対する、超電
導フィラメント2,2間に流れるジョセフソン電流密度
の割合を示す。横軸はフィラメント2間隔をマトリック
スの超電導コヒーレント長さξnで規格化した。図2か
ら、フィラメント2間隔をマトリックス3の超電導コヒ
ーレント長さξnの1.5〜3倍にすることによって、
超伝導フィラメント2,2間に流れるジョセフソン電流
密度の割合を60%〜20%以下に抑えることができ
た。
【0059】図3にフィラメント2の径に対する、超電
導フィラメント2の電流密度を示す。縦軸はフィラメン
ト2の径に対する超電導フィラメント2の電流密度の最
大値で規格化した値を示す。フィラメント2の径がロン
ドンの侵入の深さの2倍、つまりフィラメント径が0.
3〜0.6μmまでフィラメント径の減少とともに表面
電流密度が増加するため、フィラメント2の径の減少と
ともに超電導線1Aの電流密度が増大する。フィラメン
ト2の径が0.3μm以下でも表面電流は最大で一定と
なるが、ピンニング中心と磁束線との相互作用によって
決まるピンニング電流がさらに増加するため、超電導線
1Aの電流密度が増大する。
【0060】しかしながら、フィラメント2の径が磁束
線格子間隔以下、つまり0.05μm以下になると、磁
束線は混合状態で3角格子を組むことができないため、
超電導体1A内のピンニング中心が有効に働かなくな
り、巨視的ピン力密度が低下するため、超電導線1Aの
電流密度が急激に低下する。
【0061】図4にフィラメント2間隔に対する、超電
導線1A全体の電流密度を示す。横軸はフィラメント径
に対するフィラメント間隔の割合すなわち(フィラメン
ト間隔)/(フィラメント径)を表し、縦軸は(超電導
線全体の電流密度)/(超電導フィラメントの電流密
度)の比を表す。
【0062】作製した超電導線は、(フィラメント2の
径が0.05〜0.6μm、フィラメント2間隔が0.0
3〜0.4μm)においては、(超電導線全体の電流密
度)/(超電導フィラメントの電流密度)の比が0.9
から0.49となった。従来の超電導線は、特開平4−
190514号公報に記載されたものでは、(超電導線
全体の電流密度)/(超電導フィラメントの電流密度)
の比が0.49から0.16になる。本実施例の超電導線
1Aによれば、従来の超電導線に比べて高電流密度の超
電導線が得られることが分かる。なお、高抵抗の常電導
金属マトリックスには、上記のCu−10%Ni合金、
Cu−30%Ni合金の他にCu−20%Ni合金、C
u−10%Mn合金も用いられ、またブロンズとして例
えばCu−1%Snがある。
【0063】図5は本発明の第2実施例の超電導線1B
の断面構造図である。同図において、2はNbTiまた
はNb3Snからなる超電導フィラメントであり、3a
はCu−10重量%Ni合金、Cu−30重量%Ni合
金、またはブロンズからなる高抵抗の常電導金属マトリ
ックス、4はCuまたはAlからなる低抵抗常電導金属
で、ここでは導線である。この超電導線1Bは複合超電
導線であって、その芯部が複数の低抵抗常電導金属4か
らなる導線を常電導マトリックス3内に配列して構成さ
れ、芯部を取り巻く周部が、図1に示すと同様に、超電
導フィラメント2を常電導金属マトリックス3内に一定
の間隔で配列して構成され、そして芯部及び周部の常電
導金属マトリックス3が一体につながっているものであ
る。
【0064】図に示すように、超電導線1Bは、常電導
金属マトリックス3よりも抵抗率の小さい低抵抗常電導
金属4の導線を芯部に配置したため、長さ方向の熱伝導
度が向上し、超電導線1Bの安定性が向上した。同時
に、低抵抗常電導金属4の導線を複数に分割したため、
低抵抗常電導金属4の導線に発生するうず電流損失が低
減した。
【0065】このような考えから、高い電流密度を得る
フィラメント径と近接効果の生じないフィラメント間隔
とを兼ね備えた超電導線において、常電導マトリックス
が高抵抗であるとき、超電導線の芯部に低抵抗常電導金
属からなる複数の導線を配置することによって、高安定
であると同時にうず電流損失の低減された超電導線が得
られた。
【0066】図6は本発明の第3実施例なる超電導線1
Cの断面構造図である。同図において、2はNbTiま
たはNb3Snからなる超電導フィラメントであり、3
aはCu−10重量%Ni合金及びCu−30重量%N
i合金、またはブロンズからなる高抵抗の常電導金属マ
トリックス、4はCuまたはAlからなる低抵抗の常電
導金属である。この超電導線1Cは、低抵抗常電導金属
6中に図1に示す超電導線1Aの小束を複数配列して構
成したものである。
【0067】図に示すように、超電導線1Cは複合超電
導線であって、常電導金属マトリックス3よりも抵抗率
の小さい低抵抗常電導金属4内部に、超電導線1Aと同
様に常電導金属マトリックス3中に超電導フィラメント
2を配列して構成した超電導線の小束を複数分散して配
置したため、長さ方向の熱伝導度が向上し、超電導線の
安定性が向上した。同時に、超電導線の小束を分散して
配置したため、低抵抗常電導金属4に発生するうず電流
損失が低減した。
【0068】図7は本発明の第4実施例なる超電導線1
Dの断面構造図である。同図において、2はNbTiか
らなる超電導フィラメントであり、3bはCuからなる
常電導金属マトリックス、5はCu−10重量%Ni合
金またはCu−30重量%Ni合金からなる高抵抗常電
導金属である。この超電導線1Dは複合超電導線で、常
電導金属マトリックス3b(Cu)内に超電導フィラメ
ント2を配列して構成した超電導線の小束を、常電導金
属マトリックス3bよりも抵抗率の高い高抵抗常電導金
属5(Cu−Ni合金)内に配列して構成したものであ
る。
【0069】図に示したように、常電導金属マトリック
ス3を低抵抗常電導金属であるCuとしたため、超電導
線1Dの安定性が向上した。同時に、超電導フィラメン
ト2と常電導マトリックス3とからなる超電導線を小束
として、高抵抗金属5中に分散して複数配置したため、
低抵抗常電導金属マトリックス3bに発生するうず電流
損失と結合損失が低減した。
【0070】図8は本発明の第5の実施例の超電導線1
Eの断面構造図である。図において2はNbTiまたは
Nb3Snの特性を有する超電導フィラメントであり、
3bはCuの特性を有するは常電導金属マトリックス、
5はCu−10重量%Ni合金及びCu−30重量%N
i合金の特性を有する高抵抗常電導金属である。4はC
uまたはAlの特性を有する低抵抗常電導金属線であ
る。この超電導線1Dは複合超電導線で、その周部には
常電導金属マトリックス3b(Cu)内に超電導フィラ
メント2を配列して構成した超電導線の小束を、常電導
金属マトリックス3b(Cu)よりも抵抗率の高い高抵
抗常電導金属5(Cu−Ni合金)内に配列し、さらに
その芯部には高抵抗常電導金属5(Cu−Ni合金)内
に低抵抗常電導金属4(Cu又はAl)の導線を配列し
て構成したものである。
【0071】図に示したように、超電導線1Eは、その
芯部に抵抗率の小さい低抵抗常電導金属4の導線を配置
したため、長さ方向の熱伝導度が向上し、超電導線1E
の安定性が超電導線1D(図7)よりさらに向上した。
同時に、配置した低抵抗常電導金属4の導線を複数の細
線に分割したため、低抵抗常電導金属4の導線に発生す
るうず電流損失が低減した。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超電導線を、常電導マトリックス内に複数の超電導フィ
ラメントを配列してなる超電導線であって、超電導フィ
ラメント径を混合状態における磁束線格子間隔以上かつ
ロンドンの侵入の深さの2倍以下にし、そして超電導フ
ィラメント間の間隔を常電導マトリックスの超電導コヒ
ーレント長さの1.5〜3倍であるように構成したの
で、高い電流密度を得ることができ、かつフィラメント
径と近接効果の生じないようにすることができる効果が
ある。
【0073】さらに、本発明によれば以下の効果を期待
することができる。
【0074】(1)周部に超電導線を配列し芯部に複数
の低抵抗常電導金属の導線をて配列することで、高い安
定性を有すると共に、低抵抗常電導金属の導線によるう
ず電流損失を低減できる複合の超電導線を得ることがで
きる。
【0075】(2)低抵抗常電導金属中に、複数束の超
電導線を配列することにより、高い安定性を有する複合
の超電導線を得ることができる。
【0076】(3)高抵抗常電導金属中に、常電導マト
リックスが低抵抗である複数束の超電導線を配列するこ
とで、各束の超電導線が高い安定性を有すると共に、低
抵抗常電導マトリックスに発生するうず電流損失と結合
損失とを低減できる複合の超電導線を得ることができ
る。
【0077】(4)高抵抗常電導金属中の周部に、常電
導マトリックスが低抵抗である複数束の超電導線を配列
し、高抵抗常電導金属中の芯部に複数の低抵抗超電導金
属の導線を配列ことにより、各束の超電導線が高い安定
性を有する共に、低抵抗常電導マトリックスに発生する
うず電流損失と結合損失とを低減でき、さらに芯部に配
置した低抵抗常電導金属の導線によるうず電流損失を低
減できる複合の超電導線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の超電導線の断面構造図であ
る。
【図2】フィラメント間隔に対する、超電導フィラメン
ト間に流れるジョセフィン電流密度の割合を示す図であ
る。
【図3】フィラメント径に対する、超電導フィラメント
の電流密度を示す図である。
【図4】フィラメント間隔に対する、超電導線全体の電
流密度を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例の超電導線の断面構造図
である。
【図6】本発明の第3の実施例の超電導線の断面構造図
である。
【図7】本発明の第4の実施例の超電導線の断面構造図
である。
【図8】本発明の第5の実施例の超電導線の断面構造図
である。
【符号の説明】
1A,1B,1C,1D,1E 超電導線 2 超電導フィラメント 3a 高抵抗常電導金属マトリックス 3b 低抵抗常電導金属マトリックス 4 低抵抗常電導金属 5 高抵抗常電導金属

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常電導マトリックス内に複数の超電導フ
    ィラメントを配列してなる超電導線において、前記超電
    導フィラメントの径が混合状態における磁束線格子間隔
    以上でロンドンの侵入の深さの2倍以下であり、かつ前
    記超電導フィラメント間の間隔が前記常電導マトリック
    スにおける超電導コヒーレント長さの1.5ないし3倍
    であることを特徴とする超電導線。
  2. 【請求項2】 Cuからなる常電導マトリックス内にN
    bTiからなる複数の超電導フィラメントを配列してな
    る超電導線において、前記超電導フィラメント径が0.
    05μm以上かつ0.6μm以下で、前記超電導フィラ
    メント間の間隔が0.5μm以上かつ1.1μm以下で
    あることを特徴とする超電導線。
  3. 【請求項3】 Cu−10重量%Ni合金からなる常電
    導マトリックス内にNbTiからなる複数の超電導フィ
    ラメントを配列してなる超電導線において、前記超電導
    フィラメント径が0.05μm以上かつ0.6μm以下
    で、前記超電導フィラメント間の間隔が0.04μm以
    上かつ0.08μm以下であることを特徴とする超電導
    線。
  4. 【請求項4】 Cu−20重量%Ni合金からなる常電
    導マトリックス内にNbTiからなる複数の超電導フィ
    ラメントを配列してなる超電導線において、前記超電導
    フィラメント径が0.05μm以上かつ0.6μm以下
    で、前記超電導フィラメント間の間隔が0.03μm以
    上かつ0.07μm以下であることを特徴とする超電導
    線。
  5. 【請求項5】 Cu−30重量%Ni合金からなる常電
    導マトリックス内にNbTiからなる複数の超電導フィ
    ラメントを配列してなる超電導線において、前記超電導
    フィラメント径が0.05μm以上かつ0.6μm以下
    で、前記超電導フィラメント間の間隔が0.02μm以
    上かつ0.06μm以下であることを特徴とする超電導
    線。
  6. 【請求項6】 Cu−1重量%Mn合金からなる常電導
    マトリックス内にNbTiからなる複数の超電導フィラ
    メントを配列してなる超電導線において、前記超電導フ
    ィラメント径が0.05μm以上かつ0.6μm以下で、
    前記超電導フィラメント間の間隔が0.02μm以上か
    つ0.06μm以下であることを特徴とする超電導線。
  7. 【請求項7】 Cu−1重量%Sn合金からなる常電導
    マトリックス内にNb3Snからなる複数の超電導フィ
    ラメントを配列してなる超電導線において、前記超電導
    フィラメント径が0.05μm以上かつ0.4μm以下
    で、前記超電導フィラメント間の間隔が0.1μm以上
    かつ0.4μm以下であることを特徴とする超電導線。
  8. 【請求項8】 周部を請求項1記載の超電導線から構成
    し、前記周部により囲まれた芯部を、前記常電導マトリ
    ックスと一体につながる同一常電導材内に該常電導材よ
    り抵抗率の低い低抵抗常電導金属からなる複数の導線を
    間隔をあけて配列して構成したことを特徴とする超電導
    線。
  9. 【請求項9】 前記常電導マトリックスはCu合金から
    なり、前記低抵抗常電導金属はCuまたはAlからなる
    ことを特徴とする請求項8記載の超電導線。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の超電導線からなる複数
    の束を、前記常電導マトリックスより抵抗率の高い高抵
    抗常電導金属内に間隔をあけて配列して構成したことを
    特徴とする超電導線。
  11. 【請求項11】 前記常電導マトリックスはCuからな
    り、前記高抵抗常電導金属はCu合金からなることを特
    徴とする請求項10記載の超電導線。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の超電導線からなる複数
    の束を、前記常電導マトリックスより抵抗率の低い低抵
    抗常電導金属内に間隔をあけて配列して構成したことを
    特徴とする超電導線。
  13. 【請求項13】 前記常電導マトリックスはCu合金か
    らなり、前記低抵抗常電導金属はCuまたはAlからな
    ることを特徴とする請求項12記載の超電導線。
  14. 【請求項14】 周部を請求項1記載の超電導線からな
    る複数の束を、前記常電導マトリックスより抵抗率の高
    い高抵抗常電導金属内に間隔をあけて配列し、前記周部
    により囲まれた芯部を、前記周部の高抵抗常電導金属と
    一体につながる同一高抵抗常電導金属内に該高抵抗常電
    導金属より抵抗率の低い低抵抗常電導金属からなる複数
    の導線を間隔をあけて配列して構成したことを特徴とす
    る超電導線。
  15. 【請求項15】 前記常電導マトリックスはCuからな
    り、前記高抵抗常電導金属はCu合金からなり、前記低
    抵抗常電導金属はCuまたはAlからなることを特徴と
    する請求項14記載の超電導線。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019511081A (ja) * 2016-01-29 2019-04-18 ブルカー オーエスティー エルエルシー マルチフィラメントNb3Sn超伝導性ワイヤを製造する方法
US20210272731A1 (en) * 2018-07-19 2021-09-02 Nv Bekaert Sa Superconductor with twisted structure

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