JPH07272321A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH07272321A
JPH07272321A JP6086038A JP8603894A JPH07272321A JP H07272321 A JPH07272321 A JP H07272321A JP 6086038 A JP6086038 A JP 6086038A JP 8603894 A JP8603894 A JP 8603894A JP H07272321 A JPH07272321 A JP H07272321A
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Toshiki Kasai
利記 河西
Mikiya Kuroda
幹也 黒田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再生信号の劣化が少ない高密度記録光ディス
クを提供する。 【構成】 光ディスク1,11は、光透過性樹脂基板
2,12とサーモクロミック層4との間に、透明無機物
質から成る放熱層3を有している。この放熱層3は、基
板2,12及びサーモクロミック層4よりも熱伝導率が
高いため、サーモクロミック層4が吸収した熱はこの放
熱層3に放熱されることになる。このため、サーモクロ
ミック層4に熱が蓄積されず、スチル再生等のように同
一トラックを連続再生する場合でも、サーモクロミック
層4のマスク効果が十分に発揮され再生信号の劣化は非
常に小さくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、情報を高密度に記録す
る光記録媒体に係わり、特に、照射レーザ光の照射光強
度によって透過率が変化するサーモクロミック物質を含
む層を用いて照射スポット光の実効スポット径を小さく
して情報の再生或いは記録再生を行うものに関するもの
である。
【0003】
【0002】
【0004】
【従来の技術】近年、ディスク状、テープ状、カード状
等、光学的に情報を記録再生する光記録媒体があり、こ
れら光ディスクにおいては、記憶容量の大容量化が検討
され、種々提案が成されている。特に、最近ではコンパ
クトディスク(以下、CDと記載する)と同じくらいの
大きさ(直径12cmのディスク)で片面約2時間の高
画質なデジタルビデオ情報を記録することが要求されて
いる。この要求を満たすためには、現行CDの5乃至1
0倍程度の記録密度が必要とされる。
【0005】
【0003】一般に、光記録媒体においては、記録時の
レーザ光強度を制御することによって光スポット径より
も小さな記録マークを形成することが可能であるため、
記録時の密度向上には原理上限界はない。しかし、レー
ザ光をレンズで絞ったときの光スポット径は、ある一定
値以下には絞れない限界値をもっており、光記録媒体の
高密度化は、再生レーザスポットをいかに小さくするか
にかかっている。ここで、再生限界の記録マークの繰り
返し波長は、λ/(2NA)(λは光の波長、NAはレ
ンズの開口数)で与えられ、より短い記録波長の記録マ
ークを識別して再生するには、波長λの短い光で再生す
るか開口数NAの大きなレンズを用いれば良いことがわ
かる。そこで、近年では、照射レーザ光の短波長化や高
開口数レンズ等の研究が盛んに行われている。
【0006】
【0004】例えば、短波長光源は非線形光学素子を用
いたSHG光を取り出して800nmの光から400n
mの光を取り出す技術が提案されている。しかし、変換
効率、価格、安定性などの面から実用に共する事のでき
るレベルにないのが現状であり、現在実用可能な光源と
して広く用いられる半導体レーザ光は約670nmが限
度である。
【0007】また高開口数レンズを光ディスク再生装置
に組み込むことは焦点深度の問題や、ディスクの物理的
精度(厚み、反り、面ぶれなど)が厳しくなるなどの理
由から実用可能レベルはせいぜい0.6である。
【0008】このように光波長670nmの光源を用
い、開口数0.6のレンズを用いたとしても記録密度
は、現行CDに比べ約2.5倍程度にしかできず、上記
要求は満足されない。
【0009】
【0005】そこで、温度変化或いは照射される光の光
強度に応じて光透過率特性が可逆的に変化する光透過率
可変物質を光ディスク内に層状に設け、この光透過率可
変物質を用いて照射レーザ光の実効的照射スポット径を
小さくして高密度な光情報を記録再生する方法が提案さ
れている。光記録媒体の記録及び再生用のレーザ光の光
強度は、通常、ガウス分布を示し、このようなレーザ光
が上記光透過率可変物質層上に照射されると、この光透
過率可変物質層が、レーザ光のスポット内の温度又は光
強度の高い中央部分のみ光透過性となって、スポット内
の他の部分をマスクするマスク効果を起こすため、照射
レーザ光の実際のスポット径よりも小さな識別マークを
検出することができるのである。
【0010】
【0006】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、温度によって
光透過率が変化する光透過率可変物質(サーモクロミッ
ク性物質)は、光透過率の可逆変化の変化時間、即ち、
熱を吸収して温度が上昇することにより光透過率が低い
状態から高い状態へ変化する時間、及び冷却することに
より光透過率が高い状態から低い状態へと変化する時間
についての問題があった。それぞれ変化時間が短いほう
が、マスク効果を十分に発揮できるは勿論であるが、ほ
とんどのサーモクロミック物質は、例えばCDの回転レ
ベルで十分な結果が得られていない。特に、後者の変化
時間においては、同一トラックを連続再生する(スチル
再生)ことを考えると、その変化時間が長ければ、一旦
加熱された光透過率可変物質が十分に冷却されないまま
にレーザ光が照射されることになる。この結果、サーモ
クロミック層に熱が蓄積されることになり、光透過率が
高い部分の面積が広がって実効スポット径を小さくする
効果が無くなってしまう。
【0012】
【0007】そこで、本発明は上記の点に着目してなさ
れたものであり、サーモクロミック層が吸収した熱の放
熱性を高めることで、特にスチル再生時において再生信
号の劣化が小さい光記録媒体を提供することを目的とす
るものである。
【0013】
【0008】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するための手段として、光学的に読み出し可能な情報
が記録される情報記録部と、しきい値よりも低い温度で
は光透過率が低く、前記スポット光の熱を吸収して前記
しきい値よりも高い温度になると光透過率が高くなり、
この光透過率が高い状態から前記しきい値以下に冷却さ
れることで前記光透過率の低い状態に戻るサーモクロミ
ック層と、反射層とを光透過性の樹脂基板上に有し、前
記サーモクロミック層を用いて前記情報記録部上に照射
されるスポット光の実効スポット径を小さくさせる光記
録媒体であって、前記サーモクロミック層が吸収した熱
を放熱させるための透明無機物質より成る放熱層を前記
サーモクロミック層に接して設けたことを特徴とする光
記録媒体を提供しようとするものである。
【0015】また、前記光記録媒体において、前記放熱
層を、前記サーモクロミック層と前記樹脂基板との間に
設けたことを特徴とする光記録媒体を提供しようとする
ものである。
【0016】
【0009】
【0017】
【作用】光記録媒体にレーザ光を照射してトラックを走
査したとき、サーモクロミック性物質を用いた光透過率
可変物質層(以下、サーモクロミック層と記載する)の
光透過率が高くなっている部分の形状は、通常、レーザ
光が照射されている部分からその後方へ彗星のように広
がる。これは、吸収された熱が、熱伝導率の低いサーモ
クロミック層に局部的に蓄積されるためである。このた
め、スチル再生を行うと、蓄積される熱量が増えて温度
が高い部分の面積が広がり、マスク効果が十分に発揮さ
れなくなる。
【0018】
【0010】そこで、本発明者らが実験を重ねた結果、
サーモクロミック層の発色消色機構において、基板材質
がそれを阻害する場合があることが判明した。例えば、
現在広く普及している光ディスクのほとんどは、基板材
料として量産性やコスト等の点から樹脂を使用してお
り、将来実用化される高密度記録ディスクにおいても樹
脂基板を使用することが考えられる。この樹脂は、一般
に断熱性が高いため、サーモクロミック層が照射レーザ
光を吸収して発生した熱の放熱を妨げてしまうのであ
る。即ち、本発明者らは、この樹脂基板の断熱作用によ
りサーモクロミック層に熱が蓄積されてしまうことに気
付いたのである。
【0019】また、光ディスクにおいては、そのほとん
どが反射型であり、金属反射膜を備えた構造になってい
る。この金属は一般に熱伝導率が高く、上記サーモクロ
ミック層に局部的に蓄積された熱を分散させることにな
る。しかし、逆に熱伝導率が高すぎるるため、局部的に
温度が高くなっている部分を広げることになり、スチル
再生時にマスク効果が十分発揮されなくなってしまうの
である。
【0020】
【0011】そこで、本発明の光記録媒体は、サーモク
ロミック層の熱を放熱させるための透明無機物質より成
る放熱層をサーモクロミック層に接するように形成し
た。透明無機物質は、その熱伝導率が、サーモクロミッ
ク性物質や樹脂基板よりも高く、金属反射層よりも低い
物質を用いる。このような放熱層を設けることで、サー
モクロミック層で吸収した熱は、放熱層に放熱されるこ
とになり、また、放熱層を介し金属反射層にも放熱され
る。このため、サーモクロミック層に熱が局部的に蓄積
されないようになり、走査スポット光が通り過ぎた後の
サーモクロミック層の温度が高くなっている部分の冷却
時間が短縮され、光透過率が低い状態に戻る時間が短縮
される。特に、樹脂基板とサーモクロミック層との間に
放熱層を設ければ、樹脂基板による断熱作用を減少させ
ることにもなる。また、後述の実験結果でも分かるよう
に、サーモクロミック層を挟むように上下に放熱層を設
けた場合と、基板とサーモクロミック層との間にのみ設
けた場合とではほぼ同様の結果が得られており、放熱層
を基板とサーモクロミック層との間にのみ設けてもマス
ク効果が十分に発揮されることが判明している。
【0021】
【0012】
【0022】
【実施例】以下、添付図面を参照して本実施例の光ディ
スクに付いて説明する。なお、以下の説明では、光記録
媒体として広く普及している光ディスクを例にとり説明
する。
【0023】図1は、本発明の一実施例の光ディスクの
断面図を示し、同図(A)は、再生専用型光ディスクの
トラック方向の断面図を示し、同図(B)は、記録可能
型光ディスクの半径方向の断面図を示す。
【0024】同図(A)に示す光ディスク1は、光透過
性樹脂基板(以下単に基板と記載する)2に、情報に応
じた微小ピット2Aが形成されている。また、基板2上
には、上記透明無機物質による放熱層3、上記サーモク
ロミック性物質によるサーモクロミック層4、反射層
5、保護層6が順次積層されている。
【0025】また、同図(B)に示す光ディスク11
は、光透過性樹脂基板12に、案内溝12Aが形成され
ている。また、基板12上には、上記放熱層3、上記サ
ーモクロミック層4、情報記録層13、上記反射層5、
上記保護層6が順次積層されている。
【0026】
【0013】上記基板2,12として用いられる光透過
性樹脂はポリカーボネート、ポリメタクリル酸エステル
樹脂、エポキシ樹脂基板など通常の光ディスクの基板と
して用いられるものが使用可能である。また、ピット2
Aや案内溝12Aの形成方法に関しては特に制限はなく
周知の方法により形成する。
【0027】
【0014】上記放熱層3は、金属酸化物、非金属酸化
物、金属ハロゲン化物、金属硫化物、金属窒化物のうち
いずれかによって形成されるのが良く、例えば、酸化珪
素、二酸化珪素、酸化セリウム、二酸化テルル、フッ化
マグネシウム、フッ化セリウム、フッ化ネオジウム、硫
化亜鉛、硫化ゲルマニウム、窒化シリコン、窒化珪素、
窒化タンタル、NaAlF6 等があげられる。この他、
この放熱層に用いる物質は、樹脂基板材質よりも熱伝導
性が高く、かつ透明なものであれば良く、その場合には
この無機物質層が、サーモクロミック層の放熱層として
作用することができる。
【0028】また、上記放熱層3は、その膜厚が薄すぎ
る場合、放熱効果が十分に発揮されず、また、厚すぎる
場合は、照射レーザ光の光強度を大きくする必要性が生
じ、感度低下が歴然となる。更に、厚膜を形成しようと
すると、膜質を安定にできず、ひどい場合には、クラッ
クが生じてしまうこともある。本発明者らの実験では、
無機物質の種類によりその最適範囲は異なるが、その厚
さが5nmから100nmまでの間で良い結果が得られ
ている。この放熱層3は、真空蒸着法により5〜100
nm形成する。
【0029】また、同図に示す光ディスク1,11は、
基板2とサーモクロミック層4との間にのみ設けられて
いるが、サーモクロミック層4と反射層5との間に設け
て放熱層3でサーモクロミック層4を挟むような構造に
しても良い。
【0030】
【0015】上記サーモクロミック層4は、図3に示す
ような光透過率特性を有している。即ち、光記録再生に
用いられる光源の波長に対し、しきい値より低い温度で
は吸収を有し、しきい値以上の温度で吸光度が減少して
透過率が増加し、さらにしきい値より低い温度に冷却さ
れると吸光度が増加し元の状態に戻るという性質を有す
る。従って、レーザ光を照射することにより、透過率変
化点以上の温度に加熱された部分のみが透過率が高くな
り、それ以外の部分は吸光度が保持され透過率は低いま
まであるので、照射される光スポット径を実質的に縮小
する効果を発揮することができる。
【0031】上記サーモクロミック層4のサーモクロミ
ック材料としては、上記の性質を有したものを種々用い
ることができるが、例えば電子供与性呈色化合物と電子
受容性顕色材、有極性化合物の混合系または電子供与性
呈色化合物とフェノール系顕色剤の混合物等があげられ
る。電子供与性呈色化合物としては、フルオラン系化合
物、スピロピラン系化合物、フタリド系化合物、ラクタ
ム系化合物などをあげることができる。
【0032】
【0016】上記反射層5は一般に光ディスクで用いら
れる金属反射層と同様であり、金、アルミニウム、など
の金属や合金の薄膜で形成される。反射層5上に設けた
保護層6は媒体の保護の目的で必要に応じて設ける。こ
の保護層6は、紫外線硬化樹脂をスピンコートによって
設けることで簡単に形成可能である。
【0033】また、記録可能型光ディスク11に設けた
記録層13は、従来より周知の光記録材料をスピンコー
ト法や蒸着法を用いて形成しており、相変化型材料、光
磁気材料等種々のものを使用可能である。
【0034】
【0017】次に、上記実施例の再生専用型の光ディス
ク1−1〜1−5及び比較のための光ディスク1−6〜
1−8を作成して実験を行い、その評価をした。
【0035】実施例1として作成した光ディスク1−1
は、ポリカーボネート樹脂を射出成形してCDの4倍密
度の信号ピットを形成した上記基板2を用いた。この基
板2上に無機物質としてフッ化マグネシウム(Mg
2 )を真空蒸着によって30nm形成し上記放熱層3
とした。また、上記サーモクロミック層4は、電子供与
性呈色化合物としてGN−169(山本化成製)、顕色
材としてビスフェノールAを真空蒸着法によってモニタ
ー上で約1:2の比率で120nm製膜した。反射層5
としてアルミニウムを約70nmの厚さに形成し、更に
保護層6として紫外線硬化樹脂SD−17(大日本イン
キ製)を約7μmの厚さで形成した。
【0036】同様に、実施例2の光ディスク1−2は、
上記実施例1の光ディスク1−1の放熱層4の膜厚を8
0nmで形成し、実施例3の光ディスク3は、上記実施
例1の光ディスク1−1の放熱層4の無機物質として硫
化亜鉛(ZnS)を50nmの膜厚で形成し、実施例4
の光ディスク1−4は、上記実施例1の光ディスク1−
1の放熱層4の無機物質として酸化珪素(SiO)を4
0nmの膜厚で形成した。
【0037】また、実施例5として作成した光ディスク
1−5は、上記実施例1の光ディスク1−1のサーモク
ロミック層4と反射層5との間にフッ化マグネシウムを
真空蒸着によって30nm形成し、上記サーモクロミッ
ク層4を放熱層3で挟む構造とした。
【0038】更に、比較例1として作製した光ディスク
1−6は、上記光ディスク1−1のフッ化マグネシウム
の放熱層3を設けなかったこと以外は同様に作成し、比
較例2の光ディスク1−7は、上記実施例1の光ディス
ク1−1の放熱層4を膜厚120nm、及びサーモクロ
ミック層4を80nmで形成し、比較例3の光ディスク
1−8は、上記比較例2の光ディスク1−7の放熱層4
を膜厚3nmで形成した。
【0039】
【0018】上記作成した光ディスク1−1〜1−8
を、波長690nmの半導体レーザーを搭載したプレー
ヤ(再生条件は線速度CLV3m/s、回転数1000
rpm、再生パワー約1.4mw)に装着し、連続送り
再生時及び同一トラックのスチル再生(5分間)時の最
短ピットの再生振幅と最長ピットの再生振幅との比率を
測定した。その結果を以下の表1に示す。
【0040】
【0019】
【0041】
【表1】
【0042】
【0020】上記表1に示す実験結果によれば、実施例
の光ディスク1−1〜1−5は、連続送り再生時の振幅
比が75〜85%であったものが、5分間のスチル再生
後にも50〜70%程度の振幅比を保っており、良好な
結果が得られている。この結果、放熱層3が、サーモク
ロミック層4の熱を放熱してサーモクロミック層4のマ
スク効果が十分に発揮され、良好な再生信号が得られて
いるのが分かる。
【0043】しかし、比較例のディスク1−6〜1−8
は、5分間スチル再生したところ前記振幅比率は40%
前後にまで小さくなってしまい、サーモクロミック層4
を用いてスポットサイズを小さくしてf特を向上させる
ことができなくなっている。また、比較例2の光ディス
ク1−7は、放熱層3の膜厚が厚すぎるため照射レーザ
光の熱が放熱されすぎ、連続送り再生時においてもサー
モクロミック層4によるマスク効果が発揮されていない
のが分かる。この結果、連続再生時においても振幅比率
が悪い値となっている。また、比較例3の光ディスク1
−8は、放熱層3の膜厚が薄すぎるため放熱層3による
放熱効果が小さく、スチル再生時にサーモクロミック層
4のマスク効果が低下しているのが分かる。この結果、
5分間のスチル再生後の値は、放熱層4を設けない比較
例1の光ディスク1−6よりもやや良いくらいである
が、その値は良好な結果とはいえないものである。
【0044】
【0021】また、上記光ディスク1−1(実施例1)
と光ディスク1−6(比較例1)のスチル再生時間と振
幅比率の関係を図3に示す。
【0045】同図に示すように、放熱層3を設けていな
い光ディスク1−6は、スチル再生によってマスク効果
が十分に発揮されずに振幅比が著しく低下している。こ
のため、再生信号エラーも発生しやすい。この光ディス
ク1−6に対し、放熱層3を設けた光ディスク1−1
は、再生し始めに少しの振幅比の低下が見られるが、そ
の低下の比率は小さい。また、5分以上のスチル再生を
行ってもマスク効果が良好に発揮されて略その値を保っ
ている。このため、光ディスク再生装置のスチル再生機
能に対応しており、再生信号エラーに対する回路構成も
容易になる。
【0046】
【0022】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光記録媒体
によれば、サーモクロミック層を用いて読み出しスポッ
ト光の実効スポット径を小さくさせる光記録媒体に、サ
ーモクロミック層が吸収した熱を放熱させるための透明
無機物質より成る放熱層をサーモクロミック層に接して
設けたので、サーモクロミック層に熱が蓄積されないよ
うになり、特に、同一トラックを連続して再生するよう
な場合において、スポット光の実効スポット径を小さく
させる効果が良好に発揮され、再生信号が劣化せず、安
定に良好な信号再生ができる。
【0048】また、放熱層を、少なくともサーモクロミ
ック層と樹脂基板との間に設けたので、サーモクロミッ
ク層によるスポット光の実効スポット径を小さくさせる
効果が樹脂基板によって阻害されることを防ぐことがで
き、長時間の安定した信号再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の光ディスクの断面図を示す
図である。
【図2】図1における光ディスクのサーモクロミック層
の光透過率特性を示す図である。
【図3】実施例と比較例のスチル再生時間に対する振幅
比の変化を比較した図である。
【符号の説明】
1,11 光ディスク(光記録媒体) 2 光透過性基板 2A ピット(情報記録部) 3 放熱層 4 サーモクロミック層 5 反射層 13 記録層(情報記録部)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光学的に読み出し可能な情報が記録される
    情報記録部と、しきい値よりも低い温度では光透過率が
    低く、前記スポット光の熱を吸収して前記しきい値より
    も高い温度になると光透過率が高くなり、この光透過率
    が高い状態から前記しきい値以下に冷却されることで前
    記光透過率の低い状態に戻るサーモクロミック層と、反
    射層とを光透過性の樹脂基板上に有し、前記サーモクロ
    ミック層を用いて前記情報記録部上に照射されるスポッ
    ト光の実効スポット径を小さくさせる光記録媒体であっ
    て、 前記サーモクロミック層が吸収した熱を放熱させるため
    の透明無機物質より成る放熱層を前記サーモクロミック
    層に接して設けたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の光記録媒体において、 前記放熱層を、前記サーモクロミック層と前記樹脂基板
    との間に設けたことを特徴とする光記録媒体。
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