JPH07270816A - 液晶パネル検査用コンタクト装置 - Google Patents

液晶パネル検査用コンタクト装置

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JPH07270816A
JPH07270816A JP8732394A JP8732394A JPH07270816A JP H07270816 A JPH07270816 A JP H07270816A JP 8732394 A JP8732394 A JP 8732394A JP 8732394 A JP8732394 A JP 8732394A JP H07270816 A JPH07270816 A JP H07270816A
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JP
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crystal display
display panel
conductor
pitch
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JP8732394A
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English (en)
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Yasushi Kajiwara
靖 梶原
Michihiko Tezuka
通彦 手塚
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Enplas Corp
Original Assignee
Enplas Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶表示パネルの表示検査の精度及び信頼性
を高めることができ、しかも安価に製造できる液晶パネ
ル検査用コンタクト装置を提供する。 【構成】 絶縁フィルム13上に導体端子14を配列形
成してなる複数のフレキシブルプリント配線板12の一
端部側を液晶表示パネル1の絶縁基板2上の電極4の配
列方向に沿って一列に配列する。各フレキシブルプリン
ト配線板の一端部12a側の導体端子を液晶表示パネル
の電極上に接触させて電気的に接続する。フレキシブル
プリント配線板の他端部12b側の導体端子のピッチを
液晶表示パネルの電極ピッチよりも大きくし、フレキシ
ブルプリント配線板の他端部側を相互に重ねて配設す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示パネルの平面電
極に電気的に接続して用いる液晶パネル検査用コンタク
ト装置に関し、更に詳しくは、フレキシブルプリント配
線板を使用する液晶パネル検査用コンタクト装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】液晶表示パネルの表示検査方法として
は、液晶表示パネルの絶縁基板上の電極と検査用駆動装
置との間をコンタクト装置により電気的に接続して液晶
表示部を表示させ、色むらや輝度むら等の表示不良を目
視により検査する方法が一般的である。従来より、この
種の液晶表示パネル検査用コンタクト装置の接続端子と
しては針状プローブ端子やループ状のワイヤプローブ端
子が用いられているが、液晶表示パネルの電極の微細ピ
ッチ化及び電極数の増大化への対応が困難となってい
る。
【0003】そこで、絶縁フィルム上に導体端子を配列
形成してなるフレキシブルプリント配線板(FPC)を
液晶パネル検査用コンタクト装置に利用することが考え
られるが、FPCの導体端子の一端部を液晶表示パネル
のガラス基板上の電極上に接触させて用いる場合、FP
Cの消耗時の交換を容易にするためには、FPCの導体
端子の他端部側には検査用駆動装置に対し着脱自在に接
続するためのコネクタを接続することが望ましい。しか
しこの場合、一般に、コネクタの端子ピッチは液晶表示
パネルの電極ピッチよりも大きいため、これら電極及び
コネクタ端子のピッチに対応してFPCの絶縁フィルム
上には両端部のピッチの異なる導体端子パターンを形成
する必要がある。
【0004】図9(a),(b)はそれぞれFPCの導
体端子を液晶表示パネル検査用コンタクト装置の接続端
子として用いる場合のFPCの配置構成例を示したもの
である。同図(a)の例では、FPC30は液晶表示パ
ネル32の一辺に配列形成された電極33の数と同じ数
の導体端子31を有しており、FPC30の一端部側で
は導体端子31が電極33との接触により電気的に接続
される。また、FPC30の他端部側では導体端子31
が液晶表示パネルの駆動モジュール毎の電極数に対応し
て複数に分割され、分割単位毎に複数のコネクタ34の
うちの1つに接続される。
【0005】また、同図(b)の例では、液晶表示パネ
ル32の一辺の駆動モジュール数と同数のFPC30が
使用され、各FPC30は駆動モジュールの電極数と同
数の導体端子31を有し、各FPC30の一端部側では
導体端子31が液晶表示パネル32の電極33との接触
により電気的に接続される。また、各FPC30の他端
部側ではその導体端子31が一列状態の複数のコネクタ
34のうちの1つに接続される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したFPCの配列
構造においては、FPCの両端部がそれぞれ1列に配列
されるため、導体端子の両端のピッチ差によって生じる
導体端子両端間の位置ずれが導体端子の配列方向に累積
されて増大することとなる。したがって、この場合の各
導体端子のパターン形成方法としては、図10(a)に
示すように、導体端子31の両端部分31a,31bを
それぞれ同一長さとし、両端部分31a,31b間を繋
ぐ中間接続部分31cを該両端部分31a,31bの長
さ方向に対し斜め方向に屈曲させたパターン形状とする
方法があるが、その場合、導体端子31の両端部分31
a,31bに対する中間接続部分31cの屈曲角度が大
きくなる程、中間接続部分31cの端子幅が小さくなる
ため、導体端子31,31,・・・間に大きな抵抗差が
生じる。したがって、液晶表示パネルの各表示素子を駆
動する電圧に大きなばらつきが生じるため、液晶表示部
の色、輝度等にばらつきが生じ、液晶表示パネルの表示
検査に支障を来す原因となる。
【0007】一方、図10(b)に示すように、導体端
子31の中間接続部分31cの端子幅を同一に揃えるた
めに両端部分31a,31bの長さを徐々に変化させる
と、導体端子31の両端部分31a,31bの長さの違
いによって導体端子31,31,・・・間に大きな抵抗
差が生じるため、液晶表示部の色、輝度等にばらつきが
生じ、液晶表示パネルの表示検査に支障を来す原因とな
る。
【0008】さらに、図9(b)に示すFPCの配置構
成例では、複数のFPCが各々の配列位置に応じて形状
の異なったものとなるため、FPCの製造コストが高騰
する原因となる。
【0009】さらに、液晶表示パネル検査用としてFP
Cの導体端子の一端部を液晶表示パネルの絶縁基板上の
電極上に接触させて用いる場合、一般に液晶表示パネル
の電極端子は微細ピッチであり且つ電極数が非常に多い
ため、主として液晶表示パネルの絶縁基板とFPCの絶
縁フィルムとの線膨張係数の違いにより、液晶表示パネ
ルの各電極端子とFPCの導体端子との間に無接触部が
生じたり、1つの導体端子が同時に2つの電極端子に接
触する2線接触部が生じる虞れがあり、液晶表示パネル
の表示検査に支障を来す原因となる。
【0010】したがって、本発明の目的は、液晶表示パ
ネルの表示検査の精度及び信頼性を高めることができる
と共に、安価に製造できる液晶パネル検査用コンタクト
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、絶縁フィルム上に導体端子
を配列形成してなる複数のフレキシブルプリント配線板
の一端部側を液晶表示パネルの絶縁基板上の電極の配列
方向に沿って一列に配列し、各フレキシブルプリント配
線板の一端部側の導体端子を液晶表示パネルの電極上に
接触させて電気的に接続すると共に、他端部側の導体端
子のピッチを液晶表示パネルの電極ピッチよりも大きく
した液晶パネル検査用コンタクト装置において、上記フ
レキシブルプリント配線板の上記他端部側を相互に重ね
て配設したことを特徴とする。
【0012】また、上記課題を解決するために、請求項
2記載の発明は、絶縁フィルム上に導体端子を配列形成
してなるフレキシブルプリント配線板の一端部側の導体
端子を液晶表示パネルの絶縁基板上に形成される電極に
接触させて電気的に接続する液晶パネル検査用コンタク
ト装置において、上記各導体端子のピッチは予め定めた
基準温度において任意数の端子からなる複数のブロック
毎に上記電極のピッチと同一とし、且つ、各ブロック間
の導体端子ピッチを、各ブロック内の導体端子ピッチよ
りも小さく設定したことを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項2記載のコ
ンタクト装置において、各ブロック間の導体端子ピッチ
は、上記基準温度よりも低い液晶表示パネルの許容使用
下限温度において導体端子と電極との最大ずれ量を許容
限度内に納め得ると共に、上記基準温度よりも高い液晶
表示パネルの許容使用上限温度においてフレキシブルプ
リント配線板と液晶表示パネルとの熱膨張差による電極
と導体端子との最大ずれ量を許容限度内に納め得る寸法
であることを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項2又は3記
載のコンタクト装置において、上記基準温度が室温であ
ることを特徴とする。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項2記載のコ
ンタクト装置において、上記絶縁フィルム上の複数の導
体端子を、少なくとも該導体端子の配列の中心を中心と
する複数個の導体端子からなるブロックと、その両外側
の複数個の導体端子からなるブロックとに分けることを
特徴とする。
【0016】また、上記課題を解決するために、請求項
6記載の発明は、絶縁フィルム上に導体端子を配列形成
してなるフレキシブルプリント配線板の一端部側の導体
端子を液晶表示パネルの絶縁基板上に形成される電極に
接触させて電気的に接続する液晶パネル検査用コンタク
ト装置において、上記各導体端子のピッチは予め定めた
基準温度において任意数の端子からなる複数のブロック
毎に上記電極のピッチと同一とし、且つ、各ブロック間
の導体端子ピッチを、各ブロック内の導体端子ピッチよ
りも大きく設定したことを特徴とする。
【0017】請求項7記載の発明は、請求項6記載のコ
ンタクト装置において、各ブロック間の導体端子ピッチ
は、上記基準温度よりも高い液晶表示パネルの許容使用
上限温度において導体端子と電極との最大ずれ量を許容
限度内に納め得ると共に、液晶表示パネルの許容使用下
限温度においてフレキシブルプリント配線板と液晶表示
パネルとの熱膨張差による電極と導体端子との最大ずれ
量を許容限度内に納め得る寸法であることを特徴とす
る。
【0018】請求項8記載の発明は、請求項6又は7記
載のコンタクト装置において、上記基準温度が室温であ
ることを特徴とする。
【0019】請求項9記載の発明は、請求項6記載のコ
ンタクト装置において、上記絶縁フィルム上の複数の導
体端子を、少なくとも該導体端子の配列の中心を中心と
する複数個の導体端子からなるブロックと、その両外側
の複数個の導体端子からなるブロックとに分けることを
特徴とする。
【0020】
【作用】請求項1記載の液晶パネル検査用コンタクト装
置においては、複数のフレキシブルプリント配線板の端
子ピッチの大きな上記他端部側を相互に重ねるので、各
フレキシブルプリント配線板の端子ピッチの大きな上記
他端部側に支障なくコネクタを接続することができる。
また、フレキシブルプリント配線板を同一形状とするこ
とができるので、フレキシブルプリント配線板の製造コ
ストを大幅に下げることができると共に、フレキシブル
プリント配線板の幅方向における導体端子の両端部の位
置ずれを最小限の範囲内に抑えることができる。したが
って、液晶表示パネルの各電極に接続される導体端子の
抵抗値の差を最小限の範囲内に抑えることができるの
で、液晶表示パネルの各表示素子をほぼ一定の電圧で駆
動することができ、駆動電圧のばらつきによる液晶表示
パネルの輝度むら等を防止することができる。
【0021】請求項2記載のコンタクト装置において
は、基準温度よりも高温側のコンタクト装置の使用限界
温度を高めることができる。すなわち、フレキシブルプ
リント配線板と液晶表示パネルとの線膨張係数が異なる
と温度変化により導体端子と電極との間にずれが発生
し、導体端子と電極とのずれ量は導体端子の配列方向に
順次累積される。そして、最大ずれ量が限界値を越える
と、導体端子が電極から離れる無接続或いは導体端子が
2つの電極に接触する2線接続等の接続不良が発生す
る。上記請求項2記載のコンタクト装置においては、基
準温度において、各ブロック間の導体端子ピッチを各ブ
ロック内の導体端子ピッチよりも小さく設定しているの
で、予め所定の導体端子と電極との間に温度上昇による
ずれとは反対方向のずれを生じさせておくことができ
る。したがって、導体端子と電極とのずれによる接続不
良を防止し得るコンタクト装置の使用限界温度を高める
ことができる。しかも、基準温度において各ブロック内
の導体端子ピッチを電極ピッチと同一にし、各ブロック
間のみをピッチ補正部とするので、導体端子パターンの
設計が容易になり、フレキシブルプリント配線板及びコ
ンタクト装置全体を安価に製造できることとなる。
【0022】請求項3記載のコンタクト装置において
は、上記基準温度よりも高い液晶表示パネルの許容使用
上限温度においてフレキシブルプリント配線板と液晶表
示パネルとを正常な導通状態に保つことができるので、
該許容使用上限温度で液晶表示パネルの表示検査を正常
に行うことができる。しかも、各ブロック間の導体端子
ピッチは基準温度からの温度上昇に対してずれ補正効果
を発揮するものであるが、液晶表示パネルの使用下限温
度において導体端子と電極との最大ずれ量を許容限度内
に納め得る寸法であるので、液晶表示パネルの許容使用
下限温度から許容使用上限温度までの広い温度範囲にわ
たって液晶表示パネルの表示検査を正常に行うことがで
きる。
【0023】請求項4記載のコンタクト装置において
は、各ブロック内の導体端子のピッチが室温において電
極のピッチと同一であるので、各ブロック内の導体端子
のピッチ及び各ブロック間のピッチ補正量についての設
計値に対する製造寸法誤差の検査を室温で容易に行うこ
とができる。
【0024】請求項5記載のコンタクト装置において
は、ブロック間のピッチ補正部が絶縁フィルム上の導体
端子の配列中心に対し対称に形成されるので、最小限の
ピッチ補正量にてフレキシブルプリント配線板と液晶表
示パネルとの熱膨張差による電極と導体端子との最大ず
れ量を許容限度内に納めることができる。
【0025】請求項6記載のコンタクト装置において
は、コンタクト装置の使用限界温度範囲を基準温度の低
温側に広げることができる。すなわち、フレキシブルプ
リント配線板と液晶表示パネルとの線膨張係数が異なる
と温度変化により導体端子と電極との間にずれが発生
し、導体端子と電極とのずれ量は導体端子の配列方向に
順次累積される。そして、最大ずれ量が限界値を越える
と、導体端子が電極から離れる無接続或いは導体端子が
2つの電極に接触する2線接続等の接続不良が発生す
る。上記請求項6記載のコンタクト装置においては、基
準温度において、各ブロック間の導体端子ピッチを各ブ
ロック内の導体端子ピッチよりも大きく設定しているの
で、予め所定の導体端子と電極との間に温度低下による
ずれとは反対方向のずれを生じさせておくことができ
る。したがって、導体端子と電極とのずれによる接続不
良を防止し得るコンタクト装置の使用限界温度範囲を基
準温度の低温側に広げることができる。しかも、基準温
度において各ブロック内の導体端子ピッチを電極ピッチ
と同一にし、各ブロック間のみをピッチ補正部とするの
で、導体端子パターンの設計が容易になり、フレキシブ
ルプリント配線板及びコンタクト装置全体を安価に製造
できることとなる。
【0026】請求項7記載のコンタクト装置において
は、上記基準温度よりも低い液晶表示パネルの許容使用
下限温度においてフレキシブルプリント配線板と液晶表
示パネルとを正常な導通状態に保つことができるので、
該許容使用上限温度で液晶表示パネルの表示検査を正常
に行うことができる。しかも、各ブロック間の導体端子
ピッチは基準温度からの温度低下に対してずれ補正効果
を発揮するものであるが、液晶表示パネルの使用上限温
度において導体端子と電極との最大ずれ量を許容限度内
に納め得る寸法であるので、液晶表示パネルの許容使用
上限温度から許容使用下限温度までの広い温度範囲にわ
たって液晶表示パネルの表示検査を正常に行うことがで
きる。
【0027】請求項8記載のコンタクト装置において
は、各ブロック内の導体端子のピッチが室温において電
極のピッチと同一であるので、各ブロック内の導体端子
のピッチ及び各ブロック間のピッチ補正量についての設
計値に対する製造寸法誤差の検査を室温で容易に行うこ
とができる。
【0028】請求項9記載のコンタクト装置において
は、ブロック間のピッチ補正部が絶縁フィルム上の導体
端子の配列中心に対し対称に形成されるので、最小限の
ピッチ補正量にてフレキシブルプリント配線板と液晶表
示パネルとの熱膨張差による電極と導体端子との最大ず
れ量を許容限度内に納めることができる。
【0029】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につき
説明する。
【0030】図1から図4までは本発明の第1の実施例
を示したものである。はじめに図1を参照すると、液晶
表示パネル1は例えばガラス等からなる透明な絶縁基板
2を有し、この絶縁基板2上に液晶表示部3が形成さ
れ、液晶表示部3の周囲に沿って絶縁基板2上には表示
素子(図示せず)に接続した複数の透明電極(例えばI
TO電極)4が形成されている。液晶表示パネル1は矩
形枠状の基台5上に位置決め可能に保持される。液晶表
示パネル1が透過型液晶表示パネルの場合、バックライ
トを液晶表示パネル1の背面に入射させる面光源装置
(図示せず)が基台5の内側に配設さる。
【0031】図1において、符号10は液晶表示パネル
1の絶縁基板2上の各電極4に検査用パネル駆動装置
(図示省略)を電気的に接続するための液晶表示パネル
検査用コンタクト装置を示す。このコンタクト装置10
は矩形枠状の押圧板11と、この押圧板11の各辺に保
持される複数枚のフレキシブルプリント配線板(FP
C)12とを有し、各FPC12は、図3に示すよう
に、絶縁フィルム13とその片面に配列形成された複数
の導体端子14とを有する。各FPC12における導体
端子14の数は液晶表示パネル1の各辺における駆動モ
ジュール毎の電極4の数に対応しており、導体端子14
の総数は電極4の総数と一致している。
【0032】図2及び図3に概略的に示すように、FP
C12の一端部12a側は押圧板11の各辺の内周部す
なわち液晶表示パネル1の一辺の電極配列に沿って一列
に配列され、接着剤16(図3参照)で押圧板11に固
着されている。また、図1及び図2に示すように、各F
PC12の導体端子14はFPC12の他端部12b側
でそれぞれコネクタ15に接続されており、このコネク
タ15を介して各導体端子14が検査用パネル駆動装置
(図示省略)の側のコネクタ24に接続可能となってい
る。なお、絶縁フィルム13の片面に形成された導体端
子14の両端の接続区間のみを露出させその他の部分の
ショートを防ぐために、導体端子14上の図4中符号D
で示す区間を絶縁カバーフィルムで被覆又は絶縁膜塗装
することが好ましい。
【0033】押圧板11は液晶表示パネル1の絶縁基板
2とほぼ同一の線膨張係数を有する材料、例えばガラス
等からなる。押圧板11の上には位置決め調整用の調整
枠6や全押圧力の支えを兼ねた支持枠7等を積み重ねた
構造を用いることができる。
【0034】図2及び図3に示すように、押圧板11に
はFPC12の背面の一部に当接して導体端子14の配
列方向に延びる断面略円筒形の弾性チューブ17が保持
されている。弾性チューブ17は各導体端子14と電極
4との接触区間の一部を押圧するように、その位置と大
きさが設定されている。弾性チューブ17は押圧板11
の平坦な押圧面上に接着保持してもよいが、この実施例
では押圧板11にはその内周縁に沿って略環状に延びる
凹溝18が形成されており、弾性チューブ17はその一
部が押圧板11から突出するように凹溝18内に保持さ
れている。なお、FPC12は弾性チューブ17の近傍
でその背面が上記接着剤16により押圧板11に固着さ
れている。
【0035】弾性チューブ17としては内部密閉構造の
ものが好ましい。内部密閉構造の弾性チューブ17とし
ては単に両端を封止しただけの構成であってもよいが、
この実施例では、弾性チューブ17の一端17aが封止
され、他端には内部に逆止弁(図示せず)を備えたチュ
ーブコネクタ19が取付けられ、これにより弾性チュー
ブ17が内部密閉構造となっている。また、チューブコ
ネクタ19はコネクタ20を介してエアコンプレッサ2
2、調圧弁23等からなる圧力調整装置21に接続可能
となっており、この圧力調整装置21により弾性チュー
ブ17の内部空気圧を自在に調整可能となっている。
【0036】上述したように、液晶表示パネル1の一辺
に沿って配列されるFPC12の一端部12a側では導
体端子14が液晶表示パネル1の電極4上に押圧されて
電気的に接続される。また、それらFPC12の他端部
12b側では導体端子14が電極ピッチよりも大きな端
子ピッチを有するコネクタ15に接続される。したがっ
て、図4に示すように、各FPC12の他端部12b側
の導体端子14のピッチPFは一端部12a側の導体端
子14のピッチPfよりも大きく設定されている。そし
て、図1に示すように、一端部12a側が同一平面上で
1列に配列されるFPC12の他端部12b側(すなわ
ちコネクタ15側)は相互に重ねて配設されている。図
1の例ではFPC12の他端部12b側は交互に重ねら
れて略千鳥状に配列されているが、図5に示すように、
FPC12の他端部12b側を同一方向に順番にせん断
状に重ねて配列させることも可能である。
【0037】さらにこの実施例では、各FPC12内の
導体端子14の電気抵抗を均等化するために、線幅の変
化する境界を図4で示す境界線S1,S2の交点の位置を
左右に調整し実現している。導体端子14は、図4にお
いて中心線Oに対し対称に、FPC12の一端部12a
から境界線S1までの一端部分14aを互いに平行且つ
同一幅及び同一ピッチで形成し、同様に、FPC12の
他端部12bから境界線S2までの他端部分14bを互
いに平行且つ同一幅及び同一ピッチで形成し、さらに両
境界線S1,S2の間の区間を一定の中間端子幅で互いに
平行に且つ両端部分14a,14bに対し斜め方向に屈
曲させて形成している。
【0038】上記構成を有するコンタクト装置10にお
いては、FPC12の絶縁フィルム13の片面に配列形
成されている導体端子14を液晶表示パネル1の絶縁基
板2上の電極4に接触させるコンタクト端子として用い
るので、液晶表示パネル1の電極4の微細ピッチ化に対
応した微細ピッチ間隔のコンタクト端子を安価に且つ高
精度に形成することができる。したがって、液晶表示パ
ネル1の電極数に対応する個数のコンタクト端子を備え
たコンタクト装置を容易に実現することができる。ま
た、FPC12の導体端子14は変形や折損によるショ
ート、導通不良等が生じにくいので、取扱い性および耐
久性が向上する。
【0039】さらに、押圧板11による押圧時に弾性チ
ューブ17で導体端子14と電極4との接触区間の一部
を集中的に押圧することができるので、小さな押圧力で
導体端子14と電極4との接触部に大きな接触圧を生じ
させることができる。
【0040】また、導体端子14の配列方向に延びる弾
性チューブ17は内部密閉構造を有しているので、弾性
チューブ17の内圧を利用して各導体端子14と電極4
との接触部に均等な接触圧を確保することができる。す
なわち、内部が開放された弾性チューブを用いる場合に
比べて各導体端子と電極との接触圧をより高い精度で均
等化することができる。
【0041】さらに、液晶表示パネル1の一辺に沿って
配列される複数のFPC12は端子ピッチの大きな他端
部12b側が相互に重ねられるので、各FPC12の他
端部12b側に何等支障なくコネクタ15を接続するこ
とができる。また、各FPC12を同一形状とすること
ができるので、FPC12の製造コストを大幅に下げる
ことができると共に、FPC12の幅方向における導体
端子14の両端部の位置ずれを最小限の範囲内に抑える
ことができる。したがって、液晶表示パネル1の各電極
4に接続される導体端子14の抵抗値の差を最小限の範
囲内に抑えることができるので、液晶表示パネル1の各
表示素子をほぼ一定の電圧で駆動することができ、駆動
電圧のばらつきによる液晶表示パネル1の輝度むら等を
防止することができる。
【0042】なお、上記実施例における各コネクタ15
と接続する検査用パネル駆動装置側のコネクタ24は、
図1に示すように、コネクタ15の千鳥状配列に対応さ
せて液晶表示パネル1の下方に配設される回路基板25
上に千鳥状に配列して設けることができるので、実装上
の不都合生じない。また、コネクタ15が図5に示すよ
うなせん断状の配列であれば、その配列に対応させて、
コネクタ24を回路基板25上にせん断状に配列して設
けることができる。
【0043】次に、図6から図8までを参照して、本発
明の別の実施例を説明する。なお、以下に述べる実施例
は上述したコンタクト装置の構成を利用することができ
るので、説明の簡素化のため、発明の特徴部分のみを詳
細に説明することとする。
【0044】図6及び図7は本発明の第2の実施例を示
したものである。これらの図において、4は液晶表示パ
ネル1の絶縁基板2の一辺上に配列形成される電極であ
り、14はそれらの電極4に対応してFPC12の絶縁
フィルム13上に配列形成される導体端子であり、電極
4に電気的に接続される一端部分14a(図4参照)を
示している。この第2実施例においても、FPC12は
液晶表示パネル1の各辺に沿って複数枚配列することが
好ましい。この場合、各FPC12には液晶表示パネル
1の駆動モジュール毎の電極数と同数の導体端子14を
設ける。なお、図示及び説明を簡素化するために、図6
及び図7に示す電極4及び導体端子14は、実際よりも
少ない個数となっており、且つ、大きく誇張されてい
る。
【0045】図6を参照すると、この第2実施例では、
各絶縁フィルム13上の導体端子14のピッチPfは予
め定めた基準温度Rtにおいて任意数の導体端子からな
る複数のブロックB1,B2,・・・毎に電極4のピッチ
lと同一とされており、且つ、符号26で示す各ブロ
ックB1,B2,・・・間の導体端子ピッチは、各ブロッ
ク内の導体端子ピッチPfよりも小さく設定されてい
る。以下、各ブロック間の符号26で示す部分をピッチ
補正部と称す。図6において、Wlは電極4の線幅、Cl
は2つの電極4間の隙間幅である。また、Wfは導体端
子14の線幅、Cfは2つの導体端子14間の隙間幅で
ある。この第2実施例では、導体端子14の線幅Wf
2つの電極4間の隙間幅Clよりも小さい設定(Wf<C
l)となっている。なお、導体端子14の線幅Wfと2つ
の電極4間の隙間幅Clとの関係は、Wf=Cl又はWf
lであってもよい。
【0046】この第2実施例では、絶縁フィルム13上
の複数の導体端子14は、少なくとも該導体端子の配列
の中心Oを中心とする複数個の導体端子からなるブロッ
クB1と、その両外側の複数個の導体端子からなるブロ
ックB2,B3とに分けてある。
【0047】さらに第2実施例では、各ブロック間の導
体端子ピッチPfは、上記基準温度Rtよりも低い液晶表
示パネル1の許容使用下限温度において導体端子14と
電極4との最大ずれ量を許容限度内に納め得ると共に、
基準温度Rtよりも高い液晶表示パネル1の許容使用上
限温度においてFPC12と液晶表示パネル1との熱膨
張差による電極4と導体端子14との最大ずれ量を許容
限度内に納め得る寸法に設定される。さらに好ましく
は、上記基準温度Rtは室温(例えば20℃)に設定さ
れる。
【0048】この第2実施例のコンタクト装置において
は、基準温度Rtよりも高温側のコンタクト装置の使用
限界温度を高めることができる。すなわち、FPC12
と液晶表示パネル1との線膨張係数が異なると温度変化
により導体端子14と電極4との間にずれが発生し、導
体端子14と電極4とのずれ量は導体端子14の配列方
向に順次累積される。そして、最大ずれ量が限界値を越
えると、Wf<Clの場合、導体端子14が電極から離れ
る無接続が発生する。しかし、第2実施例の構成におい
ては、基準温度Rtにおいて、各ブロック間のピッチ補
正部26の導体端子ピッチを各ブロック内の導体端子ピ
ッチPfよりも小さく設定しているので、予め所定の導
体端子14と電極4との間に温度上昇によるずれとは反
対方向のずれを生じさせておくことができる(図7
(a)参照)。したがって、図7(b)に示すように、
コンタクト装置を例えばRt+ΔTの温度で使用した場
合に、各ブロック間のピッチ補正部26がずれ補正効果
を発揮する。したがって、絶縁フィルム上の導体端子ピ
ッチがすべて電極ピッチと同一である場合に比べて、導
体端子14と電極4とのずれによる無接続を防止し得る
コンタクト装置の使用限界温度を高めることができる。
特に、上記第2実施例では、液晶表示パネル21の1辺
に複数のFPC12を配列する構成としているので、各
FPC12における導体端子14の最大ずれ量を小さく
することができる。さらに、上記第2実施例では、基準
温度Rtにおいて各ブロックB1,B2,・・・内の導体
端子ピッチPfを電極ピッチPlと同一にし、各ブロック
間のみをピッチ補正部26とするので、導体端子14の
パターン設計が容易になり、FPC12及びコンタクト
装置全体を安価に製造できることとなる。
【0049】また、上記第2実施例の構成においては、
基準温度Rtよりも高い液晶表示パネル1の許容使用上
限温度においてFPC12と液晶表示パネル1とを正常
な導通状態に保つことができるので、該許容使用上限温
度で液晶表示パネル1の表示検査を正常に行うことがで
きる。しかも、各ブロック間のピッチ補正部26の導体
端子ピッチは基準温度からの温度上昇に対してずれ補正
効果を発揮するものであるが、液晶表示パネルの1使用
下限温度において導体端子14と電極4との最大ずれ量
を許容限度内に納め得る寸法とされているので、液晶表
示パネル1の許容使用下限温度から許容使用上限温度ま
での広い温度範囲にわたって液晶表示パネル1の表示検
査を正常に行うことができる。
【0050】さらに、上記第2実施例において上記基準
温度Rtを室温とした場合、各ブロックB1,B2,・・
・内の導体端子14のピッチPfが室温において電極4
のピッチPlと同一となるので、各ブロック内の導体端
子14のピッチPf及び各ブロック間のピッチ補正部2
6の寸法等についての設計値に対する製造寸法誤差の検
査を室温で容易に行うことができる。
【0051】さらに、上記第2実施例においては、ブロ
ック間のピッチ補正部26が絶縁フィルム13上の導体
端子14の配列中心に対し対称に形成されるので、最小
限のピッチ補正量にてFPC12と液晶表示パネル1と
の熱膨張差による電極4と導体端子14との最大ずれ量
を許容限度内に納めることができる。
【0052】次に、上記第2実施例におけるFPC12
の最適設計条件の算出方法を説明する。
【0053】今、基準温度Rtにおける液晶表示パネル
1の絶縁基板2上の電極4の電極幅、ピッチ及び電極間
寸法をそれぞれWl,Pl,Clとし、また、基準温度Rt
におけるFPC12の一端部12a側の絶縁フィルム1
3上の導体端子14の幅、ピッチ及び端子間寸法をそれ
ぞれWf,Pf,Cfとし、FPC12の絶縁フィルム1
3と液晶表示パネル1の絶縁基板2の線膨張係数をそれ
ぞれαf,αlとする。通常は、液晶表示パネル1の絶縁
基板2であるガラス基板よりもFPC12の絶縁フィル
ム13の方が線膨張係数が大きい。
【0054】ここでは、液晶表示パネル1及びFPC1
2の温度変化による伸び及び縮みは導体端子14及び電
極4の配列の中心Oにある導体端子14及び電極4を基
準にして変化するものとする。すなわち、配列中心Oで
は導体端子14と電極4とのずれが無いものと仮定す
る。
【0055】Wf<Clの場合、上記の条件のもとで、液
晶表示パネル1が基準温度Rtよりも低い低温下で使用
される場合を考えると、端子配列の中央からn番目にあ
る導体端子14のずれ量xは、次の数1の条件を満たす
場合に許容ずれ量の範囲内となり、無接続が発生しない
ことになる。
【0056】
【数1】
【0057】一方、Wf=Cl又はWf>Clの場合、上記
の条件のもとで、液晶表示パネル1が基準温度Rtより
も低い低温下で使用される場合を考えると、端子配列の
中央からn番目にある導体端子14のずれ量xは、次の
数2の条件を満たす場合に許容ずれ量の範囲内となり、
2線接続が発生しないことになる。
【0058】
【数2】
【0059】なお、上記2つの例において、高温時のず
れ量については、上述した低温時の場合とずれ方向が逆
になるだけで、無接続及び2線接続の発生しないずれ量
xの条件はそれぞれ上記数1及び数2の条件と同じであ
るので、更なる説明は省略する。
【0060】上記2つの例において、まず、基準温度R
tにてピッチPfで製作されたFPC12は、その基準温
度Rtを中心としてRt−ΔTからRt+ΔTの範囲内で
無接続及び2線接続が発生せずに使用できることにな
る。このときの温度変化量ΔTは次の数3で表すことが
できる。
【0061】
【数3】
【0062】したがって、Wf<Clの参考例の場合、上
記数1と数3より、
【0063】
【数4】 すなわち、
【数5】
【0064】の条件を満たす場合に、端子配列中央から
n番目までの導体端子14に無接続が発生しないことに
なる。
【0065】一方、Wf=Cl又はWf>Clの参考例の場
合、上記数2と数3より、
【0066】
【数6】 すなわち、
【数7】
【0067】の条件を満たす場合に、端子配列中央から
n番目までの導体端子14に2線接続が発生しないこと
になる。
【0068】上記2つの例においては、Rt−ΔT〜Rt
+ΔTの温度範囲内での使用となるので、FPC12の
各導体端子14のピッチPfを液晶表示パネル1の各電
極4のピッチPlと同一とした場合に、液晶表示パネル
1の使用温度範囲が最も広くなる。したがって、基準温
度Rtを室温(例えば20℃)に設定した場合、室温
(Rt)を中心とするRt−ΔT〜Rt+ΔTの温度範囲
内で無接続及び2線接続の発生を防止できることとな
る。
【0069】しかし、実際には、液晶表示パネル1の許
容使用温度範囲の中心が室温と一致しない場合がある。
したがって、その場合、導体端子14のピッチPfは、
基準温度Rtが許容使用温度範囲の中央温度であるとき
に、各導体端子14のピッチPfと電極4のピッチPl
が同一となるように設定する方が望ましい。但し、その
ように設計されたFPC12の導体端子14のピッチP
fは、室温時には区切りのよい数値とはならず、桁数の
多い値となることが多い。このため、設計値に対する製
造誤差を室温下で検査しようとすると、検査作業がやや
面倒なものとなる。
【0070】そこで、上述した第2実施例の形態を採用
することにより、上記の不具合を解消することができる
のである。
【0071】なお、第2実施例の説明で述べたように、
正常な接続が行われるための導体端子14のずれ量x
は、上記数3で表すことができるが、このずれ量xが数
1又は数2の許容範囲内であっても、ずれ量xが大きく
なると導体端子14と電極4との接触面積が小さくな
り、端子及び電極パターンの製作精度上の問題もあるた
め、接続が不確実になる虞れが高まる。したがって、実
際の許容ずれ量は数1又は数2から求められる最大許容
量に安全率を掛けた値とすることが望ましい。
【0072】なお、上記第2実施例の説明では、使用温
度範囲をRt〜Rt+ΔTの範囲内としたが、基準温度R
tに対しどのような使用温度範囲でも、ブロック単位で
同様の補正が可能である。
【0073】図8は本発明の第3実施例を示したもので
ある。この第3実施例では、基準温度Rtにおいて、各
ブロック間のピッチ補正部26の導体端子ピッチが各ブ
ロック内の導体端子ピッチよりも大きく設定されてい
る。他の構成は上記第2実施例と同様である。
【0074】この第3実施例において、好ましくは、各
ブロック間のピッチ補正部26の導体端子ピッチは、上
記基準温度Rtよりも高い液晶表示パネルの許容使用上
限温度において導体端子14と電極4との最大ずれ量を
許容限度内に納め得ると共に、液晶表示パネル1の許容
使用下限温度においてFPC12と液晶表示パネル1と
の熱膨張差による電極4と導体端子14との最大ずれ量
を許容限度内に納め得る寸法に設定される。さらに好ま
しくは、上記基準温度Rtは室温とされる。
【0075】また、好ましくは、絶縁フィルム13上の
複数の導体端子14は、少なくとも該導体端子14の配
列の中心Oを中心とする複数個の導体端子14からなる
ブロックB1と、その両外側の複数個の導体端子14か
らなるブロックB2,B3とに分割される。
【0076】この第3実施例においても、上記第2実施
例と同様の方法で導体端子14のピッチ及びピッチ補正
部26の寸法の最適値を求めることができる。
【0077】上記第3実施例の構成においては、コンタ
クト装置の使用限界温度範囲を基準温度Rtの低温側に
広げることができる。すなわち、FPC12と液晶表示
パネル1との線膨張係数が異なると温度変化により導体
端子14と電極4との間にずれが発生し、導体端子14
と電極4とのずれ量は導体端子14の配列方向に順次累
積される。そして、最大ずれ量が限界値を越えると、上
述したように、導体端子14が電極4から離れる無接続
或いは導体端子が2つの電極に接触する2線接続等の接
続不良が発生する。そこで、この第3実施例において
は、基準温度Rtにおいて、各ブロック間のピッチ補正
部26の導体端子ピッチを各ブロック内の導体端子14
のピッチよりも大きく設定しているので、予め所定の導
体端子14と電極4との間に温度低下によるずれとは反
対方向のずれを生じさせておくことができる。したがっ
て、導体端子14と電極4とのずれによる接続不良を防
止し得るコンタクト装置の使用限界温度範囲を基準温度
ΔTの低温側に広げることができる。しかも、基準温度
tにおいて各ブロック内の導体端子14のピッチを電
極4のピッチと同一にし、各ブロック間のみをピッチ補
正部26とするので、導体端子14のパターン設計が容
易になり、FPC12及びコンタクト装置全体を安価に
製造できることとなる。
【0078】さらに上記第3実施例においては、基準温
度ΔTよりも低い液晶表示パネルの許容使用下限温度に
おいてFPC12と液晶表示パネル1とを正常な導通状
態に保つことができるので、該許容使用上限温度で液晶
表示パネル1の表示検査を正常に行うことができる。し
かも、各ブロック間のピッチ補正部26の導体端子ピッ
チは基準温度からの温度低下に対してずれ補正効果を発
揮するものであるが、液晶表示パネル1の使用上限温度
において導体端子14と電極4との最大ずれ量を許容限
度内に納め得る寸法であるので、液晶表示パネル1の許
容使用上限温度から許容使用下限温度までの広い温度範
囲にわたって液晶表示パネル1の表示検査を正常に行う
ことができる。
【0079】さらに、各ブロック内の導体端子14のピ
ッチが室温において電極4のピッチと同一であるので、
各ブロック内の導体端子14のピッチ及び各ブロック間
のピッチ補正部26のピッチ補正量についての設計値に
対する製造寸法誤差の検査を室温で容易に行うことがで
きる。
【0080】また、ブロック間のピッチ補正部26が絶
縁フィルム13上の導体端子14の配列中心Oに対し対
称に形成されるので、最小限のピッチ補正量にてFPC
12と液晶表示パネル1との熱膨張差による電極4と導
体端子4との最大ずれ量を許容限度内に納めることがで
きる。
【0081】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、液晶表示パネルの表示検査の精度及び信頼性
を高めることができ、しかも安価に製造できる液晶パネ
ル検査用コンタクト装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すコンタクト装置及び
周辺機材の分解斜視図である。
【図2】図1に示すコンタクト装置の概略底面図であ
る。
【図3】図1に示すコンタクト装置の要部縦断面図であ
る。
【図4】コンタクト装置に用いるフレキシブルプリント
配線板(FPC)の概略正面図である。
【図5】第1実施例におけるフレキシブルプリント配線
板のコネクタ取付け部の配列の変形例を示す要部斜視図
である。
【図6】本発明の第2実施例を示す液晶表示パネルの電
極とフレキシブルプリント配線板の導体端子の接続構造
を示す断面図である。
【図7】(a)は基準温度における第2実施例の要部拡
大図、(b)は高温時における第2実施例の要部拡大図
である。
【図8】本発明の第3実施例を説明示す液晶表示パネル
の電極とフレキシブルプリント配線板の導体端子の接続
構造を示す断面図である。
【図9】(a),(b)はそれぞれ液晶パネル検査用コ
ンタクト装置の参考例を示す図である。
【図10】(a),(b)はそれぞれ図9の液晶パネル
検査用コンタクト装置に用いるフレキシブルプリント配
線板のパターン構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 液晶表示パネル 2 絶縁基板 4 電極 10 コンタクト装置 11 押圧板 12 フレキシブルプリント配線板(FPC) 13 絶縁フィルム 14 導体端子 14a 一端部分 14b 他端部分 15 コネクタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁フィルム上に導体端子を配列形成し
    てなる複数のフレキシブルプリント配線板の一端部側を
    液晶表示パネルの絶縁基板上の電極の配列方向に沿って
    一列に配列し、各フレキシブルプリント配線板の一端部
    側の導体端子を液晶表示パネルの電極上に接触させて電
    気的に接続すると共に、他端部側の導体端子のピッチを
    液晶表示パネルの電極ピッチよりも大きくした液晶パネ
    ル検査用コンタクト装置において、上記フレキシブルプ
    リント配線板の上記他端部側を相互に重ねて配設したこ
    とを特徴とする液晶パネル検査用コンタクト装置。
  2. 【請求項2】 絶縁フィルム上に導体端子を配列形成し
    てなるフレキシブルプリント配線板の一端部側の導体端
    子を液晶表示パネルの絶縁基板上に形成される電極に接
    触させて電気的に接続する液晶パネル検査用コンタクト
    装置において、 上記各導体端子のピッチは予め定めた基準温度において
    任意数の端子からなる複数のブロック毎に上記電極のピ
    ッチと同一とし、且つ、各ブロック間の導体端子ピッチ
    を、各ブロック内の導体端子ピッチよりも小さく設定し
    たことを特徴とする液晶パネル検査用コンタクト装置。
  3. 【請求項3】 各ブロック間の導体端子ピッチは、上記
    基準温度よりも低い液晶表示パネルの許容使用下限温度
    において導体端子と電極との最大ずれ量を許容限度内に
    納め得ると共に、上記基準温度よりも高い液晶表示パネ
    ルの許容使用上限温度においてフレキシブルプリント配
    線板と液晶表示パネルとの熱膨張差による電極と導体端
    子との最大ずれ量を許容限度内に納め得る寸法であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の液晶パネル検査用コンタ
    クト装置。
  4. 【請求項4】 上記基準温度が室温であることを特徴と
    する請求項2又は3記載の液晶パネル検査用コンタクト
    装置。
  5. 【請求項5】 上記絶縁フィルム上の複数の導体端子
    を、少なくとも該導体端子の配列の中心を中心とする複
    数個の導体端子からなるブロックと、その両外側の複数
    個の導体端子からなるブロックとに分けることを特徴と
    する請求項2記載の液晶パネル検査用コンタクト装置。
  6. 【請求項6】 絶縁フィルム上に導体端子を配列形成し
    てなるフレキシブルプリント配線板の一端部側の導体端
    子を液晶表示パネルの絶縁基板上に形成される電極に接
    触させて電気的に接続する液晶パネル検査用コンタクト
    装置において、 上記各導体端子のピッチは予め定めた基準温度において
    任意数の端子からなる複数のブロック毎に上記電極のピ
    ッチと同一とし、且つ、各ブロック間の導体端子ピッチ
    を、各ブロック内の導体端子ピッチよりも大きく設定し
    たことを特徴とする液晶パネル検査用コンタクト装置。
  7. 【請求項7】 各ブロック間の導体端子ピッチは、上記
    基準温度よりも高い液晶表示パネルの許容使用上限温度
    において導体端子と電極との最大ずれ量を許容限度内に
    納め得ると共に、液晶表示パネルの許容使用下限温度に
    おいてフレキシブルプリント配線板と液晶表示パネルと
    の熱膨張差による電極と導体端子との最大ずれ量を許容
    限度内に納め得る寸法であることを特徴とする請求項6
    記載の液晶パネル検査用コンタクト装置。
  8. 【請求項8】 上記基準温度が室温であることを特徴と
    する請求項6又は7記載の液晶パネル検査用コンタクト
    装置。
  9. 【請求項9】 上記絶縁フィルム上の複数の導体端子
    を、少なくとも該導体端子の配列の中心を中心とする複
    数個の導体端子からなるブロックと、その両外側の複数
    個の導体端子からなるブロックとに分けることを特徴と
    する請求項6記載の液晶パネル検査用コンタクト装置。
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