JPH07270206A - 吸入空気量検出装置 - Google Patents

吸入空気量検出装置

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JPH07270206A
JPH07270206A JP6087426A JP8742694A JPH07270206A JP H07270206 A JPH07270206 A JP H07270206A JP 6087426 A JP6087426 A JP 6087426A JP 8742694 A JP8742694 A JP 8742694A JP H07270206 A JPH07270206 A JP H07270206A
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JP
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flow velocity
intake air
resistor
detecting
resistors
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JP6087426A
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English (en)
Inventor
Yasunori Sakagami
康則 坂上
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Aisan Industry Co Ltd
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Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸入空気の流量を検出する流速検出抵抗の断
線時にも、正常時と同様に継続して流量を検出し得る吸
入空気量検出装置を提供する。 【構成】 流速検出抵抗を二つ(RS1,RS2)直列
に接続し、各々の流速検出抵抗に並列に第1スイッチ手
段及び第2スイッチ手段(SW1,SW2)を接続する
と共に、吸気温度検出抵抗(RT)と同等の抵抗値の抵
抗体(R5)及び第3スイッチ手段(SW3)の直列回
路を吸気温度検出抵抗に並列に接続し、これらを隣接す
る二辺に配設したブリッジ回路を構成する。そして、こ
のブリッジ回路の平衡を維持するように電流を制御し、
流速検出抵抗に流れる電流変化を電圧変化として出力す
る。流速検出抵抗が正常時には両スイッチ手段を開放状
態とし、何れか一方が断線したときには、制御手段(C
M)により、断線した流速検出抵抗に並列に接続された
スイッチ手段を閉成すると共に、第3スイッチ手段を閉
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関の吸気
通路を流れる吸入空気の流量を検出する吸入空気量検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関の吸入空気の流量を検出する吸
入空気量検出装置としては、例えば特開昭57−146
114号公報等に記載のものが知られており、熱線抵抗
と温度補正抵抗を含むブリッジ回路の平衡条件を維持す
るように供給電流を制御し、このときに熱線抵抗に流れ
る電流の変化を電圧変化として出力し吸入空気量を検出
することとしている。
【0003】また、特開昭63−300915号公報に
記載の内燃機関用ホットフィルム式流量計にあっては、
ホットフィルム素子の断線時に流量計としての出力電圧
が流量0のときとは異なる値をとるようにしてコントロ
ールユニット側の入力端子を増設することなく始動時の
断線検出を可能にすることが提案されている。具体的に
は、ホットフィルム素子を含むブリッジ回路の出力電圧
を差動増巾回路を介して流量計出力として取出すものに
おいて、ブリッジ回路の出力電圧を所定の下限電圧と比
較して下限電圧以下のときに信号を発する比較器と、こ
の比較器からの信号により電源電圧を差動増巾回路に入
力させる電源電圧入力回路とを設ける構成としている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭63−30
0915号公報に記載の装置においては、内燃機関の始
動時にホットフィルム素子の断線を検出することが可能
であり、これに対するフェイルセーフ処理を行なうこと
もできるが、そのまま運転することはできない。このこ
とは、同公報に記載の発明が車両走行中のホットフィル
ム素子の断線時の対応を考慮したものではない以上当然
であるが、仮に車両走行中にホットフィルム素子が断線
したとすると、出力最大として固定される構成となって
いるので、高速走行時にはある程度走行を継続すること
ができるが、通常走行時には空燃比の値に大幅なずれが
生じ所謂エンストに至るおそれが大となる。
【0005】そこで、本発明は吸入空気の流量を検出す
る流速検出抵抗の断線時にも、正常時と同様に継続して
流量を検出し得る吸入空気量検出装置を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、少くとも測定対象の吸入空
気の流速による温度変化に応じて抵抗値が変化する流速
検出抵抗と、該流速検出抵抗近傍に配設し吸入空気の温
度を検出する吸気温度検出抵抗を夫々隣接する二辺に配
設すると共に、他の二辺の各々に複数の固定抵抗を配設
して平衡条件を設定するブリッジ回路を備え、該ブリッ
ジ回路の平衡を維持するように前記流速検出抵抗と前記
吸気温度検出抵抗の接続点に供給する電流を制御し、前
記流速検出抵抗に流れる電流変化を電圧変化として出力
する吸入空気量検出装置において、前記流速検出抵抗を
二つ直列に接続し、各々の流速検出抵抗に並列に第1ス
イッチ手段及び第2スイッチ手段を接続すると共に、前
記吸気温度検出抵抗と同等の抵抗値の抵抗体及び第3ス
イッチ手段の直列回路を前記吸気温度検出抵抗に並列に
接続し、前記二つの流速検出抵抗が正常時には前記第1
スイッチ手段乃至第3スイッチ手段を開放状態とし、前
記二つの流速検出抵抗の何れか一方が断線したときに
は、前記第1スイッチ手段及び第2スイッチ手段のうち
当該断線した流速検出抵抗に並列に接続されたスイッチ
手段を閉成すると共に、前記第3スイッチ手段を閉成す
る制御手段を備えることとしたものである。尚、前記抵
抗体としては、吸気温度検出抵抗を用いてもよいし、固
定抵抗を用いてもよい。
【0007】請求項2に係る発明は、少くとも測定対象
の吸入空気の流速による温度変化に応じて抵抗値が変化
する流速検出抵抗と、該流速検出抵抗近傍に配設し吸入
空気の温度を検出する吸気温度検出抵抗を夫々隣接する
二辺に配設すると共に、他の二辺の各々に複数の固定抵
抗を配設して平衡条件を設定するブリッジ回路を備え、
該ブリッジ回路の平衡を維持するように前記流速検出抵
抗と前記吸気温度検出抵抗の接続点に供給する電流を制
御し、前記流速検出抵抗に流れる電流変化を電圧変化と
して出力する吸入空気量検出装置において、前記流速検
出抵抗を二つ並列に接続し、前記吸気温度検出抵抗と同
等の抵抗値の抵抗体及び第6スイッチ手段の直列回路を
前記吸気温度検出抵抗に並列に接続し、前記二つの流速
検出抵抗が正常時には前記第6スイッチ手段を閉成状態
とし、前記二つの流速検出抵抗の何れか一方が断線した
ときには、前記第6スイッチ手段を開放する制御手段を
備えることとしたものである。
【0008】請求項3に係る発明は、少くとも測定対象
の吸入空気の流速による温度変化に応じて抵抗値が変化
する流速検出抵抗と、該流速検出抵抗近傍に配設し吸入
空気の温度を検出する吸気温度検出抵抗を夫々隣接する
二辺に配設すると共に、他の二辺の各々に複数の固定抵
抗を配設して平衡条件を設定するブリッジ回路を備え、
該ブリッジ回路の平衡を維持するように前記流速検出抵
抗と前記吸気温度検出抵抗の接続点に供給する電流を制
御し、前記流速検出抵抗に流れる電流変化を電圧変化と
して出力する吸入空気量検出装置において、前記流速検
出抵抗を二つ直列に接続し、各々の流速検出抵抗に並列
に第1スイッチ手段及び第2スイッチ手段を接続し、前
記吸気温度検出抵抗と同等の抵抗値の抵抗体を前記吸気
温度検出抵抗に直列に接続すると共に、該抵抗体に並列
に第3スイッチ手段を並列に接続し、前記二つの流速検
出抵抗が正常時には前記第3スイッチ手段を開放状態と
し、前記二つの流速検出抵抗の何れか一方が断線したと
きには、前記第3スイッチ手段を閉成する制御手段を備
えることとしたものである。
【0009】更に、請求項4に係る発明は、少くとも測
定対象の吸入空気の流速による温度変化に応じて抵抗値
が変化する流速検出抵抗と、該流速検出抵抗近傍に配設
し吸入空気の温度を検出する吸気温度検出抵抗を夫々隣
接する二辺に配設すると共に、他の二辺の各々に複数の
固定抵抗を配設して平衡条件を設定するブリッジ回路を
備え、該ブリッジ回路の平衡を維持するように前記流速
検出抵抗と前記吸気温度検出抵抗の接続点に供給する電
流を制御し、前記流速検出抵抗に流れる電流変化を電圧
変化として出力する吸入空気量検出装置において、前記
流速検出抵抗を二つ並列に接続し、前記吸気温度検出抵
抗と同等の抵抗値の抵抗体を前記吸気温度検出抵抗に直
列に接続すると共に、該抵抗体に並列に第6スイッチ手
段を並列に接続し、前記二つの流速検出抵抗が正常時に
は前記第6スイッチ手段を閉成状態とし、前記二つの流
速検出抵抗の何れか一方が断線したときには、前記第6
スイッチ手段を開放する制御手段を備えることとしたも
のである。
【0010】また、請求項5に係る発明は、前記請求項
1乃至4の発明に関し、前記制御手段が、前記二つの流
速検出抵抗の何れか一方が断線したときにも、前記流速
検出抵抗に流れる電流変化に応じた電圧変化の出力レベ
ルを断線前と同等になるように、前記ブリッジ回路の他
の二辺に配設される複数の固定抵抗の抵抗値を調整する
こととしたものである。
【0011】請求項6に係る発明においては、前記制御
手段として、前記ブリッジ回路の他の二辺に配設される
複数の固定抵抗のうち、前記流速検出抵抗を含む辺に隣
接する辺の少くとも一つの固定抵抗に対し並列に接続す
る第3スイッチ手段、及び前記吸気温度検出抵抗を含む
辺に隣接する辺の少くとも一つの固定抵抗に対し並列に
接続する第4スイッチ手段を備えることとしたものであ
る。
【0012】前記制御手段は、前記流速検出素子の何れ
か一方が断線したときに断線状態を表示する手段を含む
ように構成するとよい。また、前記スイッチ手段は、ト
ランジスタスイッチング回路で構成することができる。
【0013】
【作用】請求項1に係る吸入空気量検出装置において
は、吸入空気の導入に伴い流速検出抵抗の熱量が吸入空
気に奪われ温度が低下すると、その抵抗値が減少する。
このためブリッジ回路の平衡を維持するように電流が供
給され、この間に流速検出抵抗を流れる電流が大となり
出力電圧が増大する。而して、この出力電圧が吸入空気
量に対応する。そして、請求項1に係る発明において
は、正常時は第1スイッチ手段及び第2スイッチ手段が
開放され、二つの流速検出抵抗を含む辺が直列回路とさ
れると共に、第3スイッチ手段が開放され吸気温度検出
抵抗を含む辺が同抵抗のみの状態とされ、この状態でブ
リッジ回路が平衡条件を維持するように制御されてい
る。これに対し、二つの流速検出抵抗の何れか一方が断
線したときには、制御手段によって第1スイッチ手段及
び第2スイッチ手段のうち当該断線した流速検出抵抗に
並列に接続されたスイッチ手段が閉成されると共に、第
3スイッチ手段が閉成され吸気温度検出抵抗を含む辺が
前記抵抗体との並列回路となる。従って、流速検出抵抗
の断線時にも、断線前のブリッジ回路における流速検出
抵抗を含む辺と吸気温度検出抵抗を含む辺の相対関係を
維持しつつ、前述のように吸入空気量を検出することが
できる。
【0014】請求項2に係る発明においては、二つの流
速検出抵抗を含む辺が並列回路とされると共に、正常時
は第6スイッチ手段が閉成されて吸気温度検出抵抗を含
む辺が前記抵抗体との並列回路とされ、この状態でブリ
ッジ回路が平衡条件を維持するように制御されている
が、二つの流速検出抵抗の何れか一方が断線したときに
は、第6スイッチ手段が開放され、吸気温度検出抵抗を
含む辺は同抵抗のみの状態となる。これにより、流速検
出抵抗の断線時にも、断線前のブリッジ回路における流
速検出抵抗を含む辺と吸気温度検出抵抗を含む辺の相対
関係を維持しつつ、前述の請求項1に係る発明と同様に
吸入空気量を検出することができる。
【0015】請求項3に係る発明においては、二つの流
速検出抵抗並びに第1及び第2スイッチ手段の関係は前
述の請求項1に係る発明と同様であるが、正常時は第3
スイッチ手段が開放され、吸気温度検出抵抗を含む辺が
前記抵抗体との直列回路とされ、この状態でブリッジ回
路が平衡条件を維持するように制御されており、二つの
流速検出抵抗の何れか一方が断線したときには、制御手
段によって第1スイッチ手段及び第2スイッチ手段のう
ち当該断線した流速検出抵抗に並列に接続されたスイッ
チ手段が閉成されると共に、第3スイッチ手段が閉成さ
れ、吸気温度検出抵抗を含む辺が同抵抗のみの状態とな
る。これにより、流速検出抵抗の断線時にも、断線前の
ブリッジ回路における流速検出抵抗を含む辺と吸気温度
検出抵抗を含む辺の相対関係を維持しつつ、前述の請求
項1に係る発明と同様に吸入空気量を検出することがで
きる。
【0016】請求項4に係る発明においては、二つの流
速検出抵抗を含む辺が並列回路とされると共に、正常時
は第6スイッチ手段が閉成されて吸気温度検出抵抗を含
む辺は同抵抗のみとされ、この状態でブリッジ回路が平
衡条件を維持するように制御されているが、二つの流速
検出抵抗の何れか一方が断線したときには、第6スイッ
チ手段が開放され、吸気温度検出抵抗を含む辺が前記抵
抗体との直列回路となる。これにより、流速検出抵抗の
断線時にも、断線前のブリッジ回路における流速検出抵
抗を含む辺と吸気温度検出抵抗を含む辺の相対関係を維
持しつつ、前述の請求項1に係る発明と同様に吸入空気
量を検出することができる。
【0017】請求項5に係る発明においては、請求項1
乃至4の発明に関し、二つの流速検出抵抗の何れか一方
が断線したときには、制御手段によって複数の固定抵抗
の抵抗値が調整され、流速検出抵抗に流れる電流変化に
応じた電圧変化の出力レベルが断線前と同等になるの
で、流速検出抵抗の断線時にもブリッジ回路の出力レベ
ルの低下を惹起することなく吸入空気量を検出すること
ができる。
【0018】請求項6に係る発明においては、第3スイ
ッチ手段及び第4スイッチ手段によって、夫々複数の固
定抵抗のうち少くとも一つの固定抵抗に対する並列回路
が短絡又は開放される。従って、ブリッジ回路の他の二
辺における各辺の抵抗値が第3又は第4スイッチ手段の
開放時に増大し、閉成時に減少することとなる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の望ましい実施例を図面を参照
して説明する。図1は本発明の第1実施例に係る吸入空
気量検出装置の基本構成を示すもので、二つの流速検出
抵抗RS1,RS2並びに二つの固定抵抗R1,R2の
直列回路と、吸気温度検出抵抗RT並びに二つの固定抵
抗R3,R4の直列回路を並列接続して成るブリッジ回
路を有し、固定抵抗R1,R2と固定抵抗R3,R4の
各々の両端の電圧の差を検出し、検出結果に応じてブリ
ッジ回路に供給する電流を制御するように構成されてい
る。
【0020】流速検出抵抗RS1,RS2は測定対象の
吸入空気の流速による温度変化に応じて抵抗値が変化す
る同一の感熱抵抗体で、吸気温度検出抵抗RTは吸入空
気の温度に応じて抵抗値が変化する感熱抵抗体であり、
後者の吸気温度検出抵抗RTの抵抗値rtが前者の流速
検出抵抗RS1,RS2の抵抗値rs1,rs2より大
きな値に設定されている(rt≫rs1,rs2)。固
定抵抗R2と固定抵抗R4の接続点は接地(GND)さ
れ、流速検出抵抗RS2と第1の固定抵抗R1の接続点
はオペアンプOP1の非反転入力端子に接続され、吸気
温度検出抵抗RTと固定抵抗R3の接続点は反転入力端
子に接続されており、オペアンプOP1の出力側は電源
電流を制御するトランジスタTR0のベースに接続され
ている。トランジスタTR0のコレクタ側は電源(+
B)に接続され、エミッタ側は吸気温度検出抵抗RT及
び流速検出抵抗RS1の接続点即ちブリッジ回路の入力
側に接続されている。
【0021】そして、流速検出抵抗RS1に並列にスイ
ッチ素子SW1が接続されると共に、流速検出抵抗RS
2に並列にスイッチ素子SW2が接続されており、これ
らのスイッチ素子SW1,SW2によって本発明にいう
第1スイッチ手段及び第2スイッチ手段が構成されてい
る。また、吸気温度検出抵抗RTに並列に第3スイッチ
手段たるスイッチ素子SW3が接続されている。これら
のスイッチ素子SW1乃至SW3は、流速検出素子RS
1,RS2が正常時には図3に示すように開放(オフ)
状態とされている。
【0022】更に、固定抵抗R1に並列に第4スイッチ
手段たるスイッチ素子SW4が接続され、固定抵抗R3
に並列に第5スイッチ手段たるスイッチ素子SW5が接
続されている。これらのスイッチ素子SW4,SW5は
流速検出素子RS1,RS2が正常時には図3に示すよ
うに閉成(オン)状態にある。即ち、各スイッチ素子は
正常時には図3に示す状態にあり、流速検出抵抗RS
1,RS2の何れか一方が断線すると、断線した流速検
出抵抗に並列接続されたスイッチ素子(SW1又はSW
2)が閉成(オン)し、スイッチ素子SW3が閉成する
と共に、スイッチ素子SW4,SW5が開放(オフ)す
るように構成されている。
【0023】ここで、流速検出抵抗RS1,RS2の抵
抗値をrs1,rs2で表し、吸気温度検出抵抗RTの
抵抗値をrtで表し、固定抵抗R1乃至R5の抵抗値を
r1乃至r5で表すと、rs1=rs2、r1=r2、
r3=r4、そしてrt(20℃時の値)=r5に設定
されている。また、正常時のブリッジ回路の平衡条件は
上述の関係から下記(1)式のようになる。 (rs1+rs2)×r4=2×rs2×r4=rt×r2 … (1)
【0024】上述のように流速検出抵抗RS1,RS2
は吸気温度検出抵抗RTより抵抗値が小さく設定されて
おり、電源(+B)から電流が供給されると大電流が流
れて発熱するので、流速検出抵抗RS1,RS2と吸気
温度検出抵抗RTが同じ雰囲気温度下に置かれても流速
検出抵抗RS1,RS2は一定の温度だけ高い温度を示
すことになる。而して、固定抵抗R1乃至R4の値は流
速検出抵抗RS1,RS2が吸気温度より所定温度差Δ
Tだけ高い値を示すときにブリッジ回路の平衡条件が成
立するように設定されている。流速検出抵抗RS2と固
定抵抗R1の接続点はオペアンプOP1の非反転入力端
子に接続されており、ブリッジ回路の出力として固定抵
抗R1,R2の両端の電圧が端子VMから出力される。
【0025】上記の流速検出抵抗RS1,RS2並びに
吸気温度検出抵抗RTは例えば図2に示すように、内燃
機関の吸気通路100内に配置される。即ち、吸気通路
100内の軸に垂直な方向に延在するホルダ110が配
置され、このホルダ110に流速検出抵抗RS1,RS
2がホルダ110の軸と直交する方向の対称位置に支持
されると共に、吸気温度検出抵抗RTがホルダ110の
先端部に支持されている。このように、流速検出抵抗R
S1,RS2は吸気通路100内の2箇所に配置される
と共に、図1に示すように直列に接続されているので、
容易且つ適切に吸入空気の平均流速を求めることができ
る。
【0026】以上の構成になる本発明の一実施例におい
て、先ず正常時の検出作用を説明すると、スイッチ素子
SW1乃至SW5は図3の状態にある。吸入空気が導入
されないときには、流速検出抵抗RS1,RS2は吸気
温度検出抵抗RTで検出される吸気温度に比し所定温度
差ΔT高い温度となっており、この状態でブリッジ回路
の平衡条件が成立している。そして、吸入空気が導入さ
れると、吸入空気によって熱量が奪われるため流速検出
抵抗RS1,RS2における所定温度差ΔTを保てなく
なる。即ち、流速検出抵抗RS1,RS2が所定温度差
ΔTより小となると、その抵抗値が小さくなりブリッジ
回路の平衡条件がくずれ、オペアンプOP1の非反転入
力端子側が高電位になるため出力側がハイレベルとなり
トランジスタTR0が駆動され、ブリッジ回路に対し電
源(+B)から電流が供給される。これにより、流速検
出抵抗RS1,RS2の発熱量が増加し、所定温度差Δ
Tに至ったところでブリッジ回路の平衡条件が成立す
る。而して、この間に流速検出抵抗RS1,RS2に供
給される電流に対応した電圧が吸入空気の流速、ひいて
は吸入空気の流量を示すこととなる。
【0027】次に、流速検出抵抗RS1が断線した場合
には制御手段CMにより図4に示すようにスイッチ素子
SW1が閉成(オン)されると共に、スイッチ素子SW
3が閉成(オン)される。尚、スイッチ素子SW2は開
放状態(オフ)のままとされる。また、スイッチ素子S
W4,SW5は開放(オフ)される。これによりブリッ
ジ回路は下記(2)式の関係になる。 rs2×(r3+r4)=(r1+r2)×{1/(1/rt+1/r5)}… (2)
【0028】このように、流速検出抵抗RS1,RS2
側の抵抗値はrs2のみで、上記(1)式に比し1/2
に減少するが、吸気温度検出抵抗RT側の抵抗値も、ス
イッチ素子SW3が閉成されrt=r5であることから
rt/2に減少するので、正常時と同様の関係で上記Δ
Tを保持し得るように調整される。しかも、本実施例で
はスイッチ素子SW4,SW5が開放され、固定抵抗を
含む辺の抵抗値が、夫々r1+r2=2×r2、r3+
r4=2×r4というように、夫々2倍になるので、結
局下記(3)式のように前述の(1)式と同様の関係に
なる。従って、流速検出抵抗RS1、RS2の抵抗値が
1/2に減少することにより供給電流が1/2に減少し
て出力低下を惹起するというようなことはなく、常に所
定レベルの出力を確保することができる。 2×rs2×r4=2×r2×(rt/2)=r2×rt … (3)
【0029】逆に、流速検出抵抗RS2が断線した場合
には、制御手段CMにより図5に示すように、スイッチ
素子SW2が閉成されると共に、スイッチ素子SW3が
閉成される。そして、スイッチ素子SW1,SW4,S
W5は開放状態となる。従って、この場合にも前記
(1)式に比し流速検出抵抗を含む辺の抵抗値がrs1
のみとなり1/2に減少するが、吸気温度検出抵抗を含
む辺の抵抗値も1/2に減少し、固定抵抗の抵抗値が2
×r2,2×r4というように夫々2倍となるので、前
記ΔTを保持しつつ、所定レベルの出力を確保すること
ができる。尚、固定抵抗R1,R3及びスイッチ素子S
W4,SW5を設けない場合には、流速検出抵抗RS
1,RS2の断線時にも前記ΔTを保持することはでき
るが、ブリッジ回路の出力を増幅する手段が別途必要と
なる。
【0030】図6は本発明の一実施例における具体的回
路を示すもので、前記スイッチ素子SW1乃至SW5が
夫々トランジスタTr1乃至Tr5で構成され、以下に
説明するように制御手段を構成する回路によってスイッ
チング作動が行なわれる。即ち、トランジスタTr1の
ベースはフリップフロップIC1の反転Q出力端子に接
続されると共に、アンドゲートIC3の入力端子に接続
されており、トランジスタTr2のベースはフリップフ
ロップIC2の反転Q出力端子に接続されている。フリ
ップフロップIC1,IC2のQ出力端子はダイオード
D2,D3を介してトランジスタTr4,Tr5のベー
スに接続されると共に、後述するオペアンプOP2の反
転入力端子及びトランジスタTr6のベースに接続され
ている。
【0031】一方、吸気温度検出抵抗RTに並列に、ス
イッチ素子SW3に対応するトランジスタTr3と固定
抵抗R5の直列回路が接続されており、トランジスタT
r3のベースは比較器を構成するオペアンプOP2の出
力端子に接続されている。尚、固定抵抗R5は吸気温度
検出抵抗RTの20°C時の抵抗値と等しい抵抗値を有
する。オペアンプOP2の非反転入力端子は固定抵抗R
11を介して定電圧端子Vccに接続されると共に、固
定抵抗R12を介して接地(GND)されており、これ
らの固定抵抗R11,R12による電圧Vccの分圧値
が基準電圧とされている。オペアンプOP2の反転入力
端子は前述のようにフリップフロップIC1,IC2の
Q出力端子側に接続されると共に、固定抵抗R10を介
して接地されている。
【0032】フリップフロップIC1,IC2のリセッ
ト入力端子(R)はイグニッション端子IGに接続され
ており、イグニッションスイッチ(図示せず)がオンと
されると、フリップフロップIC1,IC2がリセット
され、各々の反転Q出力端子から高レベル信号(H)が
出力され、トランジスタTr1,Tr2がオフとなる。
このとき、各フリップフロップIC1,IC2のQ出力
端子からダイオードD2,D3を介してトランジスタT
r4,Tr5及びTr6のベースに低レベル信号(L)
が出力されることになり、トランジスタTr4,Tr5
はオンとされるが、トランジスタTr6はオフとされ
る。同時に、オペアンプOP2の反転入力端子にも低レ
ベル信号(L)が供給されることになり、オペアンプO
P2の非反転入力端子側の電位(電圧Vccが固定抵抗
R11,R12で分割された電位)より低レベルとなる
ので高レベル出力となり、トランジスタTr3はオフと
される。
【0033】フリップフロップIC1のセット入力端子
(S)は固定抵抗R8を介して定電圧端子Vccに接続
されると共に、固定抵抗R9を介して接地(GND)さ
れており、これらの固定抵抗R8,R9による電圧Vc
cの分圧値がセット入力となっている。そして、固定抵
抗R8及び固定抵抗R9の接続点cとフリップフロップ
IC1のセット入力端子(S)との間にオペアンプOP
3が介装されており、その反転入力端子がオペアンプO
P4の非反転入力端子に接続されると共に、流速検出抵
抗RS1と流速検出抵抗RS2の接続点aに接続されて
いる。
【0034】比較器を構成するオペアンプOP4の反転
入力端子は、固定抵抗R6を介して定電圧端子Vccに
接続されると共に固定抵抗R7を介して接地(GND)
されており、これらの固定抵抗R6,R7は、流速検出
抵抗RS1,RS2が正常時における接続点aの電圧V
aが接続点bの電圧Vbより小(Va<Vb)となるよ
うに初期設定されている。オペアンプOP4の出力端子
はアンドゲートIC3の入力端子に接続され、アンドゲ
ートIC3の出力端子はフリップフロップIC2のセッ
ト入力端子(S)に接続されている。
【0035】ブリッジ回路の出力側のオペアンプOP1
の反転入力端子は出力端子Voutに接続されている
が、ダイオードD1を介して固定抵抗R13と固定抵抗
R14の接続点にも接続されており、これらの固定抵抗
R13,R14による電圧Vccの分圧値が印加され
る。即ち、トランジスタTr0を起動するためオペアン
プOP1に対しダイオードD1を介して微小電圧が印加
される。そして、エミッタが接地されたトランジスタT
r6のコレクタが警告灯L1を介して定電圧端子Vcc
に接続されている。而して、フリップフロップIC1又
はIC2のQ出力端子から低レベル信号が出力されると
きにはトランジスタTr6はオフであるが、高レベル信
号が出力されるとトランジスタTr6がオンとなり、警
告灯L1が点灯する。
【0036】上記図6の回路においては、吸入空気量の
測定は前述の図1と同様に行なわれるので作動説明は省
略し、流速検出抵抗RS1,RS2の何れか一方が断線
したときの作動について以下に説明する(尚、以下の説
明では高レベル信号は単に”H”で表し、低レベル信号
は”L”で表す)。イグニッションスイッチ(図示せ
ず)がオンとされ、流速検出抵抗RS1,RS2が正常
であれば、前述のようにトランジスタTr1,Tr2,
Tr3及びTr6がオフで、トランジスタTr4及びT
r5がオンであるので、(rs1+rs2)×r4=r
2×rtという関係が成立する。
【0037】例えば、外力によって流速検出抵抗RS1
が断線したとすると、接続点aの電位が”L”となり、
オペアンプOP3の出力が”H”となる。従って、フリ
ップフロップIC1の反転Q出力端子の出力が”L”と
なり、トランジスタTr1がオンとなる。これにより、
トランジスタTr0の出力電流はトランジスタTr1を
介して流速検出抵抗RS2に供給される。このとき、フ
リップフロップIC2のQ出力端子の出力は”H”であ
り、トランジスタTr4,Tr5がオフで、トランジス
タTr3,Tr6はオンとなる。フリップフロップIC
1の反転Q出力端子の出力が”L”となってトランジス
タTr1がオンとなると、接続点aの電位は”H”とな
るので、オペアンプOP3の出力は”L”となるが、フ
リップフロップIC1のQ出力端子及び反転Q出力端子
の出力に変化は生じない。
【0038】一方、オペアンプOP4は流速検出抵抗R
S1,RS2が断線していないときに”L”出力となる
ように、前述のように接続点bの電位が接続点aの電位
より高い値に設定されている。従って、トランジスタT
r1がオンとなって接続点aが”H”となると、オペア
ンプOP4の出力も”H”となり、アンドゲートIC3
の一方の入力が”H”となる。このとき、フリップフロ
ップIC1の反転Q出力は”L”であるので、アンドゲ
ートIC3の出力も”L”であり、フリップフロップI
C2のセット入力端子(S)にはセット信号が入力され
ない。従って、流速検出抵抗RS1が断線すると、ブリ
ッジ回路は前記(3)式のようになり、rs2×2×r
4=2×r2×(rt/2)となる。結局、2×rs2
×r4=r2×rtとなって、断線前の前記(1)式と
同様になる。
【0039】逆に、流速検出抵抗RS2が断線した場合
には、接続点aが”H”となるので、オペアンプOP4
の出力が”H”となり、アンドゲートIC3の一方の入
力が”H”となる。一方、接続点aが”H”のときはオ
ペアンプOP3の出力は”L”であるので、フリップフ
ロップIC1はセットされず、反転Q出力は”H”のま
まである。従って、アンドゲートIC3の入力は何れ
も”H”となるので、その出力は”H”となり、フリッ
プフロップIC2がセットされ反転Q出力が”L”とな
って、トランジスタTr2がオンとなる。このときフリ
ップフロップIC2のQ出力は”H”であるので、前述
と同様トランジスタTr4,Tr5がオフで、トランジ
スタTr3,Tr6がオンとなる。而して、流速検出抵
抗RS2が断線したときのブリッジ回路の条件は流速検
出抵抗RS1が断線したときと同様、2×rs1×r4
=r2×rtとなり断線前の前記(1)式と同様にな
る。
【0040】図7は本発明の第2実施例に係る吸入空気
量検出装置の基本構成を示すもので、図1の第1実施例
と異なる点は、二つの流速検出抵抗RS1,RS2が並
列に接続されている点と、吸気温度検出抵抗RTに対し
抵抗体R5と共に並列に接続されたスイッチ素子SW6
は、第1実施例のスイッチ素子SW3が正常時に開放
(オフ)状態とされるのに対し、本実施例のスイッチ素
子SW6では正常時に閉成(オン)状態とされる点であ
る。その他の構成は第1実施例と同様であるので説明は
省略する。また、具体的回路も図6の回路に準じて構成
することができるので説明は省略する。
【0041】而して、本実施例においては、制御手段C
Mにより、正常時はスイッチ素子SW4,SW5及びS
W6が閉成(オン)状態とされる。そして、流速検出抵
抗RS1又は流速検出抵抗RS2が断線した場合には、
スイッチ素子SW4,SW5及びSW6の全てが開放
(オフ)される。これにより、流速検出抵抗及び吸気温
度検出抵抗に流れる電流値が正常時に比し夫々1/2と
なるが、固定抵抗を含む辺の抵抗値が夫々2倍となるの
で、前述のΔTを保持しつつ所定レベルの出力を確保す
ることができる。尚、抵抗体R5に替えて吸気温度検出
抵抗RTを用い、二つの吸気温度検出抵抗RTによって
同様に構成してもよい。
【0042】図8は本発明の第3実施例に係る吸入空気
量検出装置の基本構成を示すもので、図1の第1実施例
と異なる点は、第1実施例の吸気温度検出抵抗RTに替
え、抵抗値rtの1/2の抵抗値rtsを有する吸気温
度検出抵抗RTsと、20℃時の抵抗値rtsと等しい
抵抗値R5sを有する固定抵抗R5sとの直列接続回路
が用いられ、固定抵抗R5sに並列にスイッチ素子SW
3が接続された点である。その他の構成は第1実施例と
同様であり、具体的回路も図6の回路に準じて構成する
ことができる。
【0043】而して、本実施例においては、制御手段C
Mにより正常時はスイッチ素子SW1,SW2及びSW
3は開放(オフ)され、スイッチ素子SW4,SW5は
閉成(オン)される。そして、例えば流速検出抵抗RS
1(又はRS2)が断線した場合には、スイッチ素子S
W1(又はSW2)が閉成(オン)されると共にスイッ
チ素子SW3が閉成(オン)される。一方、スイッチ素
子SW4,SW5は開放(オフ)される。これにより、
流速検出抵抗を含む辺の抵抗値が正常時の1/2に減少
し、吸気温度検出抵抗を含む辺の抵抗値も1/2に減少
するが、固定抵抗を含む辺の抵抗値が夫々2倍となるの
で、前述のΔTを保持しつつ所定レベルの出力を確保す
ることができる。
【0044】図9は本発明の第4実施例に係る吸入空気
量検出装置の基本構成を示すもので、図7の第2実施例
と同様、二つの流速検出抵抗RS1,RS2が並列に接
続され、図8の第3実施例と同様、吸気温度検出抵抗R
Tsと固定抵抗R5sが直列に接続されている。本実施
例では、第3実施例と異なり、固定抵抗R5sに並列に
スイッチ素子SW6が接続されており、正常時はスイッ
チ素子SW6が閉成(オン)状態とされる。而して、正
常時にはスイッチ素子SW4,SW5,SW6が共に閉
成され、流速検出抵抗RS1又は流速検出抵抗RS2が
断線した場合にはスイッチ素子SW4,SW5,SW6
の全てが開放(オフ)される。これにより、流速検出抵
抗及び吸気温度検出抵抗に流れる電流値が正常時に比し
夫々1/2となるが、固定抵抗を含む辺の抵抗値が夫々
2倍となるので、前述のΔTを保持しつつ所定レベルの
出力を確保することができる。尚、上記第3実施例及び
第4実施例において抵抗体R5sに替えて吸気温度検出
抵抗RTsを用い、二つの吸気温度検出抵抗RTsによ
って同様に構成することとしてもよい。
【0045】図10は本発明の吸入空気量検出装置の他
の実施例に係り、前述の実施例に比し簡易的に構成した
ものである。本実施例においてはスイッチ素子はトラン
ジスタTr5のみでよく、また一つのフリップフロップ
IC4のみで構成することができる。本実施例において
は、二つの流速検出抵抗RS1,RS2を並列に接続す
ることとし、固定抵抗はR2乃至R4の三つとしてい
る。そして、固定抵抗R3に並列にトランジスタTr5
が接続され、そのベースがフリップフロップIC4の反
転Q出力端子に接続されている。
【0046】フリップフロップIC4のリセット端子
(R)はイグニッション端子IGに接続され、セット端
子(S)はオペアンプOP5の出力端子に接続されてい
る。オペアンプOPの反転入力端子は流速検出抵抗RS
1,RS2と固定抵抗R2の接続点dに接続されてい
る。また、オペアンプOPの非反転入力端子は固定抵抗
R15を介して定電圧端子Vccに接続されると共に、
固定抵抗R16を介して接地(GND)されている。こ
れらの固定抵抗R15,R16は正常時に接続点dの電
圧Vdが固定抵抗R15,R16間の接続点eの電圧V
eより大(Vd>Ve)となるように初期設定されてい
る。尚、その他の構成は図6と同様であるので説明は省
略する。
【0047】而して、本実施例において正常時にはVd
>Veの関係にあるのでオペアンプOP5の出力は”
L”となっている。また、フリップフロップIC4はイ
グニッションスイッチ(図示せず)がオンとされるとリ
セットされ、反転Q出力が”H”となるので、トランジ
スタTr2はオフとなっている。従ってブリッジ回路は
下記の式(4)が成り立つ。 {1/(1/rs1+1/rs2)}×(r3+r4)=rt×r2…(4) ここで、rs1=rs2、r3=r4とすると、式
(4)は(rs1/2)×2×r4=rt×r2とな
り、結局rs1×r4=rt×r2となる。
【0048】上記図10の回路において、流速検出抵抗
RS1が断線した場合には、接続点dの電位が低下しV
d<Veとなり、オペアンプOP5の出力は”H”とな
る。従って、フリップフロップIC4がセットされ反転
Q出力が”L”となり、トランジスタTr5がオンとな
る。而して、rs2×r4=rt×r2となり、rs1
=rs2であるから断線前と同様の関係になる。尚、流
速検出抵抗RS2が断線したときにも同様に作動し、r
s1×r4=rt×r2となる。
【0049】以上のように、本実施例によれば、流速検
出抵抗RS1,RS2の何れか一方が断線したときに
も、ブリッジ回路から適切に出力される。即ち、正常時
の出力は、流速検出抵抗RS1,RS2の両方に電流が
供給され、これらの合計が電圧値として出力される。こ
れに対し、何れか一方の流速検出抵抗が断線すると、抵
抗値はrs1(又はrs2)になるので電流値が1/2
となるが、固定抵抗R3,R4を含む辺の抵抗値がフリ
ップフロップIC4等によって1/2に調整される。而
して、ブリッジ回路の出力が流速検出抵抗RS1,RS
2の何れかの断線の前後で変化しないように維持するこ
とができる。
【0050】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1及び請求
項3に係る発明においては、二つの流速検出抵抗が直列
に接続されており、正常時は第1スイッチ手段及び第2
スイッチ手段が開放されると共に第3スイッチ手段が開
放されてブリッジ回路が平衡条件を維持するように構成
されており、良好な感度で正確に吸入空気量を検出する
ことができる。しかも、何れか一方の流速検出抵抗が断
線しても第1スイッチ手段、第2スイッチ及び第3スイ
ッチ手段によって断線前のブリッジ回路における流速検
出抵抗を含む辺と吸気温度検出抵抗を含む辺の相対関係
を維持しつつ、適切に吸入空気量を検出することができ
る。
【0051】請求項2及び請求項4に係る発明において
は、二つの流速検出抵抗が並列に接続されており、正常
時は第1スイッチ手段及び第2スイッチ手段が開放され
ると共に第6スイッチ手段が閉成されてブリッジ回路が
平衡条件を維持するように構成されており、良好な感度
で正確に吸入空気量を検出することができる。しかも、
何れか一方の流速検出抵抗が断線しても第1スイッチ手
段、第2スイッチ及び第6スイッチ手段によって断線前
のブリッジ回路における流速検出抵抗を含む辺と吸気温
度検出抵抗を含む辺の相対関係を維持しつつ、適切に吸
入空気量を検出することができる。
【0052】更に、請求項5に係る発明によれば、請求
項1乃至4の発明に関し、二つの流速検出抵抗の何れか
一方が断線したときには、流速検出抵抗に流れる電流変
化に応じた電圧変化の出力レベルが断線前と同等になる
ように調整されるので、流速検出抵抗の断線時にもブリ
ッジ回路の出力レベルの低下を惹起することなく吸入空
気量を検出することができ、安定した測定精度を確保す
ることができる。
【0053】また、請求項6に係る発明においては、前
記制御手段に関し、第3スイッチ手段及び第4スイッチ
手段によって、夫々複数の固定抵抗のうち少くとも一つ
の固定抵抗に対する並列回路が短絡又は開放されるよう
に構成されているので、ブリッジ回路の他の二辺におけ
る各辺の抵抗値が第3又は第4スイッチ手段の開放時に
増大し、閉成時に減少するように、適切に調整すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸入空気量検出装置の第1実施例に係
る回路図である。
【図2】本発明の第1実施例における流速検出抵抗等を
配置した吸気通路の断面図である。
【図3】本発明の第1実施例における正常時のスイッチ
素子の状態を示す回路図である。
【図4】本発明の第1実施例における流速検出抵抗RS
1が断線したときのスイッチ素子の状態を示す回路図で
ある。
【図5】本発明の第1実施例における流速検出抵抗RS
2が断線したときのスイッチ素子の状態を示す回路図で
ある。
【図6】本発明の第1実施例の具体的回路構成を示す回
路図である。
【図7】本発明の吸入空気量検出装置の第2実施例に係
る回路図である。
【図8】本発明の吸入空気量検出装置の第3実施例に係
る回路図である。
【図9】本発明の吸入空気量検出装置の第4実施例に係
る回路図である。
【図10】本発明の吸入空気量検出装置の他の実施例に
係る回路図である。
【符号の説明】
RS1,RS2 流速検出抵抗 RT,RTs 吸気温度検出抵抗 SW1〜SW6 スイッチ素子 CM 制御手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも測定対象の吸入空気の流速によ
    る温度変化に応じて抵抗値が変化する流速検出抵抗と、
    該流速検出抵抗近傍に配設し吸入空気の温度を検出する
    吸気温度検出抵抗を夫々隣接する二辺に配設すると共
    に、他の二辺の各々に複数の固定抵抗を配設して平衡条
    件を設定するブリッジ回路を備え、該ブリッジ回路の平
    衡を維持するように前記流速検出抵抗と前記吸気温度検
    出抵抗の接続点に供給する電流を制御し、前記流速検出
    抵抗に流れる電流変化を電圧変化として出力する吸入空
    気量検出装置において、前記流速検出抵抗を二つ直列に
    接続し、各々の流速検出抵抗に並列に第1スイッチ手段
    及び第2スイッチ手段を接続すると共に、前記吸気温度
    検出抵抗と同等の抵抗値の抵抗体及び第3スイッチ手段
    の直列回路を前記吸気温度検出抵抗に並列に接続し、前
    記二つの流速検出抵抗が正常時には前記第1スイッチ手
    段乃至第3スイッチ手段を開放状態とし、前記二つの流
    速検出抵抗の何れか一方が断線したときには、前記第1
    スイッチ手段及び第2スイッチ手段のうち当該断線した
    流速検出抵抗に並列に接続されたスイッチ手段を閉成す
    ると共に、前記第3スイッチ手段を閉成する制御手段を
    備えたことを特徴とする吸入空気量検出装置。
  2. 【請求項2】 少くとも測定対象の吸入空気の流速によ
    る温度変化に応じて抵抗値が変化する流速検出抵抗と、
    該流速検出抵抗近傍に配設し吸入空気の温度を検出する
    吸気温度検出抵抗を夫々隣接する二辺に配設すると共
    に、他の二辺の各々に複数の固定抵抗を配設して平衡条
    件を設定するブリッジ回路を備え、該ブリッジ回路の平
    衡を維持するように前記流速検出抵抗と前記吸気温度検
    出抵抗の接続点に供給する電流を制御し、前記流速検出
    抵抗に流れる電流変化を電圧変化として出力する吸入空
    気量検出装置において、前記流速検出抵抗を二つ並列に
    接続し、前記吸気温度検出抵抗と同等の抵抗値の抵抗体
    及び第6スイッチ手段の直列回路を前記吸気温度検出抵
    抗に並列に接続し、前記二つの流速検出抵抗が正常時に
    は前記第6スイッチ手段を閉成状態とし、前記二つの流
    速検出抵抗の何れか一方が断線したときには、前記第6
    スイッチ手段を開放する制御手段を備えたことを特徴と
    する吸入空気量検出装置。
  3. 【請求項3】 少くとも測定対象の吸入空気の流速によ
    る温度変化に応じて抵抗値が変化する流速検出抵抗と、
    該流速検出抵抗近傍に配設し吸入空気の温度を検出する
    吸気温度検出抵抗を夫々隣接する二辺に配設すると共
    に、他の二辺の各々に複数の固定抵抗を配設して平衡条
    件を設定するブリッジ回路を備え、該ブリッジ回路の平
    衡を維持するように前記流速検出抵抗と前記吸気温度検
    出抵抗の接続点に供給する電流を制御し、前記流速検出
    抵抗に流れる電流変化を電圧変化として出力する吸入空
    気量検出装置において、前記流速検出抵抗を二つ直列に
    接続し、各々の流速検出抵抗に並列に第1スイッチ手段
    及び第2スイッチ手段を接続し、前記吸気温度検出抵抗
    と同等の抵抗値の抵抗体を前記吸気温度検出抵抗に直列
    に接続すると共に、該抵抗体に並列に第3スイッチ手段
    を並列に接続し、前記二つの流速検出抵抗が正常時には
    前記第3スイッチ手段を開放状態とし、前記二つの流速
    検出抵抗の何れか一方が断線したときには、前記第3ス
    イッチ手段を閉成する制御手段を備えたことを特徴とす
    る吸入空気量検出装置。
  4. 【請求項4】 少くとも測定対象の吸入空気の流速によ
    る温度変化に応じて抵抗値が変化する流速検出抵抗と、
    該流速検出抵抗近傍に配設し吸入空気の温度を検出する
    吸気温度検出抵抗を夫々隣接する二辺に配設すると共
    に、他の二辺の各々に複数の固定抵抗を配設して平衡条
    件を設定するブリッジ回路を備え、該ブリッジ回路の平
    衡を維持するように前記流速検出抵抗と前記吸気温度検
    出抵抗の接続点に供給する電流を制御し、前記流速検出
    抵抗に流れる電流変化を電圧変化として出力する吸入空
    気量検出装置において、前記流速検出抵抗を二つ並列に
    接続し、前記吸気温度検出抵抗と同等の抵抗値の抵抗体
    を前記吸気温度検出抵抗に直列に接続すると共に、該抵
    抗体に並列に第6スイッチ手段を並列に接続し、前記二
    つの流速検出抵抗が正常時には前記第6スイッチ手段を
    閉成状態とし、前記二つの流速検出抵抗の何れか一方が
    断線したときには、前記第6スイッチ手段を開放する制
    御手段を備えたことを特徴とする吸入空気量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段が、前記二つの流速検出抵
    抗の何れか一方が断線したときにも、前記流速検出抵抗
    に流れる電流変化に応じた電圧変化の出力レベルを断線
    前と同等になるように、前記ブリッジ回路の他の二辺に
    配設される複数の固定抵抗の抵抗値を調整することを特
    徴とする請求項1、2、3又は4記載の吸入空気量検出
    装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段が、前記ブリッジ回路の他
    の二辺に配設される複数の固定抵抗のうち、前記流速検
    出抵抗を含む辺に隣接する辺の少くとも一つの固定抵抗
    に対し並列に接続する第4スイッチ手段、及び前記吸気
    温度検出抵抗を含む辺に隣接する辺の少くとも一つの固
    定抵抗に対し並列に接続する第5スイッチ手段を備えた
    ことを特徴とする請求項5記載の吸入空気量検出装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010085190A (ja) * 2008-09-30 2010-04-15 Denso Corp センサ装置及びセンサ装置の自己診断方法
WO2015159662A1 (ja) * 2014-04-16 2015-10-22 日立オートモティブシステムズ株式会社 力学量測定装置およびそれを用いた圧力センサ

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