JPH072679B2 - 2―クロロ―4,5―ジフルオロ安息香酸誘導体 - Google Patents
2―クロロ―4,5―ジフルオロ安息香酸誘導体Info
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- JPH072679B2 JPH072679B2 JP1089822A JP8982289A JPH072679B2 JP H072679 B2 JPH072679 B2 JP H072679B2 JP 1089822 A JP1089822 A JP 1089822A JP 8982289 A JP8982289 A JP 8982289A JP H072679 B2 JPH072679 B2 JP H072679B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、キノロンカルボン酸系合成抗菌剤用中間体と
して有用な2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸誘導
体に関するものである。
して有用な2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸誘導
体に関するものである。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 本発明の2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸誘導体
は、新規物質であり、キノロンカルボン酸系合成抗菌剤
用中間体として有用なものである。
は、新規物質であり、キノロンカルボン酸系合成抗菌剤
用中間体として有用なものである。
キノロンカルボン酸系合成抗菌剤用中間体として、2,4
−ジクロロ−5−フルオロベンゾイルクロライドが知ら
れている(特開昭58-74638号参照)が、キノロンカルボ
ン酸系合成抗菌剤へ導く反応条件が、本発明の化合物に
比べて不利である。すなわち、本発明の化合物の方が、
反応温度を低くでき、又収率が良い等である。さらに本
発明の化合物を出発原料とすることにより、2,4−ジク
ロロ−5−フルオロベンゾイルクロライドでは得ること
ができない種類の合成抗菌剤へと導くことができる。
−ジクロロ−5−フルオロベンゾイルクロライドが知ら
れている(特開昭58-74638号参照)が、キノロンカルボ
ン酸系合成抗菌剤へ導く反応条件が、本発明の化合物に
比べて不利である。すなわち、本発明の化合物の方が、
反応温度を低くでき、又収率が良い等である。さらに本
発明の化合物を出発原料とすることにより、2,4−ジク
ロロ−5−フルオロベンゾイルクロライドでは得ること
ができない種類の合成抗菌剤へと導くことができる。
[課題を解決するための手段] 本発明の2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸誘導体
は次式(I),(II),(III)で示される。
は次式(I),(II),(III)で示される。
(式中、xは塩素または弗素を示す) (式中、R1は低級アルキル基を示す) (式中、R2,R3は低級アルキル基を示す) 具体的には(I)に関しては、 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルクロライド
(X=C1) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルフルオライド
(X=F) の化合物を表わし、(II)に関しては、 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸メチル
(R=CH3) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル
(R=C2H5) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸プロピル
(R=C3H7) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸ブチル
(R=C4H9) 等の化合物を表わし、(III)に関しては 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・メト
キシアクリル酸メチル 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・エト
キシアクリル酸エチル 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・プロ
ポキシアクリル酸プロピル 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・ブト
キシアクリル酸ブチル などの化合物を表わすものである。
(X=C1) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルフルオライド
(X=F) の化合物を表わし、(II)に関しては、 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸メチル
(R=CH3) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル
(R=C2H5) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸プロピル
(R=C3H7) 2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル酢酸ブチル
(R=C4H9) 等の化合物を表わし、(III)に関しては 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・メト
キシアクリル酸メチル 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・エト
キシアクリル酸エチル 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・プロ
ポキシアクリル酸プロピル 2-(2-クロロ‐4,5-ジフロオロベンゾイル)‐3・ブト
キシアクリル酸ブチル などの化合物を表わすものである。
(I)のベンゾイルハライド化合物は既知の2−クロロ
−4,5−ジフルオロ安息香酸から反応式(1)および
(2)に従い容易に製造できる。
−4,5−ジフルオロ安息香酸から反応式(1)および
(2)に従い容易に製造できる。
一方(II)のベンゾイル酢酸エステル化合物は下記に示
す様な方法により容易に製造できる。
す様な方法により容易に製造できる。
前記式中、「Et」としては、このエチル基以外の低級ア
ルキル基であってもよい。
ルキル基であってもよい。
(III)のベンゾイルアルコキシアクリル酸エステル化
合物の製法としては、(II)のベンゾイル酢酸エステル
化合物を無水酢酸等の反応溶媒の存在下、オルトギ酸エ
チル等のオルトギ酸アルキルと100℃〜150℃の反応温度
で反応させる。反応終了後、蒸留により反応溶媒及び未
反応のオルトギ酸アルキルを除くと、(III)のベンゾ
イルアルコキシアクリル酸エステル化合物が残渣として
得られる。通常その残渣をそのまま次工程で使用し得
る。
合物の製法としては、(II)のベンゾイル酢酸エステル
化合物を無水酢酸等の反応溶媒の存在下、オルトギ酸エ
チル等のオルトギ酸アルキルと100℃〜150℃の反応温度
で反応させる。反応終了後、蒸留により反応溶媒及び未
反応のオルトギ酸アルキルを除くと、(III)のベンゾ
イルアルコキシアクリル酸エステル化合物が残渣として
得られる。通常その残渣をそのまま次工程で使用し得
る。
(III)のベンゾイルアルコキシアクリル酸エステル化
合物から数ステップの既知の反応を応用することによ
り、合成抗菌剤として有用なキノロンカルボン酸に誘導
することができる。
合物から数ステップの既知の反応を応用することによ
り、合成抗菌剤として有用なキノロンカルボン酸に誘導
することができる。
式中、R4はシクロプロピル基、2,4-ジフルオロフェニル
基、4−フルオロフェニル基等の置換アリール基等 等を示す。
基、4−フルオロフェニル基等の置換アリール基等 等を示す。
反応式(1)の塩素化において、塩素化剤としてチオニ
ルクロライド、塩化スルフリル、五塩化リン、オキシ塩
化リン等を用いることができ、中でもチオニルクロライ
ドが好ましい。塩素化はDMF,DMSO,ジオキサン等の非プ
ロトン性極性溶媒中もしくは無溶媒下、反応温度50〜80
℃にて、2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸と塩素
化剤を反応させ、蒸留等の通常の方法で単離することに
より、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルクロラ
イドを得ることができる。
ルクロライド、塩化スルフリル、五塩化リン、オキシ塩
化リン等を用いることができ、中でもチオニルクロライ
ドが好ましい。塩素化はDMF,DMSO,ジオキサン等の非プ
ロトン性極性溶媒中もしくは無溶媒下、反応温度50〜80
℃にて、2−クロロ−4,5−ジフルオロ安息香酸と塩素
化剤を反応させ、蒸留等の通常の方法で単離することに
より、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルクロラ
イドを得ることができる。
反応式(2)のフッ素化においては、フッ素化剤として
通常フッ化カリウムが用いられ、スルホラン等の非プロ
トン性極性溶媒の存在下、80〜150℃の反応温度条件
下、実施され、反応終了後蒸留後の通例の反応で単離
し、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルフルオラ
イドを得ることができる。
通常フッ化カリウムが用いられ、スルホラン等の非プロ
トン性極性溶媒の存在下、80〜150℃の反応温度条件
下、実施され、反応終了後蒸留後の通例の反応で単離
し、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイルフルオラ
イドを得ることができる。
反応式(3)のβケト酸エステルは二段反応により得ら
れる。即ち、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル
ハライドとマロン酸ジエチルとをマグネシウムエチラー
トの存在下、反応させることにより、2−クロロ−4,5
−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエチルを得たのち、
それを水性媒体中、触媒量のp−トルエンスルホン酸を
用いて、80〜100℃の反応温度で、部分加水分解および
脱カルボキシル化によって、目的とする2−クロロ−4,
5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチルのβケト酸エステ
ルが得られる。
れる。即ち、2−クロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル
ハライドとマロン酸ジエチルとをマグネシウムエチラー
トの存在下、反応させることにより、2−クロロ−4,5
−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエチルを得たのち、
それを水性媒体中、触媒量のp−トルエンスルホン酸を
用いて、80〜100℃の反応温度で、部分加水分解および
脱カルボキシル化によって、目的とする2−クロロ−4,
5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチルのβケト酸エステ
ルが得られる。
反応式(3)の前段反応をさらに詳しく説明すると、通
常、まず、エタノールとマグネシウム金属との反応によ
り、マグネシウムエチラートを得、さらにジエチルエー
テル,トルエン等の非プロトン性溶媒の存在下、マロン
酸ジエチルとマグネシウムエチラートを30〜60℃の反応
温度で、反応させることにより、マロン酸ジエチルのマ
グネシウム塩を系中で得る。その後、それと2−クロロ
−4.5−ジフルオロベンゾイルハライドとの反応を、‐1
0〜‐5℃の反応温度で行い、酸処理,溶媒抽出,二層
分離,溶媒留去等の操作後、目的とする2−クロロ−4.
5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエチルが得られ
る。
常、まず、エタノールとマグネシウム金属との反応によ
り、マグネシウムエチラートを得、さらにジエチルエー
テル,トルエン等の非プロトン性溶媒の存在下、マロン
酸ジエチルとマグネシウムエチラートを30〜60℃の反応
温度で、反応させることにより、マロン酸ジエチルのマ
グネシウム塩を系中で得る。その後、それと2−クロロ
−4.5−ジフルオロベンゾイルハライドとの反応を、‐1
0〜‐5℃の反応温度で行い、酸処理,溶媒抽出,二層
分離,溶媒留去等の操作後、目的とする2−クロロ−4.
5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエチルが得られ
る。
反応式(4)のエステル交換は、触媒量の硫酸やp−ト
ルエンスルホン酸の酸触媒存在下、50〜80℃の反応温度
でβ−ケト酸エチルエステルとプロパノール,ブタノー
ル等のアルコールと反応させることにより容易に実施可
能である。またβ−ケト酸エチルエステルを水酸化ナト
リウム等のアルカリにより加水分解後、硫酸,塩酸等の
酸存在化、プロノール,ブタノール等によりエステル化
することによっても実施可能である。
ルエンスルホン酸の酸触媒存在下、50〜80℃の反応温度
でβ−ケト酸エチルエステルとプロパノール,ブタノー
ル等のアルコールと反応させることにより容易に実施可
能である。またβ−ケト酸エチルエステルを水酸化ナト
リウム等のアルカリにより加水分解後、硫酸,塩酸等の
酸存在化、プロノール,ブタノール等によりエステル化
することによっても実施可能である。
[実施例] 実施例1 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルクロライド
の合成」 300ccのガラス製反応器に2−クロロ−4.5−ジフルオロ
安息香酸100gとチオニルクロライド200gを入れ約60〜70
℃で3時間攪拌した。未反応のチオニルクロライドを留
去後、減圧蒸留することにより、2−クロロ−4.5−ジ
フルオロベンゾイルクロライドを101.8g得た。得られた
2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルクロライドの
物性値は以下の通りであった。
の合成」 300ccのガラス製反応器に2−クロロ−4.5−ジフルオロ
安息香酸100gとチオニルクロライド200gを入れ約60〜70
℃で3時間攪拌した。未反応のチオニルクロライドを留
去後、減圧蒸留することにより、2−クロロ−4.5−ジ
フルオロベンゾイルクロライドを101.8g得た。得られた
2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルクロライドの
物性値は以下の通りであった。
・沸点 93〜96℃/12〜13mmHg ・NMR分析 <19F-NMR> δppm from CFCl3 δ 125.1ppm(d.d.d.,JF-F=22.9Hz,JH-F=9.4Hz,JH-F
=8.1Hz) δ 136.1ppm(d.d.d.,JF-F=22.9Hz,JH-F=7.0Hz,JH-F
=10.0Hz) <1H-NMR> δppm from TMS δ 7.37ppm,δ 8.03ppm <IR分析> 1778cm-1 (C=0) 実施例2 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルフルオライ
ドの合成」 還流器付き200ccのガラス製反応器に2−クロロ−4.5−
ジフルオロベンゾイルクロライド50gとスプレー乾燥フ
ッ化カリウム13.7gおよびスルホラン100gを仕込み、攪
拌しながら135℃で4時間反応させた。冷却後、無機塩
を濾別し、減圧蒸留により、2−クロロ−4.5−ジフル
オロベンゾイルフルオライドを42g得た。得られた2−
クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルフルオライドの物
性値は以下の通りであった。
=8.1Hz) δ 136.1ppm(d.d.d.,JF-F=22.9Hz,JH-F=7.0Hz,JH-F
=10.0Hz) <1H-NMR> δppm from TMS δ 7.37ppm,δ 8.03ppm <IR分析> 1778cm-1 (C=0) 実施例2 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルフルオライ
ドの合成」 還流器付き200ccのガラス製反応器に2−クロロ−4.5−
ジフルオロベンゾイルクロライド50gとスプレー乾燥フ
ッ化カリウム13.7gおよびスルホラン100gを仕込み、攪
拌しながら135℃で4時間反応させた。冷却後、無機塩
を濾別し、減圧蒸留により、2−クロロ−4.5−ジフル
オロベンゾイルフルオライドを42g得た。得られた2−
クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルフルオライドの物
性値は以下の通りであった。
・沸点 72〜75℃/15mmHg ・NMR分析 <19F-NMR> δppm from CFCl3 δ ‐32.1ppm(s),δ136.9ppm(d.d.d.,JF-F=23.4
Hz,JH-F=9.6Hz,JH-F=9.0Hz), δ 124.1ppm(d.d.d.,JF-F=23.4Hz,JH-F=8.1Hz,JH-F
=8.7Hz) <1H-NMR> δppm from TMS 7.1ppm(m) 実施例3 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジ
エチルの合成」 削り状のマグネシウム6.34gに無水エタノール13ccおよ
び四塩化炭素1.2mlを加え、攪拌を行い、反応開始後、
これにマロン酸ジエチル39.9g,無水エタノール22ccおよ
びトルエン75ccの溶液を50〜70℃で滴下し、滴下終了後
2時間攪拌した。その後、‐10〜‐5℃に反応液を冷却
し、そこに2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルク
ロライド50gとトルエン15mlの溶液を30分間で滴下し、
次いで2時間攪拌した。これに氷冷希硫酸水溶液を加
え、内容物を溶かして層分離を行い、トルエン60ccで3
回抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後濃縮して淡黄色油状の目的物を79.2g得た。
Hz,JH-F=9.6Hz,JH-F=9.0Hz), δ 124.1ppm(d.d.d.,JF-F=23.4Hz,JH-F=8.1Hz,JH-F
=8.7Hz) <1H-NMR> δppm from TMS 7.1ppm(m) 実施例3 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジ
エチルの合成」 削り状のマグネシウム6.34gに無水エタノール13ccおよ
び四塩化炭素1.2mlを加え、攪拌を行い、反応開始後、
これにマロン酸ジエチル39.9g,無水エタノール22ccおよ
びトルエン75ccの溶液を50〜70℃で滴下し、滴下終了後
2時間攪拌した。その後、‐10〜‐5℃に反応液を冷却
し、そこに2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルク
ロライド50gとトルエン15mlの溶液を30分間で滴下し、
次いで2時間攪拌した。これに氷冷希硫酸水溶液を加
え、内容物を溶かして層分離を行い、トルエン60ccで3
回抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥後濃縮して淡黄色油状の目的物を79.2g得た。
実施例4 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジ
エチルの合成」 原料として、2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイル
フルオライドを用いた以外、実施例3と同様の方法で、
2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエ
チルの合成を行った。その結果、2−クロロ−4.5−ジ
フルオロベンゾイルフルオライド50gから目的化合物が8
3.5g得られた。
エチルの合成」 原料として、2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイル
フルオライドを用いた以外、実施例3と同様の方法で、
2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエ
チルの合成を行った。その結果、2−クロロ−4.5−ジ
フルオロベンゾイルフルオライド50gから目的化合物が8
3.5g得られた。
実施例5 「2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル
の合成」 2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエ
チル70gに水90ccを加えて乳濁させ、これにパラトルエ
ンスルホン酸0.2gを加えて激しく攪拌しながら、3時間
還流させた。冷却後、塩化メチレン150ccで3回抽出
し、飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥して濃縮後、
塩化メチレン/n−ヘキサンから再結晶して目的化合物を
32g得た。得られた2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾ
イル酢酸エチルの物性値は以下の通りであるが、重クロ
ロホルム中のNMR分析の結果、本化合物はケト体とエノ
ール体の混合物であることが判った。
の合成」 2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾイルマロン酸ジエ
チル70gに水90ccを加えて乳濁させ、これにパラトルエ
ンスルホン酸0.2gを加えて激しく攪拌しながら、3時間
還流させた。冷却後、塩化メチレン150ccで3回抽出
し、飽和食塩水で洗浄し、無水芒硝で乾燥して濃縮後、
塩化メチレン/n−ヘキサンから再結晶して目的化合物を
32g得た。得られた2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾ
イル酢酸エチルの物性値は以下の通りであるが、重クロ
ロホルム中のNMR分析の結果、本化合物はケト体とエノ
ール体の混合物であることが判った。
・融点 48〜50℃ ・マススペクトル ペアレントピーク 262 ・IR 3060〜3120cm-1,2850〜2990cm-1,1714〜1739c
m-1,1450〜1500cm-1,1130〜1120cm-1 ・NMR分析 <19F-NMR>δppm from CFCl3 ケト体 δ 129.0ppm,δ 132.3ppm エノール体 δ 137.5ppm,δ 138.5ppm 実施例6 「2-(2-クロロ‐4.5-ジフルオロベンゾイル)3-エトキ
シアクリル酸エチルの合成」 攪拌器付きの200cc容量のガラス製反応器に2−クロロ
−4.5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル26.3g、オルト
ギ酸エチル23.7g及び無水酢酸40mlを入れ、反応温度120
〜135℃で反応させた。反応終了後、減圧蒸留を行ない
濃縮して目的化合物を残渣として31.5g得た。得られた
目的化合物2−(2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾ
イル)−3−エトキシ−アクリル酸エチルの分析値は以
下の通りであった。
m-1,1450〜1500cm-1,1130〜1120cm-1 ・NMR分析 <19F-NMR>δppm from CFCl3 ケト体 δ 129.0ppm,δ 132.3ppm エノール体 δ 137.5ppm,δ 138.5ppm 実施例6 「2-(2-クロロ‐4.5-ジフルオロベンゾイル)3-エトキ
シアクリル酸エチルの合成」 攪拌器付きの200cc容量のガラス製反応器に2−クロロ
−4.5−ジフルオロベンゾイル酢酸エチル26.3g、オルト
ギ酸エチル23.7g及び無水酢酸40mlを入れ、反応温度120
〜135℃で反応させた。反応終了後、減圧蒸留を行ない
濃縮して目的化合物を残渣として31.5g得た。得られた
目的化合物2−(2−クロロ−4.5−ジフルオロベンゾ
イル)−3−エトキシ−アクリル酸エチルの分析値は以
下の通りであった。
なお、NMR分析の結果、本化合物はE体とZ体との混合
物であることがわかった。
物であることがわかった。
・マススペクトル M/Z:147,175,227,255,283,318 ・NMR分析(重クロロホルム溶媒) <19F-NMR>δppm from CFCl3 δ 131.1ppm(m),139.0ppm(m) [発明の効果] 本発明の新規物質である2−クロロ−4,5-ジフルオロ安
息香酸誘導体は、医農薬中間体として、特に含フッ素ピ
リドンカルバオン酸系の合成抗菌剤用中間体として有用
である。しかも、本発明の中間体は、7位に反応性の高
いフッ素があるキノロン化合物へ導くことができるた
め、従来7位に塩素があるキノロン化合物に比べ、合成
抗菌剤へさらに導くために必要とされる例えば環状アミ
ンとの反応性が高く、高収率で目的の合成抗菌剤へと導
くことができる。さらに、この反応性の高いフッ素のた
めに、従来法では得られない種類の合成抗菌剤へと導く
ことができる。
息香酸誘導体は、医農薬中間体として、特に含フッ素ピ
リドンカルバオン酸系の合成抗菌剤用中間体として有用
である。しかも、本発明の中間体は、7位に反応性の高
いフッ素があるキノロン化合物へ導くことができるた
め、従来7位に塩素があるキノロン化合物に比べ、合成
抗菌剤へさらに導くために必要とされる例えば環状アミ
ンとの反応性が高く、高収率で目的の合成抗菌剤へと導
くことができる。さらに、この反応性の高いフッ素のた
めに、従来法では得られない種類の合成抗菌剤へと導く
ことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】一般式(I)で表わされる2−クロロ−4,
5−ジフロオロベンゾイルハライド化合物。 (式中、xは塩素または弗素を示す) - 【請求項2】一般式(II)で表わされる2−クロロ−4,
5−ジフルオロベンゾイル酢酸エステル。 (式中、R1は低級アルキル基を示す) - 【請求項3】一般式(III)で表わされる2−(2−ク
ロロ−4,5−ジフルオロベンゾイル)−3・アルコキシ
アクリル酸エステル。 (式中、R2,R3は低級アルキル基を示す)
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63-91609 | 1988-04-15 | ||
JP9160988 | 1988-04-15 | ||
JP63-210802 | 1988-08-26 | ||
JP21080288 | 1988-08-26 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02131447A JPH02131447A (ja) | 1990-05-21 |
JPH072679B2 true JPH072679B2 (ja) | 1995-01-18 |
Family
ID=26433056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1089822A Expired - Lifetime JPH072679B2 (ja) | 1988-04-15 | 1989-04-11 | 2―クロロ―4,5―ジフルオロ安息香酸誘導体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072679B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE59402562D1 (de) * | 1993-01-29 | 1997-06-05 | Hoechst Ag | Verfahren zur Herstellung chlorierter 4,5-Difluorbenzoesäuren, -benzoesäurederivate und -benzaldehyde |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5874638A (ja) * | 1981-10-29 | 1983-05-06 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 1―置換―2,4―ジクロロ―5―フルオロベンゼン |
JPS6072885A (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-24 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | トリフルオロベンゾイル化合物類 |
JPS617220A (ja) * | 1984-06-04 | 1986-01-13 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 2,3,4,5―テトラハロゲノベンゼン誘導体 |
JPS62148484A (ja) * | 1985-12-20 | 1987-07-02 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | キノリンカルボン酸誘導体 |
JPS6322580A (ja) * | 1986-07-04 | 1988-01-30 | ヘミ−・リンツ・アクチエンゲゼルシヤフト | 新規4−ピリドン誘導体、その製造方法及びこれを含有する薬学的調製物 |
-
1989
- 1989-04-11 JP JP1089822A patent/JPH072679B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5874638A (ja) * | 1981-10-29 | 1983-05-06 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 1―置換―2,4―ジクロロ―5―フルオロベンゼン |
JPS6072885A (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-24 | Dai Ichi Seiyaku Co Ltd | トリフルオロベンゾイル化合物類 |
JPS617220A (ja) * | 1984-06-04 | 1986-01-13 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 2,3,4,5―テトラハロゲノベンゼン誘導体 |
JPS62148484A (ja) * | 1985-12-20 | 1987-07-02 | Otsuka Pharmaceut Co Ltd | キノリンカルボン酸誘導体 |
JPS6322580A (ja) * | 1986-07-04 | 1988-01-30 | ヘミ−・リンツ・アクチエンゲゼルシヤフト | 新規4−ピリドン誘導体、その製造方法及びこれを含有する薬学的調製物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02131447A (ja) | 1990-05-21 |
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