JPH05132445A - フルオロアルカン酸及びその製造方法 - Google Patents

フルオロアルカン酸及びその製造方法

Info

Publication number
JPH05132445A
JPH05132445A JP3187844A JP18784491A JPH05132445A JP H05132445 A JPH05132445 A JP H05132445A JP 3187844 A JP3187844 A JP 3187844A JP 18784491 A JP18784491 A JP 18784491A JP H05132445 A JPH05132445 A JP H05132445A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
ethyl
formula
acid
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3187844A
Other languages
English (en)
Inventor
Patrick Jelf Crowley
パトリツク・ジエルフ・クロウレー
Kevin Robert Lawson
ケビン・ロバート・ローソン
Douglas John Smith
ダグラス・ジヨン・スミス
Donn Warwick Moseley
ドン・ウオリツク・モスレー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Imperial Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Imperial Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB909016577A external-priority patent/GB9016577D0/en
Priority claimed from GB919108216A external-priority patent/GB9108216D0/en
Application filed by Imperial Chemical Industries Ltd filed Critical Imperial Chemical Industries Ltd
Publication of JPH05132445A publication Critical patent/JPH05132445A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C55/00Saturated compounds having more than one carboxyl group bound to acyclic carbon atoms
    • C07C55/32Saturated compounds having more than one carboxyl group bound to acyclic carbon atoms containing halogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C53/00Saturated compounds having only one carboxyl group bound to an acyclic carbon atom or hydrogen
    • C07C53/38Acyl halides
    • C07C53/46Acyl halides containing halogen outside the carbonyl halide group
    • C07C53/50Acyl halides containing halogen outside the carbonyl halide group of acids containing three or more carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C53/00Saturated compounds having only one carboxyl group bound to an acyclic carbon atom or hydrogen
    • C07C53/15Saturated compounds having only one carboxyl group bound to an acyclic carbon atom or hydrogen containing halogen
    • C07C53/19Acids containing three or more carbon atoms
    • C07C53/21Acids containing three or more carbon atoms containing fluorine

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】殺菌剤を製造するための中間体として有用な、
2−フルオロ酪酸及び塩化−2−フルオロブチリルを包
含するフルオロアルカン酸を提供する。 【構成】式(I)のフルオロアルカン酸。 [RはOH、Cl、C1−8アルコキシ、ベンジルオキ
シ、Rはメチル、エチル、CHFまたはCF、R
がメチル、エチルまたはCHFのときRはエチ
ル、n−プロピルもしくはイソプロピル、アリル、ベン
ジル、プロパルギルまたはCHFR(RはH、メチ
ルまたはエチル)、RがCFのときRはビニル、
1−プロペニルまたは基C(R)(R)R(R
はH、メチルまたはエチル、RはH、F、Br、メチ
ルまたはエチル、RはHまたはF)、あるいはR
よびRは共にメチル、RはCl、C3−8アルコキシ
またはOH。但し、特定の化合物を除く。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、殺菌剤の製造に有用な
中間体であるフルオロアルカン酸類およびそれらの誘導
体類およびそれらを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ある種のフルオロアルカン酸類および誘
導体類は、例えばケミカルアブストラクト(CA 77
(9):61234r、CA 83(1):10242
h、CA 107(25):236013kおよびCA
112(23):216382e)並びにJ.Or
g.Chem、51(7)、1003−6(198
6);Can.J.Chem、49(16)、2681
−7(1971)およびBull.Soc.Chim.
FR.、(10)、3904−9(1967)に記載さ
れている。米国特許第4,030,994号は若干のイ
ソ酪酸、2−フルオロイソ酪酸および3−フルオロイソ
酪酸の混合物を与えると報告されているイソ酪酸の弗素
化について記載している。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、式
(I)
【0004】
【0005】[式中、RはOH、Cl、C1−8アルコキ
シまたは場合により置換されているベンジルオキシであ
り、Rはメチル、エチル、CHFまたはCFであ
り、そして、Rがメチル、エチルまたはCHFであ
る場合、Rはエチル、n−プロピルもしくはイソプロ
ピル、アリル、場合により置換されているベンジル、プ
ロパルギルまたはCHFR(但し、RはH、メチル
またはエチルである)であり、そしてRがCFであ
る場合、Rはビニル、1−プロペニルまたは基C(R
)(R)R(但し、RはH、メチルまたはエチ
ルであり、RはH、F、Br、メチルまたはエチルであ
り、RはHまたはFである)であり、あるいはR
よびRは共にメチルであり、そしてRはCl、C3−8
アルコキシまたはOHである。但し、RがOHである化
合物は実質的に純粋な形にあり、またRがメチルであ
り、Rがエチル、アリルまたはベンジルである場合、
Rはエトキシではなく、Rがメチルであり、RがC
Fである場合、Rはメトキシではなく、Rおよび
が共にエチルである場合、RはOHまたはエトキシ
ではなく、そしてRがCFであり、Rがメチルで
ある場合、Rはメトキシではないものとする]のフルオ
ロアルカン酸類およびそれらの誘導体類が提供される。
【0006】C1−8アルコキシおよびC3−8アルコ
キシは直鎖状また枝分れ鎖状でありうるそれぞれ1〜8
個の炭素原子および3〜8個の炭素原子を有するアルコ
キシ基を意味する。それらの例としては、メトキシ、エ
トキシ、n−プロピルオキシ、n−ブトキシ、t−ブト
キシ、n−ヘキシルオキシおよびn−オクチルオキシが
ある。
【0007】場合により置換されているベンジルおよび
「ベンジルオキシ」中の場合により置換されているベン
ジル成分はベンジルおよびフェニル環が、例えばハロゲ
ン、C1−4アルキルおよびC1−4アルコキシの1つ
又はそれ以上で置換されているベンジルを包含するもの
である。
【0008】本発明の化合物はEP−A−038133
0に記載されている種類の殺菌性化合物の製造に有用な
中間体である。
【0009】本発明の一態様においては、RがOHまた
はClであり、Rがメチル、CFまたはCHFであ
り、そしてRがメチルまたはCHFである場合、R
はエチル、n−プロピルもしくはイソプロピル、アリ
ル、プロパルギルまたはCHFR(但し、RはH、
メチルまたはエチルである)であり、そしてRがCF
である場合、Rは基C(R)(R)R(但
し、RはH、メチルまたはエチルであり、RはH、
F、Br、メチルまたはエチルであり、RはHまたはF
である)である式(I)の化合物が提供される。
【0010】本発明の他の態様においては、RがOHで
あり、RがメチルまたはCFであり、そしてR
メチルである場合、Rはエチル、n−プロピルまたは
CHFであり、そして、RがCFである場合、R
はメチル、CHFまたはCHFCHである式
(I)の化合物が提供される。
【0011】本発明のさらに他の態様においては、実質
的に純粋な形の2−フルオロイソ酪酸およびその酸塩化
物誘導体、すなわち塩化2−フルオロブチリルが提供さ
れる。これらの化合物はそれぞれ式(II)および(III)
【0012】
【0013】を有し、英国特許出願番号901657
8.8号、第9016579.6号および第90165
81.2号およびそれらの優先権主張出願に記載されて
いる殺菌剤の製造に特に有用である。
【0014】本発明は、イソ酪酸を含まない2−フルオ
ロイソ酪酸および3−フルオロイソ酪酸を含まない2−
フルオロイソ酪酸にも関する。
【0015】本発明を下表に挙げる化合物によって説明
する。それらの化合物はR、RおよびRが下表に示
す意味を有する式(I)の化合物である。
【0016】
【0017】本発明の化合物は以下のルート1〜9で説
明するように製造することができる。別に定めないかぎ
り、R、R、R、R、RおよびRは既に示
した意味を有するものであり、R′はC1−8アルキル
または場合により置換されているベンジルでありR″は
HまたはC1−8アルキルであり、RおよびRはC
1−4アルキルまたは一緒に結合してピペリジン、ピロ
リジンまたはモルホリン環を形成し、YはOまたはH
であり、XはOP(但し、Pは保護基またはORであ
る)であり、そしてX′はOR′またはジアルキルアミ
ノ基である。
【0018】ルート1 ルート1においては、式(IV)
【0019】
【0020】の2−ヒドロキシ酢酸エステルを1当量又
はそれ以上の式(V) RNSF の三弗化ジアルキルアミノ硫黄と反応させることによっ
て式(VI)
【0021】
【0022】の2−フルオロ酢酸エステルに転化する。
この反応は−78℃〜+50℃の温度において塩化メチ
レン、クロロホルムまたはフルオロトリクロロメタン等
の乾燥溶媒中(好ましくは塩化メチレン中)で行うこと
ができる。式(V)の化合物を−78℃で式(IV)の化
合物に適宜添加し、室温に加温し、そして5〜48時間
放置する。次に、反応混合物を氷に注入し、有機層を分
離、乾燥し、次に有機溶媒を注意深く蒸発させることに
よって式(VI)の生成物を単離する。
【0023】
【0024】ルート2 ルート2においては、式(IV)の2−ヒドロキシ酢酸エ
ステルを−78℃〜+100(好ましくは、−40℃〜
+30℃)で5〜48時間(好ましくは、10〜20時
間)オートクレーブ中でアルクトン(arcton)1
13または無水弗化水素等の溶媒を用いてまたは用いな
いで(好ましくは、無水弗化水素を用いて)四弗化硫黄
と反応させることによって式(VI)の2−フルオロ酢酸
エステルに転化する。生成物(VI)を室温に冷却し、過
剰の圧力を排除し、氷水に注入し、そして適切な溶媒、
例えば塩化メチレンで抽出することによって単離するこ
とができる。次に、有機溶液を乾燥し、注意深く蒸発さ
せて、2−フルオロ酢酸エステル(VI)を得ることがで
きる。
【0025】
【0026】ルート3 ルート3においては、式(VII)
【0027】
【0028】の2−フルオロ酢酸エステルを−78℃〜
+25℃(好ましくは、−78℃〜−20℃)において
不活性雰囲気(例えば、窒素)下にTHFまたはジエチ
ルエーテル等の適切な溶媒中で1当量又はそれ以上のリ
チウムジアルキルアミド(例えば、リチウムジイソプロ
ピルアミド)等の強塩基と反応させる。次に、得られた
アニオンを1当量又はそれ以上のヨウ化物、臭化物、硫
酸エステルまたはスルホンサンメチル等のアルキル化剤
(またはアルケニル化剤またはアルキニル化剤)R
(但し、Rは既に定義した通りであり、そしてLは離
脱基、例えば、沃素、臭素、サルフェート又はメチルス
ルホネートイオンである)で処理し、そして反応混合物
を室温に加温し、その後1〜48時間放置する。水を反
応混合物に注意深く添加し、ジエチルエーテルまたは塩
化メチレン等の低沸点有機溶媒で抽出することによって
がアルキル(またはアルケニルまたはアルキニル)
である生成物(VI)を単離することができる。乾燥後、
溶媒を注意深く蒸発させて生成物(VI)を得ることがで
きる。
【0029】
【0030】ルート4 ルート4においては、式(VIII)
【0031】
【0032】の2−フルオロ酢酸を−78℃〜+25℃
(好ましくは、−78℃〜−50℃)において30分〜
5時間不活性雰囲気(例えば、窒素)下にTHFまたは
ジエチルエーテル等の適切な溶媒中で2当量又はそれ以
上のリチウムジアルキルアミド(例えば、リチウムジイ
ソプロピルアミド)等の強塩基と反応させる。次に、ア
ルキル化剤(またはアルケニル化剤またはアルキニル化
剤)RL(但し、RおよびLは既に定義した通りで
ある)を添加し、そして反応混合物を室温に加温し、そ
の後1〜48時間放置する。鉱酸水溶液、例えば希塩酸
を添加し、そして塩化メチレンまたはジエチルエーテル
等の有機溶媒で抽出することによってRがアルキル
(またはアルケニルまたはアルキニル)である式(IX)
【0033】
【0034】の化合物を単離することができる。有機溶
液を乾燥、蒸発させて化合物(IX)を得ることができ
る。
【0035】
【0036】ルート5 ルート5においては、0℃〜120℃(好ましくは、6
0℃〜80℃)で1〜48時間(好ましくは、6〜10
時間)塩酸または硫酸等の酸水溶液で加水分解すること
によって式(VI)の化合物を式(IX)の2−フルオロ酢
酸に転化する。酢酸エチルまたはトルエン等の有機溶媒
で抽出し、そして溶媒を注意深く乾燥、蒸発させること
によって酸(IX)を単離することができる。
【0037】
【0038】ルート6 ルート6においては、前記加水分解を塩基性条件で行
う。例えば、式(VI)のエステルを含水エタノール等の
適切な溶媒中、または相間移動触媒〔例えば、セトリミ
ド(cetrimide)〕を含有する塩化メチレンと
水のような2相系中でアルカリ金属水酸化物(例えば、
水酸化ナトリウム)と反応させることができる。溶液を
酸水溶液(例えば、希塩酸)で酸性化し、そして塩化メ
チレン等の適切な溶媒で抽出することによって酸(IX)
を単離することができる。有機溶媒を乾燥、蒸発させて
酸(IX)を得ることができる。
【0039】
【0040】ルート7 ルート7においては、酸(IX)を−30℃〜100℃
(好ましくは、0℃〜40℃)においてそのままあるい
は塩化メチレン、クロロホルム、ジエチルエーテルまた
はトルエン等の適切な乾燥溶媒中で塩化チオニル、塩化
オキサリル、三塩化燐または五塩化燐(好ましくは、塩
化チオニルまたは塩化オキサリル)等の試薬と反応させ
ることによって式(X)
【0041】
【0042】の酸塩化物に転化する。少量のN,N−ジ
メチルホルムアミドを添加して、反応を促進し得る。溶
媒を使用する場合は、酸塩化物(X)を溶液として直接
使用することができ、あるいは注意深く溶媒を蒸発する
ことによって単離し、そして蒸留するかまたは直接使用
することができる。溶媒を使用してない場合は、揮発性
成分を注意深く蒸発させ、そして酸塩化物を蒸留するか
または直接使用することができる。
【0043】
【0044】ルート8 ルート8においては、式(XI)
【0045】
【0046】のオキシランを高温、例えば90℃におい
てトリエチルアミン/弗化水素錯体で処理し、式(XII
)および(XIII)
【0047】
【0048】のアルコールの混合物を生成する。得られ
た反応混合物を炭酸水素ナトリウムで中和し、そしてエ
ーテル等の適切な溶媒で混合生成物を抽出することがで
きる。三弗化ジエチルアミノ硫黄を約0℃において窒素
雰囲気下にジクロロメタン等の溶媒中の混合生成物に添
加する。反応混合物を水中に浸し、ヘキサン等の溶媒で
式(XIV )
【0049】
【0050】のジフルオロ化合物を抽出する。ジフルオ
ロ化合物(XIV )を文献に記載された方法によって式
(XV)
【0051】
【0052】の生成物に転化することができる。例え
ば、YがHでありXがOPである場合、例えばベンゾ
イルでありうる保護基Pを通常の方法によって除去し、
かくして生成したアルコールをR″がHである式(XV)
の酸に酸化する。
【0053】
【0054】ルート9 ルート9においては、式(XVI)
【0055】
【0056】の化合物をまずエチルジイソプロピルアミ
ン中のトリフルオロメタンスルホン酸ジ−n−ブチル硼
素で処理し、次に式RCHOのアルデヒドで処理し
て、式(XVII)
【0057】
【0058】の化合物を得る。化合物(XVII) を文献に
記載された方法を用いて水酸基を変異させそして基X′
をOR″に転化させることによって式(XVIII)
【0059】
【0060】の化合物に転化させる。水酸基を変異させ
る代表的な方法には、弗素化〔RがFであり、R
Hである式(XVIII)の化合物を得る〕;臭素化〔R
Brであり、RがHである式(XVIII)の化合物を得
る〕;ブロモ化合物の還元〔RおよびRが共にHで
ある式(XVIII)の化合物を得る〕;RがLであり、R
がHである式(XVIII)の化合物を得るために離脱基L
に転化し、引き続きRがHまたはメチルである式(XI
X )
【0061】
【0062】の化合物を得るために塩基での処理による
離脱基の脱離;RおよびRがHであり、Rがメチ
ルまたはエチルである式(XVIII )の化合物を得るため
の式(XIX )の化合物の水素化;およびケト基への酸化
およびその後の弗素化〔RおよびRが共にFである
式(XVIII)の化合物を得る〕がある。
【0063】
【0064】他の要旨においては、本発明は本明細書で
規定した式(I)の化合物を製造する方法も包含するも
のである。
【0065】
【実施例】本発明を以下の実施例によって説明する。表
示する場合、NMRデータは抜粋のものであり、全ての
場合にそれぞれの吸収を示すことはしない。H NM
Rスペクトルは別に指摘しないかぎりCDCl溶液を
用いて記録した。H NMRスペクトルは内標準とし
て(CHSiを使用した。19F MRスペクト
ルは内標準としてCFClを使用した。以下の略語を
全体を通して使用する。 NMR=核磁気共鳴 gc=ガスクロマトグラフィー
d=二重線 THF=テトラヒドロフラン dd=双二重線 t=三
重線 HF=弗化水素 dt=双三重線 q=四重線 MgSO=硫酸マグネシウム m=多重線 b=ブロ
ード(broad) NaOH=水酸化ナトリウム [実施例1]本実施例はルート1による2−フルオロイ
ソ酪酸エチルの製造を説明するものである。2−ヒドロ
キシイソ酪酸エチル(12.43g)を窒素下に−70
℃で乾燥塩化メチレン(65ml)中で攪拌した。乾燥
塩化メチレン(5ml)中の三弗化ジエチルアミノ硫黄
(30.32g)を−70℃に温度を保持しながらゆっ
くりと添加した。添加完了後、混合物を−70℃で1時
間攪拌した後、室温に加温し、3時間および次に一晩放
置した。次に、反応混合物を強く攪拌しながら氷に注意
深く添加し、そして得られた塩化メチレン層を水性層の
さらに別の塩化メチレン抽出物と一緒にした。一緒にし
た有機分を塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥
し、そして溶媒を注意深く留去して、青銅色の液体とし
て2−フルオロイソ酪酸エチル(12.8g)を得た。
H NMR分析の結果、この物質は>95%の純度を
有し、2〜3%のメタクリル酸エチルを含んでいること
が示された。 H NMR(CDCl、270MHz)δ1.31
(3H、t)、1.58(6H、d)、4.25(2
H、q)ppm;H NMR(CDCl、254M
Hz、19F)δ−148.0(1F、六重項)pp
m。
【0066】[実施例2]本実施例はルート2による2
−フルオロイソ酪酸エチルの製造を説明するものであ
る。2−ヒドロキシイソ酪酸エチル(19.8g)、無
水弗化水素(40g)および四弗化硫黄(20.2g)
を100mlのモネル製オートクレーブに入れ、−36
℃から0℃に加温しながら40分間攪拌した。次に、反
応混合物を30℃に加熱し、14時間攪拌した。次に、
反応混合物を室温に冷却し、過剰の圧力を炭酸水素ナト
リウムスクラッバーによって大気に放出した。次に、溶
液を氷(150g)に注入し、水(500ml)を加
え、そして溶液を塩化メチレン(120ml)で抽出し
た。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、少量の
炭酸水素ナトリウムを添加し、そして溶媒を短めのヴイ
グロウカラムによる蒸留によって大気圧で除去して、油
状物(24.5g)を得た。次に、ヘキサン(150m
l)を添加し、1時間放置した後、溶液をセライトによ
って濾過し、そして溶媒を留去して、実質的に純粋な2
−フルオロイソ酪酸エチル(17.0g)を得た。
【0067】[実施例3]本実施例はルート3による2
−フルオロイソ酪酸エチルの製造を説明するものであ
る。2−フルオロプロピオン酸エチル(9.0g)を窒
素下に−70℃で乾燥THF(110ml)に溶かした
リチウムジイソプロピルアミド(ヘキサンに溶かしたn
−ブチルリチウムの2.5モル溶液41mlを−20℃
で10.4gのジイソプロピルアミンに添加することに
よって製造)の攪拌溶液にゆっくりと添加した。添加完
了後、反応混合物を−70℃で1時間攪拌した。次に、
乾燥THF(10ml)中のヨウ化メチル(31.95
g)をゆっくりと滴下した。滴下完了後、反応混合物を
室温に加温し、一晩攪拌した。次に、水を−5℃におい
て注意深く添加し、混合物をジエチルエーテルで十分に
抽出した。エーテル溶液を硫酸マグネシウム上で乾燥し
てから、エーテルを注意深く留去して、青銅色の液体を
得た。次に、この液体を蒸留して主留分(5.35g)
を得た。NMR分析の結果、この留分は65%の2−フ
ルオロイソ酪酸エチルと35%の2−フルオロプロピオ
ン酸エチルとを含んでいることが示された。
【0068】[実施例4]本実施例はルート4による2
−フルオロイソ酪酸エチルの製造を説明するものであ
る。乾燥THF中の2−フルオロプロピオン酸(1.8
4g)を窒素下に−70℃で乾燥THF(60ml)に
溶かしたリチウムジイソプロピルアミド(ヘキサンに溶
かしたn−ブチルリチウムの2.5モル溶液24mlを
−20℃で6.06gのジイソプロピルアミンに添加す
ることによって製造)の攪拌溶液に0.5時間に亘って
ゆっくりと添加した。添加完了後、混合物を1時間攪拌
し、そして−70℃に温度を保持しながらヨウ化メチル
(8.52g)を40分に亘ってゆっくりと滴下した。
さらに30分後、反応混合物を室温に加温した後、24
時間攪拌した。次に、水を5℃において注意深く添加し
た。有機層を分離し、水性層を濃塩酸で酸性化した後、
ジエチルエーテルで抽出した。エーテル溶液を塩水で洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥してから、エーテルを
蒸発させて、青銅色の油状物(1.27g)を得た。N
MR分析の結果、この油状物は80%の2−フルオロイ
ソ酪酸と20%の出発物質である2−フルオロプロピオ
ン酸とを含んでいることが示された。
【0069】以下の化合物を同様にして製造した:2−フルオロ−2−メチルブタン酸 H NMR(2
70MHz;CDCl)δ1.01(3H、t)、
1.60(3H、d)、2.00(2H、m)ppm。
【0070】2−エチル−2−フルオロブタン酸
NMR(270MHz;CDCl)δ0.99(6
H、t)、1.89(4H、m)ppm。
【0071】2−フルオロ−2,3−ジメチルブタン酸
H NMR(270MHz;CDCl)δ1.0
2(6H、dd)、1.65(3H、dd)、2.14
(1H、m)ppm。
【0072】2−フルオロ−2−メチル−4−ペンチン
H NMR(270MHz;CDCl)δ1.
70(3H、d)、2.15(1H、m)、2.84
(2H、m)ppm。
【0073】2−フルオロ−2−メチル−4−ペンテン
H NMR(270MHz;CDCl)δ(特
に)1.62(3H、m)、2.46(2H、m)、
5.8(1H、m)ppm。
【0074】2−フルオロ−2−メチルペンタン酸
H NMR(270MHz;CDCl)δ0.95
(3H、t)、1.45(2H、m)、1.63(3
H、d)、1.95(2H、m)ppm。
【0075】[実施例5]本実施例はルート5による2
−フルオロイソ酪酸の製造を説明するものである。2−
フルオロイソ酪酸エチル(10.2g)を50%硫酸
(100ml)と共に85℃で5時間加熱し、室温で一
晩放置した後、85℃でさらに4時間加熱した。冷却
後、混合物を飽和食塩水中に注入し、塩化メチレンで十
分に抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、そして35℃以下で注意深く蒸発させて、2−フル
オロイソ酪酸を得た。NMR分析の結果、この物は約5
%の出発原料のエステルと5%のメタクリル酸とを含
み、90%の純度であることが示された。H NMR
(CDCl、270MHz)δ1.65(6H、d)
ppm;H NMR(CDCl、254MHz、
19F)δ−148.3(1F、六重項)ppm;IR
(液膜法)ν:3400〜2700(b)、1735
(s)cm−1
【0076】[実施例6]本実施例はルート6による2
−フルオロイソ酪酸の製造を説明するものである。2−
フルオロイソ酪酸エチル(0.5g)を2M水酸化ナト
リウム水溶液(10ml)およびセトリミド(0.05
0g)を含有する塩化メチレン(10ml)と共に室温
で一晩強く攪拌した。水性層を塩化メチレンで洗浄し、
希塩酸で酸性化し、そして塩化メチレンで再度抽出し
た。抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、蒸発させ
て、油状物として2−フルオロイソ酪酸(0.200
g)を得た。
【0077】[実施例7]本実施例はルート6による2
−フルオロイソ酪酸の製造を説明するものである。2−
フルオロイソ酪酸エチル(2.0g)を室温で2時間水
酸化ナトリウム(1.20g)を溶解して含むエタノー
ル(10ml)中で攪拌した。次に、エタノールを蒸発
させ、残留物を2M塩酸で処理し、そして塩化メチレン
で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、蒸発させて、2−フルオロイソ酪酸(1.45g)
を得た。
【0078】[実施例8]本実施例はルート7による2
−フルオロイソ酪酸の製造を説明するものである。
【0079】乾燥ジューテロクロロホルム(2ml)中
の塩化オキサリル(0.67g)を室温で乾燥ジューテ
ロクロロホルム(3ml)に溶かした2−フルオロイソ
酪酸(0.567g)の撹拌溶液に滴下した。滴下の途
中で1滴のDMFを添加した。2時間撹拌した後、溶液
は塩化2−フルオロブチリルを含んでいた。この溶液は
さらに精製することなく使用することができた。
NMR(CDCl、270MHz)δ1.68(6
H、d)ppm;H NMR(CDCl、254M
Hz、19F)δ−137.7(1F、多重項)pp
m;IR(CDCl)ν;180、1780c
−1
【0080】[実施例9]本実施例はルート8による2
−フルオロ−2−フルオロメチルプロピオン酸の製造を
説明するものである。
【0081】工程1 1−ベンゾイルオキシ−2−メチル−3−フルオロプロ
パン−2−オール(および異性体)の製造 1−ベンゾイルオキシメチル−1−メチルオキシラン
(9.6g)とトリエチルアミン/HF錯体(16g)
との混合物を90℃で2時間一緒に加熱した後、室温で
一晩保持した。さらに90℃で8時間加熱した後、室温
で一晩保持した。混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水
溶液に注意深く添加し、そしてエーテルで繰返し抽出し
た。一緒にした有機抽出物を水洗し、乾燥し(MgSO
上)そして減圧下に濃縮して、淡黄色の粘稠な油状物
(8.2g)を得た。この生成物はNMRによって1−
ベンゾイルオキシ−2−メチル−3−フルオロプロパン
−2−オール(1)と3−ベンゾイルオキシメチル−2
−フルオロ−2−メチルプロパン−1−オール(2)と
の2.5:1混合物であることが示され、またさらに精
製することなく次工程に使用することができた。 (1):H NMR(270MHz;CDCl)δ
1.33(3H、d)、2.60(1H、s)、4.3
6(2H、s)、4.49(2H、d)、7.47(2
H、t)、7.59(1H、t)、8.05(2H、
d);(2):H NMR(270MHz;CDCl
)δ1.48(3H、d)、2.5(1H、bs)、
3.74(2H、bd)、2.39〜4.58(2H、
m)、7.45(2H、t)、7.58(1H、t)、
8.05(2H、d)、ppm。
【0082】工程2 1−ベンゾイルオキシメチル−1,2−ジフルオロプロ
パンの製造 工程1の生成物(8.2g)を乾燥ジクロロメタン(5
0ml)に溶解し、溶液を0℃で窒素雰囲気下に撹拌し
た。三弗化ジエチルアミノ硫黄(6.2ml)を15分
に亘って分けて添加し、そしてさらに30分後、反応混
合物を室温に加温し、一晩放置した。混合物を水(50
0ml)に注入し、ヘキサン(2×150ml)で抽出
した。一緒にした抽出物を炭酸水素ナトリウム飽和水溶
液で洗浄し、乾燥し(MgSO上)そして減圧下に濃
縮して、黄色の流動性油状物として生成物(5.3g、
64%)を得た。H NMR(270MHz;CDC
)δ1.51(3H、dd)、4.39〜4.67
(4H、m)、7.48(2H、t)、7.60(1
H、t)、8.06(2H、d);19H NMR
(270MHz;CDCl)δ232.3(1F、d
t)、163.6(1F、m)ppm。
【0083】工程3 2−フルオロ−2−フルオロメチルプロパン−1−オー
ルの製造 工程2の生成物(7.8g)を室温でNaOHのメタノ
ール溶液(15ml、1%)中で撹拌した。1時間後
(gc分析によって出発原料が存在しないことが示され
た時)、混合物を計算量(215μl)の酢酸で中和し
た。メタノールを留去し、残留物を50mmHgで蒸留
した。80〜85℃で沸騰する留分を単離した。この留
分はNMRによって約20モル%の安息香酸メチルを含
む表題化合物から成ることが示された。H NMR
(270MHz;CDCl)δ1.39(3H、d
d)、2.00(3H、bs)、3.69(1H、
d)、3.76(1H、d)、4.45(1H、d)、
4.51(1H、d)ppm。
【0084】工程4 2−フルオロ−2−フルオロメチルプロパン酸の製造 工程3の生成物(1.13g)をアセトン(45ml)
に溶解し、溶液を氷浴中で冷却しながら撹拌した。ジョ
ーンズ試薬溶液[三酸化クロム(5.0g)、濃硫酸
(2.5ml)および水(22.5ml)から製造]を
添加し、冷却浴を取り外し、そして混合物を室温に加温
した。28時間後、沈降クロム塩を再溶解するのに十分
な水を添加し、そして混合物をジクロロメタンで繰返し
抽出した。一緒にした有機抽出物を乾燥し(MgSO
上)そして減圧下に濃縮して、淡黄色の油状物として表
題化合物の酸(800mg)を得た。H NMR(2
70MHz;CDCl)δ1.62(3H、dd)、
4.38〜4.90(2H、m)、8.3(1H、b
s)ppm。
【0085】[実施例10]本実施例はルート4による
2−フルオロ−2メチル酪酸の製造を説明するものであ
る。2−フルオロプロピオン酸(2.0g)を窒素雰囲
気下に−70℃で(乾燥THF、5mlの溶液として)
乾燥THF(40ml)中のリチウムジイソプロピルア
ミド(26mlのn−ブチルリチウムと6.59gの乾
燥ジイソプロピルアミンとから新たに製造)にゆっくり
と添加した。添加完了後、オレンジ色の溶液を30分間
撹拌し、そして乾燥THF(15ml)中のヨウ化エチ
ル(10.17g)をゆっくりと滴下した。次に、反応
混合物を一晩掛けてゆっくりと室温に加温した。その
後、混合物を冷却し、希塩酸で注意深く処理し、引き続
きエーテルで抽出した。エーテル溶液を硫酸マグネシウ
ム上で乾燥し、そして蒸発させて、青銅色の油状として
表題化合物の酸(0.89g)を得た。H NMR
(270MHz;CDCl)81.05(3H、
t)、1.60(3H、d)、1.80〜2.10(2
H、m)、6.90(1H、vbs)ppm。
【0086】[実施例11]本実施例はルート4による
2−フルオロ−2−メチルペンタン酸の製造を説明する
ものである。ヨウ化エチルの代わりにヨウ化n−プロピ
ルを使用すること以外は実施例10の手順を用いて、表
題化合物を得た。H NMR(270MHz;CDC
)δ0.95(3H、t)、1.20〜1.60
(2H、m)、1.62(3H、d)、1.70〜2.
05(2H、m)、6.70(vbs)ppm。
【0087】[実施例12]本実施例はルート9による
2−フルオロメチル−2,3,3,3−テトラフルオロ
プロパン酸メチルの製造を説明するものである。
【0088】工程1 2−ヒドロキシメチル−2,3,3,3−テトラフルオ
ロプロパン酸メチルの製造 2,3,3,3−テトラフルオロプロパン酸メチル(2
7.0g)を乾燥ジクロロメタンに溶解し、溶液を乾燥
窒素雰囲気下に0℃で撹拌した。ジクロロメタン(19
0ml)に溶解したトリフルオロメタンスルホン酸ジ−
n−ブチル硼素の1モル溶液を15分に亘って分けて添
加した。さらに15分後、温度を−10℃に下げて、ジ
イソプロピルエチルアミン(35ml)を分けて添加
し、そしてさらに2時間撹拌を続行した。パラホルムア
ルデヒド(100g、予めP上で真空乾燥したも
の)を180〜200℃に加熱し、得られたホルムアル
デヒドを約−10℃に温度を保持しながら乾燥窒素流中
で反応混合物中に通した。30分後、混合物を過酸化水
素30%水溶液(150ml)、pH7の燐酸緩衝液
(600ml)および砕氷の混合物に注入し、0℃で4
5分間撹拌した。混合物をジクロロメタン(3×200
ml)で抽出した。一緒にした抽出物を亜硫酸水素ナト
リウム溶液で洗浄し、乾燥し(MgSO上)そして減
圧下に濃縮して、黄色の油状物を得た。この油状物を酢
酸エチルに再溶解し、シリカゲルの厚いプラグ(plu
g)によって濾過し、それから減圧下に再度濃縮した。
粗生成物を酢酸エチルの25%ヘキサン溶液で溶離する
シリカ上でのクロマトグラフィーによって精製した。そ
の後、アスピレーターによる減圧(20mmHg)下に
65℃に加熱することによって、黄色の油状物として生
成物(4.8g)を得た。H NMR(270MH
z;CDCl)δ3.95(3H、s)、4.05〜
4.30(2H、m)、2.80(1H、bt)pp
m。
【0089】工程2 2−フルオロメチル−2,3,3,3−テトラフルオロ
プロパン酸メチルの製造 工程1に生成物(600mg)を乾燥ジクロロメタン
(5ml)に溶解し、0℃において乾燥窒素雰囲気下に
撹拌した。三弗化ジエチルアミノ硫黄(DAST、42
0μl)を分けて添加し、0℃で30分間撹拌を続行し
た。そして、混合物を室温で一晩放置した。さらにDA
ST(200μl)を分けて添加し、混合物を24時間
放置した。水を加え、混合物を撹拌してから、有機相を
分離し、炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(5ml)で
洗浄し、乾燥(MgSO上)した。大気圧下で濃縮し
た後、生成物をクーゲルロール(kugelrohr)
オーブン中(50℃、100mmHg)で蒸留し、無色
油状物として生成物(320mg)を得た。H NM
R(270MHz;CDCl)δ3.97(3H、
s)、4.70〜5.12(2H、m)ppm。
【0090】[実施例13]本実施例はルート9による
2−フルオロ−2−トリフルオロメチル−3−ブテン酸
メチルの製造を説明するものである。
【0091】工程1 2−フルオロ−2トリフルオロメチル−3−ヒドロキシ
ブタン酸メチルの製造 ジブチルボロントリフレート(dibutylboro
n triflate)(5g)を窒素雰囲気下に0℃
でジクロロメタンに溶かした2,3,3,3−テトラフ
ルオロプロピオン酸メチル(2.9g)の撹拌溶液に添
加した。15分後、溶液を−10℃に冷却し、ジイソプ
ロピルエチルアミン(3.8ml)を分けて添加した。
30分後、温度を−10℃に保持しながら新たに蒸留し
たアセトアルデヒド(2ml)を細かく分けて添加し
た。反応混合物を−10℃で1時間撹拌した後、pH7
の燐酸緩衝液(60ml)、過酸化水素水溶液(100
vol;15ml)および砕氷の混合物で急冷し、そし
て1.5時間撹拌した。有機相を分離し、水性層をさら
にジクロロメタンで抽出した。一緒にした有機相をメタ
重亜硫酸ナトリウム水溶液および塩水で洗浄し、乾燥し
(MgSO上)そして減圧下に濃縮して、ピンク色の
油状物(2.2g)を得た。この油状物をクーゲルロー
ル装置を用いて蒸留した。40℃(空気浴温度)および
0.05mmHgで留出する留分を採集した。H N
MR(270MHz;CDCl)(ジアステレオマー
の50:50混合物に関するシグナルが記録された)δ
1.34(1.5H、d)、1.42(1.5H、
d)、2.2(1H、bs)、3.91(1.5H、b
s)、3.94(1.5H、s)、4.35〜4.52
(1H、m)ppm。
【0092】工程2 2−フルオロ−2−トリフルオロメチル−3−ブテン酸
メチルの製造 2−フルオロ−2−トリフルオロメチル−3−ヒドロキ
シブタン酸メチル(1g)およびジクロロメタン(5m
l)中のピリジン(440μl)を窒素雰囲気下に−1
0℃で撹拌した。ジクロロメタン(5ml)中の無水ト
リフルオロメタンスルホン酸(900μl)を滴下し、
得られた混合物を2時間撹拌した。工程1で製造した2
−フルオロ−2−トリフルオロメチル−3−トリフルオ
ロメチルスルホニルオキシブタン酸メチル溶液を1,8
−ジアゾビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DB
U、1.5ml)で処理し、還流下に1時間加熱した。
DBU(1.5ml)をさらに添加し、混合物を室温で
一晩放置した。赤色の溶液をHCl 5%水溶液および
炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2回)で洗浄し、乾燥
し(MgSO上)そして大気圧下で濃縮して、赤色油
状物を得た。この油状物をクーゲルロール装置を用いて
蒸留した。50℃(空気浴温度)および100mmHg
で留出する留分は所望の生成物であることがNMRによ
って示された。H NMR(270MHz;CDCl
)δ3.92(3H、s)、5.65(1H、d
d)、5.81(1H、d)、6.01(1H、dd
d)ppm。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/343 69/63 9279−4H 69/635 9279−4H 69/65 9279−4H (72)発明者 パトリツク・ジエルフ・クロウレー イギリス国.アールジイ12・6イーワイ. バークシヤー.ブラツクネル.ジヤロツ ツ・ヒル・リサーチ・ステーシヨン(番地 その他表示なし) (72)発明者 ケビン・ロバート・ローソン イギリス国.アールジイ12・6イーワイ. バークシヤー.ブラツクネル.ジヤロツ ツ・ヒル・リサーチ・ステーシヨン(番地 その他表示なし) (72)発明者 ダグラス・ジヨン・スミス イギリス国.アールジイ12・6イーワイ. バークシヤー.ブラツクネル.ジヤロツ ツ・ヒル・リサーチ・ステーシヨン(番地 その他表示なし) (72)発明者 ドン・ウオリツク・モスレー イギリス国.アールジイ12・6イーワイ. バークシヤー.ブラツクネル.ジヤロツ ツ・ヒル・リサーチ・ステーシヨン(番地 その他表示なし)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I) [式中、RはOH、Cl、C1−8アルコキシまたは場合
    により置換されているベンジルオキシであり、Rはメ
    チル、エチル、CHFまたはCFであり、そして、
    がメチル、エチルまたはCHFである場合、R
    はエチル、n−プロピルもしくはイソプロピル、アリ
    ル、場合により置換されているベンジル、プロパルギル
    またはCHFR(但し、RはH、メチルまたはエチ
    ルである)であり、そしてRがCFである場合、R
    はビニル、1−プロペニルまたは基C(R
    (R)R(但し、RはH、メチルまたはエチルで
    あり、RはH、F、Br、メチルまたはエチルであり、
    はHまたはFである)であり、あるいはRおよび
    は共にメチルであり、そしてRはCl、C3−8アル
    コキシまたはOHである。但し、RがOHである化合物
    は実質的に純粋な形にあり、またRがメチルであり、
    がエチル、アリルまたはベンジルである場合、Rは
    エトキシではなく、Rがメチルであり、RがCH
    Fである場合、Rはメトキシではなく、RおよびR
    が共にエチルである場合、RはOHまたはエトキシでは
    なく、そしてRがCFであり、Rがメチルである
    場合、Rはメトキシではないものとする]のフルオロア
    ルカン酸。
  2. 【請求項2】 RがOHまたはClであり、Rがメチ
    ル、CFまたはCHFであり、そして、Rがメチ
    ルまたはCHFである場合、Rはエチル、n−プロ
    ピルもしくはイソプロピル、アリル、プロパルギルまた
    はCHFR(但し、RはH、メチルまたはエチルで
    ある)であり、そしてRがCFである場合、R
    基C(R)(R)R(但し、RはH、メチルま
    たはエチルであり、RはH、F、Br、メチルまたはエ
    チルでありそしてRはHまたはFである)である請求
    項1記載の式(I)の化合物。
  3. 【請求項3】 RがOHであり、RがメチルまたはC
    であり、そして、Rがメチルである場合、R
    エチル、n−プロピルまたはCHFであり、そして、
    がCFである場合、Rはメチル、CHFまた
    はCHFCH3 である請求項1記載の式(I)の化合
    物。
  4. 【請求項4】 実質的に純粋な形の2−フルオロイソ酪
    酸である請求項1記載の化合物。
  5. 【請求項5】 イソ酪酸を含まない2−フルオロイソ酪
    酸である請求項1記載の化合物。
  6. 【請求項6】 3−フルオロイソ酪酸を含まない2−フ
    ルオロイソ酪酸である請求項1記載の化合物。
  7. 【請求項7】 塩化2−フルオロブチリルである請求項
    1記載の化合物。
  8. 【請求項8】 (i)RがC1−8アルコキシまたは場
    合により置換されているベンジルオキシである場合は、 (a)式(IV) の化合物を三弗化ジアルキルアミノ硫黄RNSF
    または三弗化硫黄と反応させるかまたは (b)式(VII) の2−フルオロ酢酸エステルを強塩基と反応させそして
    得られたアニオンを化合物RLで処理し;また (ii)RがOHである場合は、 (a)式(VIII) の2−フルオロ酢酸を強塩基と反応させそして得られた
    アニオンを化合物RLで処理するかまたは (b)式(VI) の化合物を酸水溶液または塩基で加水分解し;また (iii )RがClである場合は、 式(IX) の酸を塩素化剤と反応させ;また (iv)RがCHFRでありそしてRがOHまたはC
    1−8アルコキシである場合は、 式(XI) のオキシランを高温においてトリエチルアミン/弗化水
    素錯体で処理し、かくして生成された式(XII )および
    (XIII) の混合生成物を三弗化ジエチルアミノ硫黄と反応させ、
    そしてかくして生成された式(XIV) の生成物を通常の方法によって所望の生成物に転化し;
    また(v)RがCFであり、RがC(F)(R
    )RでありそしてRがOHまたはC1−8アルコキ
    シである場合は、式(XVI) の化合物をまずエチルジイソプロピルアミン中のトリフ
    ルオロメタンスルホン酸ジ−n−ブチル硼素で処理し、
    次のアルデヒドRCHOで処理し、そしてかくして生
    成された式(XVII) の化合物を通常の方法を用いて水酸基および基X′を変
    異させることによって所望の生成物に転化させる[但
    し、上記工程において、別に定めないかぎり、R、R
    、R、R、RおよびRは請求項1に示した意
    味を有するものであり、R′はC1−8アルキルまたは
    場合により置換されているベンジルであり、Rおよび
    はC1−4アルキルまたは一緒に結合してピペリジ
    ン、ピロリジンまたはモルホリン環を形成し、YはOま
    たはHであり、XはOP(但し、Pは保護基またはO
    Rである)であり、X′はOR′またはジアルキルアミ
    ノ基であり、そしてLは離脱基である]ことを特徴とす
    る請求項1記載の式(I)の化合物の製造方法。
JP3187844A 1990-07-27 1991-07-26 フルオロアルカン酸及びその製造方法 Pending JPH05132445A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB91082164 1990-04-17
GB909016577A GB9016577D0 (en) 1990-07-27 1990-07-27 Fungicide intermediates
GB90165770 1991-04-17
GB919108216A GB9108216D0 (en) 1991-04-18 1991-04-18 Fungicide intermediates

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05132445A true JPH05132445A (ja) 1993-05-28

Family

ID=26297393

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3187844A Pending JPH05132445A (ja) 1990-07-27 1991-07-26 フルオロアルカン酸及びその製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US5750778A (ja)
EP (1) EP0468681B1 (ja)
JP (1) JPH05132445A (ja)
KR (1) KR920002509A (ja)
CA (1) CA2047511A1 (ja)
DE (1) DE69109953T2 (ja)
GB (1) GB9115506D0 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011207800A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Central Glass Co Ltd 2−フルオロイソ酪酸エステルの製造方法

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0506059B1 (en) * 1991-03-27 1998-07-29 Idemitsu Kosan Company Limited Process for producing 2-fluoroisobutyric acid ester
DE19522703A1 (de) * 1995-06-22 1997-01-02 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von 2-Fluor-isobuttersäurealkylestern

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4030994A (en) * 1971-06-18 1977-06-21 Merck & Co., Inc. Substitutive fluorination of organic compounds
JPH03141241A (ja) * 1989-10-27 1991-06-17 Nippon Mining Co Ltd 光学活性な2―フルオロ―2―メチルアルカン酸の製造方法
JPH0739400A (ja) * 1993-08-02 1995-02-10 Sumitomo Chem Co Ltd オリゴヌクレオチドを用いる植物品種の識別方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4187381A (en) * 1973-08-06 1980-02-05 Hoffmann-La Roche Inc. 16-Substituted prostaglandins
US4036871A (en) * 1973-08-06 1977-07-19 Hoffmann-La Roche Inc. 11-Substituted prostaglandins
DE2350119A1 (de) * 1973-10-05 1975-04-10 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von 2-chloracrylsaeurechlorid
US4055574A (en) * 1976-07-01 1977-10-25 Syntex (U.S.A.) Inc. 6,11-Dihydrodibenzo-[b.e.]-thiepin-11-one-3-thioacetates
US4206137A (en) * 1978-03-27 1980-06-03 E. R. Squibb & Sons, Inc. Thioalkanoylalkanoic acid compounds
US4663320A (en) * 1983-02-16 1987-05-05 Syntex (U.S.A.) Inc. (2-oxo-1,2,3,5-tetrahydroimidazo[2,1-b]quinoazolinyl)oxyalkylamides, compositions and the use thereof
DE3326210A1 (de) * 1983-07-21 1985-01-31 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von fluorcarbonsaeuren
US4663336A (en) * 1985-07-01 1987-05-05 E. R. Squibb & Sons, Inc. 7-oxabicycloheptane substituted diamide and its congener prostaglandin analogs useful in the treatment of thrombotic disease
US4665091A (en) * 1985-11-04 1987-05-12 Merck & Co., Inc. Macrocyclic lactone HMG-CoA reductase inhibitors
US4663337A (en) * 1986-04-18 1987-05-05 E. R. Squibb & Sons, Inc. 7-oxabicycloheptane substituted amides useful in the treatment of thrombotic disease
EP0350334B1 (en) * 1988-07-08 1993-10-27 Nikko Kyodo Co., Ltd. A process for producing fluorine-containing compounds
IE62559B1 (en) * 1989-02-02 1995-02-08 Ici Plc Fungicides
ATE142630T1 (de) * 1989-02-20 1996-09-15 Idemitsu Kosan Co Triazin-derivate und unkrautvertilgungsmittel daraus

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4030994A (en) * 1971-06-18 1977-06-21 Merck & Co., Inc. Substitutive fluorination of organic compounds
JPH03141241A (ja) * 1989-10-27 1991-06-17 Nippon Mining Co Ltd 光学活性な2―フルオロ―2―メチルアルカン酸の製造方法
JPH0739400A (ja) * 1993-08-02 1995-02-10 Sumitomo Chem Co Ltd オリゴヌクレオチドを用いる植物品種の識別方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011207800A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Central Glass Co Ltd 2−フルオロイソ酪酸エステルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US5750778A (en) 1998-05-12
DE69109953T2 (de) 1995-09-21
GB9115506D0 (en) 1991-09-04
EP0468681A1 (en) 1992-01-29
KR920002509A (ko) 1992-02-28
EP0468681B1 (en) 1995-05-24
CA2047511A1 (en) 1992-01-28
DE69109953D1 (de) 1995-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0032121B1 (en) Substituted tetrafluorobenzyl alcohols and halides
US4539420A (en) Optically active 1-aromatic-group-substituted-1-alkanones and methods for their manufacture
JP4667035B2 (ja) 1,1−ビス(トリフルオロメチル)−1,3−ジオール類アクリル酸系エステルの製造方法
JP2690356B2 (ja) E7/z9―アルカジエン―1―オール及びそのヒドロキシル基で保護された誘導体の製法
JPH05132445A (ja) フルオロアルカン酸及びその製造方法
JPH06219987A (ja) α−フルオロ−β−ジカルボニル化合物の製造方法
JPH038329B2 (ja)
US4007217A (en) Process for producing 2-hydroxy-3-butenoic acid derivatives
JPS6334856B2 (ja)
US4083855A (en) Method for producing a γ-lactone
JP2001172223A (ja) 2−フルオロアクリル酸またはそのエステルの製造法
US4558148A (en) Fluorinated allylic compounds and a process for preparing these compounds
JPH09183749A (ja) 3,3−ジオキシ−4,4,4−トリフルオロ酪酸誘導体
JPH05339261A (ja) (ハロアルキル)ジベンゾチオ又はセレノフェニウムハロアルカンスルホナートの製造方法
US4894473A (en) Process for preparing 7-(2-hexyl-5-hydroxy-cyclopentyl)-heptanoic acid
Chiron New synthesis of royal jelly acid
JPS6034941B2 (ja) フルオロマロン酸エステルの製法
JP2000119221A (ja) (2,4,5−トリフルオロ−3−メトキシベンゾイル)酢酸エステル誘導体の製造方法及びその製造中間体
US4508913A (en) Dialkoxymethyl-butyrolactones
KR910008372B1 (ko) 할로겐화된 아로일아세트산 에스테르의 제조방법
JPS6034538B2 (ja) 2−クロル−2−ヒドロキシイミノ酢酸アルキルエステルの合成法
JP2520803B2 (ja) β−レゾルシル酸誘導体の製法
JP4324431B2 (ja) 3−メチルヘキサデカン二酸およびそのエステル類の製造方法
JPH0244459B2 (ja)
JPH0465065B2 (ja)