JPH07267690A - ガラス繊維用集束剤および樹脂強化用ガラス繊維 - Google Patents

ガラス繊維用集束剤および樹脂強化用ガラス繊維

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JPH07267690A
JPH07267690A JP6076580A JP7658094A JPH07267690A JP H07267690 A JPH07267690 A JP H07267690A JP 6076580 A JP6076580 A JP 6076580A JP 7658094 A JP7658094 A JP 7658094A JP H07267690 A JPH07267690 A JP H07267690A
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JP
Japan
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resin
glass fiber
sizing agent
weight
epoxy resin
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JP6076580A
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Kengo Ozaki
憲吾 尾崎
Akira Inoue
顕 井上
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Asahi Fiber Glass Co Ltd
Original Assignee
Asahi Fiber Glass Co Ltd
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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラス繊維の集束性に優れ、PET樹脂、P
BT樹脂、PC樹脂等の樹脂の強化材として使用した場
合に、機械的強度が高く、かつ色相が良好なガラス繊維
強化樹脂の成形体を得ることができるガラス繊維用集束
剤およびそれを付与した樹脂強化用ガラス繊維を提供す
る。 【構成】 ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリエチレ
ングリコールと多価アルコールとの重縮合物である水分
散性エーテル変性ビスフェノール型エポキシ樹脂を含有
するガラス繊維用集束剤を調製する。この集束剤をガラ
ス繊維に対して固形分として0.1 〜2.0 重量%付与して
ガラス繊維を集束し、必要に応じて所望の長さに切断し
て樹脂強化用ガラス繊維を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラス繊維用集束剤およ
び該ガラス繊維用集束剤を付与した樹脂強化用ガラス繊
維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂に使
用されるガラス繊維には、樹脂との接着性を高め、成形
体の強度を高めるために各種エポキシ樹脂を含有する集
束剤を付与することが知られている。
【0003】例えば、特開昭55-52340号公報では、ガラ
ス繊維強化熱可塑性ポリエステル樹脂に使用するガラス
繊維の集束剤に、ビスフェノール型エポキシ樹脂のよう
な多官能エポキシ化合物を含有させることが提案されて
いる。また、特開昭62-223040 号公報では、フェノキシ
樹脂とエポキシ樹脂とを90:10〜10:90 の割合で併用し
たガラス繊維用集束剤が提案されている。さらに、特開
昭63-248743 号公報では、ノボラック型エポキシ樹脂と
フェノキシ樹脂と窒素含有第四級シラン化合物を含有す
るガラス繊維用集束剤が提案されている。
【0004】しかしながら、ビスフェノール型エポキシ
樹脂のみをガラス繊維用集束剤の被膜形成剤として使用
した場合には、ビスフェノール型エポキシ樹脂が造膜性
に劣るため、ガラス繊維の集束性が悪く毛羽が発生しや
すい、即ちガラス繊維の取り扱い性が悪いという問題点
を有していた。また、集束性を改善するために、造膜性
を有するポリマー(前記フェノキシ樹脂等)を併用する
ことができるが、この集束剤を付与したガラス繊維を、
ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下PET樹脂とい
う)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下PBT樹
脂という)、ポリカーボネート樹脂(以下PC樹脂とい
う)等の熱可塑性樹脂の強化材に使用した場合には、充
分な強度を有する成形体が得られないという問題点を有
していた。
【0005】さらに、ノボラック型エポキシ樹脂を含有
する集束剤を付与したガラス繊維を、PET樹脂、PB
T樹脂、PC樹脂に配合してガラス繊維強化熱可塑性樹
脂とした場合には、混練および成形時の加熱によって成
形体が黄色に着色しやすく、色相の良い成形体を得るこ
とが難しいという問題点を有していた。
【0006】前記ビスフェノール型エポキシ樹脂および
ノボラック型エポキシ樹脂は、単独では水に溶解または
分散しないため、界面活性剤を用いて水に樹脂を分散さ
せ、水性エマルジョンとして集束剤の成分として使用し
ていた。しかし、界面活性剤は、ガラス繊維強化熱可塑
性樹脂のマトリックス樹脂と、ガラス繊維との集束剤を
介した接着の妨げとなる。そのため、強度の高いガラス
繊維強化熱可塑性樹脂の成形体を得ることが難しいとい
う問題を有していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有する前述の問題点を解消することにあり、集束
性が良好で、ガラス繊維の使用において毛羽の発生が少
なく、取り扱い性が良い新規な組成のガラス繊維用集束
剤を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、PET樹脂、PBT
樹脂、PC樹脂等の熱可塑性樹脂の強化材として使用し
た場合、機械的強度が高く、かつ、色相が良好な成形体
を得ることができる、新規な組成の集束剤を付与した樹
脂強化用ガラス繊維を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂とポリエチレングリコールと多価アルコールと
の重縮合物である水分散性エーテル変性ビスフェノール
型エポキシ樹脂を含有することを特徴とするガラス繊維
用集束剤と、かかる集束剤が付与されたことを特徴とす
る樹脂強化用ガラス繊維を提供する。
【0010】本発明において、水分散性エーテル変性ビ
スフェノール型エポキシ樹脂のエーテル変性とは、ビス
フェノール型エポキシ樹脂のようなポリマーの分子中
に、ポリエチレングリコールに代表されるポリエーテル
の分子を導入することを意味する。また、水分散性と
は、界面活性剤を使用することなく、ポリマーが自己乳
化して水に均一に分散できることを意味する。
【0011】次に、本発明を更に具体的に説明する。本
発明における水分散性エーテル変性ビスフェノール型エ
ポキシ樹脂を構成する3種類の成分としては、本発明の
ガラス繊維用集束剤の効果を充分得るために、以下のよ
うなものが好ましく使用される。
【0012】ビスフェノール型エポキシ樹脂としては、
樹脂の造膜性を確保する上で、エポキシ当量が180g/eq
以上のものが通常使用されるが、樹脂の造膜性を増やし
ガラス繊維の集束性を向上させるために、エポキシ当量
が450g/eq 以上のものが好ましい。
【0013】ポリエチレングリコールとしては、樹脂の
水分散性を確保する上で分子量が100 〜10,000のものが
好ましく使用されるが、水分散性エーテル変性ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂が好適に自己乳化するために分子
量が500 以上のものが、ガラス繊維強化樹脂の成形体の
高い機械的強度を得るために分子量が2,000 以下のもの
が更に好ましい。
【0014】多価アルコールとしては、水酸基を3個以
上有するものが好ましく使用され、3個未満の場合には
本発明の効果を充分に得ることができない。また、ガラ
ス繊維強化樹脂の成形体の高い機械的強度を得るため
に、水酸基を3個または4個有するものがより好まし
く、中でもグリセリン、トリメチロールプロパン、トリ
メチロールエタン、ペンタエストリット等が特に好まし
い。
【0015】本発明における水分散性エーテル変性ビス
フェノール型エポキシ樹脂は、前記のような3種類の成
分を重縮合することによって得たあもので、これらの成
分の重量割合は通常次の範囲で選択される。この範囲を
外れると本発明の効果を充分得ることができない。
【0016】ビスフェノール型エポキシ樹脂の重量割合
は、10〜95重量%が好ましく、ガラス繊維強化樹脂の成
形体の高い機械的強度を得るために50〜95重量%が更に
好ましい。
【0017】ポリエチレングリコールの重量割合は、5
〜60重量%が好ましく、15〜40重量%が特に好ましい。
この割合が低すぎると重縮合物の親水性が小さくなって
水分散性に劣り、高すぎるとガラス繊維強化樹脂の成形
体の機械的強化が低下する傾向がある。
【0018】多価アルコールの重量割合は、1〜30重量
%が好ましく、ガラス繊維強化樹脂の成形体の高い機械
的強度を得るために5〜20重量%が更に好ましい。これ
は、エポキシ樹脂分子のグリシジル基と、多価アルコー
ル分子の水酸基との反応を制御して、成形体の機械的強
度を好適な範囲とするためである。
【0019】本発明のガラス繊維用集束剤は、従来の集
束剤と同じようにシランカップリング剤を含有させるこ
とができる。本発明におけるシランカップリング剤とし
ては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−β−(アミノエチル)−N’−β−(アミ
ノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アニリノプロピルトリメトキシシランのようなアミ
ノシラン類や、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
シラン、β−(3,4 −エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシランのようなエポキシシラン類、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシランのようなクロルシラン
類、γ−メルカプトトリメトキシシランのようなメルカ
プトシラン、ビニルメトキシシラン、N−β−(N−ビ
ニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランのようなビニルシラン類、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランのようなアクリルシ
ラン類等から1つ以上選ばれたものが好ましく使用され
る。
【0020】本発明のガラス繊維用集束剤の水分散性エ
ーテル変性エポキシ樹脂およびシランカップリング剤の
含有量は、集束剤の効果を充分得るために、集束剤全体
に対して固形分としてそれぞれ1〜10重量%、0.1 〜5.
0 重量%が好ましい。ガラス繊維に好適な量の集束剤を
付与するために、それぞれ4〜8重量%、0.5 〜 2.0重
量%が更に好ましい。
【0021】本発明のガラス繊維用集束剤には、水分散
性エーテル変性ビスフェノール型エポキシ樹脂及びシラ
ンカップリング剤の他に、集束剤に潤滑性能を付与する
ために、更に潤滑剤を含有させることができる。
【0022】上記潤滑剤としては、従来の集束剤に用い
られているものが使用できる。例えば、キャデリンワッ
クス、カルナウバワックス、木ろう等の植物系ワック
ス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、
モンタンワックス、石油ワックス等の鉱物系ワックス、
脂肪酸アミドおよび、脂肪酸エステル系、芳香族エステ
ル系、脂肪酸エーテル系、芳香族エーテル系の界面活性
剤等が好ましく使用される。
【0023】この潤滑剤は、多すぎるとガラス繊維とマ
トリックス樹脂との接着を妨げることになり、不足すれ
ば充分な潤滑性能が得られないため、集束剤全体に対し
て固形分として0.05〜0.5 重量%程度添加するのが適当
である。
【0024】本発明のガラス繊維用集束剤を使用して、
樹脂強化用ガラス繊維、即ちガラス繊維ストランドを常
法により製造することができる。この場合、ガラス繊維
の集束性およびガラス繊維強化樹脂の成形体の強度を好
適にするために集束剤の付与量はガラス繊維に対して固
形分として0.1 〜2.0 重量%、好ましくは0.5 〜1.2重
量%とするのが適当である。
【0025】上記ガラス繊維ストランドは、乾燥、切断
してチョップドストランド(以下本CSという)とな
し、または連続した繊維の状態で、PET樹脂、PBT
樹脂、PC樹脂等の熱可塑性樹脂に配合して、強化材と
して使用する。ガラス繊維ストランドを切断する場合の
乾燥は、通常は切断工程後に行うが、ストランドを乾燥
した後に切断を行っても良い。
【0026】こうして得られた本CSとPET樹脂、P
BT樹脂またはPC樹脂とを使用して、ガラス繊維強化
樹脂を製造する方法は、特に限定なく、公知の方法を使
用できる。例えば、本CSをPET樹脂、PBT樹脂ま
たはPC樹脂に配合してエクストルーダーで混練してペ
レットとなし、このペレットを原料としてインジェクシ
ョンモールド法により成形することによって、ガラス繊
維強化樹脂の成形体を得ることができる。なお、本CS
は、特にPET樹脂、PBT樹脂、PC樹脂の強化材に
適しているが、他の樹脂の強化材として使用することも
できる。
【0027】また、成形体中の本CSの量は、使用する
樹脂、成形体の種類等により適宜選択されるが、通常は
5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%とするのが適当
である。
【0028】
【作用】本発明のガラス繊維用集束剤に含まれる水分散
性エーテル変性ビスフェノール型エポキシ樹脂は、ビス
フェノール型エポキシ樹脂をエーテル変性することによ
り、従来のビスフェノール型エポキシ樹脂に比べて優れ
た造膜性を有するため、ガラス繊維の集束性および取り
扱い性が向上する。
【0029】また、上記水分散性エーテル変性ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂は、界面活性剤を使用することな
く水に分散することができる。よって、界面活性剤がガ
ラス繊維とマトリックス樹脂との本発明の集束剤を介し
た接着を妨げることがないため、ガラス繊維強化樹脂の
成形体の強度が向上する。
【0030】更に、本発明のガラス繊維用集束剤は、混
練および成形時の加熱によって変色しやすいノボラック
型エポキシ樹脂成分を含まないため、ガラス繊維強化樹
脂の成形体の色相の悪化をおこさない。
【0031】
【実施例】以下に、本発明の実施例および比較例を説明
する。 <実施例1>エポキシ当量が450g/eq のビスフェノール
A型エポキシ樹脂75重量%と、分子量が1000のポリエチ
レングリコール20重量%と、トリメチロールプロパン5
重量%との重縮合物である水分散性エーテル変性ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂が集束剤全体に対して固形分
として6.0 重量%、γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランが同様に1.0 重量%、植物系ワックスが同様に0.3
重量%、水が92.7重量%から成る本発明の集束剤を使用
して、直径13μmのガラス繊維フィラメント1000本を集
束してガラス繊維ストランドを得た。集束剤の付与量
は、ガラス繊維に対して固形分として1.0 重量%とし
た。
【0032】上記ガラス繊維ストランドを切断、乾燥し
て長さ3mmのチョップドストランドを得た。このチョッ
プドストランドの性能を、後述の試験例1〜3の方法に
よって評価した。結果を表1に示す。
【0033】<比較例1>実施例1の集束剤に使用した
水分散性エーテル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂
に代えて、エポキシ当量450g/eq のビスフェノールA型
エポキシ樹脂を使用する以外は、実施例1と同様な方法
によってチョップドストランドを得た。このチョップド
ストランドの性能を、後述の試験例1〜3の方法によっ
て評価した。結果を表1に示す。
【0034】<比較例2>実施例1の集束剤に使用した
水分散性エーテル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂
に代えて、エポキシ当量150g/eq のノボラック型エポキ
シ樹脂を使用する以外は実施例1と同様な方法によって
チョップドストランドを得た。このチョップドストラン
ドの性能を後述の試験例1〜3の方法によって評価し
た。結果を表1に示す。
【0035】<比較例3>実施例1の集束剤に使用した
水分散性エーテル変性ビスフェノールA型エポキシ樹脂
に代えて、ウレタン樹脂を使用する以外は実施例1と同
様な方法によってチョップドストランドを得た。このチ
ョップドストランドの性能を後述の試験例1〜3の方法
によって評価した。結果を表1に示す。
【0036】<試験例1>実施例1および比較例1〜3
で得たチョップドストランド3kgを、5リットルのミキ
サーに入れ、30分間撹拌した後、ふるいによって毛羽を
分離し、発生した毛羽の重量を測定してガラス繊維の集
束性の度合を判定する指標とした。
【0037】<試験例2>実施例1および比較例1〜3
で得たチョップドストランド30重量部と、PBT樹脂70
重量部とを280 ℃でエクストルーダーによって混練して
ペレット化し、インジェクションモールド法により成形
して試験片を得た。
【0038】上記試験片について、ASTM D638 号の方法
により引張強度を、ASTM D790 号の方法により曲げ強度
を、ASTM D256 号の方法によりIzod衝撃強度(1/8 イン
チノッチ付)を、JIS Z8722 およびJIS Z8730 の方法に
より色相を測定した。
【0039】<試験例3>実施例1および比較例1〜3
で得たチョップドストランド30重量部と、PC樹脂70重
量部とを300 ℃でエクストルーダーによって混練してペ
レット化し、インジェクションモールド法により成形し
て試験片を得た。
【0040】上記試験片について、試験例2と同じ方法
によって引張強度、曲げ強度、Izod衝撃強度、色相を測
定した。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示されるように、実施例1のガラス
チョップドストランドは、一般に集束性が良いといわれ
ているウレタン樹脂を含有する集束剤を付与した比較例
3のガラスチョップドストランドと同等な良好な集束性
を示し、従来のビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有
する集束剤を付与した比較例1のガラスチョップドスト
ランドと比較すると、集束性は大きく向上している。
【0043】また、PBT樹脂またはPC樹脂をマトリ
ックス樹脂としたガラス繊維強化樹脂において、実施例
1のガラスチョップドストランドを用いた試験片は、比
較例1および3のガラスチョップドストランドを用いた
試験片と比較して、機械的強度が高い。更に、実施例1
のガラスチョップドストランドを用いた試験片は、比較
例3およびノボラック型エポキシ樹脂を含有する集束剤
を付与した比較例2のガラスチョップドストランドを用
いた試験片と比較して、色相が良好である。
【0044】
【発明の効果】本発明のガラス繊維用集束剤は、水分散
性エーテル変性ビスフェノール型エポキシ樹脂を含有す
るので、この集束剤を付与したガラス繊維は、従来のビ
スフェノール型エポキシ樹脂を含有する集束剤を付与し
たガラス繊維と比較して、毛羽の発生が少ない。即ち、
集束性が良好で、取扱い性に優れている。更に、本発明
の集束剤を付与したガラス繊維を特にPET樹脂、PB
T樹脂またはPC樹脂等に配合する強化剤として使用し
た場合は、従来の集束剤を付与したガラス繊維を使用し
た場合と比較して、機械的強度が高く、かつ色相が良好
なガラス繊維強化樹脂の成形体を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビスフェノール型エポキシ樹脂とポリエ
    チレングリコールと多価アルコールとの重縮合物である
    水分散性エーテル変性ビスフェノール型エポキシ樹脂を
    含有することを特徴とするガラス繊維用集束剤。
  2. 【請求項2】 前記水分散性エーテル変性ビスフェノー
    ル型エポキシ樹脂を、集束剤全体に対して固形分として
    1〜10重量%含有する請求項1に記載のガラス繊維用集
    束剤。
  3. 【請求項3】 前記ビスフェノール型エポキシ樹脂はエ
    ポキシ当量が180g/eq 以上であり、前記ポリエチレング
    リコールは分子量が100 〜10,000であり、前記多価アル
    コールは水酸基を3個以上有するものであって、かつ、
    重縮合物である水分散性エーテル変性ビスフェノール型
    エポキシ樹脂の分子中のビスフェノール型エポキシ樹脂
    と、ポリエチレングリコールと、多価アルコールとの重
    量割合が、10〜95重量%:5〜60重量%:1〜30重量%
    である請求項1または2に記載のガラス繊維用集束剤。
  4. 【請求項4】 前記水分散性エーテル変性ビスフェノー
    ル型エポキシ樹脂の他に、シランカップリング剤を集束
    剤全体に対して固形分として0.1 〜5.0 重量%含む請求
    項1〜3のいずれか1つに記載のガラス繊維用集束剤。
  5. 【請求項5】 前記シランカップリング剤は、アミノシ
    ラン、エポキシシラン、クロルシラン、メルカプトシラ
    ン、ビニルシラン、アクリルシランの中から1つ以上選
    ばれたものである請求項4に記載のガラス繊維用集束
    剤。
  6. 【請求項6】 ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリ
    ブチレンテレフタレート樹脂またはポリカーボネート樹
    脂の強化用ガラス繊維であって、請求項1〜5のいずれ
    か1つに記載のガラス繊維用集束剤が、ガラス繊維に対
    して固形分として0.1 〜2.0 重量%付与されていること
    を特徴とする樹脂強化用ガラス繊維。
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