JPH07277779A - ガラス繊維用集束剤 - Google Patents

ガラス繊維用集束剤

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Publication number
JPH07277779A
JPH07277779A JP6093126A JP9312694A JPH07277779A JP H07277779 A JPH07277779 A JP H07277779A JP 6093126 A JP6093126 A JP 6093126A JP 9312694 A JP9312694 A JP 9312694A JP H07277779 A JPH07277779 A JP H07277779A
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JP
Japan
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glass fiber
weight
collecting agent
resin
sizing agent
Prior art date
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Pending
Application number
JP6093126A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Otani
昌功 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nippon Electric Glass Co Ltd filed Critical Nippon Electric Glass Co Ltd
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  • Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、ガラス繊維をPBT樹脂や
PET樹脂の補強材とした場合でも、FRTPの機械的
強度を向上させる効果が大きく、しかも着色を抑え、優
れた耐熱水性を附与することが可能なガラス繊維用集束
剤を提供することである。 【構成】 本発明のガラス繊維用集束剤は、化学式 【化1】 の構造を有するエポキシエマルジョンあるいはその水溶
液を含有してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス繊維用集束剤に
関し、より具体的には、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂
(以下、FRTPという)の補強材として使用するガラ
ス繊維に塗布するのに適した集束剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ガラス繊維を製造する場合、まず溶融ガ
ラスを白金製ブッシングの底部に形成された多数のノズ
ルから引き出すことによって繊維化した後、その表面に
集束剤を塗布してから集束することによってストランド
を作製し、それを巻き取る方法が採られる。
【0003】またFRTPを製造する場合には、上記の
ガラス繊維を所定長に切断してチョップドストランドを
作製した後、これを熱可塑性樹脂と加熱しながら混練
し、次いで各種の成形法によって所定形状に成形する方
法が採られる。
【0004】一般にガラス繊維の集束剤は、皮膜形成剤
としての合成樹脂エマルジョン、カップリング剤、潤滑
剤、帯電防止剤等の成分から構成されている。また皮膜
形成剤としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビ
ニル樹脂、エポキシ樹脂等が使用される。
【0005】これらの皮膜形成剤の中で、エポキシ樹脂
は、他の基との反応性の高いグリシジル基をその分子鎖
中に有しており、集束剤成分やマトリックス樹脂との接
着性が良いため、幅広く使用されている。
【0006】エポキシ樹脂としては、一般にビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、O−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、水
添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等が使用されるが、
特にFRTPのマトリックス樹脂としてPBT樹脂やP
ET樹脂等のポリエステル系樹脂を使用する場合、上記
エポキシ樹脂を集束剤の皮膜形成剤として塗布したガラ
ス繊維は、他の皮膜形成剤を塗布したガラス繊維に比べ
て、機械的強度を向上させる効果がはるかに大きい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら集束剤の
皮膜形成剤として、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂やO−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を使用し
たガラス繊維を補強材として使用したFRTPは着色し
やすく、特にFRTPを淡色に着色する場合に所望の色
調が得られ難くなるといった問題が発生する。
【0008】またビスフェノールA型エポキシ樹脂や水
添ビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用した場合は、
FRTPの耐熱水性が悪くなるという問題がある。耐熱
水性が悪いということは、FRTP製品を高温高湿下で
長期間使用する場合、強度が低下して劣化しやすくなる
ということであり、例えば炊飯器やアイロン等の蒸気に
曝される用途に使用する場合には、致命的な欠陥とな
る。
【0009】本発明の目的は、ガラス繊維をPBT樹脂
やPET樹脂の補強材として使用した場合でも、FRT
Pの機械的強度を向上させる効果が大きく、しかも着色
を抑え、優れた耐熱水性を附与することが可能なガラス
繊維用集束剤を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々の実験
を重ねた結果、従来より皮膜形成剤として使用されてい
るエポキシ樹脂は、全て芳香族環を持つものであるが、
脂環族を持つエポキシ樹脂を使用すると、FRTPの着
色が抑制され、しかも特定の構造を有する脂環族エポキ
シを使用すると、FRTPの耐熱水性も良くなることを
見いだし、本発明として提案するに至った。
【0011】すなわち本発明のガラス繊維用集束剤は、
化学式
【0012】
【化2】
【0013】の構造を有するエポキシエマルジョンある
いはその水溶液を含有してなることを特徴とする。
【0014】尚、この化学式においては、3≦(n1
2 +n3 )≦30である。
【0015】
【作用】上記の化学式の構造を有するエポキシは、芳香
族環を持たず、反応性に富むグリシジル基をその分子鎖
中に多く持つ、いわゆる多官能エポキシであるため、そ
のエマルジョンあるいはその水溶液を含有する集束剤を
ガラス繊維に塗布し、そのガラス繊維をFRTPの補強
材として使用すると、着色が少なく、しかも機械的強
度、特に耐熱水性に優れたFRTPが得られる。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明のガラス繊維
用集束剤を詳細に説明する。
【0017】(実施例1)まず化学式
【0018】
【化3】
【0019】の構造を有するエポキシエマルジョン(固
形分50重量%)16.0重量%、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン0.6重量%、脱イオン水8
3.4重量%からなる集束剤を準備した。
【0020】次いでこの集束剤を直径13μmのガラス
繊維の表面に塗布(付着量1.0重量%)した後、ガラ
ス繊維を3mmに切断することによってガラスチョップ
ドストランドを作製した。
【0021】このガラスチョップドストランド30重量
%と、PET樹脂70重量%を290℃に加熱しながら
混練したものを常法に従ってペレット化した後、このペ
レットを射出成形することによって成形体を得た。
【0022】(実施例2)集束剤として、実施例1と同
様のエポキシエマルジョン(固形分50重量%)16.
0重量%、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.
6重量%、脱イオン水83.4重量%からなる集束剤を
用いた以外は、実施例1と同一の条件でガラスチョップ
ドストランドを作製した。
【0023】次いでこのガラスチョップドストランド3
0重量%とPBT樹脂70重量%を260℃に加熱しな
がら混練したものを常法に従ってペレット化した後、こ
のペレットを射出成形することによって成形体を得た。
【0024】(比較例1)集束剤として、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン0.6重量%、ビスフ
ェノールA型エポキシエマルジョン(エポキシ当量45
0〜500、固形分55重量%)15.0重量%、脱イ
オン水84.4重量%からなる集束剤を用いた以外は、
実施例1と同一の条件で成形体を作製した。
【0025】(比較例2)集束剤として、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン0.6重量%、フェノ
ールノボラック型エポキシエマルジョン(エポキシ当量
180〜200、固形分50重量%)16.0重量%、
脱イオン水83.4重量%からなる集束剤を用いた以外
は、実施例1と同一の条件で成形体を作製した。
【0026】(比較例3)集束剤として、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン0.6重量%、ビスフェノー
ルA型エポキシエマルジョン(エポキシ当量450〜5
00、固形分55重量%)15.0重量%、脱イオン水
84.4重量%からなる集束剤を用いた以外は、実施例
2と同一の条件で成形体を作製した。
【0027】(比較例4)集束剤として、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン0.6重量%、フェノールノ
ボラック型エポキシエマルジョン(エポキシ当量180
〜200、固形分50重量%)16.0重量%、脱イオ
ン水83.4重量%からなる集束剤を用いた以外は、実
施例2と同一の条件で成形体を作製した。
【0028】実施例及び比較例の各成形体について、常
態と熱水後の引張強度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾ
ット衝撃強度、色相を測定し、表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】表1から明らかなように実施例1の成形体
と比較例1、2の成形体を比較すると、常態での引張強
度、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強度につい
ては、ほぼ同等であるが、熱水後の引張強度について
は、実施例1の成形体の方が、比較例1の成形体よりも
高かった。さらに実施例1の成形体は、比較例1、2の
成形体に比べて色相のL値が高く、b値が低かった。
【0031】また実施例2の成形体と比較例3、4の成
形体を比較すると、常態での引張強度、曲げ強度、曲げ
弾性率、アイゾット衝撃強度については、ほぼ同等であ
るが、熱水後の引張強度については、実施例2の成形体
の方が、比較例3の成形体よりも高かった。さらに実施
例2の成形体は、比較例3、4の成形体に比べて色相の
L値が高く、b値が低かった。
【0032】因に熱水後の引張強度は、成形体を121
℃、20時間の条件でオートクレーブ処理した後、引張
強度を求めたものであり、この値が大きいほど、耐熱水
性に優れていることになる。また色相のL値は、明るさ
を示し、b値は、黄色味を示すものであり、L値が大き
いほど、またb値が小さいほど、成形体の着色が少ない
ことになる。
【0033】尚、表中の引張強度は、ASTM D−6
38、曲げ強度と曲げ弾性率は、ASTM D−79
0、アイゾット衝撃強度はASTM D−256、色相
は、色差計を使用してJIS Z 8722及びJIS
Z 8730に基づいて測定したものである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明の集束剤を使用した
ガラス繊維を、PBT樹脂やPET樹脂の補強材として
使用した場合でも、FRTPの機械的強度、特に耐熱水
性を向上させる効果が大きく、しかも着色を抑えること
が可能である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学式 【化1】 の構造を有するエポキシエマルジョンあるいはその水溶
    液を含有してなることを特徴とするガラス繊維用集束
    剤。
JP6093126A 1994-04-05 1994-04-05 ガラス繊維用集束剤 Pending JPH07277779A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6093126A JPH07277779A (ja) 1994-04-05 1994-04-05 ガラス繊維用集束剤

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JP6093126A JPH07277779A (ja) 1994-04-05 1994-04-05 ガラス繊維用集束剤

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JPH07277779A true JPH07277779A (ja) 1995-10-24

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JP6093126A Pending JPH07277779A (ja) 1994-04-05 1994-04-05 ガラス繊維用集束剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001151857A (ja) * 1999-09-14 2001-06-05 Asahi Denka Kogyo Kk 水性樹脂組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001151857A (ja) * 1999-09-14 2001-06-05 Asahi Denka Kogyo Kk 水性樹脂組成物
JP4548916B2 (ja) * 1999-09-14 2010-09-22 株式会社Adeka 水性樹脂組成物

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