JPH07267493A - トラバース制御方法およびトラバース装置 - Google Patents

トラバース制御方法およびトラバース装置

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JPH07267493A
JPH07267493A JP8622594A JP8622594A JPH07267493A JP H07267493 A JPH07267493 A JP H07267493A JP 8622594 A JP8622594 A JP 8622594A JP 8622594 A JP8622594 A JP 8622594A JP H07267493 A JPH07267493 A JP H07267493A
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Takami Sugioka
隆美 杉岡
Yuichi Masaoka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リボン巻の発生と綾角変化による巻き締めや
パッケージ端の膨らみとを共に確実に防止し、高速化や
パッケージ径の大径化に対してもパッケージの品質と解
じょ性を向上させ得るトラバース制御方法と装置を実現
する。 【構成】 パッケージ径の増大に伴って所定のワインド
比の近傍に達すると、綾角が下限値から上限値に切り換
わるようトラバース回数を急速に上昇させ、トラバース
回数が綾角の上限値に対応する値に達し所定のワインド
比を外れた後は、綾角が上限値から下限値まで徐々にト
ラバース回数を低下させ、かつ、パッケージ中間層部付
近の所定範囲内の巻取り時における綾角の下限値を、そ
れ以後の外層部の巻取り時における綾角の下限値より大
きくして、中間層部でのパッケージ端面の膨らみを抑制
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラバース制御方法お
よびトラバース装置、特に糸条巻取中のリボン巻の発生
防止とパッケージの巻姿向上を図ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、糸条を高速でボビンホルダに巻
取りパッケージを形成する過程においては、糸条の綾角
を一定とする巻取りが行われる。この場合、ボビンホル
ダ回転数/トラバース回数(以下、ワインド比という)
が整数になるとき、パッケージの複数のターン層を形成
する糸が直接的に重なり合い、それらの糸が側方にスリ
ップすることでリボン巻が発生し易く、その結果とし
て、巻糸密度および質量分布のばらつきが生じ、これに
より解じょ性(糸の繰り出し特性)が悪化したり、巻取
中の振動で糸を傷めたりするといった不具合が生じる。
【0003】かかる不具合を解消するため、例えば次の
(ア)〜(ウ)の従来方法のように、ワインド比を適宜切り
換えることで、巻取中におけるリボン巻の発生を防止す
るようにしたものが開発されている。 (ア)特開昭59−43773号公報に記載のものは、
ワインド比が整数に接近したときトラバース回数の下限
値から、上限値に急速に切り換え、次いで上限から下限
へ急速に切り換えることが行われていた。
【0004】(イ)特公昭57−33264号公報に記
載の方法は、巻き取り中、所定時間毎にトラバース回数
を急激に上昇させて、切換え前のワインド比より小さく
なるようワインド比を段階的に切り換え、各段階の巻取
についてはワインド比が一定になるようにトラバース回
数を制御している。 (ウ)特公昭45−41060号公報に記載されている
方法によればトラバース回数の下限で巻き取り、ワイン
ド比が整数に近づくとトラバース回数を急速に上昇さ
せ、上昇したところで、リボン巻の発生しないワインド
比に添ってトラバース回数を下降する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のトラバース制御方法のいずれも、巻取り時に生ずる
糸の収縮によってパッケージ端面に膨らみが生じ易く、
パッケージ端面から糸が落ちて解じょ性が悪くなるとい
う欠点があった。すなわち、従来のトラバース制御方法
にあっては、綾角を所定の条件で上限と下限の間で変化
させるよう所定時間あたりのトラバース回数を変化さ
せ、リボン巻の発生防止を図っているが、上記不具合の
発生を確実に防止することができなかった。そのため、
特に高速化やパッケージ径の大径化に対応しようとする
場合、糸条パッケージの巻姿を含む品質向上および糸条
の解じょ性の向上を図ることが困難であった。
【0006】そこで本発明は、綾角の下限値と上限値を
設定して、該綾角の下限値から上限値への移行に際して
はトラバース回数を急速に上昇させ、その上限値から下
限値への移行に際してはトラバース回数を徐々に低下さ
せることにより、高速化やパッケージ径の大径化に対応
可能でかつリボン巻の発生を確実に防止するとともに、
少なくとも綾角の下限値をパッケージの巻き太りに応じ
て適当に変化させることにより、綾角の変化によって巻
き締めやパッケージ端の膨らみ(バルジ)が生じ易いと
いう問題をも解消して、高速化やパッケージ径の大径化
に対しても糸条パッケージの品質の向上および解じょ性
の向上を図ることのできるトラバース制御方法を実現
し、その方法を実施し得る優れたトラバース装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1記載の発明は、巻取中の綾角の下限値と上限値を
定めておき、パッケージを巻取る際、パッケージ径の増
大に伴って綾角を前記下限値と上限値の間で順次変化さ
せるとともに、前記トラバース回数が前記綾角の下限値
に対応する値に達すると、前記綾角が下限値から上限値
に切り換わるよう前記トラバース回数を急速に上昇さ
せ、前記トラバース回数が前記綾角の上限値に対応する
値に達した後、前記綾角が上限値から下限値まで徐々に
変化するよう、パッケージ径の増大に対してトラバース
回数を低下させるようにした糸条のトラバース制御方法
であって、パッケージ径が所定範囲内となる中間層部の
巻取り時における綾角の下限値を、それ以後の外層部の
巻取り時における綾角の下限値より大きくして、前記中
間層部でのパッケージ端面の膨らみを抑制するようにし
たものであり、請求項2記載の発明のように、前記中間
層部の巻取り時における綾角の下限値を、パッケージの
巻取り開始から該中間層部の巻取りに至るまでの内層部
の巻取り時における綾角の下限値より大きくすることも
できる。
【0008】すなわち、本発明に係るトラバース制御方
法は、このようにパッケージ端面に膨らみの生じ易い巻
取り領域を中間層部として、そのときの綾角の下限値
を、他の部分(前記膨らみの生じ難い部分)の綾角の下
限値より大きくすることで、パッケージ端面の膨らみを
抑制するものである。また、請求項3記載の発明に係る
トラバース装置は、図1にその基本概念図を示すよう
に、巻取開始時および所定パッケージ径に達した時に対
応する綾角の下限値、トラバースストローク、並びに回
避させるワインド比を設定する設定手段aと、パッケー
ジを装着したボビンホルダの所定時間あたりの回転数を
検出するホルダ回転数検出手段bと、設定手段aの設定
情報に基づき綾角を下限値から上限値に切り換えるため
のトラバース回数の上昇幅と、前記綾角を上限値から下
限値に徐々に減少させるようパッケージ径の増大に対し
てトラバース回数を低下させるための下降勾配とを算出
する切換え速度演算手段cと、ホルダ回転数検出手段b
の検出値および切換え速度演算手段cの算出結果に基づ
き、前記トラバース回数が前記綾角の下限値に対応する
値に達すると前記綾角が下限値から上限値に切り換わる
ようトラバース回数を前記上昇幅だけ急速に上昇させ、
前記トラバース回数が前記綾角の上限値に対応する値に
達した後、前記綾角が上限値から下限値に徐々に変化す
るようトラバース回数を前記下降勾配で低下させるトラ
バース回数演算手段dと、トラバース回数演算手段dの
出力に基づいて巻取糸条のトラバース回数を制御するト
ラバース機構eと、を備えたトラバース装置であって、
前記ホルダ回転数検出手段bの検出値および切換え速度
演算手段cの算出結果に基づき、前記パッケージ径が所
定範囲内となる中間層部の巻取り時における綾角の下限
値をそれ以後の外層部の巻取り時における綾角の下限値
より大きくするよう前記綾角の下限値に対応するトラバ
ース回数の下限値を変化させる下限値演算手段fを有す
ることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】請求項1、3記載の発明では、パッケージ径が
所定範囲内となる中間層部の巻取り時における綾角の下
限値が、それ以後の外層部の巻取り時における綾角の下
限値より大きくなるよう巻取りを行なう。したがって、
前記中間層部でパッケージの端面が膨らむ所謂バルジが
抑制されるとともに、外層部での綾角が大きくなって巻
き締めやそれによる巻き幅の減少が生じるのも抑制され
る。
【0010】請求項2記載の発明では、中間層部におけ
る綾角が外層部および内層部における綾角に対して相対
的に大きくなるような巻取りを行なうから、パッケージ
の内層部での巻き幅を十分に確保し、上述した中間層部
でバルジ抑制および外層部の巻き締め抑制等の作用と相
俟って解じょ性に優れた良好な巻姿のパッケージを得る
ことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。図2〜図11は請求項3記載の発明に係
るトラバース装置の一実施例を示す図であり、本装置は
請求項1記載の発明に係る第1実施例のトラバース制御
方法を実施する装置でもある。
【0012】まず、その装置の構成を説明する。図2に
おいて、1はボビンホルダであり、ボビンホルダ1には
ボビン2が装着されている。ボビンホルダ1とボビン2
は一体回転するとき、その周上に糸条を巻き取り、パッ
ケージ3を形成するようになっている。また、このパッ
ケージ3にはコンタクトローラ4が所定の接触圧で接触
して回転する。コンタクトローラ4の上方にはトラバー
スカム5が配設されており、トラバースカム5はパッケ
ージ3を形成する糸条の巻取り過程で糸条を所定方向に
トラバースさせる。ボビンホルダ1は駆動軸6を介して
モータ(誘導モータ)7に連結されており、モータ7は
インバータ8の出力に応じた周波数で回転してボビンホ
ルダ1を駆動する。また、トラバースカム5は駆動軸9
を介してモータ(誘導モータ)10に連結されており、モ
ータ10はインバータ11の出力に応じた周波数で回転しト
ラバースカム5を駆動する。上記トラバースカム5、駆
動軸9、モータ10およびインバータ11は全体としてトラ
バース機構12を構成している。
【0013】各インバータ8、11の出力制御はコントロ
ーラ13からの指令に基づいて行われており、コントロー
ラ13には電磁ピックアップ14、15からの信号が入力され
る。電磁ピックアップ14はコンタクトローラ4に連結さ
れたギヤ16に近接して配置され、ギヤ16の回転数を検出
して、間接的にコンタクトローラ4の回転数Nc を検知
する。電磁ピックアップ14およびギヤ16は全体として巻
取速度検出手段17を構成する。
【0014】一方、電磁ピックアップ15はトラバースカ
ム5の駆動軸9に連結されたギヤ18に近接して配置さ
れ、ギヤ18の回転数を検出して間接的にトラバースカム
5の回転数NT を検知する。電磁ピックアップ15および
ギヤ18は全体としてカム回転数検出手段19を構成する。
なお、ボビンホルダ1の回転数NB はボビンホルダ1の
駆動軸6に取り付けたギヤ26で電磁ピックアップ27によ
り検出される。ギヤ26および電磁ピックアップ27はホル
ダ回転数検出手段28を構成する。
【0015】コントローラ13には、さらに設定器20から
の信号が入力される。この設定器20は、糸条の巻取速度
V、巻き取られるパッケージのストロークS、ワインド
比の回避幅Z、並びに、巻取開始時の綾角の下限値およ
びパッケージ径、綾角の下限値を下降させ始める時点の
綾角の下限値およびパッケージ径、最大巻径に至るとき
の綾角の下限値およびパッケージ径等を設定するもの
で、この設定は例えば巻取機の操作者によって行われる
他、コントローラ13からのプログラムの情報に基づき設
定器自体によっても行われる。すなわち、設定器20は、
巻取開始時および所定パッケージ径に達した時に対応す
る綾角の下限値、トラバースストローク、並びに回避さ
せるワインド比等を設定する設定手段である。
【0016】また、コントローラ13は、CPU21、RO
M22、RAM23およびI/Oポート24により構成され
る。CPU21は、ROM22に書き込まれているプログラ
ムに従って必要とする外部データを取り込んだり、また
RAM23との間でデータの授受を行ったりしながら糸条
のトラバース制御に必要な処理値を演算処理し、必要に
応じて処理したデータをI/Oポート24へ出力する。I
/Oポート24に各センサ14、15、27や設定器20からの信
号が入力されるとともに、I/Oポート24からはインバ
ータ8、11への指令信号および表示器25への表示信号S
H 並びにインバータ8への回転数制御信号等が表示器25
へ出力される。ROM22はCPU21における実行プログ
ラムやデータを格納しており、RAM23は外部情報や演
算に使用するデータの一次記憶等を行う。また、表示器
25は表示信号SH に基づいて巻取制御に必要な情報を表
示する。
【0017】前記コントローラ13は切換え速度演算手段
としての機能を有しており、設定器20の設定情報に基づ
き、所定ワインドWで綾角θを下限値θL から上限値θ
H に切り換えるためのトラバース回数Tの上昇幅TH
と、前記綾角θを上限値θH から下限値θL に徐々に減
少させるようパッケージ径Dの増大に対してトラバース
回数Tを低下させるための下降勾配Cとを算出する。ま
た、コントローラ13は更にトラバース回数演算手段およ
び下限値演算手段の機能を有しており、ホルダ回転数検
出手段28の検出値および前記切換え速度演算手段として
の算出結果に基づき、後述するようにパッケージ径Dの
増大に対応して綾角θを所定のパターンで変化させるよ
うトラバース回数Tを変化させる。そして、特に所定パ
ッケージ径範囲内となる中間層部巻取り時の綾角下限値
θL が、それ以後の外層部巻取り時の綾角下限値θL よ
り大きくするように、トラバース回数の下限値TL を変
化させるようになっている。
【0018】次に、第1実施例のトラバース制御方法と
上記装置の制御動作を説明する。まず、このトラバース
制御方法を図4を用いて簡単に説明すると、本実施例で
は、パッケージを巻取る際、ワインド比Wの回避領域
(WN ±Zの範囲)内での巻取りを回避すべく、予め設
定されるトラバース回数Tの下限値TLN(但し、N=
1,2,3……)と上限値THNとの間でトラバース回数
Tを順次増減させ、これによって綾角θを同様なパター
ンで変化させる。すなわち、同図において、トラバース
回数Tが綾角θの下限値θLNに対応する値TLNに達し、
かつワインド比WN が前記回避をすべき値ELN(WN
Z)に達すると、綾角θが下限値θLNから上限値θHN
切り換わるようトラバース回数Tを急速に上昇させ、ト
ラバース回数Tが綾角θの上限値θHNに対応する値THN
に達すると、綾角θが上限値θHNから次の回避領域の下
限値θLN+1まで徐々に下降(変化)するよう、パッケー
ジ径Dの増大に対して、ワインド比一定となるトラバー
ス回数Tの変化より緩やかにトラバース回数Tを低下さ
せる。また、パッケージ径DがDb 以下となる所定範囲
内にある中間層部の巻取り時における綾角の下限値θa
(図4中のθL1およびそれより前の下限値に相当する)
を、それ以後の外層部の巻取り時における綾角θの下限
値(図4中のθL2,θL3,θL4に相当する)より大きく
するように、パッケージ径DがDb より大きくなり最大
パッケージ径Dc になるまでの外層部の巻取り範囲内
で、綾角θの下限値θLNを同図中の勾配直線Lb に沿っ
て所定の勾配で低下させ、最終的に下限値θc まで低下
させる。なお、ここでいう中間層部とは、巻取り条件か
ら経験的にバルジが発生し易いと予測される巻取り領域
をパッケージ径の範囲でとらえたときのその領域内の巻
取り層を指している。したがって、前記中間層部は、満
巻パッケージの径方向中間部付近の層である場合もある
し、巻取り開始から中間部付近までの巻取り層あるいは
巻取り開始直後の巻取り層である場合も考えられる。
【0019】以下、具体的な処理について説明するが、
ここでは、図4に対応して巻取り開始から所定のパッケ
ージ径Db まで綾角θを一定値θa とする場合で説明す
る。したがって、ここでは、巻取り開始から所定のパッ
ケージ径Db に達するまでの巻取り層の全てを指して中
間層部と呼ぶ。図3および図5は、上述のトラバース制
御を実施するためのプログラムを示すフローチャートで
ある。このトラバース制御プログラムはリボン巻回避領
域の軌跡の算出プログラム(JOB−1)とトラバース
回数算出プログラム(JOB−2)とに区分され、JO
B−1からJOB−2へと処理が行われる。
【0020】図3に示すJOB−1は、まず設定器20へ
の入力開始操作によりスタートする。すなわち、ステッ
プP1 でまず必要な情報、例えば糸条の巻取速度V、ト
ラバースのストロークS、図4に示すような巻取開始時
の綾角の下限値θa およびパッケージ径Da 、綾角の下
限値を下降させ始める時点の綾角の下限値θb およびパ
ッケージ径Db 、最大パッケージ径に至るときの綾角の
下限値θc およびパッケージ径Dc 、並びにワインド比
の回避幅Z等をセットする。なお、ワインド比の回避幅
Zは 0.05〜0.2 の範囲が好ましい。
【0021】次いで、P2 で次式(1)に従って巻取開始
時のワインド比Mを算出し、P3 でこれを整数化して整
数のワインド比W1 を求める。 なお、本実施例では切り捨てによって整数化しているが
切り上げ、四捨五入の何れを使用してもよい。また、ワ
インド比Mは、M=ボビンホルダ回転数/トラバース回
数と定義されているが、本実施例では前記ワインド比の
値を2倍にして0.5倍のワインド比をも回避するよう
にしている。
【0022】次いで、P4 では、ワインド比Mが整数ワ
インド比W1 の回避幅Z内にあるか(W1 −M≦Z)否
かを判別し、W1 −M>Zのとき(“NO”の場合)はワ
インド比Mが回避幅Z外にあると判断し、P5 に進んで
4 で求めた整数ワインド比W1 に〔1〕を加算する。
また、W1 −M≦Zのとき(“YES”の場合)はワイン
ド比Mが整数ワインド比W1 の回避幅Z内にあると判断
し、P4 からそのままP6 に進む。
【0023】次いで、P6 では切換カウント値Nをクリ
ア(N=1)してP7 に進み、前記P5 で求めたワイン
ド比W1 (WN )に回避幅Zを加算した値EL1(ELN
と、ワインド比W1 (WN )から回避幅Zを減算した値
EH1(EHN)とを、次式(2)、(3)により算出する。 ELN=WN +Z ……(2) EHN=WN −Z ……(3) 次いで、P8 でパッケージ径Dが所定のパッケージ径D
b 以下であるか否かを判別し、Db 以下であれば(“YE
S”の場合)、P9 で図4中の綾角θa に対応する直線
a と算出ワインド比ELNとの交点の座標に対応するθ
LN,DN を算出し、Db を超えていれば(“NO”の場
合)、P10で図4中の下降直線Lb と算出ワインド比E
LNとの交点の座標に対応するθLN,DN を算出する。次
いで、P11で算出ワインド比EHN,DN 時の綾角、すな
わち綾角の上限値θHNを次式(4)により算出する。
【0024】 次いで、P12に進み、綾角の下限値θLNと上限値θHN
対応するトラバース回数Tの下限値TLNと上限値THN
を次式(5)、(6)からそれぞれ算出する。
【0025】 次いで、P13で次式(7)に従ってパッケージ径DN のと
きの所定時間あたりのホルダ回転数BN を演算する。な
お、ボビン回転数BN は巻取速度VをπDN で除した値
であるから、パッケージ径DN が増大するのに伴って減
少する。
【0026】 次いでP14で、切換カウント値Nが〔1〕であるか否か
を判別し、N=1でなければ(“NO”の場合)、P15
綾角の下限値θLNの下降勾配CN-1 を次式(8)に従って
算出し、N=1であれば(“YES”の場合)、そのまま
16に進む。
【0027】 但し、CN-1 :下降勾配 TLN :今回算出したトラバース回数の下限 BN-1 :前回算出したボビンホルダの回転数 THN-1 :前回算出したトラバース回数の上限値 BN :今回算出したボビンホルダの回転数 次いで、P16では、上述のようにして算出したBN ,T
LN,THN,CN-1 をRAM23の所定エリアに記憶する。
【0028】次いで、P17に進み、パッケージ径DN
最大パッケージ径Dc を下回っている(DN <Dc )か
否かを判別し、“YES”であれば、P18で切換カウント
値Nをインクリメント(N=N+1)した後、P19で前
回のルーチンで求めたワインド比WN から〔1〕を減
じ、再びP7 に戻って、すなわち、上記P7 〜P19のス
テップを繰り返すことにより、綾角θの下限値θLNおよ
び上限値θHNに対応するトラバース速度の下限値TLN
よび上限値THNを順次算出する。また、P17での判別結
果が“NO”であれば、すなわちパッケージ径Dが最大パ
ッケージ径(巻取機の最大巻取径)Dc に達していれ
ば、トラバース回数Tの下限値TLNおよび上限値THN
算出が完了したと判断してJOB−1を終了し、次に続
くJOB−2に移行する。
【0029】図5は巻き取り中のトラバース回数算出プ
ログラム(JOB−2)を示すフローチャートである。
本プログラムはJOB−1の終了後、巻取機の起動指令
でボビンホルダ1とトラバース機構12とが起動され、所
定回転数に達するとP31で運転指令によりスタートす
る。巻取機の運転が開始されると、まずP32で設定値G
を初期化(G=0)し、P33でボビンホルダ回転数Bを
所定のサイクルで順次サンプリングし、P34でこのサン
プリングした回転数Bと最大パッケージ径Dc のときの
回転数BL とを比較する。なお、本実施例はボビンホル
ダ回転数Bに基づいてデータを読み出しているが、パッ
ケージ径Dから読み出すようにしてもよい。B≧BL
ときはP35でサンプリングした回転数Bと(JOB−
1)で算出したボビンホルダ回転数BN とを比較し、B
≧BN のときはP36で(JOB−1)で演算・記憶した
N+1 とCN の値を読み出す。一方、B<BN であれば
そのままP37に進む。P37では次式(9)に従ってトラバ
ース回数TO を演算する。
【0030】 TO =CN (BN+1 −B)+TLN+1 ……(9) 但し、CN :下降勾配 BN+1 :次の綾角の下限値θN+1 に対応するボビンホル
ダ回転数 B :今回サンプリングしたボビンホルダ回転数 TLN+1:次の綾角の下限値θN+1に対応するトラバース
回数の下限値 次いで、P38でサンプリングした回転数Bとボビンホル
ダ回転数BN とを比較し、B=BN のときはP39で設定
値Gに
〔0〕を代入する。また、B≠BN のときはP39
をジャンプしてP40に進む。P40では図6に示すように
予めメモリに記憶してあるデータからG=0に対応する
データΔTを読み出し、P41で次式(10)に従って基準値
Tを演算する。
【0031】T=K(TO +ΔT) ……(10) 但し、T :ピックアップ15からサンプリングしたトラ
バース回数と比較するための基準値 K :カムのターン数、ギヤ8の歯数等によって決定さ
れる定数(後述するトラバース回数の変動幅を決定する
係数となる) TO :P27で演算されたトラバース回数 ΔT:トラバース回数を所定の変動周期で変動させるた
めの値 次いで、P42でこの基準値Tとピックアップ15でサンプ
リングしたトラバース回転数とを比較し、これらの偏差
に基づいていわゆるPID制御を行ってモータ10に電力
を供給しているインバータ11の周波数を制御する。さら
に、P43で設定値Gと予め設定されている比較値Jとを
比較し、G≠JのときはP44で設定値Gに〔1〕を加
え、再びP33に戻る。一方、G=JのときはP45で前記
設定値Gに
〔0〕を代入し(G=0)、再びP33に戻っ
て上記P33〜P44(あるいはP45)のステップを繰り返
す。そして、P34でB<BL になると、すなわち巻径が
最大パッケージ径Dc に達すると、巻取可能なトラバー
ス回数Tの算出が完了したと判断して今回の処理を完了
する。
【0032】このようにして求めたトラバース回数で巻
き上げたパッケージ3の形状は、図9に示すように、径
方向の複数のトラバース回数切換え区域内で外側ほどパ
ッケージストロークが拡大するものとなっており、か
つ、トラバース回数Tが急速に上昇する場合、巻幅が前
に巻かれた巻幅より縮小するため、綾外れが生じ難い。
前述の図6に示すようなデータパターンに基づいて上記
各ステップを繰り返し処理すると、トラバース回数が
(K・ΔT)を変動幅(振幅)として周期tで変動する
図7に示すような特性を有するトラバース回数を得るこ
とができる。
【0033】なお、ここでの変動幅(K・ΔT)の大き
さは設定されるデータΔTの大きさにより、周期tの大
きさはJの設定値により決定される。この場合変動幅
(K・ΔT)はTL の 0.5〜8%、tは 0.5〜4sec
程度が望ましい。なお、ΔTのパターンは前記図6に示
すパターン以外にその運転条件に応じて例えば図8
(a)および(b)に示すようなパターンに設定しても
よい。
【0034】このように、本実施例におけるトラバース
制御では、巻取中にトラバース回数Tが綾角の下限値θ
L に対応する値に達し、かつワインド比Wが回避をすべ
き値に達すると、綾角θが下限値θL から上限値θH
切り換わるようトラバース回数Tを急速に上昇させる一
方、トラバース回数Tが綾角の上限値θH に対応する値
に達すると、その後、綾角θが上限値θH から下限値θ
L まで徐々に変化し、かつ、パッケージ径Dの増大に対
してトラバース回数Tをほぼ連続的に低下させるととも
に、綾角θが上限値θH から下限値θL に達するまでの
間、トラバース回数Tを所定の変動幅(K・ΔT)およ
び周期(t)で変動させるようにしている。
【0035】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例では、少なくとも整数のワインド比W1
2 ,W3 ・・・とその回避幅内(回避領域)のワイン
ド比とを回避するよう綾角θの下限値θLNと上限値θHN
が定められ、綾角θの下限値θLNから上限値θHNへはト
ラバース回数Tを急速に上昇させ、上限値θHNから次の
下限値θLN+1へは、パッケージ径Dの増大に伴い低下さ
せる。したがって、所定のワインド比Wと交差する時間
が短くなり、リボン巻の発生を確実に防止することがで
きる。
【0036】また、パッケージ径Dが所定範囲内(本実
施例ではDb 以下)となる中間層部の巻取り時における
綾角θの下限値θLNが、それ以後の外層部の巻取り時に
おける綾角θの下限値θLN'(但し、N’はNより大き
いカウント値)より大きくなるよう巻取りを行なうの
で、綾角θが小さくなるに従って若干テンションが小さ
くなるとともに綾角の低下により巻き幅が大きくなるた
め、中間層部のパッケージ3の端面が膨らむ所謂バルジ
が抑制されるとともに、外層部での綾角θが大きくなっ
て巻き締めやそれによる巻き幅の減少が生じるのも抑制
される。
【0037】このように、本実施例では、綾角の下限値
と上限値を設定するとともに、前記回避領域を通過する
綾角の下限値から上限値への移行に際してはトラバース
回数を急速に上昇させ、かつ、綾角を上限値から下限値
へ徐々に低下させるよう、パッケージ径Dの増大に対し
てトラバース回数Tを低下させることによって、高速化
やパッケージ径の大径化に対応可能でかつリボン巻の発
生を確実に防止することができ、しかも、綾角の下限値
をパッケージ径の変化に応じて適当に制御することによ
り、綾角の変化によって巻き締めやパッケージ端の膨ら
み(バルジ)が生じ易いという問題をも解消して、高速
化やパッケージ径の大径化に対しても糸条パッケージの
品質の向上および解じょ性の向上を図ることのできるト
ラバース制御方法およびトラバース装置を実現すること
ができる。
【0038】さらに、本実施例の装置では実際にトラバ
ース装置が運転される前にリボン巻の発生を適切に回避
するよう所定のデータを基にシミュレーションできるた
め、リボン巻の発生をより効果的に回避することができ
る。特に、今日のように少量多種生産される場合や銘柄
の変更が頻繁に行われる場合等に対応して、トラバース
ストロークを変更するという巻取機のFMS(フレキシ
ブル生産システム)化を容易に実施することができ、近
時のFMS化、自動化要求に対し適切に対応することが
できる。
【0039】なお、綾角の上限値から下限値への下降勾
配CN-1は、パッケージ径Dの増大に伴うボビンホルダ
回転数BN の減少に対してトラバース回数Tを低下させ
るものであれば、他の態様のものでもよい。例えば図1
0、図11に示すように、綾角一定期間を綾角の下降の
直後又は直前に設けることも考えられる(両図は巻取開
始から所定パッケージ径まで綾角の下限値を一定とした
場合のその下限値一定区間のみを示す)。さらに、トラ
バース回数の下限値TLNのみならず、下限値および上限
値共に変化させることも可能である。
【0040】また、本実施例ではモータ10をインダクシ
ョンモータとして、回転数をピックアップしてフィード
バック制御をしたが、インダクションでフィードバック
制御なしとしてもよい。また、同期モータを用いフィー
ドバック制御なしとしてもよい。さらに、トラバース制
御パターンをメモリに記憶するのでなく、例えば関数を
記憶させておきこの関数によって演算を行ってもよい
し、トラバース回数の上・下限値や下降勾配等を各々開
始操作時にインプットするようにしてもよい。
【0041】図12は請求項1、2記載の発明に係る第
2実施例のトラバース制御方法を説明する図である。同
図に示すように、本実施例では、パッケージ径が所定範
囲となる中間層部における綾角θが外層部および内層部
における綾角θに対して相対的に大きくなるように、巻
取り開始から所定パッケージ径Dt に達するまではパッ
ケージ径の増大に対応してトラバース回数Tの下限値T
L (綾角θの下限値θL )を一定の勾配で上昇させ、所
定パッケージ径Dt に達した後は、トラバース回数Tの
下限値TL を一定勾配で下降させるようにしており、こ
れにより、パッケージ径Dt の前後で巻き取られる中間
層部の巻取り時における綾角θの下限値θL2,θL3を、
巻取り開始から中間層部の巻取りに至るまでの内層部の
巻取り時における綾角θの下限値θL1より大きくしてい
る。
【0042】このようにすると、パッケージ3の内層部
での巻き幅を十分に確保し、上述した中間層部でバルジ
抑制および外層部の巻き締め抑制等の作用と相俟って解
じょ性に優れた良好な巻姿のパッケージを得ることがで
きる。図13は請求項1、2記載の発明に係る第3実施
例のトラバース制御方法を説明する図である。
【0043】同図に示すように、本実施例では、パッケ
ージ径がDt1からDt2までの所定範囲となる中間層部に
おける綾角θの下限値θL2,θL3が外層部および内層部
における綾角θの下限値θL1,θL4に対して相対的に大
きくなるように、巻取り開始から所定パッケージ径Dt1
に達するまではパッケージ径Dの増大に対応してトラバ
ース回数Tの下限値TL (綾角θの下限値θL )を一定
勾配で上昇させ、Dt1からDt2までの所定範囲内では一
定の下限値θL を保ち、パッケージ径Dt2に達した後
は、トラバース回数Tの下限値TL を一定勾配で下降さ
せるようにしている。
【0044】本実施例においても、上述の実施例と同様
にパッケージ3の内層部での巻き幅を十分に確保し、上
述した中間層部でバルジ抑制および外層部の巻き締め抑
制等の作用と相俟って解じょ性に優れた良好な巻姿のパ
ッケージを得ることができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、リボン巻
の発生を防止する所定のワインド比で綾角を急上昇さ
せ、その綾角を徐々に低下させるとともに、所定のパッ
ケージ径が所定範囲内となる中間層部の巻取り時におけ
る綾角の下限値がそれ以後の外層部の巻取り時における
綾角の下限値より大きくなるよう巻取りを行なうので、
前記中間層部でパッケージの端面が膨らむ所謂バルジを
抑制することができるとともに、外層部での綾角が大き
くなって巻き締めやそれによる巻き幅の減少が生じるの
を抑制することができる。したがって、バルジや巻き締
めによる悪影響をなくして、高速化やパッケージ径の大
径化に対しても糸条パッケージの品質の向上および解じ
ょ性の向上を図ることのできるトラバース制御方法を実
現することができる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、中間層部に
おける綾角が外層部および内層部における綾角に対して
相対的に大きくなるような巻取りを行なうので、パッケ
ージ内層部での巻き幅を十分に確保し、上述した中間層
部でバルジ抑制および外層部の巻き締め抑制等の作用と
相俟って解じょ性に優れた良好な巻姿のパッケージを得
ることができる。請求項3記載の発明によれば、パッケ
ージの端面が膨らむ所謂バルジを抑制するとともに、外
層部での巻き締めやそれによる巻き幅減少を抑制するこ
とができ、バルジや巻き締めによる悪影響をなくして高
速化やパッケージ径の大径化に対しても糸条パッケージ
の品質の向上および解じょ性の向上を図ることのできる
トラバース装置を提供することができる。さらに、近時
のFMS化、自動化要求に対し適切に対応することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトラバース装置の基本概念図であ
る。
【図2】本発明に係るトラバース装置の一実施例で、か
つ本発明に係るトラバース方法の第1実施例を実施する
装置の構成図である。
【図3】第1実施例におけるリボン巻回避領域の算出プ
ログラムを示すフローチャートである。
【図4】第1実施例のトラバース制御を説明するための
綾角(トラバース回数)とパッケージ径(ボビンホルダ
回転数)との関係を示す図である。
【図5】第1実施例におけるトラバース回数算出プログ
ラムを示すフローチャートである。
【図6】第1実施例のトラバース回数を所定の変動幅お
よび周期で変動させるためのデータを示す図である。
【図7】第1実施例のトラバース回数の変動パターンを
示す図である。
【図8】トラバース回数を所定の変動幅および周期で変
動させるためのデータの他の態様を示す図である。
【図9】第1実施例のトラバース制御方法を実施して巻
き取ったパッケージ形状を示す図である。
【図10】トラバース回数の制御パターンについての他
の態様を示す図である。
【図11】トラバース回数の制御パターンについての更
に他の態様を示す図である。
【図12】本発明に係るトラバース制御方法の第2実施
例を説明するための綾角(トラバース回数)とパッケー
ジ径(ボビンホルダ回転数)との関係を示す図である。
【図13】本発明に係るトラバース制御方法の第3実施
例を説明するための綾角(トラバース回数)とパッケー
ジ径(ボビンホルダ回転数)との関係を示す図である。
【符号の説明】
1……ボビンホルダ、 3……パッケージ、 4……コンタクトローラ、 8……インバータ(回転数制御手段)、 12……トラバース機構、 13……コントローラ(切換え速度演算手段、トラバース
回数演算手段、下限値演算手段)、 17……巻取速度検出手段、 20……設定器(設定手段)、 28……ホルダ回転数検出手段。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻取中の綾角の下限値と上限値を定めてお
    き、パッケージを巻取る際、パッケージ径の増大に伴っ
    て綾角を前記下限値と上限値の間で順次変化させるとと
    もに、前記トラバース回数が前記綾角の下限値に対応す
    る値に達すると、前記綾角が下限値から上限値に切り換
    わるよう前記トラバース回数を急速に上昇させ、前記ト
    ラバース回数が前記綾角の上限値に対応する値に達した
    後、前記綾角が上限値から下限値まで徐々に変化するよ
    う、パッケージ径の増大に対してトラバース回数を低下
    させるようにした糸条のトラバース制御方法であって、 パッケージ径が所定範囲内となる中間層部の巻取り時に
    おける綾角の下限値を、それ以後の外層部の巻取り時に
    おける綾角の下限値より大きくして、前記中間層部での
    パッケージ端面の膨らみを抑制するようにしたことを特
    徴とするトラバース制御方法。
  2. 【請求項2】前記中間層部の巻取り時における綾角の下
    限値を、パッケージの巻取り開始から該中間層部の巻取
    りに至るまでの内層部の巻取り時における綾角の下限値
    より大きくしたことを特徴とする請求項1記載のトラバ
    ース制御方法。
  3. 【請求項3】巻取開始時および所定パッケージ径に達し
    た時に対応する綾角の下限値、トラバースストローク、
    並びに回避させるワインド比を設定する設定手段と、 パッケージを装着したボビンホルダの所定時間あたりの
    回転数を検出するホルダ回転数検出手段と、 設定手段の設定情報に基づき、綾角を下限値から上限値
    に切り換えるためのトラバース回数の上昇幅と、前記綾
    角を上限値から下限値に徐々に減少させるようパッケー
    ジ径の増大に対してトラバース回数を低下させるための
    下降勾配とを算出する切換え速度演算手段と、 ホルダ回転数検出手段の検出値および切換え速度演算手
    段の算出結果に基づき、前記トラバース回数が前記綾角
    の下限値に対応する値に達すると、前記綾角が下限値か
    ら上限値に切り換わるようトラバース回数を前記上昇幅
    だけ急速に上昇させ、前記トラバース回数が前記綾角の
    上限値に対応する値に達した後、前記綾角が上限値から
    下限値に徐々に変化するようトラバース回数を前記下降
    勾配で低下させるトラバース回数演算手段と、 トラバース回数演算手段の出力に基づいて巻取糸条のト
    ラバース回数を制御するトラバース機構と、を備えたト
    ラバース装置であって、 前記ホルダ回転数検出手段の検出値および切換え速度演
    算手段の算出結果に基づき、前記パッケージ径が所定範
    囲内となる中間層部の巻取り時における綾角の下限値を
    それ以後の外層部の巻取り時における綾角の下限値より
    大きくするよう前記綾角の下限値に対応するトラバース
    回数の下限値を変化させる下限値演算手段を有すること
    を特徴とするトラバース装置。
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