JP2913547B2 - イカ釣機制御装置 - Google Patents
イカ釣機制御装置Info
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Description
に係り、特に、イカが釣れる水深を検知して、その水深
に合わせてイカ釣機の設定水深を設定し、それによっ
て、操業効率ひいては漁獲高の向上を図ることができる
ように工夫したものに関する。
舷、右舷に複数台のイカ釣機を設置し、これを集中制御
装置によって集中的に管理するように構成されている。
その際、各イカ釣機には設定水深が予め設定されてい
て、その設定水深の位置まで釣糸を垂下させるようにし
ている。例えばイカが遊泳している水深が90〜100
mあたりである場合、そのような範囲で設定水深を設定
するものである。
と次のような問題があった。既に説明したように、各イ
カ釣機は、例えば、90〜100mの範囲内で、所定の
値に設定された設定水深まで釣糸を垂下させるようにし
ている。一方、実際にイカが釣れる水深は操業を行って
みなければわからず、例えば、90m付近でイカが釣れ
ている場合でも、100mに設定されていれば、各イカ
釣機の釣糸は100mまで垂下されることになる。つま
り、実際にイカが釣れていないような水深位置まで釣糸
を無駄に垂下させてしまうことになり、1サイクルに要
する時間が余計にかかるという問題がある。逆に、95
m付近でイカが釣れるのに、設定水深が90mになって
いた場合には、イカが全く釣れないことになってしま
う。何れの場合も、操業効率が低下してひいては漁獲高
に影響を与えてしまうという問題があった。
ものでその目的とするところは、イカ釣機の設定水深
を、実際にイカが釣れる水深に合わせるように制御する
ことにより、操業効率の向上ひいては漁獲高の向上を図
ることが可能なイカ釣機制御装置を提供することにあ
る。
本願発明によるイカ釣機制御装置は、各イカ釣機の釣糸
に作用する力を検出する検出手段と、上記検出手段の検
出データに基づいてイカ釣機の設定水深を制御する制御
手段と、を具備し、上記制御手段は、検出手段によって
検出された力と予め設定された力とを比較する比較手段
と、比較手段による比較によって設定値以上の力が検出
された場合にそのときの水深を算出する水深算出手段
と、水深算出手段によって算出された水深に各イカ釣機
の設定水深を合わせる水深調整手段と、から構成されて
いることを特徴とするものである。又、複数台のイカ釣
機において設定値以上の力が検出された場合に、最も深
い水深に、あるいは最も浅い水深に、あるいは中間の水
深に、イカ釣機の設定水深を合わせるようにしたことを
特徴とするものである。さらに、上記したイカ釣機の制
御装置において、イカ釣機において釣糸を巻き上げ・巻
き下げする回転ドラムを回転させる駆動モータのトルク
を算出することにより、釣糸に作用する力を検出するよ
うにしたことを特徴とするものである。
は、実際にイカが釣れている水深を検知し、その水深に
基づいて、各イカ釣機の設定水深を制御しようとするも
のであり、それによって、操業効率ひいては漁獲高の向
上を図ろうとするものである。
本発明の一実施の形態を説明する。まず、図1を参照し
て、イカ釣船の概略構成を説明する。まず、イカ釣船1
があり、このイカ釣船1の左舷、右舷には、複数台のイ
カ釣機3が設置されていて、これら複数台のイカ釣機3
は、集中制御装置5によって集中的に制御されるように
なっている。又、上記集中制御装置5と各イカ釣機3と
の制御の関係をみてみると、図2に示すようなものとな
る。集中制御装置5は、各イカ釣機3をリアルタイムで
監視している。又、各イカ釣機3の内部構成は図3に示
すようになっている。即ち、各イカ釣機3は駆動モータ
4と、後述の固定子電流検出手段7と、シリアル回路8
を有している。上記イカ釣機3とシリアル回路8はCP
U、ROM、RAMからなる制御手段9によって後記の
制御を受ける。
いて説明する。まず、本実施の形態においては、いわゆ
るベクトル制御方法によって、駆動モータ4(各イカ釣
機3において回転ドラムを正転・逆転させるもの)のト
ルク電流を検出し、そのトルク電流に予め算出されてい
る定数(k)を乗じて釣糸に作用する力(F)を算出す
る。その力(F)は0〜20の段階で表される。この点
について、更に詳しく説明すると、予め試験によって釣
糸に一定の負荷を作用させて、その時のトルク電流を求
める。以下、負荷を変化させながら、トルク電流を求め
ていき、それによって、定数(k)を決定するものであ
る。又、力(F)を0〜20の段階で表す点であるが、
これは、例えば、1段階=1kgとし、イカが全く釣れ
ていない場合を「0」、標準的なサイズのイカが5杯釣
れている場合を「20」などと設定する。
(x)に設定されていて、検出された力(F)を表す段
階(y)と設定値(x)とを比較して、設定値(x)以
上の場合には、そのときの水深を算出し、その算出した
水深に基づいて、イカ釣機3の設定水深を制御するもの
である。
すると、図4に示すように、固定子電流検出手段7によ
って、駆動モータの固定子電流を検出する。この駆動モ
ータ4は、前述したように、釣糸を巻き上げ・巻き下げ
する回転ドラムを正転・逆転させるための駆動モータで
ある。上記固定子電流検出手段7からの信号に基づい
て、CPU9によって固定子電流を算出する。CPU9
は、算出した固定子電流を、トルク電流と励磁電流とに
分離して、トルク電流を算出する。すなわち、駆動モー
タ4の出力電流は、90°位相がずれた励磁電流とトル
ク電流との和によって表され、よって、固定子電流から
励磁電流を取り除くことにより、トルク電流を算出する
ことができる。尚、励磁電流は、駆動モータの特性に左
右されるものであり、駆動モータ自身の定数(鉄損、一
次銅損、モータ無負荷電流、漏れインダクタンス、一次
抵抗)を基に算出することができる。そして、このよう
にして算出したトルク電流は、実際のモータートルクに
比例しており、それによって、実際のトルクを算出する
ことができる。このトルクによって、既に述べた力の段
階(y)を特定するものである。
明する。まず、イカ釣機3が巻き上げ中であるか否かの
判別がなされる(ステップ1(S1))。イカ釣機3が
巻き上げ中でなければステップ2(S2)に移行して、
フラグを「0」とする。イカ釣機3が巻き上げ中の場合
には、ステップ3(S3)に移行して、フラグが「0」
か否かの判別がなされる。フラグが「0」の場合には、
実際に釣糸に作用している力(y)をCPU9により算
出する(ステップ4(S4))。これは、上記したよう
に、トルク電流を求め、それに定数(k)を乗じ、それ
に基づいて段階をきめることにより求められる。つぎ
に、ステップ5(S5)に移行して、この算出した力
(y)と予め設定された設定値(x)とを比較する。そ
して、設定値(x)以上の場合には、そのときの水深を
検知して、それに基づいて各イカ釣機3の設定水深を制
御するものである(ステップ6(S6))。次に、ステ
ップ7(S7)に移行して、フラグを「1」にする。こ
のフラグ設定(フラグ=1)により、1サイクルにおい
て実際に釣糸に作用している力(y)が予め設定された
設定値(x)以上であることを重複して伝達することが
回避される。なお、設定値(x)を「10」と設定した
場合において、あるイカ釣機3では90mの位置で「1
0」という値が検出され、またあるイカ釣機3では80
mの位置で「20」という値が検出されたときは、集中
制御装置5では「10」以上の値となったときにそのイ
カ釣機3の水深のみを対象とするため、80mと90m
を比較して大きい方の90mを採用することになる。つ
まり、複数台のイカ釣機において設定値以上の力が検出
された場合には、算出した力(y)が「10」であって
も「20」であっても処理は同一となる。
すると、例えば、複数台のイカ釣機3において、設定値
(x)以上の力が検出されたとする。その場合には、最
も深い水深を採用し、その水深を全てのイカ釣機3の設
定水深にするものである。そのようにすることにより、
広範囲にわたってイカを釣ることが可能となる。つま
り、比較的浅い箇所における設定値(x)以上のイカ釣
機についても、別のイカ釣機がさらに深いところでイカ
を釣っているのであるから、そのような深い水深の所ま
で釣糸を下ろすことにより、より広範囲な領域でイカを
釣ることができると考えられるからである。又、この場
合、その最も深い水深に対してさらにα分だけ設定水深
を大きくすることが行われる。例えば、釣糸の構成を最
上位の針から最下位の針迄が30m程度であり、さら
に、最下位の針から錘迄が5m程度の場合について考え
てみると、最も深い水深位置に最上位の針を位置させよ
うとすれば、設定値(x)を水深に対して、さらに、
(30+5)だけ深く設定する必要がある。これが上記
αである。このようにすることにより、全ての針によっ
て効率の良い操業が可能となる。
ものではない。例えば複数台のイカ釣機3において設定
値以上の力が検出された場合の制御の方法として〔00
11〕では最も深い水深にイカ釣機3の設定水深を合わ
せるようにする場合を述べたが、これを最も浅い水深に
イカ釣機3の設定水深を合わせるようにすることもでき
る。前者(〔0011〕)は漁獲高を第一に考えた場合
の制御であり、後者はイカ釣機3の効率を第一に考えた
場合の制御である。さらに、効率と漁獲高を折衷させる
制御とする場合は中間の水深にイカ釣機3の設定水深を
合わせるようにすることもできる。また、上記した実施
の形態では駆動モータ4に交流モータを用いた場合で説
明したが、駆動モータ4として直流モータを用いること
もできる。後者の場合は、モータ電流を直接測定するこ
とによりトルクを算出することができる。さらに交流モ
ータを用いた場合においても、ベクトル制御以外の方
法、例えば、指令周波数と実周波数との差を用いること
により(例えば、60回転で駆動モータ4を回している
時に実回転が57回転であったならば、どの程度のトル
クなのかは予め測定しておくことにより判る)、トルク
を算出することができる。
機制御装置によると、実際にイカが釣れる水深を検知し
て、その水深にイカ釣機の設定水深を合わせるように制
御しているので、それによって、操業効率の向上ひいて
は漁獲高の向上を図ることが可能になった。
体の概略構成を示す平面図である。
体の制御の構成を示す図である。
内部の制御の構成を示す図である。
御を説明するためのブロック図である。
するフローチャートである。
Claims (5)
- 【請求項1】 各イカ釣機の釣糸に作用する力を検出す
る検出手段と、上記検出手段の検出データに基づいてイ
カ釣機の設定水深を制御する制御手段と、を具備し、上
記制御手段は、検出手段によって検出された力と予め設
定された力とを比較する比較手段と、比較手段による比
較によって設定値以上の力が検出された場合にそのとき
の水深を算出する水深算出手段と、水深算出手段によっ
て算出された水深に各イカ釣機の設定水深を合わせる水
深調整手段と、から構成されていることを特徴とするイ
カ釣機制御装置。 - 【請求項2】 請求項1記載のイカ釣機制御装置におい
て、複数台のイカ釣機において設定値以上の力が検出さ
れた場合に、最も深い水深にイカ釣機の設定水深を合わ
せるようにしたことを特徴とするイカ釣機制御装置。 - 【請求項3】 請求項1記載のイカ釣機制御装置におい
て、複数台のイカ釣機において設定値以上の力が検出さ
れた場合に、最も浅い水深にイカ釣機の設定水深を合わ
せるようにしたことを特徴とするイカ釣機制御装置。 - 【請求項4】 請求項1記載のイカ釣機制御装置におい
て、複数台のイカ釣機において設定値以上の力が検出さ
れた場合に、中間の水深にイカ釣機の設定水深を合わせ
るようにしたことを特徴とするイカ釣機制御装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4いずれか一記載の
イカ釣機制御装置において、イカ釣機において釣糸を巻
き上げ・巻き下げする回転ドラムを回転させる駆動モー
タのトルクを算出することにより、釣糸に作用する力を
検出するようにしたことを特徴とするイカ釣機制御装
置。
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1996
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