JPH07267489A - 電線加工装置 - Google Patents

電線加工装置

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JPH07267489A
JPH07267489A JP5935994A JP5935994A JPH07267489A JP H07267489 A JPH07267489 A JP H07267489A JP 5935994 A JP5935994 A JP 5935994A JP 5935994 A JP5935994 A JP 5935994A JP H07267489 A JPH07267489 A JP H07267489A
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JP
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electric wire
reel
electric
hand
speed
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JP5935994A
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Eiji Inoue
英二 井上
Takao Ueno
孝夫 上野
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Okuma Corp
Original Assignee
Okuma Machinery Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数電線リールから所望の線種の電線を所望
長さだけ引き出す電線加工装置において、電線を引き出
す速度および加速度をその電線の直径や被覆の材質、電
線リールの電線残量などに応じて変更可能な装置を提供
する。 【構成】 複数の電線リールを保持台に設置する。この
とき電線リールを設置した位置と、この電線リールに巻
かれた電線の種類を対応させて電線情報記憶部52に記
憶させる。電線の加工の順番を記憶した加工プログラム
記憶部51に情報に基づき順次所定の電線を選定して、
必要な長さに加工を行う。このとき、引き出される電線
が巻かれている電線リールに対応している電線の種類
(直径、被覆の材質など)やリールに巻かれている電線
の残量などの情報に基づき適切な引き出し速度となるよ
うに電線ハンド駆動モータ34を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の電線リールから
生産情報に基づいた電線を選択し、所定の長さに切り出
す電線加工装置であって、特に、電線を引き出す際の速
度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】一つの電機製品や電子機器の配線用電線
は、その長さ、色、直径において多数の種類の電線が必
要となる。配線用電線は機器ひとつに対し使用する組と
して、組み立て工程へ供給される必要があり、従来は所
定の長さに切断された各種の電線を作業員が手作業で集
めて、機器ひとつに使用する組として束ねていた。とこ
ろで、一般に電線類は長尺のものがリール状に巻かれて
おり、これを所定の長さに切断して使用している。した
がって、巻かれていた癖のために切断後カールした状態
となってしまう。すなわち、電線の種類ごとに受け皿に
まとめれた状態で、各電線はカールしていることとな
る。作業員はこの受け皿から必要な線種の電線を必要な
本数を手作業で取り出し、束ねており、工数がかかると
いう問題があった。また、カールした電線が互いに絡み
合って、取り出しにくくなるという問題もあった。
【0003】本出願人は前述のような問題を解決するた
めの方法および装置として、特開平5−175698号
公報に配線用電線の整理方法および装置を開示してい
る。この装置は、複数種の電線リールを支持枠に保持
し、各電線リールから巻き出した電線を電線ホルダに導
き、このホルダ上の電線をハンドにより選択・把持して
引き出し、所望の長さ引き出された時点で切断する操作
を繰り返し、所定の電線の組を得る装置である。さら
に、この装置は所定の長さに切断された複数種の電線の
組を順次ネームを付けて束ねる機構も有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
装置においては、電線リールから電線を引き出す速度、
すなわち電線を把持するハンドの移動速度は電線の線種
および、電線リールに巻かれた電線の残量などによらず
一定である。また、移動開始直後および移動終了直前の
加速度も各々一定である。
【0005】したがって、引き出す電線の直径に対し
て、引き出し速度・加速度が大きすぎ電線強度が不足し
て電線が切れないようにするために、最も細い電線が切
れないような遅い引き出し速度・加速度を設定する必要
があった。言い換えれば、本来より速い速度・加速度で
引き出せる太い電線であっても、ゆっくりと引き出さな
ければならず、それだけ加工時間が長くなるという問題
があった。
【0006】また、引き出される電線リールの残量によ
って電線リールの慣性モーメントが変化し、よって、引
き出す際に許容される速度・加速度が変化する。すなわ
ち、電線残量が多い時は、リールの慣性モーメントが大
きく、引き出し開始直後に電線にかかる張力が大きく、
電線が切れやすい。したがって、このときに電線が切れ
ないような引き出し速度・加速度を設定しなければなら
ず、より速い速度で引き出し可能な電線残量が少ない場
合にも遅い速度で引き出さなければならない。したがっ
て、それだけ加工時間が長くなるという問題があった。
【0007】また、移動終了時においては、電線ハンド
が停止しても慣性によりリールが回転し続ける。特に、
電線残量が多い場合はこの傾向が強く、電線が弛んでし
まい、絡まったり、装置の他の部分に引っ掛かったりす
る場合があるという問題があった。
【0008】また、電線の被覆はその材質によって軟ら
かいもの硬いものがあるが、軟らかいものを速い速度で
引き出した場合、電線の芯線は伸びずに被覆だけ伸び電
線の端部では芯線がない状態となるという問題があっ
た。また、電線の芯線のみが内部で切断する場合があ
り、このような電線は外部からの目視では断線が発見で
きず、異常が見付かるのは機器に組み付けられた後であ
るという問題があった。
【0009】また、リールから一定速度で電線を引き出
す際の抵抗も電線の種類によって異なり、また電線リー
ルの保持台上の位置によっても抵抗が違い、これらの抵
抗の違いによって、許容される速度に違いが生じ、前述
ように加工時間の短縮が図れないという問題があった。
【0010】本発明は前述の問題点を解決するためにな
されたものであり、電線の直径、被覆の種類、リールの
電線の残量およびリールの保持位置などの条件の違いに
基づき最適の引き出し速度・加速度において、電線ハン
ドの速度を制御することができる電線加工装置を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明にかかる電線加工装置は、加工される電線
の種類と長さとその加工順序を記憶する加工プログラム
記憶部と、ドラムに電線が巻き付けられた電線リール
と、前記電線リールを複数個保持するリール保持台と、
前記電線リールの各々に巻き付けられている電線に関す
る情報を記憶する電線情報記憶部と、前記複数の電線リ
ールから、前記加工プログラムに基づき電線の種類を選
択する電線選択部と、前記選択された電線を前記加工プ
ログラムに定められた長さ切り出す電線切り出し部とを
有している。
【0012】特に、前記電線情報記憶部は、各々の電線
リールに巻かれた電線の直径と、被覆の種類と、電線の
残量と、前記電線リールの前記保持台上の位置のうち、
少なくともひとつを記憶し、前記電線切り出し部は、前
記選択された電線の先端を把持し、引き出す電線ハンド
と、当該電線ハンドを駆動するハンド駆動部と、当該ハ
ンド駆動部を制御するハンド制御部と、引き出された電
線を切断するカッターを含んでおり、前記ハンド制御部
は、前記加工プログラムと電線情報記憶部の少なくとも
一方にふくまれる情報に基づき、電線引き出し時の電線
ハンドの移動速度のダイヤグラムを設定する。
【0013】さらにまたは、前記ハンド制御部は、電線
の直径と被覆の種類と、電線の残量と、電線リールの保
持台上の位置に基づき、当該電線の許容される引き出し
速度と加速度を算出する許容速度・加速度算出手段を有
し、この許容引き出し速度と加速度にて電線引き出しハ
ンドの移動速度ダイヤグラムを設定する。
【0014】
【作用】本発明は以上のような構成を有しており、電線
の直径と、被覆の種類と、リールの電線残量と、リール
の保持位置との少なくともひとつに基づき許容される速
度・加速度を算出し、この速度・加速度に基づき電線の
引き出し速度を設定するので断線や絡まり事故の発生を
防止し、また、加工時間の短縮を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面にしたが
って説明する。
【0016】図1は、複数種の電線から所望の種類のも
のを引き出し、所望の長さに切断し、この切断された電
線をテープによって、すだれ状に束ねる装置である。リ
ール保持台1には、太さや色、被覆の材質などの異なる
複数種の電線6が巻かれた電線リール3が保持アーム2
に複数個保持されている。保持アーム2は上下方向には
図に示すように4段が設けられ、左右方向(紙面に直交
する方向)には7列が設けられている。よって、本装置
は最大28個の電線リール3を保持することができる。
各々の電線は緩衝機構4および円周方向に案内溝を有す
る2個の案内ローラの間を通って、電線ホルダ5へと送
られる。電線ホルダ5では各々の電線6が紙面の垂直方
向に並んで配置され、ホルダ爪7,8を通って、右方向
へ突出した位置に電線を保持している。この状態が図2
に模式的に示されている。電線ホルダ5はベース9の水
平案内面10上にテーブル11が摺動可能に載置されて
おり、送り機構12によって図2の矢印Aの方向に移動
がなされる。この移動により、ホルダ爪7,8より突出
した所望の電線先端を第1電線引き出しハンド13のグ
ッリパ14に対向する位置に移動する。すなわち、テー
ブル11を移動させることで、必要な種類の電線を選択
する。図においては、3種類の異なった電線が電線ホル
ダ5に導かれている様子が示されている。最も太い電線
6-1が電線リール3-1に巻かれ、次に太い電線6-2が電
線リール3-2に、最も細い電線6-3が電線リール3-3に
巻かれている。
【0017】グリッパ14は前述のようにテーブル11
の移動により位置合わせされた電線をつかむ。そして、
駆動制御装置33により制御される駆動モータ34によ
ってレール15上を右方向に移動し、つかんだ電線を所
定の長さだけ引き出す。その後、第2電線引き出しハン
ド16が左に移動し、カッター17のやや右の位置まで
移動する。そして、グリッパ18により電線を把持し、
カッター17により電線を切断する。これにより、電線
が所定の長さに切断され、そのほぼ端部が第1および第
2電線引き出しハンド13,16により保持された状態
となる。この状態のまま、第1および第2電線引き出し
ハンド13,16が共に右方向に動き第1および第2束
ね装置19,20に電線が対向する位置に移動する。
【0018】束ね装置19,20の動作を図3により説
明する。束ね装置は粘着テープと台紙テープにより切断
された電線を順次束ねていく装置である。前記2種のテ
ープのリールを支持する支持アーム21,22が備えら
れ、支持アーム21には粘着テープ23のテープリール
が載置され、支持アーム22には台紙テープ24のテー
プリールが載置されている。2種のテープは可動グリッ
パ27,28、固定グリッパ25,26の間に導かれ
る。可動グリッパ27,28は図に矢印A,Bで示す軌
跡に沿って移動可能である。また、固定グリッパ25,
26は図に示す位置で開閉動作のみ可能である。
【0019】前述したように、電線は切断されて第1お
よび第2電線引き出しハンドにより束ね装置19,20
に対向する位置に運ばれている。可動グリッパ27,2
8は、電線29を図2の2点鎖線で示す位置で挟持し、
下方へ実線の位置まで移動する。この位置で固定グリッ
パ25,26がテープにより束ねられた電線を挟持す
る。次の切断された電線が図3の29で示すの位置に来
ると可動グリッパは開いて上方に移動し、この次の電線
をテープごと挟持する。これを繰り返してテープにより
挟持された電線を下方に送り、すだれ状に電線を束ね
る。最後に所定数の電線が束ねられたテープを空送りし
て、テープカッター30でテープを切断し、これを傾斜
板31で受け皿32に導く。
【0020】以上のように、二つの束ね装置は切断され
た電線の両端をテープで束ねるために、その電線の長さ
に応じた位置に配置される必要がある。本装置では第1
束ね装置19が電線引き出し方向に移動可能となってい
る。
【0021】以上のようにして、本装置においては、複
数の種類の電線を各々巻いた電線リールから、所定の種
類の電線を順次繰り出して、所定の長さに切断し、切り
出した順序に束ねていくことができる。したがって、ひ
とつひとつの電線リールに着目すれば、電線が繰り出さ
れているときはリールは回転し、繰出しが終了するとリ
ールの回転は停止する。しかし、回転していたリール
は、繰出しが終了しても慣性で回り続けようとする。こ
の回転を停止させるために本装置においては、図4に示
すように各電線リールにブレーキをかける機構が設けら
れている。保持アーム2に載置された電線リール3から
電線6は繰り出され、緩衝機構4を介して、電線ホルダ
5(図1参照)に導かれている。緩衝機構4は、一端を
保持アーム2に回動可能に固定された緩衝アーム41
と、緩衝アーム41の他端に回転支持された緩衝プーリ
42と、さらに緩衝アーム41を図中反時計回りに付勢
するばね43を含んでいる。電線6が図中矢印Tで示す
方向に引かれるとこの張力によって、付勢ばね43の付
勢力に抗して緩衝アーム41が時計回りに回転し、最大
で図中1点鎖線で示す位置まで回動する。この時の回動
動作が、電線6が繰り出され始めた時、すなわち電線6
に張力が加わり始めた時の緩衝効果を奏する。
【0022】また、電線6の繰出しが終了すると張力が
なくなり、緩衝アーム41は緩衝ばね43によって、反
時計方向に回転する。このとき、制動機構が作用する。
制動機構は、緩衝アーム41に固定されたブレーキパッ
ド44と電線リール3に固定されたブレーキドラム45
を含む。電線6の張力がなくなったことにより緩衝アー
ム41は反時計方向に回転し、これに固定されたブレー
キパッド44がブレーキドラム45に接触する。これに
よって、ブレーキドラム45が摩擦による制動力を受
け、電線リール3の回転が停止する。
【0023】しかし、このような制動において、電線リ
ール3の電線残量に差がある場合、電線リール3の回転
が止まるまでの時間に差が出る。すなわち、電線残量が
少ない場合には、比較的短時間で電線リール3の回転が
止まるが、電線残量が多く慣性が大きい場合は、電線リ
ールが停止するまでの時間が長くなる。このように電線
リールの回転がなかなか止まらないと、電線が図中46
で示すように弛んでしまう。このように弛んだ場合、電
線検知センサ47に対し正常な位置に電線が位置せず、
このセンサ47が誤検知する場合がある。すなわち、電
線検知センサ47は、これに対向する位置に電線が有る
か無いかの検知を行い、電線がない場合この電線リール
3の電線が全て使われてしまったことを判定しており、
電線が弛むとこの判定が誤ってなされてしまうことにな
る。
【0024】以上述べてきたように、本装置において
は、複数の種類の電線リールから、所定の種類の電線を
所定の順序にしたがって、順次選択して引き出すため
に、個々の電線リール3においては、電線が繰り出され
たり、停止したりが繰り返されることになる。したがっ
て、繰出し終了時には、電線の残量にかかわらず電線リ
ール3を直ちに停止する必要がある。また、電線リール
3はその配置によっても電線を繰り出すときに抵抗が異
なり、この抵抗を考慮して繰出しを行わないと電線が途
中できれる場合がある。また、電線ハンド13および1
6のグリッパ14,18のつかむ電線はその直径、被覆
の強さなどが各々異なり、これに応じて、電線を引く出
すときに電線にかかる張力を適性にするために、電線の
引き出し速度および加速度を適切に設定する必要があ
る。さらに、電線リールの位置が保持台1のどの位置で
あるかによっても電線を引き出す抵抗が異なるので、こ
れによっても電線の引き出し速度・加速度を適切に設定
する必要がある。
【0025】このように、各々の種類の電線の特性に応
じて電線の引き出し速度および加速度を適切に設定し加
工時間を短縮するために、本装置においては、保持台1
に載置した電線リールの情報を予め記憶し、この記憶に
基づき電線ハンド13および16の移動速度のダイヤグ
ラムを作成し、このダイヤグラムに基づき電線の引き出
しを行う。
【0026】図5には、本装置の本発明に特に関係する
構成が示されている。図1に示した構成と同様の構成要
素については、同一の符号を付してある。前述のように
電線リール3から繰り出された電線6は、グリッパ14
に把持され、引き出される。電線ハンド13は、レール
15上を摺動可能であり、駆動モータ34の駆動力がタ
イミングベルト50によって伝えられて、所定の速度で
駆動される。この駆動モータ34の制御を行うのが駆動
制御装置33である。なお、本図においては、第2電線
ハンド16は省略されている。
【0027】図6には、駆動制御装置33の構成がさら
に詳しく示されている。加工プログラム記憶部51と電
線情報記憶部52とハンド制御部53が含まれている。
加工プログラム記憶部51は、電線を束ねる順序が記憶
されている。すなわち、所定の電気機器の配線に用いら
れる電線が組み付けられる順番に、すなわち本装置によ
り束ねられる順にその電線の色、模様、直径などが記憶
されている。一方電線情報記憶部52には、保持台1に
セットされた電線リール3に巻かれた電線の色、模様、
直径(サイズ)、被覆の材質、巻かれている電線の全長
などが、電線リール3の置かれた位置に対応して記憶さ
れている。さらに本装置に特徴的なことは、その電線の
許容し得る電線引き出し速度・加速度を合わせて入力す
る点にある。
【0028】この許容速度・許容加速度は、前述のよう
に様々な要因によって変化するが、本装置の場合は電線
の直径、被覆の種類に対応した、速度と加速度の許容値
を記憶させる。この入力された速度・加速度は、その種
類の電線に関して、他の条件が最も良い条件の場合に許
容可能な値である。具体的には、4段7列の保持台1の
上から3段目、右から4列目の保持アームに置かれた電
線リールであり、電線残量が僅かの電線リールから、電
線を繰り出す場合の許容される最大の速度・加速度を示
している。したがって、電線リールの置かれた位置が端
の方になったり、電線残量が多い場合など条件が悪い場
合には、その条件によって、所定の係数が乗じられ、許
容速度・加速度が小さくなる。
【0029】このような電線の種類とこれに対応した許
容速度・加速度とを対比した図が図7である。リール番
号は保持台1の保持アーム2に対応しており、逆にいえ
ばこの番号によって、どの保持アーム2にセットされた
電線リール3であるかが分かる。続いて、電線リールに
対応した色、サイズ、全長、被覆の強度が記憶される。
電線のサイズは一般的には断面の面積で呼称することが
多く、本装置も直接電線の直径を記憶させてはいない。
そして、この種類の電線が許容できる最高の引き出し速
度・加速度が記憶される。本装置においては、速度・加
速度とも10段階で記憶され、この各段階に対応して、
実際の速度が対応づけられている。
【0030】図7の表図に示すように、たとえばリール
番号“3”には赤色でサイズ0.75の電線が巻き付け
られていることが示されている。またこのサイズの電線
は比較的太い電線であり、リールに巻かれている電線の
全長は200mである。また被覆の強さも3段階の
“強”である。よって、この電線は大きな張力にも耐え
るので、速度および加速度とも最高の10段階が与えら
れている。また、リール番号12のように直径は大きい
が被覆が弱い材質のものである場合は、速度・加速度を
低くしなければならない。従って、このリールは速度
4、加速度2に設定されている。以上のデータは予めテ
ストして、電線の種類と速度・加速度を対応づけたもの
を作成しておき、リールのセット時にそのリールに巻か
れて電線の情報と合わせて入力を行う。
【0031】以上のようにして、電線情報記憶部52に
セットされた電線情報が記憶される。この記憶と加工プ
ログラム記憶部51に記憶された情報により、繰り出さ
れる電線の許容し得る速度・加速度がハンド制御部53
で算出される。ここでの算出は、前述のように電線情報
記憶部52に記憶された最も条件がよい場合のデータに
基づき、その他の条件でこのデータを補正するものであ
る。たとえば、前述のリール番号3の電線は、記憶され
たデータによれば速度10、加速度10であるが、電線
残量が多い場合は、これに所定の係数を乗じて、電線リ
ール3の慣性を考慮した速度・加速度となるようにこれ
らを減少させる。すなわち、データで速度10であって
も、電線残量が60%以上の場合は、0.8を乗じて、
速度を落とす。また、電線残量が30〜60%の場合は
0.9を乗じて若干速度を落とす。このようにして、本
装置においては電線の残量によって変化する電線リール
の慣性の変化に対応している。また、電線残量は、加工
プログラム上で繰り出されてい消費された電線の長さを
電線全長から減じて、現在の電線残量としている。また
は、図8に示す残量検知器60を用いてもよい。この検
知器60は、電線リールに巻かれた電線の表面に当接す
る検知棒61とこの検知棒61の角度を検出する角度セ
ンサ62を含む。そして、電線残量が減るにしたがっ
て、61a−61b−61cと変化する検知棒61の角
度を角度センサ62が検出し、これによって電線残量が
検出される。
【0032】また、電線リール3がセットした位置の違
いによっても、異なる係数を乗じて、この影響を少ない
ものとしている。たとえば、7列のうち1、2、6、7
列の全ての段は、ここに設置された電線リールから電線
を引く時かなり斜めになって引くので抵抗が大きい。し
たがって、これらの列に設置された電線リール3から電
線を引くときには、0.8を乗じ、さらにこの内側の
3、5列の全段および4列目の1段目と4段目に設置さ
れた電線リール3から電線を引くときには、0.9を乗
じている。
【0033】以上のようにして、そのときの許容できる
電線の引き出し速度・加速度を算出されると、これを満
たすように、引き出し開始から終了までの刻々の速度を
示した速度ダイヤグラムが作成される。そして、この速
度ダイヤグラムに従って、モータ制御部54が駆動モー
タ34を制御し、電線ハンド13の移動を制御する。ま
た、ハンド制御部53においては、電線の直径、被覆の
材質、電線残量などによって、電線を把持するグリッパ
の把持力を設定している。すなわち、電線が細く、被覆
の材質が弱い場合など、電線が傷付くことを防ぐために
弱い力で把持するために、グリッパ制御部に55に把持
力を制御する指示を行っている。グリッパ制御部53
は、この指示によりグリッパの開閉の動力となっている
空気圧を変化させて、適切な把持力となるように制御す
る。
【0034】特に、把持力を弱くする場合は、グリッパ
14から電線が抜けないように、引き出し速度・加速度
についても遅く設定する必要がある。図7のリール番号
12の場合にも、直径が太い割りには速度・加速度が大
きく採れないのは、この理由による。
【0035】以上のように、本装置によれば、加工プロ
グラムに従って順次電線を引き出し、整理していく際
に、電線引き出し速度・加速度を、その時の条件下で許
容できる最も大きな速度・加速度に設定することができ
る。したがって、一つ一つの作業の効率が良くなり、全
体としての加工時間の短縮が図れる。
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電線の直
径と、被覆の種類と、リールの電線残量と、リールの保
持位置との少なくともひとつに基づき許容される速度・
加速度を算出し、この速度・加速度に基づき電線の引き
出し速度を設定するので断線や絡まり事故の発生を防止
し、また、加工時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電線引き出しハンドを含む電線
整理装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示された電線整理装置の電線を選択する
機構の説明図である。
【図3】図1に示された電線整理装置の所定の長さに切
り出された電線を束ねる機構の説明図である。
【図4】図1に示された電線整理装置の電線リールにブ
レーキをかける制動装置の説明図である。
【図5】本実施例の装置の電線ハンドを駆動する装置の
概略構成図である。
【図6】本実施例の装置の電線ハンドの移動および把持
に関する制御ブロック図である。
【図7】電線の種類と許容速度・加速度を電線リールの
セット位置に対応させて入力する一例を示す表図であ
る。
【図8】本実施例に装置における電線残量検出のための
装置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 リール保持台 3 電線リール 5 電線ホルダ 6 電線 13 電線ハンド 14 グリッパ 33 駆動制御装置 34 駆動モータ 51 加工プログラム記憶部 52 電線情報記憶部 53 ハンド制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工される電線の種類と長さとその加工
    順序を記憶する加工プログラム記憶部と、 ドラムに電線が巻き付けられた電線リールと、 前記電線リールを複数個保持するリール保持台と、 前記電線リールの各々に巻き付けられている電線に関す
    る情報を記憶する電線情報記憶部と、 前記複数の電線リールから、前記加工プログラムに基づ
    き電線の種類を選択する電線選択部と、 前記選択された電線を前記加工プログラムに定められた
    長さ切り出す電線切り出し部と、を有する電線加工装置
    において、 前記電線情報記憶部は、各々の電線リールに巻かれた電
    線の直径と、被覆の種類と、電線の残量と、前記電線リ
    ールの前記保持台上の位置のうち、少なくともひとつを
    記憶し、 前記電線切り出し部は、前記選択された電線の先端を把
    持し、引き出す電線ハンドと、当該電線ハンドを駆動す
    るハンド駆動部と、当該ハンド駆動部を制御するハンド
    制御部と、引き出された電線を切断するカッターを含
    み、前記ハンド制御部は、前記加工プログラムと電線情
    報記憶部に含まれる情報に 基づき、電線引き出し時の電線ハンドの移動速度のダイ
    ヤグラムを設定することを特徴とする電線加工装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電線加工装置において、
    前記ハンド制御部は、電線の種類と、電線の残量と、電
    線リールの保持台上の位置に基づき、当該電線の許容さ
    れる引き出し速度と加速度を算出する許容速度・加速度
    算出手段を有し、この許容引き出し速度と加速度にて電
    線引き出しハンドの移動速度ダイヤグラムを設定するこ
    とを特徴とする電線加工装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011204527A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Japan Automat Mach Co Ltd 電線送給装置、方法及び電線処理システム
JP2015187924A (ja) * 2014-03-26 2015-10-29 矢崎総業株式会社 電線供給装置
CN109616258A (zh) * 2018-12-05 2019-04-12 成都福斯汽车电线有限公司 一种电线挤出机线速度控制系统及方法

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