JPH0726690A

JPH0726690A - 化粧板による内装方法

Info

Publication number: JPH0726690A
Application number: JP19185793A
Authority: JP
Inventors: Kimio Sugawara; 君雄菅原
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1993-07-07
Filing date: 1993-07-07
Publication date: 1995-01-27

Abstract

(57)【要約】【目的】下地の具合や化粧板の厚みむらに関係なく化
粧板間の接合部に段差のない綺麗な壁面を簡単に効率良
く仕上げるようにする。【構成】弾力性素材からなる基材２の両面に粘着剤
３，４を塗布しその長さ方向に沿って連続的に窓孔を設
けたテープ部材１を用い、化粧板７の接合部が位置すべ
き部分に沿ってこのテープ部材１を貼着し、貼着したテ
ープ部材１の窓孔の部分に接着剤を塗布した後、化粧板
７を貼着して仮留め釘Ｎ（押圧手段）により接合部を平
らに押え、接着剤の硬化後に仮留め釘Ｎを抜き取る。化
粧板７は粘着剤３，４により仮固定されるとともにテー
プ部材１が弾性変形して接合部が平らになっている間
に、接着剤が硬化して継目の目立たない綺麗な状態で下
地に固定される。取扱いの簡便なテープ部材１を使用す
るので、作業が簡単であり効率良く施工できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家屋等の下地に複数枚
の化粧板を連続的に取り付けて壁面を形成する内装方法
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、複数枚の化粧板を用いて家屋等
の内装を行う場合、各化粧板の接合部が目立たない綺麗
な状態で壁面を仕上げることが求められている。そこ
で、本出願人は、下地の柱部材と化粧板との間に揺動可
能な平面調整部材を介在させることにより、向きのずれ
た柱部材のある下地に対して化粧板を取り付けても化粧
板間の接合部に段差を生じないようにする内装方法を既
に提案している（特開平３−２７９５５７号公報参
照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術で挙げた内
装方法は、下地の具合が悪くても綺麗な壁面を仕上げる
ことができるという点では非常に優れたものではある
が、使用する平面調整部材が長尺状であってその取扱い
に注意を要する上に、釘を用いて柱部材に対し揺動可能
な状態で正確に取り付けるのに手間がかかることから、
施工がそれ程簡単ではないという問題点がある。また、
化粧板自体の厚みむらを吸収することができないため
に、平面調整部材を使用しても必ずしも継目が隠れると
は限らないものであった。

【０００４】本発明は、上述のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、下地の具
合や化粧板の厚みむらに関係なく化粧板間の接合部に段
差のない綺麗な壁面を簡単に効率良く施工するための化
粧板による内装方法を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の内装方法は、弾力性素材からなる基材の両
面に粘着剤が塗布されその長さ方向に沿って連続的に窓
孔が設けられたテープ部材を用い、化粧板の接合部が位
置すべき部分に沿ってこのテープ部材を下地に貼着し、
貼着したテープ部材の窓孔の部分に接着剤を塗布した
後、複数枚の化粧板を化粧板間の接合部がテープ部材の
表面上に位置するようにして連続的に貼着してから押圧
手段により接合部を平らに押え、接着剤の硬化後に該押
圧手段を取り外すようにしたものである。

【０００６】そして、幅方向に２分割するように表側か
ら切れ目を入れたテープ部材を用いるようにしてもよい
し、或いは、テープ部材を２本並べて各柱部材の表面に
沿って貼着するようにしてもよい。

【０００７】

【作用】上述の構成からなる本発明の内装方法では、押
圧手段により化粧板間の接合部を押圧した際に、テープ
部材の基材が変形して化粧板間の接合部が平らになるこ
とを可能ならしめる。そして、接着剤が乾くまでの間、
化粧板は粘着剤によりずれることなく仮固定され、接着
剤が硬化した時点では化粧板間の接合部に段差のない状
態で下地に固着される。

【０００８】

【実施例】図１に本発明の内装方法に使用するテープ部
材の一例を示している。このテープ部材１は図２に示す
ように弾力性素材からなる基材２の両面にそれぞれ粘着
剤３，４を塗布するとともにその粘着面の一方に剥離紙
５を被装してなる両面粘着テープに、接着剤塗り込み用
の貫通する窓孔６を一定間隔で設けたもので、剥離紙５
を外側としてロール状に巻き重ねられた状態で供給され
る。ここで、基材２を構成する弾力性素材としては軟質
系のゴム、スポンジ、発泡樹脂、段ボールなどを適宜使
用することができる。

【０００９】図３は上記のテープ部材１を使用して建物
の内壁構成用の木製下地に対して化粧板を貼着する状態
を示すものである。同図において７は化粧板であって、
石膏ボード等の基板７ａにビニールクロス、合成紙等の
化粧材７ｂを貼着して構成されている。また８はこの化
粧板７を取り付けるための木製下地であって、柱部材Ｐ
である柱９と間柱１０及びこれらを連ねる胴縁１１で構
成されている。

【００１０】この木製下地８に化粧板７を取り付けるに
は、まず剥離紙５を付けたままのテープ部材１を内面側
の粘着剤４を介して柱９及び間柱１０の表面に沿って所
定の長さ分を貼着した後、この貼着したテープ部材１の
窓孔６の部分に接着剤１２を塗り込む。この場合、必要
に応じて胴縁１１にも接着剤１３を塗布する。次いで、
剥離紙５を剥して外面側の粘着剤３を露出させ、この粘
着剤３と接着剤１２で形成された面に化粧板７を押し付
けて貼着する。この場合、化粧板７間の接合部がテープ
部材１の表面の略中央に位置するようにして所定枚数の
化粧板７を連続的に貼り付けるようにする。このように
化粧板７を貼着した直後において、傾いた柱部材Ｐのと
ころでは図４に示すように化粧板７間の接合部ａに段差
を生じた状態になる。

【００１１】続いて、接着剤１２，１３が乾かないうち
に、図５に示すようにプラスチック製の押え部分１４を
備えた市販の仮留め釘Ｎにより化粧板７間の接合部ａを
押圧する。この場合、仮留め釘Ｎは各化粧板７の境界面
又はその付近に沿って縦に数カ所打ち込むようにする。
このように押圧することにより、図５に示すように柱部
材Ｐに傾きがあってもテープ部材１の基材２が変形して
接合部ａが平らになる。また、化粧板７に厚みむらがあ
ったとしても同様に接合部ａが平らになる。このように
して化粧板７を取り付けると、接着剤１２，１３が乾く
までの間、化粧板７はずれることなく仮固定され、時間
が経つに連れて接着剤１２，１３が固まって接合部ａに
段差のない状態で下地８にしっかりと固定される。そし
て、最後に仮留め釘Ｎを抜き取って施工を完了する。

【００１２】以上、本発明を一実施例に基づいて説明し
たが、本発明は上述の実施例のみに限定されるものでは
なく、特許請求の範囲に記載の事項の範囲内で種々にそ
の細部の構成を変更して実施可能なものである。

【００１３】例えば、押圧手段により化粧板間の接合部
を押さえた時に接合部両側の化粧板を動きやすくするた
め、テープ部材の表側から幅方向に２分割するように表
側から切れ目を入れたテープ部材を用いたり、或いは、
２本のテープ部材を並べて各柱部材の表面に沿って貼着
するようにしてもよい。

【００１４】また、押圧手段としては、市販の仮留め釘
を用いる他に、板の切れ端を普通の釘で打ちつけて接合
部を平らに押さえるようにしてもよいし、突っ張り具な
どにより接合部を押さえるようにしてもよい。

【００１５】また、テープ部材に設ける窓孔は所定量の
接着剤が塗り込めさえすればその形状も任意であり、例
えば図６及び図７に示すテープ部材１のように、両サイ
ドに半円状の窓孔６を互い違いに設けたものであっても
よい。

【００１６】また、上記の実施例では木製下地に対して
内装を行う場合について説明したが、本発明は鋼製下地
やコンクリート下地に化粧板を取り付けて内装を行う場
合についても同様に適用できるものである。そして、化
粧板としては一般に供給されているどのようなタイプの
ものを使用してもよいことは言うまでもない。

【００１７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の内装方法
によれば、テープ部材の粘着剤により化粧板を仮固定す
るとともに押圧手段によりテープ部材を弾性変形させて
化粧板間の接合部を平らに押さえている間に、テープ部
材の窓孔などに塗った接着剤が硬化して化粧板が接合部
に段差のない状態でしっかりと下地に固定されるので、
下地の具合や化粧板の厚みむらに関係なく継目の目立た
ない綺麗な状態で壁面を仕上げることができる。また、
取扱いの簡便なテープ部材を柱部材に沿って貼着し、テ
ープ部材の窓孔に接着剤を塗り込んでその上から化粧板
を貼着した後、化粧板間の接合部を平らに押圧するだけ
で内装が行えるので、作業が簡単であり効率良く施工す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の内装方法に使用するテープ部材の一例
を示す斜視図である。

【図２】図１のＸ−Ｘにおける断面図である。

【図３】図１に示すテープ部材を使用して木製下地に化
粧板を貼着する状態を示す説明図である。

【図４】傾きのある柱部材付近における化粧板の貼着状
態を示す断面図である。

【図５】押圧手段に仮留め釘を使用した状態を示す図４
に対応した断面図である。

【図６】本発明の内装方法に使用するテープ部材の他の
例を示す斜視図である。

【図７】図６のＸ−Ｘにおける断面図である。

【符号の説明】

１テープ部材２基材３，４粘着剤５離型紙６窓孔７化粧板８木製下地ａ接合部Ｎ仮留め釘（押圧手段）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】弾力性素材からなる基材の両面に粘着剤
が塗布されその長さ方向に沿って連続的に窓孔が設けら
れたテープ部材を用い、化粧板の接合部が位置すべき部
分に沿ってこのテープ部材を下地に貼着し、貼着したテ
ープ部材の窓孔の部分に接着剤を塗布した後、複数枚の
化粧板を化粧板間の接合部がテープ部材の表面上に位置
するようにして連続的に貼着してから押圧手段により接
合部を平らに押え、接着剤の硬化後に該押圧手段を取り
外すことを特徴とする化粧板による内装方法。
【請求項２】幅方向に２分割するように表側から切れ
目を入れたテープ部材を用いることを特徴とする請求項
１記載の化粧板による内装方法。
【請求項３】テープ部材を２本並べて下地の表面に貼
着することを特徴とする請求項１記載の化粧板による内
装方法。