JPH07266860A - 車両用ヒートポンプ式空気調和装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式空気調和装置

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JPH07266860A
JPH07266860A JP6096786A JP9678694A JPH07266860A JP H07266860 A JPH07266860 A JP H07266860A JP 6096786 A JP6096786 A JP 6096786A JP 9678694 A JP9678694 A JP 9678694A JP H07266860 A JPH07266860 A JP H07266860A
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pressure
evaporator
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寅秀 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運転開始時に急速暖房でき、しかも除湿によ
りフロントガラスを曇らせることのない車両用ヒートポ
ンプ式空気調和装置用の冷凍サイクルを提供する。 【構成】 蒸発器28,34内の冷媒圧力が蒸発圧力調
整弁38の開弁圧力以下であるときと、急速暖房が必要
であるときとが一致することに着目し、室内蒸発器34
の冷媒出口側に設置される蒸発圧力調整弁38の位置に
おける冷媒の圧力が設定圧力以下の場合は、蒸発圧力調
整弁38を閉じてヒートポンプとして作動させ、車室内
を急速に暖房する。一方、蒸発圧力調整弁38の位置に
おける冷媒の圧力が設定圧力以上になると、冷媒の一部
を室内側蒸発器34側に流して、ダクト18から車室内
に吹き出される空気の除湿を行いはじめる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷凍サイクルを備えた
車両用のヒートポンプ式空気調和装置に関し、特に冷凍
サイクル運転開始直後から車室内を急速に暖房でき、か
つ除湿を行う車両用のヒートポンプ式空気調和装置に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】一般
に、自動車用空気調和装置においては、車室内を暖房す
るための熱源として自動車走行用エンジンのエンジン冷
却水を用いているが、例えば冬期などエンジン冷却水の
熱量が不足する場合や、電気自動車のように基本的にエ
ンジン冷却水を持たない車両などの場合には、車室内暖
房を確実に行うために、他の熱源を必要とする。
【0003】このような場合、外気の熱を回収して車室
内の暖房を行う、いわゆるヒートポンプ100(図18
参照)が一般に広く用いられている。つまり、図18に
示されるように、車室外に設置される室外蒸発器101
において、外気温度以下の温度で気化された冷媒により
外気の熱を回収し、このようにして回収した熱が蓄積さ
れる冷媒をコンプレッサ103で圧縮した後に室内側の
凝縮器105に送って車室内空気中に放熱させて暖房を
行っている。なお、符号「107」は膨脹弁であり、符
号「109」はリキッドタンクである。
【0004】しかしながら、除湿機能を持たないヒート
ポンプ100において、冬期の暖房時に、外気に比較し
て暖かい車室内空気を循環させて再加熱しつつ暖房を行
ういわゆるリヒートモードを用いると、乗員の体から放
出される水分が車室内に蓄積されることとなり、車室内
空気の露点温度がフロントガラス内表面温度より上昇す
ると、その後、水分の結露によりフロントガラスが曇っ
てしまう。このようにフロントガラスが曇ると、視界を
確保できず、安全な運転を行うことが困難であり、たい
へん危険である。したがって、ヒートポンプ100を暖
房装置として用いるには、別途、除湿装置を設ける必要
がある。
【0005】一方、車室内の空気を除湿しつつ暖房する
システムとして、例えば、特開平5−201243号に
おいて開示されるシステム110(図19参照)が知ら
れている。このシステム110では、暖房時には、三方
弁111により冷媒を矢印Aに沿って流すようになって
おり、ダクト113内に設けられる蒸発器105によっ
てブロア115から送られる空気を冷却して水分を凝縮
させて除湿し、この後、除湿された空調風を凝縮器11
7からの放熱により加熱して車室内に送り出している。
なお、符号「119」は逆止弁である。
【0006】このように、この暖房システム110で
は、暖房時に常に除湿を行うので、フロントガラスが曇
るようなことはなく、常に良好な視界を確保することが
できる。しかしながら、このシステム110では、室内
暖房のための熱源が、除湿の際に蒸発器113において
ダクト111内の空気から回収する熱エネルギと、圧縮
器103の圧縮仕事の際に与えられるエネルギとに限ら
れるので、高い暖房性能を得ることができない。したが
って、自動車の運転開始(いわゆるウォームアップ)時
などにおいて、急速に車室内を暖房することができな
い。
【0007】以上のような問題点に鑑みてなされた本発
明は、サイクルの運転開始直後から車室内を急速暖房に
暖房でき、かつ除湿をも行う冷凍サイクルを備えた車両
用ヒートポンプ式空気調和装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の特許請求の範囲の請求項1に記載の車両用ヒートポン
プ式空気調和装置は、圧縮器により圧縮された冷媒を送
り出す当該圧縮器の冷媒出口を、送風手段により室内側
に送られる空気の送風路に設置される室内凝縮器の冷媒
入口に接続すると共に、当該室内凝縮器の冷媒出口を、
リキッドタンクの冷媒入口に接続し、当該リキッドタン
クの冷媒出口に配設される配管を分岐部において2方に
分岐し、その一方の配管を、冷媒を断熱膨張させる第1
膨張手段を介して、前記送風路内であって前記室内凝縮
器の風上側に設置される室内蒸発器の冷媒入口に接続す
ると共に、他方の配管を、冷媒を断熱膨張させる第2膨
張手段を介して、室外に設置される室外蒸発器の冷媒入
口に接続し、前記室内蒸発器の冷媒出口に配設される配
管と、前記室外蒸発器の冷媒出口に配設される配管とを
合流部で合流させた後、前記圧縮器の冷媒入口側に接続
し、前記室内蒸発器の冷媒出口から送り出された冷媒の
圧力が設定圧力以上になると、当該室内蒸発器内へ冷媒
を流入させる冷媒分配手段を設けたことを特徴としてい
る。
【0009】また請求項2に記載の車両用ヒートポンプ
式空気調和装置は、請求項1に記載の特徴に加えて、前
記冷媒分配手段を、前記室内蒸発器の冷媒出口と前記合
流部の間に介装され、当該介装位置における冷媒圧力が
設定圧力以上になると開きはじめる蒸発圧力調整手段に
より構成したことを特徴としている。
【0010】そして、請求項3に記載の車両用ヒートポ
ンプ式空気調和装置は、請求項1に記載の特徴に加え
て、前記冷媒分配手段を、前記蒸発圧力調整手段と、前
記分岐部と前記第2膨脹手段との間に介装される開閉手
段とにより構成したことを特徴としている。
【0011】さらに、請求項4に記載の車両用ヒートポ
ンプ式空気調和装置は、請求項3に記載の特徴に加え
て、前記室外蒸発器を、蒸発器にも凝縮器にも用い得る
室外熱交換器とし、前記室内凝縮器と前記リキッドタン
クとの間に、当該リキッドタンク側から当該室内凝縮器
側への冷媒の流れを阻止する第1逆止手段を介装し、当
該第1逆止手段と前記リキッドタンクの間と、前記分岐
部と前記第2膨張手段の間とを連通させる第1バイパス
管に、前記第2膨張手段側から前記リキッドタンク側へ
冷媒が流れることのみを許容する第2逆止手段を介装
し、前記分岐部と前記第2膨張手段の間と前記第1バイ
パス管とが連通する接続部と、前記分岐部との間に、こ
の接続部側から当該分岐部側へ冷媒が流れることを阻止
する第3逆止手段を介装し、前記接続部と前記第2膨張
手段の間と、前記第2膨張手段と前記室外熱交換器の間
とを接続する第2バイパス管に、前記室外熱交換器側か
ら前記接続部側へ冷媒が流れることのみを許容する第4
逆止手段を介装し、前記室内凝縮器の冷媒入口に連通す
る前記圧縮器の冷媒出口を、前記室外熱交換器を凝縮器
として用いる際冷媒入口として用いられる当該室外熱交
換器の開口部に接続される配管に連通させる切換手段を
設けることを特徴としている。
【0012】また、請求項5に記載の車両用ヒートポン
プ式空気調和装置は、請求項2ないし請求項4に記載さ
れる特徴に加えて、さらに前記蒸発圧力調整手段とし
て、前記設定圧力を外気温に応じて調整する蒸発圧力調
整手段を用いることを特徴としている。
【0013】そして、請求項6に記載の車両用ヒートポ
ンプ式空気調和装置は、請求項2ないし請求項5に記載
される特徴に加えて、さらに、前記分岐部の上流部にお
ける全冷媒流量に対して、当該分岐部において前記室外
熱交換器側へ流された冷媒流量の割合が、所定の割合以
下になると当該室外熱交換器へ送風する送風手段を停止
する制御手段を有することを特徴としている。
【0014】
【作用】圧縮器により圧縮された冷媒は、室内凝縮器に
送られ、ここで送風路内の空気と熱交換して空気を暖め
る。この室内凝縮器の出口から送り出された冷媒は、リ
キッドタンクに送られる。リキッドタンクから送り出さ
れた冷媒は、室内蒸発器の冷媒出口位置の冷媒圧力が設
置圧力以下であれば、一方の配管に全て送られ、第2膨
張手段により断熱膨張された後、室外蒸発器に送られ、
外気から熱を回収する。また、室内蒸発器の冷媒出口位
置の冷媒圧力が設定圧力以上になると、冷媒の一部が冷
媒分配手段により第1膨張手段に送られはじめ、ここで
断熱膨張された後、室内蒸発器側へ送られるので、この
一部の冷媒は送風路内の空気の除湿を行い、他の冷媒は
外気から熱を回収する。熱回収または除湿に用いられた
冷媒は、合流されて圧縮器の冷媒入口に送られる。冷媒
分配手段として用いられる蒸発圧力調整手段は、冷媒圧
力が設定圧力以下の場合は閉じている。したがって、冷
媒は全て室外蒸発器側に送られる。一方、冷媒圧力が設
定圧力以上になると、蒸発圧力調整手段が開き、一部あ
るいは全ての冷媒が室内蒸発器側に送られる。
【0015】また、蒸発圧力調整手段と開閉手段とから
なる冷媒分配手段では、開閉手段を閉じることによっ
て、室外蒸発器側への冷媒の流れが停止される。
【0016】さらに、前記室外蒸発器を、蒸発器にも凝
縮器にも用い得る室外熱交換器とし、開閉手段を設けた
上で、所定の位置に、第1逆止手段と、第1バイパス管
と、第2逆止手段と、第3逆止手段と、第2バイパス管
と、第4逆止手段と、切換手段とを設けることにより、
冷媒の流れる向きを逆転させると、冷房装置として作用
する。
【0017】また、蒸発圧力調整手段として、設定圧力
が外気温に対応して調整される蒸発圧力調整手段を用い
ると、各状態における室内蒸発器側に送る冷媒の量が調
整され、より確実に室外熱交換器の凍結が防止される。
【0018】さらに、室外熱交換器側へ送られる冷媒の
流量の割合が所定の割合以下になると送風手段を停止す
る制御手段を設けることにより、省電力化を図る構成と
してもよい。
【0019】
【実施例】次に、本発明の第1実施例を、図面に基づい
て詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明に係る車両用ヒートポンプ
式空気調和装置の冷凍サイクル(以下、単にサイクルと
する)を示す構成図である。このサイクルを構成する各
部材を、冷媒の流れる向きに順に説明する。図示される
ように、このサイクル10は冷媒を圧縮する圧縮器12
を有しており、この圧縮器12の冷媒出口は、配管を介
して室内凝縮器14に接続されている。室内凝縮器14
は、ブロア(送風手段)16から吹き出される空気を車
室内(図示せず)に案内するダクト(送風路)18の出
口側に設置されており、この室内凝縮器14において、
圧縮器12から送り出された気体状態の冷媒と、ダクト
18内の空気との熱交換を行い、車室内に送風される空
気を暖めている。
【0021】また、室内凝縮器14の冷媒流れ方向の下
流側には、リキッドタンク20が設置されており、リキ
ッドタンク20のさらに下流には、分岐点(分岐部)2
2が設けられている。この分岐点22で分岐される配管
の一方は、電磁弁(開閉手段)24と室外膨脹弁(第2
膨脹手段)26を介して室外に設置される室外熱交換器
(室外蒸発器)28に連通しており、他方の配管は室内
膨脹弁(第1膨脹手段)30を介してダクト18内に設
置される室内蒸発器34に連通している。
【0022】室外熱交換器28の下流側に接続される配
管は、直接、合流点(合流部)36に達しており、室内
蒸発器34の下流側に接続される配管は、配管内の冷媒
圧力が所定の設定圧力(開弁圧力)以上になると開く蒸
発圧力調整弁(蒸発圧力調整手段)38を介して合流点
36に達している。そして、この合流点36からは一つ
の配管となって圧縮器12の吸入側に接続されている。
なお、本実施例においては、冷媒としてHFC134a
が用いられており、蒸発圧力調整弁38の設定圧力は、
1.9kg/cm2 Gに設定されている。ただし、最適
な設定圧力値は、外気の温度により変化するものであ
る。外気温の変化に対応して蒸発圧力調整弁38の設定
圧力を好適な値に調節する手段については、後述する。
【0023】また図示されるように、室外膨脹弁26に
は、室外熱交換器28の出口側に設置される第1感温セ
ンサ40が接続されている。そして、この第1感温セン
サ40は、冷媒温度を検知して冷媒の過熱度を一定にす
るように作用している。例えば外気温が低下すると、室
外膨脹弁26の絞りが調整されて、過熱度が一定に保た
れるのであるが、この場合、室外膨脹弁26から室外熱
交換器28に送り出される冷媒の圧力は低くなる。また
同様に、室内膨脹弁30の開閉制御は、室内蒸発器34
の出口部に接続される第2感温センサ42により行われ
る。なお膨脹手段として例えばキャピラリチューブなど
を用いてもよく、膨脹弁26,30の開閉制御手段とし
て電子制御装置など一般に用いられている手段を用いて
もよいのはもちろんである。そして図示されるように、
室外熱交換器28には、ファン(送風手段)44により
外気が送風されている。
【0024】このようなサイクルの作用を説明する。ま
ず、起動時においては、通常、両膨脹弁26,30は完
全に閉じているか、あるいは室外熱交換器28に液体状
態の冷媒を送らない程度に十分に絞られた状態になって
いる。このような状態で自動車(図示せず)の運転を開
始すると共にサイクル10の運転を開始すると、圧縮器
12が作動して吸入口の上流側の冷媒が圧縮器12内に
吸入され、室外熱交換器28内の圧力が低下すると共に
圧縮器12の出口から圧縮された冷媒が送り出される。
そして両膨脹弁26,30の入口側の圧力が上昇する。
ただし、室内蒸発器34内の冷媒圧力は、起動時におい
ては、開弁圧力以下であるので、蒸発圧力調整弁38は
閉じている。したがって、起動時においては、第1分岐
点22を通過する冷媒は、全て室外膨脹弁26側に送ら
れ、室外膨脹弁26において断熱膨脹された後、室外熱
交換器28に送られる。冷媒は、この室外熱交換器28
において外気からの熱を吸収すると、再び圧縮器12に
送られて圧縮され、この後、室内凝縮器14に送られ
て、蓄積されている熱を放出し、ダクト18内の空気を
暖める。
【0025】この動作から明らかなように、起動時な
ど、室外熱交換器28や室内蒸発器34内に送られる冷
媒の圧力が蒸発圧力調整弁38の開弁圧力より小さい状
態においては、本実施例のサイクル10は、いわゆるヒ
ートポンプとして働くので、いわゆるリヒートモードに
して、車室内の空気を再加熱して車室内に送風すること
により車室内を急速に暖房することができる。なお、ブ
ロア16に外気を導入して動作させることも可能である
が、この場合、リヒートモードの場合ような急速な暖房
にはならない場合がある。
【0026】つまり、本実施例のサイクル10は、室外
熱交換器28や室内蒸発器34内の冷媒圧力が蒸発圧力
調整弁38の設定圧力以下であるときと、急速暖房が必
要であるときとが一致することに着目しているのであ
り、このような場合に、リキッドタンク20からの冷媒
を自動的に一方(室外熱交換器側)の配管にのみ送っ
て、実施例のシステム10をいわゆるヒートポンプとし
て作動させることにより、車室内の急速暖房を可能にし
ているのである。
【0027】この後、サイクル10の運転が続けられ
て、室内蒸発器34の出口位置における冷媒圧力が設定
圧力以上になると、蒸発圧力調整弁38が開きはじめ、
一部の冷媒が室内蒸発器34側に送られる。
【0028】ここで、室内蒸発器34に送られる冷媒の
熱交換(回収)の対象である車室内空気は、外気に比較
して暖かく、また室内蒸発器34側に送られる冷媒量
は、蒸発圧力調整弁38が開弁した直後においては少量
であるので、室内蒸発器34の出口部における冷媒温度
は高温の状態となる。したがって、第2感温センサ42
により調整される室内膨脹弁30の絞り量は、室内蒸発
器34への冷媒流量が増加するように調整される。
【0029】また、サイクル10の運転をさらに続ける
と、室外膨脹弁26に送られる冷媒の圧力は上昇するの
で、室外膨脹弁26の開度が一定であっても、室外熱交
換器28への冷媒流量は増加する傾向となる。しかし、
室外熱交換器における熱交換(回収)の対象である外気
の温度はほぼ一定と考えられるので、冷媒流量が増加す
ると、室外熱交換器28から送り出される冷媒の温度は
低下することとなる。したがって、第1感温センサ40
により室外膨脹弁26の絞りが調整され、室外熱交換器
28への冷媒の流量は減少される。
【0030】このように、本実施例のサイクル10にあ
っては、冷媒圧力が設定圧力以上に上昇して、蒸発圧力
調整弁38が開くと、冷媒は分岐点22において自動的
に室外熱交換器28側と室内蒸発器34側に分流され
る。そして、一部の冷媒をいわゆるヒートポンプを作動
させる冷媒として用いると同時に、それ以外の冷媒を室
内蒸発器34においてダクト18内の空気から熱を回収
する冷媒として用いることとなる。したがって、熱回収
(冷却)されたダクト18内の空気が、露点温度以下の
温度にまで冷却されると、含有する水分が一部結露する
こととなり、除湿を行うことができる。
【0031】前述したように、車室内空気を循環させて
再加熱するいわゆるリヒートモードでは、車室内の乗員
の体内から放出される水分が車室内に蓄積されるので、
除湿を行う機能がなければ、車室内空気中の水分はいず
れ結露することとなり、フロントガラスを曇らせること
となるのであるが、本実施例のサイクル10は、除湿機
能を有しているので、所定の時間が経過すると共に、室
内蒸発器34内の冷媒圧力が設定圧力以上に上昇して蒸
発圧力調整弁38が開弁すると、自動的に一部の冷媒を
室内蒸発器34側に送り、ブロア16からダクト18内
に送風された空気の除湿を行うようになるので、車室内
空気に水分が蓄積されることがない。したがって、フロ
ントガラスの曇りを防止でき、安全運転のための良好な
視界を確保することができる。つまり、本実施例のサイ
クルは、運転開始から所定時間が経過すると、自動的に
除湿を行いはじめるのである。また、例えばHFC13
4a冷媒を使用する場合に、蒸発圧力調整弁38の設定
圧力を所望の圧力に設定して、室内蒸発器34に送られ
る冷媒の温度が氷点下にならないようにすると、室内蒸
発器の凍結を完全に防止することができる。
【0032】このようにして蒸発圧力調整弁38が開弁
した後、さらに時間が経過し、車室内がほぼ所望の温度
にまで暖房される頃には、室外膨脹弁26はほとんど完
全に絞られ、ほとんど全ての冷媒が室内蒸発器34側に
送られるようになる。なお、ここで電磁弁24を閉じる
ことにより、全ての冷媒を完全に室内蒸発器34側に送
るようにすることも可能である。ほとんど全ての冷媒が
室内蒸発器34側に送られる状態では、従来の技術で説
明した後者のシステム110と同様、常に除湿を行いつ
つ暖房を行うこととなる。
【0033】このように、本発明に係る自動車用空気調
和装置では、電子制御装置などの制御手段を別途設けな
くても、蒸発圧力調整弁を設けるだけで、自動的に両膨
脹弁の絞りを変化させてサイクルを上記のように動作さ
せることができる。
【0034】また、このようにしてサイクルを動作させ
ることにより、室内蒸発器の凍結を防止することができ
れば、従来のように凍結を防止する目的でサイクルを一
時的に停止させるような必要はなく、連続してサイクル
を運転させ続けることができる。
【0035】さらに、このサイクル10は、時間経過に
ともなって自動的に、暖房性能を抑えると共に除湿性能
を向上させることができる。したがって、空間容積の小
さい自動車室内など、サイクルが連続的に運転されて暖
房が進むつれて所望の暖房状態を維持するのに必要な熱
量は小さくなるが除湿性能は常に必要であるというよう
な環境に極めて適合した動作を行うのである。
【0036】そして、実施例のサイクル10は、所定の
時間が経過すると、ほとんど全ての冷媒が室内蒸発器3
4側に送られるので、この動作を利用して運転開始時の
暖房能力を最大限引き出すことができる。すなわち、比
較的気温の低い外気から大量の熱を回収して急速暖房を
行う場合、室外熱交換器28に氷点下の温度の冷媒を流
す必要があり、このような状態で運転を続けると、室外
熱交換器28の表面で凝縮した水分が室外熱交換器の表
面で凍結し、熱交換器が機能しなくなる虞れがあるが、
本実施例では、所定の時間が経過すると、自動的に室外
熱交換器28への冷媒の供給が停止されるようになって
いるので、運転開始直後のいわゆるウォームアップの時
間帯だけ、長時間運転し続けた場合には凍結するような
状態で一時的に運転することができるのである。これに
より急速暖房を行うことができる。
【0037】次に、例えば、車室内が十分に暖められた
状態から、乗員の乗り降りによりドアが開けられた場合
の本実施例のシステムの作用を説明する。なお、空気の
循環は、車室内の空気を再加熱するいわゆるリヒートモ
ードである。
【0038】自動車のドアなどが開け放たれ、内気温が
急激に低下すると、まずブロア16を介して室内蒸発器
34に送られる空気温が低下し、室内蒸発器の出口部の
冷媒温度が低下する。この温度低下を第2感温センサ4
2が検知すると、過熱度を一定にするために、室内膨脹
弁30の絞りが調整され、室内蒸発器34から送り出さ
れる冷媒の圧力が低くなる。
【0039】ここで、低下した冷媒圧力が蒸発圧力調整
弁38の設定圧力より小さくなると、この低下量に対応
する量だけ蒸発圧力調整弁38が閉じられる。したがっ
て、冷媒の一部がいわゆるヒートポンプ用の作動冷媒と
して第1分岐点22から室外熱交換器28側に送られ
る。
【0040】このように、ドアが解放されるなどにより
車室内気温が低下すると、サイクル10内に変化が生じ
て、ヒートポンプが作動しはじめ、冷やされた車室内が
急速に暖められる。そして再び車室内が暖められると、
ブロア16により室内蒸発器34に送られる空気温が上
昇すると共に室内蒸発器34の出口側の冷媒圧力が上昇
して蒸発圧力調整弁38が再び開きはじめ、ほとんど全
ての冷媒が再び室内蒸発器34側に送られるようにな
る。
【0041】このように、本実施例のサイクル10は、
運転開始から長時間経過した後であっても、車室内が冷
えると自動的に冷媒の一部を、ヒートポンプを作動させ
る冷媒として室外蒸発器側に送るようになっているの
で、室内がいつ冷えても迅速に車室内を暖房し得る状態
となっているのである。
【0042】次に、このような冷凍サイクルを用いて車
室内の暖房実験を行った結果を図2、図3および図4を
用いて説明する。図2は、横軸を時間経過とし、縦軸を
温度として、サイクルの運転開始時からの経過時間と車
室内気温の関係を示すグラフである。このうち、実線で
示されるグラフが、本発明に係る車両用ヒートポンプ式
空気調和装置により車室内の暖房を行った際の実験結果
である。そして破線および一点鎖線で示されるグラフ
は、比較例であり、いわゆるヒートポンプを用いて車室
内を暖めた結果(比較例1)と、図19に示されるよう
なタイプのシステムを用いて車室内を暖房した結果(比
較例2)である。なお、空気調和装置以外の諸条件は、
同一であり、運転開始時における内外気温は0℃、相対
湿度は40%、また自動車が時速40kmで走行してい
ると想定している。
【0043】まず、従来の装置を用いて実験を行った結
果を説明する。いわゆるヒートポンプを用いて車室内の
暖房を行った場合(比較例1)、運転開始からほぼ10
分でフロントガラスが曇ってしまい、自動車を運転する
ことが困難な状態になったので、ここで実験を中止し
た。また、他方のシステムで車室内の暖房を行った場合
(比較例2)、25分経過した時点では、フロントガラ
スに曇りは発生しなかった。そして、車室内気温が15
℃になるまでの時間が約15分であった。
【0044】これに対して、本実施例のサイクル10を
用いた場合、比較例2と同様に、25分経過した時点で
は、フロントガラスに曇りは発生しなかった。一方、車
室内気温を15℃にするまでの時間は約5分であった。
このように、本実施例のサイクルを用いると、フロント
ガラスに曇りが発生することがなく、かつ運転開始直後
に、車室内を急速に暖房できるという結果が得られた。
【0045】また、図3は、本実施例の空気調和装置を
用いて上記実験を行った際の、分岐点から室内蒸発器側
へ送られる冷媒の割合の変化を示している。このグラフ
に示されるように、運転開始時、ほとんどの冷媒は、室
外熱交換器側に送られる。したがって、運転開始直後、
本サイクルは、いわゆるヒートポンプとして作動してい
ることが、この実験結果からも明らかになった。また運
転開始から、5分後には、その割合が約50%になり、
残りの半分の冷媒により、室内の除湿が行われる状態と
なった。さらに、25分経過後には、ほとんどの冷媒は
室内蒸発器側に送られ、除湿を行いつつ暖房を行うよう
になった。
【0046】このように本実施例の空気調和装置は、冷
媒を分流する割合を、時間経過あるいは車室内外の環境
によって自動的に変化させるようになっているので、特
に制御手段を設けずとも、フロントガラスなどに曇りを
生じさせることなく、しかも運転開始時には急速に車室
内を暖房することができるという結果が得られた。
【0047】さらに、図4は、各空気調和装置の消費電
力を示すグラフである。なお比較例2のいわゆるヒート
ポンプは、フロントガラスに曇りが発生して長時間運転
できなかったので、実験結果を省略することとした。図
2に示されるように、運転開始から25分間が経過する
と、実施例の空気調和装置も、比較例2のものも、車室
内の気温差はそれほど大きくなくなるが、図4に示され
るように、その消費電力は、実施例の空気調和装置が約
1.6kw/hであるのに対し、比較例2のものは約
2.2kw/hであった。また、運転開始から50分が
経過した状態においても、実施例の方が消費電力が少な
かった。このように、実施例の車両用ヒートポンプ式空
気調和装置の方が、比較例2の装置に比較して小さい消
費電力で、除湿を行いつつ車室内の暖房を維持すること
ができるという結果が得られた。
【0048】なお、上記実施例は、本発明の趣旨を、よ
り容易に理解するためのものであり、発明の内容を限定
するためのものではない。したがって、本発明の要旨を
逸脱しない範囲において種々改変することができる。
【0049】例えば、蒸発圧力調整弁38の最適な設定
圧力は、前述したように、外気温によって変化する値で
ある。したがって、設定圧力の調節が可能な蒸発圧力調
整弁を用いることにより、設定圧力を外気温に対応して
きめ細かく変化させるようにしてもよい。このようにす
ると、外気の温度が−10℃以下の時においても、コン
プレッサを高回転で運転して、室外熱交換器から熱をく
み上げることができるようになる。
【0050】図5は、設定圧力を調節し得る蒸発圧力調
整弁の一実施例を示す側断面図であり、図6は、外気温
に応じて蒸発圧力調整弁の設定圧力を変化させる制御手
段を示すブロック図である。また、図7は、分岐点にお
ける冷媒の分流割合を示すグラフである。
【0051】図5に示されるように、この実施例の蒸発
圧力調整弁(蒸発圧力調整手段)38aは、室内蒸発器
34側に接続される入口側開口部70とコンプレッサ1
2に接続される出口側開口部72が両端に形成される冷
媒の通路74が形成された本体76を有している(図1
参照)。通路74には、上下動自在な円筒形の弁体78
の先端縁部78aが当接する弁座80が形成されてお
り、弁体78の先端縁部78aがこの弁座80に当接す
ると、冷媒の通過が阻止されるようになっている。
【0052】図示されるように、弁体78は、その上端
部にフランジ部78bを有している。このフランジ部7
8bには、一端を本体76に当接させたバネ82が当接
しており、弁体78は、このバネ82により本体76に
対して上方に付勢されている。
【0053】一方、弁体の上端部は、蒸発圧力調整弁3
8aの本体76の上側に設置されるソレノイドコイル8
4により上下動されるプランジャ86の下端部に当接し
ている。したがって、ソレノイドコイル84に通電され
てプランジャ86が下方に移動すると、弁体78がバネ
82の弾発力に抗して下方に移動され、弁座80に当接
し、蒸発圧力調整弁38aは閉状態になる。反対に電流
の通電を停止すると、バネ82の弾発力により弁体78
は上方に移動されるので、蒸発圧力調整弁38aは開状
態になる。ソレノイドコイル84によって生ずるプラン
ジャ86の押圧力は、ソレノイドコイル84に通電する
電流の大きさにほぼ比例するようになっているので、電
流の大きさを調整することにより、蒸発圧力調整弁38
aの設定圧力つまり開弁圧力の値を自在に調整すること
ができる。
【0054】また図6に示されるように、ソレノイドコ
イル84に接続されるバッテリなどの電源88には電流
の大きさを制御する圧力制御部90が接続されており、
圧力制御部90には、外気温を測定する外気温センサ9
2が接続されている。したがって、圧力制御部90によ
って、外気温センサ92により測定される外気温に基づ
いてソレノイドコイル84に流す電流の大きさ、つまり
設定圧力を制御することができる。
【0055】例えば、外気温センサ92で測定された外
気温が低ければ、外気温センサ92からの信号を受信し
た圧力制御部90は、ソレノイドコイル84に流す電流
の大きさが小さくなるように電源88を制御してプラン
ジャ86の押圧力を小さくし、これにより、蒸発圧力調
整弁38aの設定圧力を小さい圧力値に設定する。
【0056】前述の実施例における蒸発圧力調整弁38
の設定圧力は、1.9kg/cm2Gに固定されていた
が、この設定圧力値は、外気温が0℃のときの最適値で
あり、例えば、外気温が−10℃であれば、より低圧の
1.6kg/cm2 Gに設定するのがより好ましい。
【0057】なお、外気温と設定圧力の対応は、例え
ば、−10℃、−9℃、……と、1℃刻みの各温度毎に
対応する設定圧力値を予め定めておき、温度センサによ
り測定される外気温の小数点以下を切り捨てた値を用い
て、その時点における設定すべき圧力値を決定するよう
な方法など、種々の方法が考えられる。
【0058】図7は、各設定圧力値に設定された蒸発圧
力調整弁38aによる冷媒の分流割合の経時変化を示す
グラフである。なお、外気温の条件は、各設定圧力値に
対応する温度である。つまり設定圧力が1.9kg/c
2 Gのグラフ1は、外気温が0℃のとき、また1.6
kg/cm2 Gのグラフ2は、外気温条件が−10℃の
ときのグラフである。グラフから解るように、この蒸発
圧力調整弁38aを用いると、外気温が低いときほど、
運転開始時からより短い経過時間で、蒸発圧力調整弁3
8aが開くようになるので、室内蒸発器34側に、時間
的に早い時期に冷媒を送ることができるようになり、こ
の結果、コプレッサに送られる全冷媒流量を増大させる
ことができる。
【0059】一般的に外気温が低い場合は、冷媒流量が
少なくなり、しかも低圧側の蒸発圧力が極めて低下する
ので、潤滑油中の冷媒がいわゆるフォーミングを起こし
たりして、十分な潤滑が得られず、コンプレッサの摺動
部に大きな負担がかかるようになるが、上述のように、
この蒸発圧力調整弁38aを用いると、運転開始から比
較的早い時期に、所定の量以上の冷媒流量を確保するこ
とができるので、空気調和装置の運転中、特に運転開始
時、コンプレッサ内において潤滑油が不足するようなこ
とを防止できる。したがって、コンプレッサ内の金属が
相互に摺動する部分の接触抵抗を低減することができ、
運転開始時におけるコンプレッサの高速回転が可能にな
る。また低圧側の圧力が上昇するので、コンプレッサの
負荷を軽減できる。そして、冷媒流量の増大により暖房
性能が向上するので、車室内を急速に暖房することがで
きるようになる。
【0060】なお、設定圧力を調整する手段は、図5に
示されるものに限られないのはもちろんであり、例え
ば、弁体78を弁座80に向けて押圧するバネ82の上
端を、アクチュエータなどの駆動手段により移動される
可動部材(図示せず)に当接させ、この可動部材をバネ
82の弾発方向に沿って移動させることにより、バネ8
2の圧縮量を調整して弁体78の押圧力を調整し、蒸発
圧力調整弁38aの設定圧力を変化させるようにしても
よい。
【0061】また、電流の大きさの制御に用いるパレメ
ータとしては、外気温でなくても、外気温の変化に伴っ
て変化する物理量でもよく、またこれら以外に、例えば
室外部低圧圧力値を採用することも考えられる。
【0062】以上、蒸発圧力調整弁38の設定圧力を制
御する構成を説明したが、この他にも、例えば、室外熱
交換器28へ供給される冷媒量が減少している場合など
所定の条件のときに、室外熱交換器28に空気を送風す
るファン44を停止させることにより、省電力化を図っ
てもよい。例えば電気自動車では、バッテリなどの蓄電
手段に蓄電されたエネルギを走行の他に、例えば空調装
置の運転にも利用する。したがって、例えば空調装置に
おける電力消費を小さくすることができれば、一充電に
より走行し得る距離を延ばすことができる。
【0063】図8は、室外熱交換器用のファンを停止さ
せるファン制御装置(送風手段を停止する制御手段)9
3aの一実施例を示すブロック図である。この図に示さ
れるように、室外熱交換器用のファン44のスイッチを
オン、オフするスイッチ制御部94には、車室内のコン
トロールパネルに取り付けられる自動車用空気調和装置
のメインスイッチ95と、冷暖房いずれかのモードを選
択する切替スイッチ96とが接続されており、冷凍サイ
クルが運転されているか否か、さらには冷暖房のいずれ
を行っているかを検知できるようになっている。またス
イッチ制御部94には、速度計97などの車速検出手段
が接続されている。そして、これらの他、スイッチ制御
部94には、サイクルの分岐部を通過する前における冷
媒流量を測定する全冷媒流量測定手段98と、分岐後、
室外熱交換器側に送られた冷媒の流量を測定する室外側
冷媒流量測定手段99とが接続されている。
【0064】次に、このようなファン制御装置93aに
より行うファン44の運転制御を、図9に示されるフロ
ーチャートに基づいて説明する。まず、スイッチ制御部
94は、メインスイッチ95のオンオフを検知して、自
動車用空気調和装置が運転されているか否かを検知する
(ステップ1)。次に速度計97により検出される車速
を検知し(ステップ2)、80km/hより速ければフ
ァン44のスイッチを切ってファン44を停止させ(ス
テップ5)、制御動作を終了する。このような速度で走
行していれば、車速に対する相対的な風を受けることと
なるので、ファン44により強制的に室外熱交換器に風
を送るようなことをしなくてもよくなるからである。
【0065】反対に、検知した車速が80km/h以下
であれば、続いて冷暖房いずれの状態で運転されている
かを切替スイッチの状態より検知し(ステップ3)、冷
房であれば、制御動作を終了し、暖房状態でれば、全冷
媒流量測定手段98により測定された冷媒の全流量と、
室外側冷媒流量測定手段99により測定された室外熱交
換器側の冷媒流量とを検知する(ステップ4)。
【0066】このとき、室外交換器側に送られた冷媒の
量が全体の20%以下であれば、ファン44のスイッチ
を切ってファン44を停止させ(ステップ5)、制御動
作を終了する。一方、室外交換器側28に送られた冷媒
の量が全体の20%以上であれば、ファン44を停止さ
せずに制御動作を終了する。
【0067】このような制御を所定の時間間隔で繰り返
し行って、ファン44の運転を続けたり、停止させたり
することにより、ファンの運転時間を最小限にすること
ができ、省電力化を図ることができる。
【0068】また、図10は、別のファン制御装置93
bを示すブロック図である。なお、既に説明したファン
制御装置93aと共通の部材には同一の符号を付す。図
示されるように、このファン制御装置93bのスイッチ
制御部94には、前述した自動車用空気調和装置のメイ
ンスイッチ95と、冷暖房いずれかのモードを選択する
切替スイッチ96と、速度計97などの車速検出手段と
が接続されている。また、この他に、車室内温度を測定
する手段である車室内温度センサ100と外気温を測定
する手段である外気温センサ92とが接続されており、
車室内の温度と外気温とを検知できるようになってい
る。
【0069】このようなファン制御装置bにより行うフ
ァンの運転制御を図11に示されるフローチャートに基
づいて説明する。
【0070】まず、スイッチ制御部94は、メインスイ
ッチ95のオンオフを検知して、自動車用空気調和装置
が運転されているか否かを検知し(ステップ11)、次
に車速検出手段に検出される車速を検知する(ステップ
12)。ここで、車速が80km/hより速ければファ
ン44のスイッチを切ってファンを停止させ(ステップ
15)、制御動作を終了する。反対に、車速が80km
/h以下であれば、続いて冷暖房いずれの状態で運転さ
れているかを切替スイッチ96の状態より検知し(ステ
ップ14)、冷房状態であれば制御動作を終了する。
【0071】一方、暖房状態でれば、車室内温度センサ
100と、外気温センサ92とにより測定された温度を
比較して(ステップ14)、ファン44を運転し続ける
か停止するかを決定し、ファンのスイッチを切って(ス
テップ15)、あるいは切らずに制御動作を終了する。
このような制御を所定の時間間隔で繰り返し行って、フ
ァン44の運転時間を最小限にすることにより省電力化
を図っている。
【0072】なお、本実施例では、車室内温度と外気温
とをパラメータとするマップ制御を用いて図11のステ
ップ14における制御を行っている。例えば、設定圧力
が外気温に対応して調整される蒸発圧力調整弁38aを
用いる場合、設定圧力(開弁圧力)毎に予め、設定圧力
に対応する複数のマップを準備する。
【0073】図12は、複数のマップが用いられる場合
のマップ制御を簡便に説明するためのグラフである。図
中、実線のグラフ1が、蒸発圧力調整弁の設定圧力が
1.9kg/cm2 Gのときに用いられるマップにおけ
る、ファンを運転するか否かの境界を示すグラフであ
り、破線のグラフ2が、蒸発圧力調整弁の設定圧力が
1.6kg/cm2 Gのときに用いられるマップにおけ
る、ファンを運転するか否かの境界を示すグラフであ
る。また、二点鎖線のグラフ3が、蒸発圧力調整弁の設
定圧力が2.2kg/cm2 Gのときに用いられるマッ
プにおける、ファンを運転するか否かの境界を示すグラ
フである。この図においては、グラフ1〜3の下側がフ
ァン44の運転を停止する領域であり、上側がファン4
4の運転を続ける領域である。そして、各グラフ1〜3
は、室外熱交換器28に送られる冷媒の量が、全冷媒流
量の20%になる状態に対応するようになっているが、
もちろん、冷凍サイクルの構成などによって、全冷媒流
量に占める室外熱交換器に送られる冷媒量の割合を、2
5%あるいは15%などの値とするマップを採用しても
よし、またマップ制御以外の方法で制御することも可能
である。さらに、外気温センサに代えて蒸発圧力調整弁
のソレノイドコイルの電源に接続して、電流値を制御に
用いるようにしてもよい。
【0074】また上記実施例では、マップ制御のパラメ
ータを車室内温度と、外気温としているが、車室内温度
の代えてタイマ101などの時間計測手段により計測し
得る自動車用空気調和装置の運転開始時からの経過時間
を用いてもよい。この場合のファン制御装置93cのブ
ロック図を図13に、制御手順を示すフローチャートを
図14に、そしてマップ制御に用いるマップを簡便に示
すグラフを図15にそれぞれ示す。なお、図15におい
て、グラフ4は、蒸発圧力調整弁の設定圧力が1.9k
g/cm2 Gのときに用いられるマップにおける、ファ
ンを運転するか否かの境界を示すグラフであり、グラフ
5は、蒸発圧力調整弁の設定圧力が1.6kg/cm2
Gのとき、またグラフ6は、蒸発圧力調整弁の設定圧力
が2.2kg/cm2 Gのときに用いられるマップにお
ける境界を示すグラフである。
【0075】なお、図8、図10および図13に示され
るファン制御装置では、冷暖房いずれの状態かを検出す
る切替スイッチ96をスイッチ制御部に接続している
が、暖房のみを行う自動車用空気調和装置の場合は、こ
のような切替スイッチはないと考えられ、接続する必要
はない。したがって、フローチャートにおけるステップ
3、ステップ13およびステップ23はないものとして
制御を行う。
【0076】以上のように制御して、不必要なときにフ
ァン44を停止させると、消費電力を低減することがで
き、例えば電気自動車用の空気調和装置に用いるサイク
ルとしては極めて好ましい。
【0077】さらに、上記実施例の自動車用空気調和装
置は暖房用であるが、冷暖房のいずれをも行い得る自動
車用空気調和装置にも適用することができる。
【0078】そこで、以下、冷暖房のいずれをも行い得
る自動車用空気調和装置の実施例を説明する。なお、既
に説明した構成と共通のものについては、同一の符号を
付すこととし、その説明を省略する。
【0079】図16に示されるように、このサイクルに
は、室内凝縮器14とリキッドタンク20との間に、リ
キッドタンク側から室内凝縮器14側に冷媒が流れるこ
とを防止する第1逆止弁(第1逆止手段)50が設けら
れている。そして、リキッドタンク20の入口側と、室
外熱交換器(凝縮器)28に連通する配管とを接続する
第1バイパス管52が接続されており、この第1バイパ
ス管52には、室外熱交換器28側からリキッドタンク
20の入口側へ冷媒が流れることのみを許容する第2逆
止弁(第2逆止手段)54が設けられている。また、第
1バイパス管52の室外熱交換器28側の接続位置と、
第1分岐点22との間に、室外熱交換器28側からリキ
ッドタンク20の出口側へ冷媒が流れることを防止する
第3逆止弁(第3逆止手段)56が設けられている。し
たがって、暖房時とは逆の向き(矢印Cの向き)に冷媒
を流すと、室外熱交換器28側から流れてくる冷媒はリ
キッドタンク20に収容されることとなる。
【0080】また、このサイクルには、室外熱交換器2
8と室外膨脹弁26の間と、電磁弁24と第2逆止弁5
4の間とを接続する第2バイパス管58が設けられてお
り、この第2バイパス管58には、室外熱交換器28か
らリキッドタンク20の入口側へ冷媒が流れることのみ
を許容する第4逆止弁(第4逆止手段)60が設けられ
ている。
【0081】さらに、このサイクルは、四方弁(切換手
段)62を有しており、圧縮器12から送り出される冷
媒を室外熱交換器28側に送ることができるように切換
可能になっている。四方弁62の位置をこのように設定
する(図16参照)と、冷媒は、図16において矢印C
で示される向きに流れる。つまり、圧縮器12の出口か
ら送り出された冷媒は、室外熱交換器28に送られ、こ
こで外気により冷却される。この後リキッドタンク20
に送られ、その後リキッドタンク20から送り出される
と、室内膨脹弁30により気化されて室内蒸発器34に
送られ、ブロア16から送られてくる空気を冷却すると
共に除湿する。そして室内蒸発器34から送り出された
冷媒は圧縮器12の吸入側より圧縮器12内に吸入され
る。
【0082】このように、この実施例のサイクルを用い
ると、四方弁62の位置を切換えることにより、暖房サ
イクル(図17参照)としても、また冷房サイクルとし
ても用いることができる。
【0083】
【発明の効果】以上のように本発明によると、車室内を
暖房する際、運転開始から所定の時間が経過するまでは
冷媒を室外熱交換器(室外蒸発器)にのみ送ることによ
り車室内を暖房し、所定の時間が経過すると冷媒の一部
あるいは全部を室内蒸発器に送ることにより除湿するよ
うになっているので、運転開始直後、車室内を急速に暖
房することができ、しかもフロントガラスなどを曇らせ
ることなく車室内を暖房し続けることができる。
【0084】また、設定圧力を外気温に応じて調整する
蒸発圧力調整手段を用いると、各所定時間経過時におけ
る室内蒸発器側に送られる冷媒の割合が調節され、より
確実に室外熱交換器の凍結を防止でき、装置に与えるダ
メージを最小限にすることができる。
【0085】さらに、送風手段を停止する制御手段を設
けると、送風手段を必要なときにだけ運転することがで
きるようになるので、省電力化することができ、例えば
電気自動車であれば、一充電において走行可能な距離を
延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る車両用ヒートポンプ式空気調和
装置の冷凍サイクルを示す図である。
【図2】 実施例の冷凍サイクルと、従来のサイクルに
より行った暖房実験の際の車室内気温の測定結果を示す
図である。
【図3】 分岐点における冷媒の分流割合の測定結果を
示すグラフである。
【図4】 空気調和装置の消費電力の測定結果を示すグ
ラフである。
【図5】 設定圧力を調節し得る蒸発圧力調整弁の一実
施例を示す側断面図である。
【図6】 図5の蒸発圧力調整弁を制御する制御装置を
示すブロック図である。
【図7】 各設定圧力における分岐点における冷媒の分
流割合の変化の違いを示すグラフである。
【図8】 ファンの運転を制御するファン制御装置の一
実施例を示すブロック図である。
【図9】 図8に示されるファン制御装置の動作を示す
フローチャートである。
【図10】 別のファン制御装置を示すブロック図であ
る。
【図11】 図10に示されるファン制御装置の動作を
示すフローチャートである。
【図12】 図10に示されるファン制御装置のマップ
制御を簡便に示すためのグラフである。
【図13】 さらに別のファン制御装置を示すブロック
図である。
【図14】 図13に示されるファン制御装置の動作を
示すフローチャートである。
【図15】 図13に示されるファン制御装置のマップ
制御を簡便に示すためのグラフである。
【図16】 冷房および暖房を行うことができる本発明
に係る車両用ヒートポンプ式空気調和装置の冷凍サイク
ルの冷房時の状態を示す図である。
【図17】 冷房および暖房を行うことができる本発明
に係る車両用ヒートポンプ式空気調和装置の冷凍サイク
ルの暖房時の状態を示す図である。
【図18】 ヒートポンプサイクルを示す図である。
【図19】 別の従来の空気調和装置のサイクルを示す
図である。
【符号の説明】
12…圧縮器、 14…室内凝縮器、 20…リキッドタンク、 26…室外膨脹弁(第2膨脹手段)、 28…室外熱交換器(室外蒸発器、室外凝縮器)、 30…室内膨脹弁(第1膨脹手段)、 34…室内蒸発器、 38…蒸発圧力調整弁(蒸発圧力調整手段)、 38a…蒸発圧力調整弁(蒸発圧力調整手段)、 40…第1感温センサ、 42…第2感温センサ、 93a,93b,93c…ファン制御装置(送風手段を
停止する制御手段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮器(12)により圧縮された冷媒を送り出
    す当該圧縮器(12)の冷媒出口を、送風手段(16)により室
    内側に送られる空気の送風路(18)に設置される室内凝縮
    器(14)の冷媒入口に接続すると共に、当該室内凝縮器(1
    4)の冷媒出口を、リキッドタンク(20)の冷媒入口に接続
    し、 当該リキッドタンク(20)の冷媒出口に配設される配管を
    分岐部(22)において2方に分岐し、その一方の配管を、
    冷媒を断熱膨張させる第1膨張手段(30)を介して、前記
    送風路(18)内であって前記室内凝縮器(14)の風上側に設
    置される室内蒸発器(34)の冷媒入口に接続すると共に、
    他方の配管を、冷媒を断熱膨張させる第2膨張手段(26)
    を介して、室外に設置される室外蒸発器(28)の冷媒入口
    に接続し、 前記室内蒸発器(14)の冷媒出口に配設される配管と、前
    記室外蒸発器(28)の冷媒出口に配設される配管とを合流
    部(36)で合流させた後、前記圧縮器(12)の冷媒入口側に
    接続し、 前記室内蒸発器(14)の冷媒出口から送り出された冷媒の
    圧力が設定圧力以上になると、当該室内蒸発器(34)内へ
    冷媒を流入させる冷媒分配手段を設けたことを特徴とす
    る車両用ヒートポンプ式空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記冷媒分配手段を、前記室内蒸発器(34)
    の冷媒出口と前記合流部(36)の間に介装され、当該介装
    位置における冷媒圧力が設定圧力以上になると開きはじ
    める蒸発圧力調整手段(38)により構成したことを特徴と
    する請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式空気調和装
    置。
  3. 【請求項3】前記冷媒分配手段を、前記蒸発圧力調整手
    段(38)と、前記分岐部(22)と前記第2膨脹手段(26)との
    間に介装される開閉手段(24)とにより構成したことを特
    徴とする請求項1に記載の車両用ヒートポンプ式空気調
    和装置。
  4. 【請求項4】前記室外蒸発器(28)を、蒸発器にも凝縮器
    にも用い得る室外熱交換器とし、 前記室内凝縮器(14)と前記リキッドタンク(20)との間
    に、当該リキッドタンク(20)側から当該室内凝縮器(14)
    側への冷媒の流れを阻止する第1逆止手段(50)を介装
    し、 当該第1逆止手段(50)と前記リキッドタンク(20)の間
    と、前記分岐部(22)と前記第2膨張手段(26)の間とを連
    通させる第1バイパス管(52)に、前記第2膨張手段(26)
    側から前記リキッドタンク(20)側へ冷媒が流れることの
    みを許容する第2逆止手段(54)を介装し、 前記分岐部(22)と前記第2膨張手段(26)の間と前記第1
    バイパス管(52)とが連通する接続部と、前記分岐部(22)
    との間に、この接続部側から当該分岐部(22)側へ冷媒が
    流れることを阻止する第3逆止手段(56)を介装し、 前記接続部と前記第2膨張手段(26)の間と、前記第2膨
    張手段(26)と前記室外熱交換器(28)の間とを接続する第
    2バイパス管(58)に、前記室外熱交換器(28)側から前記
    接続部側へ冷媒が流れることのみを許容する第4逆止手
    段(60)を介装し、 前記室内凝縮器(14)の冷媒入口に連通する前記圧縮器(1
    2)の冷媒出口を、前記室外熱交換器(28)を凝縮器として
    用いる際冷媒入口として用いられる当該室外熱交換器(2
    8)の開口部に接続される配管に連通させる切換手段(62)
    を設けることを特徴とする請求項3に記載の車両用ヒー
    トポンプ式空気調和装置。
  5. 【請求項5】前記蒸発圧力調整手段(38)として、前記設
    定圧力を外気温に応じて調整する蒸発圧力調整手段(38
    a) を用いることを特徴とする請求項2ないし請求項4
    に記載の車両用ヒートポンプ式空気調和装置。
  6. 【請求項6】前記分岐部(22)の上流部における全冷媒流
    量に対して、当該分岐部(22)において前記室外熱交換器
    (28)側へ流された冷媒流量の割合が、所定の割合以下に
    なると当該室外熱交換器(28)へ送風する送風手段(44)を
    停止する制御手段(93a,93b,93c) を有することを特徴と
    する請求項2ないし請求項5に記載の車両用ヒートポン
    プ式空気調和装置。
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