JPH07266410A - 耐熱及び耐圧性自立容器 - Google Patents
耐熱及び耐圧性自立容器Info
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- JPH07266410A JPH07266410A JP11142394A JP11142394A JPH07266410A JP H07266410 A JPH07266410 A JP H07266410A JP 11142394 A JP11142394 A JP 11142394A JP 11142394 A JP11142394 A JP 11142394A JP H07266410 A JPH07266410 A JP H07266410A
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- Japan
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- container
- center
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐衝撃性に優れた耐熱及び耐圧性自立容器を
得る。 【構成】 口頸部、肩部、胴部及び底部からなる二軸延
伸ブロ−成形された飽和ポリエステル樹脂製の容器にお
いて、容器底部は複数の脚部を有する自立可能な構造で
あって、底部の特定部分を半透明状に半結晶化させ、ま
た胴部は５０〜１４０℃で熱固定が施されていることを
特徴とする耐熱、耐圧性自立容器。
得る。 【構成】 口頸部、肩部、胴部及び底部からなる二軸延
伸ブロ−成形された飽和ポリエステル樹脂製の容器にお
いて、容器底部は複数の脚部を有する自立可能な構造で
あって、底部の特定部分を半透明状に半結晶化させ、ま
た胴部は５０〜１４０℃で熱固定が施されていることを
特徴とする耐熱、耐圧性自立容器。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、炭酸飲料や清
涼飲料水などを充填するのに好適な二軸延伸ブロ−成形
された飽和ポリエステル樹脂製の自立容器に関し、さら
に詳細には、内容物の加熱殺菌時の耐熱及び耐圧性を高
め、耐衝撃性にも優れた耐熱及び耐圧性自立容器に関す
る。
涼飲料水などを充填するのに好適な二軸延伸ブロ−成形
された飽和ポリエステル樹脂製の自立容器に関し、さら
に詳細には、内容物の加熱殺菌時の耐熱及び耐圧性を高
め、耐衝撃性にも優れた耐熱及び耐圧性自立容器に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、耐熱及び耐圧性容器としては、容
器本体の耐内圧性を高めるため底部を半球殻状に膨出成
形し、これに有底筒状に成形されたベ−スカップを装着
して、容器に自立機能を付与したものが主流であった。
しかしながら、ベ−スカップの使用は、別途ベ−スカッ
プを成形し装着固定を行わなければならないこと、容器
の重量が大きくなり、形状も大型化すること、加熱殺菌
工程で温水が容器底部に十分に達しないため内容物の加
熱殺菌をスム−ズに行うことができないこと、また、こ
のときベ−スカップ内に水が溜まり、速やかに排水され
にくいこと等、様々な問題があった。
器本体の耐内圧性を高めるため底部を半球殻状に膨出成
形し、これに有底筒状に成形されたベ−スカップを装着
して、容器に自立機能を付与したものが主流であった。
しかしながら、ベ−スカップの使用は、別途ベ−スカッ
プを成形し装着固定を行わなければならないこと、容器
の重量が大きくなり、形状も大型化すること、加熱殺菌
工程で温水が容器底部に十分に達しないため内容物の加
熱殺菌をスム−ズに行うことができないこと、また、こ
のときベ−スカップ内に水が溜まり、速やかに排水され
にくいこと等、様々な問題があった。
【０００３】さらに、省資源や環境問題の観点から使用
済みの空容器を有効再利用することが望まれているが、
ベ−スカップを装着した容器では通常、容器本体とベ−
スカップやこれを接着する接着剤の材料が異なるため、
再利用する場合にはこれらを分離しなければならず、プ
ロセス的にコスト高となるという問題を抱えている。
済みの空容器を有効再利用することが望まれているが、
ベ−スカップを装着した容器では通常、容器本体とベ−
スカップやこれを接着する接着剤の材料が異なるため、
再利用する場合にはこれらを分離しなければならず、プ
ロセス的にコスト高となるという問題を抱えている。
【０００４】この対策として、ベ−スカップを必要とし
ない耐熱及び耐圧性容器が望まれていた。ベ−スカップ
を必要としない耐圧性容器としては、いくつかの提案が
なされており、一般的には底部中心部の周りに複数の脚
部を放射状に膨出し、これらの脚部の間に谷線部を形成
した構造か、あるいはシャンペンタイプの構造かのいず
れかである。これらは、例えば、特公昭４８−５７０８
号公報、同５９−４０６９３号公報、同６１−９１７０
号公報、特開昭６３−２０２４２４号公報、及び特開平
３ー４３３４２号公報等に記載されている。
ない耐熱及び耐圧性容器が望まれていた。ベ−スカップ
を必要としない耐圧性容器としては、いくつかの提案が
なされており、一般的には底部中心部の周りに複数の脚
部を放射状に膨出し、これらの脚部の間に谷線部を形成
した構造か、あるいはシャンペンタイプの構造かのいず
れかである。これらは、例えば、特公昭４８−５７０８
号公報、同５９−４０６９３号公報、同６１−９１７０
号公報、特開昭６３−２０２４２４号公報、及び特開平
３ー４３３４２号公報等に記載されている。
【０００５】しかしながら、これらに記載された容器
は、耐圧性容器としては満足する性能を得ることができ
るものの、加熱殺菌工程を伴う耐熱及び耐圧性容器とし
て使用した場合には十分な性能を得ることができない。
すなわち、前記の公告公報及び公開公報の各号に記載さ
れた容器は、底部中心部および底部中心部の周辺部に未
延伸領域あるいは低延伸領域が存在しているため、加熱
殺菌時に内容物の温度が５０℃から７０℃程度に上昇す
ると、内圧が増大すること、また容器材料自体もクリ−
プ変形を起こしやすくなることにより、底部中心部およ
び底部中心部の周辺部の低延伸領域がクリ−プ変形を起
こして突出し、容器は自立安定性を失うことになる。
は、耐圧性容器としては満足する性能を得ることができ
るものの、加熱殺菌工程を伴う耐熱及び耐圧性容器とし
て使用した場合には十分な性能を得ることができない。
すなわち、前記の公告公報及び公開公報の各号に記載さ
れた容器は、底部中心部および底部中心部の周辺部に未
延伸領域あるいは低延伸領域が存在しているため、加熱
殺菌時に内容物の温度が５０℃から７０℃程度に上昇す
ると、内圧が増大すること、また容器材料自体もクリ−
プ変形を起こしやすくなることにより、底部中心部およ
び底部中心部の周辺部の低延伸領域がクリ−プ変形を起
こして突出し、容器は自立安定性を失うことになる。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】この課題を解決する方
法として、例えば、特開平５−８５５３５号公報に記載
された容器を使用することが考えられる。この容器は、
底部中心部を結晶化し、中心部周辺を十分に延伸した容
器であるため、加熱殺菌時に内圧が増大した場合の底部
のクリープ変形をある程度抑制することができると考え
られる。しかしながら、この容器の場合においても、脚
部と脚部との間に形成された谷線部を十分に延伸するこ
とは困難で、この部分に低延伸部分領域が残るため、加
熱殺菌時に該部分がクリープ変形を起こし、底部が突出
して自立安定性を失うか、または、自立安定性は保持さ
れても、入り味線が大幅に低下し、実用性を失う。ま
た、谷線部以外にも、脚部の底部中心部の周辺部の縁よ
り接地部にいたる部分や、谷線部の底部中心部に近い部
分と脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる
部分の間の部分の低延伸部分も、加熱殺菌時に該部分が
クリープ変形を起こし、底部突出に関与する。
法として、例えば、特開平５−８５５３５号公報に記載
された容器を使用することが考えられる。この容器は、
底部中心部を結晶化し、中心部周辺を十分に延伸した容
器であるため、加熱殺菌時に内圧が増大した場合の底部
のクリープ変形をある程度抑制することができると考え
られる。しかしながら、この容器の場合においても、脚
部と脚部との間に形成された谷線部を十分に延伸するこ
とは困難で、この部分に低延伸部分領域が残るため、加
熱殺菌時に該部分がクリープ変形を起こし、底部が突出
して自立安定性を失うか、または、自立安定性は保持さ
れても、入り味線が大幅に低下し、実用性を失う。ま
た、谷線部以外にも、脚部の底部中心部の周辺部の縁よ
り接地部にいたる部分や、谷線部の底部中心部に近い部
分と脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる
部分の間の部分の低延伸部分も、加熱殺菌時に該部分が
クリープ変形を起こし、底部突出に関与する。
【０００７】本発明は、このような問題点を解決したも
のであり、底部の（Ａ）容器の底部中心部および／また
は（Ｂ）底部中心部の周辺部および／または、（Ｃ）谷
線部の底部中心部に近い部分および／または、（Ｄ）脚
部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分および／ま
たは、（Ｅ）前記（Ｃ）と（Ｄ）の間の部分が、密度が
1.337g/cm3〜1.360g/cm3となるように半結晶化されるこ
とにより、容器の加熱殺菌時に、底部がクリープ変形し
て、自立安定性を失うことがなく、かつ、耐衝撃性、さ
らには耐薬品性にも優れた、耐熱及び耐圧性自立容器を
提供するものである。
のであり、底部の（Ａ）容器の底部中心部および／また
は（Ｂ）底部中心部の周辺部および／または、（Ｃ）谷
線部の底部中心部に近い部分および／または、（Ｄ）脚
部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分および／ま
たは、（Ｅ）前記（Ｃ）と（Ｄ）の間の部分が、密度が
1.337g/cm3〜1.360g/cm3となるように半結晶化されるこ
とにより、容器の加熱殺菌時に、底部がクリープ変形し
て、自立安定性を失うことがなく、かつ、耐衝撃性、さ
らには耐薬品性にも優れた、耐熱及び耐圧性自立容器を
提供するものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、口頸
部、肩部、胴部及び底部からなる二軸延伸ブロ−成形さ
れた飽和ポリエステル樹脂製の容器において、前記底部
は、底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出し、
これらの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立可能
な構造を有し、（Ａ）底部中心部および／または、
（Ｂ）底部中心部の周辺部および／または、（Ｃ）谷線
部の底部中心部に近い部分および／または、（Ｄ）脚部
の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分および／また
は、（Ｅ）前記（Ｃ）と（Ｄ）の間の部分が、密度1.33
7g/cm3〜1.360/cm3 となるように半結晶化されてなり、
かつ前記胴部は、二軸延伸ブロ−成形時に５０〜１４０
℃に加熱された金型内に保持され熱固定が施されている
ことを特徴とする耐熱及び耐圧性自立容器である。
部、肩部、胴部及び底部からなる二軸延伸ブロ−成形さ
れた飽和ポリエステル樹脂製の容器において、前記底部
は、底部中心部の周りに複数の脚部を放射状に膨出し、
これらの脚部と脚部との間に谷線部を形成した自立可能
な構造を有し、（Ａ）底部中心部および／または、
（Ｂ）底部中心部の周辺部および／または、（Ｃ）谷線
部の底部中心部に近い部分および／または、（Ｄ）脚部
の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分および／また
は、（Ｅ）前記（Ｃ）と（Ｄ）の間の部分が、密度1.33
7g/cm3〜1.360/cm3 となるように半結晶化されてなり、
かつ前記胴部は、二軸延伸ブロ−成形時に５０〜１４０
℃に加熱された金型内に保持され熱固定が施されている
ことを特徴とする耐熱及び耐圧性自立容器である。
【０００９】本発明に用いる飽和ポリエステル樹脂は、
強度、透明性、ガスバリア性の観点から、ポリエチレン
テレフタレート樹脂が好ましい。
強度、透明性、ガスバリア性の観点から、ポリエチレン
テレフタレート樹脂が好ましい。
【００１０】本発明において、低延伸領域である底部中
心部、底部中心部の周辺部、谷線部の底部中心部に近い
部分、脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分、
前記谷線部の底部中心部に近い部分と脚部の前記周辺部
の縁より接地部にいたる部分の間の部分を半透明状に半
結晶化させる方法としては、再加熱したプリフォームを
二軸延伸ブロー成形する際に、底部を１００℃〜１５０
℃で３〜３０秒間熱固定する方法、または、二軸延伸ブ
ロー成形後に容器底部を熱風又は赤外線ヒーターによっ
て加熱する方法がある。これらの２つの方法は、プリフ
ォーム底部をあらかじめ、半結晶化させてから、二軸延
伸ブロー成形を行う方法に比べて、半結晶状態の制御を
行いやすく、また低延伸領域を残すことなく半結晶化さ
せることができる。尚、本発明の（Ａ）底部中心部と
は、図２の３で示す部分であり、（Ｂ）底部中心部の周
辺部は図２の４で示す部分であり、（Ｃ）谷線部の底部
中心部に近い部分とは、谷線部の内中心部に近い部分
で、谷線部全体の５〜６５％、特に好ましくは１０〜５
０％を言い、例えば、図２の７で示す部分である。
（Ｄ）脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいた
る部分とは、脚部の内、脚部の底部中心部の周辺部の縁
より接地部にいたる部分をいい、例えば、図２の１１で
示す部分である。（Ｅ）前記谷線部の底部中心部に近い
部分と脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分の
間の部分とは、例えば、図２の１２で示す部分である。
又、（Ａ）〜（Ｅ）から選ばれた組み合わせの中で、
（Ｂ）と（Ｃ）を含む組み合わせが好ましい。
心部、底部中心部の周辺部、谷線部の底部中心部に近い
部分、脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分、
前記谷線部の底部中心部に近い部分と脚部の前記周辺部
の縁より接地部にいたる部分の間の部分を半透明状に半
結晶化させる方法としては、再加熱したプリフォームを
二軸延伸ブロー成形する際に、底部を１００℃〜１５０
℃で３〜３０秒間熱固定する方法、または、二軸延伸ブ
ロー成形後に容器底部を熱風又は赤外線ヒーターによっ
て加熱する方法がある。これらの２つの方法は、プリフ
ォーム底部をあらかじめ、半結晶化させてから、二軸延
伸ブロー成形を行う方法に比べて、半結晶状態の制御を
行いやすく、また低延伸領域を残すことなく半結晶化さ
せることができる。尚、本発明の（Ａ）底部中心部と
は、図２の３で示す部分であり、（Ｂ）底部中心部の周
辺部は図２の４で示す部分であり、（Ｃ）谷線部の底部
中心部に近い部分とは、谷線部の内中心部に近い部分
で、谷線部全体の５〜６５％、特に好ましくは１０〜５
０％を言い、例えば、図２の７で示す部分である。
（Ｄ）脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいた
る部分とは、脚部の内、脚部の底部中心部の周辺部の縁
より接地部にいたる部分をいい、例えば、図２の１１で
示す部分である。（Ｅ）前記谷線部の底部中心部に近い
部分と脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる部分の
間の部分とは、例えば、図２の１２で示す部分である。
又、（Ａ）〜（Ｅ）から選ばれた組み合わせの中で、
（Ｂ）と（Ｃ）を含む組み合わせが好ましい。
【００１１】容器底部の低延伸領域の半透明状に半結晶
化された部分の密度はポリエチレンテレフタレートの場
合において1.337g/cm3〜1.360g/cm3、好ましくは、1.34
0g/cm3〜1.350g/cm3である。また、本発明で、半結晶化
されている部分は、半透明な状態である。
化された部分の密度はポリエチレンテレフタレートの場
合において1.337g/cm3〜1.360g/cm3、好ましくは、1.34
0g/cm3〜1.350g/cm3である。また、本発明で、半結晶化
されている部分は、半透明な状態である。
【００１２】前記の半結晶化された部分の密度が1.337g
/cm3未満であると、容器底部は加熱殺菌処理時に容易に
クリープ変形をおこして突出し、容器は自立安定性を失
う。また、1.360g/cm3を越えると耐衝撃性が低下し、容
器に落下衝撃を与えた時に該部分が容易に破壊する。
/cm3未満であると、容器底部は加熱殺菌処理時に容易に
クリープ変形をおこして突出し、容器は自立安定性を失
う。また、1.360g/cm3を越えると耐衝撃性が低下し、容
器に落下衝撃を与えた時に該部分が容易に破壊する。
【００１３】また、容器の底部の特定部分を半結晶化さ
せることにより、充填工場のコンベア−ラインにおける
潤滑剤に対する耐薬品性も向上させることができ、スト
レスクラックの発生を抑制することができる。
せることにより、充填工場のコンベア−ラインにおける
潤滑剤に対する耐薬品性も向上させることができ、スト
レスクラックの発生を抑制することができる。
【００１４】本発明における飽和ポリエステル樹脂製の
容器の胴部は、二軸延伸ブロ−成形時に５０〜１４０℃
に加熱された金型内に保持され、熱固定が施されたもの
である。熱固定を施すことにより材料の結晶化度を高め
ることができるため、容器の加熱殺菌時に内容物の温度
が５０〜７０℃に上昇した時に、容器の熱変形を抑制す
ることができる。熱固定温度が高いほうが容器の耐熱性
は良好となるが、それに連れて成形サイクルが長くなる
ため、両者のバランスから金型の温度は６０〜１００℃
がより好ましい。
容器の胴部は、二軸延伸ブロ−成形時に５０〜１４０℃
に加熱された金型内に保持され、熱固定が施されたもの
である。熱固定を施すことにより材料の結晶化度を高め
ることができるため、容器の加熱殺菌時に内容物の温度
が５０〜７０℃に上昇した時に、容器の熱変形を抑制す
ることができる。熱固定温度が高いほうが容器の耐熱性
は良好となるが、それに連れて成形サイクルが長くなる
ため、両者のバランスから金型の温度は６０〜１００℃
がより好ましい。
【００１５】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
る。
【００１６】実施例１ ポリエチレンテレフタレート（日本ユニペット（株）社
製、商品名ＲＴ５５３Ｃ）を用い、射出成形して得たプ
リフォ−ム１５（図４）の口頸部とネックサポートリン
グ１３を除く部分を再加熱した後ブロー金型内に配置し
て、ストレッチロッドにより軸方向に延伸しながらエア
ーブローにより周方向に延伸して、二軸延伸ブロー成形
を行った。この時、金型の胴部を９０℃に、底部を１２
０℃に加熱した状態で、５秒間熱固定を行い、続いてブ
ロー容器内に常温のエアーを循環させて成形体を冷却し
た後に取り出して、図１に示す全高３０５mm、容量１．
５リットルの飽和ポリエステル樹脂製の自立容器１を得
た。
製、商品名ＲＴ５５３Ｃ）を用い、射出成形して得たプ
リフォ−ム１５（図４）の口頸部とネックサポートリン
グ１３を除く部分を再加熱した後ブロー金型内に配置し
て、ストレッチロッドにより軸方向に延伸しながらエア
ーブローにより周方向に延伸して、二軸延伸ブロー成形
を行った。この時、金型の胴部を９０℃に、底部を１２
０℃に加熱した状態で、５秒間熱固定を行い、続いてブ
ロー容器内に常温のエアーを循環させて成形体を冷却し
た後に取り出して、図１に示す全高３０５mm、容量１．
５リットルの飽和ポリエステル樹脂製の自立容器１を得
た。
【００１７】この容器１の底部２は、図４に示すように
５個の脚部５が中心部の周りに放射状に等間隔に膨出す
ると共に、この脚部５の間に谷線部６を形成した自立型
の構造を有しており、その底部中心部３、底部中心部の
周辺部４及び谷線部の底部中心部に近い部分７に存在す
る低延伸領域が半透明状に半結晶化している。この容器
底部の半結晶化部分について、底部中心部、底部中心部
の周辺部及び谷線部の底部中心部に近い部分の各部分か
らサンプリングして密度を密度勾配管法により測定した
ところ、1.340g/cm3〜1.347g/cm3の範囲であった。
５個の脚部５が中心部の周りに放射状に等間隔に膨出す
ると共に、この脚部５の間に谷線部６を形成した自立型
の構造を有しており、その底部中心部３、底部中心部の
周辺部４及び谷線部の底部中心部に近い部分７に存在す
る低延伸領域が半透明状に半結晶化している。この容器
底部の半結晶化部分について、底部中心部、底部中心部
の周辺部及び谷線部の底部中心部に近い部分の各部分か
らサンプリングして密度を密度勾配管法により測定した
ところ、1.340g/cm3〜1.347g/cm3の範囲であった。
【００１８】この容器１を、１２本作成し、５℃におい
て、２．５ガスボリュームの炭酸水を入味線４３mmまで
充填して、キャッピングした後、７０℃の温水シャワー
を３０分間かける熱殺菌試験を行った。その後、２０℃
の水により１０分間シャワーをかけ冷却したところ、全
てについて容器底部は終始自立安定性を失うことはなか
った。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形は認
められず、かつ、容器の全高は平均で３０８mmであり、
充填前に対する全高変形量は実用性能の範囲内であっ
た。次に、この充填した容器１２本を直立状態で２．０
ｍの高さからコンクリ−ト上に落下させたところ、全て
について容器底部に破壊はなかった。
て、２．５ガスボリュームの炭酸水を入味線４３mmまで
充填して、キャッピングした後、７０℃の温水シャワー
を３０分間かける熱殺菌試験を行った。その後、２０℃
の水により１０分間シャワーをかけ冷却したところ、全
てについて容器底部は終始自立安定性を失うことはなか
った。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形は認
められず、かつ、容器の全高は平均で３０８mmであり、
充填前に対する全高変形量は実用性能の範囲内であっ
た。次に、この充填した容器１２本を直立状態で２．０
ｍの高さからコンクリ−ト上に落下させたところ、全て
について容器底部に破壊はなかった。
【００１９】実施例２ 実施例１において、金型の胴部を９０℃に、底部を１２
０℃に加熱した状態で、１０秒間熱固定を行った以外
は、同様におこない、全高３０５ｍｍ、容量１．５リッ
トルの容器を得た。この容器の底部は、図５に示すとお
り、５個の脚部５が中心部の周りに放射状に等間隔に膨
出すると共に、この脚部５の間に谷線部６を形成した自
立型の構造を有しており、その底部中心部３、底部中心
部の周辺部４、谷線部の底部中心部に近い部分７及び脚
部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる部分１
１が、が半透明状に半結晶化している。容器底部の半結
晶化の部分からサンプリングして密度を測定したとこ
ろ、1.340g/cm3〜1.347g/cm3の範囲であった。
０℃に加熱した状態で、１０秒間熱固定を行った以外
は、同様におこない、全高３０５ｍｍ、容量１．５リッ
トルの容器を得た。この容器の底部は、図５に示すとお
り、５個の脚部５が中心部の周りに放射状に等間隔に膨
出すると共に、この脚部５の間に谷線部６を形成した自
立型の構造を有しており、その底部中心部３、底部中心
部の周辺部４、谷線部の底部中心部に近い部分７及び脚
部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる部分１
１が、が半透明状に半結晶化している。容器底部の半結
晶化の部分からサンプリングして密度を測定したとこ
ろ、1.340g/cm3〜1.347g/cm3の範囲であった。
【００２０】この容器を、１２本作成し、５℃におい
て、２．５ガスボリュームの炭酸水を入味線４３mmまで
充填して、キャッピングした後、７０℃の温水シャワー
を３０分間かける熱殺菌試験を行った。その後、２０℃
の水により１０分間シャワーをかけ冷却したところ、全
てについて容器底部は終始自立安定性を失うことはなか
った。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形は認
められず、かつ、容器の全高は平均で３０８mmであり、
充填前に対する全高変形量は実用性能の範囲内であっ
た。次に、この充填した容器１２本を直立状態で２．０
ｍの高さからコンクリ−ト上に落下させたところ、全て
について容器底部に破壊はなかった。
て、２．５ガスボリュームの炭酸水を入味線４３mmまで
充填して、キャッピングした後、７０℃の温水シャワー
を３０分間かける熱殺菌試験を行った。その後、２０℃
の水により１０分間シャワーをかけ冷却したところ、全
てについて容器底部は終始自立安定性を失うことはなか
った。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形は認
められず、かつ、容器の全高は平均で３０８mmであり、
充填前に対する全高変形量は実用性能の範囲内であっ
た。次に、この充填した容器１２本を直立状態で２．０
ｍの高さからコンクリ−ト上に落下させたところ、全て
について容器底部に破壊はなかった。
【００２１】実施例３ 実施例１において、金型の胴部を９０℃に、底部を１２
０℃に加熱した状態で、１５秒間熱固定を行った以外
は、同様におこない、全高３０５ｍｍ、容量１．５リッ
トルの容器を得た。この容器の底部は、図６に示すとお
り、５個の脚部５が中心部の周りに放射状に等間隔に膨
出すると共に、この脚部５の間に谷線部６を形成した自
立型の構造を有しており、その底部中心部３、底部中心
部の周辺部４、谷線部の底部中心部に近い部分７、脚部
の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる部分１１
及び谷線部の底部中心部に近い部分７と脚部の底部中心
部の周辺部の縁より接地部にいたる部分１１の間の部分
１２、が半透明状に半結晶化している。容器底部の半結
晶化の部分からサンプリングして密度を測定したとこ
ろ、1.340g/cm3〜1.347g/cm3の範囲であった。
０℃に加熱した状態で、１５秒間熱固定を行った以外
は、同様におこない、全高３０５ｍｍ、容量１．５リッ
トルの容器を得た。この容器の底部は、図６に示すとお
り、５個の脚部５が中心部の周りに放射状に等間隔に膨
出すると共に、この脚部５の間に谷線部６を形成した自
立型の構造を有しており、その底部中心部３、底部中心
部の周辺部４、谷線部の底部中心部に近い部分７、脚部
の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいたる部分１１
及び谷線部の底部中心部に近い部分７と脚部の底部中心
部の周辺部の縁より接地部にいたる部分１１の間の部分
１２、が半透明状に半結晶化している。容器底部の半結
晶化の部分からサンプリングして密度を測定したとこ
ろ、1.340g/cm3〜1.347g/cm3の範囲であった。
【００２２】この容器を、１２本作成し、５℃におい
て、２．５ガスボリュームの炭酸水を入味線４３mmまで
充填して、キャッピングした後、７０℃の温水シャワー
を３０分間かける熱殺菌試験を行った。その後、２０℃
の水により１０分間シャワーをかけ冷却したところ、全
てについて容器底部は終始自立安定性を失うことはなか
った。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形は認
められず、かつ、容器の全高は平均で３０８mmであり、
充填前に対する全高変形量は実用性能の範囲内であっ
た。次に、この充填した容器１２本を直立状態で２．０
ｍの高さからコンクリ−ト上に落下させたところ、全て
について容器底部に破壊はなかった。
て、２．５ガスボリュームの炭酸水を入味線４３mmまで
充填して、キャッピングした後、７０℃の温水シャワー
を３０分間かける熱殺菌試験を行った。その後、２０℃
の水により１０分間シャワーをかけ冷却したところ、全
てについて容器底部は終始自立安定性を失うことはなか
った。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形は認
められず、かつ、容器の全高は平均で３０８mmであり、
充填前に対する全高変形量は実用性能の範囲内であっ
た。次に、この充填した容器１２本を直立状態で２．０
ｍの高さからコンクリ−ト上に落下させたところ、全て
について容器底部に破壊はなかった。
【００２３】比較例１ 実施例１において、２軸延伸ブロー成形時に、金型の胴
部を９０℃に、底部を１２０℃に加熱することを行わな
かった以外は同様に行った。容器の底部のすべてが結晶
化及び半結晶化されておらず、密度は1.337g/cm3未満で
あった。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形が
認められ、全ての容器底部が突出し、容器は自立安定性
を失った。
部を９０℃に、底部を１２０℃に加熱することを行わな
かった以外は同様に行った。容器の底部のすべてが結晶
化及び半結晶化されておらず、密度は1.337g/cm3未満で
あった。熱殺菌試験では、ボトル胴部のクリープ変形が
認められ、全ての容器底部が突出し、容器は自立安定性
を失った。
【００２４】
【発明の効果】以上の通り、本発明により加熱殺菌時の
容器胴部の熱変形を抑制するとともに底部突出を防ぎ、
耐衝撃性及び耐薬品性にも優れた耐熱及び耐圧性自立容
器を得ることができる。また、本発明による容器はベー
スカップを必要としないため、加熱殺菌処理時の熱水が
容器底部に十分に達し、内容物の加熱殺菌をスムーズに
行うことができ、さらには、使用済み容器の再利用も容
易となる。
容器胴部の熱変形を抑制するとともに底部突出を防ぎ、
耐衝撃性及び耐薬品性にも優れた耐熱及び耐圧性自立容
器を得ることができる。また、本発明による容器はベー
スカップを必要としないため、加熱殺菌処理時の熱水が
容器底部に十分に達し、内容物の加熱殺菌をスムーズに
行うことができ、さらには、使用済み容器の再利用も容
易となる。
【図１】本発明の自立容器の正面図である。
【図２】本発明の自立容器の半結晶化部分を示す底面図
である。
である。
【図３】本発明の自立容器の底部の断面図である。
【図４】本発明の自立容器の底面図である。
【図５】本発明の自立容器の底面図である。
【図６】本発明の自立容器の底面図である。
【図７】本発明の容器の製造に用いるプリフォームの正
面図である。
面図である。
１ 飽和ポリエステル樹脂製の自立容器 ２ 底部 ３ 底部中心部 ４ 底部中心部の周辺部 ５ 脚部 ６ 谷線部 ７ 谷線部の底部中心部に近い部分 ８ 胴部 ９ 口頸部 １０ 肩部 １１ 脚部の底部中心部の周辺部の縁より接地部にいた
る部分 １２ 谷線部の底部中心部に近い部分と脚部の底部中心
部の周辺部の縁より接地部にいたる部分の間の部分 １３ ネックサポートリング １４ ネックサポートリング下 １５ プリフォーム １６ 脚部の接地部
る部分 １２ 谷線部の底部中心部に近い部分と脚部の底部中心
部の周辺部の縁より接地部にいたる部分の間の部分 １３ ネックサポートリング １４ ネックサポートリング下 １５ プリフォーム １６ 脚部の接地部
Claims (1)
- 【請求項１】 口頸部、肩部、胴部及び底部からなる二
軸延伸ブロ−成形された飽和ポリエステル樹脂製の容器
において、前記底部は、底部中心部のまわりに複数の脚
部を放射状に膨出し、これらの脚部と脚部との間に谷線
部を形成した自立可能な構造を有し、（Ａ）底部中心部
および／または、（Ｂ）底部中心部の周辺部および／ま
たは、（Ｃ）谷線部の底部中心部に近い部分および／ま
たは、（Ｄ）脚部の前記周辺部の縁より接地部にいたる
部分および／または、（Ｅ）前記（Ｃ）と（Ｄ）の間の
部分が、密度1.337g/cm3〜1.360/cm3 となるように半結
晶化されてなり、かつ、前記胴部は、二軸延伸ブロ−成
形時に５０〜１４０℃に加熱された金型内に保持され熱
固定が施されていることを特徴とする耐熱及び耐圧性自
立容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11142394A JPH07266410A (ja) | 1994-02-08 | 1994-05-25 | 耐熱及び耐圧性自立容器 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1462994 | 1994-02-08 | ||
| JP6-14629 | 1994-02-08 | ||
| JP11142394A JPH07266410A (ja) | 1994-02-08 | 1994-05-25 | 耐熱及び耐圧性自立容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07266410A true JPH07266410A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=26350611
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11142394A Pending JPH07266410A (ja) | 1994-02-08 | 1994-05-25 | 耐熱及び耐圧性自立容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07266410A (ja) |
-
1994
- 1994-05-25 JP JP11142394A patent/JPH07266410A/ja active Pending
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