JPH0726602A - サーモスタット混合栓を備えた洗面化粧台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 必要に応じ、サーモスタット混合栓を操作す
ることなく設定温度以外の湯水を操作性良く得る。 【構成】 シングルレバー式の温度調整混合栓４をカウ
ンタ１上に設け、温度調整混合栓は、湯水供給管８、延
長給湯管９及び延長給水管１０が接続された接続孔１３
ａ〜１３ｃを有する固定バルブ１３と、固定バルブ１３
の上面に摺動可能に当接され、一端が吐水具３に接続さ
れた温度調整混合栓の混合室１２ａと、接続孔１３ａ〜
１３ｃとを選択的に連通状態とするシングルレバー１１
に連設された可動バルブ１４とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、サーモスタット混合栓
を備えた洗面化粧台に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、適温の湯を洗面台の吐水具に
供給するため、低温の水と高温湯とを混合する混合栓が
使用されている。

【０００３】このような混合栓は、２バルブ式湯水混合
栓、シングルレバー式湯水混合栓、サーモスタット式湯
水混合栓に大別される。

【０００４】２バルブ式湯水混合栓は、湯バルブと水バ
ルブを独立して備え、この両バルブの開度を調整するこ
とによって、必要な温度の湯を得るもので、湯バルブと
水バルブとを微妙に開閉してやらねばならず作業が面倒
である。

【０００５】また、シングルレバー式湯水混合栓は、一
本のレバーで温度調節ができるものの、必要な温度の湯
を得るためには２バルブ式湯水混合栓の場合と同様レバ
ーの微妙な操作が必要であり、適温とするのに時間を要
するという問題がある。

【０００６】この点サーモスタット式湯水混合栓は、ハ
ンドルを操作し温度調節目盛に合わせることによって容
易に必要な水温に設定できるが、温度調節のためのサー
モ機構が大型になり、特にカウンターの上部に設置する
場合、広い面積が必要となり、また、洗面台のデザイン
の自由度に劣るという問題がある。

【０００７】この対策として、実開平２−６１２７７号
には、サーモスタット式湯水混合栓をカウンター下部の
キャビネットに内蔵し、カウンター上部には比較的小型
の吐水具のみを設けた洗面化粧台が開示されている。

【０００８】このような構造によって、カウンタースペ
ースの有効利用が図れると共に、必要とする正確な温度
の湯水が容易に得られるようになる。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら同公報に
開示された洗面台においては、吐出水の温度はすべて、
キャビネット内のサーモスタット混合栓によって決定さ
れるため、吐水具からは常に一定の温度の温水しか吐出
されず、温度を変える場合には、キャビネット内のサー
モスタット式湯水混合栓の設定温度をその度毎に変更す
る必要がある。

【００１０】そこで本発明の目的は、サーモスタット混
合栓をカウンタ下面に備えカウンタースペースを有効活
用すると共に必要な温度の湯を容易に得、さらに、必要
に応じ、サーモスタット混合栓を操作することなく設定
温度以外の湯水を操作性良く得ることができる洗面化粧
台を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明のサーモスタット
混合栓は、給湯管に流れる高温湯と給水管に流れる水と
を混合して適温湯となすサーモスタット混合栓を洗面化
粧台のカウンター下部に設けると共に、前記サーモスタ
ット混合栓の混合室から伸延する湯水供給管と、前記給
湯管から伸延する延長給湯管と、前記給水管から伸延す
る延長給水管とを接続したシングルレバー式の温度調整
混合栓を前記カウンター上に設け、更に同温度調整混合
栓は、前記湯水供給管、延長給湯管及び延長給水管が接
続された、湯水供給管用接続孔、延長給湯管用接続孔及
び延長給水管用接続孔を有する固定バルブと、同固定バ
ルブの上面に摺動可能に当接され、一端が吐水具に接続
された温度調整混合栓の混合室と、前記湯水供給管用接
続孔、延長給湯管用接続孔及び延長給水管用接続孔とを
選択的に連通状態とする前記シングルレバーに連設され
た可動バルブとを備えることによって、上記目的を達成
したものである。

【００１２】

【作用】本発明においては、カウンター上に設けた温度
調整混合栓のシングルレバーを操作し、湯水供給管用接
続孔と混合室とを連通状態とすることにより、サーモス
タット混合栓に設定された温度の湯水が得られ、同様
に、混合室と湯水供給管用接続孔及び延長給湯管用接続
孔とを連通させることにより、サーモスタット混合栓の
設定温度よりも高い温度の湯水を得ることができる。ま
た、混合室と延長給水管用接続孔及び延長給湯管用接続
孔とを連通させることで、サーモスタット混合栓の設定
温度よりも低い温度の湯水を得ることができる。

【００１３】

【実施例】以下本発明の特徴を図面に示す実施例に基づ
いて具体的に説明する。

【００１４】図１は、本発明の一実施例である洗髪装置
を備えた洗面化粧台の正面断面図、図２は図１に示す洗
面化粧台の給水系統の模式図である。

【００１５】１は洗面台のカウンタ、２はカウンタの下
面に取付けられた洗髪用ボールで、カウンタ１の上面に
は、吐水具として引き出し可能なシャワーノズル３、及
びシャワーノズル３からの吐出量及び温度を調整するシ
ャワーノズル用混合栓４がそれぞれ設置されている。

【００１６】カウンタ１の下方には、シャワーノズル３
に適温湯を供給するサーモスタット式湯水混合栓５が設
けられ、このサーモスタット混合栓５には、給湯管６及
び給水管７がそれぞれ接続されている。６ａ及び７ａ
は、給湯管６及び給水管７の止水栓である。

【００１７】サーモスタット式湯水混合栓５は、湯温に
よって伸縮するワックスペットにより流量調整用シート
を進退させ、高温湯と水の混合比率を微妙に変化させて
吐出温度を設定値に保つ混合室５ａを中央部に備え、混
合室５ａの左側には、給湯管６に連通した高温湯流路５
ｂと、混合室５ａの右側には、給水管７に連通した低温
水流路５ｃが形成されている。さらに、高温湯流路５ｂ
と低温水流路５ｃは、一部が中央の混合室５ａに接続さ
れている。

【００１８】図２中、５ｄは逆止弁、８は混合室５ａの
吐出口に接続された湯水供給管、９は高温湯流路５ｂに
接続された延長給湯管、１０は低温水流路５ｃに接続さ
れた延長給水管で、これらの湯水供給管８、延長給湯管
９、延長給水管１０はシャワーノズル用混合栓４にそれ
ぞれ接続されている。

【００１９】延長給湯管９及び延長給水管１０の基端部
には、図１に示す矢印Ｘ方向に回動可能な回転式エルボ
９ａ及び１０ａが設けられており、これによって、サー
モスタット式湯水混合栓５とシャワーノズル用混合栓４
の位置づれがあった場合にも、回転式エルボ９ａ及び１
０ａを回転させることによって、容易に取付けることが
可能となる。

【００２０】シャワーノズル用混合栓４はシングルレバ
ー式で、上下及び水平方向にレバー１１を移動可能で、
上下に動かすことによってシャワーノズル３からの吐出
量を調整し、また水平方向に回動させることによって、
吐出水の温度を調整する。

【００２１】図２に示すように、シャワーノズル用混合
栓４のケーシング１２基端部には、セラミック製の固定
バルブ１３が設けられ、この固定バルブ１３には、湯水
供給管８の接続孔１３ａ、延長給湯管９の接続孔１３
ｂ、及び、延長給水管１０の接続孔１３ｃがそれぞれ形
成されている。これらの接続孔１３ａ〜１３ｃに、上記
したように、湯水供給管８、延長給湯管９、及び延長給
水管１０が接続されている。１４は固定バルブ１３の上
面に摺動可能に取付けられたセラミックス製の可動バル
ブで、図２のＡ−Ａ断面図である図３及び図２のＢ−Ｂ
断面図である図４に示すように、一部に通水用の切欠部
１４ａが形成されている。また、固定バルブ１３の両側
には混合室１２ａと連通した外周流路１２ｂが形成さ
れ、さらにこの外周流路１２ｂは、固定バルブ１３の下
方に形成した吐出室１２ｃに接続されている。さらに吐
出室１２ｃには、シャワーホース１６と接続された接続
管１５が取付けられている。なお、図１に示す１７はシ
ャワーホース１６の水滴を受ける水受けトレーである。

【００２２】図５は、シャワーノズル用混合栓４のレバ
ー１１の位置と吐出水の温度の関係を示す説明図であ
る。

【００２３】図５（ｃ）はレバー１１を手前側に倒した
状態を示し、湯水供給管８の接続孔１３ａのみがシャワ
ーノズル用混合栓４の混合室１２ａと連通状態になり、
外周流路１２ｂ、吐出室１２ｃを経由して、サーモスタ
ット式湯水混合栓５によって混合された適温の温水のみ
がシャワーノズル３から吐出される。

【００２４】図５（ａ）は延長給湯管９の接続孔１３ｂ
のみがシャワーノズル用混合栓４の混合室１２ａと連通
した状態で、サーモスタット式湯水混合栓５の混合室５
ａを経由しない、高温湯のみがそのままシャワーノズル
３から吐出される。

【００２５】図５（ｂ）は、図５（ａ）と（ｃ）の中
間、すなわち、湯水供給管８の接続孔１３ａと延長給湯
管９の接続孔１３ｂの略同じ面積が、シャワーノズル用
混合栓４の混合室１２ａと連通した状態で、適温湯と高
温湯とがミキシングされたものがシャワーノズル３から
吐出される。

【００２６】さらに図５（ｅ）は、延長給水管１０の接
続孔１３ｃのみがシャワーノズル用混合栓４の混合室１
２ａと連通した状態で、サーモスタット式湯水混合栓５
の混合室５ａを経由しない、低温水のみがシャワーノズ
ル３から吐出される。

【００２７】図５（ｄ）は、湯水供給管８の接続孔１３
ａと延長給水管１０の接続孔１３ｃとがシャワーノズル
用混合栓４の混合室１２ａと連通した状態で、適温湯と
低温水がミキシングされてシャワーノズル３から吐出さ
れる。

【００２８】このように、本実施例によると、通常は、
レバー１１を手前に倒すだけで、カウンタ１下部に配置
されたサーモスタット式湯水混合栓５で混合された適温
湯を吐出することができ、実開平２−６１２７７号に開
示された洗面化粧台のようにカウンター下部にサーモス
タット混合栓を備えた構造でありながら、必要に応じ
て、適宜レバー１１の位置を変更することにより、サー
モスタット式湯水混合栓５をなんら操作することなく、
サーモスタット式湯水混合栓５で得られた混合湯より
も、高温の湯あるいは低温の湯が容易に得られる。

【００２９】なお上記実施例においては、サーモスタッ
ト混合栓５の内部に高温湯流路５ｂ及び低温水流路５ｃ
を一体に形成しているが、給湯管６及び給水管７の中途
に三方弁を設け、これによって、サーモスタット混合栓
５の混合室５ａに流入させることもできる。

【００３０】

【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏すること
ができる。

【００３１】（１）カウンター上に設置したシングルレ
バー式の温度調整混合栓を操作するだけで、サーモスタ
ット混合栓に設定された温度の湯水、及びこれと異なる
温度の湯水が容易に得られる。

【００３２】（２）カウンター上に設置した温度調整混
合栓をサーモスタット混合栓に比べ小型化することがで
き、カウンター上部の水仕舞いが向上すると共に、カウ
ンター上物の物置スペースを広くとることができる。

【００３３】（３）同様の理由により、カウンター上部
がシンプルになるため、洗面台としてのデザインの自由
度が増す。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例である洗髪装置を備えた洗面
化粧台の正面断面図である。

【図２】図１に示す洗面化粧台の給水系統の模式図であ
る。

【図３】図２のＡ−Ａ断面図である。

【図４】図２のＢ−Ｂ断面図である。

【図５】シャワーノズル用混合栓のレバーの位置と吐出
水の温度の関係を示す説明図である。

【符号の説明】

１ カウンタ、２ 洗髪用ボール、３ シャワーノズ
ル、４ シャワーノズル用混合栓、５ サーモスタット
混合栓、５ａ 混合室、５ｂ 高温湯流路、５ｃ低温水
流路、５ｄ 逆止弁、６ 給湯管、７ 給水管、６ａ，
７ａ 止水栓、８ 湯水供給管、９ 延長給湯管、１０
延長給水管、９ａ，１０ａ 回転式エルボ、１１ レ
バー、１２ ケーシング、１２ａ 混合室、１２ｂ 外
周流路、１２ｃ 吐水室、１３ 固定バルブ、１３ａ
湯水供給管用接続孔、１３ｂ 延長給湯管用接続孔、１
３ｃ 延長給水用接続孔、１４ 可動バルブ、１５ 接
続管、１６ シャワーホース、１７ 水受けトレー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給湯管に流れる高温湯と給水管に流れる
   水とを混合して適温湯となすサーモスタット混合栓を洗
   面化粧台のカウンター下部に設けると共に、前記サーモ
   スタット混合栓の混合室から伸延する湯水供給管と、前
   記給湯管から伸延する延長給湯管と、前記給水管から伸
   延する延長給水管とを接続したシングルレバー式の温度
   調整混合栓を前記カウンター上に設け、更に同温度調整
   混合栓は、前記湯水供給管、延長給湯管及び延長給水管
   が接続された、湯水供給管用接続孔、延長給湯管用接続
   孔及び延長給水管用接続孔を有する固定バルブと、同固
   定バルブの上面に摺動可能に当接され、一端が吐水具に
   接続された温度調整混合栓の混合室と前記湯水供給管用
   接続孔、延長給湯管用接続孔及び延長給水管用接続孔と
   を選択的に連通状態とする前記シングルレバーに連設さ
   れた可動バルブとを備えていることを特徴とするサーモ
   スタット混合栓を備えた洗面化粧台。