JPH07264987A - 野菜茶顆粒の製造方法 - Google Patents

野菜茶顆粒の製造方法

Info

Publication number
JPH07264987A
JPH07264987A JP6083611A JP8361194A JPH07264987A JP H07264987 A JPH07264987 A JP H07264987A JP 6083611 A JP6083611 A JP 6083611A JP 8361194 A JP8361194 A JP 8361194A JP H07264987 A JPH07264987 A JP H07264987A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
vegetable
dietary fiber
soluble dietary
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6083611A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukinobu Yamamoto
志延 山本
Koji Ishida
浩司 石田
Isamu Yamanaka
勇 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MINARI SANGYO KK
Original Assignee
MINARI SANGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MINARI SANGYO KK filed Critical MINARI SANGYO KK
Priority to JP6083611A priority Critical patent/JPH07264987A/ja
Publication of JPH07264987A publication Critical patent/JPH07264987A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Fruits And Vegetables (AREA)
  • Tea And Coffee (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 野菜の持つ風味,栄養を損ねることなく短時
間で乾燥でき、溶解・溶出・煎じて飲む際には、水また
は湯により造粒物の崩壊性・水溶性の食物繊維の溶解性
・野菜成分の抽出性の良好な野菜茶顆粒の製造方法の提
供する。 【構成】 野菜粉末に10%水溶液の粘度が50cps
以下の水溶性の食物繊維を混合する混合工程、得られた
混合物に水を添加して造粒する造粒工程、および造粒物
を乾燥する乾燥工程を含み、混合工程における10%水
溶液の粘度が50cps以下の水溶性の食物繊維の混合
量が、野菜粉末1部に対して0.3〜5部であり、造粒
工程における水の添加量が全混合固形量に対して5〜3
0重量%であることを特徴とする。混合工程および/ま
たは造粒工程において、補助原料として、賦形剤、結合
剤、崩壊剤、吸収促進剤、潤沢剤、調味剤、甘味剤、酸
味剤、ビタミン類、ミネラル類、香料、色素から選ばれ
た少なくとも一種を添加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、野菜粉末と水溶性の食
物繊維を用いて、水または湯による造粒物の崩壊性、食
物繊維等の溶解分散性、野菜成分の抽出性の良好な野菜
茶顆粒を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、長寿社会の本格化による成人病等
への認識の深まり等から、国民の健康志向はより向上
し、個々の生活概念として定着しつつある。これに伴
い、食品に対するニーズも、安全性、栄養性、経済性に
加え、健康志向をより重視したものが好まれるようにな
ってきた。科学技術の進歩に伴い、食品のさまざまの機
能の解明が進み、特に食品の体調調節機能が明らかにさ
れつつあるのに伴い、食品のこの機能を有効に発現でき
るように設計された機能性食品の研究開発が進められて
いる。機能性食品の代表的なものに、今では第六の栄養
素といわれるまでになった食物繊維がある。食物繊維
は、コレステロールを排泄して動脈硬化を防ぎ、さらに
腸内掃除役を果して大腸ガンを防ぐ機能があることが知
られており、飲料を始め種々の食品に利用されている。
消費者の立場から健康志向的な食品といえば第一に野菜
があげられる。野菜は一般に水分含量が多く、重さの割
りにエネルギーは少く、米麦や肉類などでは補給しがた
いビタミン類、無機塩類の給源であり、栄養的価値は大
きく、また、主食による体内の酸性を中和しアシドーシ
ス(酸毒症)になるのを防ぎ、また柔軟な繊維に富むの
で整腸剤ともなる。
【0003】飲料としての野菜を利用したものについて
みると、従来例えば乾燥カット野菜を不織布に入れて煎
じて飲むタイプの野菜茶が知られている。また食物繊維
入りの茶としては、乾燥して砕いた茶の葉に水溶性の食
物繊維を配合し、ティーバックにしたものが知られてい
る(特開平2−255043号公報)。また、150〜
200メッシュの茶粉末に35〜40%の水を加え、食
物繊維を0.1〜70%の割合で少量ずつ添加してよく
練り込み、押し出し成形後に乾燥した固形茶や、乾燥工
程の途中の茶葉に粉末状の食物繊維を茶葉に対して0.
1〜95%の割合で添加して乾燥したもの、抹茶の粉末
に粉末状の食物繊維を0.1〜95%の割合で攪拌混合
したもの等が知られている(特開平3−65139号公
報)。
【0004】しかしながら、これら従来提案されている
植物繊維入り茶類は、未だ満足すべきものではない。例
えば、特開平2−255043号公報に開示されている
ものは、乾燥食物体および食物繊維を簡単に摂取するこ
とができるが、両者を別々の袋部に入れた場合には、テ
ィーバック自体の構造が複雑にならざるをえず、その製
造が煩雑であった。また、乾燥茶および食物繊維を同一
の袋に単に混合して入れた場合には、ティーバック内で
の原料の導入順序により、あるいはかさ比重差により茶
と食物繊維が分離した状態になり、抽出使用時には水溶
性の食物繊維の種類によってはままこになり、溶解不良
が発生するという欠点を有している。さらにこれらいず
れの場合においても、粉体状の食物繊維を袋に充填する
時に、舞いたちによるシール性不良、充填精度不良等が
生じ、製造性が極めて悪くなるという欠点を有してい
た。また、特開平3−65139号公報に開示されてい
るものにおいては、製造時の水分添加量が多いため、乾
燥工程における乾燥処理時間および燃料の消費が増大
し、香味を大切にする茶にとっては好ましくない上、製
造コストも膨大なものとなる。さらには、多量の水や完
全に溶解した食物繊維を噴霧・添加混合するため、食物
繊維による結着力は優れているものの、乾燥した茶の間
隙の殆ど全てが食物繊維で充満されるために、抽出使用
時において、固形茶等の乾燥茶の内部への水の浸透が非
常に遅くなり、抽出性が劣るという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の上記のような実情に鑑みてなされたものである。すな
わち、本発明の目的は、野菜粉末および水溶性の食物繊
維とを原料として少量の水を用いて、野菜の持つ風味、
栄養を損ねることなく、造粒状態も良好な野菜茶顆粒を
製造する方法を提供することにある。本発明の他も目的
は、溶解、抽出或いは煎じて飲む際に、水または湯によ
る崩壊性、食物繊維等の溶解分散性、野菜成分の抽出性
の良好な野菜茶顆粒の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者等は、野菜粉末に
水溶性の食物繊維を混合して造粒する時の製造性およ
び、水または湯により溶解、抽出或いは煎じて飲む際
の、造粒物の崩壊性、食物繊維等の溶解性、野菜成分の
抽出性に影響を与える要因について検討した結果、野菜
粉末と混合する食物繊維として、10%水溶液の粘度が
50cps以下の水溶性の食物繊維を用い、その野菜粉
末に対する添加量、および造粒時の水添加量を調整する
ことにより、本発明の上記の目的が達成されるとの知見
を得、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明の野菜茶顆粒の製造方法は、野菜粉
末に10%水溶液の粘度が50cps以下の水溶性の食
物繊維を混合する混合工程、得られた混合物に水を添加
して造粒する造粒工程、および造粒物を乾燥する乾燥工
程を含み、該混合工程における10%水溶液の粘度が5
0cps以下の水溶性の食物繊維の混合量が、野菜粉末
1部に対して0.3〜5部であり、造粒工程における水
の添加量が全混合固形量に対して5〜30重量%である
ことを特徴とする。また、本発明においては、混合工程
および/または造粒工程において、必要に応じ、補助原
料として、賦形剤、結合剤、崩壊剤、吸収促進剤、滑沢
剤、調味剤、甘味剤、酸味剤、ビタミン類、ミネラル
類、香料、色素から選ばれた少なくとも一種を添加混合
してもよい。
【0008】以下に、本発明の詳細について説明する。
本発明において使用する野菜粉末としては、任意のもの
が使用でき、例えば、ほうれん草、にんじん、かぼち
ゃ、たまねぎ、トマト、キャベツ、パセリ、しそ、もろ
へいや、あしたば、ごぼう等をあげることができる。こ
れら野菜粉末には水溶性の食物繊維が配合されるが、本
発明においては、水溶性食物繊維として、10%水溶液
の粘度が50cps以下のものを使用する必要がある。
10%水溶液の粘度が50cpsよりも高い水溶性の食
物繊維を使用すると、造粒時にブロッキング現象が発生
して歩留まりが低下し、また造粒物が強固に結着される
ため、抽出性、崩壊性に劣るものとなる。本発明におい
て使用される10%水溶液の粘度が50cps以下の水
溶性の食物繊維としては、ポリデキストロース、難消化
性デキストリン、グアーガム酵素分解物等を例示するこ
とができる。これらの粉末は、公知の方法で得ることが
でき、また、市場で入手することができるが、粉末形状
の状態で入手した場合には、そのまま本願発明において
使用することができる。また、必要に応じて、乾燥、造
粒、粉砕、篩別等により任意の形状に調整した状態で使
用してもよい。本発明において、これらの粉末として
は、好ましくは20メッシュパス品、より好ましくは5
0メッシュパス品が用いられ、それらは、さらにはあら
かじめ調味されたものであってもよい。
【0009】本発明においては、まず、混合工程におい
て、上記の野菜粉末と10%水溶液の粘度が50cps
以下の水溶性の食物繊維とを混合する。野菜粉末と食物
繊維の混合は、何如なる装置を使用してもよいが、例え
ば、造粒装置に直接加えて両者を混合してもよい。本発
明においては、水溶性の食物繊維として、10%水溶液
の粘度が50cps以下のものを使用する必要がある。
本発明においては、両者の混合に際して、野菜粉末と1
0%水溶液の粘度が50cps以下の水溶性の食物繊維
の混合量が、野菜粉末1部に対して、0.3〜5部の範
囲であることが必要であり、より好ましくは0.5〜3
部の範囲である。野菜粉末1部に対する10%水溶液の
粘度が50cps以下の水溶性の食物繊維の混合量が
0.3部よりも低くなると、少量の水分で十分な接着・
造粒性を発現できず、さらには充填製造性等が劣り、ま
た、5部よりも高くなると、多量の水分が必要となり、
乾燥時間の長期化をもたらすとともに、乾燥時の結着が
強固となるため、水または湯による造粒物の崩壊性・食
物繊維等の溶解分散性・野菜成分の抽出性が悪くなる。
しかしながら、両者を上記の範囲で混合すると、このよ
うな問題を生じることがなくなり、後の工程で添加する
水分量が少量であるにもかかわらず、十分な接着・造粒
性を発現することができ、さらに、水または湯による造
粒物の崩壊性、食物繊維等の溶解分散性、野菜成分の抽
出性が良好になる。上記の混合工程において、必要に応
じて、補助原料として、賦形剤、結合剤、崩壊剤、吸収
促進剤、潤沢剤、調味剤、甘味剤、酸味剤、ビタミン
類、ミネラル類、香料、色素を添加してもよい。
【0010】上記のようにして得られた混合物は、次い
で、造粒工程において造粒するが、その際、造粒のため
に水が添加される。本発明においては、水の添加量は全
固形物含量に対して5〜30重量%であることが必要で
あり、より好ましくは、10〜25重量%の範囲であ
る。なお、本発明において、上記水の添加量は、造粒に
際して添加される補助原料その他に含まれる水分、例え
ば水飴等の含水調味料を併用する場合には、それ等に含
まれる水分量も含めた合計量を意味する。水分の添加量
が5%よりも低いと、十分に造粒することができなく、
また、30%より高くなると、造粒物の一部がペースト
状になり、粘着およびブロッキングして造粒物の歩留り
が著しく低下するばかりでなく、乾燥時間が長期化し、
さらには原材料および含有成分の熱劣化をもたらす。し
かしながら、水分を上記の範囲で添加して混合造粒する
ことにより、水溶性の食物繊維の一部または表面が溶解
や膨潤して粘性を有するようになり、粘着・結着性を発
現して造粒に寄与する。すなわち、非水溶性または難水
溶性である野菜粉末の間に10%水溶液の粘度が50c
ps以下の水溶性の食物繊維が混在しているため、少量
の水と混合した場合には、野菜粉末が食物繊維同士の結
合を部分的に阻止した状態となり、強固な結着および連
続皮膜の形成が阻止された造粒物が形成される。また、
少量の水を添加することにより、後の乾燥工程において
短時間で乾燥することができ、野菜粉末の本来持つ香味
を著しく損なうことがなくなる。
【0011】水の添加は、水それ自体を添加する以外
に、種々の形態で添加することができる。例えば、水飴
等の水溶性調味料を溶解した水溶液を添加してもよく、
また、一部の粉体・顆粒等の原料および補助原料を水に
溶解させた後、その水溶液を野菜粉末に添加混合するこ
とができる。また、粉体・顆粒等の原料および補助原料
を水と共に添加したり、交互に添加することもできる。
いずれの場合においても、水を必要量添加して、混合物
に均一に分散・吸水し、造粒物を形成させることが重要
である。混合物が均一に分散・吸水するようにする為に
は、公知の種々の装置が適宜使用し得る。最も好ましい
造粒方法としては、野菜粉末と10%水溶液の粘度が5
0cps以下の水溶性の食物繊維、さらに必要に応じて
各種補助原料を混合した後、水を噴霧しながら混合物を
攪拌させて水を吸着させ、造粒物を形成する方法があげ
られる。
【0012】上記の混合工程および/または造粒工程に
おいて添加することができる補助原料の具体例として
は、セルロース、メチルセルロース,カルボキシメチル
セルロース,糖類(砂糖、果糖、乳糖、ぶどう糖、麦芽
糖、水飴、オリゴ糖等)、塩、醤油、味醂、酢、香辛
料、アミノ酸系調味料(グルタミン酸ナトリウム等)、
核酸系調味料(イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナト
リウム等)、畜肉エキス、魚介類エキス、酵母エキス、
蛋白加水分解物、澱粉分解物、澱粉加水分解物、クエン
酸、リンゴ酸、β−カロチン、ビタミンC、ビタミン
E、ヘム鉄、乳酸カルシウム、乳清カルシウム、くちな
し色素等の各種があげられる。但し油膜を形成する量の
油脂類を添加する場合には、直接添加、混合すると、乾
燥等を阻害するので、マイクロカプセル化したり、乳化
剤や乳化性物質と併用するのが望ましい。それにより油
膜の形成を阻止し、水は蒸発し易い形態で用いることが
可能になる。これら補助原料の配合量は、種類に応じて
適宜設定することができる。
【0013】次いで、造粒物を乾燥工程において乾燥処
理して、造粒物中の水分を除去する。造粒物の乾燥処理
は、例えば、流動層乾燥機等を用いて行うことができ、
乾燥温度は70〜130℃程度、乾燥時間は約10〜4
0分程度の範囲が採用される。この乾燥処理によって、
造粒物から水分が蒸発して除去され、そして10%水溶
液の粘度が50cps以下の水溶性の食物繊維等が乾燥
し、野菜粉末および必要に応じて添加された補助原料の
間で接着剤として作用し、結着力を発生するようにな
る。また、乾燥した造粒物は、その内部に空気層の連続
した間隙を形成するようになる。
【0014】
【作用】10%水溶液の粘度が50cps以下の水溶性
の食物繊維を、野菜粉末1部に対して0.3〜5部の範
囲で野菜粉末に配合して混合し、また、全固形物量に対
して5〜30重量%の水を添加して造粒することによ
り、生成過程の造粒物はままこにならず十分な接着・造
粒性を発揮する。その後の乾燥工程により水分が蒸発し
て10%水溶液の粘度が50cps以下の水溶性の食物
繊維等が乾燥し、それにより水溶性の食物繊維が野菜粉
末および必要に応じて添加された補助原料の間隙を結着
したり、表面を被覆して、造粒物が得られるが、得られ
た造粒物は、その内部に空気層の連続した間隙が形成さ
れている。したがって、本発明によって得られた野菜茶
顆粒は、水または湯により溶解、抽出、煎じる際に、空
気層の連続した間隙を水が満たして、造粒体の内部に至
るまで水溶性の食物繊維がより早く湿潤、膨張、溶解す
る。野菜粉末は少なくとも非水溶性または難水溶性であ
り、他方、食物繊維は水溶性であるため、水溶性の食物
繊維の湿潤、膨張、溶解が容易に溶解し、野菜粉末の抽
出性が向上して風味が出やすくなる。また、その際の野
菜粉末の風味および栄養価の高さは、少量の水分添加量
により乾燥工程が短縮されたため、風味残存率が向上し
たこと、および崩壊分散性が向上したことに起因してい
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて説明する。 例1 ほうれん草パウダー20重量%、にんじんパウダー20
重量%、10%の水溶液の粘度が50cps以下の水溶
性の食物繊維60重量%を、攪拌造粒機に投入し混合し
た。そして混合させながら、水を混合固形量の全体の1
5重量%噴霧し造粒物を得た。得られた造粒物を80℃
の流動層乾燥機にて水分が5重量%以下まで乾燥させて
試験例(1)〜(3)の試料を得た。また、10重量%
の水溶液の粘度が50cpsより高い各水溶性の食物繊
維60重量%を配合し、または無配合とし、上記と同様
な条件で比較のための試験例(4)〜(7)の試料を得
た。それらの配合組成を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】試験例(1)〜(3)および比較のための
試験例(4)〜(7)の試料について、造粒性、抽出性
(湯だし時の状態)および崩壊性に関して官能試験を行
った。その結果を表2および表3に示す。なお、抽出性
(湯だし時の状態)は、試験例(1)〜(7)の試料3
gをティーバッグ(80×80mmレーヨン製不織布)
に内包し、これをビーカーに入れ、その中に90℃の温
湯を約200ml注入し、3分経過したものについて試
飲して評価した。崩壊性は、試験例(1)〜(7)の試
料3gをビーカーに入れ、90℃の温湯を約200ml
注入し、2分経過後の野菜茶顆粒の状態を観察した。総
合評価の基準は次の通りである。×…野菜茶顆粒として
不適、○…野菜茶顆粒として良好、◎…野菜茶顆粒とし
て非常に良好。
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】
【0020】以上の結果から明らかな様に、試験例
(1)〜(3)の場合には、10%の水溶液の粘度が5
0cps以下の水溶性の食物繊維を用いることにより、
造粒性が良好で、抽出性および崩壊性に優れているた
め、湯だし時に野菜風味を強く感じられる野菜茶顆粒と
なることが分かる。これに対して、試験例(4)〜
(6)の様に10%の水溶液の粘度が50cpsよりも
高い水溶性食物繊維を用いた場合、造粒時に多くのブロ
ッキングが発生し、歩留りの低下が見られ、また乾燥時
に造粒物の結着が強固となるため、湯だし時の抽出性お
よび崩壊性が著しく阻害され、野菜の風味を感じること
ができ難くなる。また、試験例(7)の場合は、水溶性
の食物繊維を添加していないため造粒することができな
い。
【0021】例2 ほうれん草パウダー15重量%、キャベツパウダー10
重量%、たまねぎパウダー5重量%、ポリデキストロー
ス30重量%、乳糖30重量%、食塩10重量%を攪拌
造粒機に投入し混合した。そして、混合させながら、水
をそれぞれ2、5、10、20、30、35重量%噴霧
し、造粒物を得た。得られた造粒物を80℃の流動層乾
燥機にて水分が5重量%以下になるまで乾燥させて試験
例(8)〜(13)の試料を得た。それらの配合組成を
表4に示す。
【0022】
【表4】
【0023】試験例(8)〜(13)の試料について、
造粒性および抽出性(湯だし時の状態)に関して官能試
験を行った。その結果を表5および表6に示す。なお、
抽出性(湯だし時の状態)は、試験例(8)〜(13)
の試料3gをティーバッグ(80×80mmレーヨン製
不織布)に内包し、これをビーカーに入れ、その中に9
0℃の温湯を約200ml注入し、3分経過したものに
ついて試飲して評価した。また、総合評価の基準は次の
通りである。 ×…野菜茶顆粒として不適、○…野菜茶顆粒として良
好、◎…野菜茶顆粒として非常に良好。
【0024】
【表5】
【0025】
【表6】
【0026】以上の結果より、水の添加量を混合固形量
の全体重量に対して5〜30重量%とすることにより、
良好な造粒物を製造でき、抽出性に優れ、湯だした時に
野菜の風味を感じられる野菜茶顆粒となることが分か
る。また、全混合固形量に対して5重量%よりも低い水
分量の場合には良好に造粒されず、30重量%より多く
なると、造粒時ブロッキングが多く発生するばかりでな
く、抽出性が悪くなり、湯だし時の野菜の風味も弱いも
のとなる。
【0027】例3 トマトパウダー50重量部および乳糖30重量部に、ポ
リデキストロース5、15、50、100、250、3
00重量部を攪拌造粒機に投入し混合した。次いで、混
合しながら、水をそれぞれ8.5、9.5、13、1
8、33、38重量部(固形分の全体に対しそれぞれ1
0重量%になる量)噴霧し、造粒物を得た。得られた造
粒物を80℃の流動層乾燥機にて水分が5重量より低く
なるまで乾燥させて試験例(14)〜(19)の試料を
得た。それらの配合組成を表7に示す。
【0028】
【表7】
【0029】試験例(14)〜(19)の試料につい
て、造粒性および抽出性(湯だし時の状態)に関して官
能試験を行った。その結果を表8および表9に示す。な
お、抽出性(湯だし時の状態)は、試験例(14)〜
(19)の試料3gをティーバッグ(80×80mmレ
ーヨン製不織布)に内包し、これをビーカーに入れ、そ
の中に90℃の温湯を約200ml注入し、3分経過し
たものについて試飲して評価した。総合評価の基準は次
の通りである。×…野菜茶顆粒として不適、○…野菜茶
顆粒として良好、◎…野菜茶顆粒として非常に良好。
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】以上の結果より、10%の粘度が50cp
s以下の水溶性の食物繊維の添加量を、野菜バウダー1
部に対して0.3〜5部の範囲にすることにより、良好
な造粒物を製造でき、抽出性に優れ、湯だした時に野菜
の風味を感じられる野菜茶顆粒となることが分かる。ま
た、野菜パウダー1部に対して水溶性の食物繊維が0.
3部より低い添加量の場合には良好に造粒されず、ま
た、5部よりも多くなると、造粒時ブロッキングが多く
発生するばかりでなく、抽出性が悪くなり、湯だし時の
野菜の風味も弱いものとなる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を有するから、上
記の試験例における比較からも明らかなように、造粒物
の崩壊性、水溶性の食物繊維の溶解性、野菜成分の抽出
性が優れた野菜茶顆粒を容易に、かつ短時間の乾燥処理
を行うことによって得ることができる。すなわち、造粒
工程において、水溶性の食物繊維が野菜粉末および必要
に応じて添加された補助原料の間隙を空気層を保持した
状態で適度に結着したり表面を被覆するため、造粒物が
ままこにならず、十分な接着、造粒性を発揮し、そして
乾燥後の造粒物においては、その内部に空気層の連続し
た間隙が形成されているため、水または湯により溶解、
抽出或いは煎じる際に、造粒体の内部に至るまで水溶性
の食物繊維がより早く湿潤、膨張、溶解する野菜茶顆粒
を得ることができる。さらに本発明においては、造粒工
程における水分添加量が少量であるため、乾燥工程にお
ける乾燥時間が従来のものに比して著しく短縮され、そ
の結果、風味残存率が向上し製造性も向上する。さらに
造粒されているため、袋等に充填する際に飛散等の問題
が生じないという利点もある。したがって、本発明によ
って製造される野菜茶顆粒は、顆粒の崩壊性、水溶性の
食物繊維の溶解性、野菜成分の抽出性に優れ、野菜粉末
の風味が出やすいという優れた特性を有するものとな
り、それを冷水、温水、熱湯等、適当な温度の水に入れ
て溶出することにより、それ自体を飲料として食するこ
とができるのみならず、和食、洋食、中華等、何如なる
食事にもマッチした飲料にもなる。さらに、本発明にお
いては、野菜粉末にビタミン、ミネラル等の栄養素とし
て効果のあるものを任意に固着することができるため、
野菜粉末の風味を保ちつつ栄養価の高いものを得ること
が可能になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野菜粉末に10%水溶液の粘度が50c
    ps以下の水溶性の食物繊維を混合する混合工程、得ら
    れた混合物に水を添加して造粒する造粒工程、および造
    粒物を乾燥する乾燥工程を含み、該混合工程における1
    0%水溶液の粘度が50cps以下の水溶性の食物繊維
    の混合量が、野菜粉末1部に対して0.3〜5部であ
    り、造粒工程における水の添加量が全混合固形量に対し
    て5〜30重量%であることを特徴とする野菜茶顆粒の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 混合工程および/または造粒工程におい
    て、補助原料として、賦形剤、結合剤、崩壊剤、吸収促
    進剤、潤沢剤、調味剤、甘味剤、酸味剤、ビタミン類、
    ミネラル類、香料、色素から選ばれた少なくとも一種を
    添加する請求項1記載の野菜茶顆粒の製造方法。
JP6083611A 1994-03-31 1994-03-31 野菜茶顆粒の製造方法 Pending JPH07264987A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6083611A JPH07264987A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 野菜茶顆粒の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6083611A JPH07264987A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 野菜茶顆粒の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07264987A true JPH07264987A (ja) 1995-10-17

Family

ID=13807291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6083611A Pending JPH07264987A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 野菜茶顆粒の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07264987A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006121930A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Q'sai Co Ltd 植物粉末及びその製造方法
JP2007045785A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Sunny Herz Japan:Kk 植物性カルシウム製剤
CN104642591A (zh) * 2015-02-05 2015-05-27 马彬 一种西番莲远志提神益智养生茶颗粒及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006121930A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Q'sai Co Ltd 植物粉末及びその製造方法
JP2007045785A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Sunny Herz Japan:Kk 植物性カルシウム製剤
CN104642591A (zh) * 2015-02-05 2015-05-27 马彬 一种西番莲远志提神益智养生茶颗粒及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2509449B1 (en) Granular savoury food concentrate
JP2015006190A (ja) 塩組成物および塩の製造方法
EP2104435A1 (en) Particulate composition for preparing bouillon, soups, sauces, gravies or for use as a seasoning
KR100450827B1 (ko) 뽕잎성분을 함유하는 츄잉껌 및 그의 제조방법
US20080166459A1 (en) Marbled Bouillon, Broth, Soup, Sauce or Seasoning Cube and Process for Preparing the Same
JP3027977B2 (ja) 固結防止性食品
JP6851062B2 (ja) 粉粒状健康食品
CA2292056C (en) Polysaccharide which can reduce viscosity resulting from psyllium, and foods containing the polysaccharide and psyllium
JPH07264987A (ja) 野菜茶顆粒の製造方法
JPWO2002021941A1 (ja) 新規酢海藻粉末又は顆粒及びその製造方法
JPH1056969A (ja) 大豆蛋白・ココア顆粒及びその製造法
JP2019201629A (ja) 固形物
JP2006042805A (ja) 麦若葉加工物を含有する造粒物
JP3512238B2 (ja) 新規なコーテイング素材粉末の製法
JP6456645B2 (ja) 可食性組成物
JP2006191917A (ja) ヤーコンの茎葉部と塊根部を原料とした混合粉末およびその製造方法、これらから得られた丸薬または錠剤
JP3157379B2 (ja) 外観、食感の改善された粉末食品素材
JP2003061580A (ja) 調味茶及びその製造方法
JPH11239461A (ja) 即席顆粒だし食品およびその製造方法
JP2003052316A (ja) ミニブロック食品及びその製造方法
JPH08116883A (ja) ナッツ様の食感を有する錠菓の製造法
JPH11225702A (ja) 苦味低減化食品
JP3145877B2 (ja) 外観、食感の改善された粉末食品素材
JP2004283011A (ja) 粉末食品素材の固形化方法
JP2959832B2 (ja) 高カルシウム含量の乳清ミネラル顆粒及びその製造法