JPH07264924A - 脱穀装置の扱歯取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多数の独立扱歯を扱胴の外周面に取付けた脱
穀装置において、扱歯組付け作業を能率良く実行できる
ように、しかも強力な扱歯固定を容易確実に実現できる
ようにする。 【構成】 扱胴１４の回転軸芯方向に並ぶ複数の独立扱
歯２２を一枚の取付けプレート２３に固定し、取付けプ
レート２３の取付け面を扱胴外周面に周方向二箇所の接
触部２４ａ，２４ｂで接触する状態に屈曲形成し、取付
けプレート２３を扱胴１４に固定する締付けボルト２５
を両接触部２４ａ，２４ｂの間に配置する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、多数の独立扱歯を扱胴
の外周面に取付けた脱穀装置の扱歯取付け構造に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、独立扱歯を夫々別体に形成して各
別に扱胴にボルト止めしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、夫々別体に形
成した多数の独立扱歯を各別に扱胴にボルト止めするた
めには扱歯組付け作業に多大の手数と時間が必要であ
り、扱歯組付けの作業性向上の面から改良の余地があっ
た。本発明の目的は、扱歯組付け作業を能率良く実行で
きるように、しかも強力な扱歯固定を容易確実に実現で
きるようにする点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の特徴構成は、多
数の独立扱歯を扱胴の外周面に取付けた脱穀装置におい
て、扱胴の回転軸芯方向に並ぶ複数の独立扱歯を一枚の
取付けプレートに固定し、取付けプレートの取付け面を
扱胴外周面に周方向二箇所の接触部で接触する状態に屈
曲形成し、取付けプレートを扱胴に固定する締付けボル
トを両接触部の間に配置したことにある。

【０００５】

【作用】つまり、一枚の取付けプレートを扱胴に固定す
れば複数の独立扱歯を取付けることができるから、前述
従来技術に比して扱歯組付け工数を数分の一に大幅減少
でき、扱歯組付け作業を能率良く実行できる。しかも、
取付けプレートの屈曲した取付け面を扱胴外周面に周方
向二箇所で接触させて、両接触部間の締付けボルトで取
付けプレートを扱胴に固定するから、独立扱歯の強力な
固定状態を容易確実に現出できる。

【０００６】

【発明の効果】その結果、扱歯組付け作業能率を向上で
き、強力な扱歯固定を容易確実に実現できる、組付け作
業性において一段と優れた脱穀装置の扱歯取付け構造が
得られた。

【０００７】

【実施例】図１に示すように、クローラ式走行装置１を
備えた走行車体の前部に、油圧シリンダ３により支点Ｐ
周りに昇降揺動自在に刈取部２を連結するとともに、走
行車体に脱穀装置７、１番物回収用のグレンタンク１
１、搭乗運転部１２、等を配置し、また、前記刈取部２
は、植立穀稈引起こし装置５、刈刃６、刈取穀稈を後方
上方に送る縦搬送装置８を設けるとともに、脱穀装置７
の側部には、縦搬送装置８からの穀稈を横倒れ姿勢で挟
持して後方に搬送して脱穀装置７内に供給するフィード
チェーン９を設けて自脱型コンバインを構成してある。

【０００８】図２に示すように、扱室１３内に扱胴１４
を前後水平軸芯周りで駆動回転自在に軸支し、扱室１３
と選別部１０の間に受網１５を設け、選別部１０に揺動
選別ケース１６、風選用唐箕１７、１番物回収用スクリ
ューコンベア１８、２番物回収用スクリューコンベア１
９などを設け、受網１５から漏下した処理物および扱室
１３終端のから排出された処理物を揺動選別ケース１６
により後方に揺動移送しながら、篩い選別および風選別
処理し、１番物回収用スクリューコンベア１８で回収し
た穀粒をグレンタンク１１に送り込むとともに、２番物
回収用スクリューコンベア１９で回収した選別不十分な
２番物を還元装置４で揺動選別ケース１６の前部に送る
ように構成してある。

【０００９】多数の独立扱歯２０，２１，２２を扱胴１
４の外周面に取付け、独立扱歯２０，２１，２２のうち
穀稈搬送方向において前端側に位置するもの２０を供給
穀稈を梳き揃える整梳歯に、中間に位置するもの２１を
主たる脱粒処理を行う並歯に、また、後端側に位置する
もの２２を最終的な脱粒処理を行う処理歯に夫々形成し
てある。

【００１０】図３及び図４に示すように、処理歯として
の独立扱歯２２のうち扱胴１４の回転軸芯方向に並ぶ複
数を一枚の取付けプレート２３に溶接や一体鋳造などで
固定し、取付けプレート２３の取付け面を扱胴外周面に
周方向二箇所の接触部２４ａ，２４ｂで接触する状態に
屈曲形成し、取付けプレート２３を扱胴１４に固定する
締付けボルト２５を両接触部２４ａ，２４ｂの間に配置
してある。つまり、一枚の取付けプレート２３を扱胴１
４に固定すれば複数の独立扱歯２２を取付けることがで
きて、扱歯組付け工数を大幅減少できるように構成し、
また、取付けプレート２３の屈曲した取付け面を扱胴外
周面に周方向二箇所で接触させて、両接触部２４ａ，２
４ｂ間の締付けボルト２５で取付けプレート２３を弛み
の発生なく扱胴１４に固定し、独立扱歯２２を強力にか
つ容易確実に固定できるように構成してある。

【００１１】図５及び図６に示すように、並歯としての
独立扱歯２１を形成するに、薄肉板状歯部２１ａと厚肉
歯周縁部２１ｂと取付け座２１ｃを一体鍛造し、取付け
座２１ｃにボルト摩耗防止部材兼補強リブ２１ｄを一体
形成し、製造簡単、交換容易かつ強度十分なものに構成
してある。

【００１２】〔別実施例〕扱胴回転軸芯方向に並ぶ独立
扱歯２２を一枚の取付けプレート２３に固定した扱歯の
設置範囲は適当に選定でき、また、それら扱胴回転軸芯
方向に並ぶ独立扱歯２２は扱胴周方向に位相がずれてい
てもよい。並歯としての独立扱歯２１を形成するに、図
７に示すように板状歯部２１ｅと取付け座２１ｆを一体
的に備えた板金加工品や鋳造品にして、製造簡単なもの
にしてもよい。

【００１３】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンバインの側面図

【図２】脱穀装置の縦断側面図

【図３】処理歯取付け部の縦断正面図

【図４】処理歯取付け構造の縦断側面図

【図５】並歯取付け部の縦断正面図

【図６】並歯の斜視図

【図７】別実施の並歯の斜視図

【符号の説明】

１４ 扱胴 ２２ 独立扱歯 ２３ 取付けプレート ２４ａ，２４ｂ 接触部 ２５ 締付けボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数の独立扱歯（２２）を扱胴（１４）
   の外周面に取付けた脱穀装置において、 前記扱胴（１４）の回転軸芯方向に並ぶ複数の前記独立
   扱歯（２２）を一枚の取付けプレート（２３）に固定
   し、前記取付けプレート（２３）の取付け面を前記扱胴
   （１４）外周面に周方向二箇所の接触部（２４ａ）（２
   ４ｂ）で接触する状態に屈曲形成し、前記取付けプレー
   ト（２３）を前記扱胴（１４）に固定する締付けボルト
   （２５）を前記両接触部（２４ａ）（２４ｂ）の間に配
   置してある脱穀装置の扱歯取付け構造。